第65回帝国議会　衆議院　本会議　第25号　昭和9年3月17日

1. 会議録本文

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• 000・会議録情報

  昭和九年三月十七日（土曜日）
  　　　午後一時二十七分開議
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  　議事日程　第二十四號
  　　昭和九年三月十七日
  　　　午後一時開議
  　第一　輸出水産物取締法案（政府提出）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第二　地方鐵道法又は軌道法に依り交付する國際證券に關する法律案（政府提出）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第三　秋田鐵道株式會社所屬鐵道外三鐵道買收の爲公債發行に關する法律案（政府提出）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第四　播電鐵道株式會社所屬鐵道の經營廢止に對する補償の爲公債發行に關する法律案（政府提出）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第五　農會法中改正法律案（政府提出）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第六　未成年者飮酒禁止法中改正法律案（栗原彦三郎君外十二名提出）　第一讀會
  　第七　傷痍軍人及戰公傷病死者遺族等の鐵道船舶等乘車船優遇に關する法律案（江藤源九郎君提出）　第一讀會
  　第八　護國共濟組合法案（大口喜六君外九名提出）　第一讀會
  　第九　破産者の公の資格に關する法律案（土屋清三郎君外四名提出）　第一讀會
  　第十　蠶絲業組合法中改正法律案（加藤知正君外五名提出）　第一讀會
  　第十一　競爭入札の取締等に關する法律案（福田關次郎君提出）　第一讀會
  　第十二　澁川長野原間鐵道敷設速成に關する建議案（木檜三四郎君提出）　（委員長報告）
  　第十三　後免富岡間鐵道速成に關する建議案（田村實君外一名提出）　（委員長報告）
  　第十四　花卷釜石間鐵道速成に關する建議案（小野寺章君外四名提出）　（委員長報告）
  　第十五　白石中村間鐵道敷設速成に關する建議案（佐々木家壽治君外四名提出）　（委員長報告）
  　第十六　關ケ原木の本間鐵道敷設に關する建議案（仙波久良君外二名提出）　（委員長報告）
  　第十七　福島猪苗代間鐵道敷設に關する建議案（林平馬君提出）　（委員長報告）
  　第十八　雪國地帶の鐵道敷設速成に關する建議案（八田宗吉君提出）　（委員長報告）
  　第十九　湖南鐵道建設に關する建議案（八田宗吉君提出）　（委員長報告）
  　第二十　柳津野澤間及坂下喜多方間鐵道敷設に關する建議案（八田宗吉君提出）　（委員長報告）
  　第二十一　野岩羽鐵道速成に關する建議案（林平馬君提出）　（委員長報告）
  　第二十二　野岩羽鐵道速成に關する建議案（八田宗吉君外三名提出）　（委員長報告）
  　第二十三　二瀬長尾間鐵道敷設速成に關する建議案（實岡半之助君提出）　（委員長報告）
  　第二十四　二瀬長尾間鐵道敷設速成に關する建議案（高野喜六君提出）　（委員長報告）
  　第二十五　大垣鯖江間鐵道敷設に關する建議案（齋藤直橘君外一名提出）　（委員長報告）
  　第二十六　澁川上田間國營自動車運輸開始に關する建議案（木暮武太夫君外三名提出）　（委員長報告）
  　第二十七　京都市内國有鐵道高架改築に關する建議案（中野種一郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第二十八　京都市内國有鐵道高架改築に關する建議案（田中祐四郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第二十九　石炭鐵道運賃低減に關する建議案（鈴木辰三郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第三十　石炭鐵道運賃引下に關する建議案（中井川浩君外一名提出）　（委員長報告）
  　第三十一　青森函館間航路特定運賃廢止に關する建議案（林儀作君外二名提出）　（委員長報告）
  　第三十二　日本精神作興に關する建議案（荒川五郎君提出）　（委員長報告）
  　第三十三　我か帝國國名の稱呼使用に關する建議案（佐藤與一君外一名提出）　（委員長報告）
  　第三十四　我か帝國國名の稱呼使用に關する建議案（熊谷五右衞門君提出）　（委員長報告）
  　第三十五　貴衆兩院議長副議長及議員優遇に關する建議案（一松定吉君外四名提出）　（委員長報告）
  　第三十六　帝展第四部に刀劍追加に關する建議案（栗原彦三郎君提出）　（委員長報告）
  　第三十七　國技奬勵作振に關する建議案（胎中楠右衞門君外十四名提出）　（委員長報告）
  　第三十八　公立商船學校卒業生に對し特別教育機關設置に關する建議案（立川平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第三十九　北海道東部に高等農林學校設置に關する建議案（木下成太郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第四十　東京帝國大學部附屬農業教員養成所獨立に關する建議案（加藤知正君外六名提出）　（委員長報告）
  　第四十一　書道振興奬勵に關する建議案（安藤正純君外七名提出）　（委員長報告）
  　第四十二　校外教護施設に關する建議案（蔭山貞吉君外七名提出）　（委員長報告）
  　第四十三　校外教護施設に關する建議案（荒川五郎君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第四十四　岐阜地方及區裁判所移轉改築に關する建議案（大野伴睦君提出）　（委員長報告）
  　第四十五　刑務所製作品制限に關する建議案（一松定吉君外四名提出）　（委員長報告）
  　第四十六　阪神地方に國際飛行場設置に關する建議案（蔭山貞吉君提出）　（委員長報告）
  　第四十七　北海道南端に航空場設置に關する建議案（林儀作君外二名提出）　（委員長報告）
  　第四十八　東京札幌間定期航空輸送開始に關する建議案（丸山浪彌君外七名提出）　（委員長報告）
  　第四十九　東北地方に軍需品工場設置に關する建議案（佐々木家壽治君外二十九名提出）　（委員長報告）
  　第五十　東北地方に於ける資源開發竝軍需品工場設置に關する建議案（高橋壽太郎君提出）　（委員長報告）
  　第五十一　東北地方に軍需品工場設置に關する建議案（村松久義君外六名提出）　（委員長報告）
  　第五十二　陸軍常備團隊配備に關する建議案（出井兵吉君外九名提出）　（委員長報告）
  　第五十三　北海道に航空隊設置に關する建議案（坂東幸太郎君提出）　（委員長報告）
  　第五十四　道路改良計畫に關する建議案（福井甚三君外三名提出）　（委員長報告）
  　第五十五　國道八號線改修速成に關する建議案（大崎清作君外五名提出）　（委員長報告）
  　第五十六　治水計畫に關する建議案（福井甚三君外六名提出）　（委員長報告）
  　第五十七　久慈川改修工事竝水源涵養促進に關する建議案（中井川浩君提出）　（委員長報告）
  　第五十八　膽澤川改修に關する建議案（志賀和多利君提出）　（委員長報告）
  　第五十九　菊川改修工事完成に關する建議案（宮本雄一郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第六十　小矢部川改修に關する建議案（土倉宗明君外三名提出）　（委員長報告）
  　第六十一　三津濱港を第二種重要港灣に指定に關する建議案（武知勇記君外二名提出）　（委員長報告）
  　第六十二　伏木港港域擴張に關する建議案（高見之通君外三名提出）　（委員長報告）
  　第六十三　伏見港指定港灣編入に關する建議案（田中祐四郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第六十四　伏見港指定港灣編入竝淀川改修に關する建議案（中野種一郎君提出）　（委員長報告）
  　第六十五　上下水道敷設國庫補助繼續に關する建議案（原吉郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第六十六　吉野熊野國立公園地域決定に關する建議案（松尾四郎君提出）　（委員長報告）
  　第六十七　磐梯山を中心とする國立公園指定に關する建議案（林平馬君提出）　（委員長報告）
  　第六十八　磐梯山猪苗代湖を中心とする國立公園指定に關する建議案（八田宗吉君提出）　（委員長報告）
  　第六十九　史蹟名勝天然紀念物保存法中改正に關する建議案（坂東幸太郎君提出）　（委員長報告）
  　第七十　黒部峽谷自然美保勝に關する建議案（益谷秀次君提出）　（委員長報告）
  　第七十一　地方税制限に關する法律中改正に關する建議案（高田耘平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第七十二　地方税制限に關する法律中改正に關する建議案（杉本國太郎君外八名提出）　（委員長報告）
  　第七十三　鹿兒島縣大島郡振興計畫促進に關する建議案（金井正夫君提出）　（委員長報告）
  　第七十四　別格官幣社田村神社創建に關する建議案（中野種一郎君提出）　（委員長報告）
  　第七十五　耕地擴張改良事業に關する建議案（竹下文隆君外二名提出）　（委員長報告）
  　第七十六　耕地擴張改良事業に關する建議案（清瀬一郎君外一名提出）　（委員長報告）
  　第七十七　耕地擴張改良事業助成促進に關する建議案（岡田喜久治君外三名提出）　（委員長報告）
  　第七十八　信濃川魚梯改造に關する建議案（原吉郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第七十九　機船底曳網漁業取締勵行に關する建議案（林儀作君外三名提出）　（委員長報告）
  　第八十　膃肭獸獵獲解禁に關する建議案（林儀作君外三名提出）　（委員長報告）
  　第八十一　國有林野を其の地元町村に拂下又は利用に關する建議案（林平馬君提出）　（委員長報告）
  　第八十二　國有林野所在市町村に對する交付金に關する建議案（八田宗吉君提出）　（委員長報告）
  　第八十三　林野整備促進に關する建議案（高田耘平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第八十四　林野整備促進に關する建議案（杉本國太郎君外八名提出）　（委員長報告）
  　第八十五　林業振興に關する建議案（高田耘平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第八十六　林業振興に關する建議案（杉本國太郎君外八名提出）　（委員長報告）
  　第八十七　林野治水計畫に關する建議案（高田耘平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第八十八　林野治水計畫に關する建議案（杉本國太郎君外八名提出）　（委員長報告）
  　第八十九　豐橋市外三郡内原野國營開墾に關する建議案（近藤壽市郎君提出）　（委員長報告）
  　第九十　輸入養鷄飼料取扱に關する建議案（近藤壽市郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第九十一　高知縣に米穀指定倉庫設置に關する建議案（依光好秋君外一名提出）　（委員長報告）
  　第九十二　馬産振興に關する建議案（八田宗吉君外二名提出）　（委員長報告）
  　第九十三　地方競馬の馬事施設經費の使途に關する建議案（田子一民君外一名提出）　（委員長報告）
  　第九十四　共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及に關する建議案（横川重次君外四名提出）　（委員長報告）
  　第九十五　共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及に關する建議案（高橋守平君外一名提出）　（委員長報告）
  　第九十六　共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及に關する建議案（戸田由美君外二名提出）　（委員長報告）
  　第九十七　古絹靴下輸入取締に關する建議案（加藤知正君外四名提出）　（委員長報告）
  　第九十八　古絹靴下輸入取締に關する建議案（小山邦太郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第九十九　古絹靴下輸入取締に關する建議案（戸田由美君外二名提出）　（委員長報告）
  　第百　絹織物原料歩合表示に關する建議案（青木精一君外四名提出）　（委員長報告）
  　第百一　絹織物原料歩合表示に關する建議案（戸井嘉作君外二名提出）　（委員長報告）
  　第百二　絹織物原料歩合表示に關する建議案（戸田由美君外二名提出）（委員長報告）
  　第百三　萬國博覧會開設に關する建議案（竹澤太一君外四名提出）　（委員長報告）
  　第百四　北阿弗利加カサブランカ市及アルヂヤー市に日本商品陳列館設置に關する建議案（宮本雄一郎君提出）　（委員長報告）
  　第百五　輸出補償法竝同施行規則改正に關する建議案（宮本雄一郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第百六　鑛業被害地復舊整理委員會設置に關する建議案（樋口典常君外二十二名提出）　（委員長報告）
  　第百七　内地移入糖移入場設置に關する建議案（中野種一郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第百八　日滿農業經濟統制に關する建議案（立川平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第百九　關東州に工業學校設置に關する建議案（仙波久良君提出）　（委員長報告）
  　第百十　朝鮮に裁判所構成法及辯護士法實施に關する建議案（俵孫一君外十一名提出）　（委員長報告）
  　第百十一　朝鮮に訴願法及行政裁判法實施に關する建議案（木下成太郎君外十一名提出）　（委員長報告）
  　第百十二　市町村吏員優遇に關する建議案（助川啓四郎君外四十三名提出）　（委員長報告）
  　第百十三　市町村吏員優遇に關する建議案（伊豆富人君提出）　（委員長報告）
  　第百十四　市町村吏員優遇に關する建議案（高田耘平君外六名提出）　（委員長報告）
  　第百十五　決議案（高橋大藏大臣の責任に關する件）（山道襄一君外二名提出）
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  　　〔左の報告は朗讀を經さるも參照の爲茲に掲載す〕
  一議員より提出せられたる議案左の如し
  　治安維持法改正法律案に對する修正案
  　　提出者　　　　　　　　松谷與二郎君
  　　　　　　　　（以上三月十五日提出）
  　民事訴訟法中改正法律案
  　　提出者　　　　　　　　小池四郎君
  　橿原神宮に補助金交付に關する建議案
  　　提出者
  　　　　福井甚三君　太田正孝君
  　　　　平島敏夫君
  　シヤム國産碎白米輸入許可に關する建議案
  　　提出者　　　　　　　　花城永渡君
  　各戰役に於ける殊勳者優遇に關する建議案
  　　提出者
  　　　　本田義成君　小高長三郎君
  　　　　松永東君　竹田儀一君
  　　　　高橋義次君
  　　　　　　　　（以上三月十六日提出）
  一昨十六日提出者に於て撤囘したる議案左の如し
  　産業組合法中改正法律案
  　　提出者　　　　　　　　風見章君
  　　　　　　　　（以上二月十四日提出）
  一議員より提出せられたる質問主意書左の如し
  　米穀統制政策に關する質問主意書
  　　提出者　　　　　　　　伊禮肇君
  　警察官の暴行事件に關する質問主意書
  　　提出者
  　　　　加藤知正君　中川觀秀君
  　南朝の忠臣に對する贈位奏請に關する質問主意書
  　　提出者
  　　　　一松定吉君　本田彌市郎君
  　　　　武知勇記君　中山福藏君
  　　　　内藤正剛君
  　對支政策に關する質問主意書
  　　提出者
  　　　　野田文一郎君　菊池良一君
  　　　　　　　　（以上三月十六日提出）
  一昨十六日議長に於て選定したる委員左の如し
  　金錢債務臨時調停法中改正法律案（山本芳治君外二名提出）外一件委員
  　　　　立川太郎君　梅村大君
  　　　　出塚助衞君　立川平君
  　　　　金井正夫君　小林かなえ君
  　　　　松永東君　野村嘉六君
  　　　　伊禮肇君
  　速記士法案（内藤正剛君外一名提出）外一件委員
  　　　　宮澤裕君　畑桃作君
  　　　　大石倫治君　有馬淺雄君
  　　　　平島敏夫君　大野伴睦君
  　　　　斯波貞吉君　清寛君
  　　　　内藤正剛君
  一昨十六日に於ける特別委員の異動左の如し
  　臺灣事業公債法中改正法律案（政府提出）　外一件委員
  　　辭任　藤井啓一君　補闕　清水徳太郎君

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• 001・秋田清

  ○議長(秋田清君)　是ヨリ會議ヲ開キマ
  ス、御諮リ致シマス、第五部選出請願委員
  多田滿長君常任委員辭任ノ申出ガアリマ
  ス、許可スルニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

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• 002・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ガナケレバ許可
  シマス、其部ノ諸君ハ速ニ補關選擧ヲ行ヒ、
  御屆出アランコトヲ望ミマス-日程第
  輸出水產物取締法案ノ第一讀會ノ續ヲ
  開キマス、委員長ノ報告ヲ求メマス-鈴
  木英雄君
  第輸出水產物取締法案(政府提出)
  第一讀會ノ續(委員長報告)
  報〓書
  一輸出水產物取締法案(政府提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十六日
  委員長鈴木英雄
  衆議院議長秋田〓殿
  〔鈴木英雄君登壇〕

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• 003・鈴木英雄

  ○鈴木英雄君　只今上程セラレマシタル輸
  出水產物取締法案ノ特別委員會ノ經過竝ニ
  結果ヲ御報〓致シマス、本法律案ノ大體ヲ
  申シマスルト、輸出水產物中ニ、命令ヲ以
  テ定ムル種類ニ付キマシテハ、特別ノ事情
  ノ無キ限リ、農林大臣ノ指定スル檢査ニ合
  格シタルモノデナケレバ、輸出スルコトガ
  出來マセヌ、第二ニ、農林大臣ハ輸出水產
  物ノ製造、加工等ニ關スル設備、使用原
  料、其他ニ付キ必要ナル取締命令ヲ發シ
  得ルコト、第三ニ、輸出水產物中命令ヲ以
  テ定ムル種類ニ付キマシテハ、其製造、加
  工等ニ付キマシテ許可ヲ要スルコト、第四
  ニ、輸出水產物ノ統制上、水產組合等ニ對
  シマシテ一定ノ施設ヲ命ズルコト、又必要
  ノアリマスル場合ニハ、當業者ニ命令ヲ發
  シ得ルト云フコトデアリマス、斯樣ナ取締
  統制ニ依リマシテ、輸出水產物ノ資源ノ保
  護涵養、竝ニ聲價ノ維持向上ヲ圖リタイト
  云フノガ、本法案ノ目的デアリマス、委員
  會ハ四囘開會致シマシタ、質疑應答ヲ重ネ
  タノデアリマスルガ、其質疑ノ大體ヲ申上
  ゲマスルト、許可スベキ營業ノ種類ハドウ
  云フモノデアルカ、檢查ヲ受クベキ輸出水
  產物ノ種類、範圍、順序、竝ニ檢査ノ規格
  標準等ニ付テハ、ドウ云フコトデアルカ、
  檢査ヲ國營又ハ範圍ノ廣イ所ノ水產組合聯
  合會等ニ依ッテ行フコトヲ以テ、適當トスル
  ガ、ドウデアルカ、販路ノ開拓ニ付テノ考
  ハドウデアルカ、又輸出水產物ニ對スル金
  融ニ付テハ、ドウ云フ風ニ考ヘテ居ルカ、
  企業ノ濫立ニ基ク弊害ヲ除去スルニ付テ
  ハ、ドウ云フ風ナ考ヲ有ッテ居ルカ、又保稅
  地域カラ出ル所ノ水產物ニ付テ、本法案ハ
  ドウ云フ風ニ適用サレルノデアルカ等ニ付
  キマシテ、質疑ガ重ネラレタノデアリマ
  ス、之ニ對シマシテ、政府カラソレ〓〓詳
  細ナ答辯ガゴザイマシタ、デ委員會ハ目下
  ノ事情ニ顧ミマシテ、本法案ハ至極時宜ニ
  適スルモノト云フコトデアリマシテ、可決
  スベキモノデアルト認メテ、可決シタ次第
  デアリマス、此段御報告申上ゲマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=3

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• 004・秋田清

  ○議長(秋田清君)　本案ノ第二讀會ヲ開ク
  ニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

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• 005・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、本案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=5

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• 006・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　直チニ本案ノ第二讀會ヲ
  開キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通
  リ可決サレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=6

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• 007・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=7

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• 008・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ直チニ第二讀會ヲ開キ、議案全部
  ヲ議題ト致シマス
  輸出水產物取締法案第二讀會(確定議)

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• 009・秋田清

  ○議長(秋田清君)　別ニ御發議モアリマセ
  ヌ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通リ
  可決確定致シマシタ-日程第二乃至第四
  ハ、同一委員ニ付託シタル議案ナルニ依
  リ、一括議題トナスニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=9

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• 010・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ日程第二、政府提出、地方鐵道法
  又ハ軌道法ニ依リ交付スル國際證券ニ關ス
  ル法律案、日程第三、政府提出、秋田鐵道
  株式會社所屬鐵道外三鐵道買收ノ爲公債發
  行ニ關スル法律案、日程第四、政府提出、
  播電鐵道株式會社所屬鐵道ノ經營廢止ニ對
  スル補償ノ爲公債發行ニ關スル法律案、右
  三案ヲ一括シテ第一讀會ノ續ヲ開キマス、
  委員長ノ報〓ヲ求メマス-ー委員長原惣兵
  衞君
  第二地方鐵道法又ハ軌道法ニ依リ交
  付スル國際證券ニ關スル法律案(政
  府提出)第一讀會ノ續(委員長報〓)
  第三秋田鐵道株式會社所屬鐵道外三
  鐵道買收ノ爲公債發行ニ關スル法律
  案(政府提出)
  第一讀會ノ續(委員長報〓)
  第四播電鐵道株式會社所屬鐵道ノ經
  營廢止ニ對スル補償ノ爲公債發行ニ
  關スル法律案(政府提出)
  第一讀會ノ續(委員長報〓)
  報〓書
  一地方鐵道法又ハ軌道法ニ依リ交付スル
  國債證劵ニ關スル法律案(政府提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十六日
  委員長原惣兵衞
  衆議院議長秋田〓殿
  報告書
  一秋田鐵道株式會社所屬鐵道外三鐵道買
  收ノ爲公債發行ニ關スル法律案(政府
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月十六日
  委員長原惣兵衞
  衆議院議長秋田〓殿
  附帶決議
  鐵道省省營自動車經營ニ際シテハ細心ノ
  注意ヲ拂ヒ努メテ民業ノ壓迫ヲ避ケ且現
  行補償ニ關スル命令ハ實際ニ適セサルモ
  ノアルヲ以テ速ニ之カ改正ヲ爲スヘシ
  報告書
  一播電鐵道株式會社所屬鐵道ノ經營廢止
  ニ對スル補償ノ爲公債發行ニ關スル法
  律案(政府提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十六日
  委員長原惣兵衞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔原惣兵衞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=10

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• 011・原惣兵衞

  ○原惣兵衞君　只今議題トナリマシタ法案
  ノ委員會ノ經過竝ニ結果ニ付テ御報告申上
  ゲマス、本委員會ニ付託サレマシタノハ、
  地方鐵道法又ハ軌道法ニ依ッテ、國際證劵ヲ
  交付スル從來ノ利率ガ五分デアッタノヲ、五
  分以下ニ時勢ノ趨勢ニ依ッテ下ゲナケレバ
  ナラヌ、卽チ鐵道買收ニ依ル證劵ヲ交付ス
  ル利率ヲ引下ゲルト云フ、大藏省ノ提案ガ
  一ツデアリマス、今一ツハ秋田鐵道株式會
  社所屬鐵道外三鐵道、其內容ハ、秋田縣ノ
  秋田鐵道、長野縣ノ佐久鐵道、和歌山縣ノ
  新宮鐵道、島根縣ノ簸上鐵道ノ四ツデアリ
  マス、今一ツノ法案ハ、播電鐵道株式會社
  所屬鐵道ノ經營廢止ニ對スル補償ノ爲公債
  發行ニ關スル法律案デアリマス、是ハ兵庫
  縣ノ播電鐵道株式會社所屬鐵道經營
  〔離席スル者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=11

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• 012・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御著席ヲ希望シマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=12

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• 013・原惣兵衞

  ○原惣兵衞君(續)　廢止ニ伴フ補償ノ爲ニ
  公債ヲ發行スル法律案デアリマシテ、其經
  過ノ詳細ニ付キマシテハ、速記ニ依ッテ御
  諒承願ヒタイト思ヒマス、唯〓一般論ト致シ
  マシテ、最モ有益適切ナル質疑應等ガ行
  ハレマシタノハ、將來ノ鐵道ハ世界ノ趨勢
  的ニ自動車ニ壓迫セラレテ居ルガ、其鐵道
  政策ヲドウ云フ工合ニ考ヘテ居ルカト云フ
  ヤウナ、有益ナ質疑ガアリマシタ、今一ツ
  ハ、私設鐵道ヲ補助スル期間ガ滿了シタノ
  ガアルガ、之ニ對シテ尙モ存續スル爲ニ、
  法律ノ改正ヲ爲ス必要ガアルヂヤナイカト
  云フヤウナ、希望ヲ述ベラレタ委員モアラ
  レマシタ、之ニ對シテソレ〓〓大臣ハ最モ
  適切ナル御答辯ガアッタノデアリマス、斯ク
  致シマシテ、本案ノ内容ノ質問ニ付テハ、
  毫モ各委員カラ反對的ナモノデナクシテ、
  贊成的ナ意味ニ於キマシテ、而モ此秋田鐵
  道外三件ノ鐵道ノ內容骨子ハ何處ニアルカ
  ト云フ質問ニ對シ、和歌山縣ノ新宮鐵道
  ハ、從來ノ既定ノ建設ヲ進捗セシメルト云
  フノデアリ、他ノ三鐵道ハ、運輸系絡ノ必
  要上デアルト云フ御答辯ガアリマシテ、滿
  場一致デ贊成ヲ致シタノデアリマスガ、討
  論ニ入リマシテ、政友會ヨリ門田新松君、
  民政黨ヨリ平野光雄君、國民同盟ヨリ野中
  徹也君ガ、ソレ〓〓御立チニナッテ贊成論
  ヲ述ベラレマシタ、其贊成論ニ付テ一ツノ
  附帶決議ヲ附シタイ、是ハ門田君カラ附帶
  決議ノ內容ヲ述ベラレマシタ、其內容ハ、
  ドウ云フ內容デアルカト申シマシタナラバ
  「鐵道省省營自動車經營ニ際シテハ細心ノ
  注意ヲ拂ヒ努メテ民業、壓迫ヲ避ケ且ツ現
  行補償ニ關スル命令ハ實際ニ適セサルモノ
  アルヲ以テ速ニ之カ改正ヲ爲スヘシ」此附
  帶決議ヲ附シテ、本案ニ贊成スルト述べラ
  レタノデアリマス、其附帶決議ハ民政黨及
  ビ國民同盟、政友會、皆協議ノ上デ決シタノ
  デアリマシテ、ソレハ門田委員ヨリ御報〓
  ガアッタノデアリマス、斯ノ如キ附帶決議ヲ
  附シマシテ原案ニ贊成セラレマシテ、計論
  ヲ終局シテ、採決ノ結果滿場一致デ原案ヲ
  可決シタノデアリマス、引續イテ其附帶決
  議ヲ附スベキヤ否ヤヲ議場ニ諮リマシタ所
  ガ、又滿場一致デ之ヲ附スベシト云フコト
  ニ異議ガナカッタノデアリマス、斯ノ如クニ
  シテ政府原案ヲ、滿場一致デ通シマシタコ
  トヲ御報告申上ゲマス、此段御報告致シマ
  ス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=13

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• 014・秋田清

  ○議長(秋田清君)　三案ノ第二讀會ヲ開ク
  ニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=14

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• 015・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  三案!第二讀會ヲ開クニ決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=15

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• 016・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　直チニ三案ノ第二讀會ヲ
  開キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告ノ
  通リ可決セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=16

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• 017・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君ノ動議ニハ御異
  議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=17

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• 018・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  直チニ三案ノ第二讀會ヲ開キ、議案全部ヲ
  議題ト致シマス
  地方鐵道法又ハ軌道法ニ依リ交付スル
  國際證劵ニ關スル法律案
  第二讀會(確定議)
  秋田鐵道株式會社所屬鐵道外三鐵道買
  收ノ爲公債發行ニ關スル法律案
  第二讀會(確定議)
  播電鐵道株式會社所属鐵道ノ經營廢止
  ニ對スル補償ノ爲公債發行ニ關スル法
  律案第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=18

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• 019・秋田清

  ○議長(秋田清君)　別ニ御發議モアリマセ
  又、仍テ第三讀會ヲ省略シテ、委員長報〓
  ノ通リ可決確定致シマシタ(拍手)-日程
  第五、政府提出、農會法中改正法律案ノ第
  一讀會ノ續ヲ開キマス、委員長ノ報告ヲ求
  メマス-高橋熊次郞君-委員長ハ居ラ
  レマセヌカ
  (「後廻シ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=19

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• 020・秋田清

  ○議長(秋田清君)　委員長在席ナシトノ趣
  デアリマスカラ、此審議ヲ後廻シト致シマ
  ス-此際一言致シマス、議員提出法律案
  ノ趣旨辯明ハ、各議席ニ於テ極メテ簡潔ニ
  之爲シ、其時間ハ五分間以内トスルコト
  ハ、昨日本會議ニ於テ御決定相成リマシタ
  ガ、本日モ同樣ノコトヽ爲スニ御異議アリ
  マセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=20

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• 021・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ其通リ決シマシタ、尙ホ趣旨辯明
  ノ省略ヲ申出デラルル向ハ、御希望ニ依リ
  マシテ、議長ニ於テ適當ト認メル程度ノ理
  由書ヲ、特ニ速記錄ニ揭載スルコトヲ許ス
  コトモ、昨日ト同樣ニ取扱ヒタイト考ヘマ
  スー日程第六及ビ第七ハ、都合ニ依リマ
  シテ後廻シト致シタイト存ジマス、其審議
  後廻シトナスニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=21

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• 022・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ其通リ決シマシタ、日程第八、護國共
  濟組合法案ノ第一讀會ヲ開キマス-提出
  者助川啓四郞君
  第八護國共濟組合法案(大口喜六君
  外九名提出)第一讀會
  護國共濟組合法案
  護國共濟組合法
  第一章護國共濟組合
  第一節總則
  第一條本法ニ於テ護國共濟組合トハ國
  民皆兵ノ本義ニ鑑ミ互助共濟ニ依リ兵
  役義務服行ニ必要ナル家庭ノ經濟的準
  備ヲ整へ義務ノ遂行ニ遺憾ナキヲ期ス
  ルヲ以テ目的トス
  第二條護國共濟組合ハ法人トス
  第三條組合ノ地區ハ市町村又ハ町村組
  合ノ區域ニ依ル但シ特別ノ事由アルト
  キハ組合ノ地區ハ此ノ區域ニ依ラサル
  コトヲ得
  第四條組合ハ國、公共團體及命令ヲ以
  テ規定シタルモノヲ除クノ外其ノ地區
  內ニ住所ヲ有スル法人又ハ其ノ地區內
  ニ一戶ヲ構フル者ヲ以テ組合員トス但
  シ世帶主不在ナルトキハ其ノ期間家事
  擔當者ヲ以テ世帶主ト看做ス
  第五條北海道、府縣及市町村ハ命令ノ
  定ムル所ニ依リ每年度豫算ノ範圍內ニ
  於テ組合ノ經費ノ一部ヲ負擔ス
  第六條本法ニ於テ市町村トアルハ市制
  町村制ヲ施行セサル地ニ在リテハ之ユ
  準スヘキモノトス
  第二節設立
  第七條護國共濟組合ハ其ノ地區內ノ組
  合員タル資格ヲ有スル者三分ノ二以上
  ノ同意アルニ非サレハ之ヲ設立スルコ
  トヲ得ス
  第八條組合ノ設立者ハ定款ヲ作リ之ヲ
  主タル事務所所在地ノ地方長官ノ認可
  ヲ受クヘシ
  第九條組合ハ前條ニ依ル設立ノ認可ヲ
  受ケタル時ニ設立ス
  第十條組合定款ニ規定スヘキ事項左ノ
  如シ
  一目的
  二名稱
  三地區
  四事務所
  五組合員ノ負擔
  六共ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
  第十一條創立組合會ニ於テハ其ノ會員
  タル資格ヲ有スル者ノ中ヨリ其ノ役員
  竝其ノ組織スヘキ組合會ノ議員ト爲ル
  ヘキ者ヲ選擧スヘシ
  第十二條組合成立シタルトキハ其ノ地
  區內ノ組合員タル資格ヲ有スル者ハ總
  テ之ニ加入シタルモノト看做ス
  第十三條組合設立ニ關スル事項ハ勅令
  ヲ以テ之ヲ定ム
  第三節組合會
  第十四條組合ニ組合會ヲ置ク
  組合會ハ組合長、副組合長及組合會議
  員ヲ以テ之ヲ組織ス
  第十五條組合會議員ハ組合員中ヨリ之
  ヲ選擧ス
  議員ノ定數、任期及選擧ニ關スル事項
  ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
  第十六條組合會議員ハ名譽職トス
  第十七條組合會ハ左ニ揭クル事項ヲ議
  決ス
  一組合定款ノ變更又ハ細則ノ制定及
  改廢スルコト
  二組合ノ事業ニ關スルコト
  三歲入出豫算ヲ定ムルコト
  四組合事業ノ報〓及決算報告ヲ認定
  スルコト
  五共同金、組合經費又ハ夫役現品ノ
  賦課徵收ニ關スルコト
  六寄附金募集ニ關スルコト
  七財產ノ管理處分及取得ニ關スルコ
  ト
  八組合ニ係ル訴願、訴訟及和解ニ關
  スルコト
  前項第一號、第三號、第五號ニ揭クル
  事項ノ決議ハ行政官廳ノ認可ヲ受クル
  ニ非サレハ其ノ效力ヲ生セス
  第十八條組合會ハ組合長之ヲ招集ス
  組合會ノ招集ハ開會ノ日ヨリ少クトモ
  三日前ニ之ヲ告知スヘシ但シ臨時急施
  ヲ要スル場合ハ此ノ限ニ在ラス
  前項ノ〓知ニハ會議ノ目的タル事項ヲ
  記載スヘシ
  第十九條組合會ハ每年一囘通常會ヲ開
  キ其ノ他臨時ノ必要アル每ニ臨時會ヲ
  開ク
  第二十條組合會ハ組合長ヲ以テ議長ト
  ス組合長故障アルトキハ副組合長議長
  ノ職務ヲ代理ス
  組合長及副組合長共ニ故障アルトキハ
  議員中ヨリ假議長ヲ選擧シ之ニ充ツ
  前項假議長選擧ニ關スル事項ハ組合定
  款ヲ以テ之ヲ定ム
  第二十一條組合會ノ議事ハ本法ニ別段
  ノ規定アル場合ヲ除クノ外出席者ノ過
  半數ヲ以テ之ヲ決ス可否同數ナルトキ
  ハ議長ノ決スル所ニ依ル
  第二十二條組合定款ノ變更又ハ細則ノ
  制定、改廢ハ議員定數ノ三分ノ二以上
  ヲ以テ之ヲ議決ス
  第四節役員
  第二十三條組合ニ左ノ役員ヲ置ク
  組合長
  副組合長
  會計
  理事
  班長
  組合長ハ組合會ニ於テ組合員中ヨリ之
  ヲ選擧ス副組合長、會計、理事及班長
  ハ組合長ノ推薦ニ依リ組合會之ヲ定ム
  役員ノ任期ハ四年トス
  組合長選擧ニ關スル事項ハ勅令ヲ以テ
  之ヲ定ム
  第二十四條組合ノ役員ハ名譽職トス
  第二十五條組合長ハ組合ヲ代表シ事務
  ヲ總理ス
  副組合長ハ組合長ヲ輔佐シ組合長故障
  アルトキ其ノ職務ヲ代理ス
  會計ハ組合長ノ命ヲ承ケ金錢出納ノ事
  務ヲ掌理ス
  理事及班長ハ組合定款ノ定ムル所ニ依
  リ事務ヲ分掌ス
  第二十六條組合會ノ議決ヲ經ヘキ事項
  ニシテ臨時急施ヲ要シ組合會ヲ招集ス
  ルノ暇ナシト認ムルモノハ組合長之ヲ
  專決處分スルコトヲ得
  前項ノ場合ニ於テハ組合長ハ次ノ組合
  會ニ於テ其ノ承認ヲ求ムヘシ
  第五節護國共同金
  第二十七條護國共同金ノ各組合負擔額
  ハ護國共濟組合中央會ニ於テ各別ニ之
  ヲ決定ス
  第二十八條組合ハ組合員又ハ組合員ノ
  家族ニシテ徵收セラレ又ハ召集セラレ
  タル陸海軍兵(下士ニ任官シタル者モ
  含ム)アルトキハ其ノ服務期間中家族
  ニ對シ護國共同金ヲ給與ス但シ是等ノ
  兵ニシテ現ニ恩給又ハ動章年金ヲ受ケ
  ツツアルトキハ其ノ家族ニ對シテハ護
  國共同金ヲ給與セス又ハ給與額ヲ減ス
  ルコトヲ得
  護國共同金給與ノ種類及其ノ金額ハ護
  國共濟組合中央會ニ於テ之ヲ定ム
  第二十九條組合ハ第二十七條ノ規定ニ
  依ル護國共濟組合中央會ノ決定セル金
  額ヲ以テ護國共同金ノ給與ヲ爲シ尙餘
  剩アルトキハ其ノ餘剩額ハ之ヲ護國共
  濟組合中央會ニ納付スヘシ若此ノ金額
  ニ依リ不足ヲ生シタルトキハ其ノ不足
  額ハ護國共濟組合中央會ニ於テ之ヲ補
  給ス
  第三十條護國共同金ノ給與トシテ支給
  ヲ受ケタルモノヲ標凖トシテ租稅其ノ
  他ノ公課ヲ課スルコトヲ得ス
  第六節經理
  第三十一條組合ハ組合員ニ對シ護國共
  同金分擔額及組合經費ヲ分賦シ過怠金
  ヲ徴收スルコトヲ得
  組合ハ組合會ノ決議ニ依リ前項ノ賦課
  徵收ノ方法ニ依ラスシテ組合員ノ寄附
  ニ依ルコトヲ得
  組合員中已ムコトヲ得サル事情アリト
  認ムル者ニ對シテハ第一項ノ賦課ヲ免
  除スルコトヲ得
  第三十二條組合ハ護國共同金ノ給付ヲ
  爲スヘキ組合員ニ對シ組合會ノ決議又
  ハ組合定款ノ定ムル所ニ依リ家業又ハ
  生活上ノ援助ヲ與フルコトヲ得
  前項ニ關シ必要アルトキハ組合會ノ決
  議ニ依リ組合員ニ對シ夫役現品ノ賦課
  ヲ爲スコトヲ得
  第三十三條市町村長ハ護國共濟組合長
  ヨリ護國共同金分擔金、組合經費又ハ
  過怠金ノ滯納處分ヲ請求セラレタルト
  キハ市町村稅ノ例ニ依リ之ヲ處分ス
  市町村長カ前項ノ請求ヲ受ケタル日ヨ
  リ三十日以内ニ其ノ處分ニ著手セス又
  ハ九十日以內ニ之ヲ結了セサルトキハ
  組合長ハ地方長官ノ認可ヲ得テ之ヲ處
  分スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ町村
  制第百十一條第一項及第四項ノ規定ヲ
  準用ス
  前二項ニ規定スル徵收金ノ先取特權ノ
  順位ハ市町村其ノ他之ニ準スヘキモノ
  ノ徵收金ニ次クモノトス
  護國共同金分擔額、組合經費ノ分賦又
  ハ過怠金ノ徵收ニ關シテハ勅令ノ定ム
  ル所ニ依リ異議ノ申立、訴願及行政訴
  訟ヲ爲スコトヲ得
  第三十四條組合ノ會計年度ハ政府ノ會
  計年度ニ依ル
  第三十五條組合長ハ每會計年度ノ歲入
  出豫算ヲ調製シ當該年度開始前ノ通常
  組合會ノ決議ヲ經ヘシ
  第三十六條組合ハ特定ノ目的ノ爲積立
  基金ヲ設クルコトヲ得
  第三十七條組合ノ財產管理ノ方法ハ命
  令ヲ以テ之ヲ定ム
  第七節解散、合併及分割
  第三十八條組合解散又ハ合併ヲ爲サム
  トスルトキハ組合會ニ於テ議員定數三
  分ノ二以上ノ同意ヲ得合併ノ場合ニ於
  テハ組合定款ヲ議定シ事由ヲ具シ主務
  官廳ノ認可ヲ受クヘシ
  組合分割ヲ爲サムトスルトキハ前項ノ
  規定ニ準スル同意ノ外分割組合ノ組合
  員タル資格ヲ有スル者ノ三分ノ二以上
  ノ同意ヲ得組合ノ權利義務ノ限度ヲ定
  メ且組合定款ヲ議定シ事由ヲ具シ主務
  官廳ノ認可ヲ受クヘシ
  第九條乃至第十二條ノ規定ハ前二項ノ
  場合ニ之ヲ準用ス
  第三十九條合併後存續スル組合又ハ合
  併ニ因リテ設立シタル組合ハ合併ニ因
  リテ消滅シタル組合ノ權利義務ヲ承繼
  ス
  分割ニ因リテ設立シタル組合ハ前條ノ
  規定ニ依リテ定リタル限度ニ於テ從前
  ノ組合ノ權利義務ヲ承繼ス
  第四十條組合ハ解散ノ後ト雖〓算ノ目
  的ノ範圍內ニ於テハ仍存續スルモノト
  看做ス
  第四十一條組合解散シタルトキハ組合
  長及副組合長ヲ以テ其ノ〓算人トス但
  シ定款ニ別段ノ規定アルトキ又ハ組合
  會ニ於テ選任シタル者アルトキハ此ノ
  限ニ在ラス
  前項ノ規定ニ依リ〓算人タル者ナキト
  キハ主務官廳〓算人ヲ選任ス〓算人闕
  ケタルトキ亦同シ
  第四十二條〓算人ハ組合ヲ代表シ〓算
  ヲ爲スニ必要ナル一切ノ行爲ヲ爲ス權
  限ヲ有ス〓算方法及財產處分ニ付テハ
  主務官廳ノ認可ヲ受クヘシ
  第四十三條主務官廳必要ト認ムルトキ
  ハ〓算方法及財產處分ノ變更ヲ命シ又
  ハ〓算人ヲ解任スルコトヲ得
  第二章護國共濟組合中央會
  第四十四條護國共濟組合中央會ハ法人
  トシ其ノ主タル事務所ヲ東京市ニ置ク
  第四十五條護國共濟組合中央會ノ業務
  左ノ如シ
  一護國共同金ノ各組合負擔額又ハ護
  國共同金ノ給與ノ種類及其ノ金額ノ
  決定
  二護國共濟組合ノ指導
  三其ノ他必要ナル事項
  前項第一號ノ決定ニ必要ナル事項ハ命
  令ヲ以テ之ヲ定ム
  第四十六條護國共濟組合中央會ニ理事
  長、副理事長各一人理事、監事各三人
  以上ヲ置ク
  第四十七條理事長ハ護國共濟組合中央
  會ヲ代表シ其ノ事務ヲ總理ス
  副理事長ハ理事長事故アルトキ其ノ職
  務ヲ代理シ理事長闕員ノトキ其ノ職務
  マヨナ
  副理事長及理事ハ理事長ヲ輔佐シ會則
  ノ定ムル所ニ從ヒ業務ヲ掌理ス
  監事ハ會則ノ定ムル所ニ從ヒ業務ヲ監
  査ス
  第四十八條理事長、副理事長、理事及
  監事ハ主務大臣之ヲ任命ス理事長、副
  理事長及理事ノ任期ハ五年、監事ノ任
  期ハ三年トス但シ其ノ任期滿限ノ後再
  任ヲ命スルコトヲ得
  第四十九條護國共濟組合中央會ニ審議
  會員三十名以上ヲ置キ主務大臣之ヲ任
  命ス但シ其ノ半數以上ハ會員中ヨリ之
  ヲ任命スルコトヲ要ス
  審議會員ハ名譽職トシ其ノ任期ハ三年
  トス
  第五十條審議會員ハ會則ノ定ムル所ニ
  依リ業務經營ニ關スル重要ナル事項ニ
  就キ理事長ノ諮問ニ應スルノ外左ニ揭
  クル事項ヲ議決ス
  一第四十五條第一號ニ關スル事項
  二歲入出豫算ヲ定ムルコト
  三事業ノ報〓及決算報告ヲ認定スル
  コト
  第五十一條護國共濟組合中央會ノ目的
  ニ贊成シ護國共同金又ハ特別基金中ニ
  寄附ヲ爲シ若ハ爲サムトスル者ヲ護國
  共濟組合中央會ノ會員トス
  法人ト雖護國共濟組合中央會ノ會員タ
  ルコトヲ得
  前二項ノ會員ノ種類及寄附ニ關スル事
  項ハ會則ヲ以テ之ヲ定ム
  第五十二條政府ハ勅令ノ定ムル所ニ依
  リ每年度豫算ノ範圍内ニ於テ護國共同
  金ノ一部ヲ負擔ス
  第五十三條第三十四條乃至第三十七條
  ノ規定ハ護國共濟組合中央會ニ付之ヲ
  準用ス
  第三章監督
  第五十四條護國共濟組合ハ第一次ニ北
  海道廳長官及府縣知事、第二次ニ內務
  大臣之ヲ監督ス
  護國共濟組合中央會ハ內務大臣之ヲ監
  督ス
  第五十五條監督官廳ハ護國共濟組合中
  央會及護國共濟組合ニ對シ會務ニ關スル
  報告ヲ爲サシメ會務ノ執行又ハ財產ノ
  狀況ヲ檢査シ會則、定款、細則、收支
  豫算又ハ經費ノ分賦收入方法ノ變更ヲ
  命シ其ノ他監督上必要ナル命令ヲ發シ
  又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
  第五十六條監督官廳ハ護國共濟組合中
  央會審議會若ハ護國共濟組合會ノ決議
  又ハ護國共濟組合中央會若ハ講國共濟
  組合ノ役員ノ行爲カ適當ナラスト認ム
  ルトキハ決議ヲ取消シ又ハ役員、審議
  會員ヲ解任シ若ハ組合會議員ノ改選ヲ
  命スルコトヲ得
  附則
  本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
  主務大臣ハ護國共濟組合中央會ノ設立委
  員ヲ任命シ設立ニ關スル一切ノ事務ヲ處
  理セシム
  設立委員ハ會則ヲ定メ主務大臣ニ提出シ
  護國共濟組合中央會設立ノ認可ヲ受クヘ
  シ
  設立ニ關スル事務結了シタルトキハ設立
  委員ハ其ノ事務ヲ護國共濟組合中央會理
  事長ニ引渡スヘシ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=22

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• 023・大口喜六

  ○大口喜六君　議長

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=23

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• 024・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　大口君、何デスカ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=24

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• 025・大口喜六

  ○大口喜六君　助川君ガ只今此席ニ居リマ
  セヌカラ、私モ提出者ノ一人デアリマスノ
  デ、私カラ簡單ニ說明致シタイ、此席ヨリ
  御許シヲ願ヒタイト思ヒマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=25

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• 026・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　許可致シマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=26

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• 027・大口喜六

  ○大口喜六君　本案ハ理由書ニ書イテアリ
  マス通リ、兵役ニ就キマシタ者ノ家族等ヲ
  保護致シマス爲ニ、特ニ組合ヲ設ケタイト
  云フ法案デアリマス、詳シイコトハ又說明
  ノ機會ニ於テ致シタイト存ジマス、願クバ
  御贊成ヲ願ヒタイト思ヒマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=27

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• 028・青木雷三郎

  ○青木雷三郞君　本案ハ〓瀨一郞君外四名
  提出、農村救濟負擔均衡法案委員ニ併セ付
  託セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=28

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• 029・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=29

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• 030・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ、日程第九、
  破產者ノ公ノ資格ニ關スル法律案ノ第一讀
  會ヲ開キマス、提出者土屋〓三郞君-土
  屋君ハ居ラレマセヌカ
  〔「後廻シ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=30

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• 031・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　然ラバ本案ヲ審議後廻
  シト致シマス、日程第十、蠶絲業組合法中
  改正法律案ノ第一讀會ヲ開キマス-提出
  者加藤知正君
  第十蠶絲業組合法中改正法律案(加
  藤知正君外五名提出)第一讀會
  蠶絲業組合法中改正法律案
  蠶絲業組合法中左ノ通改正ス
  第二十一條養蠶實行組合ハ養蠶者七人
  以上ニ非ザレバ之ヲ設立スルコトヲ得ズ
  第二十一條ノ二養蠶實行組合ヲ設立セ
  ントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ
  其ノ地域內ノ養蠶者ノ三分ノ二以上ノ
  同意ヲ得テ創立總會ヲ開キ規約ヲ議定
  シ役員ヲ選任シ行政官廳ノ認可ヲ受ク
  ベシ
  第三十六條第一項ノ規定ハ前項ノ創立
  總會ノ決議ニ之ヲ準用ス
  第二十一條ノ三養蠶實行組合ノ規約ニ
  ハ左ニ揭グル事項ヲ記載スベシ
  一目的
  二名稱
  三地區
  四事務所ノ所在地
  五組合員ノ加入及脫退ニ關スル規定
  六事業及其ノ執行ニ關スル規定
  七役員ニ關スル規定
  八組合費其ノ他會計及資產ニ關スル
  規定
  九損失分擔ニ關スル規定
  十組合ガ公告ヲ爲ス方法
  十一存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メ
  タルトキハ其ノ時期又ハ事由
  第二十一條ノ四養蠶實行組合ハ設立ノ
  認可ヲ受ケタル時成立ス
  第二十一條ノ五養蠶實行組合成立シタ
  ルトキハ其ノ地區內ノ組合員タル資格
  ヲ有スルモノハ總テ其ノ組合員トス
  第二十一條ノ六行政官廳必要アリト認
  ムルトキハ區域ヲ指定シ養蠶者ニ對シ
  養蠶實行組合ノ設立ヲ命ズルコトヲ得
  前項ノ規定ニ依ル設立ニ關シ必要ナル
  事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
  第二十二條養蠶實行組合ハ其ノ規約ノ
  變更及役員ノ選任又ハ解任ハ行政官廳
  ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
  第二十三條第二項第一號中「第二十一條
  第二項」ヲ「第二十一條ノ三」ニ改メ第三
  項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
  第一項ノ期間ハ設立ノ認可書ノ到達シ
  タル時ヨリ之ヲ起算ス
  第二十五條ノ二養蠶實行組合ハ命令ノ
  定ムル所ニ依リ規約ヲ以テ總會ニ代ル
  ベキ總代會ヲ設クルコトヲ得
  總會ニ關スル規定ハ前項ノ總代會ニ之
  ヲ準用ス但シ總代會ニ於テハ解散ノ決
  議ヲ爲スコトヲ得ズ
  第二十五條ノ三養蠶實行組合ノ決議ニ
  依ル解散ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ
  非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
  第二十五條ノ四行政官廳ハ養蠶實行組
  合ノ決議又ハ役員ノ行爲ガ法令若ハ定
  款ニ違反シ又ハ公益ヲ害シ若ハ害スル
  ノ虞アリト認ムルトキハ決議ヲ取消
  シ、役員ヲ解任シ、組合ノ業務ヲ停止
  シ又ハ組合ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
  第二十六條中「民法第三十八條一項」ノ上
  ニ「第九條第一項及第二項、」ヲ加フ
  附則
  本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
  本法施行前ニ設立シタル養蠶實行組合ニ
  シテ本法施行ノ際現ニ存スルモノハ命令
  ノ定ムル所ニ依リ本法施行ノ日ヨリ一年
  間ハ之ヲ本法ニ依リ認可ヲ受ケタルモノ
  ト看做ス
  本法施行ノ日ヨリ一年內ニ命令ノ定ムル
  所ニ依リ行政官廳ノ認可ヲ受ケタルモノ
  ニ限リ其ノ期間經過後ト雖モ仍本法ニ依
  ル養蠶實行組合ト看做ス
  第二項ノ期間內ニ前項ノ認可ヲ受ケザル
  モノハ其ノ期間滿了ノ日ニ解散ス
  日本勸業銀行法第十五條第三項及第三十
  二條第一項第三號、農工銀行法第七條ノ
  五及第二十三條第三號竝ニ北海道拓殖銀
  行法第八條第四項中「產業組合、」ノ下ニ
  「養蠶實行組合、」ヲ加フ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=31

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• 032・加藤知正

  ○加藤知正君　蠶絲業ハ我國重要ノ產業デ
  アリマスカラ、昨年蠶絲業組合法ヲ制定シ
  關係各業者ヲシテ有力ナル團體ヲ組織セシ
  メ、自治的ニ事業ノ改良發達及ビ統制ヲ圖
  ラシムルコトヽ致シマシタガ、最近ノ情勢
  ハ本法制定當時ト著シク其趣ヲ異ニシ、殊
  ニ養蠶業ニアリマシテハ、是ガ統制ヲ徹底
  セシメ、其完璧ヲ期スルノ必要、洵ニ緊切
  ナルモノガアルヤウニ相成リマシタ、然ル
  ニ本法中ニハ目的達成上必要ト認メラル
  所ノ點ガアリマセヌカラ、玆ニ適當ナル改
  正ヲ加フルノ必要ヲ認メマシテ、本案ヲ提
  出致シタ次第デアリマス、希クハ滿場諸君
  ノ御贊成ヲ御願致シマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=32

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• 033・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　本案ハ政府提出、輸出生
  絲販賣統制法案ノ委員ニ、併セ付託セラレ
  ンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=33

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• 034・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=34

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• 035・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ、日程第十
  一、競爭入札ノ取締等ニ關スル法律案ノ第
  一讀會ヲ開キマス-提出者福田關次郞君
  〔「福田君ハ今委員會ニ行ッテ居リマス
  カラ、ドウゾ後廻シニ願ヒマス」ト呼フ
  者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=35

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• 036・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　本案ハ審議後〓シト致
  シマス、日程第十二乃至第百十四ハ建議委
  員ニ付託シタル議案ナルニ依リ、一括議題
  トナスニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

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• 037・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ日程第十二、澁川長野原間鐵道敷設速
  成ニ關スル建議案外百一一件ヲ、一括シテ議
  題ト致シマス、建議委員長ノ報告ヲ求メマ
  ス-建議委員長星島二郞君
  第十二澁川長野原間鐵道敷設速成ニ
  關スル建議案(木檜三四郞君提出)
  (委員長報告)
  第十三後免富岡間鐵道速成ニ關スル
  建議案(田村實君外一名提出)
  (委員長報告)
  第十四花卷釜石間鐵道速成ニ關スル
  建議案(小野寺章君外四名提出)
  (委員長報告)
  第十五白石中村間鐵道敷設速成ニ關
  スル建議案(佐々木家壽治君外四名
  提出)(委員長報告)
  第十六關ケ原木ノ本間鐵道敷設ニ關
  スル建議案(仙波久良君外二名提出)
  (委員長報告)
  第十七福島猪苗代間鐵道敷設ニ關ス
  ル建議案(林平馬君提出)
  (委員長報告)
  第十八雪國地帶ノ鐵道敷設速成ニ關
  スル建議案(八田宗吉君提出)
  (委員長報告)
  第十九湖南鐵道建設ニ關スル建議案
  (八田宗吉君提出)(委員長報告)
  第二十柳津野澤間及坂下喜多方間鐵
  道敷設ニ關スル建議案(八田宗吉君
  提出)(委員長報〓)
  第二十一野岩羽鐵道速成ニ關スル建
  議案(林平馬君提出)(委員長報告)
  第二十二野岩羽鐵道速成ニ關スル建
  議案(八田宗吉君外三名提出)
  (委員長報〓)
  第二十三二瀨長尾間鐵道敷設速成ニ
  關スル建議案(實岡半之助君提出)
  (委員長報告)
  第二十四二瀨長尾間鐵道敷設速成ニ
  關スル建議案(高野喜六君提出)
  (委員長報告)
  第二十五大垣鯖江間鐵道敷設ニ關スル
  建議案(齋藤直橋君外一名提出)
  (委員長報〓)
  第二十六澁川上田間國營自動車運輸
  開始ニ關スル建議案(木暮武太夫君
  外三名提出)(委員長報告)
  第二十七京都市內國有鐵道高架改築
  ニ關スル建議案(中野種一郞君外二
  名提出)(委員長報告)
  第二十八京都市內國有鐵道高架改築
  ニ關スル建議案(田中祐四郞君外三
  名提出)(委員長報告)
  第二十九石炭鐵道運賃低減ニ關スル
  建議案(鈴木辰三郞君外二名提出)
  (委員長報告)
  第三十石炭鐵道運賃引下ニ關スル建
  議案(中井川浩君外一名提出)
  (委員長報告)
  第三十一靑森函館間航路特定運賃廢
  止ニ關スル建議案(林儀作君外二名
  提出)(委員長報告)
  第三十二日本精神作興ニ關スル建議
  案(荒川五郞君提出)(委員長報告)
  第三十三我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ
  關スル建議案(佐藤與一君外一名提
  西(委員長報告)
  第三十四我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ
  關スル建議案(熊谷五右衞門君提出)
  (委員長報告)
  第三十五、貴衆兩院議長副議長及議員
  優遇ニ關スル建議案(一松定吉君外
  四名提出)(委員長報告)
  第三十六帝展第四部ニ刀劍追加ニ關
  スル建議案(栗原彥三郞君提出)
  (委員長報〓)
  第三十七國技奬勵作振ニ關スル建議
  案(胎中楠右衞門君外十四名提出)
  (委員長報告)
  第三十八公立商船學校卒業生ニ對シ
  特別〓育機關設置ニ關スル建議案
  (立川平君外三名提出)(委員長報告)
  第三十九北海道東部ニ高等農林學校
  設置ニ關スル建議案(木下成太郞君
  外二名提出)(委員長報告)
  第四十東京帝國大學農學部附屬農業
  〓員養成所獨立ニ關スル建議案(加
  藤知正君外六名提出)(委員長報告)
  第四十一書道振興奬勵ニ關スル建議
  案(安藤正純君外七名提出)
  (委員長報〓)
  第四十二校外〓護施設ニ關スル建議
  案(蔭山貞吉君外七名提出)
  (委員長報告)
  第四十三校外〓護施設ニ關スル建議
  案(荒川五郞君外十五名提出)
  (委員長報告)
  第四十四岐阜地方及區裁判所移轉改
  築ニ關スル建議案(大野伴睦君提出)
  (委員長報〓)
  第四十五刑務所製作品制限ニ關スル
  建議案(一松定吉君外四名提出)
  (委員長報告)
  第四十六阪神地方ニ國際飛行場設置
  ニ關スル建議案(蔭山貞吉君提出)
  (委員長報〓)
  第四十七北海道南端ニ航空場設置ニ
  關スル建議案(林儀作君外二名提出)
  (委員長報告)
  第四十八東京札幌間定期航空輸送開
  始ニ關スル建議案(丸山浪彌君外七
  名提出)(委員長報〓)
  第四十九東北地方ニ軍需品工場設置
  ニ關スル建議案(佐々木家壽治君外
  二十九名提出)(委員長報告)
  第五十東北地方ニ於ケル資源開發竝
  軍需品工場設置ニ關スル建議案禽
  橋壽太郞君提出)(委員長報告)
  第五十一東北地方ニ軍需品工場設置
  ニ關スル建議案(村松久義君外六名
  提出)(委員長報〓)
  第五十二陸軍常備團隊配備ニ關スル
  建議案(出井兵吉君外九名提出)
  (委員長報告)
  第五十三北海道ニ航空隊設置ニ關ス
  ル建議案(坂東幸太郞君提出)
  (委員長報告)
  第五十四道路改良計畫ニ關スル建議
  案(福井甚三君外三名提出)
  (委員長報告)
  第五十五國道八號線改修速成ニ關ス
  ル建議案(大崎〓作君外五名提出)
  (委員長報告)
  第五十六治水計畫ニ關スル建議案
  (福井甚三君外六名提出)
  (委員長報〓)
  第五十七久慈川改修工事竝水源涵養
  促進ニ關スル建議案(中井川浩君提
  山(委員長報告)
  第五十八膽澤川改修ニ關スル建議案
  (志賀和多利君提出)(委員長報告)
  第五十九菊川改修工事完成ニ關スル
  建議案(宮本雄一郞君外二名提出)
  (委員長報告)
  第六十小矢部川改修ニ關スル建議案
  (土倉宗明君外三名提出)
  (委員長報告)
  第六十一三津濱港ヲ第二種重要港灣
  ニ指定ニ關スル建議案(武知勇記君
  外二名提出)(委員長報告)
  第六十二伏木港港域擴張ニ關スル建
  議案(高見之通君外三名提出)
  (委員長報告)
  第六十三伏見港指定港灣編入ニ關ス
  ル建議案(田中祐四郞君外三名提出)
  (委員長報告)
  第六十四伏見港指定港灣編入竝淀川
  改修ニ關スル建議案(中野種一郞君
  提出)(委員長報〓)
  第六十五上下水道敷設國庫補助繼續
  ニ關スル建議案(原吉郞君外三名提
  出)(委員長報告)
  第六十六吉野熊野國立公園地域決定
  ニ關スル建議案(松尾四郞君提出)
  (委員長報告)
  第六十七磐梯山ヲ中心トスル國立公
  園指定ニ關スル建議案(林平馬君提
  〓(委員長報告)
  第六十八磐梯山豬苗代湖ヲ中心トス
  ル國立公園指定ニ關スル建議案(八
  田宗吉君提出)(委員長報〓)
  第六十九史蹟名勝天然紀念物保存法
  中改正ニ關スル建議案(坂東幸太郞
  君提出)(委員長報告)
  第七十黑部峡谷自然美保ニ關勝スル
  建議案(益谷秀次君提出)
  (委員長報告)
  第七十一地方稅制限ニ關スル法律中
  改正ニ關スル建議案(高田耘平君外
  三名提出)(委員長報告)
  第七十二地方稅制限ニ關スル法律中
  改正ニ關スル建議案(杉本國太郞君
  外八名提出)(委員長報〓)
  第七十三鹿兒島縣大島郡振興計畫促
  進ニ關スル建議案(金井正夫君提出)
  (委員長報告)
  第七十四別格官幣社田村神社創建ニ
  關スル建議案(中野種一郞君提出)
  (委員長報告)
  第七十五耕地擴張改良事業ニ關スル
  建議案(竹下文隆君外二名提出)
  (委員長報告)
  第七十六耕地擴張改良事業ニ關スル
  建議案(〓瀨一郞君外一名提出)
  (委員長報告)
  第七十七耕地擴張改良事業助成促進
  ニ關スル建議案(岡田喜久治君外三
  名提出)(委員長報告)
  第七十八信濃川魚梯改造ニ關スル建
  議案(原吉郞君外三名提出)
  (委員長報告)
  第七十九機船底曳網漁業取締勵行ニ
  關スル建議案(林儀作君外三名提出)
  (委員長報告)
  第八十膃肭獸獵獲解禁ニ關スル建議
  案(林儀作君外三名提出)
  (委員長報告)
  第八十一國有林野ヲ其ノ地元町村ニ
  拂下又ハ利用ニ關スル建議案(林平
  馬君提出)(委員長報告)
  第八十二國有林野所在市町村ニ對ス
  ル交付金ニ關スル建議案(八田宗吉
  君提出)(委員長報告)
  第八十三林野整備促進ニ關スル建議
  案(高田耘平君外三名提出)
  (委員長報告)
  第八十四林野整備促進ニ關スル建議
  案(杉本國太郞君外八名提出)
  (委員長報告)
  第八十五林業振興ニ關スル建議案
  (高田耘平君外三名提出)
  (委員長報告)
  第八十六林業振興ニ關スル建議案
  (杉本國太郞君外八名提出)
  (委員長報告)
  第八十七林野治水計畫ニ關スル建議
  案(高田耘平君外三名提出)
  (委員長報告)
  第八十八林野治水計畫ニ關スル建議
  案(杉本國太郞君外八名提出)
  (委員長報告)
  第八十九豐橋市外三郡內原野國營開
  墾ニ關スル建議案(近藤壽市郞君提
  〓(委員長報告)
  第九十輸入養鶏飼料取扱ニ關スル建
  議案(近藤壽市郞君外二名提出)
  (委員長報告)
  第九十一高知縣ニ米穀指定倉庫設置
  ニ關スル建議案(依光好秋君外一名
  提出)(委員長報告)
  第九十二馬產振興ニ關スル建議案
  (八田宗吉君外二名提出)
  (委員長報告)
  第九十三地方競馬ノ馬事施設經費ノ
  使途ニ關スル建議案(田子一民君外
  一名提出)(委員長報告)
  第九十四共同繭倉庫及共同乾繭裝置
  普及ニ關スル建議案(横川重次君外
  四名提出)(委員長報告)
  第九十五共同繭倉庫及共同乾繭裝置
  普及ニ關スル建議案(高橋守平君外
  一名提出)(委員長報告)
  第九十六共同繭倉庫及共同乾繭裝置
  普及ニ關スル建議案(戶田由美君外
  二名提出)(委員長報告)
  第九十七古絹靴下輸入取締ニ關スル
  建議案(加藤知正君外四名提出)
  (委員長報告)
  第九十八古絹靴下輸入取締ニ關スル
  建議案(小山邦太郞君外二名提出)
  (委員長報告)
  第九十九古絹靴下輸入取締ニ關スル
  建議案(戶田由美君外二名提出)
  (委員長報告)
  第百絹織物原料步合表示ニ關スル建
  議案(靑木精一君外四名提出)
  (委員長報〓)
  第百一絹織物原料步合表示ニ關スル
  建議案(戶井嘉作君外二名提出)
  (委員長報告)
  第百二絹織物原料步合表示ニ關スル
  建議案(戶田由美君外一一名提出)
  (委員長報〓)
  第百三萬國博覽會開設ニ關スル建議
  案(竹澤太一君外四名提出)
  (委員長報〓)
  第百四北阿弗利加カサブランカ市及
  アルヂヤー市ニ日本商品陳列館設置
  ニ關スル建議案(宮本雄一郞君提出)
  (委員長報告)
  第百五輸出補償法竝同施行規則改正
  ニ關スル建議案(宮本雄一郞君外三
  名提出)(委員長報告)
  第百六鑛業被害地復舊整理委員會設
  置ニ關スル建議案(樋口典常君外二
  十二名提出)(委員長報〓)
  第百七內地移入糖移入場設置ニ關ス
  ル建議案(中野種一郞君外二名提出)
  (委員長報告)
  第百八日滿農業經濟統制ニ關スル建
  議案(立川平君外三名提出)
  (委員長報告)
  第百九關東州ニ工業學校設置ニ關ス
  ル建議案(仙波久良君提出)
  (委員長報〓)
  第百十朝鮮ニ裁判所構成法及辯護士
  法實施ニ關スル建議案(俵孫一君外
  十一名提出)(委員長報告)
  第百十一朝鮮ニ訴願法及行政裁判法
  實施ニ關スル建議案(木下成太郞君
  外十一名提出)(委員長報告)
  第百十二市町村吏員優遇ニ關スル建
  議案(助川啓四郞君外四十三名提出)
  (委員長報告)
  第百十三市町村吏員優遇ニ關スル建
  議案(伊豆富人君提出)(委員長報告)
  第百十四市町村吏員優遇ニ關スル建
  議案(高田耘平君外六名提出)
  (委員長報告)
  澁川長野原間鐵道敷設速成ニ關スル建
  議案
  澁川長野原間鐵道敷設速成ニ關スル
  建議
  政府ハ群馬縣澁川ヨリ中之條ヲ經テ長野
  原ニ至ル鐵道ヲ速ニ敷設セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報〓書
  一澁川長野原間鐵道敷設速成ニ關スル建
  議案(木檜三四郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  後免富岡間鐵道速成ニ關スル建議案
  後免富岡間鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ高知縣後免ヲ起點トシ安藝町ヲ經
  テ德島縣富岡ニ至ル鐵道ヲ速成セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一後免富岡間鐵道速成ニ關スル建議案
  (田村實君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  花卷釜石間鐵道速成ニ關スル建議案
  花卷釜石間鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ花卷釜石間ノ鐵道建設豫定年度ヲ
  繰上ケ速ニ之カ工事ニ著手セラレムコト
  司法大
  右建議ス
  報告書
  一花卷釜石間鐵道速成ニ關スル建議案
  (小野寺章君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  白石中村間鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案
  白石中村間鐵道敷設速成ニ關スル建
  議
  政府ハ速ニ東北本線白石驛ヨリ西根、角
  田、館矢間、丸森、金山、大内等ノ町村
  ヲ經由シ常磐線中村驛ニ連絡スル鐵道ヲ
  敷設シ以テ運輸交通ノ發達ト文化ノ進展
  トヲ促進セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一白石中村間鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案(佐々木家壽治君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  關ケ原木ノ本間鐵道敷設ニ關スル建議
  案
  關ケ原木ノ本間鐵道敷設ニ關スル建議
  政府ハ豫定線東海道線關ケ原ヨリ北陸線
  木ノ本間ニ至ル鐵道ヲ速ニ敷設セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一關ケ原木ノ本間鐵道敷設ニ關スル建議
  案(仙波久良君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  福島猪苗代間鐵道敷設ニ關スル建議案
  福島猪苗代間鐵道敷設ニ關スル建議
  政府ハ東北本線福島驛ヨリ磐越西線猪苗
  代驛ニ至ル鐵道ヲ速ニ敷設セラレムコト
  ヲルム
  右建議ス
  報告書
  一福島猪苗代間鐵道敷設ニ關スル建議案
  (林平馬君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  雪國地帶ノ鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案
  雪國地帶ノ鐵道敷設速成ニ關スル建
  議
  雪國地帶ノ交通ハ冬季間極メテ不便ニシ
  テ貨物ノ運搬住民ノ往來等自動車ノ利用
  ニ依ル能ハス文化ノ施設ニ惠マレサル悲
  慘ノ狀態ハ殆ト想像モ及ハサル所ニシテ
  此等地帶ニ對スル鐵道ノ敷設ハ啻ニ產業
  上忽諸ニ付シ能ハサルノミナラス社會政
  策ノ見地ニ於テモ默過シ能ハサル問題ナ
  リ惟フニ雪國地帶ニ於ケル私設鐵道ニ對
  シテハ資本家ハ其ノ薄利ナルノ故ヲ以テ
  投資スル者ナク隨テ此等地帶ニ於ケル私
  設鐵道ノ企畫ハ到底望ム能ハス故ニ鐵道
  補助法ノ如キ其ノ適用ヲ受クルノ途ナシ
  政府ハ須ラク國有鐵道政策本來ノ精神ニ
  鑑ミ雪國地帶ニ對シテハ特ニ急速ニ鐵道
  ヲ敷設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一雪國地帶ノ鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案(八田宗吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月三日
  建議委員理事田中亮
  衆議院議長秋田〓殿
  湖南鐵道建設ニ關スル建議案
  湖南鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ速ニ磐越西線廣田驛ヲ起點トシテ
  猪苗代湖ノ南岸福良ヲ經東北本線白河驛
  ニ至ル間ノ鐵道ヲ建設シ以テ運輸交通ノ
  發達ヲ促進セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一湖南鐵道建設ニ關スル建議案(八田宗
  吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月三日
  建議委員理事田中亮
  衆議院議長秋田〓殿
  柳津野澤間及坂下喜多方間鐵道敷設ニ
  關スル建議案
  柳津野澤間及坂下喜多方間鐵道敷設
  ニ關スル建議
  政府ハ速ニ會津線柳津ヨリ分岐シ磐越西
  線野澤驛ニ至ル鐵道及會津線坂下驛ヨリ
  分岐シ磐越西線喜多方驛ニ至ル鐵道ヲ敷
  設シ以テ運輸交通ノ連絡ヲ計リ地方文化
  ノ進展ヲ促進セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一柳津野澤間及坂下喜多方間鐵道敷設ニ
  關スル建議案(八田宗吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月三日
  建議委員理事田中亮
  衆議院議長秋田〓殿
  野岩羽鐵道速成ニ關スル建議案
  野岩羽鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ山形縣米澤ヨリ福島縣喜多方ニ至
  ル鐵道竝福島縣田島ヨリ栃木縣今市ニ至
  ル鐵道及栃木縣鹿沼ヨリ栃木ヲ經テ茨城
  縣古河ニ至ル鐵道ヲ速成シ以テ文化惠澤
  ノ均衡ヲ計ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  野岩羽鐵道速成ニ關スル建議案
  野岩羽鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ山形縣米澤ヨリ日中ヲ經テ喜多方
  ニ至ル鐵道、福島縣田島ヨリ栃木縣今市
  ニ至ル鐵道及栃木縣鹿沼ヨリ栃木ヲ經茨
  城縣古河ニ至ル鐵道ヲ速成シ以テ運輸交
  通ノ發達ヲ促進セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一野岩羽鐵道速成ニ關スル建議案(林平
  馬君提出)
  一野岩羽鐵道速成ニ關スル建議案(八田
  宗吉君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通修
  正スヘキモノト議決致候此段及報告候也
  昭和九年三月三日
  建議委員理事田中亮
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  野岩羽鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ山形縣米澤ヨリ日中ヲ經テ喜多方
  ニ至ル鐵道、福島縣田島ヨリ栃木縣今市
  ニ至ル鐵道及栃木縣鹿沼ヨリ栃木ヲ經茨
  城縣古河ニ至ル鐵道ヲ速成シ以テ運輸交
  通ノ發達ヲ促進セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  二瀨長尾間鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案
  二瀨長尾間鐵道敷設速成ニ關スル建
  議
  政府ハ福岡縣二瀨ヨリ長尾ニ至ル鐵道ヲ
  速ニ敷設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  二瀬長尾間鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案
  二瀬長尾間鐵道敷設速成ニ關スル建
  議
  政府ハ福岡縣二瀬ヨリ長尾ニ至ル鐵道ヲ
  速ニ敷設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一二瀨長尾間鐵道敷設遠成ニ關スル建議
  案(實岡半之助君提出)
  一二瀨長尾間鐵道敷設速成ニ關スル建議
  案(高野喜六君提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合スヘキモノト
  修正議決致候此段及報〓候也
  昭和九年三月三日
  建議委員理事田中亮
  衆議院議長秋田〓殿
  大垣鯖江間鐵道敷設ニ關スル建議案
  大垣鯖江間鐵道敷設ニ關スル建議
  本線ハ岐阜縣大垣市ヨリ本巢郡根尾村大
  河原ヲ經テ福井縣鯖江町ニ至ル線路ニシ
  テ地方富源ノ開發、交通運輸ノ發達上ヨ
  リ見テ之カ敷設ノ最緊急ヲ要スルハ言ヲ
  俟タス依テ政府ハ速ニ本鐵道ヲ敷設セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一大垣鯖江間鐵道敷設ニ關スル建議案(齋
  藤直橘君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  澁川上田間國營自動車運輸開始ニ關ス
  ル建議案
  澁川上田間國營自動車運輸開始ニ關
  スル建議
  政府ハ速ニ群馬縣群馬郡澁川ヨリ吾妻郡
  中之條、長野原ヲ經テ長野縣上田ニ至ル
  國營自動車ノ運輸ヲ開始セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報〓書
  一澁川上田間國營自動車運輸開始ニ關ス
  ル建議案(木暮武太夫君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  京都市內國有鐵道高架改築ニ關スル建
  議案
  京都市內國有鐵道高架改築ニ關スル
  建議
  京都市ハ產業竝遊覽都市トシテ逐年交通
  量增加シ昭和五年接續セル一市二十六箇
  町村ヲ編入市域擴大シテ以來交通益頻繁
  ヲ極ム而シテ國有鐵道ハ市內ヲ貫通シ今
  尙高架線ナラサル爲便益ト發展トヲ阻害
  スルコト多大ナルモノアリ依テ政府ハ速
  ニ之ヲ高架線ニ變更セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  京都市內國有鐵道高架改築ニ關スル建
  議案
  京都市內國有鐵道高架改築ニ關スル
  建議
  京都市ハ產業竝遊覽都市トシテ逐年交通
  量增加シ昭和五年接續セル一市二十六箇
  町村ヲ編入市域擴大シテ以來交通益頻繁
  ヲ極ム而シテ國有鐵道ハ市內ヲ貫通シ今
  尙髙架線ナラサル爲便益ト發展トヲ阻害
  スルコト多大ナルモノアリ依テ政府ハ速
  ニ之ヲ高架線ニ變更セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一京都市內國有鐵道高架改築ニ關スル建
  議案(中野種一郞君外二名提出)
  一京都市内國有鐵道高架改築ニ關スル建
  議案(田中祐四郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合スヘキモノト
  修正議決致候此段及報〓候也
  昭和九年二月十五日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  石炭鐵道運賃低減ニ關スル建議案
  石炭鐵道運賃低減ニ關スル建議
  政府ハ石炭ノ鐵道運賃ノ低減ヲ速ニ斷行
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  石炭鐵道運賃引下ニ關スル建議案
  石炭鐵道運賃引下ニ關スル建議
  政府ハ石炭鐵道運賃ヲ引下ケラレムコト
  글로
  右建議ス
  報〓書
  一石炭鐵道運賃低減ニ關スル建議案鈴
  木辰三郞君外二名提出)
  一石炭鐵道運賃引下ニ關スル建議案(中
  井川浩君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「石
  炭鐵道運賃低減ニ關スル建議」ト爲シ別
  紙ノ通修正スヘキモノト議決致候此段及
  報告候也
  昭和九年二月十五日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  石炭鐵道運賃低減ニ關スル建議
  政府ハ石炭ノ鐵道運賃ノ低減ヲ速ニ斷行
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  靑森函館間航路特定運賃廢止ニ關スル
  建議案
  靑森函館間航路特定運賃廢止ニ關ス
  ル建議
  政府ハ國有鐵道靑森函館間航路特定運賃
  徵收ニ關シ現行特定賃率ヲ廢止セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一靑森函館間航路特定運賃廢止ニ關スル
  建議案(林儀作君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  日本精神作興ニ關スル建議案
  日本精神作興ニニ關スル建議
  我カ日本人ハ今ヤ漸ク日本國ノ本體ヲ發
  見シ日本人ノ本質ヲ認識セムトシツツア
  ルモノノ如シ明治維新開國人初ニ當リ歐
  米ノ物質文化ノ新奇ナルニ驚キ之ニ追隨
  シ之ヲ吸收スルニ急ナルヤ爲ニ長足ノ進
  步發展ヲ致シタルノ事功ハ勿論沒スヘキ
  モノニ非スト雖只動モスレハ外ニ走リ過
  キテ內ニ自國ノ姿ヲ見失ヒ自己ノ存在ヲ
  モ忘レムトスル憾アリタルモ爾後次第ニ
  之ヲ咀嚼シ之ヲ消化スルニ及ヒテ漸ク彼
  我ノ眞相ヲ洞察スルト共ニ玆ニ本來ノ自
  我ニ復歸シ蹶起一番其ノ眞面目ヲ發揮セ
  ムトスルニ至リタルハ誠ニ我カ國家民族
  ノ大ナル幸ナリ
  此機運ニ乘シテ益國民ノ特性優質ヲ促進
  シ日本精神ノ根柢ヲ培ヒ以テ正大至醇ノ
  皇道ヲ發揚シ至誠純忠ナル民族精神ヲ大
  成スルコトハ時ニ卽シテ一日ノ猶豫ヲ容
  ササル喫緊事ナリ
  依テ政府ハ國民〓化ノ根本方針トシテ先
  ツ民族意識ノ强化、國家觀念ノ確立及士
  道精神ノ發揮等ニ努力シ以テ肇國ノ皇謨
  ヲ恢弘シ我カ國體ノ精華ヲ中外ニ宣揚ス
  ルコトヲ急要トス乃チ其ノ具體的最重要
  ナル事項ト認ムヘキモノヲ玆ニ列擧シ切
  ニ之カ實行ト督勤トヲ望ム
  一我カ國名ノ稱呼ヲ一定シテ中外ニ公
  宣シ國民ヲシテ之ヲ嚴守セシムルコト
  二御稜威ノ神靈義ヲ闡明シテ大義名分
  ヲ正スコト
  三紀元年暦ヲ用ヰテ肇國宏遠ノ光榮ヲ
  矜恃宣揚スルコト
  四國歌及萬歲ノ意義ニ關スル國民ノ認
  識ヲ正シ國體精神ヲ明徹ニスルコト
  五神社建築樣式ノ大綱ヲ定メ我カ傳統
  ノ古制ヲ保存スルコト
  六大祭祝日ヲ國民修養日ト定メ儀式及
  國民信條ノ普及ヲ督勵シ以テ大ニ敬神
  尊祖ノ國風ヲ發揚スルコト
  七國史國學ヲ小中學校ノ國民〓育及靑
  年〓育ノ重要科目トシ以テ尊皇愛國ノ
  日本精神ヲ浸潤沁徹セシムルコト
  八國民經典ヲ制定シテ普ク國民ヲシテ
  服膺遵守セシムルコト
  九日本精神ノ涵養ニ資スヘキ國民唱歌
  ヲ作リ準國歌トシテ普及セシムルコト
  十民風作興思想善導ニ關スル映畫著述
  等ヲ選賞シテ其ノ改善進步ヲ奬勵スル
  コト
  十一國民ヲシテ迷信打破ニ精進セシメ
  精神生活ノ向上革新ヲ勸奬スルコト
  十二尊農精神ヲ鼓吹シテ國民性ノ特色
  ヲ發揮作興スルコト
  十三國產品愛用ノ風尙ヲ奬勵シテ一層
  愛國心ヲ振作スルコト
  十四表彰模範兵士ノ社會優待法ヲ定メ
  以テ國民ノ義勇奉公ヲ奬勵スルコト
  十五日本刀鍛造事業ノ復興ヲ奬勵シテ
  日本精神ノ涵養ニ資スルコト
  右建議ス
  報告書
  一日本精神作興ニ關スル建議案(荒川五
  郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建議
  案
  我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建
  議
  我カ帝國ノ國名ハ我カ帝國憲法ニ於テ又
  天皇ノ大權ニ基ケル榮典ノ動記ニ於テ
  亦國璽ニ於テ「大日本帝國」タルコトハ一
  點ノ疑ヲ容レサル所ナリ然ルニ政府ハ語
  源曖昧ナル「ジヤパン」又バ「ジヤポン」等
  ノ語ヲモ我カ帝國ノ國名トシテ認容シ之
  ヲ大ニシテハ條約文ニ使用シ之ヲ小ニシ
  テハ外國郵便ノ消印ニ使用スルカ如キ實
  ニ我カ帝國ノ威信ヲ損スルコト尠少ナラ
  ス政府ハ速ニ世界ニ向テ「大日本帝國」ナ
  ル帝國國名ノ稱呼使用ヲ明白ニ宣言スヘ
  シ
  右建議ス
  我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建議
  案
  我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建
  議
  我カ帝國ノ國名ハ我カ帝國憲法ニ於テ又
  天皇ノ大權ニ基ケル榮典ノ動記ニ於テ
  亦國璽ニ於テ「大日本帝國」タルコトハ一點
  ノ疑ヲ容レサル所ナリ然ルニ政府ハ語源
  曖昧ナル「ジヤポン」又ハ「ジヤパン」ナル
  語ヲ以テ我カ帝國ノ國名トシテ認容シ之
  ヲ大ニシテハ條約文ニ使用シ小ニシテハ
  外國郵便ノ「スタンプ」ニ使用セルカ如キ
  實ニ我カ帝國ノ威信ニ關スルノミナラス
  現下ノ非常時局ニ際シ國民精神ノ作興緊
  切ノ折柄國名ノ尊重ヲ懸念セサルカ如キ
  ハ誠ニ遺憾ニシテ且愛國觀念ニ缺如セル
  取扱ナリト謂ハサルヘカラス之ヲ諸外國
  ノ例ニ徵スルニ魯西亞、支那ノ如キ我カ
  政府ニ抗議シ露西亞、中華民國ト夫レ夫
  レ改稱ヲ要求シ我カ政府亦之ヲ承認シタ
  ル實例アリ政府ハ須ラク速ニ世界ニ向テ
  「大日本帝國」タル帝國國名ノ稱呼使用ヲ
  明確ニ宣言スヘシ
  右建議ス
  報〓書
  一我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建議
  案(佐藤與一君外一名提出)
  一我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建議
  案(熊谷五右衞門君提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通修
  正スヘキモノト議決致候此段及報〓候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  我カ帝國國名ノ稱呼使用ニ關スル建
  議
  我カ帝國ノ國名ハ我カ帝國憲法ニ於テ又
  天皇ノ大權ニ基ケル榮典ノ動記ニ於テ
  亦國璽ニ於テ「大日本帝國」タルコトハ一
  點ノ疑ヲ容レサル所ナリ然ルニ政府ハ語
  源曖昧ナル「ジヤパン」又ハ「ジヤポン」等
  ノ語ヲモ我カ帝國ノ國名トシテ認容シ之
  ヲ大ニシテハ條約文ニ使用シ之ヲ小ニシ
  テハ外國郵便ノ消印ニ使用スルカ如キ實
  ニ我カ帝國ノ威信ヲ損スルコト尠少ナラ
  ス政府ハ速ニ世界ニ向テ「大日本帝國」ナ
  ル帝國國名ノ稱呼使用ヲ明白ニ宣言スヘ
  右建議ス
  貴衆兩院議長副議長及議員優遇ニ關ス
  ル建議案
  貴衆兩院議長副議長及議員優遇ニ關
  スル建議
  貴族院及衆議院ノ議長ハ樞密院議長ト同
  一ノ待遇、副議長ハ樞密院副議長ト同一
  ノ待遇、議員ハ高等官一等ト同一ノ待遇
  ヲ受クルノ途ヲ講シ之カ實現ヲ期セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一貴衆兩院議長副議長及議員優遇ニ關ス
  ル建議案(一松定吉君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  帝展第四部ニ刀劍追加ニ關スル建議案
  帝展第四部ニ刀劍追加ニ關スル建議
  政府ハ帝國美術院美術展覽會第四部美術
  工藝品中ニ日本刀ヲ追加セラレムコト
  ヨハム
  右建議ス
  報告書
  一帝展第四部ニ刀創追加ニ關スル建議案
  (栗原彥三郎君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  國技奬勵作振ニ關スル建議案
  國技奬勵作振ニ關スル建議
  相撲道ハ我カ國獨特ノ國技タリ其ノ淵源
  古クシテ遠シ古昔武士ノ未タ起ラサリシ
  當時ヨリ禁闕ヲ守護シ要地ノ防人タリ王
  朝之ヲ節會ノ一ニ加へ幕府之ヲ待ツニ士
  禮ヲ以テセリ明治以降武士ノ廢止ト共ニ
  相撲道漸ク衰へ今日ニ及ヘリ今ヤ風俗萎
  靡軟弱勇武剛健ノ氣象失ハレムトス憂患
  ニ堪ヘサルナリ政府ハ宜シク國技ヲ奬勵
  作振シ勇武剛健ノ風ヲ起シ國民體力ノ增
  進ニ努力スヘキナリ財團法人大日本相撲
  協會ハ夙ニ斯道振興ニ專念シ全國各地ニ
  於ケル學生會靑年團等ニ檢査役力士行司
  ヲ特派シ之カ〓導奬勵ニ努メ文部省檢定
  ノ相撲基本體操ヲ學校ノ需メニ應シテ實
  施シ盡力スル所尠カラス斯ノ如キハ他ニ
  類例ヲ見サル所ナリ政府ハ先ツ財團法人
  大日本相撲協會ニ對シテ相當ナル國庫補
  助ヲ與フルト共ニ政府諸施設ニ於テ適當
  ナル奬勵ノ途ヲ開キ國技ノ作振ニ意ヲ致
  サレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一國技奬勵作振ニ關スル建議案(胎中楠
  右衞門君外十四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  公立商船學校卒業生ニ對シ特別〓育機
  關設置ニ關スル建議案
  公立商船學校卒業生ニ對シ特別〓育
  機關設置ニ關スル建議
  公立商船學校卒業生ヲシテ更ニ高等ノ學
  術技能ヲ習得セシムル爲ニ特別ノ〓育機
  關ヲ設置シ其ノ卒業生ニ對シ官立高等商
  船學校卒業生ト同等ノ資格ヲ與ヘラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一公立商船學校卒業生ニ對シ特別〓育機
  關設置ニ關スル建議案(立川平君外三
  名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  北海道東部ニ高等農林學校設置ニ關ス
  ル建議案
  北海道東部ニ高等農林學校設置ニ關
  スル建議
  政府ハ北海道東部ニ高等農林學校ヲ設置
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一北海道東部ニ高等農林學校設置ニ關ス
  ル建議案(木下成太郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  東京帝國大學農學部附屬農業〓員養成
  所獨立ニ關スル建議案
  東京帝國大學農學部附屬農業〓員養
  成所獨立ニ關スル建議
  我カ國ノ農村ハ今ヤ經濟ノ窮迫其ノ極ニ
  達シ延テ人心ノ不安動搖洵ニ深憂ニ耐ヘ
  サルモノアリ之ヲ匡救シ之ヲ更生セシム
  ルニハ農業〓育竝農村〓育ノ革新徹底ヲ
  圖ラサルヘカラス而シテ〓育ノ革新ト徹
  底トハ〓員ニ其ノ人ヲ得ルコトヲ以テ第
  一要諦トナス仍テ政府ハ東京帝國大學農
  學部附屬農業〓員養成所ヲ獨立セシメ第
  五十囘、第五十一囘、第五十二囘、第五
  十六囘、第五十九囘、第六十二囘及第六
  十四囘帝國議會ニ於ケル本院滿場一致ノ
  要望ヲ速ニ實現シテ農村更生ノ根本ヲ解
  決サレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一東京帝國大學農學部附屬農業〓員養成
  所獨立ニ關スル建議案(加藤知正君外
  六名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  書道振興奬勵ニ關スル建議案
  書道振興奬勵ニ關スル建議
  政府ハ書道振興ノ目的ヲ以テ速ニ是カ機
  關ヲ設ケ書道振興奬勵ノ實ヲ擧ケラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一書道振興奬勵ニ關スル建議案(安藤正
  純君外七名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  校外〓護施設ニ關スル建議案
  校外〓護施設ニ關スル建議
  現時ノ社會情勢ニ鑑ミ學生兒童ノ校外ニ
  於ケル〓護善導ノ爲特ニ相當ノ機關ヲ設
  ケ以テ彼等ヲシテ安ンシテ其ノ學業ニ勤シ
  マシムルヤウ之ヲ保全愛護スルノ必要頗
  ル緊切ナルモノアルヲ認ム仍テ政府ハ速
  ニ其ノ大綱ヲ定メ全國道府縣ヲ督シテ之
  カ實現ヲ圖リ且之ニ要スル經費ハ國庫補
  助又ハ府縣支辨トセラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  校外〓護施設ニ關スル建議案
  校外〓護施設ニ關スル建議
  現時ノ社會情勢ニ鑑ミ學生兒童ノ校外ニ
  於ケル〓護善導ノ爲特ニ相當ノ機關ヲ設
  ケ以テ彼等ヲシテ安ンシテ其ノ學業ニ勤
  シマシムルヤウ之ヲ保全愛護スルノ必要
  頗ル緊切ナルモノアルヲ認ム仍テ政府ハ
  速ニ其ノ大綱ヲ定メ全國道府縣ヲ督シテ
  之カ實現ヲ圖リ且之ニ要スル經費ハ國庫
  補助又ハ府縣支辨トセラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一校外〓護施設ニ關スル建議案(蔭山貞
  吉君外七名提出)
  一校外〓護設施ニ關スル建議案(荒川五
  郞君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通
  (內容同一)修正スヘキモノト議決致候此
  段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  校外〓護施設ニ關スル建議
  現時ノ社會情勢ニ鑑ミ學生兒童ノ校外ニ
  於ケル〓護善導ノ爲特ニ相當ノ機關ヲ設
  ケ以テ彼等ヲシテ安ンシテ其ノ學業ニ勤
  シマシムルヤウ之ヲ保全愛護スルノ必要
  頗ル緊切ナルモノアルヲ認ム仍テ政府ハ
  速ニ其ノ大綱ヲ定メ全國道府縣ヲ督シテ
  之カ實現ヲ圖リ且之ニ要スル經費ハ國庫
  補助又ハ府縣支辨トセラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  岐阜地方及區裁判所移轉改築ニ關スル
  建議案
  岐阜地方及區裁判所移轉改築ニ關ス
  ル建議
  政府ハ速ニ岐阜地方裁判所及同區裁判所
  ヲ移轉改築セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一岐阜地方及區裁判所移轉改築ニ關スル
  建議案(大野伴睦君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  刑務所製作品制限ニ關スル建議案
  刑務所製作品制限ニ關スル建議
  刑務所ノ作業ニ依リテ生產スル製作品ヲ
  制限シ中小商工業者ノ救濟ヲ講セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一刑務所製作品制限ニ關スル建議案(一
  松定吉君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  阪神地方ニ國際飛行場設置ニ關スル建
  議案
  阪神地方ニ國際飛行場設置ニ關スル
  建議
  阪神地方ニ完備セル國際飛行場ノ設置ハ
  獨リ同地方民ノ多年要望スル所ナルノミ
  ナラス苟モ我カ航空界ノ情勢ニ通曉セル
  者ノ等シク熱望シテ止マサル所ナリ然ル
  ニ現在大阪市木津川尻ニ國際飛行場存ス
  ト雖其ノ位置偏在シ四圍ノ狀況亦飛行場
  トシテ甚タ不適當ナルハ既ニ周知ノ事實
  ナリ依テ政府ハ最近ノ國際關係及航空界
  ノ現狀ニ鑑ミ速ニ此ノ二大都市ヲ中心ト
  スル歐米ノ大都市ニ比シ遜色ナキ國際飛
  行場ヲ設置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一阪神地方ニ國際飛行場設置ニ關スル建
  議案(蔭山貞吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  北海道南端ニ航空場設置ニ關スル建議
  案
  北海道南端ニ航空場設置ニ關スル建
  議
  政府ハ北海道南端ニ航空場ヲ設置セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一北海道南端ニ航空場設置ニ關スル建議
  案(林儀作君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  東京札幌間定期航空輸送開始ニ關スル
  建議案
  東京札幌間定期航空輸送開始ニ關ス
  ル建議
  東京仙臺靑森札幌間ニ於ケル定期航空輸
  送ノ開始ハ焦眉ノ急ヲ要スト認ム依テ政
  府ハ出來得ル限リ速ニ之ヲ實現スル樣措
  置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一東京札幌間定期航空輸送開始ニ關スル
  建議案(丸山浪彌君外七名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル建
  議案
  東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル
  建議
  政府ハ東北地方適當ノ地ヲ相シ軍需品工
  場ヲ建設シ軍事費消費ノ普遍ヲ圖リ地方
  工場ノ促進ヲ刺激シ東北振興ノ一助タラ
  シメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  東北地方ニ於ケル資源開發竝軍需品工
  場設置ニ關スル建議案
  東北地方ニ於ケル資源開發竝軍需品
  工場設置ニ關スル建議
  國防上ノ大計ニ鑑ミ政府ハ速ニ東北地方
  ニ於ケル資源ノ開發ト軍需品工場設置ニ
  關シ之カ助成方法ヲ講スヘシ
  右建議ス
  東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル建
  議案
  東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル
  建議
  政府ハ東北地方ニ軍需品工場ヲ設置セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル建
  議案(佐々木家壽治君外一一十九名提出)
  一東北地方ニ於ケル資源開發竝軍需品工
  場設置ニ關スル建議案(高橋壽太郞君
  提出)
  一東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル建
  議案(村松久義君外六名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案トシ
  テ表題ヲ「東北地方ニ軍需品工場設置ニ
  關スル建議」ト爲シ別紙ノ通修正スヘキ
  モノト議決致候此段及報告候也
  昭和九年二月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  東北地方ニ軍需品工場設置ニ關スル
  建議
  政府ハ東北地方適當ノ地ヲ相シ軍需品工
  場ヲ建設シ軍事費消費ノ普遍ヲ圖リ地方
  工業ノ促進ヲ刺激シ東北振興ノ一助タラ
  シメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  陸軍常備團隊配備ニ關スル建議案
  陸軍常備團隊配備ニ關スル建議
  政府ハ現ニ陸軍常備團隊ナキ府縣ニ之ヲ
  配備セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一陸軍常備團隊配備ニ關スル建議案(出
  井兵吉君外九名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  北海道ニ航空隊設置ニ關スル建議案
  北海道ニ航空隊設置ニ關スル建議
  政府ハ北海道ニ航空隊ヲ設置セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一北海道ニ航空隊設置ニ關スル建議案
  (坂東幸太郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  道路改良計畫ニ關スル建議案
  道路改良計畫ニ關スル建議
  惟フニ一國ノ產業ヲ開發シ國民ノ福利ヲ
  增進スルノ途固ヨリ多多アルヘシト雖各
  種交通機關ノ整備ニ俟ツヤ頗ル大ナルモ
  ノアリ就中最普遍的ニシテ且主要ノ交通
  機關タル道路ノ改良普及ト之カ全國的道
  路網ノ統一整備トヲ圖ルハ我カ國現下ノ
  國策中最重要ナル方策ナリトス
  道路改良計畫ニ關シテハ曩ニ大正八年道路
  法施行以來政府當局ハ銳意國道ノ改修計
  畫ヲ進メ地方亦府縣道以下各道路施設ノ
  充實改善ニ努力シ其ノ進步改良ノ跡見ルヘ
  キモノアリト雖之ヲ歐米先進國ノ夫レニ比
  セムカ尙未タ不備不完全ニシテ殆ト言フニ
  足ラサルノ實狀ニアリ加フルニ近時急激ニ
  普及發達セル自動車ノ機能ヲ十分ニ發揚
  セシメ以テ產業ノ振興ニ、觀光ニ、軍事上
  ニ資スル上ニ於テモ緊切ナルモノアリ依
  テ政府ハ曩ニ樹立シタル道路計畫ヲ改定
  シ更ニ國道路線ノ範圍ヲ擴張シ之ヲ都鄙
  ニ通シ其ノ施設ヲ改善スルコトトシ必ス
  所定ノ年度內ニ其ノ事業ノ完成ヲ圖ルヘ
  ク速ニ國道改良計畫ヲ實行セラレムコト
  マヨム
  右建議ス
  報〓書
  一道路改良計畫ニ關スル建議案(福井甚
  三君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  國道八號線改修速成ニ關スル建議案
  國道八號線改修速成ニ關スル建議
  甲府東京間ノ交通ハ近來著シキ發達ヲ招
  來シ自動車其ノ他ノ交通ノ頻繁ハ累年其
  ノ度數ヲ增加スルヲ以テ當局ニ於テモ既
  ニ改修ノ必要ヲ認メ著著工事ニ著手セラ
  レ已ニ東京與瀨間及甲府猿橋間ノ兩端ハ
  改修セラレ獨リ中間猿橋與瀨間ノミ未起
  工ニシテ折角ノ改修モ未タ其ノ效果ヲ見
  ルコト少ナキハ洵ニ遺憾トスル所ナリ依
  テ當局ハ山間陬僻ニ現存セル沿道町村(上
  野原町ノ如キ)等ノ交通ト繁榮トヲ考慮
  シ此ノ殘存區間ヲ急速ニ起工セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一國道八號線改修速成ニ關スル建議案(大
  崎〓作君外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  治水計畫ニ關スル建議案
  治水計畫ニ關スル建議
  治水ノ事業ハ關係地方ノ福社ニ重大ナル
  關係ヲ有スルハ勿論國家ノ利害ニ影響ス
  ル所亦甚大ナリ卽チ最近十箇年間ノ水害
  ニ依ル損害價格カ五億三千五百萬圓ト言
  フ莫大ナル額ニ達シ居ル所以ノモノハ畢
  竟未タ根本的治水計畫ノ確立セサルニ依
  ル故ニ政府ハ明治四十三年竝大正十年ノ
  臨時治水調査會ニ於テ決議セラレタル方
  針ニ基キ國ノ直轄事業トシテ改修スヘキ
  河川竝現ニ改修工事ノ一部ニ著手シタル
  河川及各府縣ノ中小河川ニシテ緊急改修
  ヲ要スル河川等ニ付速ニ調査ヲ遂ケ今後
  十箇年乃至十五箇年ノ繼續事業トシテ根
  本的ノ計畫ヲ樹立シ之カ完成ヲ期セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一治水計畫ニ關スル建議案(福井甚三君
  外六名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  久慈川改修工事竝水源涵養促進ニ關ス
  ル建議案
  久慈川改修工事竝水源涵養促進ニ關
  スル建議
  久慈川改修工事及其ノ水源涵養ノ促進ハ
  當該地方ノ產業開發上最急務ナリト認ム
  依テ政府ハ速ニ其ノ工事ニ著手セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一久慈川改修工事竝水源涵養促進ニ關ス
  ル建議案(中井川浩君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月十五日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  膽澤川改修ニ關スル建議案
  膽澤川改修ニ關スル建議
  我カ國三大川ノ一タル北上川ノ支流膽澤
  川ハ流域三十里ニ垂ムトシ所謂膽澤平野
  廣袤五千餘町步ノ耕地ハ其ノ水流ニ依リ
  灌漑耕耘シテ岩手米過半ノ生產ヲ爲ス所
  ナリ然ルニ比年水害ノ結果ハ耕地ヲ缺潰
  シ民家ヲ流亡シ慘害言フニ忍ヒサルモノ
  アリ近時此ノ河流ヲ橫斷スル再巡橋ト稱
  スル橋梁ヲ改造シテ國道ヲ修現セムトス
  若其ノ竣工ヲ見ムカ其ノ橋脚ニ激突スル
  水勢ハ更ニ缺潰流亡ノ慘害ヲ倍加スルノ
  虞尠少ニアラス今ニ於テ速ニ此ノ河川ヲ
  改修スルニアラサレハ附近ノ民衆ハ其ノ
  堵ニ安ムスルコト能ハサラムトス故ヲ以
  テ本院ニ於テモ數次其ノ改修ヲ建議セル
  モ未タ著エヲ見サルハ極メテ遺憾トスル
  所ナリ政府ハ今ヤ北上川上流ノ改修ニ著
  手セムトス仍テ膽澤川改修ヲ其ノ計畫中
  ニ編入シ速ニ其ノ慘害ヲ排除セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一膽澤川改修ニ關スル建議案(志賀和多
  利君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月十五日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田清殿
  菊川改修工事完成ニ關スル建議案
  菊川改修工事完成ニ關スル建議
  政府ハ菊川ノ改修工事ヲ昭和十年度以降
  モ繼續施行シ速ニ本事業ノ完成ヲ期セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一菊川改修工事完成ニ關スル建議案습
  本雄一郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郎
  衆議院議長秋田〓殿
  小矢部川改修ニ關スル建議案
  小矢部川改修ニ關スル建議
  政府ハ速ニ小矢部川ヲ改修セラレムコト
  ヲチム
  右建議ス
  報告書
  一小矢部川改修ニ關スル建議案(土倉宗
  明君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  三津濱港ヲ第二種重要港灣ニ指定ニ關
  スル建議案
  三津濱港ヲ第二種重要港灣ニ指定ニ
  關スル建議
  三津濱港(高濱ヲ含ム)ハ四國瀨戶內海沿
  岸ニ臨ミ四國西部ノ要津ニシテ愛媛縣ノ
  主都松山市ニ隣リ後方地域ハ愛媛縣及高
  知縣ノ大部分ヲ占メ是等地方物資ノ呑吐
  港トシテ現ニ(昭和六年)移輸出入貨物八
  十五萬七千噸其ノ價格九千二百萬圓ニ達
  シ內地二百八十七港中價格ニ於テハ第十
  一位ニ亞キ噸數第二十五位ニ在リテ共ニ
  四國ニ其ノ比ヲ見ス現在第二種重要港灣
  中之ニ匹儔スルモノ多キヲ算セス又昭和
  八年中特許ヲ得テ直接外國貿易船ニ依リ
  輸出シタル貨物ハ三千六百噸十五萬圓ニ
  達スル等年ト共ニ右港灣ノ重要性ヲ加フ
  ルニ拘ラス其ノ設備未タ舊態ノ儘ニシテ
  僅ニ時局匡救土木工事トシテ國庫補助ヲ
  受ケ内港ノ設備ニ努メツツアルノミナリ
  更ニ一躍海陸設備ノ全般ニ互リ改修ヲ加
  フルノ必要ハ刻下ノ急務タルハ勿論又以
  テ地方開發ニ資スルコト蓋甚大ナルヲ認ム
  政府ハ是カ事業ノ促進助成ヲ圖ル爲右三
  津濱港(高濱ヲ含ム)ヲ速ニ第二種重要港
  灣ニ指定セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一三津濱港ヲ第二種重要港灣ニ指定ニ關
  スル建議案(武知勇記君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月十五日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  伏木港港域擴張ニ關スル建議案
  伏木港港域擴張ニ關スル建議
  伏木港港域ヲ擴張シテ之ニ隣接スル東岩
  瀨港ヲ包含セシメ以テ愈發展セムトスル
  日本海貿易ニ備フルコトハ現下ノ港灣政
  策及貿易政策上最急務ナリト認ム依テ政
  府ハ速ニ之カ實現ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一伏木港港域擴張ニ關スル建議案(高見
  之通君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  伏見港指定港灣編入ニ關スル建議案
  伏見港指定港灣編入ニ關スル建議
  政府ハ伏見港ヲ指定港灣ニ編入セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  伏見港指定港灣編入竝淀川改修ニ關ス
  ル建議案
  伏見港指定港灣編入竝淀川改修ニ關
  スル建議
  伏見ハ古來京阪兩都市ヲ連絡スル淀川ノ
  水運ニ依リ船舶ノ往來日ニ繁ク貨物輻湊シ
  テ其ノ集散實ニ年三十餘萬噸ヲ下ラス兩
  都市ノ中樞タルノ地位ヲ占ム昭和五年京
  都市ニ合併以來其ノ發展益顯著ナリ之ヲ
  指定港灣ニ編入セハ水運ノ機能ヲ增進シ
  國產ノ開發振興上多大ノ影響アルモノト
  認ム仍テ政府ハ速ニ伏見港ヲ指定港灣ニ
  編入スルト共ニ之ト密接ナル關係ヲ有ス
  ル淀川ノ大改修ヲ斷行シ地方民衆ノ期待
  ニ副ハレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一伏見港指定港灣編入ニ關スル建議案
  (田中祐四郞君外三名提出)
  一伏見港指定港灣編入竝淀川改修ニ關ス
  ル建議案(中野種一郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「伏
  見港指定港灣編入竝淀川改修ニ關スル建
  議」ト爲シ別紙ノ通修正スヘキモノト議
  決致候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  伏見港指定港灣編入竝淀川改修ニ關
  スル建議
  伏見ハ古來京阪兩都市ヲ連絡スル淀川ノ
  水運ニ依リ船舶ノ往來日ニ繁ク貨物輻湊
  シテ其ノ集散實ニ年三十餘萬噸ヲ下ラス
  兩都市ノ中樞タルノ地位ヲ占ム昭和六年
  京都市ニ合併以來其ノ發展益顯著ナリ之
  ヲ指定港灣ニ編入セハ水運ノ機能ヲ增進
  シ國產ノ開發振興上多大ノ影響アルモノ
  ト認ム仍テ政府ハ速ニ伏見港ヲ指定港灣
  ニ編入スルト共ニ之ト密接ナル關係ヲ有
  スル淀川ノ大改修ヲ斷行シ地方民衆ノ期
  待ニ副ハレムコトヲ望ム
  右建議ス
  上下水道敷設國庫補助繼續ニ關スル建
  議案
  上下水道敷設國庫補助繼續ニ關スル
  建議
  上下水道ノ設備ハ市民ノ保健衞生上ハ勿
  論火災消防上將又產業振興上最緊要タル
  ハ言ヲ俟タス然ルニ全國百有餘都市中未
  タ之ヲ有セサルモノ上水道ニ在リテハ二
  十餘都市下水道ニ在リテハ八十餘都市ヲ
  算シ都市ニ準スル町村ニ至リテハ之カ施
  設ヲ見ルモノ極メテ尠ク何レモ財源枯渇
  ノ爲容易ニ實行ヲ見ル能ハサリシ所ナル
  モ僅ニ其ノ財源ヲ國庫及地方補助ニ仰キ
  之カ計畫ヲ樹立シ之ヲ實施セムトスルノ
  機運ニ際會セリ然ルニ政府ハ來年度豫算
  ニ於テ是等事業ニ對スル新規補助費ヲ計
  上セラレス斯クテハ多年其ノ急要ヲ感シ
  ツツモ財政困難ノ故ヲ以テ急速ニ實施シ
  能ハサリシ都市町村ニ在リテハ一層之カ
  實行難ニ陷リ將來永ク其ノ機會ヲ得ル能
  ハサルニ至ルヘク强テ之ヲ實行セムトセ
  ハ財政上重大ナル危機ヲ胚胎シ延テ地方
  ノ發達ヲ阻止シ自治ノ破綻ヲ誘致スルノ
  虞ナシトセス依テ政府ハ從來ノ通本事業
  ニ對スル國庫補助ヲ存置シ將來之ヲ減額
  又ハ廢止セラレサラムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一上下水道敷設國庫補助繼續ニ關スル建
  議案(原吉郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  吉野熊野國立公園地域決定ニ關スル建
  議案
  吉野熊野國立公園地域決定ニ關スル
  建議
  政府ハ大臺ケ原國立公園ノ地域ヲ速ニ決
  定シ併セテ同公園ノ一部タル吉野熊野ニ
  於ケル多數民有林ノ濫伐ヲ防止スルノ處
  置ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一吉野熊野國立公園地域決定ニ關スル建
  議案(松尾四郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  磐梯山ヲ中心トスル國立公園指定ニ關
  スル建議案
  磐梯山ヲ中心トスル國立公園指定ニ
  關スル建議
  北ハ雄峰吾妻ノ三山ヨリ流ルル水ハ檜
  原、秋元、小野川ノ三湖ニ湛ヘ且噴火ニ
  依リテ形成シタル赤沼、靑沼、五色沼等
  無數ノ沼湖ハ其ノ間ニ點在シテ人目ヲ驚
  嘆セシメ、南ハ「ゼネバ」ノ風光ニモ勝レ
  リト稱セラルル猪苗代湖ハ嚴冬中モ猶結
  氷スルコトナク舟楫至便、水亦飽ク迄〓
  ク波極メテ靜穩、旭日東天ヲ染メテ映シ
  夕陽山色ヲ更ヘテ映スル所實ニ平和ニシ
  テ太古ノ思ヲ爲サシム一度山頂ニ至レハ
  西ハ會津ノ平原ヲ一眸ニ納メ北遠ク山形
  ノ湯殿山、月山、羽黑山ヲ望ミ安達太郎
  山硫黄山等ハ東方指呼ノ間ニ在リ殊ニ雪
  中ハ至ル所「スキー」ノ好適地ナラサルナ
  ク實ニ春夏秋冬風光自ラ異リテ四季遊覽
  ニ適ス卽チ所謂磐梯山ヲ中心トスル大自
  然ノ風光ハ以テ世界ニ紹介スルニ足ルモ
  ノアリ殊ニ山麓ニハ多數各種ノ溫泉湧出
  シ極メテ諸病ニ適ス而モ急行列車ヲ以テ
  スル時ハ東京ヨリ僅僅五時間ニシテ其ノ
  山麓ニ達スルヲ得ヘシ故ニ若道路ノ開鑿
  ト旅館其ノ他ノ諸設備トヲ施サムカ恐ラ
  ク全國ニ冠タル大遊覧地トナルハ火ヲ睹
  ルヨリモ明ナリ依テ政府ハ速ニ磐梯山ヲ
  中心トスル一帶ノ地域ヲ國立公園ニ指定
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  磐梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公園
  指定ニ關スル建議案
  磐梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公
  園指定ニ關スル建議
  政府ハ風光明媚世界的風致ヲ以テ其ノ名
  高キ磐梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公
  園ヲ設定シ以テ此ノ勝景ヲ發揮セシメ內
  外人ノ一大遊覽地タラシムヘシ
  右建議ス
  報〓書
  一磐梯山ヲ中心トスル國立公園指定ニ關
  スル建議案(林平馬君提出)
  一磐梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公園
  指定ニ關スル建議案(八田宗吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ磐
  梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公園指定
  ニ關スル建議」ト爲シ別紙ノ通修正スヘ
  キモノト議決致候此段及報告候也
  昭和九年三月三日
  建議委員理事田中亮
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  磐梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公
  園指定ニ關スル建議
  政府ハ風光明媚世界的風致ヲ以テ其ノ名
  高キ磐梯山猪苗代湖ヲ中心トスル國立公
  園ヲ設定シ以テ此ノ勝景ヲ發揮セシメ內
  外人ノ一大遊覽地タラシムヘシ
  右建議ス
  史蹟名勝天然紀念物保存法中改正ニ關
  スル建議案
  史蹟名勝天然紀念物保存法中改正ニ
  關スル建議
  皇族ノ故地、武將ノ城砦壘郭、歷史的人
  物ノ故地古戰場等保存紀念ニ關スル適切
  ナル方途ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一史蹟名勝天然紀念物保存法中改正ニ關
  スル建議案(坂東幸太郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  黑部峽谷自然美保勝ニ關スル建議案
  黑部峽谷自然美保勝ニ關スル建議
  政府ハ黑部峽谷ノ大自然美ヲ保勝スル爲
  速ニ法規ニ基キ其ノ區域ヲ指定セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一黑部峽谷自然美保勝ニ關スル建議案(益
  谷秀次君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關ス
  ル建議案
  Y
  地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關
  スル建議
  山林ニ對スル町村特別稅段別割ハ他ノ地
  目ノ夫レニ比シ負擔苛重ノ爲山林所有者
  ノ被ル打擊甚大ナルモノアルヲ以テ明治
  四十一年法律第三十七號地方稅制限ニ關
  スル法律ヲ改正セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關ス
  ル建議案
  地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關
  スル建議
  山林ニ對スル町村特別稅段別割ハ他ノ地
  目ノ夫レニ比シ負擔苛重ノ爲山林所有者
  ノ被ル打擊甚大ナルモノアルヲ以テ明治
  四十一年法律第三十七號地方稅制限ニ關
  スル法律ヲ改正セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關ス
  ル建議案(高田耘平君外三名提出)
  一地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關ス
  ル建議案(杉本國太郞君外八名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通(內
  容同一)修正スヘキモノト議決致候此段
  及報告候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  地方稅制限ニ關スル法律中改正ニ關
  スル建議
  山林ニ對スル町村特別稅段別割ハ他ノ地
  目ノ夫レニ比シ負擔苛重ノ爲山林所有者
  ノ被ル打擊甚大ナルモノアルヲ以テ明治
  四十一年法律第三十七號地方稅制限ニ關
  スル法律ヲ改正セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  鹿兒島縣大島郡振興計畫促進ニ關スル
  建議案
  鹿兒島縣大島郡振興計畫促進ニ關ス
  ル建議
  鹿兒島縣大島郡ハ天惠ニ乏シク其ノ疲弊
  困憊甚シキモノアリ政府モ亦此ニ鑑ミ嚮
  ニ奄美大島振興計畫調査會ヲ設置シ同調
  査會ハ鹿兒島縣當局ニ於テ實地調査ノ結
  果樹立シタル十箇年計畫案ヲ最剴切ナルモ
  ノトシテ全會一致可決確定セリ而シテ本
  計畫案ノ促進ハ當地方ノ右疲弊困憊ノ實
  情ニ鑑ミ焦眉ノ急ヲ要スト認ム依テ政府
  ハ之カ經費ヲ九年度追加豫算ニ計上シ速
  ニ本期議會ニ提出セラレムコトヲ望ム若
  能ハサルトキハ內務省及農林省ハ時局匡
  救費ノ分配及其ノ補助率ヲ增加シ前記大
  島振興計畫九年度分ニ充當セラレ而シテ
  十年度以後ハ必ス之カ經費ヲ豫算ニ計上
  シ極度ノ窮迫狀態ニ在ル同地方住民ノ生
  活ノ安定ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一鹿兒島縣大島郡振興計畫促進ニ關スル
  建議案(金井正夫君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  別格官幣社田村神社創建ニ關スル建議
  案
  別格官幣社田村神社創建ニ關スル建
  議
  坂上田村麿ハ桓武天皇ノ御宇征夷大將軍
  ニ任セラレ當時上下一般ニ奢侈的風潮ニ
  墮シ苟安ヲ偷ンタ時ヨク我カ皇道ヲ恢弘
  シ南船北馬夷狄征討ノ軍旅ヲ續ケ其ノ忠
  勇義烈一身ヲ以テ國ニ捧ケタル武功ハ國
  定小學讀本ヲ通シテ全國民ノ耳裡ニ熟セ
  ル所ナリ然ルニ應仁亂以來其ノ墓地ハ荒
  廢シ僅ニ兆域ヲ存スルノミナリシカ日〓
  戰役ノ際地方官民協力シテ修復シ今ハ土
  地ノ小學兒童等ノ〓掃奉仕ニ依リ墓地ノ
  形體ヲ保チ居ルノ狀態ナリ仍テ政府ハ現
  下ノ世相ニ鑑ミ其ノ神社ヲ創建シ坂上田
  村麿ノ武功ヲ顯彰シ全國民ヲシテ益强烈
  ナル信仰心ヲ煽リ國民思想ノ善導ニ貢獻
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一別格官幣社田村神社創建ニ關スル建議
  案(中野種一郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  耕地擴張改良事業ニ關スル建議案
  耕地擴張改良事業ニ關スル建議
  刻下ノ非常時ニ方リ農村對策ノ根幹タル
  耕地擴張改良事業ノ實行ハ一日ノ偷安ヲ
  許サス然ルニ昭和九年度豫算案ニ於テ政
  府ノ全ク之ヲ無視セルハ農村ノ實情ト斯
  業ノ本質トヲ認識セサルノ甚シキモノト
  謂フヘシ政府ハ速ニ當該豫算ノ充實ヲ決
  行シ農民大衆ノ熱烈ナル要求ヲ達成セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  耕地擴張改良事業ニ關スル建議案
  耕地擴張改良事業ニ關スル建議
  刻下ノ非常時ニ方リ農村對策ノ根幹タル
  耕地擴張改良事業ノ實行殊ニ用排水工事
  ノ完成ハ一日ノ偷安ヲ許サス然ルニ昭和
  九年度豫算案ニ於テ政府ノ全ク之ヲ無視
  セルハ農村ノ實情ト斯業ノ本質トヲ認識
  セサルノミナラス全國農民ノ要望ニ副ハ
  サルコト甚シキモノト謂フヘシ政府ハ速
  ニ當該豫算ノ充實ヲ決行シ農民大衆ノ此
  ノ熱烈ナル要求ヲ達成セラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  耕地擴張改良事業助成促進ニ關スル建
  議案
  耕地擴張改良事業助成促進ニ關スル
  建議
  刻下ノ非常時ニ方リ農村對策ノ根幹タル
  耕地擴張改良事業助成ノ促進ハ一日ノ偷
  安ヲ許サス然ルニ昭和九年度豫算案ニ於
  テ政府ノ全ク之ヲ無視セルハ農村ノ實情
  ト斯業ノ本質トヲ認識セサルノミナラス
  全國農民ノ要望ニ副ハサルコト甚シキモ
  ノト謂フヘシ政府ハ速ニ之ニ要スル豫算
  ノ充實ヲ期シ農民大衆ノ此ノ熱烈ナル要
  求ヲ達成セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一耕地擴張改良事業ニ關スル建議案付
  下文隆君外二名提出)
  一耕地擴張改良事業ニ關スル建議案清
  瀨一郞君外一名提出)
  一耕地擴張改良事業助成促進ニ關スル建
  議案(岡田喜久治君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案トシ
  表題ヲ「耕地擴張改良事業ニ關スル建議」
  ト爲シ別紙ノ通修正スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  耕地擴張改良事業ニ關スル建議
  刻下ノ非常時ニ方リ農村對策ノ根幹タル
  耕地擴張改良事業ノ實行ハ一日ノ偷安ヲ
  許サス然ルニ昭和九年度豫算案ニ於テ政
  府ノ全ク之ヲ無視セルハ農村ノ實情ト斯
  業ノ本質トヲ認識セサルノ甚シキモノト
  謂フヘシ政府ハ速ニ當該豫算ノ充實ヲ決
  行シ農民大衆ノ熱烈ナル要求ヲ達成セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  信濃川魚梯改造ニ關スル建議案
  信濃川魚梯改造ニ關スル建議
  大正十二年信濃川大河津分水路開通ト更
  ニ又最近新潟縣三鳥郡寺泊町地先新信濃
  川河口ニ第二床固堰堤築造セラレテヨリ
  信濃川及魚沼川ニ於ケル魚族ハ著シク減
  退シ魚獲亦激減シ沿岸漁民ノ不幸頗ル甚
  大ナリ之カ爲屢政府ニ請願シ挽囘施設ヲ
  要望セル結果大河津堰堤及第二床固ニハ
  何レモ魚梯ヲ設置セラレタリト雖其ノ施
  設全カラス且出水ノ場合ヲ除クノ外通水
  ナク魚族ノ遡上亦不良ナリ爲ニ昨年度ノ
  如キハ漁獲皆無ノ狀態ニシテ其ノ原因ニ
  付詳細調査セル結果新信濃川兩堰堤ニ於
  ケル魚梯設備ノ不完全ナル爲魚族ガ遡上
  スルコト能ハサルニ起因セルコト明瞭ト
  ナレリ若此ノ儘放任スルトキハ舌來幾百
  年ノ歷史ヲ有スル信濃川全川ノ漁業ハ廢
  止ノ已ムヲ得サルニ至リ之ニ從事スル漁
  業者ハ生活ノ資源ヲ奪ハルル狀況ニ付政
  府ハ速ニ兩地點ニ於ケル魚梯ヲ改造セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一信濃川魚梯改造ニ關スル建議案(原吉
  郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  機船底曳網漁業取締勵行ニ關スル建議
  案
  機船底曳網漁業取締勵行ニ關スル建
  議
  政府ハ速ニ機船底曳網漁業取締ニ關シ有
  效適切ナル方法ヲ講シ其ノ勵行ヲ期セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一機船底曳網漁業取締勵行ニ關スル建議
  案(林儀作君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  膃肭獸獵獲解禁ニ關スル建議案
  膃肭獸獵獲解禁ニ關スル建議
  政府ハ〓肭獸獵獲禁止ヲ速ニ解除スヘク
  措置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一膃肭獸獵獲解禁ニ關スル建議案(林儀
  作君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  國有林野ヲ其ノ地元町村ニ拂下又ハ利
  用ニ關スル建議案
  國有林野ヲ其ノ地元町村ニ拂下又ハ
  利用ニ關スル建議
  農民カ燃料ヲ得或ハ堆肥ノ原料若ハ諸種
  ノ林產物ヲ得以テ農村生活ノ安泰ヲ計リ
  又常ニ餘剩勞力ヲ利用シテ勤勞ノ風習ヲ
  維持スル點ニ於テ林野ト農村生活トハ實
  ニ不可分ノ關係ニアリ故ニ唯單ニ田畑耕
  地ノミヲ以テシテハ農村ハ遂ニ疲弊ヲ免
  レサルナリ深ク思ヲ致ササルヘカラス
  抑今日ノ國有林野ノ大部分ハ古來地元町
  村又ハ其ノ所在地附近町村ノ入會地トシ
  テ薪炭、飼料、肥料等ヲ自由ニ採取シタ
  ルニ依リ明治初年頃迄ハ關係農民ノ利ス
  ル所僅少ニアラサリシナリ故ニ當時ハ肥
  料ハ山野ノ生草又ハ落葉ヲ採取シテ之ニ
  充用シ殆ト金肥ヲ使用スルノ必要ナク從
  テ今日ノ如ク農家カ肥料代金ニ苦シムカ
  如キコトナク而モ冬期間ハ各自薪炭業ニ
  從事シテ其ノ生活ニ資スルヲ得タルナリ
  然ルニ政府ハ廢藩ノ爲失業シタル無產ノ
  士族ニ恆業トシテ農地ヲ與ヘ以テ不平ノ
  士族ヲ慰撫シ社會ノ治安ヲ圖ラムカ爲土
  地ノ必要ニ迫ラレ明治十一年山野改正ノ
  際「山林原野區分査定」ト稱シ古來住民ノ
  利源タリシ所在ノ山林原野ヲ官有地ニ編
  入シ後年ニ至リ國有林野ト改稱シテ關係
  住民ノ利用ヲ禁シ專ラ官業トシテ利益ヲ
  擧クルコトニ汲汲トシテ今日ニ及ヒシナ
  リ
  林野ノ官有ニ編入セラルルヤ爾來關係住
  民ハ之カ返還ヲ求メ各地方ヨリ哀訴嘆願
  續出シ更ニ帝國議會開設以來今日ニ至ル
  間ニ於テモ國有林野ノ爲ニ入山ヲ妨ケラ
  ルル所ノ人民ヲ匡救セムカ爲或ハ法律案
  トナリ或ハ請願トナリテ議場ニ現レタル
  モノ甚タ多キニ觀ルモ古來關係ノ深カリ
  シ人民ノ苦痛ノ如何ニ甚大ナルカヲ知ル
  ニ足ラム故ニ是等ノ人民ヲシテ其ノ生業
  上必要ニシテ古來ヨリ入山使用收益ノ慣
  行アル林野ハ農村現下ノ疲弊ヲ救濟シ將
  來農村ヲシテ其ノ生活ヲ確立セシムル爲
  ニ無償ニテ其ノ町村ニ交付スルカ又ハ委
  託林トシテ其ノ收益ヲ分收スルノ制度ヲ設
  ケ或ハ又其ノ必要面積ヲ不要存置林野ニ
  編入シ極メテ低廉ナル單價ヲ以テ三十年
  以上ノ長期年賦上納ノ方法ニ依リ其ノ關
  係町村ニ特賣スル等農村ノ爲ニ便宜ヲ與
  フルコトハ刻下ノ急務ナリ仍テ政府ハ速
  ニ適當ナル方法ヲ定メテ以テ農村生活ノ
  確立ニ努力セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一國有林野ヲ其ノ地元町村ニ拂下又ハ利
  用ニ關スル建議案(林平馬君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  國有林野所在市町村ニ對スル交付金ニ
  關スル建議案
  國有林野所在市町村ニ對スル交付金
  ニ關スル建議
  國有林野所在ノ府縣市町村ニ交付金下付
  ノ件ニ付テハ多年本院ヨリ建議セル所ナ
  ルカ田中內閣ニ於テ始テ此ノ議決ヲ容レ
  金額四十五萬圓ノ經費ヲ計上シ國有林野
  所在ノ市町村ニ對シテ之ヲ交付シタリ此
  ノ結果宮崎縣及岩手縣下某村ノ如キハ年
  額一萬圓餘ノ交付金ヲ受ケ財政ノ窮迫ヲ
  緩和セラルルニ至レリ之レ田中內閣カ地
  方財政ノ疲弊ヲ顧念シ自治體ノ基礎ヲ鞏
  固ナラシムヘキ施設ノ一端ニシテ所謂善
  政ノ一トシテ特記スヘキ事項ナリトス然ル
  ニ濱口內閣ハ其ノ費目ノ名稱ヲ市町村助
  成金ニ變更シ且其ノ豫算ヲ三十九萬圓ト
  シ五萬二千餘圓ヲ削減シテ今日ニ至レル
  ハ地方自治體ニ於ケル財源涸渴ノ現狀ニ
  鑑ミ遺憾ニ堪ヘス依テ現政府ハ此ノ金額
  ノ增加ヲ計リ更ニ交付金ノ範圍ヲ擴張シ
  テ府縣ニ對シテモ地租附加稅程度ノ交付金
  ヲ與ヘラレ且從來賃貸地價ノミニ依レル
  交付方法ヲ改メ更ニ反別割ニ依ル二者ノ
  併行交付ニ改メラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一國有林野所在市町村ニ對スル交付金ニ
  關スル建議案(八田宗吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  林野整備促進ニ關スル建議案
  林野整備促進ニ關スル建議
  政府ハ曩ニ林野整備ニ關シ委員會ヲ設置
  シ愼重審議ノ結果之ニ關スル諸般ノ準備
  對策ヲ完了セルニ拘ラス之カ實行ヲ見サ
  ルハ最遺憾トス仍テ政府ハ速ニ當初ノ方
  針ニ準據シ其ノ實現ニ努メラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  林野整備促進ニ關スル建議案
  林野整備促進ニ關スル建議
  政府ハ曩ニ林野整備ニ關シ委員會ヲ設置
  シ愼重審議ノ結果之ニ關スル諸般ノ準備
  對策ヲ完了セルニ拘ラス之カ實行ヲ見サ
  ルハ最遺憾トス仍テ政府ハ速ニ當初ノ方
  針ニ準據シ其ノ實現ニ努メラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報〓書
  一林野整備促進ニ關スル建議案(高田耘
  平君外三名提出)
  一林野整備促進ニ關スル建議案(杉本國
  太郞君外八名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ一案ト爲ス
  ヘキモノト修正議決致候此段及報〓候
  也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  林業振興ニ關スル建議案
  林業振興ニ關スル建議
  我カ國森林業發達ノ跡ヲ觀ルニ國有林御
  料林ハ稍其ノ〓ニ就ケルモ一般民有林ハ
  不振ヲ極ム斯ノ如ク跛行的發展過程ヲ辿
  レルハ帝國森林政策上最考慮ヲ要スヘキ
  所ニシテ民間林業振興上之カ對策ハ多多
  アルヘシト雖差詰メ急施ヲ要スルハ左ノ
  諸項ト認ム
  一林道開設助成ニ關スル事項
  森林資源ノ利用開發上將又疲弊困憊セ
  ル山村經濟更生上林道開設ハ最效果的
  ニシテ農村匡救事業費ノ激減竝匡救事
  業打切後ニ於ケル措置對策トシテモ必要
  ナルノミナラス山村經濟ノ根本的更生
  ヲ期セムカ爲積極的ニ林道開設助成ノ
  對策樹立ハ最急施ヲ要スルモノト認ム
  二森林金融機關ノ改善ニ關スル事項
  森林金融ノ疏通ヲ圖ルハ刻下ノ最大急
  務ニシテ現在ノ不動產銀行ノ機能ヲ以
  テシテハ到底其ノ要望ヲ滿ス能ハサル
  ハ瞭ナル所ナリ依テ森林銀行法竝森林
  信託會社法制定ノ要アリト認ム
  三林產物ノ價格統制ニ關スル事項
  林業界ノ悲境打開上最急施ヲ要スルハ
  林產物ノ價格統制ヲ圖ルニアリ其ノ方
  策左ノ如シ
  1國有林其ノ他官廳所管ノ森林斫伐
  量ヲ調節シ以テ木材需給關係統制ノ
  下ニ木材價格ノ維持昂上ヲ圖ルコト
  2北海道竝樺太廳所管ノ森林行政ヲ
  農林省ニ移管統一シ且其ノ他ノ植民
  地林業トノ聯絡ヲ密ニシ以テ森林施
  業ノ合理的統制ヲ圖ルコト
  3國有林野特別會計法ヲ制定シ森林
  斫伐量竝森林收入ノ調節ヲ圖ルコト
  4官營木炭ノ生產量ヲ調節シ民營斯
  業ノ受クル壓迫ヲ除去スルコト
  四幼齡林ノ過伐防止ノ爲低利資金融通
  ニ關スル事項
  山村ニ於ケル森林金融梗塞ノ結果ハ濫
  ニ幼齡未熟ノ森林ヲ過伐亂採スルヲ以
  テ將來我カ帝國ノ森林資源涵養上大ナ
  ル不安ヲ招來シツツアルハ憂慮ニ堪ヘ
  ス故ニ刻下ノ實情ニ卽シ特ニ幼齡森林
  ニ對スル低利資金ノ融通ヲ圖ルノ要ア
  リト認ム
  仍テ政府ハ如上ノ各項ニ付其ノ實現ヲ圖
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  林業振興ニ關スル建議案
  林業振興ニ關スル建議
  我カ國森林業發達ノ跡ヲ觀ルニ國有林御
  料林ハ稍其ノ〓ニ就ケルモ一般民有林ハ
  不振ヲ極ム斯ノ如ク跛行的發展過程ヲ辿
  レルハ帝國森林政策上最考慮ヲ要スヘキ
  所ニシテ民間林業振興上之カ對策ハ多多
  アルヘシト雖差詰メ急施ヲ要スルハ左ノ
  諸項ト認ム
  -林道開設助成ニ關スル事項
  森林資源ノ利用開發上將又疲弊困憊セ
  ル山村經濟更生上林道開設ハ最效果的
  ニシテ農村匡救事業費ノ激減竝匡救事
  業打切後ニ於ケル措置對策トシテモ必
  要ナルノミナラス山村經濟ノ根本的更
  生ヲ期セムカ爲積極的ニ林道開設助成
  ノ對策樹立ハ最急施ヲ要スルモノト認
  ム
  二森林金融機關ノ改善ニ關スル事項
  森林金融ノ疏通ヲ圖ルハ刻下ノ最大急
  務ニシテ現在ノ不動產銀行ノ機能ヲ以
  テシテハ到底其ノ要望ヲ滿ス能ハサル
  ハ瞭ナル所ナリ依テ森林銀行法竝森林
  信託會社法制定ノ要アリト認ム
  三林產物ノ價格統制ニ關スル事項
  林業界ノ悲境打開上最急施ヲ要スルハ
  林產物ノ價格統制ヲ圖ルニアリ其ノ方
  策左ノ如シ
  1國有林其ノ他官廳所管ノ森林斫伐
  量ヲ調節シ以テ木材需給關係統制ノ
  下ニ木材價格ノ維持昂上ヲ圖ルコト
  2北海道竝樺太廳所管ノ森林行政ヲ
  農林省ニ移管統一シ且其ノ他ノ植民
  地林業トノ聯絡ヲ密ニシ以テ森林施
  業ノ合理的統制ヲ圖ルコト
  3國有林野特別會計法ヲ制定シ森林
  斫伐量竝森林收入ノ調節ヲ圖ルコト
  4官營木炭ノ生產量ヲ調節シ民營斯
  業ノ受クル壓迫ヲ除去スルコト
  四幼齡林ノ過伐防止ノ爲低利資金融通
  ニ關スル事項
  山村ニ於ケル森林金融梗塞ノ結果ハ濫
  ニ幼齡未熟ノ森林ヲ過伐亂採スルヲ以
  テ將來我カ帝國ノ森林資源涵養上大ナ
  ル不安ヲ招來シツツアルハ憂慮ニ堪ヘ
  ス故ニ刻下ノ實情ニ卽シ特ニ幼齡森林
  ニ對スル低利資金ノ融通ヲ圖ルノ要ア
  リト認ム
  仍テ政府ハ如上ノ各項ニ付其ノ實現ヲ圖
  ラムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一林業振興ニ關スル建議案(高田耘平君
  外三名提出)
  一林業振興ニ關スル建議案(杉本國太郞
  君外八名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ一案ト爲ス
  ヘキモノト修正議決致候此段及報〓候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  林野治水計畫ニ關スル建議案
  林野治水計畫ニ關スル建議
  洪水氾濫ノ主因ヲ爲ス荒廢林野ニ對スル
  治水事業ハ殖產興業ノ根幹ヲ爲スモノニ
  シテ明治四十四年以來實施セラレ昭和九
  年度ヲ以テ終了ノ豫定ナルモ從來ノ實績
  ニ鑑ミ尙引續キ急施ヲ要スルモノ及新ニ
  施設ヲ要スルモノ尠カラス殊ニ本事業ハ
  造林土工等主トシテ勞力ニ俟ツモノ多キ
  ヲ以テ一面農山村ノ經濟ニ寄與スルノミ
  ナラス更ニ其ノ根本的更生上極メテ適切
  ナル事業ト認ム仍テ政府ハ速ニ其ノ內容
  ヲ擴充セル第二次計畫ヲ樹立シ昭和十年
  度ヨリ必ス實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  林野治水計畫ニ關スル建議案
  林野治水計畫ニ關スル建議
  洪水氾濫ノ主因ヲ爲ス荒廢林野ニ對スル
  治水事業ハ殖產興業ノ根幹ヲ爲スモノニ
  シテ明治四十四年度以來實施セラレ昭和
  九年度ヲ以テ終了ノ豫定ナルモ從來ノ實
  績ニ鑑ミ尙引續キ急施ヲ要スルモノ及新
  ニ施設ヲ要スルモノ尠カラス殊ニ本事業
  ハ造林土工等主トシテ勞力ニ俟ツモノ多
  キヲ以テ一面農山村ノ經濟ニ寄與スルノ
  ミナラス更ニ其ノ根本的更生上極メテ適
  切ナル事業ト認ム仍テ政府ハ速ニ其ノ內
  容ヲ擴充セル第二次計畫ヲ樹立シ昭和十
  年度ヨリ必ス實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一林野治水計畫ニ關スル建議案(高田耘
  平君外三名提出)
  一林野治水計畫ニ關スル建議案(杉本國
  太郞君外八名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ一案ト爲ス
  ヘキモノト修正議決致候此段及報告候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  豐橋市外三郡內原野國營開墾ニ關スル
  建議案
  豐橋市外三郡內原野國營開墾ニ關ス
  ル建議
  政府ハ愛知縣豐橋市、渥美、八名、寶飯
  ノ一市三郡ニ亙ル大規模ノ國營開墾ヲ急
  速ニ起工シ以テ耕地ノ擴張ヲ圖ルト同時
  ニ農村振興ノ國策ヲ完ウセラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報〓書
  一豐橋市外三郡内原野國營開墾ニ關スル
  建議案(近藤壽市郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  輸入養鷄飼料取扱ニ關スル建議案
  輸入養鷄飼料取扱ニ關スル建議
  養鶏飼料ニ使用スル輸入玉蜀黍及高梁ニ
  對シテハ養鶏奬勵ノ爲輸入稅ヲ免除シ之
  カ取扱ニ關シテハ「カーボンブラック」ヲ
  以テ著色ヲ施シ養鷄飼料タルコトヲ判別
  セシムル規定ナルカ之ニ要スル著色加工
  費少カラサルノミナラス諸種ノ不便ヲ感
  スルヲ以テ當業者ノ迷惑一方ナラス依テ
  政府ハ速ニ之カ取扱ヲ變更シ無著色ニテ
  配給セシメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一輸入養鷄飼料取扱ニ關スル建議案(近
  藤壽市郎君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  高知縣ニ米穀指定倉庫設置ニ關スル建
  議案
  高知縣ニ米穀指定倉庫設置ニ關スル
  建議
  政府ハ速ニ高知縣ニ政府買上米指定倉庫
  ヲ設置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一高知縣ニ米穀指定倉庫設置ニ關スル建
  議案(依光好秋君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  馬產振興ニ關スル建議案
  馬產振興ニ關スル建議
  馬匹ノ蕃殖ハ國防上產業上最奬勵スヘキ
  重要事タルニ拘ラス現下ノ經濟不況ニ直
  面シ其ノ市價ハ低廉極マリナク殆ト羊豚
  ト異ナルナキ〓況ニ陷リ且馬事團體ハ其
  ノ財源涸渴シ活動頓ニ澁滯ニ頻セルハ最
  憂フヘキ現象ナリトス依テ政府ハ速ニ左
  ノ施設ヲ爲スヘシ
  一產馬畜產組合ニ對スル徹底的補助
  二國有種牡馬ノ增數及種付料ノ免除
  三馬匹鐵道運賃ノ低減
  四軍馬購買地ノ增設及頭數ノ增加
  五在〓軍馬制ノ擴張及頭數ノ增加
  六家畜保險組合ノ助成
  七馬劵賣得金使途ニ對スル嚴重ナル監
  督
  右建議ス
  報告書
  一馬產振興ニ關スル建議案(八田宗吉君
  外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月六日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  地方競馬ノ馬事施設經費ノ使途ニ關ス
  ル建議案
  地方競馬ノ馬事施設經費ノ使途ニ關
  スル建議
  馬匹ハ產業上〓軍事上必要缺クヘカラサ
  ル重要性ヲ有スル關係アルニ鑑ミ政府ハ
  之カ改良增殖及利用增進ヲ圖ル爲地方競
  馬ノ開催ヲ許可シタル趣旨ニ則リ競馬主
  催團體ヲシテ其ノ收得金ノ多額ナル場合
  ニ於テハ當該地方ニ限局スルコトナク廣
  ク全國一般ノ馬事施設ニ支出セシムルハ
  本邦馬事振興上現下ノ情勢ニ於テ最緊要
  ナリト認ム仍テ速ニ左ノ要旨ニ依リ特別
  法ヲ制定セラレムコトヲ望ム
  一農林大臣ハ馬事振興上必要アリト認メ
  タルトキハ優勝馬投票ニ依リ景品劵ヲ
  發行スル地方競馬施行ノ許可ヲ受ケタ
  ル畜產組合聯合會又ハ畜產組合ニ對シ
  馬ノ改良增殖、利用ノ增進、衞生若ハ
  家畜保險又ハ馬事思想ノ普及ニ關シ必
  要ナル施設ヲ命スルコトヲ得ルコト
  一前項ノ施設ニ要スル經費ハ地方競馬施
  行ノ許可ヲ受ケタル畜產組合聯合會又
  ハ畜產組合ノ馬事施設ニ支出スヘキ經
  費ヲ以テ之ニ充當セシムルコト
  右建議ス
  報告書
  一地方競馬ノ馬事施設經費ノ使途ニ關ス
  ル建議案(田子一民君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關ス
  ル建議案
  共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關
  スル建議
  刻下蠶絲界ノ實情ニ鑑ミ乾繭取引ノ普及
  徹底ハ最緊切ナルモノト謂フヘク之カ爲
  ニハ先決問題トシテ共同繭倉庫竝共同乾
  繭裝置ヲ全國的ニ普及徹底セシムルノ要
  アリ然ルニ現在政府ノ之ニ對スル奬勵助
  成金額ハ極メテ少額ニシテ到底所期ノ目
  的ヲ達成スルコト能ハス仍テ政府ハ速ニ
  右奬動助成費ヲ增額シ全國的ニ乾繭取引
  ノ普及徹底ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關ス
  ル建議案
  共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關
  スル建議
  刻下蠶絲界ノ實情ニ鑑ミ乾繭取引ノ普及
  徹底ハ最緊切ナルモノト謂フヘク之カ爲
  ニハ先決問題トシテ共同繭倉庫竝共同乾
  繭裝置ヲ全國的ニ普及徹底セシムルノ要
  アリ然ルニ現在政府ノ之ニ對スル奬勵助
  成金額ハ極メテ少額ニシテ到底所期ノ目
  的ヲ達成スルコト能ハス仍テ政府ハ速ニ
  右奬勵助成費ヲ增額シ全國的ニ乾繭取引
  ノ普及黴底ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  共同繭倉庫及共同乾繭裝置著及ニ關ス
  ル建議案
  共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關
  スル建議
  刻下蠶絲界ノ實情ニ鑑ミ乾繭取引ノ普及
  徹底ハ最緊切ナルモノト謂フヘク之カ爲
  ニハ先決問題トシテ共同繭倉庫竝共同乾
  繭裝置ヲ全國的ニ普及徹底セシムルノ要
  アリ然ルニ現在政府ノ之ニ對スル奬勵助
  成金額ハ極メテ少額ニシテ到底所期ノ目
  的ヲ達成スルコト能ハス仍テ政府ハ速ニ
  右奬勵助成費ヲ增額シ全國的ニ乾繭取引
  ノ普及徹底ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關ス
  ル建議案(橫川重次君外四名提出)
  一共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關ス
  ル建議案(高橋守平君外一名提出)
  一共同繭倉庫及共同乾繭裝置普及ニ關ス
  ル建議案(戶田由美君外一一名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案トシ
  別紙ノ通(內容同一)修正スヘキモノト議
  決致候此段及報告候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  共同繭會庫及共同乾繭裝置普及ニ關
  スル建議
  刻下蠶絲界ノ實情ニ鑑ミ乾繭取引ノ普及
  徹底ハ最緊切ナルモノト謂フヘク之カ爲
  ニハ先決問題トシテ共同繭倉庫竝共同乾
  繭裝置ヲ全國的ニ普及徹底セシムルノ要
  アリ然ルニ現在政府ノ之ニ對スル奬勵助
  成金額ハ極メテ少額ニシテ到底所期ノ目
  的ヲ達成スルコト能ハス仍テ政府ハ速ニ
  右奬勵助成費ヲ增額シ全國的ニ乾繭取引
  ノ普及徹底ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議案
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議
  輓近米國ヨリ「布ボロ」トシテ古絹靴下ヲ
  極メテ廉價ヲ以テ輸入シ之ヲ再繰シテ內地
  絹織物原料ニ使用スルモノ尠カラス爲ニ絹
  織物業者竝蠶絲業者ノ蒙ル不利多大ナル
  モノアリ仍テ政府ハ是等古絹靴下輸入ニ
  對シ嚴重ナル取締ヲ爲サレムコトヲ望ム
  右建議ス
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議案
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議
  輓近米國ヨリ「布ボロ」トシテ古絹靴下ヲ
  極メテ廉價ヲ以テ輸入シ之ヲ再繰シテ內
  地絹織物原料ニ使用スルモノ尠カラス爲
  ニ絹織物業者竝蠶絲業者ノ蒙ル不利多大
  ナルモノアリ仍テ政府ハ是等古絹靴下輸
  入ニ對シ嚴重ナル取締ヲ爲サレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議案
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議
  輓近米國ヨリ「布ボロ」トシテ古絹靴下ヲ
  極メテ廉價ヲ以テ輸入シ之ヲ再繰シテ內
  地絹織物原料ニ使用スルモノ尠カラス爲
  ニ絹織物業者竝蠶絲業者ノ蒙ル不利多大
  ナルモノアリ仍テ政府ハ是等古絹靴下輸
  入ニ對シ嚴重ナル取締ヲ爲サレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一古絹靴下輸入取締ニ關スル建議案(加
  藤知正君外四名提出)
  一古絹靴下輸入取締ニ關スル建議案(小
  山邦太郞君外二名提出)
  一古絹靴下輸入取締ニ關スル建議案(戶
  田由美君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案トシ
  別紙ノ通(內容同一)修正スヘキモノト議
  決致候此段及報告候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  古絹靴下輸入取締ニ關スル建議
  輓近米國ヨリ「布ボロ」トシテ古絹靴下ヲ
  極メテ廉價ヲ以テ輸入シ之ヲ再繰シテ內
  地絹織物原料ニ使用スルモノ尠カラス爲
  ニ絹織物業者竝蠶絲業者ノ蒙ル不利多
  大ナルモノアリ仍テ政府ハ是等古絹靴下
  輸入ニ對シ嚴重ナル取締ヲ爲サレムコト
  ヲ望ム
  右建議ス
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議案
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議
  輓近人絹織物或ハ人絹交織物ヲ以テ天絹
  織物ノ如ク誤認セシメ又ハ欺瞞シテ賣買
  スル者尠カラス爲ニ生絲ノ國內消費ヲ阻
  礙シ蠶絲業ノ發達上惡影響ヲ及ホスコト
  多大ナルモノアリ仍テ政府ハ是等ノ織物
  ニ夫レ夫レ原料絲ノ步合ヲ强制的ニ表示
  セシメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議案
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議
  輓近人絹織物或ハ人絹交織物ヲ以テ天絹
  織物ノ如ク誤認セシメ又ハ欺瞞シテ賣買ス
  ル者尠カラス爲ニ生絲ノ國內消費ヲ阻礙
  シ蠶絲業ノ發達上惡影響ヲ及ホスコト多
  大ナルモノアリ仍テ政府ハ是等ノ織物ニ
  夫レ夫レ原料絲ノ步合ヲ强制的ニ表示セ
  シメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議案
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議
  輓近人絹織物或ハ人絹交織物ヲ以テ天絹
  織物ノ如ク誤認セシメ又ハ欺瞞シテ賣買
  スル者尠カラス爲ニ生絲ノ國內消費ヲ阻
  礙シ蠶絲業ノ發達上惡影響ヲ及ホスコト
  多大ナルモノアリ仍テ政府ハ是等ノ織物
  ニ夫レ夫レ原料絲ノ步合ヲ强制的ニ表示
  セシメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一絹織物原料步合表示ニ關スル建議案(靑
  木精一君外四名提出)
  一絹織物原料步合表示ニ關スル建議案
  (戶井嘉作君外二名提出)
  一絹織物原料步合表示ニ關スル建議案
  (戶田由美君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案トシ
  別紙ノ通(內容同一)修正スヘキモノト議
  決致候此段及報告候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  絹織物原料步合表示ニ關スル建議
  輓近人絹織物或ハ人絹交織物ヲ以テ天絹
  織物ノ如ク誤認セシメ又ハ欺瞞シテ賣買
  スル者尠カラス爲ニ生絲ノ國內消費ヲ阻
  礙シ蠶絲業ノ發達上惡影響ヲ及ホスコト
  多大ナルモノアリ仍テ政府ハ是等ノ織物
  ニ夫レ夫レ原料絲ノ步合ヲ强制的ニ表示
  セシメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  萬國博覽會開設ニ關スル建議案
  萬國博覽會開設ニ關スル建議
  昭和十五年ハ皇紀二千六百年ニ相當スル
  ヲ以テ建國創業ノ御偉勳ヲ讚仰シ皇威國
  運ノ伸張隆昌ヲ圖ラムカ爲帝都ノ地ニ萬
  國博覽會ヲ開設シ以テ國民精神ノ作興ヲ
  計ルト共ニ文運ノ進步產業ノ發達ニ資シ
  兼ネテ世界ノ平和人類ノ福社ニ寄與ス
  ル所アラシムルハ最機宜ニ適セル企圖
  タルヲ認ム仍テ政府ハ速ニ之カ實行ノ
  方策ヲ講シ且之カ計畫施設ニ對シテハ須
  ラク助長達成ノ途ニ出テラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一萬國博覽會開設ニ關スル建議案(竹澤
  太一君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  北阿弗利加カサブランカ市及アルヂ
  ヤー市ニ日本商品陳列館設置ニ關スル
  建議案
  北阿弗利加カサブランカ市及アルヂ
  ヤー市ニ日本商品陳列館設置ニ關ス
  ル建議
  政府ハ我カ國各種生產品ノ輸出貿易助長
  ノ爲北阿弗利加「モロツコ」國「カサブラ
  ンカ」市及「アルゼリア」國「アルヂヤー」
  市ニ日本商品陳列館ヲ設置セラレムコト
  司法人
  右建議ス
  報〓書
  一北阿弗利加カサブランカ市及アルヂ
  ヤー市ニ日本商品陳列館設置ニ關スル
  建議案(宮本雄一郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  輸出補償法竝同施行規則改正ニ關スル
  建議案
  輸出補償法竝同施行規則改正ニ關ス
  ル建議
  輸出貿易ノ振興ヲ圖ルハ國家經濟ノ發達
  ヲ圖ル緊要事項ニシテ輸出補償法ハ之カ
  實現ニ資スル方策ニシテ施行以來該法ノ
  適用ニ依リ指定區域ヘノ輸出物資著シク
  增加セリト雖補償限度ノ割合低率ナルト
  補償料高率ノ爲實施ノ趣旨ニ副ハサルノ
  憾アリ依テ政府ハ速ニ輸出補償法第一條
  中「百分ノ七十」ヲ「百分ノ八十」ニ、第五
  條第二號中「百分ノ六十」ヲ「百分ノ七十」
  ニ改正スルト同時ニ補償料ノ計算ハ手形
  額面金額ニ依ラス補償率ヲ基準トシテ納
  入スヘキ樣輸出補償法施行規則モ改正セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一輸出補償法竝同施行規則改正ニ關スル
  建議案(宮本雄一郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  鑛業被害地復舊整理委員會設置ニ關ス
  ル建議案
  鑛業被害地復舊整理委員會設置ニ關
  スル建議
  石炭採掘ニ基ク被害地ノ復舊ニ關シテハ
  曩ニ第六十四囘議會ニ本院ニ於テ補助金
  交付ノ建議案ヲ可決シ之ヲ政府ニ建議シ
  タリト雖其ノ實行ニ關シテハ進捗極メテ
  遲遲タルモノアリ是レ全ク關係官廳ノ連
  絡十分ナラサルニ基因スルモノト認メラ
  ル依テ政府ハ速ニ委員會ヲ組織シ右鑛業
  被害地復舊整理ニ關シ適切ナル施設ヲ取
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一鑛業被害地復舊整理委員會設置ニ關ス
  ル建議案(樋口典常君外一一十二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  內地移入糖移入場設置ニ關スル建議案
  內地移入糖移入場設置ニ關スル建議
  政府ハ速ニ內地移入糖移入場ヲ京都市其
  ノ他之カ設備ナキ主要都市ニ設置セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一內地移入糖移入場設置ニ關スル建議案
  (中野種一郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年二月二十二日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  日滿農業經濟統制ニ關スル建議案
  日滿農業經濟統制ニ關スル建議
  農業政策上ニ於ケル日滿兩國間ノ關係ハ
  現下ノ兩國間ノ實狀ニ鑑ミ重大ナルモノ
  アルヲ認ム政府ニ於テハ特ニ愼重ナル態
  度ヲ持シ關稅政策其ノ他重要政策確立ニ
  付テハ箇箇ノ改變ヲ行ハス全面的經濟政
  策ヲ決定シ之ヲ實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一日滿農業經濟統制ニ關スル建議案(立
  川平君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月一日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  關東州ニ工業學校設置ニ關スル建議案
  關東州ニ工業學校設置ニ關スル建議
  政府ハ速ニ關東州ニ工業學校ヲ設置シ滿
  洲資源開發上緊要ナル中堅技術者養成ニ
  努メ他方在滿邦人子弟ノ中等學校入學志
  望者ノ過剩緩和ニ資セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一關東州ニ工業學校設置ニ關スル建議案
  (仙波久良君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  朝鮮ニ裁判所構成法及辯護士法實施ニ
  關スル建議案
  朝鮮ニ裁判所構成法及辯護士法實施
  ニ關スル建議
  朝鮮ニ裁判所構成法及辯護士法ヲ實施セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一朝鮮ニ裁判所構成法及辯護士法實施ニ
  關スル建議案(俵孫一君外十一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  朝鮮ニ訴願法及行政裁判法實施ニ關ス
  ル建議案
  朝鮮ニ訴願法及行政裁判法實施ニ關
  スル建議
  朝鮮ニ訴願法及行政裁判法ヲ實施セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一朝鮮ニ訴願法及行政裁判法實施ニ關ス
  ル建議案(木下成太郞君外十一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十三日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  市町村吏員優遇ニ關スル建議案
  市町村吏員優遇ニ關スル建議
  政府ハ國家基礎〓體ノ劇務ニ從事スル市
  町村吏員ニ對シ敍位敍動內規ヲ改正シ又
  ハ特別褒章條例ヲ設定スル等適切ナル優
  遇制度ヲ設定ジ速ニ之ヲ實施セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  市町村吏員優遇ニ關スル建議案
  市町村吏員優遇ニ關スル建議
  政府ハ國家基礎團體ノ劇務ニ從事スル市
  町村吏員ニ對シ敍位敍動內規ヲ改正シ又
  ハ特別褒章條例ヲ設定スル等適切ナル優
  遇制度ヲ設定シ速ニ之ヲ實施セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  市町村吏員優遇ニ關スル建議案
  市町村吏員優遇ニ關スル建議
  政府ハ國家基礎團體ノ劇務ニ從事スル市
  町村吏員ニ對シ敍位敍動內規ヲ改正シ又
  ハ特別褒章條例ヲ設定スル等適切ナル優
  遇方法ヲ講シ速ニ之ヲ實施セラレムコト
  ヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一市町村吏員優遇ニ關スル建議案(助川
  啓四郞君外四十三名提出)
  一市町村吏員優遇ニ關スル建議案(伊豆
  富人君提出)
  一市町村吏員優遇ニ關スル建議案(高田
  耘平君外六名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案トシ
  別紙ノ通修正スヘキモノト議決致候此段
  及報告候也
  昭和九年三月八日
  建議委員長星島二郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  市町村吏員優遇ニ關スル建議
  政府ハ國家基礎團體ノ刺務ニ從事スル市
  町村吏員ニ對シ敍位敍動內規ヲ改正シ又
  ハ特別褒章條例ヲ設定スル等適切ナル優
  遇制度ヲ設定シ速ニ之ヲ實施セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  〔星島二郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=37

  ---

• 038・星島二郎

  ○星島二郞君　建議案ノ委員會ノ審査ノ經
  過竝ニ結果ノ御報告ヲ致シマス、今期議會
  ニ於キマシテハ各派ノ申合モアリ、建議案
  ハ非常ニ嚴選サレマシテ、提案ノ數モ例年
  ヨリ餘程減ッテ居ル次第デアリマス、ソレデ
  モ尙ホ今日マデ將ニ二百件ニ屆カント致シ
  テ居ルノデアリマスガ、委員會ニ於キマシ
  テハ、各省別ニ分ケマシテ、之ヲ全部總會
  ニ掛ケテ、今日マデ審議致シマシテ、十數
  囘ニ亙リマシテ、一案每ニ提案者ノ說明ヲ
  求メ、サウシテ政府ノ意見ヲ求メマシテ、
  可決スベキハ可決シ、修正スベキハ修正シ
  マシテ、大體本日上程ノモノハ、三月十三
  日マデ審議致シタモノヲ御報〓スル次第デ
  アリマシテ、可決致シタモノハ六十一件、
  修正シマシタモノガ四十二件ト相成ッテ居
  ルノデアリマス、一々一ツ〓〓ニ付キマシ
  テハ之ヲ略シマスガ、全體ト致シマシテ、
  農村問題ニ關スル建議案ガ非常ニ多イコト
  ハ、其特徵デアリマス、又非常時日本ヲ反
  映シマシテ、日本精神ノ宣揚ヲ圖リ、民族
  意識ノ强化ヲ圖リタイト云フ意味ノ建議案
  ガ、多カッタコトモ特徴デアルト思ヒマス、
  又土木竝ニ鐵道ノ速成ニ關スル建議案モ。ヽ
  ソレニ續イテ相當多カッタヤウニ思フノデ
  アリマス、詳シイコトハ速記錄ニ依リマシ
  テ御覽ヲ願ヒタイ
  唯今日マデノ委員會ニ於キマシテハ、特
  ニ委員會ノ決議ニ依リマシテ、一番最後ニ
  上程ニナッテ居リマスル日程第百十二、百十
  三、百十四、是ハ各派ヨリ提案サレテ居ル
  市町村吏員優遇ニ關スル建議案デアリマス
  ガ、是ハ特ニ本會議ニ、特別ニ此項ハ報〓
  ヲシテ呉レト云フ意味ノ決議ニナッテ居リ
  マス、其要點ハ、市町村吏員ハ他ノ官吏ト
  比較致シマシテ、餘リニモ今日ノ待遇ガ惡
  イ、是ハモット優遇スベキダ、是ガ建議案ノ
  趣旨デアリマシテ、是ハ特ニ建議委員會滿
  場一致デ、本會議ニ報告セヨト云フコトデ
  アリマス、以上簡單ニ御報告申上ゲマス(拍
  手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=38

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• 039・秋田清

  ○議長(秋田清君)　建議委員長ノ只今ノ報
  告中、日程第二十一ト第二十二、日程第二
  十三ト第二十四、日程第二十七ト第二十
  八日程第二十九ト第三十、日程第三十三
  ト第三十四、日程第四十二ト第四十三、
  日程第六十三ト第六十四、日程第六十七ト
  第六十八、日程第七十一ト第七十二、日程
  第八十三ト第八十四、日程第八十五ト第八
  十六、日程第八十七ト第八十八、右ハソレ
  ゾレ二案ヲ併合シテ一案トナシ、修正シタ
  モノデアリマス又日程第四十九乃至第五
  十一、日程第七十五乃至第七十七、日程第
  九十四乃至第九十六、日程第九十七乃至第
  九十九、日程第百乃至第百二、日程第百十
  二乃至第百十四ハ、ソレ〓〓三案ヲ併合シ
  テ一案トナシ、修正シタモノデアリマス、
  其他ノ六十一件ハ何レモ委員長報告ハ可決
  デアリマス、玆ニ一括シテ採決致シマス、
  日程第十二乃至第百十四ノ百三件ハ、委員
  長ノ報告ニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=39

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• 040・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ百三件ハ委員長報告通リ可決セラ
  レマシタ(拍手)-此際先ニ後〓シトシタ
  ル日程第五、農會法中改正法律案ノ第一讀
  會ノ續ヲ開キマス、委員長ノ報告ヲ求メマ
  ス-高橋熊次郞君
  第五農會法中改正法律案(政府提出)
  第一讀會ノ續(委員長報〓)
  報告書
  一農會法中改正法律案(政府提出)
  右ハ本院ニ於テ別紙ノ通修正スヘキモノ
  ト議決致候此段及報告候也
  昭和九年三月十六日
  委員長高橋熊次郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔別紙〕
  (小字及-ハ委員會修正)
  農會法中改正法律案中左ノ通修正ス
  第十七條町村農會及市農會ニ總代會ヲ、
  其ノ他ノ農會ニ總會ヲ置ク
  總代會ハ總代ヲ以テ、總會ハ郡農會ニ
  在リテハ議員、其ノ他ノ農會ニ在リテハ
  議員及特別議員ヲ以テ之ヲ組織ス
  第十九條第一項中「郡農會、一ヲ削リ同條
  二
  ニ左ノ」項ヲ加フ
  第十七條ノ二第三項ノ規定ハ特別議員
  ニ之ヲ準用ス
  特別議員ハ役員ノ選任又ハ解任ノ議決ノ數
  ニ加ハルコトヲ得ズ
  第二十二條ノ二總代會又ハ總會ハ之ヲ
  組織スル者ノ半數以上出席スルニ非ザ
  レバ會議ヲ開クコトヲ得ズ但シ第三十
  四條ノ規定ニ依ル職務停止ノ爲出席者
  半數ニ滿タザルトキ、同一ノ事項ニ付
  招集再囘ニ至ルモ仍半數ニ滿クザルト
  キ又ハ招集ニ應ズルモ出席者定數ヲ闕
  キ議長ニ於テ出席ヲ催告シ仍半數ニ滿
  タザルトキハ此ノ限ニ在ラズ
  特別議員第十九條第四項ノ規定ニ依リ議決
  ノ數ニ加ハルコトヲ得ザル場合ニ於テハ之
  ヲ前項ノ總會ヲ組織スル者ノ中ニ算入セズ
  第二十三條中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」
  メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
  ニ改ム
  特別議員第十九條第四項ノ規定ニ依リ議決
  ノ數ニ加ハルコトヲ得ザル場合ニ於テハ之
  ヲ前項ノ出席者中ニ算入セズ
  第二十七條第二項中「會員中ヨリ、一ノ下
  ニ「郡農會ニ在リテハ議員中ヨリ、一ヲ加
  1フ
  希望條項
  一行政官廳ノ不當ナル干涉ニ依リ農會ノ
  獨立性ヲ傷ケ其ノ職能ヲ過ラシメタル
  事例尠カラス將來充分注意セラルヘシ
  一監督官廳ノ產業團體ニ對スル違法又ハ
  不當ナル行政處分ニ關シ救濟ノ途ヲ講
  セラルヘシ
  〔高橋熊次郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=40

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• 041・高橋熊次郎

  ○高橋熊次郞君　本委員會ニ付託ニ相成リ
  マシタル農會法中改正法律案ノ原案ノ骨子
  トスル所ハ、第一點ハ、市町村農會ノ總會
  ト云フモノヲ廢シマシテ、總テ總代會ヲ置
  カシムルト云フコトデアリマス、第二點ハ、
  郡農會ノ特別議員ハ、爾來之ヲ廢スルト云
  フコトデアリマス、第三點ハ、市町村農會
  ヲ除ク他ノ總テノ上級農會ノ議員及ビ豫備
  議員ハ、今マデ選擧ニ依ッタモノデアリマス
  ガ、之ヲソレ〓〓所屬農會ノ會長又ハ副會
  長ヲ以テ、之ニ充ツルト云フコトニ相成ッタ
  ノデアリマス、卽チ正議員ハ會長、豫備議
  員ハ副會長、斯ウ云フコトニ致サウト云フ
  改正デゴザイマス、第四點ハ、農會ノ總代
  會又ハ總會ノ定足數ヲ定メマシテ、其他會
  議ニ關スル規定ヲ整備スルト云フコトデア
  リマス、今マデハ總代會竝ニ總會ト云フモ
  ノヽ定足數等ノ定メガナイノデ、從來紛擾
  ガ起ッタ、之ヲ防ガウト云フコトデアリマ
  ス、第五點ハ、役員、總代ノ被選擧資格ニ
  關シテ、缺格條項ヲ定メタコトデアリマス、
  其他選擧ニ關スル規定ヲ整備致シマシタコ
  トデアリマス、第六點ハ、農會ノ合併及ビ
  分割ノ手續ヲ、確實且ツ簡易ニ致シタコト
  デアリマス、改正ノ骨子ハ、是等ノ諸點デ
  アリマシテ、委員會ニ於ケル所ノ質疑應答
  ノ經過等ニ付キマシテハ、速記錄ニ於テ御
  承知ヲ願ヒマシテ、此處ニハ唯二三ノ事項
  ノミニ付テ、御紹介ヲ申上ゲタイト思ヒマ
  ス
  第一ハ、世間ニモ問題ニナッテ居リマスガ
  如クニ、時代ニ順應致シテ、農會ノ仕事ノ
  上ニ於テモ色々ナ改正ヲ行ッテハドウダ、又
  他ノ產業團體トノ統制ヲスル上ニ於テ、政
  府ノ所見等モ御質シニナッタノデアリマス、
  併ナガラ政府ニ於キマシテハ、サウ一〓ニ
  理論ノミニ走ッテハイケナイ、ソレ〓〓ノ各
  種ノ團體ニハ、ソレ〓〓ノ仕事ノ上ニ沿革
  モアリ、又ソレニ伴ッテ事實上ニ、色々ナ機
  能ノ違ッタ點モアルノデアル、ソレデアルカ
  テ理論的ニモ、事實的ニモ十分〓鑚ヲ重ネ
  テ、是等ノ問題ニ善處シナケレバ相成ラヌ、
  又一面ニ於テ從來農會等ニ於テハ長キ歷史
  ヲ有シ、農村ニ於ケル先輩ノ人達ハ、色々
  犠牲ヲ拂ッテ今日ニ達シタノデアル、制度ノ
  改廢ニ依ッテ、多年ノ間ニ培ハレタル所ノ、
  農村ニ於ケル公益ニ對スル奉公ノ精神ト云
  フモノヲ、沒却シテハイケナイノデアル、此
  精神ヲモ存續スル上ニ於テ、制度ノ改廢ヲ
  十分〓究調査ヲ遂ゲナケレバ相成ラヌカ
  ラ、輕率ニハイケナイト云フ意味ノ意見ノ、
  御陳述モアッタノデアリマス
  第二ニ御紹介申上ゲマスノハ、農會法ノ
  第九條ニ於テ、郡農會ニ於ケル特別議員ヲ
  廢シタル理由ト云フモノハ、當該農會ニ於
  ケル役員選擧等ニ於テ、單ニ決議ノ數ヲ增
  加スル爲ニ惡用セラレマシテ、特別議員ヲ
  設ケタル、本來ノ機能ヲ無視スルト云フ弊
  ニ堪ヘナイ爲デアルト思フ、郡農會ニ於テ
  爾來特別議員ヲ廢止スルト云フ提案ノ趣旨
  ハ、要スルニ特別議員ヲ設ケタガ爲ニ、政
  爭ノ具ニ供セラレル機會ガアルノデアル、
  之ヲ矯メルニハ、寧ロ郡農會ニ於ケル特別
  議員ノ制度ヲ廢シタ方ガ宜シイ、斯ウ云フ
  ヤウニ思ハレル、サウ云フコトデアルナラ
  バ、折角必要デアルトシテ設ケタ特別議員
  デアルノニ、帝國農會ヤ府縣農會ノミニ於
  テ之ヲ存シテ、獨リ郡農會ノミニ之ヲ置
  カナイト云フコトハ片手落チデアル、
  牛ノ角ト云フモノハ必要ガアッテ具ヘテ
  アルモノダ、偶〓〓爭ニ使ハレルカラ
  ト云ッテ、右ノ角ノミヲ殘シテ、左ノ角
  ダケ取ッテシマウト云フヤウナ、體裁ノ
  惡イ仕事ハ廢メタ方ガ宜イデハナイカ、
  若シモ此特別議員ガ選擧等ニ利用サレルト
  云フコトナラバ、選擧等ニ利用サレナイヤ
  ウニ、政爭ノ具ニ供サレナイヤウニスレバ
  宜イノデハナイカ、ドウスレバ宜イカト云
  ヘく總テ郡農會ト云ハズ、府縣農會ト云
  ふく、帝國農會ト云ハズ、特別議員ハ選擧
  ノ決議ノ數ニ加ハルコトガ出來ヌト致シタ
  ナラバ、之ヲ利用スル途ガナイヂヤナイカ、
  サウスレバ特別議員ヲ郡農會ニ存シテモ、
  其他ノ上級農會ニ存シテ居ッテモ、政爭ノ
  具ニ供セラレルヤウナ憂ハナクナルノデハ
  ナイカト云フヤウナ、御質問ガアリマシタ、
  之ニ對シテ政府モ成程サウ云フコトデアル
  ナラバ、從來認メタ弊害ハナクナルダラウ、
  修正ヲサレヽバ、之ニ同意シテモ差支ガナ
  イヤウナ、御意見ノ御發表ガアッタノデア
  リマス
  第三ニ政爭ノ激甚ナル地方ニ於テハ、
  黨一派ノ勢力ヲ增ス爲ニハ有ユルモノ、有
  ユル機會ヲ利用セントスルノデアル、是ガ
  爲ニ農會ノ大勢ヲ自派ニ有利ニ導カントシ
  テ、行政官廳ト或ハ通謀シ、或ハ之ヲ壓迫
  シタト云フヤウナ疑ヲ有ッテ居ラレルノデ
  アリマスガ、是等ノ行動ニ依ッテ、郡農會及
  ビ府縣農會ニ於ケル特別議員ヲ、一黨一派
  ニ偏シテ選任ヲ致シテ、當該農會ノ役員選
  擧ヲ自派ニ有利ニ致シ、甚シイニ至ッテハ、
  一黨ノ利益ノ爲ニ農會法第三十四條ノ行政
  官廳ノ監〓權ヲ濫用致シ、卽チ「公益ヲ害ス
  ルノ虞アリト認ムル時ハ」ト云フ文句ヲ笠ニ
  振翳シマシテ、決議ノ無效トカ、總會ノ停
  止、其他ノ有ユル壓迫干渉ヲ行ッタ事例ハ
  頗ル多イノデアル、斯ウ云フコトノアル譯
  ハ、畢竟スルニ農會法ノ第三十四條ニ基ク
  監督官廳ノ行政處分ニ關シテ、全然救濟ノ
  法規ガ缺ケテ居ルカラデアル、行政訴訟ノ
  ミナラズ、訴願ノ途サヘ之ヲ閉サレテ居ル、
  此場合ニ行政監督官廳ノ農會ニ對スル違法
  又ハ不當ナル行政處分ニ對シテハ、行政訴
  訟ヲ提起シ得ルノ規定ヲ設ケテハドウカ、
  此規定サヘアレバ、爾後政爭ノ具ニ供スル
  ト云フヤウナ非難ハ、全然農會カラ免レル
  コトガ出來ルノデアルト云フ、熱心ナル意
  見ノ御陳述ガアッタノデアリマス、政府ニ於
  カレマシテモ、趣旨ノアル所ハ十分認ムル
  ケレドモ、產業團體ニ對スル行政處分ニ關
  スル行政訴訟ノ提起ハ、今日ノ法規ニ於テ
  ハ一切認メテ居ラナイ、併シ目下法制局等
  ニ於テ、ソレ〓〓其方ヲ開クベク〓究中
  デアリ、出來得レバ近イ機會ニ於テ、之ヲ
  法律化致シタイト思ッテ居ルカラ、此場合ニ
  獨リ農會法ニノミ是等ノ規定ヲ設クルコト
  ハ、片手落チノ嫌ガアルカラ、政府トシテ
  ハ直チニ同意スルコトハ出來ナイト云フヤ
  ウナ、意見ノ陳述ガアッタノデアリマス、尙
  ホ詳シイコトハ、前段ニ申上ゲル通リニ、
  議事錄ニ就テ御覽ヲ願ヒマス
  斯クテ質疑ハ終了致シ、討論ニ入リマシ
  テ、畑七右衞門委員ヨリ左ノ修正及ビ希望案
  ガ提出サレマシタ、之ニ付テ一々申上グル
  ノハ煩雜ニ相成リマスルカラ、御手許ニ御
  〓シシテアル所ノ報〓書ニアル修正案ノ事
  項ニ付テ、御一覽ヲ願ッテ置キタイト思ヒマ
  スルガ、唯重要ナル點ニ付キ申上ゲレバ、
  第十九條ニアリマスル所ノ、此原案ニアリ
  マシテハ、郡農會カラ特別議員ヲ省クト云
  フコトニナッテ居ル、ソレヲ復活スル意味ニ
  於テ、原案ノ第一項中「郡農會」ト云フノヲ
  削リト云フコトノ、此條項ヲ省イテシマッ
  タノデアリマス、更ニ此特別議員ノ選擧等
  ニ於テ、政爭ノ具ニ利用サルヽ危險ヲ慮リ
  マシテ、「特別議員ハ役員ノ選任又ハ解任
  ノ議決ノ數ニ加ハルコトヲ得ズ」ト、斯ウ
  云フ規定ヲ設ケタノデアリマス、其他是等
  ニ關聯致シマシテ、多少ノ修正ヲ加ヘタノ
  デアリマスカラ、報〓書ニ就テ御一覽ヲ願
  フコトニ致シ、次デ畑委員ヨリ提出サレタ
  ル希望條項ダケハ讀上ゲマス
  希望條項
  一行政官廳ノ不當ナル干渉ニ依リ農會ノ
  獨立性ヲ傷ヶ其ノ職能ヲ過ラシメタル
  事例尠カラス將來充分注意セラルヘシ
  一監督官廳ノ產業團體ニ對スル違法又ハ
  不當ナル行政處分ニ關シ救濟ノ途ヲ講
  セラルヘシ
  以上二項デアリマス、而シテ採決ニ入リ
  マシテ、畑委員提出ノ修正案、之ヲ除キタ
  ル部分ノ原案、竝ニ希望條項ニ付キ、共一
  滿場一致ヲ以テ議決サレタノデアリマス、
  此段御報告申上ゲマス、滿場ノ御贊同ヲ仰
  ギマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=41

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• 042・秋田清

  ○議長(秋田清君)　討論ヲ許シマス-服
  部岩吉君
  〔服部岩吉君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=42

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• 043・服部岩吉

  ○服部岩吉君　私ハ只今議題ニ上リマシタ
  ル農會法中改正法律案ニ對シマシテ、委員
  長ノ報告通リニ贊成ノ意ヲ表スル者デアリ
  マス、本改正案ノ內容ハ、各級農會ヲ系統
  的ニ一層組織立ッテ、農會本來ノ目的達成ニ
  便サレタモノデアラウト考ヘルノデアリマ
  ス、農會ハ農民ノ利益代表ト、農事改良發
  達ヲ圖ル、唯一無二ノ團體デアルコトハ申
  上ゲル迄モナイノデアリマス、殊ニ現下農
  村ノ不況ニ際會致シマシテ、是ガ經濟更生
  上農會ノ活動ニ俟ツベキモノガ、極メテ
  少クナイコトヲ確信ヲ致ス者デアリマス、
  一時本院ニ於キマシテ、一部ノ議員ガ郡農
  會廢止ノ意見ヲ申シマシタコトハ、皆樣御
  承知ノ通リデアリマス、是ハ全ク農會ニ對
  ヌル認識ヲ缺キ、農村ノ事情ニ通ゼザル所
  ノ謬見タリシ爲ニ、直チニ葬リ去ラレマシ
  タルコトハ、農民ノ爲メ、將タ農會ノ爲ニ、
  愉快ニ堪へ得ナカッタ次第デアリマス、政府
  ハ宜シク此民間團體ヲ益、助長發達セシメ
  テ、農村ノ振興ニ資セシメルヤウニ努力ス
  ベキデアルト確信ヲ致スノデアリマス、以
  上ノ見地カラ委員長ノ報告ニ贊成ノ意ヲ表
  スル者デアリマス
  特ニ政府ニ一言ヲ致シテ置カナケレバナ
  ラヌ問題ガアルノデアリマス、本案提出ノ
  御說明ノ中ニモ「農會法令ノ規定ニ依リ之ヲ
  規律シ、其活動ノ圓滑ヲ圖ッテ來タ」ト申サ
  レテ居リマスルガ、去ル昭和六年ノ全國ニ
  亙ル所ノ各級農會ノ議員ノ選擧、竝ニ役員
  ノ選擧ニ當ッテ、地方行政長官ガ法第十九條
  ノ特別議員ノ任命ニ、其政黨ノ傀儡トナッ
  テ、第十九條ノ立法ノ精神ヲ蹂躪シ、其政黨員
  タル者ヲ任命シテ役員ノ選任ニ惡用セシメ
  タ、又法第三十四條ノ監督權ヲ濫用シ、其
  政黨ニ利用セシメタコトニ付テ、當時囂々
  タル所ノ非難ノアッタコトハ御承知ノコト
  ト思フノデアリマス(拍手)全國多數ノ農會
  ガ、是ガ爲ニ一大紛爭ヲ起シマシテ、農會
  ノ基礎ニ不安ト動搖トヲ來サシメタコトハ、
  十分皆樣ノ御承知ノコトヽ思フノデアリマ
  ス(拍手)而モ此暴政ヲ敢テ致シマシタル地
  方行政官廳ハ、政府ノ內命ニ依ッテ此事ヲ敢
  テシタト云フコトハ、天下周知ノ事實デア
  リマス、現在農林省ニハ當時ノ紛爭ニ關ス
  ル書類ガ堆高ク保存サレテ居リマスコトニ
  依ッテモ、極メテ明瞭デアルノデアリマス、
  是等ノ事實ヲ申述ベルコトハ、相當時間ヲ
  要シマスルカラ省略致シマシテ、特ニ其甚
  シイ事項ニ付キマシテ、此處ニ其當時ノ事
  實ヲ錄シタモノヲ持ッテ居リマスルカラ、議
  長ノ御許シヲ得テ速記ノ中ニ加ヘテ戴イテ
  置カウト思フノデアリマス、今囘改正サレ
  タ所ノ內容ニモ、此弊ヲ除キタイト云フ趣
  旨ガアリ〓〓ト察セラレルノデアリマス、
  法第十九條ノ修正ニ依リマシテ、立法精神
  ニ副フ所ノ特別議員ガ今後得ラレ得ルモノ
  ト思フノデアリマス、且ツ政黨ニ利用サレ、
  惡用サレルト云フコトヲ、十二分ニ防ギ
  得ラレルト思フノデアリマス、法第三十四
  條ノ監督權ノ問題デアリマスルガ、其監督
  權ノ濫用、惡用ヲ防グ途ヲ開クコトガ適當
  デアルト考ヘマシテ、私委員會ノ委員ノ一
  員ト致シマシテ、相當强イ修正意見ヲ提唱
  ヲ致シタノデアリマス、各委員ニ於カレマシ
  テモ、大部分ハ同樣ノ必要ヲ認メラレテ居ッ
  タノデアリマス、ダガ政府委員ノ辯明ニ依
  リマスト云フト、現在ノ現行產業ニ關スル
  團體ニ對シテ、是等ノ途ガ開イテナイノデ
  アルカラ、先刻委員長ノ御報告ノ中ニモアッ
  タ如ク、特ニ農會ニダケ此特例ヲ設ケルト
  云フコトハ、ドウモ政府ノ同意シ難イ所デ
  アルト申述べラレタノミナラズ、目下法制
  局ニ於キマシテハ、此監督權ノ濫用、惡用
  ヲ防止スル爲ニ、特ニ此點ノ〓究調査ヲ進
  メテ居ルト云フコトノ辯明ガアリマシタカ
  ラ、假スニ姑ク時日ヲ以テ致シタイト思フ
  ノデアリマス、政府當局ハ農會法ノ精神
  ニ顧ミ、政府自ラ此點ニ留意サレ、更之
  地方行政官廳ニハ嚴戒サレテ、嚴正公平
  ナル監督ノ下ニ、各級農會ノ助長發展
  ニ努メシメラレタイコトヲ、現下農村ノ
  狀態ニ鑑ミ、特ニ此希望ヲ中上ゲ、且ツ
  農村振興ニ役立タシメルヤウニ、一段
  ノ努力ヲ特ニ希望スル次第デアリマス、
  以上ヲ以チマシテ贊成ノ意見ト致シタ次第
  デアリマス、何卒御贊成アランコトヲ望ミ
  マス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=43

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• 044・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　岡田喜久治君

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=44

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• 045・岡田喜久治

  ○岡田喜久治君　簡單デアリマスカラ、此
  席ヨリノ發言ヲ御許シ願ヒマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=45

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• 046・秋田清

  ○議長(秋田清君)　宜シウゴザイマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=46

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• 047・岡田喜久治

  ○岡田喜久治君　本案ハ農會ノ役員ノ選擧
  期ヲ明年ニ控エマシテ、而シテ農會ノ組織
  ニ關スル從來ノ不備缺點ヲ補ハントスル案
  デアリマシテ、政府ノ原案ヲ大體適當ト認
  ムル次第デアリマス、又委員會ニ於ケル修
  正ノ事項ニ付キマシテハ、私共委員會ニ於
  キマシテ、同樣ノ主張ヲ申述ベタ次第デハ
  アリマスルガ、其詳細ニ付キマシテハ、委
  員長ヨリ逐一御報〓ガアッタ次第デアリマ
  ス、委員長報告中ニ述ベラレマシタ修正ノ
  理由ハ、私共ノ同樣ニ考ヘル所デアリマシ
  テ、隨テ全部贊成ヲ申上ゲル次第デアリマ
  ス、改メテ申上ゲマセヌガ、特別議員ガ役
  員ノ選任、解任等ノコトニ關係ヲシナイヤ
  ウニスルト云フ修正ハ、從來ニ於キマスル
  實績ニ鑑ミマシテ、如何ニモ是ガ至當デアル
  ト思フノデアリマス、私共ハ敢テ必シモ從
  來特別議員ノ多クガ、其選擧ニ際シマシ
  テ、政爭ノ具ニ供セラレタナドトハ申シマ
  セヌガ、少クトモ特別議員タル者ハ、其本
  來ノ使命ト特有ノ地位ニ鑑ミマシテ、役員
  選擧等ノ圈外ニ立ッテ、超然タル地位ニ在ラ
  シムル方ガ、一層其本來ノ目的ヲ達成スル
  所以デアルト云フコトヲ認メマシテ、農會
  法改正ノ此機會ニ於キマシテ、特ニ之ヲ補
  修スルヤウナコトニ致シタイト思フノデア
  リマスルカラシテ、全ク本修正意見ハ、吾々
  ノ大ニ贊意ヲ表スル次第デアリマス、以上
  ヲ以チマシテ簡單ナガラ贊成ノ意見ト致シ
  マス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=47

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• 048・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　討論終局、本案ノ第二
  讀會ヲ開クニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=48

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• 049・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  本案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシク

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=49

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• 050・青木雷三郎

  ○青木雷三郞君　直チニ本案ノ第二讀會ヲ
  開キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通
  リ可決サレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=50

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• 051・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=51

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• 052・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ直チニ第二讀會ヲ開キ、議案全部ヲ議
  題ト致シマス
  農會法中改正法律案第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=52

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• 053・秋田清

  ○議長(秋田清君)　別ニ御發議モアリマセ
  ヌ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通リ可
  決確定致シマシタ(拍手)次ニ後廻シト致シ
  シク日程第九、破產者ノ公ノ資格ニ關ス
  ル法律案ノ第一讀會ヲ開キマス-提出者
  土屋〓三郞君
  第九破產者ノ公ノ資格ニ關スル法律
  案(土屋〓君三郞外四名提出)
  第一讀會
  破產者ノ公ノ資格ニ關スル法律案
  破產者ニ對シテ公ノ資格ニ制限ヲ加フル
  コトヲ得ス
  附則
  本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
  從前ノ法令中本法ニ牴觸スル規定ハ其ノ
  效力ヲ失フ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=53

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• 054・土屋清三郎

  ○土屋清三郞君　此席ヨリ發言ヲ御許シ願
  ヒマス-本案ハ所謂破產者開放ノ法律案
  デアリマシテ、破產者ニ對シテ公ノ資格ニ
  制限ヲ加ヘテ居リマシタノヲ、全部撤廢致
  シタイト云フノデアリマス、御承知ノ通リ、
  破產ハ債務者ノ全財產ヲ債權者全部ニ公平
  ニ分配スル所ノ手續方法デアリマシテ、隨
  テ刑罰デハナイノデアリマス、其原因ハ勿
  論破產者自身ニアルコトモアリマスケレド
  干、或ハ友情默シ難ク保證債務ヲ致シタ場
  合モ起リマスルシ、或ハ商人ニ於キマシテ
  ハ、取引先カラ賣掛代金ノ返濟ノナイ場合
  モ起ルノデアリマス、或ハ大震火災等ニ因ッ
  テ、自分ノ財產ヲ消耗致シタ場合ニモ起リ
  得ルノデアリマス、隨テ破產者ニ對シテ、
  公ノ資格ヲ制限スルト云フコトハ、破產ヲ
  以テ一種ノ罪惡ト看做シテ、之ニ對シテ懲
  戒主義ヲ以テ臨ンデ居リマシタ舊時代ノ遺
  物デアリマシテ、今日ニ於キマシテハ、旣
  ニ歐羅巴ノ諸國ニ於キマシテモ、破產ヲ以
  テ懲戒ノ目的ニ用ヒ、之ニ對シテ公ノ身分
  ヲ制限スルト云フヤウナコトハ致シテ居ラ
  ナイノデアリマス、我國ニ於キマシテモ、
  現行ノ破產法ハ、ヤハリ此新シイ主義ヲ採用
  致シマシテ、舊法ニ依ッテ破產ノ宣〓ヲ受ケ
  マシタ者モ、何等身分上ニ制限影響ヲ及ボ
  サナイヤウニ致シタニモ拘ラズ、特別法令
  ノ中ニ、今尙ホ破產者ニ對シテ公ノ資格ヲ
  制限スル規定ヲ設ケテ居リマスルノハ、啻
  ニ納稅本位ヲ捨テヽ、人格本位ヲ採用致シ
  マシタ普通選擧ノ根本精神ニ反シマスルバ
  カリデナク、刑事處分ヲ受ケマシタ者モ、
  尙ホ赦免復權等ノ恩典ガアリマスル今日、
  民事處分ニ依リマスル所ノ破產者ニ對シテ、
  公ノ資格ヲ制限スルト云フコトハ、不當モ
  亦甚シイト申サナケレバナラヌノデアリマ
  ス、況ヤ特別法令ノ中ノ規定モ極メテ區々
  デアリマシテ、例ヘバ官吏任用ノ受驗資格
  三、文武ヲ通ジテ一切破產者ヲ排斥シテ
  居リマスルニモ拘ラズ、一旦任官致シマスト、
  行政部ノ文官デアラウト、軍部ノ武官デア
  リマセウト、何等破產ノ爲ニ其身分、資格
  ヲ奪ハレルコトガナイノデアリマス、唯司
  法部ノ官吏バカリハ、其地位ヲ奪ハレルノ
  デアリマス、又樞密顧問官ハ、何等破產ノ
  爲ニ影響ヲ受ケナイニモ拘ラズ、御承知ノ
  通リ貴衆兩院議員ハ、直チニ其地位ヲ奪ハ
  レルノデアリマス、同ジク〓育ニ從事シテ
  居リマスル所ノ職員ノ中デモ、大學或ハ專
  門學校等ノ〓授、〓諭ハ、何等破產ノ爲ニ
  其身分ニ影響ヲ受ケナイニモ拘ラズ、獨リ
  小學〓員ノミガ、破產ノ爲ニ其資格ヲ奪ハ
  ルヽ如キ、其他仔細ニ現行ノ各法令ヲ點檢
  致シマスルト、隨所ニ斯樣ナ矛盾ヲ發見致
  スノデアリマス、斯樣ナ事ハ全ク一君萬民
  ノ大義ニ反シ、斷ジテ政治ノ公明ヲ期スル
  所以デナイト考ヘルノデアリマス、卽チ吾
  吾ガ玆ニ本案ヲ提出シテ、特別法令ノ中ノ
  破產者拘束ニ關スル一切ノ規定ヲ抹殺致シ
  マシテ、併セテ破產者全部ヲ永久ニ光明ノ
  世界ニ開放セントスル所以デアリマス、何
  卒愼重御審議ノ上、速ニ御贊成アランコト
  ヲ望ミマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=54

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• 055・青木雷三郎

  ○青木雷三郞君　本案ハ山本芳治君外二名
  提出、金錢債務臨時調停法中改正法律案外
  一件ノ委員ニ併セ付託セラレンコトヲ望ミ
  マス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=55

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• 056・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=56

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• 057・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ動議ノ如ク決シマシター次二審議後
  廻シト致シマシタル日程第十一競爭入札
  ノ取締等ニ關スル法律案ノ第一讀會ヲ開キ
  マイ
  第十一競爭入札ノ取締等ニ關スル法
  律案(福田關次郞君提出)第一讀會
  競爭入札ノ取締等ニ關スル法律案
  第一條政府、道府縣及市町村ニ於テ各
  種事業ノ工事、物件ノ買入賣却又ハ物
  件ノ貸付借入其ノ他財產處分ニ關シ一
  般競爭契約、指名競爭契約又ハ隨意契
  約ヲ締結セムトスルニ當リ入札者及之
  カ關係者ハ談合行爲其ノ他之ニ類似ス
  ル行爲ヲ爲スコトヲ得ス
  第二條左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ政
  府道府縣及市町村カ一般競爭契約、
  指名競爭契約又ハ隨意契約ヲ締結スル
  ニ際シ競爭入札ニ加リ又ハ契約者ト爲
  ルコトヲ得ス
  一第三條ノ罪ヲ犯シ刑ニ處セラレ其
  ノ執行ヲ終リ又ハ執行ヲ受クルコト
  ナキニ至リタル日ヨリ三年ヲ經過セ
  サル者
  二第三條ノ罪ニ依リテ檢擧セラレ未
  タ刑ノ有無確定スルニ至ラサル者
  三前二號ニ該當スル者ノ代理人、使
  用人其ノ他ノ從業者
  第三條第一條ノ規定ニ違反シタル者又
  ハ第一條ノ規定ニ違反スル行爲ヲ爲シ
  金錢其ノ他ノ利益ヲ提供シ、收受シ若
  ハ之ヲ要求、約束シタル者ハ三月以上
  三年以下ノ懲役又ハ禁鋼ニ處ス
  前項ノ場合ニ於テ收受シタル金錢其ノ
  他ノ利益ハ之ヲ沒收ス若其ノ全部又ハ
  一部ヲ沒收スルコト能ハサルトキハ其
  ノ價額ヲ追徵ス
  第四條法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ
  代理人、使用人其ノ他ノ從業者カ其ノ法
  人又ハ人ノ業務ニ關シテ第一條ノ違反
  行爲ヲ爲シタルトキハ行爲者ヲ罰スル
  ノ外其ノ法人又ハ人ニ對シ亦前條ノ刑
  ヨハナ
  第五條官吏及市町村ノ公吏又ハ之ニ準
  スヘキ者第二條第一號乃至第三號ニ該
  當スル者ヲ競爭入札ニ加ハラシメ又ハ
  契約者タラシメタルトキハ三月以上三
  年以下ノ禁錮又ハ三千圓以下ノ罰金ニ
  處ス
  第六條政府、道府縣及市町村ニ於テ一
  般競爭契約、指名競爭契約又ハ隨意契
  約ヲ爲スニ當リ之カ擔當ノ任ニアル官
  吏、公吏又ハ之ニ準スヘキ者第一條ノ
  規定ニ違反スル行爲又ハ當時ノ物價、
  勞銀、運賃等ニ比シ著シク不當ニ高價
  若ハ安價ナルコトヲ知リ若ハ之ヲ知リ
  得ヘカリシニ拘ラス契約ノ締結ヲ中止
  セシメス又ハ契約ノ解除ヲ爲ササルト
  キハ三月以上三年以下ノ禁錮又ハ三千
  圓以下ノ罰金ニ處ス此等ノ者ヲ監督ス
  ヘキ任ニアル者亦同シ
  第七條官吏、市町村ノ公吏又ハ之ニ準
  スヘキ者一般競爭契約、指名競爭契約
  又ハ隨意契約ヲ締結スルニ當リ其ノ落
  札豫定價額其ノ他祕密ニ係ル事項ヲ他人
  ニ漏洩シ又ハ漏洩ニ依リテ他人ヨリ金
  錢其ノ他ノ利益ヲ收受シタルトキハ五
  月以上五年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ處ス
  前項ノ場合ニ於テ收受シタル金錢其ノ
  他ノ利益ハ之ヲ沒收ス若其ノ全部又ハ
  一部ヲ沒收スルコト能ハサルトキハ其
  ノ價額ヲ追徵ス
  第八條官吏、市町村ノ公吏又ハ之ニ準
  スヘキ者故ナク徵收スヘキ稅金、保證
  金、違約金、賠償金、手數料、使用料、
  賣拂代金、負擔金等ヲ徵收セス若ハ納
  入延期ヲ默認シ又ハ故ナク稅額ヲ輕減
  シ、脫稅ヲ默認シ若ハ滯納處分ヲ怠リ
  タルトキハ二月以上二年以下ノ禁錮又
  ハ三千圓以下ノ罰金ニ處ス
  第九條官吏、市町村ノ公吏又ハ之ニ準
  スヘキ者在職中其ノ職務ニ關シ請負人
  及商人ニ不當ノ利益又ハ便宜ヲ與ヘタ
  ルノ故ヲ以テ退職後何等ノ名義ヲ問ハ
  ス請負人及商人ヨリ金錢其ノ他ノ利益
  ヲ收受シタルトキハ三年以下ノ懲役ニ
  處ス
  前項ノ場合ニ於テ收受シタル金錢其ノ
  他ノ利益ハ之ヲ沒收ス若其ノ全部又ハ
  一部ヲ沒收スルコト能ハサルトキハ其
  ノ價額ヲ追徴ス
  第十條官吏、市町村ノ公吏又ハ之ニ準
  スヘキ者國有若ハ公有財產ノ賣却貸付
  又ハ物件ノ買入借入其ノ他ノ處分ヲ爲
  スニ當リ一般ノ注意ヲ怠リ政府、道府
  縣及市町村ニ對シ損害ヲ與ヘタルトキ
  ハ職ニ在ルト否トヲ問ハス之ニ因リテ
  生シタル損害ヲ辨償セシム
  會計法第三十五條第二項及第三十六條
  ノ規定ハ前項ノ辨償ニ付之ヲ準用ス
  附則
  本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=57

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• 058・秋田清

  ○議長(秋田清君)　本案ニ付テハ提出者ヨ
  リ趣旨辯明省略ノ申出ガアリマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=58

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• 059・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　本案モ山本芳治君外二名
  提出、金錢債務臨時調停法中改正法律案外
  一件ノ委員ニ併セ付託セラレンコトヲ望ミ
  マス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=59

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• 060・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=60

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• 061・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ動議ノ如ク決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=61

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• 062・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　此際暫時休憩セラレンコ
  トヲ望ミマス
  〔「贊成」「贊成」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=62

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• 063・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君提出ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=63

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• 064・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ暫時休憩
  午後二時二十三分休憩
  午後四時四十八分開議

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=64

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• 065・秋田清

  ○議長(秋田清君)　休憩前ニ引續キ會議ヲ
  開キマス、諸般ノ報告ヲ致サセマス
  〔書記官朗讀〕
  一政府ヨリ提出セラレタル議案左ノ如シ
  (第二號)昭和八年度歲入歲出總豫算追加
  案
  (特第二號)昭和八年度各特別會計歲入歲
  出豫算追加案
  (第二號)昭和九年度歲入歲出總豫算追加
  案
  (特第二號)昭和九年度各特別會計歲入歲
  出豫算追加案
  (追第二號)豫算外國庫ノ負擔トナルベキ
  契約ヲ爲スヲ要スル件
  昭和九年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツル
  爲公債第二次追加發行ニ關スル法律案
  (以上三月十七日提出)

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• 066・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　議事日程變更ノ緊急動議
  ヲ提出致シマス、卽チ此際政府提出、朝鮮
  事業公債法中改正法律案、政府提出、大正
  九年法律第十二號中改正法律案、寺田市
  正君外四名提出、〓又ハ町村祿高ニ對スル
  公債證書給與ニ關スル法律案、大口喜六君
  外一名提出、所得稅法中改正法律案ヲ逐次
  議題トナシ、其審議ヲ進メラレンコトヲ望
  ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=66

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• 067・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=67

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• 068・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ日程ハ變更セラレマシタ、政府提
  田、朝鮮事業公債法中改正法律案ノ第一讀
  會ノ續ヲ開キマス、委員長ノ報〓ヲ求メマ
  ス-委員長山下谷次君
  朝鮮事業公債法中改正法律案(政府提
  円第一讀會ノ續(委員長報〓)
  報告書
  一朝鮮事業公債法中改正法律案(政府提
  四
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十七日
  委員長山下谷次
  衆議院議長秋田〓殿
  附帶決議
  一政府ハ內地朝鮮滿洲ノ交通ノ實狀ニ鑑
  ミ朝鮮鐵道中日滿交通主要幹線ト滿鐵
  經營線トノ聯絡統制ニ付更ニ適切有效
  ナル方策ヲ講究シ是レカ實現ヲ計ルヘ
  シ
  一政府ハ外地塩業ノ發達竝其ノ統制ニ留
  意シ一日モ速ニ塩業國策ノ確立ニ努力
  スヘシ
  〔山下谷次君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=68

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• 069・山下谷次

  ○山下谷次君　朝鮮事業公債法中改正法律
  案ノ委員會ノ經過竝ニ結果ヲ御報〓致シマ
  ス、但シ其詳細ニ至リマシテハ會議錄ニ讓
  リマス、唯此法律ハ公債法中ノ第一條ノ「六
  億三百七十万圓」トアルノヲ「六億六百二十
  万圓」卽チ二百五十万圓增加スルト云フ、
  極ク簡單ナル法律デアルノデアリマス、併
  シ事ガ朝鮮ニ關スルコトデアリマスカラ、
  委員會ニ於キマシテハ拓殖問題、殊ニ北韓
  ノ拓殖問題、或ハ鐵道、或ハ港灣、或ハ庄
  等ノ問題ニ付キマシテ、九日間ニ亙リマシ
  テ質疑應答ガ重ネラレタノデアリマス、而
  シテ昨日質問ヲ打切リマシテ、本日午後二
  時ヨリ會議ヲ開キ、討論ニ入リマシテ、葉梨
  君ヨリ次ニ述べマスヤウナ附帶決議ヲ添ヘマ
  シテ贊意ヲ表サレ、牧山耕藏君ヨリモ贊成
  ノ意ヲ表サレタノデアリマス、卽チ葉
  梨君ヨリ出シマシタ所ノ附帶決議ニハ、第
  一ニハ「政府ハ內地朝鮮滿洲ノ交通ノ實狀
  ニ鑑ミ朝鮮鐵道中日滿交通主要幹線ト滿鐵
  經營線トノ聯絡統制ニ付更ニ適切有效ナル
  方策ヲ講究シ是レカ實現ヲ計ルヘシ」「政府
  ハ外地鹽業ノ發達竝其ノ統制ニ留意シ一日
  モ速ニ鹽業國策ノ確立ニ努力スヘシ」此樣
  ナ附帶決議ヲ附シマシテ、贊意ヲ表サレタ
  ノデアリマス、而シテ原案ニ付キマシテ贊
  否ヲ諮ヒマシタ所、滿場一致ヲ以チマシテ
  政府原案ハ可決セラレ、次デ此附帶決議ヲ
  採決致シマシタ所、是亦滿場一致デ可決セ
  ラレタ譯デアリマス、右御報〓申上ゲマ
  ス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=69

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• 070・秋田清

  ○議長(秋田清君)　本案ノ第二讀會ヲ開ク
  ニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=70

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• 071・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　本案ノ第二讀會ヲ開ク
  ニ決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=71

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• 072・青木雷三郎

  ○青木雷三郞君　直チニ本案ノ第二讀會ヲ
  開キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通
  リ可決セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=72

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• 073・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=73

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• 074・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ直チニ第二讀會ヲ開キ、議案全部
  ヲ議題ト致シマス
  朝鮮事業公債法中改正法律案
  第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=74

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• 075・秋田清

  ○議長(秋田清君)　別ニ御發議モアリマセ
  又、第三讀ヲ省略シテ委員長報告通リ、可
  決確定致シマシタ(拍手)-政府堤出、大
  正九年法律第十二號中改正法律案、寺田市
  正君外四名提出、〓又ハ町村祿高ニ對スル
  公債證書給與ニ關スル法律案、大口喜六君
  外一名提出、所得稅法中改正法律案、以上
  三案ハ同一委員ニ付託シタル議案ナルニ依
  リ、一括議題トナスニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=75

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• 076・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ三案ヲ一括シテ第一讀會ノ續ヲ開
  キマス、委員長ノ報告ヲ求メマス-小笠
  原三九郞君
  大正九年法律第十二號中改正法律案
  (政府提出)第一讀會ノ續(委員長報牛ロ)
  〓又ハ町村祿高ニ對スル公債證書給與
  ニ關スル法律案(寺田市正君外四名提
  出)第一讀會ノ續(委員長報〓)
  所得稅法中改正法律案(大口喜六君外
  一名提出)第一讀會ノ續(委員長報告)
  報告書
  一大正九年法律第十二號中改正法律案
  (政府提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十七日
  理事小笠原三九郞
  衆議院議長秋田〓殿
  附帶決議
  本案ニ關聯シテ朝鮮ニ於ケル稅制ノ改正
  ハ其ノ關係スル所極メテ重要ナルモノア
  リ特ニ改定稅率ニ就テハ頗ル注意ヲ要ス
  ルモノアリト認ム政府ハ宜シク夫レカ實
  行ニ方リ愼重ナル考慮ヲ拂ハレムコトヲ
  望ム
  報告書
  一〓又ハ町村祿高ニ對スル公債證書給與
  ニ關スル法律案(寺田市正君外四名提
  西
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和九年三月十七日
  理事小笠原三九郞
  衆議院議長秋田〓殿
  報〓書
  一所得稅法中改正法律案(大口喜六君外
  一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和九年三月十七日
  理事小笠原三九郞
  衆議院議長秋田〓殿
  〔小笠原三九郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=76

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• 077・小笠原三九郎

  ○小笠原三九郞君　只今議題トナリマシタ
  大正九年法律第十二號中改正法律案ニ付キ
  マシテ、先ヅ簡單ニ委員會ノ經過竝ニ結果
  ヲ御報告申上ゲマス、大正九年法律第十二
  號ハ、御承知ノ如クニ內地ノ所得稅ト、外
  地卽チ朝鮮臺灣樺太トノ所得稅ニ付キマシ
  テ、所謂二重課稅ヲ避クルコトヽ、內地外
  地間ノ課稅上ノ連絡ヲ定メタ法律デアルノ
  デアリマスルガ、今囘朝鮮ニ於キマシテ、
  在來ノ方針ニ對スル所得稅ノ外、新ニ公債、
  社債及ビ銀行利子等ニ對シマシテ第二種ノ
  所得稅、個人ノ所得ニ對シマシテ第三種ノ
  所得稅ヲ創設スルコトニ相成リマシタノ
  デ、內地ト朝鮮トノ間ニ課稅上ノ連絡ヲ圖
  ル必要ガアリ、又新ニ朝鮮ニ於キマシテ、
  相續稅制度ヲ實行スルコトヽ相成リマシタ
  ノデ、是亦內地朝鮮間ノ連絡ヲ取ル必要ガ
  アル所ヨリ、本改正案ノ提出ヲ見ルニ至ッタ
  次第デアリマス、本案ハ一見スル所、極メ
  テ簡單デアリマスガ、其背後ニ於キマシテ
  ハ、朝鮮ニ於ケル稅制整理ヲ伴ッテ居ルノ
  デアリマシテ、所得稅ニ對シテ新ニ第二種
  及ビ第三種ノ所得稅ヲ創設スル外、相續稅
  竝ニ〓涼飮料稅ヲ創設シ、又酒ノ稅率ヲ引
  上ゲ、地租ノ輕滅ヲ圖ル等、重大ナル問題
  ヲ含ンデ居リマスルノデ、自然朝鮮ノ稅制、
  財政、一般會計ヨリノ補給金其他ニ關シマ
  シテ、極メテ重要且ツ適切ナル所ノ質問應
  答ガアッタノデアリマスルガ、是等ノ詳細ハ、
  之ヲ速記錄ニ就テ御覽ヲ願ヒタイト存ズル
  ノデアリマス、本日討論ニ入リマシテ、政友
  會ノ大口喜六君ヨリ、本案ニ贊成ノ意ヲ表ス
  ルト共ニ、本案ハ如何ニモ關聯セル所ノ事
  項ガ重大デアリ、特ニ改定稅率ト云フコト
  ハ、實行上頗ル注意ヲ要スルモノガアルカ
  ラ、政府ハ是ガ實行ニ際シテハ、愼重ナル考
  慮ヲ拂ヒ、萬違算ナキヲ期セラレンコトヲ
  望ムト云フコトデ、左記ノ如キ附帶決議ヲ
  提出セラレタノデアリマス、今其文句ヲ朗
  讀致シマス「本案ニ關聯シテ朝鮮ニ於ケル稅
  制ノ改正ハ其ノ關係スル所極メテ重要ナル
  モノアリ特ニ改定稅率ニ就テハ頗ル注意ヲ
  要スルモノアリト認ム政府ハ宜シク夫レガ
  實行ニ方リ愼重ナル考慮ヲ拂ハレムコトヲ
  望ム」ト云フコトデアリマシタ
  次デ民政黨ノ牧山耕藏君ヨリモ、本改正
  案竝ニ大口君提出ノ附帶決議ニ贊成ヲセラ
  レルト共ニ、朝鮮ノ實情ヨリ見テ、稅制ノ
  改正ハ頗ル重大ナル事柄デアリ、特ニ稅率
  決定ノ場合ニハ、例ヘバ朝鮮人ノ嗜好ニナ
  ル所ノ濁酒ノ如キ、假令其稅率ノ引上ハ僅
  ニ一石三十錢ニ止マルト雖モ、其民心ニ及
  ボス影響ハ、非常ニ重大ナルモノガアルカ
  ラ、政府ニ於テモ其點ヲ篤ト御注意セラレ
  ンコトヲ望ムト云フコトノ、意見ヲ陳述セ
  ラレタノデアリマス、採決ニ入リマシテ、
  原案竝ニ附帶決議共、滿場一致之ヲ可決致
  シタ次第デアリマス
  議題ノ第二ニナッテ居リマスル〓又ハ町
  村祿高ニ對スル公債證書給與ニ關スル法律
  案ハ、曩ニ本院ヲ通過シテ、目下貴族院デ
  審議サレテ居リマスル、家祿賞典祿給與未
  濟ニ關スル法律案ト同一趣旨ノモノデアリ
  マス
  又議題第三トナッテ居リマスル所得稅法
  中改正法律案ハ、所謂法人ノ超過所得ニ關
  スルモノデアリマス、此兩案トモ委員會ニ
  於キマシテハ、愼重審議、滿場一致之ヲ可
  決致シタ次第デアリマス、右御報告申上ゲ
  マス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=77

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• 078・秋田清

  ○議長(秋田清君)　先ヅ政府提出、大正九
  年法律第十二號中改正法律案ノ審議ニ入リ
  マス、本案ノ第二讀會ヲ開クニ御異議アリ
  マセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=78

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• 079・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマス、
  本案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=79

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• 080・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　直チニ本案ノ第二讀會ヲ
  開キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通
  リ可決サレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=80

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• 081・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=81

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• 082・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ直チニ第二讀會ヲ開キ、議案全部ヲ議
  題ト致シマス
  大正九年法律第十二號中改正法律案
  第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=82

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• 083・秋田清

  ○議長(秋田清君)　別ニ御發議モアリマセ
  ヌカラ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告
  通リ可決確定致シマシタ(拍手)
  次ニ寺田市正君外四名提出、〓又ハ町村
  祿高ニ對スル公債證書給與ニ關スル法律
  案及ビ大口喜六君外一名提出、所得稅法
  中改正法律案ノ審議ニ入リマス、兩案ノ第
  二讀會ヲ開クニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=83

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• 084・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、兩案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=84

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• 085・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　直チニ兩案ノ第二讀會ヲ
  開キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通
  リ可決サレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=85

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• 086・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=86

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• 087・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマ
  ス、直チニ兩案ノ第二讀會ヲ開キ、議案全
  部ヲ議題ト致シマス
  〓又ハ町村祿高ニ對スル公債證書給與
  ニ關スル法律案第二讀會(確定議)
  所得稅法中改正法律案
  第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=87

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• 088・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　別ニ御發議モアリマセ
  ヌ、第三讀會ヲ省略シテ、兩案トモ委員長
  報〓通リ可決確定セラレマシタ(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=88

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• 089・青木雷三郎

  ○青木雷三郞君　議事日程變更ノ緊急動議
  ヲ提出致シマス、卽チ此際政府提出、昭和九
  年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツル爲公債第
  二次追加發行ニ關スル法律案ヲ議題トシ、
  其審議ヲ進メラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=89

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• 090・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=90

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• 091・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ日程ハ變更セラレマシタ、政府提
  出、昭和九年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツ
  ル爲公債第二次追加發行ニ關スル法律案ノ
  第一讀會ヲ開キマス、本案ニ付テハ、未ダ
  諸君ノ御手許ニ議案ガ配付サレテ居リマセ
  ヌカラ·······(「配付シテアリマス」ト呼フ者
  アリ)或ハ配付セラレタル部分モアリ、或
  ハ配付セラレザル部分モアルト察シマスカ
  ラ、此際念ノ爲ニ書記官ヲシテ議案ヲ朗讀
  セシメマス
  昭和九年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツ
  ル爲公債第二次追加發行ニ關スル法律
  案(政府提出)第一讀會
  〔書記官朗讀〕
  昭和九年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツ
  ル爲公債第二次追加發行ニ關スル法律
  案
  政府ハ昭和九年度一般會計歲出ノ財源ニ
  充ツル爲他ノ法律ニ依リ起債シ得ル金額
  ノ外九百四十萬圓ヲ限リ公債ヲ發行シ又
  ハ借入金ヲ爲スコトヲ得
  前項ノ規定ニ依ル公債ノ發行價格差減額
  ヲ補塡スル爲必要アル場合ニ於テハ前項
  ノ制限以外ニ公債ヲ發行シ又ハ借入金ヲ
  爲スコトヲ得
  附則
  本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=91

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• 092・秋田清

  ○議長(秋田清君)　此場合政府委員ノ趣旨
  辯明ヲ許シマス-大藏政務次官堀切善兵
  衞君
  〔政府委員堀切善兵衞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=92

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• 093・堀切善兵衞

  ○政府委員(堀切善兵衞君)　只今議題トナ
  リマシタ昭和九年度一般會計歲出ノ財源ニ
  充ツル爲公債第二次追加發行ニ關スル法律
  案提出ノ理由ヲ說明致シマス、昭和九年度
  一般會計歲入不足ノ補塡ニ付キマシテハ、
  之ニ關スル法律案ヲ、二回ニ亙リ、今期帝
  國議會ニ提出シ、總豫算ニ伴フモノニ付キ
  マシテハ既ニ御協贊ヲ經、他ハ目下御審議
  中デアリマスガ、別途提出致シマシタ同年
  度歲入歲出總豫算追加第二號ニ計上セル經
  費ノ財源ニ付キマシテモ、亦今日ノ場合、
  其大部分ヲ公債ニ依ルノ外アリマセヌノデ、
  本法律案ヲ提出シタ次第デアリマス、尙ホ
  本法律案ハ、前述ノ如ク二囘ニ亙リ提出致
  シマシタ歲入補塡公債ノ內、總豫算ニ伴フ
  モノハ旣ニ御協贊ヲ經マシタガ、未ダ公布
  ノ運ビニ至リマセヌノト、他ハ目下御審議
  中ナルニ鑑ミ、別ノ法律案ト致シタ次第デ
  アリマス、何卒御審議ノ上、御協賛ヲ與ヘ
  ラレンコトヲ希望致シマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=93

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• 094・秋田清

  ○議長(秋田清君)　本案ノ審査ヲ付託スベ
  キ委員ノ選擧ニ付テ御諮リ致シマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=94

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• 095・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　本案ハ政府提出、昭和九
  年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツル爲公債發
  行ニ關スル法律案外三件ノ委員ニ、併セ付
  託セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=95

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• 096・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君ノ動議ニ御異議
  アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=96

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• 097・秋田清

  ○議長(秋田清君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ左樣ニ決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=97

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• 098・青木雷三郎

  ○靑木雷三郞君　殘餘ノ日程ヲ延期シ、本
  日ハ是ニテ散會セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=98

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• 099・秋田清

  ○議長(秋田清君)　靑木君提出ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=99

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• 100・秋田清

  ○議長(秋田〓君)　御異議ナシト認メマス、
  仍テ動議ノ如ク決シマシタ、次會ノ日程ハ公
  報ヲ以テ御通知致シマス、本日ハ是ニテ散會
  午後五時七分散會
  〔服部岩吉君ノ演說參照〕
  去ル昭和六年五月十九日執行致シマシタ役
  員選擧ガ適法デナイトノ理由ヲ附セラレテ
  七十餘日ヲ經過致シマシタ七月三十日突然
  知事ヨリ別紙指令ト內務部長ノ依命通牒ガ
  送達サレテ來タノデアリマス小職ハ去ル五
  月十九日ノ總會ニ於テ執行致シマシタ役員
  選擧ハ適法公正ナリトシテ知事ノ命ニ應ズ
  ベキ筋合デナキ旨開陳致シマシタ處更ニ八
  月十一日付ヲ以テ督促シ來ッタノデアリマ
  ス先ヅ第一ニ會長選擧ノ件デアリマスガ投
  票ノ結果井上三良助ガ六票、服部岩吉ガ七
  票三上三良助ガ一票、相井儀三郞ガ
  票、ト云フ事デアリマシテ三上三良助ノ一
  票ガ有效無效ノ兩說ニ分レマシタ結果、採
  決致シマシタ處何レモ同數デアリマシタカ
  ラ會則第三十三條ノ明文ニ依リマシテ議長
  ハ三上三良助ノ一票ハ無效ト決定致シマシ
  タ事ハ各位ノ御承知ノ通リデアリマス此ノ
  結果井上氏ノ得票ハ六票、服部岩吉ハ七票
  トナリ比較多數ナル服部岩吉ヲ當選者ト決
  定致シタノデアリマス
  次ニ副會長以下評議員竝ニ縣農會議員及豫
  備議員ノ選擧ニ就キマシテハ相井議員ガ選
  擧ノ煩ヲ省キ議長タル會長ノ指名ニ一任致
  シ度キ動議ガ提出サレ贊否兩論ニ分レマシ
  ク結果之ヲ採決致シマシタ處相井說ガ多數
  デアリマシタ爲メ議長ハ副會長以下ノ指名
  ヲ致シマシテ決定致シマシタ事モ各位ノ御
  承知ノ通リデアリマス以上當日ノ議事ハ極
  メテ公正ニ又適法デアリマシテ寸毫關係法
  規ニ牴觸致シテイナイモノト確信スルモノ
  デアリマス
  然ルニ監督官廳ハ三上三良助トアル一票ハ
  有效ト認メ其理由ハ極メテ薄弱ナル一般選
  擧法ノ通念ニ囚ハレタ見解デアリマシテ普
  通ノ公益〓體及之ニ類スル〓體ノ選擧ニア
  リマシテハ總會ノ決議決定ガ殆ンド絕對的
  ノモノデアル事ハ申ス迄モ無イノデアリマ
  ス殊ニ農會ノ如キハ總會ノ決議ニ對シテ其
  ノ一部議員ガ反對意見ガアリマシテモ可決
  サレタ以上ハ異議ノ申出樣ノナイモノデア
  ルト同時ニ監督官廳ノ命令ニ農會ガ不服デ
  アルトシテモ行政訴訟ヲ提起スル途ガ開カ
  レテ居ラナイノデアリマス斯樣ナ農會法デ
  アル以上官廳ノ監督權ハ極メテ極限サレタ
  狹少ナモノト解スルコトヲ至當ナリト思フ
  ノデアリマス、大正十四年改正サレタ現行
  農會法ハ其ノ草案者飯岡氏ノ立法解釋ヲ見
  レバ監督官廳ハ主トシテ農會助長ガ主眼タ
  ルモノデアリマス從テ本會ニ對シテ命ジ
  來ッタ監督ハ農會法立法ノ精神ヲ蹂躪シタ
  監督權ノ濫用ナリト思フノデアリマス、叉
  副會長以下役員選擧ハ無效ノ如ク見解サレ
  テ居ルノデアリマスガ斯ノ如キ理由ハ三百
  代言ノ筆法デアリマシテ多ク採ルニ足ラザ
  ル愚見ト云ハザルヲ得ナイノデアリマス小
  職ハ此ノ官廳ノ採リタル態度ガ一片ノ事務
  的ノモノデナク極メテ不純ナル政黨的立場
  ヨリナサレタル暴政デアルモノト思フノデ
  アリマス何故ナレバ五月十九日總會ニ對シ
  テ物部、笠縫兩村ノ正議員ヲ出席不可能ニ
  導カレタト云フコトヲ聞クノデアリマス私
  ガ此ノ點ヲ事實トシテ考ルトキニ或ル一派
  ノ爲メニ役員選擧ヲ有利ニ致サント致サレ
  タモノデナカラウカト思フノデアリマス物
  部村ノ山本藤右衞門議員ガ幸ヒ村長ノ職ニ
  アルヲ奇貨トシ當日午前七時前ニ地方課縣
  屬ヲ物部村役場ニ出張セシメ村長ニ對シテ
  本日ハ事務監査ト町村合併ノ一件ニ付出張シ
  タ次第デ種々打合セ且ツ實地案內ヲシテ頂
  カナケレバナラナイカラ本日ハ他出ヲシテ
  頂カナイ樣ニト言渡サレタ處山本氏ハ本日
  郡農會ノ總會デアルカラ是非出席致サネバ
  ナラナイ旨ヲ申サレタ處農會役員選擧ヨリ
  モ村ノ事ガ大切デハナイカト威喝サレタト
  ノ事ヲ聞キマス點及笠縫村、長谷川氏ニ對
  シテハ十八日午前中ニ縣商工課ノ產業主事
  平田氏ガ參ラレ野々村ト云フ人ガ來テ居ラ
  レマセヌカト尋ネラレタガ何處ノ野々村氏
  デアルカト問ヒ返シタ處何デモ栗太カ野洲
  カ知リマセヌガ村ノ名ノ頭ニ笠ノ付ク村ダ
  トカ云ッテ居ラレマシタ、當日午後十時頃
  ニ內務部長ヨリ組合長(產業組合長ナリ長谷川氏ハ笠縫村
  ニ對シ「アスメンダンシタキコトアリゴゼ
  ン九ジトウチョウセラレタシ」トノ電報ガ
  アッタ處ガ十九日早朝山本豫備議員ガ組合
  ヲ訪ネ組合長ハ僕ニ何カコトヅケデモアリ
  マセヌデシタカト宿直ノ者ニ尋ネラレタカ
  ラ宿直者ハ何モ聞イテ居リマセヌト答ヘラ
  レタラ然ラバ縣カラ電報デモ來テ居ラナイ
  カト再ビ尋ネラレタカラ此ノ電報ガ來テ居
  ルト電報ヲ見セルト此ノ電報デアルト今日
  組合長ハ縣廳ノ方ヘ行カレルカラ僕ガ農會
  總會ニ出席スルカラ左樣ニ組合長ニ申傳ヘ
  テ置イテクレトノ事デアッタト組合長ハ宿
  直ノ持參シタ電報ヲ見テ取リ敢ヘズ縣廳ヘ
  出張シタ處別段招電シテ聞カサレル樣ナ重
  要且ツ取急グベキモノデナカッタノデ之ハ
  ヤラレタナト感付キ早速引返シテ總會ニ出
  席シタ云々ト語ラレタ
  以上二點ヨリ觀察スレバ私ハ縣當局ガ兩
  議員ノ出席ヲ不能ナラシメラレタル暴策ナ
  リト思フ小職ハ前斷申述ペタル如ク曩ニ執
  行シタル役員ノ選擧ガ此ノ不純ナル動機ニ
  依リ現行農會法ノ不備ナル點ニ乘ジ多數
  農家ノ組織セル農民唯一ノ產業機關タル農
  業團體ニ對シ其ノ監督權ヲ惡用シ之ヲ惑亂
  セシメントスルガ如キ暴政極マル縣當局ノ
  措置ニ對シテハ立憲治下ノ今日ニ於テ斷ジ
  テ許スベキモノニアラザルヲ信ジ命ニ服ス
  ル能ハザル旨囘答セルモ更ニ其意ヲ容レズ
  再命シ來ッタカラ熟慮致シマシタ結果現行
  農會法ハ監督權濫用惡用ニ對シ對抗スベキ
  活路ガ無イ爲メ暴政ニ對シテハ非合法的ナ
  暴力ニ訴フルノ外ナイノデアリマスルガ然シ
  法治國タル以上斯カル暴政ヲモ多數農民ノ
  爲メニハ消極的ニ血淚ヲ拂ヒテ姑ラク此ノ
  暴政ノ犠牲トナリ斯カル薄弱ナル農會法ノ改
  正ト縣當局ノ暴政ニ向ツテ邁進セナケレバナ
  ラナイト覺語ヲ致シマシタ次第デ決シテ縣ノ
  暴政極マル監督權ノ發動ニ盲從致シタルニ
  非ザルコトヲ玆ニ宣明致シマシテ各位ノ御
  了解ヲ願フモノデアリマス何卒本會ノ爲メ
  ニ善處セラレムコトヲ冀フ次第デアリマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=006513242X02519340317&spkNum=100

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