1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和八年二月二十三日(木曜日)
午後一時二十分開議
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議事日程 第十六號
昭和八年二月二十三日
午後一時開議
第一 (第二號)昭和七年度歳入歳出總豫算追加案
第二 (特第二號)昭和七年度各特別會計歳入歳出豫算追加案
第三 郷又は町村祿高に對し公債證書給與に關する法律案(寺田市正君外四名提出) 第一讀會
第四 住宅組合法中改正法律案(船田中君提出) 第一讀會
第五 住宅組合に對し償還資金給與に關する法律案(船田中君提出) 第一讀會
第六 中央卸賣市場法中改正法律案(八田宗吉君外三名提出) 第一讀會
第七 中央卸賣市場法中改正法律案(村上紋四郎君外二名提出) 第一讀會
第八 刑事訴訟法中改正法律案(小林かなえ君外一名提出) 第一讀會
第九 衞生組合法案(野田文一郎君外四名提出) 第一讀會
第十 傳染病豫防法中改正法律案(野田文一郎君外四名提出) 第一讀會
第十一 衞生組合法案(上田孝吉君外十四名提出) 第一讀會
第十二 傳染病豫防法中改正法律案(上田孝吉君外十四名提出)
第十三 大正七年法律第四十三號中改正法律案(地種變更免租年期に關する件)(木下成太郎君外十七名提出) 第一讀會
第十四 産師法案(土屋清三郎君外三名提出) 第一讀會
第十五 産師法案(野方次郎君外二名提出) 第一讀會
第十六 傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等の鐵道船舶等乘車船優遇に關する法律案(江藤源九郎君外三名提出) 第一讀會の續(委員長報告)
第十七 佐世保鹿島間國營自動車運輸開始に關する建議案(佐保畢雄君外五名提出) (委員長報告)
第十八 三陸沿岸鐵道速成に關する建議案(志賀和多利君外五名提出) (委員長報告)
第十九 大和川改修速進に關する建議案(福井甚三君外一名提出) (委員長報告)
第二十 矢吹原國營開墾に關する建議案(中野寅吉君提出) (委員長報告)
第二十一 駿河灣西岸漁港修築に關する建議案(宮本雄一郎君外七名提出) (委員長報告)
第二十二 國有林野を其の地元町村に拂下又は利用に關する建議案(林平馬君外二名提出) (委員長報告)
第二十三 憲法發布の勅語捧讀式擧行に關する建議案(鈴木正吾君提出) (委員長報告)
第二十四 貴衆兩院議長副議長及議員優遇に關する建議案(一松定吉君外三名提出) (委員長報告)
第二十五 自治功勞者表彰規程に關する建議案(佐保畢雄君外三名提出) (委員長報告)
第二十六 國際文化事業局開設に關する建議案(中村嘉壽君外二名提出) (委員長報告)
第二十七 墨國アカプルコ港に支倉六右衞門の記念碑建設に關する建議案(中村嘉壽君外九名提出) (委員長報告)
第二十八 佐世保鎭守府海軍病院附屬療養所設置に關する建議案(佐保畢雄君外五名提出) (委員長報告)
第二十九 内地臺灣間航空輸送開始速成に關する建議案(永田良吉君外七名提出) (委員長報告)
第三十 日華間定期航空開始に關する建議案(永田良吉君外十名提出) (委員長報告)
第三十一 民間飛行士優遇に關する建議案(永田良吉君外十名提出) (委員長報告)
第三十二 移植民事業竝海外貿易助成に關する法律制定に關する建議案(中村嘉壽君外二名提出) (委員長報告)
第三十三 在米同胞慰問の爲民族使節派遣に關する建議案(松田竹千代君外三名提出) (委員長報告)
第三十四 大垣金澤間鐵道敷設速成に關する建議案(猪野毛利榮君外二名提出) (委員長報告)
第三十五 越美線速成に關する建議案(猪野毛利榮君外二名提出) (委員長報告)
第三十六 小濱奧名田間鐵道敷設速成に關する建議案(猪野毛利榮君外二名提出) (委員長報告)
第三十七 上野敦賀間急行列車運轉に關する建議案(猪野毛利榮君外二名提出) (委員長報告)
第三十八 米原今庄間鐵道電化速成に關する建議案(猪野毛利榮君外二名提出) (委員長報告)
第三十九 羽犬塚竹田間鐵道敷設に關する建議案(樋口典常君提出) (委員長報告)
第四十 湖南鐵道敷設に關する建議案(八田宗吉君外一名提出) (委員長報告)
第四十一 雪國地帶の鐵道敷設速成に關する建議案(八田宗吉君提出) (委員長報告)
第四十二 柳津小出間及只見古町間鐵道速成に關する建議案(八田宗吉君提出) (委員長報告)
第四十三 柳津野澤間及坂下喜多方間鐵道敷設に關する建議案(八田宗吉君提出) (委員長報告)
第四十四 武豐線をガソリン車運轉に變更し師崎迄延長に關する建議案(西脇晉君提出) (委員長報告)
第四十五 岡崎飯田間鐵道敷設に關する建議案(小林かなえ君提出) (委員長報告)
第四十六 鹽原鬼怒川間國營自動車運輸開始に關する建議案(坪山徳彌君提出) (委員長報告)
第四十七 岐阜驛擴張に關する建議案(匹田鋭吉君外四名提出) (委員長報告)
第四十八 伊佐鐵道豫定線一部變更に關する建議案(佐保畢雄君外二名提出) (委員長報告)
第四十九 福島猪苗代間鐵道敷設に關する建議案(林平馬君提出) (委員長報告)
第五十 長崎驛改築に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第五十一 長崎市に國營ステーションホテル設置に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第五十二 長崎市雲仙公園間國營自動車運輸に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第五十三 諫早町に機關庫設置に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第五十四 長崎市を起點とする彼杵半島一周國營自動車運輸に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第五十五 大杣神社創建に關する建議案(樋口典常君外一名提出) (委員長報告)
第五十六 倉敷川改修に關する建議案(星島二郎君提出) (委員長報告)
第五十七 古物商取締法改正に關する建議案(小高長三郎君外一名提出) (委員長報告)
第五十八 久慈川改修速進に關する建議案(中井川浩君提出) (委員長報告)
第五十九 北海道甜菜糖業奬勵助長に關する建議案(木下成太郎君外十八名提出) (委員長報告)
第六十 北海道拓殖計畫改訂に關する建議案(木下成太郎君外十八名提出) (委員長報告)
第六十一 北海道更生復興方策に關する建議案(木下成太郎君外十八名提出) (委員長報告)
第六十二 小濱港修築に關する建議案(添田敬一郎君外四名提出) (委員長報告)
第六十三 磐梯山を中心とする國立公園指定に關する建議案(林平馬君提出) (委員長報告)
第六十四 磐梯山猪苗代湖を中心とする國立公園指定に關する建議案(八田宗吉君提出) (委員長報告)
第六十五 鹿屋飛行場に陸海軍航空隊設置に關する建議案(永田良吉君提出) (委員長報告)
第六十六 佐世保市所在陸軍火藥庫移轉に關する建議案(佐保畢雄君外二名提出) (委員長報告)
第六十七 新宮區裁判所に乙號支部設置に關する建議案(世耕弘一君提出) (委員長報告)
第六十八 金丸ケ原に飛行場設置に關する建議案(坪山徳彌君提出) (委員長報告)
第六十九 特殊銀行延滯利子制限に關する建議案(菅野善右衞門君提出) (委員長報告)
第七十 志布志古江間鐵道工事速進竝垂水迄延長に關する建議案(永田良吉君外一名提出) (委員長報告)
第七十一 國分大泊間國營自動車運輸開始に關する建議案(永田良吉君外一名提出) (委員長報告)
第七十二 大根占内之浦高須間國營自動車運輸開始に關する建議案(永田良吉君外一名提出) (委員長報告)
第七十三 田代福山間國營自動車運輸開始に關する建議案(永田良吉君外一名提出) (委員長報告)
第七十四 伊萬里佐世保間鐵道工事速進に關する建議案(森肇君提出) (委員長報告)
第七十五 利府驛松島驛間線路變更竝松島驛移轉に關する建議案(守屋榮夫君外四名提出) (委員長報告)
第七十六 宇和島須崎間鐵道敷設速成に關する建議案(山村豐次郎君外四名提出) (委員長報告)
第七十七 美瑛驛邊別驛間に停車場設置に關する建議案(東武君外二名提出) (委員長報告)
第七十八 士別似峽間鐵道敷設に關する建議案(東武君外二名提出) (委員長報告)
第七十九 後免古庄間鐵道速成に關する建議案(田村實君外九名提出) (委員長報告)
第八十 船引浪江間鐵道敷設に關する建議案(助川啓四郎君外一名提出) (委員長報告)
第八十一 敦賀清津羅津又は雄基間聯絡特急航路開始に關する建議案(熊谷五右衞門君外一名提出) (委員長報告)
第八十二 靜岡驛改築に關する建議案(宮本雄一郎君外二名提出) (委員長報告)
第八十三 北海道鐵道敷設速成に關する建議案(木下成太郎君外十三名提出) (委員長報告)
第八十四 北海道鐵道敷設速成に關する建議案(山本厚三君外三名提出) (委員長報告)
第八十五 鹽釜港修築に關する建議案(守屋榮夫君外四名提出) (委員長報告)
第八十六 肝屬川治水工事急施に關する建議案(永田良吉君提出) (委員長報告)
第八十七 志賀神宮創建に關する建議案(服部岩吉君外二名提出) (委員長報告)
第八十八 常願寺川砂防工事速進竝河身改修速成に關する建議案(高見之通君外二名提出) (委員長報告)
第八十九 映畫國策樹立に關する建議案(岩瀬亮君提出) (委員長報告)
第九十 長崎佐世保間縣道を軍事用の國道に編入に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第九十一 府縣社以下の神社に供進する神饌幣帛料國庫負擔に關する建議案(松田正一君外五名提出) (委員長報告)
第九十二 愛知縣下一市三郡内原野國營開墾に關する建議案(近藤壽市郎君提出) (委員長報告)
第九十三 馬産振興に關する建議案(八田宗吉君外三名提出) (委員長報告)
第九十四 長崎漁港修築に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第九十五 國有林野所在市町村交付金の増額竝同府縣に對し交付金下付に關する建議案(八田宗吉君提出) (委員長報告)
第九十六 長崎市に高等水産專門學校設置に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第九十七 長崎藥學専門學校設置に關する建議案(西岡竹次郎君提出) (委員長報告)
第九十八 北海道港灣漁港修築速成に關する建議案(木下成太郎君外十三名提出) (委員長報告)
第九十九 北海道港灣漁港修築速成に關する建議案(山本厚三君外三名提出) (委員長報告)
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001・秋田清
○議長(秋田〓君) 諸般ノ報告ヲ致サセマス
〔書記官朗讀〕
一政府ヨリ提出セラレタル議案左ノ如シ
日本興業銀行法中改正法律案
(以上二月二十三日提出)
一今二十三日貴族院ヨリ受領シタル政府提
出案左ノ如シ
保險業法中改正法律案
〔左ノ報〓ハ朗讀ヲ經サルモ參照ノ爲
玆ニ揭載ス〕
一議員ヨリ提出セラレタル議案左ノ如シ
衞生組合法案
提出者
田中祐四郞君靑木亮貫君
本田彌市郞君一松定吉君
濱野徹太郞君川橋豐治郞君
松田竹千代君
傳染病豫防法中改正法律案
提出者
田中祐四郞君靑木亮貫君
一松定吉君濱野徹太郞君
川橋豐治郞君本田彌市郞君
產師法案
提出者
山道襄一君鈴木正吾君
風見章君伊豆富人君
小作調停法中改正法律案
提出者
牧野賤男君中野勇治郞君
松木弘君原夫次郞君
武富濟君松定吉君
內藤正剛君中山福藏君
〓家吉次郞君野田俊作君
借地借家調停法中改正法律案
提出者
牧野賤男君中野勇治郞君
松木弘君原夫次郞君
武富濟君松定吉君
内藤正剛君中山福藏君
〓瀨一郞君野田文一郞君
刑事訴訟法中改正法律案
提出者
原夫次郞君武富濟君
松定吉君內藤正剛君
中山福藏君牧野賤男君
中野勇治郞君松木弘君
〓瀨一郞君野田文一郞君
刑事訴訟法中改正法律案
提出者
原夫次郞君武富濟君
一松定吉君內藤正剛君
中山福藏君牧野賤男君
中野勇治郞君松木弘君
〓瀨一郞君小林錡君
野田文一郞君
民事訴訟法中改正法律案
提出者
中野勇治郞君牧野賤男君
松木弘君原夫次郞君
武富濟君松定吉君
內藤正剛君中山福藏君
〓瀨一郞君野田文一郞君
(以上二月二十一日提出)
度量衡法中改正法律案
提出者
武知勇記君〓水留三郞君
多田滿長君大麻唯男君
土屋〓三郞君斯波貞吉君
(以上二月二十二日提出)
乾繭保管料補助ニ關スル建議案
提出者
小山邦太郞君高橋守平君
松田正一君
沖繩航路改善ニ關スル建議案
提出者花城永渡君
水質汚瀆防止法制定ニ關スル建議案
提出者
服部岩吉君仙波久良君
〓水銀藏君
小額金融法制定ニ關スル建議案
提出者靑木雷三郞君
國有林野整備ニ關スル建議案
提出者
依光好秋君森昇三郞君
田尻藤四郞君田村實君
公立商船學校卒業生ニ對シ特別〓育機關
設置ニ關スル建議案
提出者
立川平君中村嘉壽君
土倉宗明君佐々木平次郞君
窪井義道君林儀作君
(以上二月二十一日提出)
郡市町村農會技術員俸給國庫補助ニ關ス
ル建議案
提出者
東武君高橋熊次郞君
山本悌二郞君長田桃藏君
福井甚三君八田宗吉君
島田七郞右衞門君〓家吉次郞君
河上哲太君助川啓四郞君
熊谷五右衞門君加藤知正君
山本莊一郞君平野桑四郞君
大學令中藥學部設置ニ關スル建議案
提出者
山下谷次君西岡竹次郞君
加藤知正君河上哲太君
木村正義君林路一君
竹下文隆君
(以上二月二十二日提出)
都市町村農會技術員俸給國庫補助ニ關ス
ル建議案
提出者
荒川五郞君高田耘平君
櫻井兵五郞君平川松太郞君
池田秀雄君岡田喜久治君
郡市町村農會技術員俸給國庫補助ニ關ス
ル建議案
提出者
中田正輔君栗原彥三郞君
警察署長ノ地位向上ニ關スル建議案
提出者
松尾孝之君中野寅吉君
立川太郞君本田義成君
(以上二月二十三日提出)
一昨二十二日提出者ニ於テ撤回シタル議案
左ノ如シ
漁船保險法案
提出者小池仁郞君
(以上二月十八日提出)
一議員ヨリ提出セラレタル質問主意書左ノ
如シ
米國布哇及加州各港ニ於ケル日本船員ニ
對スル不法檢疫ニ關スル質問主意書
提出者
中川觀秀君風見章君
高級船員養成ニ關スル質問主意書
提出者
中川觀秀君風見章君
(以上二月二十二日提出)
一去二十一日議長ニ於テ選定シタル委員左
ノ如シ
工業組合法中改正法律案(政府提出)委員
丹下茂十郞君岩瀨亮君
小島智善君助川啓四郞君
梅村大君松尾孝之君
山田又司君鷲野米太郞君
森田福市君田尻生五君
天辰正守君玉置吉之亟君
田島勝太郞君增田義一君
鈴木寅彥君中村不二男君
野村嘉六君中川觀秀君
恩給法中改正法律案(政府提出)委員
津崎尙武君牧野賤男君
守屋榮夫君八角三郞君
出塚助衞君宮本雄一郞君
匹田銳吉君喜多孝治君
中谷貞賴君渡邊伍君
田中亮一君竹下文降君
山枡儀重君松田正一君
岡田喜久治君〓水德太郞君
鈴木富士彌君後藤亮一君
一去二十一日ニ於ケル特別委員ノ異動左ノ
如シ
輸出絹織物取締法中改正法律案(政府提
出)委員
辭任中井一夫君補園中村嘉壽君
船舶安全法案(政府提出)外一件委員
辭任內田信也君補闕金井正夫君
米穀統制法案(政府提出)外一件委員
辭任多木久米次郞君
補關島田七郞右衞門君
地租法中改正法律案(松岡俊三君外四十
四名提出)外四件委員
辭任井上知治君補闕金井正夫君
農漁業災害保險法案(胎中楠右衞門君外
一名提出)外一件委員
辭任白城定一君補闕田村實君
辭任村上紋四郞君補闕櫻井兵五郞君
一昨二十二日特別委員理事補關選擧ノ結果
左ノ如シ
地租法中改正法律案(松岡俊三君外四十
四名提出)外四件委員
理事高橋金治郞君(理事井上知治君
昨二十一日委員辭任ニ付其
ノ補闕)
一昨二十二日委員長及理事互選ノ結果左ノ
如シ
工業組合法中改正法律案(政府提出)委員
委員長丹下茂十郞君
理事
森田福市君田尻生五君
田島勝太郞君中村不二男君
恩給法中改正法律案(政府提出)委員
委員長津崎尙武君
理事
喜多孝治君田中亮一君
岡田喜久治君〓水德太郎君
一昨二十二日ニ於ケル特別委員ノ異動左ノ
如シ
傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等ノ鐵道船
舶等乗車船優遇ニ關スル法律案(江藤源
九郞君外三名提出)委員
辭任石川又八君補闕小高長三郞君
辭任田口文次君補闕竹下文隆君
辭任池田秀雄君補闕枡谷寅吉君
辭任比佐昌平君補闕松尾四郞君
地租法中改正法律案(松岡俊三君外四十
四名提出)外四件委員
辭任小池仁郞君補闕佐藤啓君
原蠶種國家管理法案(胎中楠右衞門君外
一名提出)委員
辭任〓水留三郞君補闕飯塚春太郞君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=1
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002・秋田清
○議長(秋田〓君) 是ヨリ會議ヲ開キマス、
御諮リ致スコトガゴザイマス、外國爲替管
理法案委員長ヨリ、本日本會議中委員會ヲ
開キタイトノ申出ガアリマシタ、之ヲ許可
スルニ御異議アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=2
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003・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メ許可
スルニ決シマシタ-日程第一及第二ハ豫
算案ナルニ依リ、一括議題ト爲スニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=3
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004・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマス、
日程第一(第二號)昭和七年度歲入歲出總豫
算追加案、日程第二(特第二號)昭和七年度
各特別會計歲入歲出豫算追加案ヲ一括シテ
議題ト致シマス、委員會ノ報〓ヲ求メマス
-豫算委員長山崎達之輔君
第(第二號)昭和七年度歲入歲出總
豫算追加案
第二(特第二號)昭和七年度各特別會
計歲入歲出豫算追加案
報告書
一(第二號)昭和七年度歲入歲出總豫算追
加案
右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
候此段及報〓候也
昭和八年二月二十二日
豫算委員長山崎達之輔
衆議院議長秋田〓殿
報告書
一(特第二號)昭和七年度各特別會計歲入
歲出豫算追加案
右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
候此段及報告候也
昭和八年二月二十二日
豫算委員長山崎達之輔
衆議院議長秋田〓殿
〔山崎達之輔君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=4
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005・山崎達之輔
○山崎達之輔君 昭和七年度總豫算追加案
ハ、總額二千八百餘万圓デアリマシテ、歲
入ハ殆ド全部公債金ニ依ルモノデゴザイマ
ス、歲出ハ貨幣交換差金ノ增加約二千二百
万圓、其他ハ警察費連帶支辨金及災害費等
デアリマシテ、尙ホ特別會計ニ屬シマスルモ
ノハ公債金特別會計、關東廳特別會計、朝
鮮總督府特別會計デアリマス、何レモ已ム
ヲ得ザル經費ト認メマシテ、委員會ニ於テ
ハ原案通リ之ヲ可決致シマシタ、此段御報
告ヲ致シマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=5
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006・秋田清
○議長(秋田〓君) 兩案ヲ一括シテ採決致
シマス、委員長報告ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ
求メマス
〔贊成者起立〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=6
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007・秋田清
○議長(秋田〓君) 起立多數
〔拍手起ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=7
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008・秋田清
○議長(秋田〓君) 兩案ハ委員長報告ノ通
リ可決致シマシタ(拍手)日程第三、〓又ハ
町村祿高ニ對シ公債證書給與ニ關スル法律
案ノ第一讀會ヲ開キマス、提出者ノ趣旨辯
明ヲ許シマス寺田市正君
第三〓又ハ町村祿高ニ對シ公債證書
給與ニ關スル法律案(寺田市正君外
四名提出)第一讀會
〓又ハ町村祿高ニ對シ公債證書給與ニ
關スル法律案
第一條明治三年九月十日太政官布告藩
政施行以後祿高ヲ有シタル〓又ハ町村
ニシテ其ノ祿高ニ對スル公債證書給與
ヲ受ケサル者及其ノ給與ニ不足アル者
ニ對シテハ明治三十年法律第五十號家
祿賞典祿處分法竝明治三十二年法律第
八十四號家祿賞典祿處分法施行法ヲ準
用シ明治三年九月十日以後ノ祿高ニ對
スル公債證書給與未濟ヲ祿高整理ノ爲
發行スル公債證書ヲ以テ給與ス
第二條前條ノ給與ヲ受ケムトスル者ハ
本法施行ノ日ヨリ六箇月以內ニ其ノ理
由及證據ヲ具シ地方廳ヲ經由シテ大藏
大臣ニ願出ツヘシ
第三條前條ノ願出ニ對シ處分ヲ受ケタ
ル者其ノ處分ニ不服アルトキハ其ノ
指令ヲ受取リタル日ヨリ六箇月以內
ニ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
附則
本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
〔寺田市正君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=8
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009・寺田市正
○寺田市正君 私ハ只今日程ニ上リマシタ
〓又ハ町村祿高ニ對シ公債證書給與ニ關ス
ル法律案ノ提出者ノ一人ト致シマシテ、其
提案ノ理由ヲ陳述致シマス、本案ハ明治三
年九月十日太政官布告藩政施行以後祿高ヲ
有シタル〓又ハ町村ニシテ、其祿高ニ對ス
ル公債證書給與ヲ受ケザルモノ、及其給與
ニ不足アルモノニ對シテハ、明治三十年法
律第五十號家祿賞典祿處分法竝ニ明治三十
二年法律第八十四號、家祿賞典祿處分法施
行法ヲ準用シテ、明治三年九月十日以後ノ
祿高ニ對スル公債證書給與未濟ヲ、祿高整
理ノ爲メ發行スル公債證書ヲ以テ、給與サ
レタシトノ趣旨デゴザイマス、御承知ノ通
リ舊藩中ニ於テ、當時ノ〓卽チ今日ノ町村
ガ祿高ヲ有シタル例ハ、鹿兒島藩ノミデア
リマシテ、舊鹿兒島藩ニ於テハ舊藩中各〓
士族卒ノ祿高ヨリ軍役高又ハ協力高ト稱シ
マシテ、各〓ニ之ヲ積立テヽ明治九年ニ至
ルマデ、其高ニ對スル所務米ヲ領收シマシ
テ、現今ノ所謂常備軍ノ費用トシテ使用致
シタノデアリマスガ、廢藩後ハ〓ニ於テ設
立致シマシタル學校ノ資金、其他〓ノ經費
ニ之ヲ使用致シテ居リマス、故ニ他藩ノ十
族卒ノ祿高ト同ジク、明治九年第百八號及
第百五十二號布〓ニ依ル公債處分ヲ、受ク
ベキモノナルコトハ勿論デゴザイマス、然ル
ニ明治四年士族卒祿高取調帳ニ、誤ヲテ右各
〓ノ協力高ヲ一万七千餘石トシマシテ屆出
マシタル爲ニ、之ニ對シマシテハ給與ヲ受
ケマシタケレドモ、當時多數ノ屆漏ガアリ
マシタノデ、爾來各〓士族卒ヨリ其給與ヲ
請願致シマシテ、殊ニ明治二十四年中ニ於
キマシテハ、檢地帳其他數多ノ證據書類ニ
依リマシテ、詳細ナル調査ヲ爲シマシテ、
縣知事ニ於キマシテモ其計算ノ内容ヲ調査
シテ、多數ノ漏洩アルコトヲ認メマシテ、
其處分方ヲ大藏大臣ニ願出マシタノデゴザ
イマスガ、大藏省ハ言ヲ左右ニシテ何等ノ
給與ヲ致シマセヌ、ソコデ各舊藩トモ協力
致シマシテ大ニ眞相ヲ調査シ、且ツ帝國
議會ニ請願致シマシタ結果ハ、漸次識者ノ
認ムル所トナリマシテ、遂ニ明治三十年法
律第五十號、家祿賞典祿處分法竝ニ明治三
十二年法律第八十四號ノ、家祿賞典祿
處分法施行法ト云フ、此二ツノ法律ノ發布
ヲ見タノデゴザイマス、仍テ是等ノ法律ニ
基キマシテ、先ヅ各〓士族卒ヨリ大藏大臣
ニ請願致シマシタ所ガ、大藏省ニ於テハ、
鹿兒島縣ノ該協力高ト云フモノハ、士族ノ
正祿ニアラザル旨ヲ以テ、其請願ヲ却下致
シマシタ、ソコデ右申上ゲマシタ二ツノ法
律ニ依リマシテ、更ニ行政裁判所ニ出訴致
シマシタ所ガ、行政裁判所ニ於テハ鹿兒島
藩ノ士族卒ノ家祿賞典祿ト云フモノハ、他
ノ藩ト異ッテ、協力高又ハ軍役高ト稱シマ
シテ、〓ナル團體ノ祿高デアフテ、士族卒
ヨリ請求スベキモノデナイト云フ理由ヲ以
テ、大正十一年十二月十八日却下ノ判決ヲ
致シタノデゴザイマス、殊ニ該判決ニ於キ
マシテハ、協力高ハ明治四年士族卒祿高取
調帳記載ノ一万七千餘石以外ニ、屆漏ナキ
旨ヲモ判決ヲ下シマシタガ、其後他ノ事件
ノ爲ニ鹿兒島縣廳ヨリ、行政裁判所ニ取寄
セタル書類中ニ於テ、明治二十四年縣知事
ガ確認致シマシタル願書附屬ノ證據書類及
其計算書ノ內容ニ依リマシテ、各〓ニ涉ク
テ多數ノ屆漏高アルコトヲ發見致シマシタ
ノデ、最早疑フノ餘地ナキ確證ガ、現ニ行
政裁判所ニ保存シテアルノデアリマス、斯
ノ如キ次第デアリマスカラ、鹿兒島藩ノ各
〓士族卒ノ有セシ家祿賞典祿ハ、他藩ト異
ナリマシテ、一種特別ノ〓ナル團體ニ歸屬
スル祿高ト云フコトニ、行政裁判所ガ斷案
ヲ下シテ判決ヲ致シタノデゴザイマス
ソコデ此樣ナ〓又ハ町村祿高ニ對スル公
債證書給與法律案ヲ提出シナケレバ、舊鹿
兒島藩ノ士族ノミハ何等ノ恩典ニ浴スルコ
トノ出來ナイト云フ、結果ニ立到ヲテ居ル
次第デゴザイマス、詰リ昔ノ〓卽チ今ノ町
村ニ歸屬スル祿高ニ對スル公債給與ヲ受ケ
タシト云フノガ、此法律案ヲ提出致シマシ
タ所以デゴザイマス、先般同僚田口文次君
等ガ御提出ニナリマシタ、家祿賞典祿給與
未濟ニ關スル法律案ト、大體同樣ノ趣旨ノ
モノデアリマスガ、アノ案ハ田口君ガ此壇
上カラ御說明ニ相成リマシタ通リ、各藩ノ
士族卒個人ヨリ願出テ、旣ニ明治十年以降
ノ分ハ公債ヲ給與サレマシタケレドモ、尙
ホ明治三年以後明治九年マデノ分ガ、給與
未濟ニナッテ居ルカラ、之ヲ給與サレタシト
ノ趣旨デアッタノデアリマスガ、私ノ今提案
致シマシタ此法律ハ、前述ノ通リ獨リ鹿兒
島藩ノミガ一種特別ノ制度デアリマシテ、
士族卒個人カラ請求スベキモノデナイ、〓
ナル團體ニ歸屬シテ居ル協力高デアルカ
ラトノ行政裁判所ノ判決ニ基キマシテ、
已ムヲ得ズ此法律ノ制定ヲ御願申上ゲル次
第デアリマス、旣ニ本院ニ於キマシテモ第
五十六議會ニ於テ、此趣旨ノ請願ヲ御採擇
下サイマシタシ、又第五十九議會ニ於キマ
シテハ、同樣趣旨ノ建議案ガ通過致シテ居
ルノデアリマスガ、未ダ政府ガ之ニ關スル
法律案ヲ提出致シマセヌカラ、私共ガ玆ニ
此法律案ヲ提出シタ次第デゴザイマス、何
卒御同情ヲ以テ御協贊下サイマスコトヲ、
切ニ御願申上ゲマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=9
-
010・秋田清
○議長(秋田〓君) 本案ニ對シ質疑ノ通告
ハアリマセヌ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=10
-
011・上田孝吉
○上田孝吉君 本案ハ江藤源九郞君外三名
提出、傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等ノ鐵
道船舶等乘車船優遇ニ關スル法律案外二件
ノ委員ニ、併セ付託セラレンコトヲ望ミマ
ス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=11
-
012・秋田清
○議長(秋田〓君) 上田君ノ動議ニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=12
-
013・秋田清
○議長(秋田活君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程第
四及第五ハ提出者同一ノ議案ナルニ依リ、
一括議題ト爲スニ御異議アリマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=13
-
014・秋田清
○議長(秋田清君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ日程第四、住宅組合法中改正法律
案、日程第五、住宅組合ニ對シ償還資金給
與ニ關スル法律案ヲ一括シテ第一讀會ヲ開
キマス、提出者ノ趣旨辯明ヲ許シマス-
提出者船田中君
第四住宅組合法中改正法律案(船田
中君提出)第一讀會
第五住宅組合ニ對シ償還資金給與ニ
關スル法律案(船田中君提出)
第一讀會
住宅組合法中改正法律案
住宅組合法中左ノ通改正ス
第十二條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ其ノ貸付金ノ利率ハ政府カ郵便貯
金ニ付スル利息ノ最高率ヲ超ユルコト
乙酸、
住宅組合ニ對シ償還資金給與ニ關スル
法律案
住宅組合法ニ依ル住宅組合ニシテ左ノ各
號ノ事由ニ因リ北海道地方費、府縣又ハ
市町村ヨリ貸付ヲ受ケタル住宅資金ノ元
利金ノ償還ヲ爲シ得サルモノニ付テハ政
府ハ其ノ限度ニ於テ組合ニ對シ償還資金
ヲ給與ス
一住宅滅失シタルモ保險金ノ支拂ヲ得
サルトキ
二組合員死亡シ其ノ相續人曠缺セルト
キ
三組合員其ノ住所又ハ居所ヲ去リテ現
ニ生死不明トナリタルトキ
附則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=14
-
015・船田中
○船田中君 極メテ簡單デゴザイマスカラ
此席ヨリ發言ヲ御許シヲ願ヒマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=15
-
016・秋田清
○議長(秋田〓君) 許可致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=16
-
017・船田中
○船田中君 住宅組合法中改正法律案及住
宅組合ニ對シ償還資金給與ニ關スル法律案、
右二案ニ付キマシテ提案ノ理由ヲ極メテ簡
單ニ御說明申上ゲマス
右兩案ヲ提出致シマシタ主ナル理由ハ、
第一ハ大正十二年關東大震火災其後ノ震災
ニ於キマシテ、住宅家屋ガ滅燒失致シマシ
タニ拘ラズ、之ニ對シテ保險料ノ支拂ヲ受
クルコトガ出來マセヌ者ガ多々アルノデア
リマス、斯樣ナ者ニ對シマシテハ、震災救
恤ノ趣旨ニ鑑ミマシテ、之ニ對スル救濟ノ
途ヲ講ズルノ必要ガアルノデアリマス、第
二ハ、組合員ガ死亡又ハ其他ノ事由ニ依リ
マシテ、組合員ノ負擔分ヲ償還シ得ザルニ
至ッタ者ニ對シテ、政府ガ救濟ヲシテヤルト
云フ必要ガ起ッテ居ル譯デアリマス、第三ニ
ハ、住宅組合ヘ貸付ケマシタ政府ノ低利資
金ハ、大正十年住宅組合法制定當時ニ於キ
マシテハ、所謂社會政策ノ實行ノ趣旨ニ於
キマシテ、此利率ヲ四分八厘ト致シテ居ノタ
ノデアリマス、而モ事務費其他一切ハ、政
府ニ於テ之ヲ負擔スルト云フ趣旨ニ出來テ
居クダノデアリマス、其後郵便貯金ノ利率
ハ御承知ノ通リ四分二厘トナリ、更ニ今日
ニ於テハ三分ニ低下ヲ致シテ居ルノデアリ
マスカラ、其當時ノ住宅組合法制定ノ趣旨
ニ鑑ミマシテ、住宅組合ヘ貸付ケタ所ノ低
利資金ノ利率ヲ、郵便貯金ノ利率以下ニ致
スト云フコトハ、理ノ當然ダラウト考ヘル
ノデアリマス
之ヲ要スルニ、是等二ツノ法案ヲ提出致シ
マシタ趣旨ハ大正十年住宅組合法制定ノ
趣旨ニ鑑ミマシテ、其後非常ナル事情ノ變
化ガゴザイマスノデ、此ガ爲ニ此救濟ヲ必
要トスル特別ノ必要ガ起ッテ居リマス、且ツ
本院ニ於キマシテハ第六十二、第六十三兩
議會ニ於キマシテ、同ジ趣旨ノ建議案ガ可
決ヲサレテ居ル次第デゴザイマスカラ、ド
ウカ滿場ノ諸君ハ、只今申上ゲマス理由ヲ
十分御諒承下サイマシテ、御贊成アランコ
トヲ切ニ御願スル次第デアリマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=17
-
018・秋田清
○議長(秋田〓君) 質疑ハアリマセヌ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=18
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019・上田孝吉
○上田孝吉君 兩案ハ一括シテ政府提出都
市計畫法中改正法律案ノ委員ニ、併セ付託
セラレンコトヲ望ミマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=19
-
020・秋田清
○議長(秋田清君) 上田君ノ動議ニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=20
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021・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程第
六及第七ハ同種議案ナルニ依リ、一括議題
ト爲スニ御異議アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=21
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022・秋田清
○議長(秋田濟君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ日程第六、中央卸賣市場法中改正
法律案、日程第七、中央卸賣市場法中改正
法律案、右兩案ヲ一括シテ第一讀會ヲ開キ
マス、順次提出者ノ趣旨辯明ヲ許シマス
日程第六、提出者福井甚三君
第六中央卸賣市場法中改正法律案
(八田宗吉君外三名提出)第一讀會
第七中央卸賣市場法中改正法律案
(村上紋四郞君外二名提出)第一讀會
中央卸賣市場法中改正法律案
中央卸賣市場法中左ノ通改正ス
第三條第三號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
四生產者及荷主自ラ卸賣ノ業務ヲ爲
ス場合ニ關スル規定
第十條ノ二地方長官ハ中央卸賣市場ニ
於ケル取扱品ノ生產者及荷主ヨリ要求
アルトキハ其ノ取扱品ノ共同販賣ヲ許
可スヘシ
第十一條中「前條」ヲ「第十條」ニ改ム
附則
本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
中央卸賣市場法中改正法律案
中央卸賣市場法中左ノ通改正ス
第三條第三號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
四生產者及荷主自ラ販賣ヲ爲ス場合
ニ關スル規定
第十條ノ二地方長官前條ノ許可ヲ爲ス
場合ニ於テハ開設者ノ意見ヲ聞キ其ノ
卸賣人ノ員數ヲ制限スルコトヲ得
第十條ノ三地方長官ハ中央卸賣市場ニ
於ケル取扱品ノ生產者及荷主ヨリ要求
アルトキハ其ノ取扱品ノ共同販賣ヲ許
可スヘシ
第十一條中「前條」ヲ「第十條」ニ改ム
〔福井甚三君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=22
-
023・福井甚三
○福井甚三君 只今上程サレマシタ中央卸
賣市場法中改正法律案ノ提出ノ趣旨ヲ簡單
ニ申述ベマシテ、諸君ノ御贊同ヲ得タイト
思フノデアリマス、御承知ノ通リ本案ハ大
正十二年三月三十日ニ發布サレマシタ所
ノ、中央卸賣市場法ノ改正デアリマシテ、
彼ノ法律ノ趣旨ハ、我國ノ都市ニ於テ國民
ノ糧食竝ニ生活必需品ノ補給ヲ圓滑ニ致
シ、生產者竝ニ消費者ノ利益ヲ保護スルト
云フ目的ヲ以テ、發布セラレタノデアリマ
ス、然ルニ旣ニ今實施サレテ居リマス京都、
高知、橫濱、大阪等ニ於キマシテ、中央卸
賣市場ノ實情ヲ見マスト、此法案ノ立法ノ
精神ヲ沒却致シマシテ、卸賣人ヲ全部合同
シテ、卽チ單一性ヲ以テ實行サレテ居ルノ
デアリマス、故ニ中央卸賣中樞機關ガ卸賣
業者ノ獨占的企業ト相成ッテ居ルコトハ、洵
ニ遺憾ニ感ズルノデアリマス(拍手)是ガ爲
ニ生產者ハ非常ニ不利益ヲ受ケツヽアリマ
シテ、又消費者ニ於キマシテモ、割合ニ高
ク買ハナケレバナラヌ、斯ウ云フコトデ配
給セラレテ居ル實情デアリマス、總テ又斯
樣ナ機關ニ對シマシテ獨占的ノ權利ヲ與
フルト云フコトハ其弊害ノ及ブ所ハ實ニ
恐ルベキモノアルコトハ、諸君ノ御承知
ノ通リデアリマス、又殊ニ此中央卸賣市場
法ニ依ヶテ最モ重大ナル關係ヲ有スルノ
ハ、農村ノ農產物ノ販賣デアリマス、今日
ノ農村ノ疲弊困態シテ居ルコトハ、諸君ノ
御承知ノ通リデアリマシテ、此農村ノ疲弊
困態ヲ打開致スト云フコトノ最大目的ハ何
デアルカト言ヘバ、農產物ノ販賣ヲ有利
ニ、最モ新鮮ナル物ヲ生產者ヨリ消費者ヘ
直接販賣スルト云フコトニ、歸著スルノデ
アリマス、殊ニ今日ノ農村ノ疲弊ノ最大原
因ハ、何ガ爲デアルカト言ヘバ、要スルニ
莫大ナル負債ト農產物ノ低落ガアッテ、是
ガ販賣制度ガ完全ニ行ハレテ居ラヌト云フ
コトガ、今日ノ農村ノ疲弊困憊ノ重大ナル
原因ニナッテ居ルノデアリマス、此重要ナ
ル問題ト、殊ニ今日時局匡救ノ叫バレル秋
ニ當ッテスラ、殆ド一般ニ是ガ閑却セラレ
テ居ルト云フコトハ、實ニ吾々生產者ノ立
場ト致シマシテ、洵ニ遺憾ニ存ズルノデア
リマス、此問題ヲ解決致シマスニ付キマシ
テハ、生產者ガ自ラ中央卸賣市場ヘ進出致
シマシテ、自ラノ責任ヲ以チマシテ、其生
產品ヲ直接消費者ヘ配給スルト云フ方法ヲ
許ス外ニ、適當ナル方法ガナイカト信ズル
ノデアリマス、玆ニ此中央卸賣市場法中ノ
條文ヲ改正致シマシテ、生產者ノ荷主ニ共
同販賣ヲ爲サシメマシテ、今日ノ如キ單一
ノ卸賣業者ノ獨占ノ弊ヲ矯正セントスルノ
ガ、本改正案ノ要點デアルノデアリマス、
生產者ノ利益ヲ擁護スルコトハ、軈テ消費
者ヲ利スル所以デアリマス、故ニ本案ヲ提
出致シタ次第デアリマスカラ、ドウカ三千
万農民ノ生產品ヲ、確實ニ有利ニ販賣ヲ致
サントスルノ本案ニ對シテ、御同情ヲ以チ
マシテ諸君ノ御贊同ヲ得テ、此法案ノ改正
ノ實現ヲ期シタイト存ズル次第デアリマス
(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=23
-
024・秋田清
○議長(秋田〓君) 日程第七、提出者村上
紋四郞君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=24
-
025・村上紋四郎
○村上紋四郞君 極メテ簡單デアリマスカ
ラ、此席ヨリ御許シヲ願ヒタイノデアリマ
ス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=25
-
026・秋田清
○議長(秋田〓君) 極メテ簡單ナラバ宜シ
ウゴザイマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=26
-
027・村上紋四郎
○村上紋四郞君 只今上程セラレマシタル
中央卸賣市場法中改正法律案ニ對シマシ
テ、提案ノ理由ヲ說明致シタイト思ヒマ
ス、御承知ノ如ク中央卸賣市場法ハ都市ニ
於ケル國民生活必要品ノ配給ヲ圓滿ナラシ
ムル爲ニ、制定セラレタモノデアリマス、
而シテ其制定セラレタ本旨ニ依リマスレ
バ、生產者ト消費者ニ對シマシテハ、之ヲ
保護シナクチヤナラヌニモ拘リマセズ、今
日ノ情況ハ恰モ卸賣業者ノ獨占的トモ言フ
ベキコトニ相成ッテ居ルノデアリマス、御
承知ノ通リ本法制定當時ニ於キマシテハ、
生產者ト卸賣商トノ間ニ於キマシテ、單
數制ト複數制ニ付キマシテ、相當議論ガ
鬪ハサレタノデアリマス、其結果遂ニ單數
制ニ依ッテ、本法ガ制定セラレタノデアリ
マスガ、御承知ノ通リ生產者ト致シマシテ
ハ、複數制ニ依ラナケレバ自分ノ利益ヲ擁
護シ、自分ノ生產品ヲ高價ニ賣ルコトハ出
來ナイノデアリマス、ケレドモ既ニ制定セ
ラレタ以上ハ、之ニ依リマシテ其生產者ノ
生產品ヲ販賣シテ居リマスケレドモ、現在
ノ如キ情況デアリマシテハ、到底其價格ヲ
高ク賣ルト云フコトハ出來ナイノデアリマ
ス、故ニ此法律ヲ改正致シマシテ、生產者
荷主モ此市場ニ參加シマシテ、販賣ヲスル
ト云フコトニ致シタイト思フノデアリマ
ス、現在ニ於キマシテモ、帝國農會ノ如キ
ハ旣ニ大阪卸賣市場ニ於キマシテハ、販賣
斡旋所ヲ設ケマシテ、是ガ販賣ノ斡旋ヲシ
テ居ルノデアリマス、之ヲ一步進メマシ
テ、農業者ハ之ニ對シテ共同販賣ヲ爲シ、
水產業者ハ之ニ對シテ共同ノ販賣ヲ爲スト
云フコトニナリマスレバ、一面ニ於テハ生產
物ノ價格ヲ高メ、一面ニ於テハ消費者ノ利
益ヲ得ルト云フコトニ相成リマシテ、此法
律ノ改正ハ一擧兩得デナイカト思フノデア
リマス、故ニ本案ヲ提出致シタノデゴザイ
マスガ故ニ何卒滿場ノ御贊成ヲ得タイト思
ヒマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=27
-
028・秋田清
○議長(秋田〓君) 質疑ノ通〓ハアリマセ
ヌ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=28
-
029・上田孝吉
○上田孝吉君 兩案ハ一括シテ政府提出、
輸出絹織物取締法中改正法律案外三件ノ委
員ニ、併セ付託セラレンコトヲ望ミマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=29
-
030・秋田清
○議長(秋田清君) 上田君ノ動議ニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=30
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031・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマス、
仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程第八、
刑事訴訟法中改正法律案ノ第一讀會ヲ開キ
マス、提出者ノ趣旨辯明ヲ許シマス-提
出者小林錡君
第八刑事訴訟法中改正法律案(小林
錡君外一名提出)第一讀會
刑事訴訟法中改正法律案
刑事訴訟法中左ノ通改正ス
第二百一條第三項ヲ削ル
〔小林錡君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=31
-
032・小林かなえ
○小林崎君 極メテ簡單ニ提案ノ趣旨ヲ說
明シヨウト思ヒマス、御承知ノ如ク現行刑
事訴訟法ノ第二百一條ニハ「證人左ノ各號
ノ一ニ該當スルトキハ宣誓ヲ爲サシメスシ
テ之ヲ訊問スヘシ」トアリマシテ、被〓人
ト親族關係ガアルトカ、或ハ十六歲未滿デ
アルトカ、或ハ共犯關係ガアルト云フヤウ
ナ場合ニ於キマシテハ、宣誓ヲ爲サナイデ
訊問セヨト云フ規定ガアルノデアリマス、
然ルニ其第三項ニ「第一項ニ揭クル者宣誓ヲ
爲シタルトキト雖其ノ供述ハ證言タルノ效
力ヲ妨ケラルヽコトナシ」トアリマスルガ
爲ニ、第一項ノ規定ガアルニ拘ラズ、宣誓
ヲ判事ガサセマシタトキニ、若シ虚僞ノ證
言ガセラレマスルナラバ兎ニ角、然ラザル
場合ニ於キマシテモ、一ニハ人權蹂躪ノ爲
ニ惡用セラレ、或ハ眞實發見ヲ害スルコト
ガ極メテ多イノガ、今日行ハレテ居ル所ノ
事實デアリマス、卽チ第一項ノ規定ガアリ
マスルニ拘ラズ、豫審判事若クハ公判判事
ハ、事極メテ簡單ナルガ如ク裝ウテ宣誓ヲ
爲サシメマシテ、其宣誓シタト云フコトヲ
一ツノ楯ニ取ッテ、僞證罪ノ成立ヲ以テ威嚇
シ、共犯者ニ對スル所ノ供述ヲ自己ノ思フ
ガ如クニ强ヒルガ爲ニ、僞證ト事實トノ問
題ニ挾マレテ「ヂレンマ」ニ陷リ、其爲メ思
ハザル所ノ僞證罪ヲ構成シ、或ハ眞實發見
ガ妨ゲラルヽノデアリマス、眞實發見ヲ妨
ゲラルヽ場合ノ一例ヲ擧ゲマスレバ、瀆職
罪又ハ選擧違反事件等ニ於テ、共犯者ガ旣
ニ起訴セラレテ居リマシテ、他ノ共犯者ガ
證人トシテ呼バレル場合ニ宣誓ヲサセラ
レテ、何ノ某カラ幾ラ貫ッタカト云フコト
ヲ問ハレル、此時眞實貰ヲテ居ルノヲ貰ハヌ
ト供述シタトスル、而シテ其以後ニ此證人
ガ起訴セラレ、被〓人トシテ豫審又ハ公判
ニ於テ、前ニ貰ハナイト言ッタコトヲ、今度
ハ貰ッタト眞實ノ供述ヲスレバ、貰ハナイ
ト云フコトノ前ノ證言ガ、僞證罪ヲ成
立スルコトニナルノデアリマスカラ、眞
實ガ述べラレナイ、是ハ相當世間ニ有名
ナル事件デ、東京ニ行ハレタ刑事事件ニ
モ現實アッタコトデアリマス、卽チ人權蹂
躪ノ爲ニ惡用セラレ、或ハ眞實發見ヲ害
スルヤウナ第三項ノ規定ト云フモノハ、
是ハ取ルノガ當然デアッテ、アル爲ニ色々
ノ不法訊問ガ行ハレルノデアリマス、御承
知ノ如ク舊刑事訴訟法ニ於テハ、證人ト參
考人トヲ分チマシテ、第二百一條ニ書イテ
アルヤウナ場合ニハ參考人トシテ宣誓ヲ
サセナカッタ、宣誓ヲサセナケレバ僞證罪ハ
成立シナイノデアリマス、然ルニ如何ナル
立法者ノ考デアリマシタカ、現行刑事訴訟
法ニ之ヲ置キマシタ爲ニ、却テ是ガ惡用サ
レルノデアリマス、而モ其以後ニ作ラレタ
所ノ民事訴訟法ニ於テハ、十六歲未滿ノモ
ノデアルトカ、宣誓無能力者ニ對シテハ、
宣誓ヲサセテハナラヌト云フ、嚴重ナル規
定サヘアルノデアリマシテ、刑事訴訟法ト
民事訴訟法ガ全ク其見ル所ヲ異ニシテ、規
定ヲシテ居ルノデアリマス、此一事ヲ以テ
見テモ、本項ハ之ヲ削除スベキデアルト云
フコトハ、私ハ當然デアラウト思フノデア
リマス
人或ハ若シ第二百一條ノ第一項ノ規定ヲ
嚴重ニ適用シテ、斯ル場合ニハ宣誓サセナ
イヤウニ、司法省ガ訓令ヲ出セバ宜イデハ
ナイカ、ト云フ人ガアルカモ知レマセヌケ
レドモ、假ニサウ云フ訓令ヲ發シマシテ
モ、豫審判事若クハ公判判事ガ此規定ヲ惡
用シテ、自己ノ思フガ如キ證言ヲ得ヨウト
スルナラバ、是ハ到ル所ニ必ズ行ハレルコ
トデアリマス、現ニ起訴セラレタル事件ニ
付テハ、其起訴シタ事實ニ付テ檢事ハ更ニ
取調ヲシテハナラヌト云フ訓令ガ、司法省
カラ出テ居リマスニ拘ラズ、今日我ガ國內
到ル所ニ於テ起訴シタル事實ニ付テ、更ニ
檢事ガ取調ヲシテ被〓ヲ苛メテ居ルト云フ
コトハ、餘リニ明ナ事實デハアリマセヌカ、
故ニ私ハ第二百一條ノ第三項ハ極メテ有害
デアッテ、利益ノナイ規定デアルカラシテ、
此際斷然本項ヲ取ッテ、極メテ官憲ニ對シテ
怯懦ナル所ノ一般大衆ヲ、過ヲタ罪ニ依ッテ
處罰サレヌヤウニシタイト希フガ故ニ、此
法律ノ改正案ヲ提出致シタ所以デアリマ
ス、何卒諸君ノ御贊同アランコトヲ願フ次
第デアリマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=32
-
033・秋田清
○議長(秋田〓君) 本案ニ質疑ノ通〓ハア
リマセヌ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=33
-
034・上田孝吉
○上田孝吉君 本案ハ一松定吉君外三名提
出、刑事訴訟法中改正法律案外十二件ノ委
員ニ併セ付託セラレンコトヲ望ミマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=34
-
035・秋田清
○議長(秋田〓君) 上田君ノ動議ニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=35
-
036・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマス、
仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程第九乃
至第十二ハ同種且ツ關聯セル議案ナルニ依
リ、一括議題ト爲スニ御異議アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=36
-
037・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ日程第九、衞生組合法案、日程第
+、傳染病豫防法中改正法律案、日程第十
一、衞生組合法案、日程第十二、傳染病豫
防法中改正法律案、右四案ヲ一括シテ第一
讀會ヲ開キマス、順次提出者ノ趣旨辯明ヲ
許シマス-日程第九、第十、中田正輔君
第九衛生組合法案(野田文一郞君外
四名提出)第一讀會
第十傳染病豫防法中改正法律案野
田文一郞君外四名提出)第一讀會
第十一衞生組合法案(上田孝吉君外
十四名提出)第一讀會
第十二傳染病豫防法中改正法律案
(上田孝吉君外十四名提出)第一讀會
衞生組合法案
衞生組合法
第一條衞生組合ハ公衆衞生ノ改良發達
ヲ圖ルヲ以テ目的トス
第二條衞生組合ハ法人トス
第三條衞生組合ハ其ノ目的ヲ達スル爲
左ノ事業ヲ行フ
一衞生思想ノ普及ニ關スル事業
二傳染性疾患及寄生蟲病ノ豫防救治
ニ關スル事業
三〓潔保持ニ關スル事業
四其ノ他公衆衞生上必要ナル事業
衞生組合ハ行政官廳又ハ市長ノ指示ヲ
承ケ前項ノ事業ニシテ國、道府縣又ハ
市ニ屬スル事務ヲ補助スルコトヲ得
第四條衞生組合ノ區域ハ市內ニ於テ市
長之ヲ定ム
第五條衞生組合ハ其ノ區域內ノ世帶主
ヲ以テ其ノ組合員トス
衞生組合ハ組合規約ノ定ムル所ニ依リ
前項ニ揭グル者ノ外組合區域內ニ學校、
病院、工場、倉庫、營業所又ハ事務所
等ヲ設クル者ヲ組合員ト爲スコトヲ得
但シ國、道府縣、市町村其ノ他之ニ準
ズベキモノハ此ノ限ニ在ラズ
第六條衞生組合ヲ設立セントスルトキ
ハ其ノ區域内ノ組合員タル資格ヲ有ス
ル者七人以上發起人ト爲リ組合規約ヲ
作成シ組合員タル資格ヲ有スル者二分
ノ一以上ノ同意ヲ得テ地方長官ノ認可
ヲ受クベシ
第七條地方長官必要アリト認ムルトキ
ハ市長ニ對シ區域ヲ指定シ衞生組合ノ
設立ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ衞生組合ノ設立ヲ命
ゼラレタル市長ハ組合規約ヲ作成シ地
方長官ノ認可ヲ受クベシ
第八條衞生組合ハ組合規約ノ定ムル所
ニ依リ總會ヲ開キ組合ニ關スル事件ヲ
議決ス但シ命令ノ定ムル所ニ依リ代會
ヲ以テ總會ニ代フルコトヲ得
總會ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定
ム
第九條衞生組合ニ組合長及副組合長一
人又ハ二人ヲ置ク
組合長及副組合長ハ組合員中ヨリ之ヲ
選擧ス
前項ノ選擧ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ
之ヲ定ム
組合長及副組合長ノ外組合規約ノ定ム
ル所ニ依リ衞生組合ニ他ノ役員ヲ置ク
コトヲ得
第十條組合長ハ組合ヲ代表シ組合一切
ノ事務ヲ擔任ス
副組合長ハ組合長ヲ輔佐シ組合長事故
アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス
副組合長二人アルトキハ豫メ組合長ノ
定メタル順序ニ依リ之ヲ代理ス
第十一條衞生組合ノ經費ハ組合規約ノ
定ムル所ニ依リ組合員之ヲ負擔ス
第十二條衞生組合ハ組合規約ヲ改定シ
又ハ組合規約ヲ變更セントスルトキハ
市長ヲ經テ地方長官ノ認可ヲ受クベシ
第十三條地方長官ハ衞生組合ニ對シ監
督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲
スコトヲ得
市長ハ衞生組合ニ對シ事務ノ報告ヲ爲
サシメ、書類帳簿ヲ徵シ、實地ニ就キ
事務ヲ視察シ若ハ出納ヲ檢査シ又ハ事
業ニ關シ必要ナル事項ヲ指示スルコト
ヲ得
第十四條地方長官ハ總會ノ議決若ハ選
擧又ハ役員ノ行爲ガ法令若ハ組合規約
ニ違反シ又ハ公益ヲ害スト認ムルトキ
ハ議決若ハ選擧ヲ取消シ、役員ヲ解任
シ、組合ノ事業ヲ停止シ又ハ組合ノ解
散ヲ命ズルコトヲ得
第十五條衞生組合ノ解散、分合及區域
變更ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定
ム
附則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
傳染病豫防法ニ依リ設立シタル市內ノ衞
生組合ニシテ本法施行ノ際地方長官ノ指
定シタルモノハ本法ニ依リ設立シタルモ
ノト看做ス
前項地方長官ノ指定シタル衞生組合ハ遲
滯ナク組合規約ヲ定メ地方長官ノ認可ヲ
受クベシ
傳染病豫防法中改正法律案
傳染病豫防法中左ノ通改正ス
第二十三條地方長官ハ傳染病ノ豫防救
治ノ爲町村内ニ衞生組合ヲ設ケシムル
コトヲ得
地方長官ハ衞生組合法ニ依ル衞生組合
及前項ノ衞生組合ニ對シ〓潔方法、消
毒方法其ノ他傳染病ノ豫防救治ニ關シ
必要ナル事項ヲ指示シテ之ヲ履行セシ
ムルコトヲ得
市町村ハ衞生組合法ニ依ル衞生組合及
第一項ノ衞生組合ニ於テ傳染病ノ豫防
救治ノ爲支出スル費用ノ全部又ハ一部
ヲ補助スルコトヲ得
第二十四條中「第二十三條第二項」ヲ「第
二十三條第三項」ニ改ム
附則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
衞生組合法案
衞生組合法
第一條衞生組合ハ公衆衞生ノ改良發達
ヲ圖ルヲ以テ目的トス
第二條衞生組合ハ法人トス
第三條衞生組合ハ其ノ目的ヲ達スル爲
左ノ事業ヲ行フ
一衞生思想ノ普及ニ關スル事業
二傳染性疾患及寄生蟲病ノ豫防救治
ニ關スル事業
三〓潔保持ニ關スル事業
四其ノ他公衆衞生上必要ナル事業
衞生組合ハ行政官廳又ハ市長ノ指示ヲ
承ケ前項ノ事業ニシテ國、道府縣又ハ
市ニ屬スル事務ヲ補助スルコトヲ得
第四條衞生組合ノ區域ハ市內ニ於テ市
長之ヲ定ム
第五條衞生組合ハ其ノ區域內ノ世帶主
ヲ以テ其ノ組合員トス
衞生組合ハ組合規約ノ定ムル所ニ依リ
前項ニ揭グル者ノ外組合區域內ニ學校、
病院、工場、倉庫、營業所又ハ事務所
等ヲ設クル者ヲ組合員ト爲スコトヲ得
但シ國、道府縣、市町村其ノ他之ニ準
ズベキモノハ此ノ限ニ在ラズ
第六條衞生組合ヲ設立セントスルトキ
ハ其ノ區域內ノ組合員タル資格ヲ有ス
ル者七人以上發起人ト爲リ組合規約ヲ
作成シ組合員タル資格ヲ有スル者二分
ノ一以上ノ同意ヲ得テ地方長官ノ認可
ヲ受クベシ
第七條地方長官必要アリト認ムルトキ
ハ市長ニ對シ區域ヲ指定シ衞生組合ノ
設立ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ衞生組合ノ設立ヲ命
ゼラレタル市長ハ組合規約ヲ作成シ地
方長官ノ認可ヲ受クベシ
第八條衞生組合ハ組合規約ノ定ムル所
ニ依リ總會ヲ開キ組合ニ關スル事件ヲ
議決ス但シ命令ノ定ムル所ニ依リ代會
ヲ以テ總會ニ代フルコトヲ得
總會ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定
ム
第九條衞生組合ニ組合長及副組合長一
人又ハ二人ヲ置ク
組合長及副組合長ハ組合員中ヨリ之ヲ
選擧ス
前項ノ選擧ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ
之ヲ定ム
組合長及副組合長ノ外組合規約ノ定ム
ル所ニ依リ衞生組合ニ他ノ役員ヲ置ク
コトヲ得
第十條組合長ハ組合ヲ代表シ組合一切
ノ事務ヲ擔任ス
副組合長ハ組合長ヲ輔佐シ組合長事故
アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス
副組合長二人アルトキハ豫メ組合長ノ
定メタル順序ニ依リ之ヲ代理ス
第十一條衞生組合ノ經費ハ組合規約ノ
定ムル所ニ依リ組合員之ヲ負擔ス
第十二條組合規約ヲ變更セントスルト
キハ市長ヲ經テ地方長官ノ認可ヲ受ク
ペシ
第十三條地方長官ハ衞生組合ニ對シ監
督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲
スコトヲ得
市長ハ衞生組合ニ對シ事務ノ報告ヲ爲
サシメ、書類帳簿ヲ徵シ、實地ニ就キ
事務ヲ視察シ若ハ出納ヲ檢査シ又ハ事
業ニ關シ必要ナル事項ヲ指示スルコト
ヲ得
第十四條地方長官ハ總會ノ議決若ハ選
擧又ハ役員ノ行爲ガ法令若ハ組合規約
ニ違反シ又ハ公益ヲ害スト認ムルトキ
ハ議決若ハ選擧ヲ取消シ、役員ヲ解任
シ、組合ノ事業ヲ停止シ又ハ組合ノ解
散ヲ命ズルコトヲ得
第十五條衞生組合ノ解散、分合及區域
變更ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定
ム
附則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
傳染病豫防法ニ依リ設立シタル市內ノ衞
生組合ニシテ本法施行ノ際地方長官ノ指
定シタルモノハ本法ニ依リ設立シタルモ
ノト看做ス
前項地方長官ノ指定シタル衞生組合ハ遲
滯ナク組合規約ヲ定メ地方長官ノ認可ヲ
受クベシ
傳染病豫防法中改正法律案
傳染病豫防法中左ノ通改正ス
第二十三條地方長官ハ傳染病ノ豫防救
治ノ爲町村內ニ衞生組合ヲ設ケシムル
コトヲ得
地方長官ハ衞生組合法ニ依ル衞生組合
及前項ノ衞生組合ニ對シ〓潔方法、消毒
方法其ノ他傳染病ノ豫防救治ニ關シ必
要ナル事項ヲ指示シテ之ヲ履行セシム
ルコトヲ得
市町村ハ衞生組合法ニ依ル衞生組合及
第一項ノ衞生組合ニ於テ傳染病ノ豫防
救治ノ爲支出スル費用ノ全部又ハ一部
ヲ補助スルコトヲ得
第二十四條中「第二十三條第二項」ヲ「第
二十三條第三項」ニ改ム
附則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
〔中田正輔君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=37
-
038・中田正輔
○中田正輔君 只今議題トナリマシタル衞
生組合法案及傳染病豫防法中改正法律案ノ
提案ノ理由ヲ說明致シマス、衞生組合ハ旣
ニ全國ノ大多數ノ主ナル都市ニ設ケラレ、
傳染性ノ疾患、寄生蟲病ノ豫防救治、其他
〓潔保持ニ關スル事業等、公私衞生思想ノ
普及ニ貢獻シツヽアルコトハ、私ガ申上ゲ
ル迄モナイノデアリマス、然ルニ現在ノ各
都市ニ在リマスル衞生組合ハ、傳染病豫防
法第二十三條ヲ根據トシテ設ケラレテアル
ノデアリマスカラ、各府縣ニ於テ自然區々
デアルノミナラズ、法規上現狀ニ副ハナイ
不備ノ點モアリマスル爲ニ、其職能ヲ十分
ニ發揮シ得ナイ憾ガ多イノデアリマス、故
ニ組合ノ構成ヲ完備シ、目的ノ貫徹ヲ期ス
ル爲ニハドウシテモ統一的法規ヲ必要ト
致スノデアリマス、傳染病豫防法中第二十三
條及第二十四條ノ改正ハ、衞生組合法制定
ニ伴フモノデアリマシテ、卽チ衞生組合法
施行後ニ於キマシテハ、傳染病豫防法ニ依フ
テ設クル組合ハ、町村内ニ限ラルヽコトヽ
ナリマス關係上、本條ニ於ケル規定「市」ヲ
除クト同時ニ、字句ノ整理ヲ行ッタノデア
リマス、以上簡單ニ提案ノ理由ヲ說明致シ
マス、何卒御審議ノ上御協贊アランコトヲ
希望致シマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=38
-
039・秋田清
○議長(秋田〓君) 日程第十一及第十二
提出者鷲野米太郞君
〔鷲野米太郎君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=39
-
040・鷲野米太郎
○鷲野米太郎君 私ハ日程第十一、日程第
十二ニ付キマシテ、提案者ノ一人ト致シマ
シテ、御說明ヲ申上ゲタイト存ジマス、只今
日程第九、日程第十ニ付キマシテ、中田正
輔君ヨリ御說明ニナリマシタガ、日程第十
日程第十二ハ大體ニ於テ日程第九、日
程第十ト同一案件デアリマス、內容モ隨テ
同一デアリマスルケレドモ、少シク重複セ
ナイ範圍ニ於テ申上ゲタイト存ジマス
國民ノ保健衞生ノ發展向上ハ、一國ノ文
化ノ尺度デアルト云フコトハ言フ迄モナイ
コトデゴザイマス、又富國强兵ノ基ハ、國
民ノ保健衞生ニ俟ツ所ガ頗ル多イト云フコ
トハ、私ガ喋々ヲ要セナイノデアリマス、
殊ニ國家非常時ニ於テ特ニ然リデアルノデ
アリマス、歷史ヲ見マスルト云フト、國家
非常ノ際、或ハ戰時ノヤウナ場合ニ當ッ
テ、傳染病ノ流行ガ甚シイ爲ニ不覺ノ結果
ヲ招イダト云フコトハ、屢、歷史ガ之ヲ證
明シテ居ルノデアリマス、譬ヘテ見マスル
ト云フト、英吉利ト和蘭ガ非常ニ大キナ戰
爭ヲ致シマシタ際ニ、英吉利ハ殆ド和蘭ノ
最後ノ死命ヲ制スル所マデ、大勝利ヲ得テ
居ッタノデアリマスルケレドモ、時恰モ大
變ナ疫病ガ流行致シマシテ、英吉利ノ國民
ハ十万ノ死者ヲ出スヤウナ有樣デアリ、時
偶、又倫敦ニ大火ガ起ッテ、疾病ト大火ノ
爲ニ、英吉利ハ不本意ナガラモ巳ムヲ得ズ
和蘭ト一旦平和條約ヲ、締結セナケレバナ
ラナイト云フヤウナ狀態ニ、陷ヲタコトモ
アルノデゴザイマス
我國ノ保健衞生ノ實際ハ、之ヲ歐米諸國
ノ實際ト比較致シマスルト、甚シク遜色ガ
アルト云フコトハ、皆樣御承知ノコトデア
リマセウ、今ヤ我國ハ國際聯盟ノ脫退ヲ決
行シ、自强奮勵、國民協力一致、帝國ノ國
是ヲ遂行シテ、帝國千年ノ大計ヲ定メント
スル非常時デアリマス、此非常時ノ急務ハ
多々アリマスルガ、國民ノ保健衞生ノ向上
發展、防疫ノ徹底ヲ圖ルト云フコトハ、最
モ重大ナル事項ノ一ツデナケレバナラヌノ
デアリマス、衞生組合ハ明治三十年法律第
三十六號、傳染病豫防法第二十三條ヲ根據
トシテ發達致シマシテ、傳染病豫防、救治
ヲ主トシタル事業ト致シマシテ、兼テ一般
公衆衞生ノ改良發達ノ爲ニ努力シテ、今日
ニ至リマシテ今ヤ全國的ニ非常ナ發達ヲ致
シマシテ、多クノ都市ニハ衞生組合ノ設立
ヲ見ナイモノハナイノデアリマス、都市以
外ノ町村ニ於テモ相當ナ發達ヲ致シテ居ル
ノデゴザイマス、其數ハ今ヤ一万一千ヲ超
エテ居ル筈デゴザイマス、サウシテ傳染病
ノ豫防其他保健行政ノ補助機關トシテ、貢獻
セル所頗ル大ナルモノガアリマス、保健衞
生、防疫等ノコトハ、勿論行政廳ノ事務デ
アリマスケレドモ、是ガ補助機關デアリマ
ス所ノ衞生組合ノ活動ニ俟ツ所ナクシテ、
衞生行政ノ振興ヲ期待スルコトハ、我國ノ
現狀ニ於テ困難デアラウト存ズルノデアリ
マリ、故ニ衞生組合法ヲ制定シテ、現在ノ
衞生組合ニ於ケル所ノ法制上ノ缺陷ヲ除
キ、事業經營上支障ナカラシメ、其活動ヲ
促スト同時ニ、必要ナル監督ヲ加ヘテ、其
圓滿ナル發達ヲ圖リ、以テ都市其他ノ公衆
衞生ノ振興發達ヲ期セネバナラヌト存ズル
ノデアリマス、衞生組合法ノ制定四斗子
ハ、第五十議會以來屢、帝國議會ノ問題ト
ナリマシテ、建議案ハ屢〓提出セラレ、是
ガ可決ヲ見マシタ、第五十六議會ニ於テ
ハ、衆議院ヨリ議員提出ノ法案トシテ提出
セラレ、委員會デハ可決セラレマシタケレ
ドモ、本會議上程ノ餘日ガ無イ爲ニ、遂ニ
議會ハ閉會セラレ、案ノ成立ヲ見ナカッタ
ノデアリマス、其後第五十九議會ニ於テ、
時ノ安達內務大臣ノ御提案トナッテ、政府
ヨリ貴族院ヘ提案セラレタノデアリマス
ガ、貴族院ニ於テ審議未了ノ爲メ、殘念ナガ
ラ成立ヲ見ナカッタノデアリマス、サウシ
テ衞生組合法制定ニ關スル國民ノ熱望ハ非
常ナモノデアリマシテ、全國都市聯合衞生
組合、竝ニ各都市ノ衛生組合ノ聯合會ヨ
リハ、連年衞生組合法制定促進ノ陳情又
ハ建議ガ、屢〓時ノ政府ニ提出セラレタノ
デアリマス、又全國多數都市ノ市長及日本
醫師會カラモ、是ガ陳情建議ガアリマシ
テ、遂ニ第五十九議會ニ於ケル所ノ政府ノ
提案ヲ見タヤウナ次第デアリマス、其後モ
衞生組合關係ノ者ヨリ、色々ノ陳情建議ガ
アリマシテ、私共ハ第六十二議會ニ於テ、
當時衞生ニ直接間接關係アル者ノ意見ニ顧
ミマシテ、遂ニ建議案ヲ提出シタノデアリ
マシタガ、建議案ハ昨年六月十四日、滿場
一致デ可決セラレタノデアリマス、其文言
ヲ御參考マデニ讀ミ上ゲマスナラバ「政府
ハ衛生組合法ニ關スル法律案ヲ速ニ帝國議
會ニ提出セラレンコトヲ望ム、右建議ス」
此通リデアリマス、然ルニ政府ハ何故力是
ガ提案ヲセナイノデアリマス、一旦內務省
ノ省議決定ヲシテ、第五十九議會ニ提出ヲ
シタ所ノ法律案ヲ、衆議院ガ建議案ヲ以テ
決議ヲシテ、政府ニ提出ヲ促シ、又衞生組
合ノ關係者ヤ或ハ都市ノ關係者カラ、政府
ニ色々陳情要望致シマシタケレドモ遂ニ提
出ヲ見ナイノデアリマス、或ハ是ハ貴族院
ノ意嚮ヲ忖度シテ、其通過ヲ危ンダ爲デ
ハナイカト考ヘルノデアリマス、斯ウ云フ
ヤウナ次第デアリマシテ、私共ハ現在ノ我
國ノ國情ヲ顧ミ、又非常時局デアルト云フ
コトヽ衞生組合關係者及都市ノ關係者ノ
熱望ヲ容レマシテ、遂ニ玆ニ進ンデ議員提
出案トシテ、提案ヲシタヤウナ次第デアリ
マス、是ガ本案提出ノ理由デゴザイマス
法案ノ骨子ヲ大體申上ゲマスルト、衞生
組合ハ公衆衞生ノ改良、發達ヲ圖ルコトヲ
其目的ト致シテ居リマス、次ニ衞生組合ハ
之ヲ法人トシテ法人格ヲ與ヘルコト、其次
ニハ衞生組合ノ事業ノコトデアリマスル
ガ、是ハ法案ノ第三條ニ詳記シテアリマス
ルカラ、御覽ヲ願ヒタイノデアリマス、第
四ハ、衞生組合ノ區域ノコトデゴザイマス
ルガ、是ハ市內ニ於テ市長ガ之ヲ定メルコ
トヽシタノデアリマス、第四條ニ是ハ記載
シテアリマス、第五ハ衞生組合員ハ其區域內
ノ世帶主ヲ以テ組合員トスルコトニ決メテ
アリマス、第六ハ經費ノコトデアリマス、
是ガ貴族院ニ於テ大キナ問題トナッテ、經費
徵收ニ强制徵收ノ權限ヲ認メタト云フコト
ニ付テ、大變ナ異議ガアリマシタカラ、其
點ヲ考慮致シマシテ、强制徴收ニ關スル規
定ヲ入レナイコトトシテ、唯經費ハ組合員
之ヲ負擔スルコトノ定メト致シマシタ、次
ハ衞生組合ノ監督デアリマスルガ、之ニ付
キマシテモ成ベク市長ニ多クノ權限ヲ與ヘ
ルヤウニシテ、知事ニハ唯必要ノ場合ニ監
督ニ必要ナル所ノ命令又ハ處分權ヲ與ヘル
コトヽ衞生組合ノ認可權ヲ與ヘルコトダ
ケニ致シマシテ、其他ノ事務ノ執行上ノ命
令監督等一切ハ、之ヲ市長ニ委ネルコトヽ
致シマシタ
御參考マデニ、本案ト第五十九議會ニ
安達内務大臣ノ提出セラレマシタ所ノ、
政府案トノ相違ノ點ヲ申上ゲマスルナレ
バ、第一ガ强制徵收權ヲ認メナイト云フ
コトデゴザイマス、第二ハ、政府案ハ總代
會ニ全權限ヲ與ヘテ居フタノデアリマスケ
レドモ、本案ハ組合ノ總會ニ依ルヲ原則ト
シ、總會ニ代ルベキ決議機關トシテ、命令
ヲ以テ代會ヲ設ケルコトヽ致シマシタ、其
次ニハ先程申上ゲマシタ如ク、成ベク權限
ヲ知事ニ與ヘズ、事務上ニ付テハ全部市長ニ
與ヘルト云フコトデアリマス、其他二三ノ
點ニ於テ政府案ト相違ノ點ガアリマスガ、
其詳細ニ付キマシテハ委員會ニ於テ申上ゲ
タイト存ジマス、以上ヲ以テ御說明申上ゲ
タ次第デゴザイマス、何卒御審議ノ上御協
贊アランコトヲ御願致シマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=40
-
041・秋田清
○議長(秋田〓君) 質疑ノ通〓ハアリマセ
ヌ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=41
-
042・上田孝吉
○上田孝吉君 日程第九乃至第十二ノ四案
ハ、一括シテ安達謙藏君外一名提出、町村役
場費臨時國庫補助法案外一件ノ委員ニ、併
セ付託セラレンコトヲ望ミマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=42
-
043・秋田清
○議長(秋田〓君) 上田君ノ動議ニ御異議
ゴザイマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=43
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044・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマス、
仍テ動議ノ如ク決シマシタ、日程第十三、
大正七年法律第四十三號中改正法律案ノ第
一讀會ヲ開キマス、提出者ノ趣旨辯明ヲ許
シマス-提出者林路一君
第十三大正七年法律第四十三號中改
正法律案(地種變更免租年期ニ關ス
ル件)(木下成太郞君外十七名提出)
第一讀會
大正七年法律第四十三號中改正法律案
大正七年法律第四十三號中左ノ通改正ス
第一條第一項第七號ノ次ニ左ノ一號ヲ加
フ
八昭和二年法律第十八號第一條ノ規
定ニ依リ地租ヲ課セサル土地
附則
本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
〔林路一君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=44
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045・林路一
○林路一君 只今上程セラレマシタ大正七
年法律第四十三號中改正法律案ノ提案理由
ヲ、極メテ簡單ニ御說明申上ゲマス、北海
道ノ土地ハ大正七年法律第四十三號ニ依リ
マシテ開墾ヲ爲シ、又ハ開墾ニ等シキ勞費
ヲ加ヘテ地目變換ヲ致シマシタ場合、地租
ヲ課スルニ至ッタ年ヨリ二十箇年以內ノ地
種變更免租年期ヲ、許可セラレルコトニナッ
テ居ルノデアリマス、而シテ尙ホ此地種變
更免租年期明ケニ至リマシテ、地味成熟ニ
至リマセヌ場合ニ於テハ、更ニ通ジテ三十
五年間免租年期ヲ延長スルコトニ相成フテ
居リマス、而シテ此法律ノ適用ヲ受ケマス
土地ハ、明治八年開拓使布達第三號、山林
荒蕪地拂下規則第二條ノ規定ニ依リ、地租
ヲ課セザル土地、明治十九年閣令第十六號、
北海道土地拂下規則第十條但書ノ規定ニ依
リ、地租ヲ課セザル土地、明治二十二年法
律第十八號ニ依リ、地租ヲ課セザル土地、
明治二十三年法律第七十九號、屯田兵土地
給與規則第三條及第八條ノ規定ニ依リ地租
ヲ免除シタル土地、明治三十年法律第二十
六號、北海道國有未開地處分法第十八條ノ
規定ニ依リ地租ヲ課セザル土地、明治三十
二年法律第二十七號、北海道舊土人保護法
第二條ノ規定ニ依リ地租ヲ課セザル土地、明
治四十一年法律第五十七號、北海道國有未
開地處分法第十九條ノ規定ニ依リ地租ヲ課
セザル土地、以上七種ノ土地ガ此法律ノ適用
ヲ受ケルコトニ相成"テ居リマスガ、北海道
ニ於ケル御料地ノ拂下ヲ致シマシタモノハ、
今日迄約五万町步アルノデアリマス、此御料
地ノ拂下地ニ對シテハ、免租ノ規定ガ無カッ
タノデアリマスケレドモ、他ノ土地トノ釣
合上公平ヲ缺キマス爲ニ、昭和二年法律第
十八號ヲ以テ、十箇年間ノ免租年期ヲ與ヘ
ルコトニナッタノデアリマス、此昭和二年
法律第十八號ニ依ル十箇年ノ免租年期ハ、
單ニ國有未開地處分法其他ノ北海道ニ於ケ
ル民有地ニ對スル特典ト、釣合ヲ取ッタニ
過ギナイノデアリマシテ、此免租年期中ニ
於テ、勞費ヲ投ジテ地目ノ變換ヲ爲シマシ
タモノニ對シテハ、大正七年法律第四十三
號ノ適用ヲセシムルニアラザレバ、眞ニ公
平ヲ保ツコトハ出來ナイノデアリマス、故
ニ此改正案ノ趣旨ハ、此御料地拂下地ノ十
箇年間免租年期ヲ與ヘラレタモノニシテ、
同ジク勞費ヲ投ジテ地種ノ變更ヲ致シマシ
タモノニ對シテ、大正七年法律第四十三號
ノ適用ヲ受ケシメルベク、此法律ニ改正ヲ
加ヘルコトガ主眼デアルノデアリマス
尙ホ此場合特ニ申上ゲテ置キタイコトハ、
第五十二議會ニ於キマシテ、御料地拂下地
ノ地租及登錄稅免除ニ關スル法律案ガ、衆
議院ニ付議サレマシタ場合、委員會ニ於テ
モ色々〓究ヲシ、政府當局トノ間ニ質問應
答ガアッタノデアリマスガ、其結果衆議院ハ
此御料地拂下地ニ對シテハ、他日大正七年
法律第四十三號ノ適用ヲ受ケラルヽ如ク改
正ヲ行フト云フコトガ、希望條件トナッテ議
決ヲセラレテ居ルノデアリマス、此希望條
件ニ對シテハ、當時政府ニ於テモ同意ヲ與
ヘテ居ラレルノデアリマシテ、元來ナラバ
今日マデニ既ニ政府ガ此案ヲ提出セナケレ
バナラヌノデアリマスルケレドモ、未ダ其
提出ヲ見テ居リマセヌ、一方前ニ與ヘラレタ
ル所ノ十箇年間ノ免租年期ハ、今將ニ其期
限ガ滿了致サントシテ居リマスルカラ、此
法律改正ノ必要ハ目下急ニ迫ッテ居ルノデ
アリマス、故ニ政府案ノ提出ヲ見マセヌ今
日、已ムヲ得ズ議員提出案ト致シマシテ、此
法案ヲ提出致シマシタ次第デアリマスカラ、
何卒滿場ノ御贊成ニ依リマシテ、本法ノ
改正ガ實現致シマスルヤウニ切ニ希望致シ
マス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=45
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046・秋田清
○議長(秋田〓君) 本案ニ對シテハ質疑ノ
通告ハアリマセヌ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=46
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047・上田孝吉
○上田孝吉君 本案ハ松岡俊三君外四十四
名提出、地租法中改正法律案外四件ノ委員
ニ、併セ付託セラレンコトヲ望ミマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=47
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048・秋田清
○議長(秋田清君) 上田君ノ動議ニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=48
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049・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程第十
四及第十五ハ各、提出者ヨリ延期ノ申出ガア
リマシタ、仍テ日程ヨリ之ヲ除キマス-
日程第十六、傷痍軍人及戰公傷病死者遺族
等ノ鐵道船舶等乘車船優遇ニ關スル法律案
ノ第一讀會ノ續ヲ開キマス、委員長ノ報告
ヲ求メマス-委員長松山常次郞君
第十六傷痍軍人及戰公傷病死者遺族
等ノ鐵道船舶等乘車船優遇ニ關スル
法律案(江藤源九郞君外三名提出)
第一讀會ノ續(委員長報〓)
報〓書
一傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等ノ鐵道
船舶等乘車船優遇ニ關スル法律案(江
藤源九郞君外三名提出)
右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
候此段及報〓候也
昭和八年二月二十二日
委員長松山常次郞
衆議院議長秋田〓殿
〔松山常次郞君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=49
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050・松山常次郎
○松山常次郞君 只今議題ニ供セラレマシ
タル傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等ノ鐵道
船舶等乘車船優遇ニ關スル法律案ノ委員會
ニ於ケル經過竝ニ結果ヲ御報告致シマス、
要スルニ本案ハ癈兵ニ關スル優遇ノ法律案
デゴザイマス、是ハ旣ニ衆議院ヲ二囘通過
致シテ居ルモノデアリマシテ、今日ノ時勢
ニ鑑ミテ、通過セシムベキモノト認メタノ
デアリマス、卽チ委員會ハ全會一致ヲ以テ
可決致シタ譯デアリマス、玆ニ御報告致シ
マス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=50
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051・秋田清
○議長(秋田〓君) 本案ノ第二讀會ヲ開ク
ニ御異議アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=51
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052・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマス
本案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシタ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=52
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053・上田孝吉
○上田孝吉君 直チニ本案ノ第二讀會ヲ開
キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報〓ノ通
リ可決セラレンコトヲ望ミマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=53
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054・秋田清
○議長(秋田〓君) 上田君ノ動議ニ御異議
アリマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=54
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055・秋田清
○議長(秋田〓君) 御異議ナシト認メマ
ス、仍テ直チニ第二讀會ヲ開キ、議案全部
ヲ議題ト致シマス
傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等ノ鐵道
船舶等乘車船優遇ニ關スル法律案
第二讀會(確定議)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=55
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056・秋田清
○議長(秋田〓君) 別ニ御發議モアリマセ
又、第三讀會ヲ省略シテ委員長報告通リ可
決確定致シマシタ(拍手)日程第十七乃至第
九十九ハ、建議委員長ヨリ延期ノ申出ガア
リマシタ、仍テ日程ヨリ之ヲ省キマス、是
ニテ本日ノ日程ハ全部議了致シマシタカラ
次會ノ日程ハ公報ヲ以テ御通知致シマス、
本日ハ是ニテ散會致シマス
午後二時二十三分散會
衆議院議事速記錄第十五號中正誤
頁段行誤正
二六八一三二秋蠶春蠶
二六八三三四居ラヌノテ居ルノデア
アリマスリマス
衆議院議事速記錄第十六號中
頁段行
三〇五二三一「品位」ノ二字削除発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006413242X01719330223&spkNum=56
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