1. 会議録本文
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000・会議録情報
付託議案
自作農創設特別措置法案(政府提出)
農地調整法の一部を改正する法律案(政府提出)
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昭和二十一年十月一日(火曜日)午前十時三十五分開議
出席委員
委員長 葉梨新五郎君
理事 小川原政信君 理事 上林山榮吉君
理事 森幸太郎君 理事 藤本虎喜君
磯崎貞序君 北れい吉君
古賀太郎君 三浦寅之助君
杉田一郎君 松浦薫君
三ッ林幸三君 加藤高藏君
關根久藏君 太田秋之助君
松岡運君 荒木武行君
吉澤仁太郎君 高倉輝君
平野市太郎君 麻生正藏君
橋本二郎君 松本六太郎君
増井慶太郎君 北政清君
山木武夫君
出席國務大臣
農林大臣 和田博雄君
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本日の會議に付した議案
自作農創設特別措置法案(政府提出)
農地調整法の一部を改正する法律案(政府提出)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=0
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001・葉梨新五郎
○葉梨委員長 是より開會致します、昨夜を以ちまして、委員諸君の非常な御努力に依りまして、「自作農創設特別措置法案」竝に「農地調整法の一部を改正する法律案」の二法案の總括的質疑竝に逐條審議を一應終了した次第であります、そこで兩案に對しまして、各黨の態度を決定し、本法案に對する態度が確定して參りますまでの間、或る程度時間を要することと考へますので、明日午後二時から當委員室に於て委員會を再開しまして、各黨に於て御協議の結果更に質疑の漏れがありましたら、其の質疑漏れに對しまして整理を致しまして、各黨代表の方各各一名から質疑漏れの補充質疑を行つて戴きまして、さうして討論に入りたいと考へます、御異議はございませぬか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=1
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002・葉梨新五郎
○葉梨委員長 御異議なしと認めます、それでは左樣なことに致したいと思ひます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=2
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003・吉澤仁太郎
○吉澤委員 此の間質疑の時に、大臣の御答辯中幾分か留保なさいました點があるやうでありますから、一寸質問を許して戴きたいと思ひます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=3
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004・葉梨新五郎
○葉梨委員長 政府から當委員會に對して、政府の意見を纒めて御報告を願ふ點も一、二あつたやうに記憶して居ります、それ等の點と併せて、明日二時からの委員會に於て處理を致すことに致したいと思ひます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=4
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005・吉澤仁太郎
○吉澤委員 私のは別に黨議に掛けてと云ふやうな意味のものでもないのであります、一寸此の間御伺ひしたのですが、はつきり御答辯を戴いてなかつた點を、少しばかり伺ひたいと思ひますが、御許し願へませぬか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=5
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006・葉梨新五郎
○葉梨委員長 それでは一つ簡單に…発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=6
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007・吉澤仁太郎
○吉澤委員 過日私の質問中に時間が切れて申上げられなかつた點もあつたのであります、又大臣に御伺ひしたのですが、まだはつきりしなかつたのであります
第一は白米供出の點でありまして、私申しましたのは、農家で白米供出を熱望して居りますから、今年は白米供出を御許可願ひたい、是は年々農業倉庫で機械搗精をなさつて居つたのでありますが、廣く之を農家一般に許すやうにと云ふことを御意見を承つたのでありますが、それに付きまして、白米供出は五十六「キロ」程度として、從來白米供出と致しましてもやはり一俵當り六十「キロ」の量目と致して居りますけれども、白米一俵當り五十六「キロ」として受入れて戴くことは出來ないか、當時高柳長官は能く打合せて見ると云ふやうな御答辯であつたのでありますが、此の點に付て御答辯を戴きたい発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=7
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008・和田博雄
○和田國務大臣 白米供出は今年は認めて居る譯であります、一般的に認めました、併しやはり量目は六十「キロ」であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=8
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009・吉澤仁太郎
○吉澤委員 六十「キロ」で參りますと、農家の方は玄米でも六十「キロ」、白米でも六十「キロ」と云ふことになりますと、農家が幾分か餘分に供出をしなければならぬことになりますが、結局さう云ふことに御方針が決定したのですか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=9
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010・和田博雄
○和田國務大臣 左樣であります、九六%の白米で六十「キロ」詰、斯う云ふことになります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=10
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011・吉澤仁太郎
○吉澤委員 次に御伺ひしたいのは、二十一年度産米の供出割當は、大體八月十日の豫想收穫に於て割當を各府縣に御協議になつたやうに承つて居りますが、結局實收高は、今月下旬頃にならなければ大體の見透しが付かぬと思ひますが、其の見透しの付かない豫想收穫高に於て割當をなさいましたものを、若し收穫量が豫想收穫量よりずつと下廻つたとか、上廻つたとか云ふ場合には、供出の出入りはどう云ふ風になさる御方針であるか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=11
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012・和田博雄
○和田國務大臣 是は早期の供出割當ですから、實收高で割當てた譯ではなく、其の割當の結果は、此の間發表したやうな結果になつた譯でありますが、今年は恐らく實收高があれよりも減る心配はないと思ふ、或は殖えるのではないかと私は思ひます、それで大體割當を致しました時に、略略一割位の裕りを持つて居るのでありまして、それは超過供出と云ふ形になると思ひます、超過供出に付ては、今度は是非やつて貰ひたいと思つて居るのでありまして、それに付ては、價格其の他の點に於て特別の措置を講じたいと思つて、物價廳其の他關係方面と折衝中であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=12
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013・吉澤仁太郎
○吉澤委員 收穫量の豫想より多かつた場合は、超過供出は必ずしも困難ではないが、地方へ參りますと、相當豫想より實收の劣つて居る地方があるやうに承つて居ります、或はやはり一部農家の駈引等に依る食違ひも絶對になきにしもあらずと思ひますが、事實問題としては、やはり或る程度今年の供米方針として、一部農家には供出を命じない、又三合保有を四合にしたと致したやうな點から致しまして、大分やはり無理な供出だと言つて騷いで居る地方があるやうに考へられます、供出の完納は事實期し得られない點がある、さう云ふ所は、やはり各縣で多少其の凸凹を直す、或は減額をして戴く方法は講ぜられるのでありませうか、參考に承りたい発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=13
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014・和田博雄
○和田國務大臣 實收高が實際上豫想よりも非常に少くなれば、市町村の調整委員會で適當な補整の途を、今度の供出方式としては執つて居る譯であります、今年は地方長官との打合せに於ても相當の開きがあつた譯ですが、常識的に考へて、實收高が減ることは一寸普通には考へられないと思ひます、供出割當の方式としては、此處の食糧對策委員會に於て御決定になりましたやうに、實收高に非常な狂ひがある時に於ては、市町村調整委員會に於て適當な補整が出來る、上の方で尤もだと認めれば補整をすると云ふやうな方式になつて居りますが、併し私はさう云ふことは實はなからんことを欲して居るのであります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=14
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015・吉澤仁太郎
○吉澤委員 今一つ報奬肥料が五萬「トン」、一般配給が二十七萬「トン」と承つて居りますが、今年度の供出米に付て報奬肥料をやることは結構と思ひますが、自家用米に付ても肥料の配給がないことには、來年度の作付に他のものよりも相當肥料が少なくなるので、全國的に影響する所大であると思ひますから、報奬用にお出しになるならば、自家用米の留保額に對しても、報奬用と等しく配給して戴くやうな御考へはないか、御伺ひしたい発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=15
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016・和田博雄
○和田國務大臣 自家用米だけを作つて居る人に報奬用を出す必要もなし、さう云ふ考へはありませぬ、併し苟も作物を作つて居ります以上は、一般配給としての肥料は行くやうな形になつて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=16
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017・葉梨新五郎
○葉梨委員長 それでは先程御相談申上げましたやうに、明日午後二時開會することに致します、それまでの間に各派の態度を御決定願ふこととして、本日は是にて散會致します
午前十時四十六分散會発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009011383X01519461001&spkNum=17
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