1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和十八年二月二十二日(月曜日)午前十時四分開議
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議事日程 第十二號
昭和十八年二月二十二日
午前十時開議
第一 農業團體法案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第二 水産業團體法案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第三 昭和十二年法律第八十四號中改正法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第四 農業保險法中改正法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會の續(委員長報告)
第五 食糧管理特別會計法中改正法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會の續(委員長報告)
第六 農業保險の保險料國庫負擔金等の交付及分擔等に關する法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會の續(委員長報告)
第七 昭和十六年度歳入歳出總決算、昭和十六年度各特別會計歳入歳出決算報告 會議(委員長報告)
第八 臨時陸軍材料資金歳入歳出決算報告 會議(委員長報告)
第九 昭和十六年度國有財産増減總計算書報告 會議(委員長報告)
第十 昭和十七年三月三十一日現在國有財産現在額總計算書報告 會議(委員長報告)
第十一 筑肥線桃川、大村線彼杵の兩驛間鐵道敷設の請願 會議
第十二 未成線鐵道佐久間線速成の請願 會議
第十三 能登鐵道買收竝豫定線三明、能登三井間鐵道速成の請願 會議
第十四 北海道中川郡豐頃村に帶廣區裁判所出張所設置の請願 會議
第十五 靜岡縣榛原郡下川根村に登記所設置の請願 會議
第十六 全國衞生綿元賣株式會社に福岡縣業者加入に關する請願 會議
第十七 瀬棚線瀬棚、岩内線岩内の兩驛間鐵道敷設の請願 會議
第十八 奧羽本線湯澤、矢島線羽後矢島の兩驛間鐵道敷設の請願 會議
第十九 通船を公營と爲すの請願 會議
第二十 信越本線直江津、上越線六日町の兩驛間鐵道敷設の請願 會議
第二十一 水産食糧の生産増強に關する請願 會議
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=0
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001・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 報〓ヲ致サセマ
ス
〔小野寺書記官朗讀〕
去ル十九日議決ニ係ル議員男爵千田嘉平君
ニ對スル弔辭ハ二十日之ヲ贈レリ
同日本院ニ於テ可決シタル左ノ政府提出案
ハ卽日裁可ヲ奏請シ又可決ノ旨ヲ衆議院ニ
通知セリ
公立學校職員年功加俸國庫補助法中改正
法律案
義務〓育費國庫負擔法中改正法律案
同日昭和十六年度第一豫備金支出ノ件承
諾ヲ求ムル件)特別委員會ニ於テ當選シタ
ル正副委員長ノ氏名左ノ如シ
委員長伯爵柳澤保承君
副委員長男爵水谷川忠麿君
同日委員長ヨリ左ノ報〓書ヲ提出セリ
請願委員會特別報告第一一號
同日內閣總理大臣ヨリ左ノ通第八十一囘帝
國議會政府委員仰付ケラレタル旨ノ通牒ヲ
受領セリ
政府委員
技術院參技官岡田重一郞君
內務省所管事務政府委員
北海道廳長官坂千秋君
一昨二十日委員會ニ於テ當選シタル正副委
員長ノ氏名左ノ如シ
戰時行政特例法案特別委員會
委員長伯爵溝口直亮君
副委員長織田萬君
日本證劵取引所法案特別委員會
委員長男爵深尾隆太郞君
副委員長子爵秋元春朝君
同日衆議院ヨリ左ノ政府提出案ヲ受領セリ
農業團體法案
水產業團體法案
昭和十二年法律第八十四號中改正法律案
同日衆議院ヨリ本院ノ送付ニ係ル左ノ政府
提出案ハ同院ニ於テ之ヲ可決シ奏上セル旨
ノ通牒ヲ受領セリ
郵便年金法中改正法律案
航空法中改正法律案
木船保險法案
兵役法中改正法律案
共通法中改正法律案
明治三十八年法律第三十八號改正法律案
陸軍軍法會議法及海軍軍法會議法中改正
法律案発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=1
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002・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 是ヨリ本日ノ會
議ヲ開キマス、御諮リヲ致シマス、水野鍊
太郞君、福永吉之助君、橋本圭三郞君、倉
知鐵吉君ハ、本院議員トシテ既ニ在陟三十
年ニ達セラレマシテ、常ニ精勵恪勤、克ク議
員タルノ職責ヲ盡サレマシタ、就キマシテ
ハ、先例ニ依リマシテ此ノ際院議ヲ以テ同
君等多年ノ功勞ヲ表彰致シタイト存ジマス、
尙表彰文案ノ起草ハ、之ヲ議長ニ御委セヲ
願ヒタイト存ジマス、以上議長ノ發議ニ御
贊成ノ諸君ノ御起立ヲ願ヒタウゴザイマス
〔起立者多數〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=2
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003・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 表彰ヲ受ケラレ
マスル方々ヲ除キマシテ、全會一致ト認メ
マス、就キマシテハ、議長ノ手許ニ於キマ
シテ起草致シマシタ表彰文案ヲ、是ヨリ朗
讀致シテ御諮リヲ致シマス
正三位動一等水野鍊太郞君貴族院議員ノ
任ニ在ルコト三十年精勵恪勤力ヲ憲政ノ
濟美ニ效セリ貴族院ハ君カ積年ノ功勞ヲ
億ヒ玆ニ院議ヲ以テ之ヲ衣彰ス
正四位勳二等功四級福永吉之助君貴族院
議員ノ任ニ在ルコト三十年精勵恪勤力ヲ
憲政ノ濟美ニ效セリ貴族院ハ君カ積年ノ
功勞ヲ憶ヒ玆ニ院議ヲ以テ之ヲ表彰ス
正四位勳二等橋本圭三郞君貴族院議員ノ
任ニ在ルコト三十年精勵恪勤力ヲ憲政ノ
濟美ニ效セリ貴族院ハ君カ積年ノ功勞ヲ
憶ヒ玆ニ院議ヲ以テ之ヲ表彰ス
正四位勳二等倉知鐵吉君貴族院議員ノ任
ニ在ルコト三十年精勵恪勤力ヲ憲政ノ濟
美ニ效セリ貴族院ハ君カ積年ノ功勞ヲ憶
ヒ玆ニ院議ヲ以テ之ヲ表彰ス
只今朗讀致シマシタ各表彰文案ニ、御異議
ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=3
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004・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、表彰文ノ贈呈方ハ議長ニ於テ取計
ラヒマス、此ノ際水野鍊太郞君ヨリ發言ヲ
求メラレテ居リマス、水野君ノ御登壇ヲ願
ヒマス
〔水野鍊太郞君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=4
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005・水野錬太郎
○水野鍊太郞君 只今私共四名ガ、〓,院議ヲ
以チマシテ永年勤續ノ廉ヲ以テ御懇篤ナル
表彰ヲ戴キマシタコトハ、誠ニ身ニ餘ル光
榮デアリマスト同時ニ、恐縮ニ堪ヘナイノ
デアリマス、私共ハ、本院ニ議席ヲ汚シマ
シテモ微力ニシテ何等ノ功勞ナク、茲ニ三
十年ノ歲月ヲ送ッタノニ過ギナイノデアリ
マス、然ルニモ拘ハリマセズ、本日長彰ノ
光榮ニ浴シマシタコトハ、是レ偏ニ先輩同
僚各位ノ御懇篤ナル御指導ト御援助ノ賜ト
存ジマシテ、深キ感謝ノ心持ヲ持ッテ居ル次
第デアリマス、今ヤ時局ハ實ニ重大デアリ
マス、私共ハ今後益ノ國家ノ爲ニ奉公ノ誠ヲ
致シ、憲政ノ爲ニ努力致シタイト云フコト
ヲ期シテ居ル次第デアリマス、玆ニ只今ノ
御決議ニ對シマシテ、僭越ナガラ表彰者一
同ニ代リマシテ深甚ナル謝意ヲ表スル次第
デアリマス(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=5
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006・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 議事日程ニ移リ
マス、日程第一、農業團體法案、日程第二、
水產業團體法案、政府提出、衆議院送付、
第一讀會、是等ノ兩案ヲ一括シテ議題ト爲
スコトニ御異議ゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=6
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007・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、井野農林大臣
左ノ案ハ朗讀ヲ經サルモ參参ノ〕
タメ玆ニ載錄ス以下之ニ傚フ
農業團體法案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十八年二月二十日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
農業團體法案
農業團體法
第一章總則
第一條農業〓體ハ市町村農業會、道府
縣典業會、全國農業經濟會及中央農業
會トス
第二條農業團體ハ法人トス
第三條農業團體ハ行政官廳之ヲ監督ス
第四條農業團體ハ農業ニ關スル事項ニ
付行政廳ニ建議スルコトヲ得
農業團體ハ行政廳ノ諮問ニ對シ答申ス
ベシ
第五條行政官廳ハ農業團體ニ對シ農業
ニ關スル報〓書ノ提出及農業ニ關スル
事項ノ調査ヲ命ズルコトヲ得
第六條農業團體ハ勅令ノ定ムル所ニ依
リ登記ヲ爲スコトヲ要ス
前項ノ規定ニ依リ登記スベキ事項ハ登
記ノ後ニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ對
抗スルコトヲ得ズ
第七條本法ニ規定スルモノノ外農業團
體ノ設立、管理、解散、〓算其ノ他農
業團體ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以
テ之ヲ定ム
第八條本法ニ於テ農業トハ耕作、養畜
(馬ニ關スルモノヲ除ク)又ハ養蠶ノ業
務及之ニ附隨スル業務ヲ謂フ
第九條樺太ニ於テ本法ヲ適用スルニ付
必要ナル事項ニ關シテハ勅令ヲ以テ特
例ヲ設クルコトヲ得
第二章市町村農業會及道府縣農
業會
第十條市町村農業會及道府縣農業會
(以下地方農業會ト稱ス)ハ農業ニ關ス
ル國策ニ卽應シ農業ノ整備發達ヲ圖リ
且會員ノ農業及經濟ノ發達ニ必要ナル
事業ヲ行フコトヲ目的トス
第十一條地方農業會ハ其ノ目的ヲ達ス
ル爲左ノ專業ヲ行フ
-農業ノ指導奬勵其ノ他農業ノ發達
ニ關スル施設
二農業ノ統制ニ關スル施設
三會員ノ販賣スル物ノ賣却又ハ其ノ
加工ニ關スル施設
四會員ニ必要ナル農業用物資ノ購買
又ハ其ノ加工若ハ生產ニ關スル施設
五會員ニ必要ナル農業資金ノ貸付又
ハ農業用設備ノ利用ニ關スル施設
六會員ノ貯金ノ受入ニ關スル施設
地方農業會ハ其ノ目的ヲ達スル爲前項
ノ事業ノ外左ノ事業ヲ行フコトヲ得
-會員ニ必要ナル物ノ購買又ハ其ノ
加工若ハ生產ニ關スル施設
二會員ニ必要ナル資金ノ貸付又ハ設
備ノ利用ニ關スル施設
三農業ニ關スル調査及〓究
四農業ニ從事スル者ノ福利增進ニ關
スル施設
五前項又ハ前各號ノ事業ニ附帶スル
事業
地方農業會前項第四號又ハ第五號ノ事
業ヲ行ハントスルトキハ行政官廳ノ認
可ヲ受クベシ地方農業會ノ施設ハ命令
ノ定ムル所ニ依リ會員以外ノ者ヲシテ
之ヲ利用セシムルコトヲ得道府縣農業
會ハ命令ヲ以テ定ムル金融機關ニ對シ
會員ノ爲ニ債務ノ保證ヲ爲シ又ハ當該
金融機關ノ委任ヲ受ケ其ノ債權ノ取立
ヲ爲スコトヲ得
道府縣農業會ハ會則ノ定ムル所ニ依リ
會員ニ對シ手形ノ割引ヲ爲スコトヲ得
第十二條地方農業會ノ地區ハ市町村農
業會ニ在リテハ市町村(町村ニ準ズベ
キモノヲ含ム以下同ジ)、道府縣農業會
ニ在リテハ道府縣ノ區域ニ依ル
特別ノ事由アルトキハ市町村農業會ノ
地區ハ市町村ノ區域ニ依ラザルコトヲ
得
第十三條地方農業會ハ其ノ名稱中ニ
市、町若ハ村農業會又ハ道、府若ハ縣
農業會ナル文字ヲ用フベシ但シ前條第
二項ノ場合ニ於テハ市町村農業會ハ其
ノ名稱中ニ市、町又ハ村ナル文字ヲ用
ヒザルコトヲ得
地方農業會ニ非ザルモノハ其ノ名稱中
ニ前項ニ揭グル文字ヲ用フルコトヲ得
ズ
第十四條市町村農業會ハ左ニ揭グル者
ヲ以テ其ノ會員トス但シ國、公共團體
及勅令ヲ以テ定ムル者ニ付テハ此ノ限
ニ在ラズ
-其ノ地區內ニ於テ農業ヲ營ム者
二其ノ地區內ノ耕地、牧野又ハ原野
ヲ所有スル者
三前二號ノ者ニ準ズル者ニシテ勅令
ヲ以テ定ムルモノ
道府縣農業會ハ其ノ地區內ノ市町村農
業會ヲ以テ其ノ會員トス
第十五條左ニ揭グル者ハ市町村農業會
ノ會員ト爲ルコトヲ得但シ其ノ者ガ法
人ナルトキハ命令ヲ以テ定ムル法人ニ
シテ行政官廳ノ認可ヲ受ケタルモノニ
限ル
其ノ地區內ニ住所ヲ有スル者ニシ
テ農業ニ密接ナル關係ヲ有スルモノ
二其ノ他命令ヲ以テ定ムル者
道府縣農業會ノ地區內ニ住所ヲ有スル
法人ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノハ行
政官廳ノ認可ヲ受ケ當該道府縣農業會
ノ會員ト爲ルコトヲ得
第十六條地方農業會ヲ設立セントスル
トキハ勅令ノ定ムル所ニ依リ第十四條
ノ規定ニ依リ會員タル資格ヲ有スル者
ノ三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立總會
ヲ開キ會則其ノ他設立ニ必要ナル事項
ヲ定メ行政官廳ノ認可ヲ受クベシ
第十七條地方農業會ハ主タル事務所ノ
所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スニ因リ
テ成立ス
第十八條地方農業會成立シタルトキハ
第十四條ノ規定ニ依リ會員タル資格ヲ
有スル者ハ總テ其ノ會員トス
第十九條會則ニハ左ノ事項ヲ記載スル
コトヲ要ス
一目的及事業
二名稱
三地區
四事務所ノ所在地
五出資又ハ費用分擔ノ方法
六其ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
第二十條地方農業會ニ總會ヲ置ク
會員ハ總會ニ於テ各一個ノ議決權ヲ有
ス但シ會則ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコト
ヲ得
第二十一條左ノ事項ハ總會ノ議決ヲ經
ベシ
-會則ノ變更
二賦課金ノ賦課徵收方法
三事業報〓書、財產目錄及貸借對照
表ノ承認
四剩餘金ノ處分又ハ損失ノ處理
五其ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
前項第一號及第二號ノ事項ノ決議ハ行
政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ
效力ヲ生ゼズ
第二十二條總會ハ會長之ヲ招集ス
第二十三條總會ノ議長ハ會長ヲ以テ之
コ.ホシノ
第二十四條總會ノ議事ハ命令ニ別段ノ
規定アル場合ヲ除クノ外出席者ノ議決
權ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス可否同數ナ
ルトキハ議長ノ決スル所ニ依ル
第二十五條總會ノ議決ヲ經ベキ事項ニ
シテ臨時急施ヲ要シ總會ヲ招集スルノ
暇ナシト認ムルモノハ會長之ヲ專決處
分スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ會長ハ次ノ總會ニ
於テ其ノ承認ヲ求ムベシ
第二十六條地方農業會ハ命令ノ定ムル
所ニ依リ總會ニ代ルベキ總代會ヲ設ク
ルコトヲ得
第二十七條地方農業會ニ左ノ役員ヲ置
ク
會長一人
副會長一人又ハ若干人
理事若干人
監督若干人
道府縣農業會ニハ前項ノ役員ノ外會則
ノ定ムル所ニ依リ評議員若干人ヲ置ク
コトヲ得
第二十八條會長ハ地方農業會ヲ代表シ
業務ヲ總理ス
副會長ハ會長ヲ輔佐シ會則ノ定ムル所
ニ依リ業務ヲ掌理シ豫メ會長ノ定ムル
順位ニ依リ會長事故アルトキハ其ノ職
務ヲ代理シ會長缺員ノトキハ其ノ職務
ヲ行フ
理事ハ會長及副會長ノ指揮ヲ受ケ業務
ヲ執行シ豫メ會長ノ定ムル順位ニ依リ
會長及副會長共ニ事故アルトキハ會長
ノ職務ヲ代理シ會長及副會長共ニ缺員
ノトキハ會長ノ職務ヲ行フ
監事ハ業務ノ執行及財產ノ狀況ヲ監査
ス
評議員ハ會長ノ諮問ニ對シ答申シ又ハ
會長ニ對シ意見ヲ具申ス
第二十九條會長ハ總會ニ於テ推薦シタ
ル者ニ就キ市町村農業會ニ在リテハ市
町村長(町村長ニ準ズベキモノヲ含ム)
ノ意見ヲ徵シ地方長官、道府縣農業會
ニ在リテハ地方長官ノ推薦ニ依リ主務
大臣之ヲ命ズ
副會長及理事(支部長タル道府縣農業
會ノ理事ヲ除ク)ハ總會ニ於テ推薦シ
タル者ニ就キ會長之ヲ選任ス
支部長タル道府縣農業會ノ理事ハ支部
區域內ノ市町村農業會ノ會長ヲ以テ組
織スル會議ニ於テ推薦シタル者ニ就キ
會長之ヲ選任ス
監事ハ總會ニ於テ之ヲ選任ス
評議員ハ農業ニ關シ學識經驗アル者ノ
中ヨリ會長之ヲ選任ス
道府縣農業會ノ副會長及理事ノ選任ハ
地方長官ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其
ノ效力ヲ生ゼズ
第三十條地方農業會ノ役員ノ任期ハ左
ノ通トス
會長三年
副會長三年
理事三年
監事二年
評議員二年
會長必要アリト認ムルトキハ任期中ト雖
モ副會長又ハ理事ヲ解任スルコトヲ得
監事ハ任期中ト雖モ總會ニ於テ之ヲ解
任スルコトヲ得
第二項ノ規定ニ依ル副會長又ハ理事ノ
解任ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザ
レバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第三十一條地方農業會ハ會則ノ定ムル
所ニ依リ其ノ會員ニ對シ經費ヲ賦課ス
ルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル經費賦課ハ第十一條
第一項第一號、第二號及同條第二項第
三段、第四號ノ事業竝ニ此等ノ事業ニ
關係アル範圍內ニ於ケル同項第五號ノ
事業ニ關シ勅令ヲ以テ定ムル經費ニ限ル
第三十二條地方農業會ハ前條第二項ノ
事業ヲ行フ爲特ニ必要アルトキハ命令
ノ定ムル所ニ依リ其ノ會員ノ全部又ハ
一部ニ對シ同條ノ規定ニ依ル賦課金ノ
外特別ノ賦課金ヲ課スルコトヲ得
第三十三條地方農業會ハ會則ノ定ムル
所ニ依リ會則又ハ統制規程ニ違反シタ
ル會員ニ對シ過怠金ヲ課スルコトヲ得
第三十四條市町村農業會ノ賦課金又ハ
過怠金ヲ滯納スル者アル場合ニ於テ當
該市町村農業會ノ請求アルトキハ市町
村ハ市町村稅ノ例ニ依リ之ヲ處分ス此
ノ場合ニ於テ市町村農業會ハ其ノ徵收
金額ノ百分ノ四ヲ市町村ニ交付スベシ
市町村ガ前項ノ請求ヲ受ケタル日ヨリ
三十日以內ニ其ノ處分ニ着手セズ又ハ
九十日以內ニ之ヲ結了セザルトキハ會
長ハ地方長官ノ認可ヲ受ケ之ヲ處分ス
ルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ町村制第
百十一條第一項及第四項ノ規定ヲ準用
ス
前二項ノ規定ニ依ル徵收金ノ先取特權
ノ順位ハ市町村其ノ他之ニ準ズベキモ
ノノ徴收金ニ次ギ其ノ時效ニ付テハ市
町村稅ノ例ニ依ル
市町村農業會ノ賦課金ノ賦課又ハ過怠
金ノ徵收ニ關シテハ勅令ノ定ムル所ニ
依リ異議ノ申立、訴願及行政訴訟ヲ爲
スコトヲ得
第三十五條地方農業會ハ會則ノ定ムル
所ニ依リ第三十一條第一一項ノ事業ニ關
シ使用料及手數料ヲ徵收スルコトヲ得
前項ノ使用料及手數料ノ徵收ニ關シテ
ハ民事訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第三十六條會員ハ出資一口以上ヲ有ス
ベシ但シ第十四條第一項ノ規定ニ依ル
會員ニシテ勅令ヲ以テ定ムルモノハ此
ノ限ニ在ラズ
出資一口ノ金額ノ最高限ハ勅令ヲ以テ
之ヲ定ム
第三十七條地方農業會ノ會員ニシテ出
資ヲ有スルモノノ責任ハ第三十一條及第
三十二條ノ規定ニ依ル費用負擔ノ外其
ノ出資額ヲ限度トス
第三十八條道府縣農業會ハ會則ノ定ム
ル所ニ依リ郡ノ區域(北海道ニ在リテ
ハ北海道廳支廳長ノ管轄區域トス)若
ハ之ニ準ズベキ區域又ハ主務大臣ノ指
定スル市ノ區域ニ支部ヲ設置スルコト
ヲ得
支部長ハ理事ヲ以テ之ニ充ツ支部ノ事
務ヲ掌理ス
第三十九條地方農業會ハ命令ノ定ムル
所ニ依リ總會ノ議決ヲ經テ農業ノ統制
ニ關スル規程ヲ定メ行政官廳ノ認可ヲ
受クベシ之ヲ變更シ又ハ廢止セントス
ルトキ亦同ジ
第四十條行政官廳農業ノ整備發達ヲ圖
ル爲必要アリト認ムルトキハ地方農業
會ニ對シ必要ナル事業ノ施行ヲ命ジ又
ハ會則ノ變更其ノ他必要ナル事項ヲ命
ズルコトヲ得
第四十一條行政官廳農業ノ整備發達ヲ
圖ル爲必要アリト認ムルトキハ市町村
農業會ノ會員ニ對シ當該農業會ノ行フ
農業ニ關スル統制ニ從フベキコトヲ命
ズルコトヲ得
行政官廳農業ノ整備發達ヲ圖ル爲特ニ
必要アリト認ムルトキハ市町村農業會
ノ會員以外ノ者ニシテ勅令ヲ以テ定ム
ルモノニ對シ當該農業會ノ行フ農業ニ
關スル統制ニ從フベキコトヲ命ズルコ
トヲ得
第四十二條行政官廳農業ノ整備發達ヲ
圖ル爲必要アリト認ムルトキハ勅令ヲ
以テ定ムル農業ニ關スル團體ニ對シ市
町村農業會ノ事業ニ付協力スベキコト
ヲ命ズルコトヲ得
第四十三條行政官廳ハ地方農業會ニ對
シ業務及會計ニ關シ監督上必要ナル命
令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第四十四條行政官廳必要アリト認ムル
トキハ當該官吏ヲシテ地方農業會ノ事
務所、事業場其ノ他ノ場所ニ臨檢シ業
務ノ狀況又ハ帳簿書類、設備其ノ他ノ
物件ヲ檢査セシムルコトヲ得
第四十五條會長ノ職務ヲ行フ者ナキト
キハ行政官廳ハ會員其ノ他適當ナル者
ヲ指定シテ會長ノ職務ヲ行ハシムルコ
トヲ得
第四十六條行政官廳ハ會長ノ行爲ガ法
令、法令ニ基キテ爲ス處分若ハ會則ニ
違反シ又ハ公益ヲ害シタルトキ其ノ他
農業ノ整備發達上會長ヲ不適當ナリト
認ムルトキハ之ヲ解任スルコトヲ得
行政官廳ハ副會長、理事、監事又ハ評
議員ノ行爲ガ法令、法令ニ基キテ爲ス
處分若ハ會則ニ違反シ又ハ公益ヲ害シ
タルトキハ之ヲ解任スルコトヲ得
第四十七條行政官廳ハ地方農業會ノ決
議又ハ會長、副會長、理事若ハ監事ノ
行爲ガ法令、法令ニ基キテ爲ス處分若
ハ會則ニ違反シ又ハ公益ヲ害シタルト
キハ其ノ決議ヲ取消シ、地方農業會ノ
業務ヲ停止シ又ハ地方豊業會ノ解散ヲ
命ズルコトヲ得
第四十八條地方農業會ニハ所得稅、法
人稅及營業稅ヲ課セズ
第三章全國農業經濟會
第四十九條全國農業經濟會ハ農業ニ關
スル國策ニ卽應シ會員ノ事業ニ必要ナ
ル經濟事業ヲ行フコトヲ目的トス
第五十條全國農業經濟會ハ其ノ目的ヲ
達スル爲左ノ事業ヲ行フ
會員ノ販賣スル物ノ賣却又ハ其ノ
加工ニ關スル施設
二會員ニ必要ナル物ノ購買又ハ其ノ
加工若ハ生產ニ關スル施設
三會員ニ必要ナル設備ノ利用ニ關ス
ル施設
四前各號ノ事業ニ附帶スル事業
全國農業經濟會前項第四號ノ事業ヲ行
ハントスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受
クベシ
第五十一條全國農業經濟會ノ地區ハ全
國ノ區域ニ依ル
第五十二條全國農業經濟會ノ名稱ニハ
全國農業經濟會ナル文字ヲ用フベシ
全國農業經濟會ニ非ザルモノハ其ノ名
稱中ニ前項ニ揭グル文字ヲ用フルコト
ヲ得ズ
第五十三條全國農業經濟會ハ道府縣農
業會ヲ以テ其ノ會員トス
市町村農業會ハ全國農業經濟會ノ會員
ト爲ルコトヲ得
第五十四條全國農業經濟會ニ左ノ役員
ヲ置ク
理事長一人
理事三人以上
監事二人以上
第五十五條理事長ハ農業ニ關シ學識經
驗アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ命ズ
理事ハ總會ニ於テ推薦シタル者ニ就キ
理事長之ヲ選任ス
監事ハ總會ニ於テ之ヲ選任ス
第二項ノ規定ニ依ル理事ノ選任ハ主務
大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效
力ヲ生ゼズ
第五十六條理事長及理事ハ他ノ職務又
ハ商業ニ從事スルコトヲ得ズ但シ主務
大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ
在ラズ
第五十七條第十八條乃至第二十六條、
第二十八條第一項、第三項、第四項、
第三十條、第三十三條、第三十六條第
一項本文、第二項、第三十七條、第四
十條及第四十三條乃至第四十八條ノ規
定ハ全國農業經濟會ニ付之ヲ準用ス但
シ第十八條中第十四條トアルハ第五十
三條第一項トシ第二十二條、第二十三
條第二十五條、第二十八條第一項、
第三十條、第四十五條、第四十六條及
第四十七條中會長トアルハ理事長トシ
第二十八條第三項中會長又ハ會長及副
會長トアルハ理事長トス
第四章中央農業會
第五十八條中央農業會ハ農業ニ關スル
國策ニ卽應シ農業ノ整備發達ヲ圖ルコ
トヲ目的トス
第五十九條中央農業會ハ其ノ目的ヲ達
スル爲左ノ事業ヲ行フ
-農業ノ指導奬勵其ノ他農業ノ發達
ニ關スル施設
二農業ノ統制ニ關スル施設
三農業ニ關スル調査及〓究
四農業ニ從事スル者ノ福利增進ニ關
スル施設
五前各號ノ事業ニ附帶スル事業
中央農業會前項第四號及第五號ノ事業
ヲ行ハントスルトキハ主務大臣ノ認可
ヲ受クベシ
第六十條中央農業會ノ名稱ニハ中央農
業會ナル文字ヲ用フベシ
中央農業會ニ非ザルモノハ其ノ名稱中
ニ前項ニ揭グル文字ヲ用フルコトヲ得
ズ
第六十一條中央農業會ハ道府縣農業會
及全國農業經濟會ヲ以テ其ノ會員トス
第六十二條左ノ事項ハ總會ニ諮リテ會
長之ヲ決ス
-會則ノ變更
二賦課金ノ賦課徵收方法
三收支豫算
前項第一號及第二號ノ事頃ハ主務大臣
ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ
生ゼズ
第六十三條會長ハ每年總會ニ中央農業
會ノ事業ノ狀況ヲ報告シ監事ヲシテ財
產ノ狀況ヲ報告セシムベシ
第六十四條中央農業會ニ左ノ役員ヲ置
ク
會長一人
副會長二人以内
理事三人以上
監督二人以上
評議員若干人
第六十五條會長及副會長ハ農業ニ關シ
學識經驗アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ
命ズ
理事及評議員ハ農業ニ關シ學識經驗ア
ル者ノ中ヨリ會長之ヲ選任ス
監事ハ總會ニ於テ之ヲ選任ス
第二項ノ規定ニ依ル理事ノ選任ハ主務
大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效
力ヲ生ゼズ
第六十六條第十八條、第十九條、第二
十條第一項、第二項本文、第二十二條
乃至第二十四條、第二十五條第一項、
第二十八條、第三十條、第三十一條第一
項、第三十二條、第三十三條、第三十五
條第三十九條、第四十條、第四十三
條乃至第四十八條、第五十一條及第五
十六條ノ規定ハ之ヲ中央農業會ニ付準
用ス但シ第十八條中第十四條トアルハ
第六十一條トシ第三十一一條中前條第二
項トアルハ第五十九條第一項トシ第三
十五條中第三十一條第二項トアルハ第
五十九條第一項トシ第三十九條中總會
ノ議決ヲ經テトアルハ總會ニ諮リテト
シ第四十六條中會長トアルハ會長又ハ
副會長トシ副會長、理事、監事又ハ評
議員トアルハ理事、監事又ハ評議員ト
シ第五十六條中理事長トアルハ會長、
副會長トス
第五章罰則
第六十七條地方農業會ノ會長、副會
長、理事若ハ監事、全國農業經濟會ノ
理事長、理事若ハ監事又ハ第四十五條
(第五十七條ニ於テ準用スル場合ヲ含
ム)ノ規定ニ依ル地方農業會ノ會長若ハ
全國農業經濟會ノ理事長ノ職務ヲ行フ
者何等ノ名義ヲ以テスルヲ問ハズ當該
團體ノ事業ノ範圍外ニ於テ貸付若ハ手
形ノ割引ヲ爲シ又ハ投機取引ノ爲ニ當
該團體ノ財產ヲ處分シタルトキハ二年
以下ノ懲役又ハ三千圓以下ノ罰金ニ處
ス
前項ノ規定ハ刑法ニ正條アル場合ニハ
之ヲ適用セズ
第六十八條第四十一條ノ規定ニ依ル行
政官廳ノ命令ニ違反シタル者ハ三千圓
以下ノ罰金ニ處ス
第六十九條法人又ハ人ノ代理人、戶主、
家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ガ
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ前條ノ違
反行爲ヲ爲シタルトキハ其ノ法人又ハ
人ハ自己ノ指揮ニ出デザルノ故ヲ以テ
其ノ處罰ヲ免ルルコトヲ得ズ
前條ノ罰則ハ其ノ者ガ法人ナルトキハ
理事、取締役其ノ他ノ法人ノ業務ヲ執
行スル役員ニ、未成年者又ハ禁治產者
ナルトキハ其ノ法定代理人ニ之ヲ適用
ス但シ營業ニ關シ成年者ト同一ノ能力
ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在
ラズ
第七十條第四十四條(第五十七條及第
六十六條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)
ノ規定ニ依ル當該官吏ノ檢査ヲ拒ミ、
妨ゲ又ハ忌避シタル者ハ千圓以下ノ罰
金ニ處ス
第七十一條農業團體ノ會長、理事長、
副會長、理事、監事、〓算人若ハ使用人
又ハ第四十五條(第五十七條及第六十
六條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム以下同
ジ)ノ規定ニ依ル會長若ハ理事長ノ職
務ヲ行フ者其ノ職務ニ關シ賄賂ヲ收受
シ又ハ之ヲ要求シ若ハ約束シタルトキ
ハ二年以下ノ懲役ニ處ス因テ不正ノ行
爲ヲ爲シ又ハ相當ノ行爲ヲ爲サザルト
キハ五年以下ノ懲役ニ處ス
前項ノ場合ニ於テ收受シタル賄賂ハ之
ヲ沒收ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ沒收
スルコト能ハザルトキハ其ノ價額ヲ追
徵ス
第七十二條前條第一項ノ者ニ對シ賄賂
ヲ交付シ又ハ之ヲ提供シ若ハ約束シタ
ル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五百圓以下
ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキ
ハ其ノ刑ヲ減輕シ又ハ免除スルコトヲ
得
第七十三條農業團體本法若ハ本法ニ基
キテ發スル命令又ハ之ニ基キテ爲ス處分
ニ違反シタルトキハ會長、理事長、會
長若ハ理事長ノ職務ヲ行ヒ若ハ代理ス
ル副會長若ハ理事、〓算人又ハ第四十
五條ノ規定ニ依ル會長若ハ理事長ノ職
務ヲ行フ者ヲ五千圓以下ノ過料ニ處ス
第七十四條全國農業經濟會ノ理事長若
ハ理事又ハ中央農業會ノ會長、副會長
若ハ理事第五十六條(第六十六條ニ於
テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ違反
シ他ノ職務又ハ商業ニ從事シタルトキ
ハ千圓以下ノ過料ニ處ス
第七十五條第十三條第二項、第五十二
條第二項又ハ第六十條第二項ノ規定ニ
違反シタル者ハ千圓以下ノ過料ニ處ス
附則
第七十六條本法施行ノ期日ハ各規定ニ
付勅令ヲ以テ之ヲ定ム但シ第九十九條
ノ規定ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第七十七條主務大臣ハ設立委員ヲ命ジ
中央農業會ノ設立ニ關スル事務ヲ處理
セシム
第七十八條主務大臣前條ノ規定ニ依リ
設立委員ヲ命ジタルトキハ帝國農會、產
業組合中央會、全國養蠶業組合聯合會
及勅令ヲ以テ定ムル法人ニ對シ其ノ解
散ヲ命ズ
前項ノ法人ハ中央農業會成立ノ時解散
スルモノトシ其ノ權利義務(其ノ法人
ガ其ノ行フ事業ニ關シ行政官廳ノ許
可、認可其ノ他ノ處分ニ基キ有スル權
利義務ヲ含ム)ハ中央農業會之ヲ承繼
ス此ノ場合ニ於テハ他ノ法令中解散及
清算ニ關スル規定ハ之ヲ其ノ法人ニ適
用セズ
第七十九條設立委員ハ遲滯ナク前條第
一項ノ法人ヲ組織スル者ニシテ勅令ヲ
以テ定ムルモノノ總會ヲ招集シ之ニ諮
リテ會則其ノ他設立ニ必要ナル事項ヲ
定メ主務大臣ノ認可ヲ受クベシ
第八十條中央農業會ハ主タル事務所ノ
所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スニ因リ
テ成立ス
第八十一條中央農業會成立シタルトキ
ハ第七十九條ニ規定スル者ハ第六十一
條ノ規定ニ拘ラズ總テ其ノ會員トス
第八十二條主務大臣ハ設立委員ヲ命ジ
全國農業經濟會ノ設立ニ關スル事務ヲ
處理セシム
第八十三條主務大臣前條ノ規定ニ依リ
設立委員ヲ命ジタルトキハ保證責任全
國購買販賣組合聯合會ニ對シ其ノ解散
ヲ命ズ
第八十四條設立委員ハ遲滯ナク保證責
任全國購買販賣組合聯合會ヲ組織スル
者ニシテ勅令ヲ以テ定ムルモノノ總會
ヲ招集シ其ノ議決ヲ經テ會則、保證責
任全國購買販賣組合聯合會ノ出資ニ對
スル全國農業經濟會ノ出資ノ引當其ノ
他設立ニ必要ナル事項ヲ定メ主務大臣
ノ認可ヲ受クベシ
第八十五條全國農業經濟會成立シタル
トキハ保證責任全國購買販賣組合聯合
會ヲ組織スル者ハ第五十三條ノ規定ニ
拘ラズ勅令ノ定ムル所ニ依リ總テ其ノ
會員トス
第八十六條第七十八條第二項及第八十
條ノ規定ハ全國農業經濟會ニ付之ヲ準
用ス
第八十七條行政官廳地方農業會ヲ設立
スル爲必要アリト認ムルトキハ設立委
員ヲ命ジ地方農業會ノ設立ニ關スル事
務ヲ處理セシム
第八十八條行政官廳前條ノ規定ニ依リ
設立委員ヲ命ジタルトキハ道府縣農業
會ヲ設立スル場合ニ在リテハ勅令ヲ以
テ定ムルモノヲ除クノ外郡又ハ道府縣
ノ區域ヲ地區又ハ區域トスル農會、茶
業組合、茶業組合聯合會議所、畜產組
合、畜產組合聯合會、產業組合聯合會、
養蠶業組合、養蠶業組合聯合會其ノ他
勅令ヲ以テ定ムル法人ニ對シ、市町村農業
會ヲ設立スル場合ニ在リテハ勅令ヲ以
テ定ムルモノヲ除クノ外市町村ノ區域
ヲ地區又ハ區域トスル農會、產業組合
其ノ他勅令ヲ以テ定ムル法人ニ對シ其
ノ解散ヲ命ズ
第八十九條設立委員ハ遲滯ナク道府縣
農業會ヲ設立スル場合ニ在リテハ前條
前段ニ却定スル法人ヲ組織スル者ニシ
テ勅令ヲ以テ定ムルモノ、市町村農業
會ヲ設立スル場合ニ在リテハ同條後段
ニ規定スル法人ヲ組織スル者ニシテ勅
令ヲ以テ定ムルモノノ總會ヲ招集シ其
ノ議決ヲ經テ會則、產業組合聯合會、
產業組合其ノ他勅令ヲ以テ定ムル法人
ノ出資ニ對スル道府縣農業會又ハ市町
村農業會ノ出資ノ引當其ノ他設立ニ必
要ナル事項ヲ定メ行政官廳ノ認可ヲ受
クベシ
第九十條地方農業會成立シタルトキハ
道府縣農業會ニ在リテハ第八十八條前
段ニ規定スル法人ヲ組織スル者ニシテ
勅令ヲ以テ定ムルモノ、市町村農業會
ニ在リテハ同條後段ニ規定スル法人ヲ
組織スル者ニシテ勅令ヲ以テ定ムルモ
ノハ第十四條又ハ第十五條ノ規定ニ拘
ラズ勅令ノ定ムル所ニ依リ總テ其ノ會
員トス
第九十一條第七十八條第二項及第八十
條ノ規定ハ地方農業會ニ付之ヲ準用ス
第九十二條行政官廳地方農業會ヲ設立
スル爲必要アリト認ムルトキハ〓會、
畜產組合、畜產組合聯合會其ノ他勅令
ヲ以テ定ムル法人ニ對シ他ノ法令ノ規
定ニ拘ラズ勅令ノ定ムル所ニ依リ其ノ
分割ヲ命ズルコトヲ得
第九十三條第七十七條乃至前條ニ規定
スルモノノ外農業團體ノ設立竝ニ第七
十八條第一項、第八十三條及第八十八
條ノ法人(以下受命法人ト稱ス)ノ解散
ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ
定ム
第九十四條第七十七條乃至前條ノ規定
ニ依リ農業團體成立シタル場合ニ於テ
其ノ農業團體ニ權利義務ヲ承繼セラレ
タル受命法人ヲ組織スル者ト當該農業
團體トノ間又ハ當該受命法人ノ所屬シ
タル法人ト當該農業團體トノ間ノ所屬
其ノ他ノ關係ニ付テハ本法及他ノ法令
ニ拘ラズ勅令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコ
トヲ得
第九十五條受命法人ノ行フ第十一條第
二項第四號、第五號、第五十條第一項
第四號又ハ第五十九條第一項第四號、
第五號ニ揭グル事業ヲ第七十八條第二
項(第八十六條又ハ第九十一條ニ於テ
準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ當
該受命法人ノ權利義務ヲ承繼シタル農
業團體ガ引續キ行フ場合ニ於テハ當該
農業團體ハ當該事業ニ關シ第十一條第
三項、第五十條第二項又ハ第五十九條
第二項ノ規定ニ依ル認可ヲ受ケタルモ
ノト看做ス
第九十六條第十三條、第五十二條又ハ
第六十條ノ規定施行ノ際現ニ第十三條
第一項、第五十二條第一項又ハ第六十
條第一項ニ揭グル名稱ヲ其ノ名稱中ニ
用フル者ハ此等ノ規定施行後六月以內
ニ其ノ名稱ヲ變更スルコトヲ要ス
第七十五條ノ規定ハ前項ノ期間內之ヲ
同項ノ者ニ適用セズ
第九十七條農業團體第七十八條第一一項
(第八十六條又ハ第九十一條ニ於テ準
用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ受命
法人ヨリ不動產又ハ船舶ニ關スル權利
ヲ承繼スル場合ニ於ケル其ノ取得ニ付
登記ヲ受クルトキハ其ノ登錄稅ノ額ハ
不動產又ハ船舶ノ價格ノ千分ノ三トス
但シ登錄稅法ニ依リ算出シタル登錄稅
ノ額ガ本法ニ依リ算出シタル稅額ヨリ
少キトキハ其ノ額ニ依ル
第九十八條全國農業經濟會又ハ地方農
業會ガ第八十六條又ハ第九十一條ニ於
テ準用スル第七十八條第二項ノ規定ニ
依リ產業組合聯合會又ハ產業組合ノ權
利義務ヲ承繼スル場合ニ於テハ特別法
人稅法ノ適用ニ關シテハ產業組合聯合
會又ハ產業組合ハ之ヲ合併ニ因リテ消
滅シタル特別ノ法人ト看做シ全國農業
經濟會又ハ地方農業會ハ之ヲ合併ニ因
リテ設立シタル特別ノ法人ト看做ス
全國農業經濟會又ハ地方農業會ガ第八
十六條又ハ第九十一條ニ於テ準用スル
第七十八條第二項ノ規定ニ依リ受命法
人ヨリ承繼シタル財產ニ付テハ特別法
人稅法ニ依ル剩餘金ノ計算上之ヲ益金
ニ算入セズ
第九十九條農會、養蠶業組合、道府縣
養蠶業組合聯合會及全國養蠶業組合聯
合會ノ役員、總代、議員、特別議員又
ハ豫備議員ハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ
除クノ外其ノ任期滿了シタルトキト雖
モ第七十八條第二項(第八十六條又ハ第
九十一條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)
ノ規定ニ依ル當該法人ノ解散ニ至ル迄
仍在任ス
第百條左ニ揭グル法令ハ之ヲ廢止ス
-農會法
二茶業組合規則
前項ノ法令廢止前當該法令ノ罰則ヲ適
用スベカリシ行爲ニ付テハ仍從前ノ例
一座堂
第一項ノ法令ノ廢止ニ關シ必要ナル規
定ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百一條印紙稅法中左ノ通改正ス
第四條第一項第十一號中「產業組合」ノ
上ニ「市町村農業會、、道府縣農業會、」
ヲ、同項第十二號中「產業組合聯合會」
ノ上ニ「道府縣農業會、全國農業經濟
會、」ヲ加フ
第五條第六號中「產業組合」ノ上ニ「市
町村農業會、」ヲ、同條第九號中「產業組
合」ノ上ニ「市町村農業會、道府縣農業
會、」ヲ加フ
第百二條日本勸業銀行法中左ノ通改正
ス
「產業債劵」ヲ「農林債劵」ニ、「產業組合
中央金庫」ヲ「農林中央金庫」ニ改ム
第百三條牧野法中左ノ通改正ス
「畜產組合」ヲ「馬匹組合」ニ、「畜產組
合聯合會」ヲ「馬匹組合聯合會」三ツノ
第百四條登錄稅法中左ノ通改正ス
第六條第一項第十一號中「產業債劵」
ヲ「農林債劵」ニ改ム
第十九條第七號中「產業組合」ノ上ニ
「農業〓體、」ヲ、「產業組合法」ノ上ニ「農
業團體法、」ヲ加へ「產業組合中央會、
ヲ削ル
同條第十五號及第十六號中「產業組合
中央金庫」ヲ「市町村農業會、農林中央
金庫」ニ改ム
第百五條特別法人稅法中左ノ通改正ス
第二條中第一號ヲ第一號ノ二、第一號
ノ二ヲ第一號ノ二ノ二トシ第一號トシ
テ左ノ如ク加フ
-市町村農業會、道府縣農業會及
全國農業經濟會
同條第八號ヲ左ノ如ク改ム
八農林中央金庫
第百六條貯蓄銀行法中左ノ通改正ス
第五條第四號及第五號中「公共團體」ノ
下ニ「、市町村農業會」ヲ加フ
第百七條畜產組合法中左ノ通改正ス
「畜產組合法」ヲ「馬匹組合法」ニ改ム
「畜產組合」ヲ「馬匹組合」ニ、「畜產組
合聯合會」ヲ「馬匹組合聯合會」ニ改ム
第一條削除
第二條中「家畜」ヲ「馬」ニ改ム
第三條及第四條中「畜產上ノ」ヲ「馬產
上ノ」ニ改ム
第五條中「家畜」ヲ「馬」ニ、「家畜衞生」
ヲ「馬ノ衞生」ニ改ム
第六條第二項中「家畜又ハ」ヲ削ル
第九條中「種畜」ヲ「種馬」ニ、「家畜ノ
系統」ヲ「馬ノ系統」ニ、「家畜衞生」ヲ
「馬ノ衞生」ニ改ム
第十條第二項中「家畜又ハ」ヲ、同條第
三項中「家畜若ハ」ヲ削ル
第十一條第一項中「家畜、畜產物又ハ
畜產上ノ設備」ヲ「馬又ハ馬產上ノ設
備」ニ改ム
第二十八條中「畜產上ノ」ヲ「馬產上ノ」
三六人
第三十一條第一項中「第二項ノ場合ヲ
除クノ外」ヲ削ル
同條第二項及第三項ヲ削ル
第三十六條及第三十九條第一項第二號
中「家畜若ハ」ヲ削ル
第四十四條第二項ヲ削ル
第百八條臨時農村負債處理法中左ノ通
改正ス
「產業組合中央金庫」ヲ「農林中央金庫」
三八人
第十一條第二項中「所屬信用組合」ノ
上ニ「所屬市町村農業會若ハ」ヲ、「組合
員」ノ上ニ「會員若ハ」ヲ、「信用組合」
ノ上ニ「市町村農業會又ハ」ヲ加フ
第十三條中「產業組合中央金庫特別融
通及損失補償法」ヲ「農林中央金庫特別
融通及損失補償法」ニ改ム
第百九條臨時資金調整法中左ノ通改正
ス
第二條中「產業組合中央金庫」ヲ「農林
中央金庫」ニ改メ一戰時金融金庫」ノ下
ニ「、道府縣農業會一ヲ加フ
第百十條家畜市場法中左ノ通改正ス
第三條第二項中「產牛馬組合法ニ依リ
設置シタル組合」ヲ「馬匹組合、馬匹組
合聯合會、市町村農業會若ハ道府縣農
業會」ニ改ム
第四條中「產牛馬組合法ニ依リ設置シ
タル組合」ヲ「馬匹組合、馬匹組合聯合
會、市町村農業會又ハ道府縣農業會」ニ
改ム
第百十一條農村負債整理組合法中左ノ
通改正ス
第八條第一項中「信用組合」ノ上ニ규
町村農業會、」ヲ加フ
第二十四條第一項中「、第百七十五條乃
至第百七十七條及第二百六條乃至第二
百八條」ヲ「及第百七十五條乃至第百七
十七條」二五六人
第百十二條農村負債整理資金特別融通
及損失補償法中左ノ通改正ス
「產業組合中央金庫」ヲ「農林中央金庫」
ニ、「產業組合中央金庫特別融通及損失
補償法」ヲ「農林中央金庫特別融通及損
失補償法」ニッハ
第一條第一項中「負債整理組合又ハ農
村負債整理組合法第八條ノ規定ニ依リ
負債整理事業ヲ行フ法人」ヲ「負債整理
組合、農村負債整理組合法第八條ノ規
定ニ依リ負債整理事業ヲ行フ法人又ハ
命令ノ定ムル所ニ依リ負債ノ整理ヲ爲
ス者」三段八
同條第二項中「所屬信用組合」ノ上ニ
「所屬市町村農業會若ハ」ヲ、「信用組
合」ノ上ニ「市町村農業會又ハ」ヲ加へ「其
ノ組合員タル負債整理組合若ハ農村負
債整理組合法第八條ノ規定ニ依リ負債
整理專業ヲ行フ法人」ヲ「其ノ會員若ハ
組合員タル負債整理組合、農村負債整
理組合法第八條ノ規定ニ依リ負債整理
事業ヲ行フ法人若ハ命令ノ定ムル所ニ
依リ負債ノ整理ヲ爲ス者」ニ改ム
第百十三條農業保險法中左ノ通改正ス
「市農會又ハ町村農會」ヲ「市町村農業
會」ニ改ム
第百十四條農業動產信用法中左ノ通改
正ス
「信用組合」ノ上ニ「市町村農業會、」ヲ
加フ
第百十五條農業倉庫業法中左ノ通改正
ス
第一條第一項第二號中「販賣組合」ノ上
ニ「市町村農業會、道府縣農業會、」ヲ
加フ
第四條第一項中「產業組合、農會」ヲ「市
町村農業會、產業組合」ニ改ム
同條第二項中「產業組合聯合會」ノ上ニ
「道府縣農業會又ハ」ヲ加フ
第五條第一項中「產業組合又ハ」ヲ「市
町村農業會若ハ道府縣農業會又ハ產業
組合若ハ」ニ改メ「產業組合法」ノ上ニ
「農業團體法又ハ」ヲ加フ
同條第二項中「前項ノ產業組合又ハ」ヲ
「前項ノ市町村農業會若ハ道府縣農業
會又ハ產業組合若ハ」ニ、「組合員又ハ」
ヲ「會員又ハ組合員、」ニ改ム
同條第三項中「農會又ハ」ヲ削ル
第十八條第二項ヲ削ル
第十九條第二項及第三項中「販賣組合」
ノ上ニ「市町村農業會、道府縣農業會、
全國農業經濟會、」ヲ加フ
第二十條中「產業組合聯合會」ノ上ニ
「道府縣農業會、全國農業經濟會又ハ」
ヲ加フ
第二十一條第一項中「產業組合聯合會」
ノ上ニ「道府縣農業會、全國農業經濟
會又ハ」ヲ、「產業組合法」ノ上ニ「農業
〓體法又ハ」ヲ加フ
同條第二項中「產業組合聯合會ハ所屬
組合又ハ所屬聯合會ノ爲ニ前項ノ事業
ヲ爲スノ外附隨トシテ」ヲ「道府縣農業
會若ハ全國農業經濟會又ハ產業組合聯
合會ハ所屬會員又ハ所屬組合若ハ所屬
聯合會ノ爲ニ前項ノ事業ヲ爲スノ外附
隨トシテ所屬會員ニ非ザル市町村農業
會道府縣農業會、全國農業經濟會、」
三四人
第百十六條軍馬資源保護法中左ノ通改
正ス
第八條第一項中「畜產組合聯合會、畜產
組合」ヲ「馬匹組合聯合會、馬匹組合」
ニ、同條第二項中「命令ヲ以テ定ムル
畜產組合聯合會又ハ道府縣ノ區域ニ依
ル畜產組合」ヲ「馬匹組合聯合會又ハ道
府縣ノ區域ニ依ル馬匹組合」ゴム
第十一條第二項及第三項ヲ削ル
第十二條乃至第十五條削除
第十七條中「又ハ軍用保護馬鍛鍊中央
會」ヲ削ル
第三十一條中「軍用保護馬鍛鍊中央會
ノ役員又ハ」ヲ削ル
第三十七條第二項及第三項ヲ削ル
附則第二項ヲ削ル
第百十七條國民貯蓄組合法中左ノ通改
正ス
第一條第三號及第二條第一項第四號中
「產業組合」ノ上ニ「市町村農業會、」ヲ
加フ
第四條第一項中「產業組合貯金」ノ上ニ
「市町村農業會貯金、」ヲ加フ
第百十八條產業組合法中左ノ通改正ス
「第九章產業組合聯合會及產業組合
中央會」ヲ「第九章產業組合聯合會」
三次人
第七十六條第二項本文中「產業組合」ノ
上ニ「市町村農業會、道府縣農業會、」
ヲ加フ
第七十六條ノ二中「產業組合中央金庫
ヲ「農林中央金庫」ニ改ム
第八十二條乃至第九十一一條削除
第九十三條ノ三中「又ハ第八十三條第
二項」ヲ削ル
第九十四條削除
第九十六條中「及產業組合中央會」ヲ
削ル
第九十七條中「、產業組合聯合會登記簿
及產業組合中央會登記簿」ヲ「及產業組
合聯合會登記簿」ニ改ム
第九十八條第二項第一號中「、產業組合
聯合會又ハ產業組合中央會」ヲ「又ハ產
業組合聯合會」ニ改ム
第百五條中「、產業組合聯合會及產業組
合中央會」ヲ「及產業組合聯合會」〓
ム
第百十九條產業組合中央金庫法中左ノ
通改正ス
「產業組合中央金庫法」ヲ「農林中央金
庫法」ニ改ム
「產業組合中央金庫」ヲ「豊林中央金庫」
ニ、「產業組合中央金庫監理官」ヲ一度
林中央金庫監理官」ニ、「產業債劵」ヲ
「豊林信劵」ニ改ム
第一條第三項中「產業組合聯合會」ノ上
ニ「道府縣農業會、」ヲ加フ
第五條第一項中「政府、」ノ下ニ「全國農
業經濟會、道府縣農業會、市町村農業
會出資ヲ爲サシムル森林組合聯合會
若ハ森林組合、」ヲ加フ
第十二條第一項中「三十名以內」ヲ「三
十五名以內」ニ改メ「產業組合關係者」
ノ上ニ「門業團體關係者、森林組合關
係者、」ヲ加フ
第十三條第一號中「所屬產業組合聯合
會」ノ上ニ「所屬全國農業經濟會、所屬道
府縣農業會、所屬市町村農業會、所屬森
林組合聯合會、所屬森林組合、」ヲ加フ
同條第二號中「所屬產業組合聯合會」ノ
上ニ「所屬全國農業經濟會、所屬道府
縣農業會、所屬市町村農業會、所屬森
林組合聯合會、所屬森林組合、」ヲ、「三
十箇年以內」ノ下ニ「(所屬森林組合聯
合會又ハ所屬森林組合ニ對シ貸付ヲ爲
ス場合ニ於テハ五十箇年以內)」ヲ加フ
同條第三號、第四號、第六號及第七號
中「所屬產業組合聯合會」ノ上ニ「所屬
全國農業經濟會、所屬道府縣農業會、
所屬市町村農業會、所屬森林組合聯合
會所屬森林組合、」ヲ加フ
同條第五號中「產業組合聯合會」ノ上
ニ「全國農業經濟會、道府縣農業會、市
町村農業會、森林組合聯合會、森林組
合、」ヲ加フ
第十四條ニ左ノ一項ヲ加フ
農林中央金庫ハ所屬森林組合聯合會
又ハ所屬森林組合ニ對シ貸付ヲ爲ス
場合ニ於テハ擔保ヲ徴シテ二十箇年
以內ノ定期償還貸付ヲ爲スコトヲ得
第十五條第一項第二號中「主務大臣ノ
認可ヲ受ケタル」ヲ削リ同項第三號及第
四號中「產業組合聯合會」ノ上ニ「全國農
業經濟會、道府縣農業會、市町村農業
會、森林組合聯合會、森林組合、」ヲ加フ
第三十條削除
第三十五條削除
第百二十條產業組合中央金庫特別融通
及損失補償法中左ノ通改正ス
「產業組合中央金庫特別融通及損失補
償法」ヲ「豊林中央金庫特別融通及損失
補償法」ニ改ム
「產業組合中央金庫」ヲ「農林中央金庫」
ニ、「產業組合中央金庫法」ヲ「農林中
央金庫法」ニ、「產業債劵」ヲ「農林債
劵」ニ改ム
第一條中「所屬信用組合聯合會」ノ上ニ
「所屬道府縣農業會、所屬市町村農業
會、」ヲ加フ
第百二十一條產業組合自治監査法中左
ノ通改正ス
「產業組合自治監査法」ヲ「農業團體自
治監査法」ニ改ム
「產業組合監査聯合會」ヲ「農業團體監
査聯合會」ニ、「產業組合監査員」ヲ「農業
團體監査員」ニ、「產業組合」ヲ「農業團
體」ニ、「當該產業組合」ヲ「當該農業團
體」ニ改ム
第一條第二項中「產業組合聯合會」ノ上
ニ「產業組合及」ヲ加フ
第八條中「產業組合中央會及產業組合
中央金庫」ヲ「農林中央金庫」ニ改ム
第九條第四項ヲ削ル
第百二十二條蠶絲業組合法中左ノ通改
正ス
第一條中「六種」ヲ「五種」ニ、同條第一
號ヲ左ノ如ク改ム
-削除
第七條第一項中「養蠶業組合、」ヲ削ル
「第二節養蠶業組合」ヲ「第二節養
蠶實行組合」ニ改ム
第十六條乃至第十八條削除
第二十七條乃至第四十條削除
第四十一條第二項ヲ削ル
第四十三條第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ區域ニ增減アリタルトキハ其
ノ區域ヲ地區トスル蠶種業組合ノ地
區モ亦之ニ應ジテ增減アリタルモ
ノトス
第四十四條ノ二ヲ第四十四條ノ七トシ第
四十四條ノ三ヲ第四十四條ノ十三トス
第四十四條ノ二蠶種業組合ヲ設立セ
ントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依
リ其ノ地區內ノ前條ニ揭グル者ノ三
分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立總會ヲ
開キ定款ヲ議定シ役員ヲ選任シ收支
豫算及經費ノ分賦收入方法ヲ議決シ
行政官廳ノ認可ヲ受クベシ
前項ノ創立總會ノ決議ニ關シ必要ナ
ル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第四十四條ノ三蠶種業組合ハ設立ノ
認可ヲ受ケタル時成立ス
第四十四條ノ四蠶種業組合成立シタ
ルトキハ其ノ地區內ノ組合員タル資
格ヲ有スル者ハ總テ其ノ組合員トス
第四十四條ノ五蠶種業組合ノ地區內
ニ於テ蠶種製造業ニ關スル事業ヲ行
フ法人ニシテ命令ヲ以テ規定スルモノ
ハ蠶種業組合ノ組合員ト爲ルコトヲ得
第四十四條ノ六主務大臣必要アリト
認ムルトキハ區域ヲ指定シ組合員タ
ル資格ヲ有スル者ニ對シ蠶種業組合
ノ設立ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル設立ニ關シ必要ナ
ル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第四十四條ノ八左ニ揭グル事項ハ總
會ノ議決ヲ經ベシ
一收支豫算
二經費ノ分賦收入方法
三命令ヲ以テ規定スル統制ニ關スル
施設
四事業報〓及收支決算
五借入金
六基本財產ノ造成、管理及處分
七定款ノ變更
八役員ノ選任及解任
九第六十五條ノ議員ノ選任及解任
十第六十三條第一項ノ同意
前項第一號乃至第三號、第五號、第
七號及第八號ニ揭グル事項ノ決議ハ
行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ
其ノ效力ヲ生ゼズ
第四十四條ノ九總會ハ組合長之ヲ招
集ス
組合員ハ總組合員ノ三分ノ一以上ノ同
意ヲ得テ會議ノ目的タル事項及招集
ノ事出ヲ記載シタル書面ヲ提出シ總
會ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
組合長正當ノ事由ナクシテ前項ノ規
定ニ依ル請求アリタル後二週間以內
ニ總會ヲ招集セザルトキハ請求者ハ
行政官廳ノ認可ヲ受ケ之ヲ招集スル
コトヲ得
前三項ノ規定ニ依リ總會ヲ招集スル
コト能ハザルトキハ行政官廳ハ組合
員ヲ指定シテ總會ヲ招集セシムルコ
トヲ得
第四十四條ノ十總會ノ議事ハ本法ニ
別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外出席
者ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス可否同數
ナルトキハ議長ノ決スル所ニ依ル
第四十四條ノ十一第四十四條ノ八第
一項第三號、第七號及第八號ニ揭グ
ル事項ハ總會ニ於テ組合員ノ半數以
上出席シ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以
テ之ヲ議決ス
定款ノ變更ガ地區ノ增減ニ關スルト
キハ前項ノ規定ニ依ル議決ノ外新ニ
編入セラレ又ハ削除セラルベキ區域
內ノ組合員タル資格ヲ有スル者又ハ
組合員ノ第四十四條ノ一一第一項ノ規
定ニ準ズル同意アルコトヲ要ス
第四十四條ノ十二總會ノ議決ヲ經ベ
キ事項ニシテ輕微ナルモノニ付テハ
定款ノ定ムル所ニ依リ書面ヲ以テ組
合員ノ意見ヲ徵シ總會ノ議決ニ代フル
コトヲ得
第四十四條ノ十四蠶種業組合ニ組合
長一人ヲ置ク
蠶種業組合ハ前項ノ役員ノ外定款ノ定
ムル所ニ依リ他ノ役員ヲ置クコトヲ得
前二項ノ役員ハ組合員中ヨリ之ヲ選任
ス但シ特別ノ事由アルトキハ其ノ他
ノ者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ妨ゲズ
第四十四條ノ十五組合長ハ蠶種業組
合ヲ代表シ組合ノ事務ヲ總理ス
第四十五條總會ノ議決ヲ經ベキ事項
ニシテ臨時急施ヲ要シ總會ヲ招集ス
ルノ暇ナシト認ムルモノハ組合長定
款ノ定ムル所ニ依リ之ヲ専決處分ス
ルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ組合長ハ次ノ總
會ニ於テ其ノ承認ヲ求ムベシ
第四十八條第二項中「第十七條第二項」
ヲ「第四十三條第二項」ニ改ム
第四十九條中「產業組合」ノ上ニ「市町
村農業會、道府縣農業會、」ヲ加フ
第五十一條第四十四條ノ二乃至第四
十四條ノ四、第四十四條ノ六乃至第
四十四條ノ十二及第四十四條ノ十四
乃至第四十五條ノ規定ハ產業組合製
絲組合及製絲業組合ニ之ヲ準用ス
第四十四條ノ五及第四十四條ノ十三
ノ規定ハ製絲業組合ニ之ヲ準用ス
第五十三條第二項中「第十七條第二項」
ヲ「第四十三條第二項」ニ改ム
第五十六條第四十四條ノ二乃至第四
十四條ノ四、第四十四條ノ六乃至第
四十四條ノ十二及第四十四條ノ十四
乃至第四十五條ノ規定ハ生絲問屋業
組合及生絲輸出業組合ニ之ヲ準用ス但
シ第四十四條ノ八第一項中第六十五
條トアルハ之ヲ第六十五條又ハ第七
十六條トシ第六十三條第一項トアル
ハ之ヲ第六十三條第一項又ハ第七十
五條第一項トス
第五十七條中「七種」ヲ「五種」ニ改メ同
條第一號及第二號ヲ左ノ如ク改ム
一削除
二削除
第五十八條中「又ハ道府縣養蠶業組合
聯合會」ヲ削ル
第六十條蠶絲業組合聯合會ノ地區ハ
全國ノ區域ニ依ル
第六十一條第一項中「道、府若ハ縣養蠶
業組合聯合會、全國養蠶業組合聯合
會、」ヲ削ル
第六十二條全國蠶種業組合聯合會ハ
蠶種業組合及蠶種ノ製造ヲ業トスル
者ニシテ命令ヲ以テ規定スルモノヲ
以テ、全國產業組合製絲組合聯合會
ハ產業組合製絲組合及製絲ヲ爲シ又
ハ製絲工場ヲ有スル市町村農業會、道
府縣農業會、產業組合又ハ產業組合
聯合會ニシテ命令ヲ以テ規定スルモ
ノヲ以テ、全國製絲業組合聯合會ハ
製絲業組合及生絲ノ製造ヲ業トスル
者ニシテ命令ヲ以テ規定スルモノヲ
以テ、全國生絲問屋業組合聯合會ハ
生絲問屋業組合ヲ以テ、全國生絲輸
出業組合聯合會ハ生絲輸出業組合ヲ
以テ其ノ會員トス
第六十三條第二項中「第三十六條第一
項」ヲ「第四十四條ノ十一第一項」ニ改ム
第六十八條第四條乃至第六條、第九
條第一項、第十條、第十二條乃至第
十四條、第四十四條ノ三一、第四十四條
ノ六、第四十四條ノ八乃至第四十四
條ノ十、第四十四條ノ十一第一項、
第四十四條ノ十二及第四十五條ノ規
定ハ蠶絲業組合聯合會ニ之ヲ準用ス
但シ第四十四條ノ八第一項中第六十
五條トアルハ之ヲ第七十六條トシ第
六十三條第一項トアルハ之ヲ第七十
五條第一項トス
第七十四條筆一項中「第五十七條第一
號乃至第七號ノ」ヲ削リ同條ニ左ノ一
項ヲ加フ
前二項ニ揭グル者ノ外蠶絲業ニ關係
アル法人ハ其ノ會員ト爲ルコトヲ得
第七十五條第二項及第七十八條第三項
中「第三十六條第一項」ヲ「第四十四條
ノ十一第一項」二錢六.
第七十九條第四條乃至第六條、第九
條第一項、第十二條乃至第十四條、
第四十四條ノ三、第四十四條ノ八乃
至第四十四條ノ十、第四十四條ノ十
一第一項、第四十四條ノ十二、第四十
五條、第六十四條及第六十七條ノ規
定ハ日本中央蠶絲會ニ之ヲ準用ス
第百二十三條漁業法中左ノ通改正ス
第四十四條ノ二中「產業組合中央金庫」
ラ「農林中央金庫」ニ改ム
第百二十四條郵便貯金法中左ノ通改正
ス
第四條第三號中「產業組合又ハ產業組
合中央金庫」ヲ「市町村農業會、道府縣
農業會、全國農業經濟會、產業組合、
產業組合聯合會又ハ農林中央金庫」ニ
改ム
第百二十五條所得稅法中左ノ通改正ス
第十一條第一項第五號中「產業組合貯
金」ノ上ニ「市町村農業會貯金、」ヲ加フ
第二十一條第三項中「產業組合貯金」ノ
上ニ「市町村農業會貯金、」ヲ、「產業組
合」ノ上ニ「市町村農業會、」ヲ加フ
第百二十六條種馬統制法中左ノ通改正
ス
第二條第二項中「畜產組合、畜產組合聯
合會」ヲ「馬匹組合、馬匹組合聯合會」ニ
改ム
第十條及附則第八項中「畜產組合又ハ
畜產組合聯合會」ヲ「馬匹組合又ハ馬匹
組合聯合會」ニ改ム
第百二十七條森林法中左ノ通改正ス
第七十四條ノ六第七十四條ノ三第一
項ノ規定ニ依リ出資ヲ爲サシムル森
林組合聯合會ハ日本勸業銀行、日本
興業銀行、北海道拓殖銀行、農工銀
行又ハ農林中央金庫ニ對シ所屬組合
又ハ所屬聯合會ノ爲ニ債務ノ保證ヲ
爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ債務ノ保證ヲ爲シ
タルトキハ同項ノ森林組合聯合會ハ
銀行又ハ農林中央金庫ノ委任ヲ受ケ
其ノ債權ノ取立ヲ爲スコトヲ得
第百二十八條信託業法中左ノ通改正ス
第十一條第一項第六號中「公共團體」ノ
下ニ「、市町村農業會」ヲ加フ
第二十三條削除
第百二十九條製絲業法中左ノ通改正ス
第一條第二項中「產業組合」ノ上ニ「市
町村農業會、道府縣農業會、」ヲ加フ
第百三十條昭和十五年法律第·九十一一號
中左ノ通改正ス
第二條中「畜產組合、畜產組合聯合會」
ヲ「馬匹組合、馬匹組合聯合會、市町村
農業會、道府縣農業會」ニ改ム
第百三十一條第百七條、第百十六條、
第百十八條又ハ第百十九條ノ規定施行
前此等ノ規定ニ依ル改正ニ係ル畜產組
合法、軍馬資源保護法、產業組合法又
ハ產業組合中央金庫法ノ罰則ヲ適用ス
ベカリシ行爲ニ付テハ仍從前ノ例ニ依
ル
第百七條、第百十八條又ハ第百二十二
條ノ規定ノ施行ニ關シ必要ナル規定ハ
勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百三十二條本法ニ規定スルモノノ外
本法ノ施行ニ關シ必要ナル規定ハ勅令
ヲ以テ之ヲ定ム
水產業團體法案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十八年二月二十日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
水產業團體法案
水產業團體法
第一章總則
第一條水產業團體ハ漁業會、製造業會、
道府縣水產業會及中央水產業會トス
第二條水產業團體ハ法人トス
第三條水產業團體ハ行政官廳之ヲ監督
ス
第四條水產業團體ハ其ノ名稱中ニ漁業
會製造業會、道府縣水產業會又ハ中
央水產業會ナル文字ヲ用フベシ
水產業ニ關スル事業ヲ行フモノニシテ
水產業團體ニ非ザルモノハ其ノ名稱中
ニ前項ニ揭グル文字ヲ用フルコトヲ得
ズ
第五條水產業團體ハ水產業ニ關スル事
項ニ付行政廳ニ建議スルコトヲ得
水產業團體ハ行政廳ノ諮問ニ對シ答申
スベシ
第六條行政宣廳ハ水產業團體ニ對シ水
產業ニ關スル報〓書ノ提出及水產業ニ
關スル事項ノ調査ヲ命ズルコトヲ得
第七條水產業團體ハ勅令ノ定ムル所ニ
依リ登記ヲ爲スコトヲ要ス
前項ノ規定ニ依リ登記スベキ事項ハ登
記ノ後ニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ對
抗スルコトヲ得ズ
第八條本法ニ規定スルモノノ外水產業
團體ノ設立、管理、解散、〓算其ノ他
水產業團體ニ關シ必要ナル事項ハ勅令
ヲ以テ之ヲ定ム
第九條本法ニ於テ漁業トハ營利ノ目的
ヲ以テ水產動植物ノ採捕又ハ養殖ヲ業
トスルヲ謂フ但シ母船式漁業其ノ他命
令ヲ以テ定ムル漁業ハ之ヲ含マズ
本法ニ於テ漁業者トハ漁業ヲ爲ス者及
漁業權又ハ入漁權ヲ有スル者ヲ謂フ
第十條樺太ニ於テ本法ヲ適用スルニ付
必要ナル事項ニ關シテハ勅令ヲ以テ特
例ヲ設クルコトヲ得
第二章漁業會
第十一條漁業會ハ水產業ニ關スル國策
ニ卽應シ漁業ノ整備發達ヲ圖リ且漁業
權若ハ入漁權ヲ取得シ又ハ漁業權ノ貸
付ヲ受ケ會員ノ漁業及經濟ノ發達ニ必
要ナル事業ヲ行フコトヲ目的トス
第十二條漁業會ハ其ノ目的ヲ達スル爲
左ノ專業ヲ行フ
-漁業ノ指導奬勵其ノ他漁業ノ發達
ニ關スル施設
二漁業ノ統制ニ關スル施設
三水產動植物ノ蕃殖保護、漁場ノ利
用其ノ他會員ノ漁業生產ノ確保强化
ニ關スル施設
四立'ルト溜船揚場、漁礁其ノ他會員ノ
漁業ニ必要ナル設備ニ關スル施設
五會員ノ遭難防止又ハ遭難救恤ニ關
スル施設
會員ニ出資ヲ爲サシムル漁業會(以下
出資漁業會ト稱ス)ハ其ノ目的ヲ達ス
ル爲前項ノ事業ノ外左ノ事業ヲ行フ
-會員ノ漁獲物其ノ他ノ生產物ノ加
エ、保藏、運搬又ハ販賣ニ關スル施
設
二會員ノ漁業ニ必要ナル物ノ供給又
ハ資金ノ貸付ニ關スル施設
出資漁業會ハ其ノ目的ヲ達スル爲前二
項ノ事業ノ外會員ニ必要ナル物ノ供給
若ハ資金ノ貸付又ハ會員ノ貯金ノ受入
ニ關スル事業ヲ行フコトヲ得
漁業會ハ行政官廳ノ認可ヲ受ケ前三項
ノ事業ニ附帶スル事業ヲ行フコトヲ得
漁業會ノ施設ハ命令ノ定ムル所ニ依リ
會員以外ノ者ヲシテ之ヲ利用セシムル
コトヲ得
第十三條漁業會ハ出資漁業會ニシテ命
令ノ定ムル所ニ依リ行政官廳ノ許可ヲ
受ケタルモノニ限リ自ラ漁業ヲ爲スコ
トヲ得
漁業會ノ會員(漁業者ニ非ザル會員ヲ除
ク)ハ當該漁業會ノ取得シ若ハ貸付ヲ受
ケタル專用漁業權又ハ入漁權ノ範圍內
ニ於テ各自漁業ヲ爲スノ權利ヲ有ス但
シ會則ヲ以テ別段ノ規定ヲ設クルコト
ヲ得
第十四條漁業會ノ地區ハ市町村(町村
ニ準ズベキモノヲ含ム以下同ジ)又ハ
市町村内ノ漁業者ノ部落ノ區域ニ依ル
但シ特別ノ事由アルトキハ此ノ限ニ在
ラズ
命令ヲ以テ定ムル漁業ニ係ル漁業會(以
下特別漁業會ト稱ス)ノ地區ハ前項ノ規
定ニ拘ラズ道府縣又ハ全國ノ區域ニ依ル
第十五條漁業會(特別漁業會ヲ除ク)ハ
勅令ヲ以テ定ムル者ヲ除クノ外其ノ地
區內ニ住所(法人ニ在リテハ事業場以
下同ジ)ヲ有シ漁業ヲ爲ス者竝ニ其ノ
地區內ニ於ケル漁業權ヲ有スル者及其
ノ地區內ニ於ケル漁業權ヲ借受ケ漁業
ヲ爲ス者ヲ以テ其ノ會員トス
特別漁業會ハ勅令ヲ以テ定ムル者ヲ除
クノ外其ノ地區內ニ住所ヲ有シ當該漁
業ヲ爲ス者ヲ以テ其ノ會員トス但シ主
務大臣ノ指定スル特別漁業會ニ在リテ
ハ主務大臣ノ指定スル其ノ地區內ニ於
ケル漁業權ヲ有スル者及其ノ指定ニ係
ル漁業權ヲ借受ケ漁業ヲ爲ス者ヲ以テ
其ノ會員トス
第十六條左ニ揭グル者ハ漁業會ノ會員
ト爲ルコトヲ得
-會員ノ漁業ニ密接ナル關係ヲ有ス
ル者
二其ノ他命令ヲ以テ定ムル者
第十七條漁業會ヲ設立セントスルトキ
ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ第十五條ノ規
定ニ依リ會員タル資格ヲ有スル者ノ三
分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立總會ヲ開
キ會則其ノ他設立ニ必要ナル事項ヲ定
メ行政官廳ノ認可ヲ受クベシ
第十八條行政官廳水產業ノ整備發達ヲ
圖ル爲特ニ必要アリト認ムルトキハ命
令ノ定ムル所ニ依リ地區ヲ指定シ第十
五條ノ規定ニ依リ會員タル資格ヲ有ス
ル者ニ對シ漁業會ノ設立ヲ命ズルコト
ヲ得
前項ノ規定ニ依リ設立ヲ命ゼラレタル
トキハ創立總會ヲ開キ會則其ノ他設立
ニ必要ナル事項ヲ定メ設立ノ認可ヲ申
請スベシ
第十九條漁業會ハ主タル事務所ノ所在
地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スニ因リテ成
立ス
第二十條漁業會成立シタルトキハ第十
五條ノ規定ニ依リ會員タル資格ヲ有ス
ル者ハ總テ其ノ會員トス
第二十一條會則ニハ左ノ事項ヲ記載ス
ルコトヲ要ス
-目的及事業
二名稱
三地區
四事務所ノ所在地
五出資又ハ費用分擔ノ方法
六其ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
第二十二條漁業會ニ總會ヲ置ク
會員ハ總會ニ於テ各一個ノ議決權ヲ有
ス
第二十三條左ノ事項ハ總會ノ議決ヲ經
ベシ
一會則ノ變更
二賦課金ノ賦課徵收方法
三事業報〓書、財產目錄及貸借對照
表ノ承認
四剩餘金ノ處分又ハ損失ノ處理
五其ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
前項第一號及第二號ノ事項ノ決議ハ行
政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ
效力ヲ生ゼズ
第二十四條總會ハ會長之ヲ招集ス
第二十五條總會ノ議長ハ會長ヲ以テ之
二夫の
第二十六條總會ノ議事ハ命令ニ別段ノ
規定アル場合ヲ除クノ外出席者ノ過半
數ヲ以テ之ヲ決ス可否同數ナルトキハ
議長ノ決スル所ニ依ル
第二十七條總會ノ議決ヲ經ベキ事項ニ
シテ臨時急施ヲ要シ總會ヲ招集スルノ
暇ナシト認ムルモノハ會長之ヲ專決處
分スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ會長ハ次ノ總會ニ
於テ其ノ承認ヲ求ムベシ
第二十八條漁業會ハ命令ノ定ムル所ニ
依リ總會ニ代ルベキ總代會ヲ設クルコ
トヲ得
第二十九條漁業會ニ左ノ役員ヲ置ク
會長一人
理事若干人
監事若干人
特別漁業會ニハ前項ノ役員ノ外會則ノ
定ムル所ニ依リ副會長一人若ハ二人又
ハ評議員若干人ヲ置クコトヲ得
第三十條會長ハ漁業會ヲ代表シ業務ヲ
總理ス
副會長ハ會長ヲ輔佐シ會則ノ定ムル所
ニ依リ業務ヲ掌理シ豫メ會長ノ定ムル
順位ニ依リ會長事故アルトキハ其ノ職
務ヲ代理シ會長缺員ノトキハ其ノ職務
ヲ行フ
理事ハ會長及副會長ノ指揮ヲ承ケ業務
ヲ執行シ豫メ會長ノ定ムル順位ニ依リ
會長及副會長共ニ事故アルトキハ會長
ノ職務ヲ代理シ會長及副會長共ニ缺員
ノトキハ會長ノ職務ヲ行フ
監事ハ業務ノ執行及財產ノ狀況ヲ監査
ス
評議員ハ會長ノ諮問ニ對シ答申シ又ハ
會長ニ對シ意見ヲ具申ス
第三十一條會長(特別漁業會ノ會長ヲ
除ク)ハ總會ニ於テ推薦シタル者ニ就
キ市町村長(町村長ニ準ズベキモノヲ含
ム)ノ意見ヲ徵シ地方長官之ヲ命ズ
特別漁業會ノ會長ハ總會ニ於テ推薦シ
タル者ニ就キ道府縣ヲ地區トスルモノ
ニ在リテハ地方長官、全國ヲ地區トス
ルモノニ在リテハ主務大臣之ヲ命ズ
副會長及理事ハ總會ニ於テ推薦シタル
者ニ就キ會長之ヲ選任ス
監事ハ總會ニ於テ之ヲ選任ス
評議員ハ水產業ニ關シ學識經驗アル者
ノ中ヨリ會長之ヲ選任ス
特別漁業會ノ副會長及理事ノ選任ハ行
政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ
效力ヲ生ゼズ
第三十二條漁業會ノ役員ノ任期ハ左ノ
通トス
會長三年
副會長三年
理事三年
監事二年
評議員二年
會長必要アリト認ムルトキハ任期中ト
雖モ副會長又ハ理事ヲ解任スルコトヲ
得
監事ハ任期中ト雖モ總會ニ於テ之ヲ解
任スルコトヲ得
第二項ノ規定ニ依ル副會長又ハ理事ノ
解任ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザ
レバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第三十三條漁業會ハ會則ノ定ムル所ニ
依リ其ノ會員ニ對シ經費ヲ賦課スルコ
トヲ得
前項ノ規定ニ依ル經費賦課ハ第十二條
第一項ノ事業及此等ノ事業ニ關係アル
範圍內ニ於ケル同條第四項ノ事業ニ關
シ勅令ヲ以テ定ムル經費ニ限ル
第三十四條漁業會ハ前條第二項ノ事業
ヲ行フ爲特ニ必要アルトキハ命令ノ定
ムル所ニ依リ其ノ會員ノ全部又ハ一部
ニ對シ同條ノ規定ニ依ル賦課金ノ外特
別ノ賦課金ヲ課スルコトヲ得
第三十五條漁業會ハ會則ノ定ムル所ニ
依リ會則又ハ統制規程ニ違反シタル會
員ニ對シ過怠金ヲ課スルコトヲ得
第三十六條漁業會ノ賦課金又ハ過怠金
ヲ滯納スル者アル場合ニ於テ當該漁業
會ノ請求アルトキハ市町村ハ市町村稅
ノ例ニ依リ之ヲ處分ス此ノ場合ニ於テ
漁業會ハ其ノ徵收金額ノ百分ノ四ヲ市
町村ニ交付スベシ
市町村ガ前項ノ請求ヲ受ケタル日ヨリ
三十日以內ニ其ノ處分ニ着手セズ又ハ
九十日以內ニ之ヲ結了セザルトキハ會
長ハ地方長官ノ認可ヲ受ケ之ヲ處分ス
ルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ町村制第
百十一條第一項及第四項ノ規定ヲ準用
ス
前二項ノ規定ニ依ル徵收金ノ先取特權
ノ順位ハ市町村其ノ他之ニ準ズベキモ
ノノ徵收金ニ次ギ其ノ時效ニ付テハ市
町村稅ノ例ニ依ル
漁業會ノ賦課金ノ賦課又ハ過怠金ノ徵
收ニ關シテハ勅令ノ定ムル所ニ依リ異
議ノ申立、訴願及行政訴訟ヲ爲スコト
ヲ得
第三十七條漁業會ハ會則ノ定ムル所ニ
依リ第三十三條第二項ノ事業ニ付使用
料及手數料ヲ徴收スルコトヲ得
前項ノ使用料及手數料ノ徵收ニ關シテ
ハ民事訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第三十八條出資漁業會ノ會員ハ出資一
口以上ヲ有スベシ但シ勅令ヲ以テ定ム
ル者ハ此ノ限ニ在ラズ
出資一口ノ金額ノ最高限ハ勅令ヲ以テ
之ヲ定ム
第三十九條出資漁業會ノ會員ニシテ出
資ヲ有スルモノノ責任ハ第三十三條及
第三十四條ノ規定ニ依ル費用負擔ノ外
其ノ出資額ヲ限度トス
第四十條漁業會ハ命令ノ定ムル所ニ依
リ總會ノ議決ヲ經テ漁業ノ統制ニ關ス
ル規程ヲ定メ行政官廳ノ認可ヲ受クベ
シ之ヲ變更シ又ハ廢止セントスルトキ
亦同ジ
第四十一條行政官廳水產業ノ整備發達
ヲ圖ル爲必要アリト認ムルトキハ漁業
會ニ對シ必要ナル事業ノ施行ヲ命ジ又
ハ會則ノ變更其ノ他必要ナル事項ヲ命
ズルコトヲ得
第四十二條行政官廳水產業ノ整備發達
ヲ圖ル爲必要アリト認ムルトキハ漁業
會ノ會員ニ對シ當該漁業會ノ行フ漁業
ニ關スル統制ニ從フベキコトヲ命ズル
コトヲ得
行政官廳水產業ノ整備發達ヲ圖ル爲特
ニ必要アリト認ムルトキハ漁業會ノ會
員以外ノ者ニシテ勅令ヲ以テ定ムルモ
ノニ對シ當該漁業會ノ行フ漁業ニ關ス
ル統制ニ從フベキコトヲ命ズルコトヲ
得
第四十三條行政官廳ハ漁業會ニ對シ業
務及會計ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ
發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第四十四條行政官廳必要アリト認ムル
トキハ當該官吏ヲシテ漁業會ノ事務所、
事業場其ノ他ノ場所ニ臨檢シ業務ノ狀
況又ハ帳簿書類、設備其ノ他ノ物件ヲ
檢査セシムルコトヲ得
第四十五條會長ノ職務ヲ行フ者ナキト
キハ行政官廳ハ會員其ノ他適當ナル者
ヲ指定シテ會長ノ職務ヲ行ハシムルコ
トヲ得
第四十六條行政官廳ハ會長ノ行爲ガ法
令、法令ニ基キテ爲ス處分若ハ會則ニ
違反シ又ハ公益ヲ害シタルトキ其ノ他
水產業ノ整備發達上會長ヲ不適當ナリ
ト認ムルトキハ之ヲ解任スルコトヲ得
行政官廳ハ副會長、理事、監事又ハ評
議員ノ行爲ガ法令、法令ニ基キテ爲ス
處分若ハ會則ニ違反シ又ハ公益ヲ害シ
タルトキハ之ヲ解任スルコトヲ得
第四十七條行政、官廳ハ漁業會ノ決議又
ハ會長、副會長、理事若ハ監事ノ行爲
ガ法令、法令ニ基キテ爲ス處分若ハ會
則ニ違反シ又ハ公益ヲ害シタルトキハ
其ノ決議ヲ取消シ、漁業會ノ業務ヲ停
止シ又ハ漁業會ノ解散ヲ命ズルコトヲ
得
第四十八條漁業會ニハ所得稅、法人稅
及營業稅ヲ課セズ
第三章製造業會
第四十九條製造業會ハ水產業ニ關スル
國策ニ卽應シ水產物製造業ノ整備發達
ヲ圖リ且會員ノ水產物製造業ノ發達ニ
必要ナル事業ヲ行フコトヲ目的トス
第五十條製造業會ハ主務大臣ノ指定ス
ル地區ニ付其ノ指定スル水產物製造業
ノ種類別ニ之ヲ設立ス
第五十一條製造業會ハ其ノ目的ヲ達ス
ル爲左ノ事業ヲ行フ
-當該水產物製造業ノ指導奬勵其ノ
他當該水產物製造業ノ發達ニ關スル
施設
二當該水產物製造業ノ統制ニ關スル
施設
三會員ノ製品、其ノ原料若ハ材料又
ハ製造若ハ加工ノ設備ニ對スル檢査
ニ關スル施設
四會員ノ販賣スル物ノ加工又ハ販賣
ニ關スル施設
五會員ノ當該水產物製造業ニ必要ナ
ル物ノ供給ニ關スル施設
製造業會ハ其ノ目的ヲ達スル爲前項ノ
事業ノ外會員ノ行フ當該水產物製造業
ニ必要ナル資金ノ貸付、會員ノ爲ニス
ル當該水產物製造業ニ係ル債務ノ保證
又ハ會員ノ貯金ノ受入ニ關スル事業ヲ
行フコトヲ得
製造業會ハ行政官廳ノ認可ヲ受ケ前二
項ノ事業ニ附帶スル事業ヲ行フコトヲ
得
第五十二條製造業會ハ勅令ヲ以テ定ム
ル者ヲ除クノ外其ノ地區內ノ事業場ニ
於テ當該水產物製造業ヲ營ム者ヲ以テ
其ノ會員トス
第五十三條第十二條第五項、第十六條
乃至第三十條、第三十一條第二項乃至
第六項及第三十二條乃至第四十八條ノ
規定ハ製造業會ニ付之ヲ準用ス但シ第
十六條第一號中會員ノ漁業トアルハ當
該水產物製造業トシ第十七條、第十八
條第一項及第二十條中第十五條トアル
ハ第五十二條トシ第三十一條第二項中
道府縣トアルハ道府縣ノ區域ノ全部又
ハ一部トシ第三十三條第二項中第十二
條第一項ノ事業及此等ノ事業ニ關係ア
ル範圍內ニ於ケル同條第四項ノ事業ト
アルハ第五十一條第一項第一號乃至第
三號ノ事業及此等ノ事業ニ關係アル範
圍內ニ於ケル同條第三項ノ事業トシ第
四十條中漁業ノ統制トアルハ當該水產
物製造業ノ統制トシ第四十二條中漁業
ニ關スル統制トアルハ當該水產物製造
業ニ關スル統制トス
第四章道府縣水產業會
第五十四條道府縣水產業會ハ水產業ニ
關スル國策ニ卽應シ水產業ノ整備發達
ヲ圖リ且會員ノ事業ノ發達ニ必要ナル
事業ヲ行フコトヲ目的トス
第五十五條道序縣水產業會ハ其ノ目的
ヲ達スル爲左ノ事業ヲ行フ
-水產業ノ指導奬勵其ノ他水產業ノ
發達ニ關スル施設
二水產業ノ統制ニ關スル施設
三水產物生產ノ確保强化ニ關スル施
設
會員ニ出資ヲ爲サシムル道府縣水產業
會(以下道府縣出資水產業會ト稱ス)ハ
其ノ目的ヲ達スル爲前項ノ事業ノ外左
ノ事業ヲ行フ
會員ノ販賣スル物ノ加工、保藏、
運搬又ハ販賣ニ關スル施設
二會員ニ必要ナル物ノ供給若ハ資金
ノ貸付又ハ會員ノ貯金ノ受入ニ關ス
ル施設
道府縣水產業會ハ行政官廳ノ認可ヲ受
ケ前二項ノ事業ニ附帶スル事業ヲ行フ
コトヲ得
道府縣出資水產業會ハ命令ヲ以テ定ム
ル金融機關ニ對シ會員ノ爲ニ債務ノ保
證ヲ爲シ又ハ當該金融機關ノ委任ヲ受
ケ其ノ債權ノ取立ヲ爲スコトヲ得
道府縣出資水產業會ハ會則ノ定ムル所
ニ依リ會員ニ對シ手形ノ割引ヲ爲スコ
トヲ得
第五十六條道府縣水產業會ノ地區ハ道
府縣ノ區域ニ依ル
第五十七條道府縣水產業會ハ當該道府
縣ノ區域ノ全部又ハ一部ヲ坤區トスル
漁業會及製造業會ヲ以テ其ノ會員トス
第五十八條道府縣水產業會ニ左ノ役員
マヨン
會長一人
副會長一人又ハ二人
理事若干人
監事若干人
評議員若干人
第五十九條會長ハ總會ニ於テ推薦シタ
ル者ニ就キ地方長官ノ推薦ニ依リ主務
大臣之ヲ命ズ
第六十條第十二條第五項、第十六條乃
至第二十八條、第三十條、第三十一條第
三項乃至第六項、第三十二條乃至第三
十五條、第三十七條乃至第四十一條及
第四十三條乃至第四十八條ノ規定ハ道
府縣水產業會ニ付之ヲ準用ス但シ第十
六條第一號中會員ノ漁業トアルハ水產
業トシ第十七條、第十八條第一項及第
二十條中第十五條トアルハ第五十七條
トシ第三十三條第二項中第十二條第一
項ノ事業及此等ノ事業ニ關係アル範圍
內ニ於ケル同條第四項ノ事業トアルハ
第五十五條第一項ノ事業及此等ノ事業
ニ關係アル範圍內ニ於ケル同條第三項
ノ事業トシ第三十八條第一項及第三十
九條中出資漁業會トアルハ道府縣出資
水產業會トシ第四十條中漁業ノ統制ト
アルハ水產業ノ統制トス
第五章中央水產業會
第六十一條中央水產業會ハ水產業ニ關
スル國策ニ卽應シ水產業ノ整備發達ヲ圖
リ且會員ノ事業ノ發達ニ必要ナル事業
ヲ行フコトヲ目的トス
第六十二條中央水產業會ハ其ノ目的ヲ
達スル爲左ノ事業ヲ行フ
水產業ノ指導奬勵其ノ他水產業ノ
發達ニ關スル施設
二水產業ノ統制ニ關スル施設
三水產物生產ノ確保强化ニ關スル施
設
四會員ノ販賣スル物ノ加工、保藏、
運搬又ハ販賣ニ關スル施設
五會員ニ必要ナル物ノ供給ニ關スル
施設
六前各號ノ事業ニ附帶スル事業
中央水產業會前項第六號ノ事業ヲ行ハ
ントスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受ク
ベシ
第六十三條中央水產業會ノ地區ハ全國
ノ區域ニ依ル
第六十四條中央水產業會ハ道府縣水產
業會竝ニ全國ヲ地區トスル漁業會及製
造業會ヲ以テ其ノ會員トス
第六十五條中央水產業會ニ左ノ役員ヲ
置ク
會長一人
副會長一人又ハ二人
理事三人以上
監事二人以上
評議員若干人
第六十六條會長ハ水產業ニ關シ學識經
驗アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ命ズ
第六十七條第十二條第五項、第十六條、
第二十條乃至第二十八條、第三十條、
第三十一條第三項乃至第六項、第三十
二條乃至第三十五條、第三十七條乃至
第四十一條及第四十三條乃至第四十八
條ノ規定ハ中央水產業會ニ付之ヲ準用
ス但シ第十六條第一號中會員ノ漁業ト
アルハ水產業トシ第二十條中第十五條ト
アルハ第六十四條トシ第三十三條第二
項中第十二條第一項ノ事業及此等ノ事
業ニ關係アル範圍內ニ於ケル同條第四
項ノ事業トアルハ第六十二條第一項第
一號乃至第三號ノ事業及此等ノ事業ニ
關係アル範圍內ニ於ケル同項第六號ノ
事業トシ第四十條中漁業ノ統制トアル
ハ水產業ノ統制トス
第六章罰則
第六十八條水產業團體ノ會長、副會長、
理事若ハ監事又ハ第四十五條第
五十三條、第六十條及第六十七條
ニ於テ準用スル場合ヲ含ム以下同
ジ)ノ規定ニ依ル會長ノ職務ヲ行フ者
何等ノ名義ヲ以テスルヲ問ハズ當該團
體ノ事業ノ範圍外ニ於テ貸付若ハ手形
ノ割引ヲ爲シ又ハ投機取引ノ爲ニ當該
〓體ノ財產ヲ處分シタルトキハ二年以
下ノ懲役又ハ三千圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ規定ハ刑法ニ正條アル場合ニハ
之ヲ適用セズ
第六十九條第四十二條(第五十三條ニ
於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依
ル行政官廳ノ命令ニ違反シタル者ハ三
千圓以下ノ罰金ニ處ス
第七十條法人又ハ人ノ代理人、戶主、
家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ガ
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ前條ノ違
反行爲ヲ爲シタルトキハ其ノ法人又ハ
人ハ自己ノ指揮ニ出デザルノ故ヲ以テ
其ノ處罰ヲ免ルルコトヲ得ズ
前條ノ罰則ハ其ノ者ガ法人ナルトキハ
理事、取締役其ノ他ノ法人ノ業務ヲ執
行スル役員ニ、未成年者又ハ禁治產者
ナルトキハ其ノ法定代理人ニ之ヲ適用
ス但シ營業ニ關シ成年者ト同一ノ能力
ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在
ラズ
第七十一條第四十四條(第五十三條、
第六十條及第六十七條ニ於テ準用スル
場合ヲ含ム)ノ規定ニ依ル當該官吏ノ
檢査ヲ拒ミ、妨ゲ又ハ忌避シタル者ハ
千圓以下ノ罰金ニ處ス
第七十二條製造業會ノ檢査證若ハ記號
ヲ不正ニ使用シタル者、行使ノ目的ヲ
以テ檢査證若ハ記號ヲ僞造シ若ハ變造
シタル者又ハ僞造若ハ變造ノ檢査證若
ハ記號ヲ使用シタル者ハ三年以下ノ懲
役又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第七十三條水產業團體ノ會長、副會長、
理事、監事、清算人若ハ使用人又ハ第
四十五條ノ規定ニ依ル會長ノ職務ヲ行
フ者其ノ職務ニ關シ賄賂ヲ收受シ又ハ
之ヲ要求シ若ハ約束シタルトキハ二年
以下ノ懲役ニ處ス因テ不正ノ行爲ヲ爲
シ又ハ相當ノ行爲ヲ爲サザルトキハ五
年以下ノ懲役ニ處ス
前項ノ場合ニ於テ收受シタル賄賂ハ之
ヲ沒收ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ沒收
スルコト能ハザルトキハ其ノ價額ヲ追
徵ス
第七十四條前條第一項ノ者ニ對シ賄賂
ヲ交付シ又ハ之ヲ提供シ若ハ約束シタ
ル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五百圓以下
ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキ
ハ其ノ刑ヲ減輕シ又ハ免除スルコトヲ
得
第七十五條水產業團體本法若ハ本法ニ
基キテ發スル命令又ハ之ニ基キテ爲ス
處分ニ違反シタルトキハ會長、會長ノ
職務ヲ行ヒ若ハ代理スル副會長若ハ理
事、〓算人又ハ第四十五條ノ規定ニ依
ル會長ノ職務ヲ行フ者ヲ五千圓以下ノ
過料ニ處ス
第七十六條第四條第二項ノ規定ニ違反
シタル者ハ千圓以下ノ過料ニ處ス
附則
第七十七條本法施行ノ期日ハ各規定ニ
付勅令ヲ以テ之ヲ定ム但シ第百條ノ規
定ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第七十八條主務大臣ハ設立委員ヲ命ジ
中央水產業會ノ設立ニ關スル事務ヲ處
理セシム
第七十九條主務大臣前條ノ規定ニ依リ
設立委員ヲ命ジタルトキハ帝國水產會
及保證責任全國漁業組合聯合會ニ對シ
其ノ解散ヲ命ズ
前項ノ法人ハ中央水產業會成立ノ時解
散スルモノトシ其ノ權利義務(其ノ法人
ガ其ノ行フ事業ニ關シ行政官廳ノ許可、
認可其ノ他ノ處分ニ基キ有スル權利義
務ヲ含ム)ハ中央水產業會之ヲ承繼ス此
ノ場合ニ於テハ他ノ法令中解散及〓算
ニ關スル規定ハ之ヲ其ノ法人ニ適用セ
ズ
第八十條設立委員ハ遲滯ナク前條第一
項ノ法人ヲ組織スル者(水產會法第二
十七條ノ規定ニ依ル帝國水產會ノ會員
ヲ除ク)ノ總會ヲ招集シ其ノ議決ヲ經
テ會則、保證責任全國漁業組合聯合會
ノ出資ニ對スル中央水產業會ノ出資ノ
引當其ノ他設立ニ必要ナル事項ヲ定メ
主務大臣ノノ可可ヲ受クベシ
第八十一條中央水產業會ハ主タル事務
所ノ所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スニ
因リテ成立ス
第八十二條中央水產業會成立シタルト
キハ第八十條ニ規定スル者ハ第六十四
條ノ規定ニ拘ラズ總テ其ノ會員トス
第八十三條主務大臣道府縣水產業會ヲ
設立スル爲必要アリト認ムルトキハ設
立委員ヲ命ジ道府縣水產業會ノ設立ニ
關スル事務ヲ處理セシム
第八十四條主務大臣前條ノ規定ニ依リ
設立委員ヲ命ジタルトキハ當該道府縣
ノ區域ノ全部又ハ一部ヲ地區又ハ區域
トスル水產會及漁業組合聯合會ニ對シ
其ノ解散ヲ命ズ
第八十五條設立委員ハ遲滯ナク前條ノ
法人ヲ組織スル者ニシテ勅令ヲ以テ定
ムルモノノ總會ヲ招集シ其ノ議決ヲ經
テ會則、漁業組合聯合會ノ出資ニ對ス
ル道府縣水產業會ノ出資ノ引當其ノ他
設立ニ必要ナル事項ヲ定メ主務大臣ノ
認可ヲ受クベシ
第八十六條道府縣水產業會成立シタル
トキハ前條ニ規定スル者ハ第五十七條
ノ規定ニ拘ラズ總テ其ノ會員トス
第八十七條第七十九條第二項及第八十
一條ノ規定ハ道府縣水產業會ニ付之ヲ
準用ス
第八十八條行政官廳漁業會(特別漁業
會ヲ除ク以下同ジ)ヲ設立スル爲必要
アリト認ムルトキハ設立委員ヲ命ジ漁
業會ノ設立ニ關スル事務ヲ處理セシム
第八十九條行政官廳前條ノ規定ニ依リ
設立委員ヲ命ジタルトキハ當該漁業會
ノ地區タルベキ區域ヲ地區トスル漁業
組合ニ對シ其ノ解散ヲ命ズ
第九十條設立委員ハ遲滯ナク前條ノ漁
業組合ノ組合員及第十五條第一項ノ規
定ニ依リ會員タル資格ヲ有スル者ノ總
會ヲ招集シ其ノ議決ヲ經テ會則、漁業
組合ノ出資ニ對スル漁業會ノ出資ノ引
當其ノ他設立ニ必要ナル事項ヲ定メ行
政官廳ノ認可ヲ受クベシ
第九十一條漁業會成立シタルトキハ前
條ニ規定スル者ハ第十五條第一項ノ規
定ニ拘ラズ總テ其ノ會員トス
第九十二條第七十九條第二項及第八十
一條ノ規定ハ漁業會ニ付之ヲ準用ス
第九十三條漁業會ガ前條ニ於テ準用ス
ル第七十九條第二項ノ規定ニ依リ漁業
組合ノ權利義務ヲ承繼シタル場合ニ於
テハ當該漁業組合ニ付テノ漁業權又ハ
入漁權ニ關スル登錄ハ之ヲ當該漁業會
ニ付テノ漁業權又ハ入漁權ニ關スル登
錄ト看做ス
第九十四條第七十八條乃至前條ニ規定
スルモノノ外水產業團體ノ設立竝ニ第
七十九條第一項、第八十四條及第八十
九條ノ法人(以下受命法人ト稱ス)ノ解
散ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之
ヲ定ム
第九十五條第七十八條乃至前條ノ規定
ニ依リ水產業團體成立シタル場合ニ於
テ其ノ水產業團體ニ權利義務ヲ承セ繼
ラレタル受命法人ヲ組織スル者ト當該
水產業團體トノ間又ハ當該受命法人ノ
所屬シタル法人ト當該水產業團體トノ
間ノ所屬其ノ他ノ關係ニ付テハ本法及
他ノ法令ニ拘ラズ勅令ヲ以テ別段ノ定
ヲ爲スコトヲ得
第九十六條受命法人ノ行フ第十二條第
四項、第五十五條第三項又ハ第六十二
條第一項第六號ニ揭グル事業ヲ第七十
九條第二項(第八十七條及第九十二條
ニ於テ準用スル場合ヲ含ム以下同ジ)
ノ規定ニ依リ、當該受命法人ノ權利義務
ヲ承繼シタル水產業團體ガ引續キ行フ
場合ニ於テハ當該水產業團體ハ當該事
業ニ關シ第十二條第四項、第五十五條
第三項又ハ第六十二條第二項ノ規定ニ
依ル認可ヲ受ケタルモノト看做ス
第九十七條第四條ノ規定施行ノ際現ニ
同條第一項ニ揭グル名稱ヲ其ノ名稱中
ニ用フル者ハ同條ノ規定施行後六月以
內ニ其ノ名稱ヲ變更スルコトヲ要ス
第七十六條ノ規定ハ前項ノ期間內之ヲ
同項ノ者ニ適用セズ
第九十八條水產業團體第七十九條第二
項ノ規定ニ依リ受命法人ヨリ不動產又
ハ船舶ニ關スル權利ヲ承繼スル場合ニ
於ケル其ノ取得ニ付登記ヲ受クルトキ
ハ其ノ登錄稅ノ額ハ不動產又ハ船舶ノ
價格ノ千分ノ三トス但シ登錄稅法ニ依
リ算出シタル登錄稅ノ額ガ本法ニ依リ
算出シタル稅額ヨリ少キトキハ其ノ額
·此外,
第九十九條水產業團體ガ第七十九條第
二項ノ規定ニ依リ漁業協同組合又ハ漁
業組合聯合會ノ權利義務ヲ承繼スル場
合ニ於テハ特別法人稅法ノ適用ニ關シ
テハ漁業協同組合又ハ漁業組合聯合會
ハ之ヲ合併ニ因リテ消滅シタル特別ノ
法人ト看做シ水產業團體ハ之ヲ合併ニ
因リテ設立シタル特別ノ法人ト看做ス
水產業團體ガ第七十九條第二項ノ規定
ニ依リ承繼シタル財產ニ付テハ特別法
人稅法ニ依ル剩餘金ノ計算上之ヲ益金
ニ算入セズ
第百條水產會、漁業組合及漁業組合聯
合會ノ役員、總代、議員又ハ特別議員
ハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外其
ノ任期滿了シタルトキト雖モ第七十九
條第二項ノ規定ニ依ル當該團體ノ解散
ニ至ル迄仍在任ス
第百一條水產會法ハ之ヲ廢止ス
水產會法ノ廢止ニ關シ必要ナル規定ハ
勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百二條印紙稅法中左ノ通改正ス
第四條第十二號中「漁業組合、漁業組
合聯合會」ヲ「製造業會、道府縣水產業
會中央水產業會」ニ改ム
第五條第六號中「產業組合」ノ下ニ若
ハ漁業會」ヲ加フ
第百三條登錄稅法中左ノ通改正ス
第十九條第七號中「漁業組合、漁業組
合聯合會」ヲ「水產業團體」ニ、「漁業法」
ヲ「水產業團體法」ニ改ム
第百四條特別法人稅法中左ノ通改正ス
第二條第五號ヲ左ノ如ク改ム
五漁業會、製造業會、道府縣水產
業會及中央水產業會(所屬ノ會員
ヲシテ出資ヲ爲サシメザルモノヲ
除ク)
第百五條產業組合中央金庫法中左ノ通
改正ス
第二條第三項中「漁業組合聯合會」ヲ
「道府縣出資水產業會」ニ改ム
第五條第一項中「漁業組合聯合會又ハ
漁業協同組合」ヲ「中央水產業會、道府
縣出資水產業會、製造業會又ハ出資漁
業會」ニ改ム
同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
政府以外ノ出資者ノ有スベキ出資口
數ハ命令ヲ以テ定ムル口數ヲ超ユル
コトヲ得ズ
第十二條第一項中「漁業組合關係者」ヲ
「水產業團體關係者」ニ改ム
第十三條第一號乃至第四號、第六號及
第七號中「、所屬漁業組合聯合會又ハ所
屬漁業協同組合」ヲ「又ハ所屬水產業團
體」ニ、同條第五號中「漁業組合聯合會、
漁業組合」ヲ「水產業團體」ニ改ム
第十五條第一項第三號及第四號中「、漁
業組合聯合會又ハ漁業組合」ヲ「又ハ水
產業團體」ニ改ム
第百六條漁業法中左ノ通改正ス
第五條第二項中「漁業組合」ヲ「漁業會
(特別漁業會ヲ除ク)」ニ改ム
第四十二條乃至第五十條削除
第六十條中「漁業組合員」ヲ「漁業會(特
別漁業會ヲ除ク)ノ會員」ニ改ム
第百七條前條ノ規定施行前同條ノ規定
ニ依ル改正ニ係ル漁業法ノ罰則ヲ適用
スベカリシ行爲ニ付テハ仍從前ノ例ニ
依ル
前條ノ規定ノ施行ニ關シ必要ナル規定
ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百八條本法ニ規定スルモノノ外本法
ノ施行ニ關シ必要ナル規定ハ勅令ヲ以
テ之ヲ定ム
〔國務大臣井野碩哉君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=7
-
008・井野碩哉
○國務大臣(井野碩哉君) 只今議題トナリ
マシタ農業團體法案外一件ノ提出理由ヲ御
說明申上ゲマス、先ヅ農業團體法案ニ付テ申
上ゲマス、本法律案ハ、大東亞戰爭ノ完遂ヲ
圖ル爲ニ戰力增强ノ一翼ヲ負荷セラレタル
農業ノ、長期戰態勢確立上最モ緊要ト致シマ
スル農業諸團體ノ統合整備ヲ圖ルコトヲ目
的ト致スモノデアリマス、今次聖戰ノ展開
ニ伴ヒマシテ、我ガ國ノ農村ハ、食糧其ノ
他重要農產物ノ增產確保ト、健全ナル民族
培養ノ基地ト致シマシテ、愈〓其ノ重要性ヲ
增大シテ參ッテ居ルノデアリマス、政府ト致
シマシテハ、幾多ノ逆條件ヲ克服シテ、其
ノ使命ヲ達成セシムベク努力致シテ居ルノ
デアリマスルガ、是等ニ關シマスル諸施策ヲ
深ク滲透セシメ、且有效的確ニ推進致シマ
ス爲ニハ、典業諸團體ノ活動ニ俟ツ所益〓大
ナルモノガアルノデアリマス、然ルニ御承知
ノ通リ、我ガ國ニ於キマシテハ農業ノ分化
發展ノ途上ニ於キマシテ、ソレ〓〓其ノ時
代的要請ニ從ヒ、各種ノ團體ノ成立ヲ見、
是等ノ諸團體ハ、嘗テハ各〓其ノ獨自ノ分野
ニ於テ農業ノ進展ニ寄與致シツヽ發達シテ
參ッテ居ルノデアリマスガ、是等ノ農業團體
ノ分立ノ意義ハ、昨今著シク減退致シマシ
テ、寧ロ其ノ分立ノ爲ニ、或ハ團體ノ人的
物的經費ノ徒費、構成員ニ對スル物的負擔
ノ增嵩ヲ來シ、或ハ農業經營上必要ナル綜
合的指導運營ノ困難等ノ諸事情ヲ生ジ、延
イテハ戰力增强ニ關スル農業諸施策ノ徹底
ヲ期スル上ニモ、又農業者ガ其ノ負荷セラ
レタル農業增產ノ責務ヲ完ウスル上ニモ、
幾多ノ支障ヲ生ズル事情ニ立到ツテ居ルノ
デアリマス、政府ハ是等ノ諸專情ニ鑑ミマ
シテ、今囘農會、產業組合、畜產組合、養
〓業組合及茶業組合ノ系統諸團體ヲ統合整
備致シマシテ、全農業者ヲ打ッテ一丸トシ、
生產ニ關スル熱意ノ昂揚及結集ヲ圖リ、以
テ戰力增强ニ邁進スベク、速カニ農業部門
ニ於ケル總力發揮ノ體制ヲ確立致サムトス
ルモノデアリマス、尙農業團體法制定ニ伴
ビ、旣存團體諸法令ニ付キマシテモ、時局
下緊要ナル若干ノ改正ヲ加ヘ、其ノ他關聯
事項ニ所要ノ改正ヲ致シタノデアリマス、
以上ノ理由ニ依リマシテ玆ニ本法律案ヲ提
出致シマシタ次第デアリマス、次ニ水產業
團體法案ニ付キマシテ御說明申上ゲマス、
水產業ハ、元來我ガ國民榮養食糧ノ主要ナ
ル給源デアリマシテ、戰時下〓糧確保ノ爲
ニ極メテ重要ナル使命ヲ有スルノデアリマ
スルガ、現下其ノ生產資材ノ供給關係其ノ
他諸般ノ情勢ハ、必ズシモ容易ナラヌモノ
ガアリマスノデ、之ガ使命ノ達成ヲ圖ル爲
二、斯カル情勢ノ下ニ於テ斯業ノ生產力
ヲ最モ高度ニ發揚シ得ルノ體制ヲ確立スル
ノ必要ガアルノデアリマス、然ルニ現在水
產業界ニ於キマシテハ、水產會ノ系統團體、
漁業組合ノ系統團體、水產物製造業者ノ團
體等ガアリ、是等諸團體ハソレ〓〓相異ナル
性質ト目的トヲ有シ、各別ニ斯業ノ發展ニ貢
獻致シテ參ッタノデアリマスルガ、戰時下ニ於ケ
ル各般ノ情勢ノ變化ニ伴ヒマシテ、是等ノ〓體
ノ分立ハ、生產增强ニ必要ナル各種生產必要
資材ノ有效適切ナル配給ト、水產物生產計畫
ノ樹立及ビ其ノ圓滑ナル實施等ニ遺憾尠カ
ラヌモノアルニ到ツタノデアリマス、仍テ
政府ハ、是等ノ諸事情ニ鑑ミマシテ是等ノ
團體ヲ統合整備致シテ、旣ニ先般企畫實施
中ノ海洋漁業統制ト相竝ンデ、主トシテ沿
岸漁業ノ關係者ヲ打ッテ一丸トシ、刻下ノ要
請ニ卽應シ得ル新タナル水產團體ヲ設ケ、
以テ水產部門ニ於ケル生產增强ノ達成ト、
長期戰對處ノ體制ヲ確立致サムトスルモノ
デアリマス、以上ノ理由ニ依リマシテ、玆
ニ本法案ヲ提出致シマシタ次第デアリマス、
何卒兩案共、御審議ノ上速カニ御協贊アラ
ムコトヲ希望致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=8
-
009・戸澤正己
○子爵戸澤正己君 只今議題トナリマシタ
農業團體法案外一件ハ、農業保險法中改正
法律案外三件ノ特別委員ニ併託セラレムコ
トノ動議ヲ提出致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=9
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010・植村家治
○子爵植村家治君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=10
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011・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 戶澤子爵ノ動議
ニ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ考アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=11
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012・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=12
-
013・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第三、昭和
十二年法律第八十四號中改正法律案、政府
提出、衆議院送付、第一讀會、賀屋大藏大
臣
昭和十二年法律第八十四號中改正法律
案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十八年二月二十日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
昭和十二年法律第八十四號中改正法律
案
昭和十二年法律第八十四號中左ノ通改正
ス
第一項ヲ左ノ如ク改ム
大東亞戰爭ニ關スル臨時軍事費支辨ノ爲
必要アルトキハ政府ハ臨時軍事費特別會
計ニ於ケル歲出豫算額ヨリ當該特別會計
ニ於ケル他會計ヨリノ受入金其ノ他ノ普
通歲入ノ豫定額ヲ控除シタル額ニ相當ス
ル金額ヲ限リ公債ヲ發行シ又ハ借入金ヲ
爲スコトヲ得
附則
本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ附則
第二項ノ規定施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之
つ かん
昭和十三年法律第二十三號中左ノ通改正
ス
第一條朝鮮總督府、臺灣總督府、樺太
廳及關東局ノ各特別會計ニ於ケル勅令
ノ定ムル租稅ノ收入額中勅令ノ定ムル
金額ハ每年度豫算ノ定ムル所ニ依リ之
ヲ當該特別會計ヨリ臨時軍事費特別會
計ニ繰入ルベシ
第二條朝鮮總督府及臺灣總督府ノ各特
別會計ニ於ケル勅令ノ定ムル專賣事業
ノ收入額中勅令ノ定ムル金額ハ每年度
豫算ノ定ムル所ニ依リ之ヲ當該特別會
計ヨリ臨時軍事費特別會計ニ繰入ルベ
シ
第二條ノ二及第三條中「關東局、朝鮮總督
府、臺灣總督府及樺太廳」ヲ「朝鮮總督
府臺灣總督府、樺太廳及關東局」ニ改ム
參照
昭和十二年法律第八十四號ハ大東亞戰
爭ニ關スル臨時軍事費支辨ノ爲公債發
行ニ關スル法律ナリ
(國務大臣賀屋興宜君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=13
-
014・賀屋興宣
○國務大臣(賀屋興宣君) 只今議題トナリ
マシタ昭和十二年法律第八十四號中改正法
律案提出ノ理由ヲ說明致シマス、臨時軍事
費ニ付キマシテハ、第七十二囘乃至第七十九
囘帝國議會ノ協賛ヲ經マシテ、其ノ財源ノ一
部ニ充ッル爲、政府ハ三百九十四億千九百五
十萬圓ヲ限リ、公債ヲ發行シ又ハ借入金ヲ
爲シ得ル權能ヲ得テ居ルノデアリマスルガ、
今回ノ臨時軍事費二百七十億圓ノ追加計上
ニ伴ヒマシテ、其ノ所要財源中、一般會計
及特別會計ヨリノ繰入金等ヲ以テ充當シ、
差引不足スル額ニ付キマシテハ、公債又ハ借
入金ノ財源ニ依ルコトヲ要シマスルノデ、右
法定限度額ノ增加ヲ必要ト致シマスル處、
今後ニ於ケル事務ノ簡捷ヲ圖ル等ノ趣旨ニ
依リマシテ、右ノ限度額ヲ、臨時軍事費特別
會計ニ於ケル歲出豫算額ヨリ、當該特別會
計ニ於ケル他會計ヨリノ受入金其ノ他ノ普
通歲入ノ豫定額ヲ控除シタル額ニ相當スル
金額ニ、改ムルヲ適當ト認メタノデアリマス、
尙朝鮮總督府、臺灣總督府、樺太廳及ビ關
東局ノ各特別會計ニ於ケル今囘ノ增稅等ニ
依ル收入額ノ一部、竝ニ朝鮮總督府及臺灣總
督府ノ各特別會計ニ於ケル今囘ノ煙草ノ値上
ゲニ依ル增收額ノ一部ヲモ、臨時軍事費ノ財
源ニ充ツルコトト致シマシタル等ニ伴ヒマ
シテ、是亦今後ニ於ケル事務ノ簡捷ヲ圖ル
趣旨ノ下ニ、昭和十三年法律第二十三號中、
所要ノ改正ヲ本法律案ノ附則ニ於テ行フコ
トト致シテ居ルノデアリマス、何卒御審議
ノ上速カニ協賛ヲ與ヘラレムコトヲ希望致
シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=14
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015・戸澤正己
○子爵戸澤正己君 只今日程ニ上リマシタ
昭和十二年法律第八十四號中改正法律案
ハ、北海道鐵道株式會社所屬鐵道外十一鐵
道買收ノ爲公債發行ニ關スル法律案外十件
ノ特別委員ニ併託セラレムコトノ動議ヲ提
出致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=15
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016・植村家治
○子爵植村家治君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=16
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017・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 戶澤子爵ノ動議
ニ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=17
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018・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=18
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019・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第四、農業
保險法中改正法律案、日程第五、食糧管理
特別會計法中改正法律案、日程第六、農業
保險ノ保險料國庫負擔金等ノ交付及分擔等
ニ關スル法律案、政府提出、衆議院送付、
第一讀會ノ續、委員長報〓、是等ノ三案ヲ
一括シテ議題ト爲スコトニ御異議ハゴザイ
マセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=19
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020・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、委員長黑木伯爵
、左ノ報〓ハ朗讀ヲ經サルモ參照
ノタメ玆ニ載錄ス以下之ニ傚フ
農業保險法中改正法律案
右可決スヘキモノナリト議決セリ依テ及
報告候也
昭和十八年二月十八日
委員長伯爵黑木三次
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
食糧管理特別會計法中改正法律案
右可決スヘキモノナリト議決セリ依テ及
報〓候也
昭和十八年二月十八日
委員長伯爵黑木三次
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
農業保險ノ保險料國庫負擔金等ノ交付
及分擔等ニ關スル法律案
右可決スヘキモノナリト議決セリ依テ及
報〓候也
昭和十八年二月十八日
委員長伯爵黑木三次
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
〔伯爵黑木三次君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=20
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021・黒木三次
○伯爵黑木三次君 只今議題ト相成リマシ
タル農業保險法中改正法律案、農業保險ノ
保險料國庫負擔金等ノ交付及分擔等ニ關ス
ル法律案、食糧管理特別會計法中改正法律
案〓以上三件ヲ付託セラレマシタル特別委
員會ノ經過竝其ノ結果ヲ御報告申上ゲマス、
委員會ハ、去ル二月十二日ヨリ十八日迄五
囘開催致シマシテ、滿場一致、是等三法律
案ヲ可決致シマシタ次第デゴザイマス、以
上三件ハ、何レモ農業保險制度ニ關シマシ
テ、二三ノ重要ナル改正ヲ行フコトト相成
リマシタル故、保險制度ノ〓要ヲ先ヅ申上
ゲタイト存ジマス、卽チ農業保險制度改正
ノ內容ニ付テハ、第一ニ、段當保險金額ヲ引
上ゲマシテ、現在ノ水稻二十圓ヲ四十五圓
二、麥十圓ヲ二十五圓ニ、桑葉二十圓ヲ三
十圓ニ改メマスルト共ニ、保險金支拂割合
モ之モ改メ、特ニ被害程度低キ部分ニ對ス
ル支拂ヲ增額致シマシテ、全體ノ支拂割合
ヲ被害程度ニ比例的ナラシムルヤウ改訂ス
ルコトデアリマス、第二ハ、右ノ如キ改正
ニ伴ヒマシテ、保險料ハ當然ニ增加スルコ
トトナルノデアリマスルガ、之ニ對シマシテ
國庫及ビ口本蠶絲統制株式會社ニ於テ、段
當純保險料額ニ應ジマシテ、超過累進的計
算ニ依リ其ノ一部ヲ角擔スルコトデアリマ
ス、第三ニハ、市町村農會ニ對シ共濟事業
ヲ强制シ得ル途ヲ拓キ、全國ノ市町村農會
ヲ農業保險ニ參加セシムルコトヲ得ルモノ
トスルコトデアリマス、尙水稻ノ冷害ニ付キ
マシテハ、從來農業保險組合ノ行フ水稻冷
害共濟事業ニ對シ、其ノ支拂不足金ノ一部
ヲ補足スルト共ニ、不足金ノ六分ノ二ニ相
當スル額ニ付テ借入金ノ利子ヲ補給サレテ
居タノデゴザイマスルガ、今囘右ノ如キ保
險ノ改正ガ行ハルヽニ準ジマシテ、國ノ補
助ヲ擴大シ、段當共濟金十圓ヲ二十五圓ニ
引上ゲ、支拂割合ハ保險ト同樣ニ致シマシ
テ、共濟掛金ニ對シマシテモ亦保險ト同率
ノ國庫負擔ヲ爲シ、且積立金ニ依ル支拂不
定金ニ付テハ、其ノ二分ノ一ニ相當スル借
入金ニ對シ、利子ヲ補給スルコトト致シタ
ノデアリマス、以上ノ趣旨ニ依リマシテ、
先ヅ農業保險法中ノ改正ト致シマシテハ、
其ノ第一條ニ於テ、總テノ市町村農會ヲ農
業保險ニ參加セシムル爲、必要アル場合ニ
ハ、行政官廳ハ共濟事業ノ開始ヲ命ジ、開
始ノ手續ヲ爲サザルモノニ對シマシテハ、
更ニ開始ニ關シ必要ナル處分ヲ爲スコトヲ
得ルコト、又其ノ第五十六條ニ於キマシ
テ、農業保險組合ノ行フ水稻冷害共濟事業
ニ對シマシテハ、共濟掛金ノ一部國庫負擔
ヲ爲スコト、竝ニ桑葉ノ保險ニ對スル保險
料ノ一部ハ、日本蠶絲統制株式會社ヲシテ
負擔セシムル爲國庫ニ納付金ヲ爲サシムル
コト、及ビ課稅ノ關係ニ於テハ之ヲ損金ニ
算入スル旨ヲ規定シテ居ルノデアリマス、
次ニ農業保險ノ保險料國庫負擔金等ノ交付
及分擔等ニ關スル法律案ニ於キマシテハ、農
業保險法中改正法律案ノ第五十六條ヲ承ケ
マシテ、官民相互ノ事務處理上ノ便宜ヲ考慮
シテ、其ノ交付ノ方法及手續ヲ定メ、又國庫內
ニ於ケル分擔關係及會計經理ノ方法ガ規定
セラレテ居リマス、又〓糧管理特別會計
法中ノ改正ハ、一般會計及農業再保險
特別會計ヘ繰入金ヲ爲シ得ルコト、農業
再保險特別會計ガ之ヲ受入レ得ルコト、竝
ニ臺灣米穀移出管理特別會計カラ、米穀其
ノ他ノ食糧ヲ買入ルヽ場合ニ於キマシテ
ハ、現金ヲ以テ支拂ヲ爲スコトヲ得ルコ
ト、及ビ米麥ノ國營檢査ニ關聯スル條文整
理ニ關スル事項ガ規定サレテ居ルノデアリ
マス、以上ガ制度改正ニ伴フ法案改正ノ〓
要デアリマス、委員會ニ於キマシテハ、時
局下特ニ緊要ナル事項ニ關シマシテハ、屢〓、
速記ヲ中止シテ懇談ヲ致シマシタルガ故
二、玆ニ公表ノ自由ヲ有シマセヌガ、其ノ
中公表シ得ル質問應答ノ主ナルモノヲ二三
御紹介申上ゲマス、第一ハ、今囘ノ農業保
險制度ノ改正ニ際シマシテ、水稻ノ冷害ヲ
保險事故ニ加ヘザリシ事由、及ビ之ヲ共濟
事業トスル場合ニ於テ、段當共濟金ノ交付
額ニ付、保險トノ間ニ差等ヲ設ケタル理由
ニ付テデアリマス、之ニ付キマシテ政府ノ
答辯ハ、水稻ノ冷害ヲ保險事故ニ加ヘルコ
トハ、現在保險技術上困難ナ事情ガアリ、
又後段ノ段當共濟額ニ關シマシテハ、現行
制度トノ振合ヒ上、冷害共濟事業ノ共濟金
ノ引上ノ割合ハ保險ヨリ大デアリ、農家ノ
負擔關係等ヲ考慮スルトキハ此ノ程度ヲ以
テ適當ト認メルト云フコトデアリマシタ、
第二ニハ、今囘ノ制度改正ニ依リマシテ、
保險料ニ對スル農家ノ負擔ハ增加スルヤノ
點デアリマシタ、之ニ付キマシテハ、保險
料及共濟掛金ニ付テハ、段當金額ノ引上及
ビ支拂割合ノ改訂ニ伴ヒマシテ、相當額ノ
國庫負擔ヲ爲シマスケレドモ、尙農家負擔
ハ現狀ヨリ若干ヲ增加スルコトノ已ムナキ
旨ノ答辯ガアリマシタ、第三ハ、農業團體
法ノ實施トノ關係デアリマシテ、之ヲ農業
保險制度ノ構成ト加何ニ結ビ付ケテ行クカ
ト云フコトニ關シマシテ、政府ノ答辯ハ、
團體統合ヲ實施シタル後ノ情勢ニ應ジ、實
態ニ卽シテ調整ヲ爲スコトニスルガ、結合
ニ至ル途上ニ於テモ、十分各種團體トノ聯
繫ヲ保チ、圓滑ニ遂行シ得ルヤウ努力スル
旨ノ答辯ガアリマシタ、其ノ他農業保險ニ
關聯シテ、災害防除ノ對策、農產物價格ト
他物價トノ均衡ニ關スル問題、或ハ又總テ
ノ市町村農會ヲシテ農業保險ニ參加セシム
ル條項ニ關シテ等、重要ナル諸問題ニ付テ、
多クノ委員ヨリ熱心ナル皆疑ガアリ、活潑
ナル意見ノ交換ガ行ハレタノデアリマス
ガ、其ノ內容ハ一々玆ニ御報〓致スコトヲ
省略サシテ戴キ、詳細ハ速記錄ニ依ッテ御
覽ヲ願ヒタイト存ジマス、斯クテ質疑ヲ終
リ、討論ニ入リマシタ處、付託ノ三案ニ付
へキマシテ贊成ノ意見ノ開陳ト共ニ、水稻冷
害共濟事業ニ對シ尙十分ノ〓究改良ヲ望ム
旨ノ希望ガアリマシタ、表決ヲ致シマシタ
處滿場一致、付託三案共原案通リ可決ス
ベキモノト議決致シマシタ、以上ヲ以テ御
報告ヲ終リマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=21
-
022・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 別ニ御發言モナ
ケレバ、三案ノ採決ヲ致シマス、三案ノ第
二讀會ヲ開クコトニ御異議ハゴザイマセヌ
カ
〔「異議ナシト」呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=22
-
023・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=23
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024・西大路吉光
○子爵西大路吉光君 直チニ三案ノ第二讀
會ヲ開カレムコトヲ希望致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=24
-
025・植村家治
○子爵植村家治君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=25
-
026・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 西大路子爵ノ動
議ニ御異議ゴザイマセヌカ
(「卑議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=26
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027・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=27
-
028・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 三案ノ第二讀會
ヲ開キマス、御里議ガナケレバ、全部ヲ問
題ニ供シマス、三案全部、委員長ノ報〓通
リデ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=28
-
029・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=29
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030・西大路吉光
○子爵西大路吉光君 直チニ三案ノ第三讀
會ヲ開カレムコトヲ希望致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=30
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031・植村家治
○子爵植村家治君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=31
-
032・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 西大路子爵ノ動
議ニ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=32
-
033・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=33
-
034・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 三案ノ第三讀會
ヲ開キマス、三案全部、第二讀會ノ決議通
リデ御異議ハゴザイマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=34
-
035・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認、
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=35
-
036・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第七、昭和
十六年度歲入歲出總決算、昭和十六年度各
特別會計歲入歲出決算報告、日程第八、臨
時陸軍材料資金歲入歲出決算報告、日程第
九、昭和十六年度國有財產增減總計算書報
〓、日程第十、昭和十七年三月三十一日現
在國有財產現在額總計算書報告、會議、委
員長報告、是等ノ四件ヲ一括シテ議題ト爲
スコトニ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナ、シ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=36
-
037・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、決算委員長深尾男爵
2昭和十六年度歲入歲出總決算竝昭和十六
年度各特別會計歲入歲出決算及既往年度
檢査未確定金額ノ檢査確定シタルモノヲ
審査シ
第一
昭和十六年度各特別會計歲入歲出決
算鐵道省所管帝國鐵道資本勘定歲出
第一款鐵道建設改良及自動車線設備
費第二項鐵道改良費中鐵道省ノ支出
ニ係ル件
同上用品勘定歲出第一款用品及工作
費第一項用品及工作費中鐵道省ノ支
出ニ係ル件
右ハ政府ノ措置適切ナラサルモノト認ム
第二
昭和十六年度歲入歲出總決算歲入經
常部第三款官、業及官有財產收入第一
項森林收入中靑森外五營林局ノ徵收
ニ係ル件、第六款雜收入第二項懲罰
及沒收金中靜岡地方裁判所ニ於テ歲
入ニ編入スヘキ件、第三項辨償及違
約金中靜岡地方裁判所ニ於テ歲入ニ
編入スヘキ件、第十二項雜入中農林
省ニ於テ收入未濟ニ係ル件、農林省
ニ於テ歲入ニ編入スヘキ件
昭和十六年度歲入歲出總決算歲出臨
時部海軍省所管第二款水陸整備費第
三項防備部隊設備費中吳海軍經理部
ノ支出ニ係ル件
昭和十六年度歲入歲出總決算歲出臨
時部商工省所管第四十四款金屬類特
別囘收諸費第三項補助費中商工省ノ
支出ニ係ル件
昭和十六年度歲入歲出總決算歲出臨
時部遞信省所管第六款金鑛山送配電
助成施設費第一項金鑛山送配電助成
施設費中東京地方派信局ノ支出ニ係
ル件
昭和十六年度各特別會計歲入歳出決
算大藏省所管專賣局歲出第一款專賣
局作業費第二項事業費中札幌地方專
賣局ノ支出ニ係ル件
昭和十六年度各特別會計歲入歲出決
算遞信省所管通信事業業務勘定歲出
第一款通信業務費第三項諸拂戾及補
塡金中貯金局ノ支出ニ係ル件
昭和十六年度各特別會計歲入歲出決
算鐵道省所管帝國鐵道資本勘定歲出
第一款鐵道建設改良及自動車線設備
費第二項鐵道改良費中鐵道省ノ支出
ニ係ルモノ三件
昭和十六年度各特別會計歲入歲出決
算拓務省所管朝鮮總督府歲入經常部
第一款租稅第一項所得稅中元山稅務
署、京城稅務署、京城稅務署、京城
稅務署、仁川稅務署、京城稅務署、會
寧稅務署、京城稅務署、會寧稅務署ノ
徵收不足ニ係ルモノ九件、京城稅務署、
京城稅務署ノ徵收過ニ係ルモノ二件、
歲入臨時部第二款租稅第一項臨時利
得稅中元山稅務署、仁川稅務署、京
城稅務署、會寧稅務署、會寧稅務署
ノ徵收不足ニ係ルモノ五件
昭和十六年度各特別會計歲入歲出決
算拓務省所管臺灣總督府歲入經常部
第一款租稅第一項所得稅中臺南州、
臺南州ノ徵收不足ニ係ルモノ二件、
歲入臨時部第七款臨時利得稅第一項
臨時利得稅中臺南州、臺南州ノ徵收
不足ニ係ルモノ二件
昭和十一年度各特別會計歲入歲出決
算拓務省所管朝鮮總督府歲入經常部
第一款租稅第二項所得稅中咸興稅務
署ノ徵收不足ニ係ル件、歲入臨時部
第三款臨時利得稅第一項臨時利得稅
中咸興稅務署ノ徵收不足ニ係ル件
昭和十二年度各特別會計歲入歲出決
算拓務省所管朝鮮總督府歲入經常部
第一款租稅第一項所得稅中成興稅務
署ノ徵收ニ係ル件
昭和十三年度歲入歲出總決算歲入經
常部第一款租稅第一項所得稅中澁谷
稅務署、住吉稅務署ノ徵收不足ニ係
ルモノ二件、幸橋稅務署ノ徵收過ニ
係ル件
昭和十四年度歲入歲出總決算歲入經
常部第一款租稅第一項所得稅中小樽
稅務署、伊丹稅務署、富山稅務署、神
田橋稅務署、浦和稅務署、兩國橋稅務
署、淀橋稅務署、橫濱稅務署ノ徵收
不足ニ係ルモノ八件、伏見稅務署ノ
徴收過ニ係ル件、第三項營業收益稅
中小樽稅務署、浦和稅務署ノ徵收不
足ニ係ルモノ二件、伏見稅務署ノ徵
收過ニ係ル件
昭和十四年度歲入歳出總決算歲入臨
時部第十款臨時利得稅第一項臨時利
得稅中小樽稅務署、伊丹稅務署、浦
和稅務署ノ徵收不足ニ係ルモノ三件、
伏見稅務署ノ徵收過ニ係ル件
昭和十四年度歲入歲出總決算歲出臨
時部陸軍省所管第十二款航空部隊其
他改編費第一項航空部隊其他改編費
中朝鮮軍經理部ノ支出ニ係ル件
昭和十四年度各特別會計歲入歲出決
算拓務省所管朝鮮總督府歲入經常部
第一款租稅第一項所得稅中京城稅務
署ノ徵收不足ニ係ル件、歲入臨時部
第三款臨時利得稅第一項臨時利得稅
中京城稅務署ノ徵收不足ニ係ル件
昭和十五年度歲入歲出總決算歲入經
常部第一款租稅第一項所得稅中水道
橋稅務署、澁谷稅務署、幸橋稅務署、
遠賀外二稅務署、幸橋稅務署、西宮稅
務署、品川稅務署、幸橋稅務署、澁
谷稅務署、靜岡稅務署、王子稅務署、
幸橋稅務署、靜岡稅務署、津稅務署、
幸橋稅務署、澁谷稅務署、澁谷稅務
署、杉並外一稅務署、澁谷稅務署、
澁谷稅務署、足利稅務署、豐橋稅務
要、澁谷稅務署、浪速稅務署、小牧
稅務署、幸橋稅務署ノ徵收不足ニ係ル
モノ二十六件、北稅務署、德島稅務
署、和歌山稅務署、住吉稅務署、北
稅務署、淀川稅務署ノ徵收過ニ係ル
モノ六件、第二項法人稅中名古屋西
稅務署、玉島稅務署、玉島稅務署ノ
徵收不足ニ係ルモノ三件、鶴岡稅務
署ノ徴收過ニ係ル件、第十二項相續
稅中住吉稅務署ノ徵收ニ係ル件
昭和十五年度歲入歲出總決算歲入臨
時部第一款臨時利得稅第一項臨時利
得稅中住吉稅務署ノ徵收過ニ係ル件、
第二項法人稅中名古屋西稅務署、玉
島稅務署、玉島稅務署、鶴岡稅務署
ノ徵收不足ニ係ルモノ四件
昭和十五年度歲入歲出總決算歲出臨
時部陸軍省所管第十三款兵備改善費
第一項兵備改善費中第一師團經理部
ノ支出ニ係ル件
昭和十五年度歲入歲出總決算歲出臨
時部商工省所管第十款產業奬勵費第
五項產金奬勵費中札幌鑛山監督局ノ
支出ニ係ル件
昭和十五年度各特別會計歲入歲出決
算拓務省所管朝鮮總督府歲入經常部
第一款租稅第一項所得稅中雄基稅務
署、〓津稅務署、〓津稅務署ノ徵收
不足ニ係ルモノ三件、鎭南浦稅務署
ノ徴收過ニ係ル件、第四項資本利子
稅中鎭南浦稅務署ノ徵收過ニ係ル件、
歲入臨時部第三款臨時利得稅第一項
臨時利得稅中雄基稅務署、〓津稅務
署、〓津稅務署ノ徵收不足ニ係ルモ
ノ三件
右ハ政府ニ對シ將來ノ注意ヲ促スヘキモ
ノト認ム
第三
其ノ他異議ナシ
右ノ通議決セリ依テ及報〓候也
昭和十八年二月十五日
委員長男爵深尾隆太郞
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
臨時陸軍材料資金歲入歲出決算ヲ審査シ
第一
臨時陸軍材料資金歲入歲出決算歲出
第一款材料物品費第一項材料物品費
中陸軍東京經理部ニ於テ支出ニ整理
セサル件
右ハ政府ノ措置適切ナラサルモノト認ム
第二
其ノ他異議ナシ
右ノ通議決セリ依テ及報告候也
昭和十八年二月十五日
委員長男爵深尾隆太郞
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
昭和十六年度國有財產增減總計算書ヲ審
査シ總テ異議ナキモノト議決セリ依テ及
報〓候也
昭和十八年二月十五日
委員長男爵深尾隆太郞
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
昭和十七年三月三十一日現在國有財產現
在額總計算書ヲ審査シ總テ異議ナキモノ
ト議決セリ依テ及報〓候也
昭和十八年二月十五日
委員長男爵深尾隆太郞
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
〔男爵深尾隆太郞君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=37
-
038・深尾隆太郎
○男爵深尾隆太郞君 昭和十六年度歲入歲
出總決算、昭和十六年度各特別會計歲入歲
出決算、臨時陸軍材料資金歲入歲出決算竝
ニ昭和十六年度圖有財產增減總計算書、及
ビ昭和十七年三月三十一日現在國有財產現
在額總計算書ニ付キマシテ、其ノ〓要ヲ申
上ゲ、次ニ委員會ノ審査ノ結果ヲ御報〓申
上ゲマス、先ヅ政府ノ說明ヲ要約致シマシ
テ、決算面ニ現レテ居リマスル數字ノ全貌
ニ付テ極メテ簡單ニ申上ゲマス、昭和十六
年度歲入調定濟額ハ八十六億六千餘萬圓デ
アリマシテ、內、不納缺損額、收入未濟額
合計五千八百萬圓ヲ差引キマスト、實際ノ
收入濟額ガ八十六億百餘萬圓デアリマス、
之ニ對シテ歲出ノ支出済額ガ八十一億三千
三百餘萬圓、差引剩餘金四億六千七百餘萬
圓デアリマス、此ノ剩餘金ハ會計法第二一十
六條ノ規定ニ依リマシテ、之ヲ昭和十七年
度ノ歲入ニ繰入レテアリマス、右歲入歲出
ヲ豫算ト比較シテ見マスルト、歲入豫算額
ハ八十二億一千百萬圓デアリマスカラ、只
今申上ゲマシタ收入濟額八十六億百餘萬圓
ト比較シマスルト、三億九千餘萬圓ノ增收
デアリマス、而シテ其ノ主ナル增收ハ租稅
收入デアリマス、歲出豫算額ハ八十六億五
千七百餘萬圓デアリマス、之ニ豫算決定後、
前年度豫算額ヲ本年度ニ繰越シマシタルモノ
ガ四億八百餘萬圓竝ニ國庫豫備金外國庫剩
餘金ヲ以テ臨時支出致シマシタモノガ一億
千八百餘萬圓デアリマス、之ヲ合計シマス
ルト九十一億八千五百餘萬圓デアリマス、
此ノ中カラ先程申シマシタ實際ノ支出額八
十一億三千三百餘萬圓竝ニ次年度ニ繰越使
用ノ一億五千五百萬圓ヲ差引キマスト不用
額ガ八億九千五百餘萬圓ト相成リマス、斯
ク多額ノ不用額ヲ生ジマシタ主ナル理由ハ、
期末カラ大東亞戰爭ガ勤發シマシタノデ旣
定計畫ノ變更ニ依ルモノ、又事業不進渉ニ依ッ
テ補助費等ノ不用ニナッタモノ、竝ニ各方面
ノ經費節約ニ依ルモノ等デアリマス、次ヘ
各特別會計ハ四十七會計ニ上ッテ居リマス
ガ、取立テヽ申上ゲル程ノコトモナク、煩
雜ニ亙リマスノデ省略ヲ致シマス、次ニ臨
時陸軍材料資金歲入歲出決算、此ノ決算ハ
曩ニ支那事變ニ際シマシテ、事變地ニ在ル
軍需品ノ材料及原料ヲ取得スルニ便ズル爲
ニ、昭和十四年四月法律第五十四號ヲ以テ
定メラレ、其ノ後昭和十七年二月法律第六
號ヲ以テ改正セラレ、其ノ附則ニ於キマシ
テ、本會計ヲ昭和十七年三月三十一日ヲ以
テ終結スルコトトシ、其ノ決算ヲ、昭和十
六年度歲入歲出總決算ト共ニ帝國議會ニ提
出スベキ旨ガ定メラレテアッタノデ、今囘此
ノ決算ガ提出サレタモノデアリマス、此ノ
決算ハ、豫算額三億六千餘萬圓、歲入收入
濟額三億五千五百萬圓、歲出支出濟額二億
九千萬圓ト云フモノデアリマス、次ニ國有
財產ニ付キマシテハ、昭和十六年度增減總
計算書ニ依リマスレバ、此ノ年度ニ於キマ
シテハ各種財產合計三十億八千二百餘萬圓
ノ增加デアリマス、次ニ昭和十七年三月三
十一日現在額總計算書、是ハ國有財產法二
十六條ノ規定ニ依リマシテ、每五箇年目ニ
其ノ現在額ノ計算書ヲ調製致シマシテ帝國
議會ニ提出セラルヽコトニナッテ居ルモノ
デアリマス、之ニ依リマスルト、昭和十七
年三月三十一日現在額總計百八十六億九千
餘萬圓デアリマシテ、五年前ニ較ベマシテ
七十二億六千百餘萬圓ノ增加デアリマス、
右ニ對シマシテ會計檢査院ノ檢査報告中、
豫算及法律勅令違背車項トシテ指摘セラ
レテ居リマスモノガ、一般會計ニ於テ八
件、特加會計ニ於テ三十二件、旣往年度未
確定金額ノ檢査確定ニ至リタルモノニ於
テ七十二件、臨時陸軍材料資金會計ニ於
テ一件、合計百十三件デアリマス、國有
財產ニ於テハ一件アリマシタガ、是ハ前ノ
檢査報告中ニ指摘サレテ居リマスモノデア
リマス、偖之ガ審査デアリマスルガ、元來
會計經理事務ト申シマスモノハ、多クノ場
合受動的デ地味ナ仕事デアリマスカラ、動
モスルト輕視サレル場合ガアリマスガ、實
ハ事業經營ノ神經系統ヲ成スモノデアルト
思フノデアリマス、會計精神ガ弛緩致シテ
居リマシテハ、其ノ事業ノ發展ハ期待出來
ナイノミナラズ、內部ニ腐敗ヲ生ズル虞ガ
アルモノデアリマス、國家ノ經綸ニ當ッテ
モ同樣デアリマス、會計整備ノ忽ニスベカ
ラザルコトハ言ヲ俟タヌコトト存ズルノデ
アリマス、私ハ今囘決算ノ數字ヲ見マシテ、
事變以來年々急激ナル膨脹ヲ續ケテ居リマ
スル歲計ノ處理ニ對シテ、各省各部局ノ會
計擔當官諸君ガ、非常ナル多忙ノ間ニ默々
其ノ職責遂行ニ邁進シ居ラルヽコト、又會
計檢査院ガ周到ナル注意ヲ以テ其ノ非違ノ
點ヲ戒シムルニ心ヲ潛メ、會計官ヲシテ過
ヲ再ビナカラシメムトノ努力ニ對シテ、深ク
敬意ヲ表スルモノデアリマス、當委員會ニ
於キマシテモ、委員諸君ト御謀リヲ致シマ
シテ、愼重ニ審査ヲ致シタノデアリマスガ、
將來ニ於テハ尙歲計ノ異常膨脹ニ對シテ
層審査ノ重要性ヲ加フル次第デアルト感ズ
ルモノデアリマス、審査ニ際シマシテハ、
會計檢査院ノ批難事項ニ關スル種々ノ質疑
應答ガ行ハレマシタガ、其ノ他一般車項ニ
付キマシテハ、決算ヲ通ジテ見タル豫算ニ
付質疑、卽チ或項目ニ於テ其ノ豫算額ト決
算額トノ差違ガ甚ダシキモノガアル、其ノ
理由如何、當時ノ豫算見積リニ杜撰ノ點ハ
ナカッタカ、又延イテ其ノ項目ノ本年度ノ豫
算見積リニ其ノ虞ガナキヤヲ質サレタモノ
モアリマス、又國有財產ニ付キマシテハ、國
有財產ノ評價ノ範圍竝ニ價格ノ算定方法等
ノ規定ガ不徹底ナモノガアルノデ、寧ロ根本
的ニ國有財產法改正ヲ者慮スベキニ非ズヤ
ト云フ示唆多キ質問ガアリマシタ、其ノ他細
カイ質疑應答ハ省略ヲ致シマス、而シテ其
ノ審査ノ結果ハ、御手許ニ差上ゲテアリマ
ス報告書ノ通リ、政府ノ措置適切ナラザル
モノト認ムルモノ三件アリマス、之ヲ簡單
ニ御說明申上ゲマス、其ノ第一ハ、鐵道省
所管ニ於テ、名古屋鐵道局ニ於テ請負ニ付
シ施行致シマシタ淺川與瀨間ノ鐵道工事請
負價格ノ不當、高價ニ失スルト云フモノデ
アリマス、之ニ對スル政府當局ノ辯明ハ承
服出來兼ヌルモノデアリマス、第二ハ、同
ジク鐵道省所管ニ於テ、東京、大阪及ビ門司
鐵道局ニ於テ、材料ヲ支給シテ製作請負ニ
付シマシタ第二種車止ノ大半ハ、年度內未
使用ノ儘鐵鋼材料囘收ノ目的ヲ以テ不用品
ニ編入セラレタモノデアリマシテ、其ノ製
作ノ中途ニ於キマシテ、工務局長通牒ヲ以
テ囘收物件ニ指定セラレタニモ拘ラズ、上
記ノ鐵道局ニ於テハ製作ノ中止ヲ命ゼザル
ノミナラズ、新タニ製作ヲ命ジタモノモア
ツタ有樣デアリマス、是ハ物件ノ製作ヲ請
負ニ付スルニ當リ措置宜シキヲ得ザルモノ
デアリマス、政府當局ノ辯明ガアリマシタ
ガ、是モ承服出來兼ヌルモノデアリマス、
第三ハ、臨時陸軍材料資金歲出ニ於テ、北支
派遣部隊ニ於テ華北纖維組合カラ昭和十七
年二月總額九百十五萬餘圓ヲ以テ購入セル
綿布等ノ交換用物品ヲ、卽日總額千四百六
萬餘圓ヲ以テ同組合ニ拂下ゲ、之ガ代金ノ
金額ヲ資金前渡官吏ノ前渡資金ニ囘收シマ
シテ、之ニ相當スル旣往ノ支拂額ヲ減殺シ
タモノデアリマス、是等ハ交換用物品ノ處
分ニ關シ措置其ノ宜シキヲ得ザルモノデア
リマス、政府當局ノ辯明ガアリマシタガ、
十分承服出來兼ヌルモノデアリマス、其ノ
他政府ニ對シ將來ノ注意ヲ促スベキモノト
認メタモノガ百十件アリマス、其ノ中九十
餘件ハ所得稅、法人稅其ノ他租税ノ徵收不
足若シクハ徵收過ニ屬スルモノデアリマス、
其ノ他ニ付キマシテハ、全部異議ナシト決
定致シマシタ、尙附加ヘテ申上ゲテ置キマス
ガ、今囘ノ決算年度ハ、時局愈、急迫シテ參ッ
タ際デアリマスカラ、物品ノ購入其ノ他ニ
關シマシテ、時ノ急ニ應ズル爲、眞ニ已ム
ヲ得ザル措置ト見ラルヽモノニ對シマシテ
ハ、審査ノ際斟酌ガ加ヘテアリマス、以上
ヲ以テ報告ヲ終リマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=38
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039・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 別ニ御發言モナ
ケレバ、是ヨリ採決ヲ致シマス、四件共、
決算委員長ノ報告通リデ御異議ハゴザイマ
セヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=39
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040・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=40
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041・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第十一ヨリ
日程第二十一迄ノ請願、會議
左ノ意見書案ハ朗讀ヲ經サルモ參
照ノタメ玆ニ載錄ス以下之ニ傚フ
意見書案
筑肥線桃川、大村線彼杵ノ兩驛間鐵道
敷設ノ件
佐賀縣唐津市長岸川善太郞外十七名
呈出
右ノ請願ハ筑肥線桃川驛ヨリ佐賀縣武雄、
嬉野ノ兩町ヲ經テ大村線彼杵驛ニ至ル鐵道
ヲ敷設スルハ沿線地方ニ於ケル採炭、製茶、
製陶等ノ各種產業上貢獻スル所大ナルノ
ミナラス門司、長崎間ノ捷徑トナリ且唐津、
釜山間ノ海底鐵道開通ノ曉ニハ南支那ヨ
リ長崎ヲ經テ朝鮮ニ通スル重要幹線トシテ運
輸交通竝國防上寄與スル所少カラサルニ依
リ速ニ之カ實現ヲ圖ラレタシトノ旨趣ニ
シテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採擇スヘキモ
ノト議決致候因テ議院法第六十五條ニ依
リ別冊及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
內閣總理大臣東條英機殿
意見書案
未成線鐵道佐久間線速成ノ件
長野縣飯田市長遠山方景外五名呈出
右ノ請願ハ未成線鐵道佐久間線ノ速成ハ
沿線地方ニ於ケル豐富ナル鑛、林產等ノ
資源開發上貢獻スル所大ナルノミナラス
近ク實現セラレムトスル中央線辰野驛ヨ
リ東海道線豐橋驛ニ至ル諸地方鐵道ノ國
營移管ト相俟ツテ國防竝運輸交通上亦緊
要ナルニヨリ同鐵道敷設ノ豫定計畫ヲ繰
上ケ速ニ著工完成ヲ圖ラレタシトノ旨趣
ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採擇スヘキ
モノト議決致候因テ議院法第六十五條ニ
依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿
意見書案
能登鐵道買收竝豫定線三明、能登三井
間鐵道速成ノ件
石川縣羽咋郡富來町長柏谷貞治外十
七名呈出
右ノ請願ハ能登鐵道ハ曩ニ地方開發ノ爲
沿線地方ノ小株主數千名ノ投資ニヨリ羽
昨、輪島間ノ鐵道建設ヲ企畫シタルモ羽
昨、三明間ヲ敷設開通シタルニ過キスシ
テ財界ノ不況ニ際會シ遂ニ三明以北ハ著
工ニ至ラス免許失效トナリ之カ爲沿線住
民ノ打擊甚シキニ依リ速ニ同鐵道ヲ買收
スルト共ニ豫定線三明、能登三井間鐵道
ヲ速成シ以テ地方產業ノ振興ト福利ノ增
進ニ資セラレタシトノ旨趣ニシテ貴族院
ハ願意ノ大體ハ採擇スヘキモノト議決致
候因テ議院法第六十五條ニ依リ別册及送
付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿
音、見書案
北海道中川郡豐頃村ニ帶廣區裁判所出
張所設置ノ件
北海道中川郡豐頃村長大橋佐七呈出
右ノ請願ハ北海道中川郡豐頃村ハ近時拓
殖事業ノ進捗ニ伴ヒ登記件數逐年增加セ
ルニ拘ラス管轄帶廣區裁判所大津出張所
トノ距離遠ク住民ノ不利不便尠カラサル
ニ依リ同村字茂岩市街ニ帶廣區裁判所出
張所ヲ設置セラレタク尙廳舍建設其ノ他
諸般ノ設備ハ地元村ニ於テ之ヲ負擔スヘ
シトノ旨趣ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ
採擇スヘキモノト議決致候因テ議院法第
六十五條ニ依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿
意見書案
靜岡縣榛原郡下川根村ニ登記所設置ノ
件
靜岡縣榛原郡下川根村長代理助役鈴
木庄一郞外三十名呈出
右ノ請願ハ靜岡縣榛原郡下川根村、志太
郡伊久身村大字身成、笹間渡及笹間村大
字笹間下ハ各其ノ管轄登記所トノ距離遠
ク住民ノ不利不便甚大ナルノミナラス相
互緊密ナル經濟關係ヲ有シ從テ旣屬三登
記所ニ關聯セル登記事件夥多ナルニ依リ
之等隣接地域ヲ管轄區域トスル登記所ヲ
下川根村地内ニ設置セラレタシトノ旨趣
ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採擇スヘキ
モノト議決致候因テ議院法第六十五條ニ
依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿
意見書案
全國衞生綿元賣株式會社ニ福岡縣業者
加入ニ關スル件
福岡市上小山町二十七番地福岡縣衞
生綿卸商業組合理事長原田兵五郞呈
出
右ノ請願ハ福岡縣ニ於ケル衞生綿業ハ全
九州ノ需要ヲ充タシ得ル生產能力ヲ有ス
ルニ拘ラス之カ業者ノ全國衞生綿元賣株
式會社ノ構成員ヨリ除外セラレオルハ過
去ノ實績竝生產能力ニ鑑ミ甚遺憾ナルノ
ミナラス原綿ノ輸送、製品ノ配給上六妥
當ナラサルモノアルニ依リ福岡縣業者ヲ
モ同會社ニ加入セシムルヤウ圖ラレタシ
トノ旨趣ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採
擇スヘキモノト議決致候因テ議院法第六
十五條ニ依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿
竟見書案
瀨棚線瀨棚、岩內線岩內ノ兩驛間鐵道
敷設ノ件
北海道瀨棚郡瀨棚町長宮下和平外九
名呈出
右ノ請願ハ瀨欄線瀨棚驛ヨリ壽都ヲ經テ
岩內線岩內驛ニ至ル鐵道ヲ敷設スルハ沿
線地方ニ於ケル豐富ナル海產及農、林
鑛產ノ資源開發上裨益スル所大ナルノミ
ナラス運輸交通竝國防上亦須要ナルニ依
リ速ニ之カ實現ヲ圖リ以テ地方產業ノ伸
展ニ資セラレタシトノ旨趣ニシテ貴族院
ハ願意ノ大體ハ採擇スヘキモノト議決致
候因テ議院法第六十五條ニ依リ別册及送
付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
內閣總理大臣東條英機殿
意見書案
奧羽本線湯澤、矢島線羽後矢島ノ兩驛
間鐵道敷設ノ件
秋田縣雄勝郡湯澤町長伊藤仁右エ門
外二十七名呈出
右ノ請願ハ奧羽本線湯澤驛ヨリ秋田縣雄
勝郡西馬音內町ヲ經テ矢島線羽後矢島驛
ニ至ル鐵道ヲ敷設スルハ沿線地方ニ於ケ
ル豐富ナル林、鑛產等ノ資源開發上裨益
スル所大ナルノミナラス羽越、奧羽ノ兩
本線鐵道ヲ連絡シ運輸交通竝軍事上亦須
要ナルニ依リ速ニ之カ實現ヲ圖ラレタシ
トノ旨趣ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採
擇スヘキモノト議決致候因テ議院法第六
十五條ニ依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
內閣總理大臣東條革機殿
意見書案
通船ヲ公營ト爲スノ件
名古屋市港區熱田新田東組字根走九
十九番地平民稻垣諭治郞呈出
右ノ請願ハ通船業ハ海上ニ在ル大型船ト
陸上トノ連絡ヲ掌ル重要事業ナルニ拘ラ
ス之カ經營ハ横濱港ヲ除キ何レモ營利會
社ニ委ネラレオルタメ種々缺陷ヲ有スル
ノミナラス近時燃料ノ不足ニ伴ヒ出船囘
數半減シ航行ノ不安、船務ノ支障ヲ招來
スルコト少カラサルニ依リ速ニ重要港ノ
通船ハ市町村ノ自治團體ヲシテ經營セシ
メ、之カ設備ノ完備ヲ圖リ以テ船腹ノ不
足ヲ補ヒ我海運ノ發展ニ資セラレタシト
ノ旨趣ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採擇
スヘキモノト議決致候因テ議院法第六十
五條ニ依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿
意見書案
信越本線直江津、上越線六日町ノ兩驛
間鐵道敷設ノ件
新潟縣東頸城郡松代村長市川新十郞
外十四名呈出
右ノ請願ハ信越本線直江津驛ヨリ高田市、
新潟縣東頸城郡安塚、中魚沼郡十日町
ヲ經テ上越線六日町ニ至ル鐵道ヲ敷設ス
ルハ沿線地方ニ於ケル農、林鑛產資源
ノ開發ニ止マラス北陸地方ト帝都ヲ結フ
捷徑トシテ運輸交通上貢獻スル所亦多大
ナルニ依リ速ニ之カ實現ヲ圖ラレタシト
ノ旨趣ニシテ貴族院ハ願意ノ大體ハ採擇
スヘキモノト議決致候因テ議院法第六十
五條ニ依リ別册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
內閣總理大臣東條英機殿
意見書案
水產〓糧ノ生產增强ニ關スル件
東京市赤坂區溜池町一番地帝國水產
會長靑山憲三呈出
右ノ請願ハ戰時下水產〓糧ノ生產增强ヲ
圖ルハ喫緊ノ要務ナルニ依リ速ニ請願者
所案ノ如キ對策ヲ樹立シ以テ之カ增產ニ
遺憾ナキヲ期セラレタシトノ旨趣ニシテ
貴族院ハ願意ノ大體ハ採擇スヘキモノト
議決致候因テ議院法第六十五條ニ依リ別
册及送付候也
昭和十八年月日
貴族院議長伯爵松平賴壽
内閣總理大臣東條英機殿発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=41
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042・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 是等ノ請願ハ、
請願委員長ノ報〓通リ採擇スルコトニ御異
議ゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=42
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043・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、次會ノ議事日程ハ、決定次第彙報
ヲ以テ御通知ニ及ビマス、本日ハ是ニテ散
會致シマス
午前十時五十四分散會
貴族院議事速記錄第三號正誤
頁段行誤正
四四四マスノデマセヌノデ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103242X01219430222&spkNum=43
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