1. 会議録本文
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000・会議録情報
明治二十八年二月八日（金曜日）
午前十時五十分開議
議事日程 第二十號 明治二十八年二月八日
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午前十時開議
第一 商業會議所條例中改正法律案（政府提出衆議院送付） 第一讀會
第二 右議案の審査を付託すへき特別委員の選舉
第三 内務省所管諸官衙及議院建築費竝筑後川修築費繰越に關する法律案（政府提出衆議院送付） 第一讀會
第四 右議案の審査を付託すへき特別委員の選舉
第五 市制中改正法律案（衆議院提出） 第一讀會
第六 右議案の審査を付託すへき特別委員の選舉
第七 町村制中改正法律案（衆議院提出） 第一讀會
第八 右議案の審査を付託すへき特別委員の選舉
━━━━━━━━━━━━━発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/0
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001・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 一昨六日本院ニ於キマシテ修正議決ニナリマ
シタル臘虎膃肭獸獵法案ハ卽日衆議院ニ送付致シマシテゴザイマス、同日本
院ニ於テ可決ニナリマシタル刑法附則中改正法律案ハ卽日內閣總理大臣ヲ經
由シテ裁可ヲ奉請シ及可決ノ旨衆議院ニ通知致シマシテゴザイマス、同日衆
議院ヨリ同院提出鐵道敷設法中改正法律案ガ······同樣ナ表題ノ議案ガ二ツ參
リマシタ、及生絲檢査所法案、是レダケヲ受領致シマシテゴザイマス、議事
日程ニ移リマス
〔政府委員林董君發言ノ許可ヲ求ム〕
議事日程ニ移リマス前ニ林政府委員ガ發言ヲ求メラレマシタニ依ッテ直ニ許
シマス
(政府委員林董君演壇ニ登ル〕発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/1
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002・林董
○政府委員(林董君) 此度我ガ全權委員ト〓國媾和使トノ談判不調ニナリ
マシタル〓末ヲ諸君ニ報道スル樣ニト云フコトデ書類ヲ廣島カラ囘シテ參リ
マシタカラ之ヲ朗讀致シマス、
外務大臣ヨリ〓國欽差全權大臣ヘ宛テタル帝國全權辨理大臣任命ノ
通知書
大日本帝國皇帝陛下ノ外務大臣從二位勳一等子爵陸奧宗光ハ玆ニ大〓帝國
皇帝陛下ノ欽差全權大臣ニ向テ左ノコトヲ通〓ス
大日本帝國皇帝陛下ハ內閣總理大臣從二位勳一等伯爵伊藤博文及本大臣ヲ
全權辨理大臣ニ任命セラレ大〓帝國皇帝陛下カ任命セラレタル欽差全權大
臣ト媾和豫定條約ヲ締結スルノ全權ヲ委任セラレタリ
明治二十八年一月三十一日廣島ニ於テ
外務大臣子爵陸奧宗光(官印)
大〓帝國欽差全權大臣張蔭桓閣下
大〓帝國欽差全權大臣郡友濂閣下
帝國全權辨理大臣ヨリ〓國欽差全權大臣ヘ向ケ曾晤時日ノ通知書
大日本帝國全權辨理大臣ハ玆ニ大〓帝國欽差全權大臣ニ向テ左ノコトヲ通
知ス
大日本帝國全權辨理大臣ハ二月一日午前十一時廣島縣廳ニ於テ大〓帝國欽
差全權大臣ニ會晤スヘシ而シテ其時ニ於テ互ニ帶有スル所ノ全權委任狀ヲ
交換スヘシ
明治二十八年一月三十一日廣島ニ於テ
大日本帝國全權辨理大臣伯爵伊藤博文
大日本帝國全權辨理大臣子爵陸奧宗光
帝國全權辨理大臣ノ通知書ニ對スル〓國欽差全權大臣ノ囘答書
本大臣命ヲ奉シ恭テ國書ヲ賚シ貴國ニ出使シ光〓二十一年正月六日廣島ニ
到リ貴大臣ヨリノ來文ニ接シ貴大臣ハ貴國大皇帝ノ旨ヲ奉シ特ニ全權辨理
大臣ノ任ヲ授カリ本大臣ト媾和豫定條約ヲ締結セシメラルトノ事ヲ敬悉ス
貴國カ舊好ヲ忘レラレサルノ意ヲ彌縫セントテ期ヲ請ヒ相會セント欲スル
折柄爾後貴暦二月一日午前十一時廣島縣廳ニ於テ會晤セントノ事ヲ通知セ
ラレシニ因リ本大臣ハ期ニ至リ前往スヘシ此段公文ヲ以テ囘答ス
光〓二十一年正月六日
尙書街總理各國事務大臣戶部左侍郞張
大〓欽命出使全權大臣頭品頂戴著湖南巡撫邵
大日本帝國欽命全權辨理大臣伯爵伊藤
大日本帝國欽命全權辨理大臣子爵陸奧閣下
帝國全權辨理大臣ノ帶有セル全權御委任狀
天佑ヲ保有シ萬世一系ノ帝祚ヲ踐ミタル大日本國皇帝(御名)此書ヲ見ル有
衆ニ宣示ス
朕帝國ト大〓國トノ和好ヲ囘復シ以テ東洋全局ノ平和ヲ維持セムカ爲メ玆
ニ信任スル所ノ內閣總理大臣從二位勳一等伯爵伊藤博文外務大臣從二位勳
一等子爵陸奧宗光ノ材能敏達ナルヲ以テ全權辨理大臣ニ簡命シ委スルニ各
別ニ又ハ共同シテ大〓國全權委員ト會同協議ニ便宜事ヲ行ヒ媾和豫定條約
ヲ締結シ之ニ記名調印スルノ全權ヲ以テス而シテ其ノ議定スル所ノ各條項
ハ朕親シク檢閱ヲ加ヘ其ノ妥善ナルヲ認メタル後之ヲ批准スヘシ
神武天皇卽位紀元二千五百五十五年明治二十八年一月三十一日廣島行在所
ニ於テ親ラ名ヲ署シ璽ヲ鈴セシム
御名國璽
內閣總理大臣伯爵伊藤博文副署
〓國欽差全權大臣ノ帶有セル勅諭書
尙書銜總理各國事務大臣戶部左侍郞張䕃桓ヲ派シテ全權大臣ト爲シ日本ヨ
頭品頂戴署湖南巡撫邵友濂
リ派出ノ全權大臣ト事件ヲ會商スヘシ爾ハ仍ホ一面ニ總理衙門ニ電達シ朕
ノ旨ヲ請フテ遵行スヘシ隨行ノ官員ハ爾ノ節制ニ聽カスヘシ爾其レ精誠ヲ
彈竭シ謹テ事ヲ行ヒ委任ニ負ムクコト勿レ爾其レ之ヲ愼メヨ特ニ諭ス
〓國欽差全權大臣ヘ全權委任ノ件ニ關スル節略
大日本帝國全權辨理大臣カ只今大〓帝國欽差全權大臣ニ知照セシ所ノ全權
委任狀ハ媾和結約ノ件ニ付大日本國皇帝陛下ヨリ該全權辨理大臣ニ附與セ
ラレタル一切ノ權限ヲ包含スルモノナリ
就テハ可成他日ノ誤解ヲ避クル爲メ且互相ノ主意ニ基キ大日本帝國全權辨
理大臣ハ大〓帝國欽差全權大臣ヨリ知照セラレシ所ノ全權委任狀ハ未タ査
驗ヲ經サレトモ果シテ大〓國皇帝陛下ヨリ媾和結約ノ件ニ付該欽差全權大
臣ニ附與セラレシ一切ノ權限ヲ包含スルモノナルヤ否書面ヲ以テ確答アラ
ンコトヲ望ム
明治二十八年二月一日廣島ニ於テ
右節略ニ對スル〓國欽差全權大臣ノ囘答書
光〓二十一年正月七日貴大臣ハ奉スル所ノ貴國大皇帝ノ勅書一通竝節略一
通ヲ面會シテ交付セラレ本大臣ニ於テハ何レモ旣ニ敬悉ス又本大臣カ奉ス
ル所ノ全權職任ヲ詢問シ公文ニテ囘答スヘキ事ヲ請求セラル本大臣貴國ニ
出使シ奉スル所ノ勅書ハ貴大臣ト卽日交換スルヲ經タリ本大臣ハ本國大皇
帝ヨリ媾和締結ノ爲メ條款ヲ會商シ記名調印ノ全權ヲ與ヘラレタリ議スル
所ノ各條款ハ迅速ニ辨理スルヲ期スルヲ以テ電信ニテ本國ニ奏聞シ勅旨ヲ
請ヒ期ヲ定メ調印シ其ノ上ニテ議セシ所ノ條約書ヲ資シテ中國ニ歸リ恭テ
大皇帝ノ親カラ披閱ヲ加ヘ果シテ妥善ナリトシテ批准セラルヽヲ待テ施行
スヘキコトトス此段公文ヲ以テ聲明ス
光緒二十一年正月八日
大〓欽命出使全權大臣尙書街總理各國事務大臣戶部左侍郞張
頭品頂戴署湖南巡撫郡
大日本帝國欽命全權辨理大臣伯爵伊藤
大日本帝國欽命全權辨理大臣子爵陸奧閣下
明治二十八年二月二日〓國欽差全權大臣ニ對スル伊藤全權辨理大臣
ノ演述
本大臣カ今同僚ト倶ニ將サニ採ラントスルノ處置ハ論理上止ムコトヲ得サ
ルノ結果ニ出ツルモノニシテ其責素ヨリ本大臣等ニ歸スヘキニ非ス
從來〓國ハ殆ント列國ト全然睽離シ時ニ或ハ列國ノ社團ニ伍伴スル爲メニ
生スル所ノ利益ヲ享受シタルコトアルモ其ノ交際ニ伴フ責守ニ至テハ往々
自カラ顧ミサルコトアリ〓國ハ常ニ孤立ト猜疑トヲ以テ其ノ政策トス故ニ
其ノ外交上ノ關係ニ於テハ善隣ノ道ニ必要トスル所ノ公明ト信實トヲ缺ク
ヤ宜ナリ
〓廷ノ欽差使臣カ外交上ノ盟約ニ付キ公然合意ヲ表セシ後却テ翻然トシテ
之ニ調印スルコトヲ拒ミ或ハ儼然巳ニ締結シタル條約ニ向テ更ラニ明白ナ
ル理由モ無ク漫然之ヲ拒否セルノ實蹟一ニシテ足ラス
右等ノ實績ニ就テ之ヲ徵スルニ當時〓廷ノ意中操持スルノ誠實ナク其ノ談
判ノ局ニ當レル欽差ニ至テモ復タ必要ナル權利ヲ委任セラレサルコト比々
皆ナ然ラサル無キヲ見ルヘシ
故ニ今日ノ事アル當初ニ於テ我帝國政府ハ先ツ旣往ノ事實ニ鑑ミ全權ノ定
義ニ協ハサル〓廷ノ欽差トハ一切談判ヲ避クルノ決意ヲ以テ斷然媾和談判
ヲ開クニ當リ〓廷ノ委任者ハ媾和締結ニ對スル全權ヲ有セサルヘカラサル
ヲ以テ豫メ一ノ條件ト爲シタリ而シテ〓廷ハ此條件ヲ恪遵シテ其全權者ヲ
我國ニ派廷セラレタリトノ確然タル擔保ヲ認メ我大日本天皇陛下ハ本大臣
竝ニ同僚ニ委スルニ〓廷ノ全權者ト媾和ノ豫定條約ヲ締結シ之ニ調印スル
ノ全權ヲ以テシ給ヘリ
〓廷ハ旣ニ此ノ擔保ヲ爲シタルニ拘ハラス兩閣下ノ委任權ノ甚タ不完全ナ
ルハ〓廷ノ意未タ和ヲ求ムルニ切ナラサルコトヲ確認スルニ足ルヘシ
昨日此席ニ於テ交換シタル雙方ノ委任狀ハ一見以テ其ノ軒軽ノ甚シキヲ知
ル殆ント批判ヲ俟タスト雖トモ玆ニ之ヲ指摘スルモ肯テ徒爲ノ業ナラサル
ヲ信ス卽チ一ハ開明國慣用ノ全權ノ意ニ適フモ他ハ全權委任ニ須要ノ諸項
幾ント悉ク缺乏シタルコト是ナリ加之兩閣下カ携帶セラレタル委任狀ハ閣
下等カ談判セラルヘキ事項ヲ明ニセス又何等訂約ノ權利ヲ與ヘス且兩閣下
ノ所爲ニ對スル〓國皇帝陛下事後ノ批准ニ付テモ一言スル所ナシ之ヲ要ス
ルニ閣下等ニ委ネラレタル職權ハ本大臣及同僚カ陳述スル所ヲ聞テ之ヲ貴
政府ニ報スルニ止マルモノト謂ハサルヘカラス事旣ニ玆ニ臻ル本大臣等ニ
在テハ此上談判ヲ繼續スルコト決シテ能ハサル所ナリ
或ハ云ハン今囘ノ事ニ於テハ敢テ從來ノ慣例ニ背キタルモノニ非スト本大
臣ハ斷シテ如此キ說明ヲ以テ足レリトスル能ハス〓國內地ノ慣例ニ至リテ
ハ本大臣素ヨリ之ニ容喙スルノ權ナシ然リト雖トモ我國ニ關連スル外交上
ノ案件ニ至テハ〓國特殊ノ慣例ハ國際上ノ法則ニ凌駕セラレ裁抑ヲ受ケサ
ルヘカラサルコトヲ主張スヘキハ獨リ本大臣ノ權利ナルノミナラス又本大
臣ノ義務ナリト信ス
抑〓平和ノ克復ハ至重至大ノ事ナリ今再ヒ輯睦ノ道ヲ啓カントセハ固ヨリ
之ヲ目的トシテ條約ヲ締結スルノ必要アルノミナラス其ノ互ニ締約スル所
亦必ス之カ實踐ヲ期スルノ誠衷ナカルヘカラス媾和ノ事ニ關シテハ我帝國
ヨリ進テ〓國ニ求ムヘキ理由ヲ見スト雖トモ我帝國ハ其代表セル開明ノ主
義ヲ重ンスルヲ以テ〓廷カ至當ノ道軌ヲ履ミ其ノ〓ヲ開クニ於テハ之ニ應
スルノ義務アリト信ス然リト雖トモ無效ノ談判若クハ紙約ニ止マルノ媾和
ニ參與スルカ如キハ將來堅ク謝絕スル所ナリ我帝國ハ一旦締約シタル所ノ
條件ハ必然之ヲ實踐スヘキヲ明言スルト同時ニ〓國ニ向テモ亦此ノ如ク其
履行ヲ確カメサルヘカラサルナリ
此ノ故ニ〓國カ切實信誠ニ和ヲ求メ其ノ使臣ニ委ヌルニ現實ノ全權ヲ以テ
シ且其ノ締結セル條約ノ實踐ヲ擔保スルニ足ルヘキ名望官爵アル者ヲ擇ン
テ此ノ任ニ當ラシムルニ於テハ我帝國ハ更ニ談判ニ應スルヲ拒マサルヘシ
談判拒絕ニ關スル節略
大日本帝國政府ハ東京駐割及北京駐剳亞米利加合衆國特命全權公使ニ由テ
和ヲ講スルニハ和約ヲ締結スルニ足ルヘキ全權ヲ帶有スル委員ヲ簡命スヘ
キコトヲ屢〓聲明スルヲ經タリ
然ルニ本月一日大〓帝國欽差全權大臣ヨリ大日本帝國全權辨理大臣ヘ知照
セラレタル所ノ命令狀ハ其ノ之ヲ發セラレタル所以ノ目的ニ對シ極メテ妥
當ヲ缺クモノト爲サヽルヲ得ス何トナレハ該命令狀ニハ普通ニ全權委任狀
ニ缺クヘカラサルモノト知ラレタル所ノ要素ヲ殆ト具備セサレハナリ
而シテ大日本帝國政府ノ所見ハ今尙ホ前キニ亞米利加合衆國特命全權公使
ヲ經テ聲明セシ所ト相異ナルコトアルナシ因テ大日本國皇帝陛下ヨリ授與
セラレタル適當且完全ナル全權委任狀ヲ帶有スル所ノ大日本帝國全權辨理
大臣ハ單ニ事件ヲ會商シ總理衙門ヘ杏報シ旨ヲ請フテ遵行スヘシトノ命令
狀ノミヲ帶有セラルヽ所ノ大〓帝國欽差全權大臣トハ曾議スルコトヲ肯諾
スルコト能ハス
是ヲ以テ大日本帝國全權辨理大臣ハ今囘ノ會議ハ此ニ止メサルヲ得スト宣
言スルノ外ナキニ至レリ
明治二十八年二月二日廣島ニ於テ発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/2
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003・小笠原忠忱
○伯爵小笠原忠忱君 定足數ニ差支ゴザイマセヌケレバ質屋取締條例ノ委
員會ヲ開キタウゴザイマス、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/3
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004・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 定足數ニ差支ハゴザイマセヌ、宜シウゴザイ
甲×、議事日程ニ移リマス、商業會議所條例中改正法律案、政府提出衆議院
送付、第一讀會ヲ開キマス、通牒文ノミヲ朗讀致サセマス、
〔山本書記官朗讀〕
商業會議所條例中改正法律案
右政府提出案本日本院ニ於テ修正議決セリ仍テ議院法第五十四條ニ依リ及
送付候也
明治二十八年二月四日
衆議院議長楠本正隆
貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶殿
(左ノ法案ハ朗讀ヲ經ザルモ參照ノタメ玆ニ載錄ス〕
明治二十三年法律第八十一號商業會議所條例中左ノ通改正ス
第一條此條例ニ商業者ト稱スルハ左ニ掲クル者ヲ謂フ
-商法第四條ノ商取引及同第五條第一號第三號第四號第六號ニ揭ケタ
ル取引ヲ營業トスル者
二第一項ニ揭ケタル取引ヲ營業トスル合資會社株式會社及取引所
三第一項ニ揭ケタル取引ヲ營業トスル合名會社ノ社員合資會社ノ業務
擔當社員無限責任社員株式會社ノ取締役及取引所ノ理事長理事
第四條第二項第三項ヲ左ノ通改ム
二商業ニ關スル法律規則ノ制定改正廢止及施行方法ニ付意見ヲ官廳ニ
開申シ且商業上ノ利害ニ關スル意見ヲ官廳其他ニ表示スルコト
三商業ノ實況及其統計ヲ官廳其他ニ報告スルコト
第五條會議所設立地ニ於テ第一條第一項ノ營業ヲ爲シ又ハ第一條第三項
ノ社員役員トナリ其地ニ於テ所得稅ヲ納ムル商業者竝會議所設立地ニ於
テ營業スル第一條第二項ノ會社及取引所ハ其會議所會員ノ選舉權ヲ有ス
第六條會員ノ選舉權ヲ有スル會社及取引所竝三箇年以上繼續シテ會員ノ
選舉權ヲ有スル年齡滿三十歲以上ノ男子ハ會員ノ被選舉權ヲ有ス
會社及取引所ヲ代表スヘキ者ハ第一條第三項ニ該當スル其社員役員ニシ
テ年齢滿三十歲以上ノ男子一人ニ限ル
第七條第五條及第六條ニ揭ケタル會員ノ選舉權及被選舉權ニ關スル財產
上ノ資格ニ付テハ農商務大臣ハ地方ノ情況ニ依リ所得稅額又ハ會社取引
所ノ資本額ニ基キ特ニ之ヲ規定スルコトヲ得
所得稅法第二十九條但書ニ揭ケタル地方ニ在テハ農商務大臣ハ所得稅ニ
代フルニ他ノ稅ヲ以テシ且其稅額ニ基キ財產上ノ資格ヲ定ムルコトヲ得
第十四條第一項ヲ左ノ通改ム
第四條第七項ノ事件ニ係ル會議所ノ會議ハ公開スルコトヲ得ス
第二十二條ノ次ニ左ノ附則一條ヲ加フ
附則
第二十三條會議所會員ハ此ノ條例ノ改正ニ依リ被選ノ資格ニ異動ヲ生ス
ルモ任期中ハ其職ヲ失ハサルモノトス
(政府委員若宮正音君演壇ニ登ル〕発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/4
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005・若宮正音
○政府委員(若宮正音君) 唯今議事ニ付セラレマシタル商業曾議所條例中
改正法律案ニ附キマシテ改正ヲ必要ト致シマスル重要ナル事項ヲ取摘ンデ其
改正ヲ必要ト致シマスル所ノ理由ヲ一通リ申上ゲテ置キタイト希望致シマス
ル、此改正ノ重要ナル事項ハ六點ゴザイマスルデ其第一〓ハ商業會議所ノ
會員ヲ選舉シ竝ニ會議所ノ會員ニ選舉セラルヽ所ノ商業者ノ業體ヲ增加致シ
マシテ其區域ヲ擴張致シタイト希望致シマスル事項デゴザイマスル現行ノ
條例ニ於キマシテハ此條例ニ於テ商業者ト稱シマスルモノヲ商法ノ第四條
ニ揭グル商取引ヲ營業トスル者ニ限ルコトニ相成ッテ居リマスルガ、御承知ノ
通リ商法ノ第五條ノ第一號第三號第四號竝ニ第六號ニ掲ゲテアリマスル所
ノ商業ヲ營ミマスルモノハ〓シテ多額ノ資本ヲ運轉致シマシテ盛ニ商業ヲ
營ム所ノモノデゴザリマスルカラシテ、商業曾議所ヲ組成致シマスル上ニ附
キマシテハ最モ必要ナル營業者デゴザイマスル、夫レ故ニ是レ等ノ商業ニ從
事致シマスル者モ商法ノ第四條ノ商業ヲ取行ヒマスルモノト均シク此條例ニ
於テ商業者ト認ムルコトニ區域ヲ擴ゲマシテサウシテ商業會議所ノ發達ヲ助
ケタイト希望致シマスルノデゴザイマス、其第二〓ハ會議所ノ商業上ニ關係
スル利害ヲ攻究致シマシタル所ノ意見竝ニ商業會議所ニ於テ取調ベマシタ所
ノ商況ダノ或ハ統計抔ヲ現行ノ條例ニ於キマシテハ唯官廳ニノミ開申シ及報
告スルコトニ相成ッテ居リマスルガ、之ヲ擴ゲマシテ官廳以外何レノ場所ヘモ
標示及報告スルコトノ出來ル樣ニ擴ゲマシテサウシテ商業會議所ノ活動ヲ
自在ニサセテ其效用ヲ治ク致サセタイト希望致シマスルノデゴザイマスル、
第三〓ハ曾社タル法人ハ現行ノ條例ニ於キマシテハ會議所ノ會員ニ選バルヽ
權利ハ持ッテ居リマスルガ會員ヲ選舉致シマスル所ノ權利ヲ持タセテゴザイ
マセヌ、デ夫レガタメニ會社タル法人ハ會議所經費ヲ負擔スルコトノ義務ヲ
免レテ居リマスル而シテ一個人タル商業者ニ於キマシテハ選舉權モアリ又
被選擧權モ有シテ居リマスルデ夫レ故ニ此條例第九條ニ依リマシテ會議所
ノ經費ヲ負擔スルコトニナッテ居リマスルガ、此永ク一個人タル商業者ト法
人タル商業者トノ間ニ彼此權限ヲ失ヒテ居リマシテ義務ノ負擔ヲ異ニシテ居
ルト云フコトハ當然宜シクナイノミナラズ會社ノ發達上ニ幾多ノ影響ヲ及ポ
シマスカラシテ此會社タル法人ニモ選舉權ヲ持タシテ會議所ノ經費負擔ノ義
務ヲ負ハスルコトニシタイト希望スルノデゴザイマス第四〓ハ商業上ニ十
分ナル經驗ヲ有スル者ヲ會議所ノ會員ニ集ムルコトニ致シタイト云フ點ガゴ
ザイマスルデ元來會議所ノ會員トナッテ商業ノ發達ニ關スルコトヲ攻究致
シ、審議致シマスルニ附イテハ商業上ニ就イテ十分ナル經驗ヲ有スル者デナ
ケレバナラヌト云フコトハ勿論ノ事デゴザイマスルガ、此〓ニ就イテハ現行
ノ條例ハ一モ規定ヲ設ケテ居リマセヌ、蓋シ一ノ闕典デアラウト考ヘマス、デ
夫レ故ニ之ヲ改正致シテ三箇年以上繼續シテ會員ノ選舉權ヲ有スル者デナケ
レバ會員ノ被選舉權ヲ有サヌコトニ致シタイト希望スルノデゴザイマスデ
第五〓ハ北海道ノ如キ所得稅法ノ全部ヲ施行致シマセヌ土地ニ於キマシテハ
函館ノ如キ開港場モアリ小樽ノ樣ナ益〓商業ノ發達致ス土地ガアリマスニモ
拘ラズ會議所ヲ設立シテ商賣ノ發達ヲ圖リタイト希望致シマシテモ所得稅法
ノ全部ヲ施行セザルガタメニ會議所ヲ設立スルコトハ相成ラヌコトニナッテ
居リマスル、デ夫レ故ニ此改正ニ於キマシテハ北海道ノ如キ所得稅ノ全部ヲ
施行セザル地、卽チ所得稅法ノ第九條第二十九條ノ但書ニ揭ゲテアル土地ニ
ハ所得稅ニ代フルニ他ノ稅ヲ以テスル所ノ變通ノ途ヲ開イテ此便利ヲ普及致
シタイト希望スルノデゴザイマス、デ第六〓ハ會議所ノ祕密會議ニスベキ事
項ガ唯今デハ三ツゴザイマスル、デ其一ハ關係人ノ請求ニ依ッテ其地ノ商業
ニ關スル紛議ヲ仲裁スル事項ノ會議デゴザイマス、又其一ハ商業ニ關スル法
律規則ノ制定、改正廢止竝ニ其施行方法及商業上ニ關スル利害ニ附イテ其意
見ヲ官廳ニ開申スル所ノ事項ノ會議、又一ハ商業上ニ關スル所ノ事項ニ附イ
テ官廳カラ諮問シタ事項ヲ應答スルタメニ開キマスル所ノ會議、此三ツハ絕
對的公開ガ禁止ニナッテ居リマスルデ成ル程關係人ノ請求ニ依ッテ仲裁致
シマスルコトノ會議ハ直接ニ其當事者相互ノ關係ヲ持ッテ居ルコトデゴザイ
マスルカラシテドコマデモ祕密會議ニ致サナケレバナラヌノデゴザイマスル
ガ、其他ノ二ツハ決シテイツノ會議デアラウトモ之ヲ祕密會議ニサセネバナ
ラヌト云フ必要ハナイダケデハゴザイマセヌ、寧ロ之ヲ公開シテ公衆ニ聽カ
セマシタ方ガ會議所ノ效用ヲ世ニ普ク知ラシメルト云フコトノ益ガアリ、
般ノ商業ニ向ッテモ裨益ガアラウト考ヘマスカラシテ、之ヲ改正シテ絕對的
祕密會議ニセネパナラヌト云フ事柄ハ卽チ第四條ノ第七項ノ事件ノ仲裁ニ關
スルコトノミニ致シタイト希望スルノデゴザイマス、デ此改正ノ要〓ハ以
上申上ゲマシタル六項デゴザイマスルガ、此改正ヲ致シマスル必要ヲ見出シ
マシタノハ明治二十三年ニ此法律ガ發布ニナリマシテカラ以來農商務省ト及
全國ノ各商業會議所ガ實際ニ此法律ヲ適用致シマシテ經驗シタ所ノ結果ヲ積
ンデ十分ニ考案ヲ盡シテ玆ニ此改正ノ必要ヲ認メテ此法案ヲ編制致シマシタ
譯デゴザイマス、デ蓋シ此法案ノ通リニ改正ガ實行セラレマシタナラバ商業
上ノ發達ヲ助ケ效用ヲ擴ゲ及一般ノ商業ニ向ッテ發達上ニ裨益ヲ與ヘルト云
フコトハ信ジテ疑ヒマセヌノデゴザイマスル、デ而シテ此法案ニ附キマシテ
衆議院ニ於テ改正·······修正ニ相成リマシタ箇條ガゴザイマスルガ、是レハ總
テ原案ノ意味ニハ關係ハゴザイマセヌ、要スルニ文字ノ修正ニ止ッテ居ルノデ
ゴザイマスカラシテ政府委員ニ於テモ之ニ同意ヲ表シマシタ次第デゴザイマ
スル、デ願ハクハ速ニ御協賛アラムコトヲ切ニ希望致シマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/5
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006・柴原和
○柴原和君 チヨット政府委員ニ質問ヲ致シマス、唯今詳細ハ御述ニナリ
マシテ誠ニ能ク了解ヲ致シマシタ、卽チ御述ニナリマシタ通リ會議所ノ權限
ヲ押擴メマシテ又此區域ヲ擴張セラルヽコトハ誠ニ本員等ノ贊成スル所デゴ
ザイマス、然ルニ其御質問致シタイト申シマスノハ第七條デゴザイマス、現
行ノ第七條ニハ「農商務大臣ハ地方ノ情況ニ依リ省令ヲ以テ特ニ所得稅ノ等
級ヲ定メ又ハ他ノ國稅ヲ加フルコトヲ得」ト云フコトニナッテ居リマス、是
レハ餘程權限ガ廣クナッテ居ル、唯今段々御述ノ總テ此度ノ御修正ハ權限ヲ
押擴メルト云フ御趣意ニ拘ラズ、此第七條ニハ現行法ニ在リマスル此國稅ヲ
加フルコトヲ得ト云フコトヲ御除キニナリマシタ御趣意ハ之ヲ加ヘルト斯樣
ナ差支ガアルト云フ次第ガ定メテゴザイマセウト考ヘマスガ、夫レヲ先ヅ第
一ニ御尋申シタイ、モウ一箇條御尋申シタウゴザイマスガ其御答ガ濟ミマシ
テカラ··発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/6
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007・若宮正音
○政府委員(若宮正音君) 唯今ノ御尋ニ御答致シマスルガ、現行法ヲ制定
致シマスル當時ニ於テハ蓋シ他ノ國稅ヲ加フルノ必要ガアルカモ知レヌト云
フコトヲ慮ッタコトデゴザイマセウガ、去ナガラ二十三年以來ノ實際ノ經驗
ニ依リマスルト云フト一モ其必要ヲ認メマセヌノデゴザイマス、デ夫レ故ニ
空文ニ屬スル譯デゴザイマスカラシテ寧ロ除イテ仕舞ッタ方ガ宜カラウト云
フコトニ致シマシテ、是レモ全國ノ商業會議所ノ會員ヲ昨年ノ七月農商務省
ニ召集致シマシテ諮問致シマシタ時分ニモ各委員ガ不必要デアルカラ悉ク御
除キニナッタガ宜カラウト云フ答申デモゴザイマスルカラシテ約マリ五年間
······昨年マデ五年間實際必要ヲ見出サナカッタノデゴザイマス、夫レ故ニ省
キマシタノデゴザイマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/7
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008・柴原和
○柴原和君 モウ一箇條御尋申シマス、唯今第一、第二、第三、第四、第
五、第六ト六ツニ分チマシテ段々御述ニナリマシタ、其第六ノ祕密ノ會議ノ
事ニ附キマシテ一應御尋申シマス卽チ此度ノ案ニハ「第四條第七項ノ事件
ニ係ル會議所ノ會議ハ公開スルコトヲ得ス」トゴザイマス、唯今ノ御演說中
ニモ聊カ御述ニナッタ樣デゴザイマスガ、本員等ノ考ヘマスル所デハ卽チ此
段々御修正ノ所ヲ見テ斯樣ナ祕密會ナドヲ廢スルト云フ所ノ御精神ハ誠ニ本
員等ハ感服致シマスノデゴザイマス、然ルニ最モ此第四條ノ第七項ト申スモ
ノハ最モ是レハ衆人ノ傍聽ヲ望ム所ノ件デアラウト考ヘマス、如何トナレバ
關係人ノ請求ニ依リ其他ノ商業ニ關スル紛議ヲ仲裁スル事、是レハ彼我ノ得
失抔ヲ論ジマシテ皆是レハドウ云フコトニ相談ガアラウト望ンデ居ルコトデ
卽チ傍聽モ致シ、夫レガタメニ又解ケザル紛議モ解ケルコトガアラウト考ヘ
マス寧ロ此前ノ第二項第三項等ノ······第二項等ノコトヨリハ是レハ餘程必
要ノコトト考ヘマスル夫レヲ御止ニナリマシテ唯今御辯明モアッタ樣ニ絕
對的ニ廢シテアリマスガ、斯ウナレバ少シモ傍聽スルコトハ出來マセヌ之
ヲ本員等ノ考デハ此度ノ御修正デスッカリ止メテ宜イ、止メテ夫レデ傍聽ガ
禁ジラレヌカト云ヘバ卽チ第十四條ニ「農商務大臣ノ命令又ハ會議所ノ議決
ヲ以テ公開ヲ禁スルコトヲ得」ト云フコトガゴザイマス、十分ニ是レハ禁ズ
ルコトガ必要ナ時ニハ出來ル、夫レヲモ絕對的ニ唯今御述ノ樣ニ禁ズルト云
フ必要ハ本員等ハ見出サナイノデゴザイマス其必要ノ所ヲ··発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/8
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009・若宮正音
○政府委員(若宮正音君) 唯今ノ御尋ニ御答致シマスガ、元來仲裁ト申シ
マスモノハ公然裁判所ヘ訴ヘマスル樣ナコトト違ッテ成ルベク大キクセズニ
圓滿ニ濟マセタイト云フ希望カラ當事者モ起ッテ來ルノデアル、又商業會議
所ノ事務權限中ニ仲裁ノ事ヲ加ヘタノハ成ルベク商事ニ關係シタ爭ノ如キ
ハ法廷ヘ持出シテ騒ガシイコトヲサセルヨリ成ルベク靜ニ仕舞ッタ方ガ雙方
ノ入費ヲ省キ且ツ商賣ノ秩序ヲモ紊サズシテ宜カラウト云フコトニナッテ
居ッテ、各國デモ既ニ此商業會議所ニ於テ仲裁ヲ致スコトニナッテ居リマス
ノデ、其效能モ澤山アルコトデゴザイマスルガ、之ヲ公開致スコトニナッテ
居ッテ或ハ農商務大臣ガ此十四條ノ第二項ニ依ッテ絕對的ニ禁ズルトカ、或
ハ會議所ノ決議ヲ以テ公開ヲ禁ズルトカ云フコトニナリマスレバ公開スルガ
本體ニナッテ居リマスカラシテ當事者モ其公開サレテ人ニ傍聽サレルト云フ
コトノ如キヲ嫌ウテ遂ニ會議所ノ仲裁ヲ······會議所ニ仲裁ヲ委託スルコトハ
止メルコトニナラウト云フ懸念モアリマス、夫レ故ニ是レハ絕對的ニ禁止致
シタ方ガ宜カラウト希望スルノデゴザイマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/9
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010・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 木案ノ審査ヲ付託スベキ特別委員ノ選舉ニ移
リマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/10
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011・鈴木傳五郎
○鈴木傳五郞君 審査ヲ付託スル委員ハ九名ニ致シマシテ議長ノ御指名ニ
ナルコトヲ希望致シマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/11
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012・小笠原壽長
○子爵小笠原壽長君 贊成、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/12
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013・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 委員ノ選定ヲ議長ニ付託スル鈴木君ノ動議ニ
贊成ノ諸君ノ起立ヲ請ヒマス、
起立者多數発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/13
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014・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 過半數デゴザイマス、次ニ内務省所管諸官衙
及議院建築費竝筑後川修築費繰越ニ關スル法律案、政府提出衆議院送付、第一
讀會ヲ開キマス、
〔山本書記官朗讀〕
內務省所管諸官衙及議院建築費竝筑後川修築費繰越ニ關スル法律案
右政府提出案本日本院ニ於テ可決セリ仍テ議院法第五十四條ニ依リ及送付
候也
明治二十八年二月五日
衆議院議長楠本正隆
貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶殿
明治二十六年度マテニ竣功スヘキ內務省所管諸官衙及議院建築ニ係ル繼續
費ニシテ竣功遲延ノ爲メ同年度マテニ支出ヲ終ラサル金額ハ明治二十九年
度マテ、又明治二十七年度マテニ竣功スヘキ同省所管筑後川修築ニ係ル繼
續費ニシテ竣功遲延ノ爲メ同年度マテニ支出ヲ終ラサル金額ハ明治三十年
度マテ遞次繰越使用スルコトヲ得
〔政府委員松岡康毅君演壇ニ登ル〕発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/14
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015・松岡康毅
○政府委員(松岡康毅君) 諸君、此繰越ニ關スル法律案ヲ提出シマシタ理
由ハ此理由書ニ書イテゴザリマス通リモウ誠ニ簡明ナモノデゴザイマシテ別
段金額ヲ要求スルデハナイ繼續費ノ極ッテ居ル金ヲ遣フコトガ後レマシテ其
既定ノ年ヨリ殘リ一年ト云フモノハ會計法デ繰越シテ遣フコトハ出來マスケ
レドモ夫レヨリモウ次ノ年カラト云フモノハ法律ヲ改メテデナイト遣フコト
ガ出來ナイ、然ルニ諸官衙建築竝筑後川改修工事ノ二ツニ付キマシテハ既定
ノ年度內ニ仕事ヲスルコトガ出來ナクナリマシタノデ據ロナク年數ヲ繰延ベ
タイト云フダケノコトデゴザリマス、別ニ理由ヲ申上ゲルマデモナク衆議院
ニ於テモ質問モナク議論モナク直グニ可決致シマシタ、ドウゾ速ニ本院デモ
御決シニナラムコトヲ希望シマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/15
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016・曾我祐準
○子爵曾我祐準君 質問致シマス、ドウ云フ譯デ三十年マデ延サナケレバ
ナラヌコトニナリマシタカ始ニ一年位デ宜イト思ッテ法律ニ差示シテアッタ
モノガ何故ニ繰延スノデゴザリマスカ、理由ヲ御說明下サランデハ折角ノ御
說明モ甲斐ガナイト思ヒマス、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/16
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017・松岡康毅
○政府委員(松岡康毅君) 御答致シマス、是レハ二十八年マデノ筈デゴザイ
マシテ二十八年度マデハ遣ヘマスルガドウモモウ二年後ヲ延ベテ置キマセヌ
ケレバナラヌト云フコトガ起ッタノデ、夫レハ詳シク工事ノコトニ附キマシテ
ハ又古市技監ヨリ御答致シマスガ、大體ノ處ハ此川ノ裾ノ方ニ於キマシテ潮
流ノ高低ヲ計ルト云フコトガ出來マシテ、下ノ潮ノ高イ時分ハ水ヲ障ヘテ來
ルト上流ノ方ニ水ガドレ位マデ上ルカ、サウスルト上流ノ隄防ノ造リ方ト云
フモノニ關係スル、其事ハ工事ニ掛ル始マリヨリ潮流ヲ計ラナケレバナラヌ
ト云フ必要ハ固ヨリ分ッテ居リマスケレドモ尙ホ十分經驗ヲ積マヌト云フ
ト大キナ······アナタハ能ク御承知ノ大キナ川ノコトデゴザリマスルカラ段々
其〓究ヲシテ參リ、夫レデ又ズウット上ノ方ノ處ニモ自然夫レカラ關係ヲシテ
參リマスカラ工事ヲ繼續シテ往クコトガ出來ナイト云フノデ工事ヲ休ンデ居
ル處ガ出來タノデゴザリマス、夫レ故ニ此潮流ノ〓究ガ十分出來マシタナラ
バ夫レニ應ズル工事ヲスルタメニ金ヲ遣ハズシテ夫レマデハ工事ヲ休ンデ居
ルト云フ次第デゴザリマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/17
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018・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 本案ノ審査ヲ付託スベキ特別委員ノ選舉:発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/18
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019・鈴木傳五郎
○鈴木傳五郞君 該議案ノ審査ヲ付託スル委員ハ九名ニ致シマシテ議長ノ
御指名ニ御委託致シマハ発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/19
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020・小笠原壽長
○子爵小笠原壽長君 贊成、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/20
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021・柴原和
○柴原和君 贊成、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/21
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022・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 此案モ委員ノ選定ハ議長ニ託スル鈴木君ノ動
議ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ請ヒマス
起立者多數発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/22
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023・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 過半數デゴザリマス、次ニ市制中改正法律案
衆議院提出、第一讀會ヲ開キマス、提出文ノミヲ朗讀致サセマス
〔山本書記官朗讀〕
市制中改正法律案
右憲法第三十八條ニ依リ貴院ニ提出候也
明治二十八年二月四日
衆議院議長楠本正隆
貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶殿
〔左ノ議案ハ朗讀ヲ經ザルモ參照ノタメ茲ニ載錄ス〕
明治二十一年法律第一號市制中左ノ通リ改正ス
第九條市公民タル者第七條ニ揭載スル要件ノ一ヲ失フトキハ其ノ公民タ
ルノ權ヲ失フモノトス
市公民タル者公權停止中又ハ租稅滯納處分中ハ其ノ公民タルノ權ヲ停止
ス家資分散若ハ破產ノ宣告ヲ受ケタルトキハ復權ノ決定アルマテ又公權
剝奪若ハ停止ヲ附加スヘキ重罪輕罪ノ爲公判ニ附セラレタルトキハ其ノ
裁判ノ確定ニ至ルマテ亦同シ
陸海軍ノ現役ニ服スル者ハ市ノ公務ニ參與セサルモノトス現役以外ノ兵
役ニ在ル者ニシテ戰時若ハ事變ニ際シ召集セラレタルトキ亦同シ
市公民タル者ニ限リテ任スヘキ職務ニ在ル者ニシテ本條第一項乃至第三
項ノ場合ニ當ルトキハ自ラ解職スルモノトス職ニ就キタルカ爲公民タル
ノ權ヲ得ヘキ職務ニ在ル者ニシテ本條第二項第三項ノ場合ニ當ルトキ亦
同シ
前項ノ職務ニ在ル市吏員ニシテ公權剝奪若ハ停止ヲ附加スヘキ重罪輕罪
ノ爲豫審ニ附セラレタルトキハ監督官廳ハ其ノ職ヲ停止スルコトヲ得
第十二條中陸海軍ノ現役ニ服スル者」トアルヲ「第九條第二一項ノ場合ニ當
ル者目安く
第四十一條中「三分ノ二以上出席」トアルヲ「半數以上出席」ト改メ「三分ノ
二ニ滿タサル」トアルヲ「半數ニ滿タサル」ト改ム発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/23
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024・曾我祐準
○子爵曾我祐準君 本案ハ衆議院ノ提出デアリマスガ政府デハドウ云フ考
ヲ持ヲテ居リマスカ、此案ノ說明ハ承ルデハゴザリマセヌガ此案ニ附イテノ御
考ガアルナラバ政府ノ意思ヲ伺置キタウゴザリマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/24
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025・江木千之
○政府委員(江木千之君) 簡單デゴザリマスカラ此處カラ御答致シマス、
本案ハ衆議院ニ於キマシテ議院提出ノ案ニ對シマシテ政府ヨリ希望スル所ノ
修正ノ意見ヲ出シマシテ悉ク同意ヲ得マシテゴザリマス、故ニ此案ニ附イテ
ハ政府ハ同意ヲ表スルノミナラズ速ニ此法律ノ成立スルコトヲ希望致シマス
ル発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/25
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026・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 本案ノ審査ヲ付託スベキ特別委員ノ選舉······発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/26
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027・鈴木傳五郎
○鈴木傳五郞君 是レモ同樣議長ノ指名ニ一任スルコトヲ···発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/27
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028・吉村角次郎
○吉村角次郞君 鈴木君ニ贊成、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/28
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029・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 鈴木君ヨリ此案ノ委員ハ議長ニ於テ選定スル
樣ニシタイト云フ鈴木君ノ動議ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ請ヒマス、
起立者多數発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/29
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030・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 過半數デゴザリマス、次ニ町村制中改正法律
案、衆議院提出、第一讀會ヲ開キマス、提出文ノミヲ朗讀致サセマス、
〔山本書記官朗讀〕
町村制中改正法律案
右憲法第三十八條ニ依リ貴院ニ提出候也
明治二十八年二月四日
衆議院議長楠本正隆
貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶殿
〔左ノ議案ハ朗讀ヲ經ザルモ參照ノタメ玆ニ載錄ス〕
明治二十一年法律第一號町村制中左ノ通リ改正ス
第九條町村公民タル者第七條ニ揭載スル要件ノ一ヲ失フトキハ其ノ公民
タルノ權ヲ失フモノトス
町村公民タル者公權停止中又ハ租稅滯納處分中ハ其ノ公民タルノ權ヲ停
止ス家資分散若ハ破產ノ宣告ヲ受ケタルトキハ復權ノ決定アルマテ又公
權剝奪若ハ停止ヲ附加スヘキ重罪輕罪ノ爲公判ニ附セラレタルトキハ其
ノ裁判ノ確定ニ至ルマテ亦同シ
陸海軍ノ現役ニ服スル者ハ町村ノ公務ニ參與セサルモノトス現役以外ノ
兵役ニ在ル者ニシテ戰時若ハ事變ニ際シ召集セラレタルトキ亦同シ
町村公民タル者ニ限リテ任スヘキ職務ニ在ル者ニシテ本條第一項乃至第
三項ノ場合ニ當ルトキハ自ラ解職スルモノトス職ニ就キタルカ爲公民タ
ルノ權ヲ得ヘキ職務ニ在ル者ニシテ本條第二項第三項ノ場合ニ當ルトキ
亦同シ
前項ノ職務ニ在ル町村吏員ニシテ公權剝奪若ハ停止ヲ附加スヘキ重罪輕
罪ノ爲豫審ニ附セラレタルトキハ監督官廳ハ其ノ職ヲ停止スルコトヲ得
第十二條中「陸海軍ノ現役ニ服スル者」トアルヲ「第九條第三項ノ場合ニ當
ル者」ト改ム
第四十三條中「三分ノ二以上出席」トアルヲ「半數以上出席」ト改メ「三分ノ
二ニ滿タサル」トアルヲ「半數ニ滿タサル」ニ改ム発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/30
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031・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 本案ノ審査ヲ付託スベキ特別委員ノ選舉、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/31
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032・鈴木傳五郎
○鈴木傳五郞君 該委員モ矢張リ議長ノ御指名ニナルコトヲ··発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/32
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033・松平信正
○子爵松平信正君 贊成、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/33
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034・柴原和
○柴原和君 唯今鈴木君ノハ何デゴザリマスカ少シ聽取リ兼ネマシタ、前
ノ委員ト同一ノ委員ニ付託スルト云フノデスカ、少シ聽取リ兼ネマシタ、若
シ別デアルナラバ本員ハ同一ノ委員ニ付託トスルト云フコトヲ提出致シマ
ス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/34
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035・松本鼎
○松本鼎君 柴原君ニ贊成、発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/35
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036・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 二ツ動議ガ出テ居リマス、先ヅ柴原君ノ動議
ヨリ決ヲ採リマス、柴原君ノ動議卽チ市制中改正法律案ト同一ノ委員ニ付託
スルト云フ動議ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ請ヒマス、
起立者多數発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/36
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037・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 過半數デゴザリマス、明日ノ議事日程ヲ御報
告致シマスニ附キマシテ一應御斷リヲシテ置クコトガゴザリマス、夫レハ古
物商條例改正法律案ハ明日ハ最早二日ヲ經テ居リマスルカラ丁度第二讀會ヲ
開クベキ筈デゴザリマスガ其委員ヨリドウカ第二讀會ヲ開クコトヲ暫ク延バ
シテ貫ヒタイト云フ請求ニナッテ居リマス依ッテ明日ノ議事日程ニハ是レ
ハ載セマセヌカラ一應御斷リ致シテ置キマス、明日ノ議事日程ハ書記官長ヲ
シテ朗讀致サセマス
〔中根書記官長朗讀〕
午前十時開議
第鐵道敷設法中改正法律案衆議院第一讀會
提出
第二右議案ノ審査ヲ付託スヘキ特別委員ノ選舉
第三鐵道敷設法中改正法律案(衆議院)第一讀會
一提出
第四右議案ノ審査ヲ付託スヘキ特別委員ノ選舉
第五生絲檢査所法案衆議院第一讀會
提出
第六右議案ノ審査ヲ付託スヘキ特別委員ノ選舉
第七鐵道敷設ノ請願會議
第八海外蠶絲狀況通信ノ請願會議
第九蠶絲檢査所設立ノ請願議
第十酒造稅則中改正ノ請願會會
第十一普通海關稅法制定ノ請願
第十二靑ケ島開航保護ノ請願會會會會議議議議議
第十三郡所屬組換ノ請願
第十四行政區畫變更ニ關スル請願発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/37
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038・蜂須賀茂韶
○議長(侯爵蜂須賀茂韶君) 本日ハ〓會、
午前十一時四十四分散會発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/txt/000803242X02018950208/38
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