第71回帝国議会　衆議院　本会議　第13号　昭和12年8月7日

1. 会議録本文

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• 000・会議録情報

  昭和十二年八月七日（土曜日）
  　　　午前十一時五十七分開議
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  　議事日程　第十二號
  　　昭和十二年八月七日
  　　　午前十時開議
  　　　　質問
  　　一　入學試驗通牒に關する質問（山枡儀重君提出）
  　　二　東北振興に關する質問（川俣清音君外二名提出）
  　　三　國民健康保險法案不提出竝醫藥制度調査會設置に關する質問（武知勇記君外一名提出）
  　　四　産繭處理統制に關する質問（野溝勝君外三名提出）
  　　五　三等郵便局現業從事員の待遇改善に關する質問（佐竹晴記君提出）
  　　六　全國購買組合聯合會の護謨工業界進出に關する質問（内藤正剛君提出）
  　　七　外地に於ける國語問題に關する質問（東郷實君提出）
  　　八　産繭處理統制に關する質問（庄司一郎君外一名提出）
  　　九　航空に關する質問（永田良吉君提出）
  　　十　琵琶湖築堤竝澱川水系開發に關する質問（中山福藏君提出）
  　　十一　産業組合の不當進出抑制に關する質問（中村梅吉君提出）
  　　十二　第十二囘國際オリンピツク開催に關する質問（松永東君提出）
  　　十三　農村工場設置に伴ふ弊害除去に關する質問（三宅正一君外一名提出）
  　　十四　勞働者の品性陶冶竝教育問題に關する質問（西尾末廣君提出）
  　　十五　府縣の三部經濟制度廢止に關する質問（小畑虎之助君外一名提出）
  　　十六　都市計畫事業路線變更に關する質問（井上良次君提出）
  　　十七　卸賣市場の全國的統一に關する質問（河合義一君提出）
  　　十八　紀元二千六百年祭に關する質問（三浦虎雄君外一名提出）
  　　十九　北樺太利權企業に對するソ聯の彈壓行爲に關する質問（岡野龍一君提出）
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  　第一　昭和十年度歳入歳出總決算
  　第一　昭和十年度各特別會計歳入歳出決算
  　第二　昭和十年度國有財産増減總計算書
  　第三　貿易及關係産業の調整に關する法律案（政府提出、貴族院送付）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第四　貿易組合法案（政府提出、貴族院送付）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第五　工業組合法中改正法律案（政府提出、貴族院送付）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第六　百貨店法案（政府提出、貴族院送付）　第一讀會の續（委員長報告）
  　第七　家事調停法案（片山哲君外一名提出）　第一讀會
  　第八　農家世襲財産法案（林平馬君外三名提出）　第一讀會
  　第九　下級官公吏特に巡査看守の待遇改善に關する建議案（松本治一郎君提出）　（委員長報告）
  　第十　砂防工事促進に關する建議案（宮本雄一郎君外十二名提出）　（委員長報告）
  　第十一　大井川改修工事促進に關する建議案（宮本雄一郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第十二　安倍川沿岸及水源地帶砂防工事施行促進に關する建議案（宮本雄一郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第十三　牛淵川改修區域擴張竝工事促進に關する建議案（宮本雄一郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第十四　酒精製造國營工場設置に關する建議案（宮本雄一郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第十五　借地法借家法竝借地借家調停法全國施行に關する建議案（須永好君外四名提出）　（委員長報告）
  　第十六　小學校に看護婦配屬に關する建議案（野中徹也君提出）　（委員長報告）
  　第十七　貧小農家に對し官有地拂下に關する建議案（松本治一郎君提出）　（委員長報告）
  　第十八　生命保險事業國營に關する建議案（林路一君提出）　（委員長報告）
  　第十九　度量衡法改正に關する建議案（東武君外三名提出）　（委員長報告）
  　第二十　度量衡法改正に關する建議案（山道襄一君提出）　（委員長報告）
  　第二十一　茶業振興に關する建議案（宮本雄一郎君外六名提出）　（委員長報告）
  　第二十二　東北廳設置に關する建議案（森田重次郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第二十三　老兵年金法制定竝從軍者優遇に關する建議案（本田義成君外五名提出）　（委員長報告）
  　第二十四　船員保險法制定に關する建議案（岡崎憲君外一名提出）　（委員長報告）
  　第二十五　下級俸給者竝傭人に對する健康保險法制定に關する建議案（井上良次君外二名提出）　（委員長報告）
  　第二十六　雪害地の土地賃貸價格決定に關する建議案（川合直次君外十一名提出）　（委員長報告）
  　第二十七　長崎縣島原に無水アルコール工場設置に關する建議案（太田理一君外二名提出）　（委員長報告）
  　第二十八　無水酒精原料甘藷納入價格引上及買上方法改善に關する建議案（伊東岩男君外五名提出）　（委員長報告）
  　第二十九　農業保險法制定に關する建議案（松浦周太郎君外四名提出）　（委員長報告）
  　第三十　漁業組合中央金庫設置促進に關する建議案（喜多壯一郎君外六名提出）　（委員長報告）
  　第三十一　アンゴラ養兎振興に關する建議案（野中徹也君外一名提出）　（委員長報告）
  　第三十二　釜石本莊間鐵道速成に關する建議案（信太儀右衞門君外二名提出）　（委員長報告）
  　第三十三　宮崎市綾町間省營バス運輸開始に關する建議案（伊東岩男君外四名提出）　（委員長報告）
  　第三十四　志布志内海線鐵道速成に關する建議案（伊東岩男君外四名提出）　（委員長報告）
  　第三十五　西成線高架改築竝電化促進に關する建議案（塚本重藏君外二名提出）　（委員長報告）
  　第三十六　戰役殊勳者優遇に關する建議案（田村秀吉君外一名提出）　（委員長報告）
  　第三十七　在外日本人團體代表者中央會議機關設置に關する建議案（田原春次君外一名提出）　（委員長報告）
  　第三十八　玉島港修築に關する建議案（星島二郎君提出）　（委員長報告）
  　第三十九　官幣大社札幌神社に明治天皇合祀に關する建議案（木下成太郎君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第四十　北海道拓殖計畫改訂案樹立促進に關する建議案（木下成太郎君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第四十一　水上生活者アパート建設に關する建議案（河野密君提出）　（委員長報告）
  　第四十二　神奈川縣西北郡地方水害應急施設助成に關する建議案（平川松太郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第四十三　北海道港灣漁港修築速成に關する建議案（山本厚三君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第四十四　久万川改修に關する建議案（大石大君外一名提出）　（委員長報告）
  　第四十五　七尾金澤間縣道を軍事用國道に編入に關する建議案（喜多壯一郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第四十六　八丈島神湊港修築に關する建議案（斯波貞吉君外一名提出）　（委員長報告）
  　第四十七　國民負擔均衡に關する建議案（森田重次郎君外四名提出）　（委員長報告）
  　第四十八　早岐町に無水アルコール製造國營工場設置に關する建議案（佐保畢雄君提出）　（委員長報告）
  　第四十九　北海道土地賃貸價格特別課率制定に關する建議案（遠山房吉君外九名提出）　（委員長報告）
  　第五十　衆議院議員の國政研究室竝宿舍國費建設に關する建議案（山崎常吉君外四名提出）　（委員長報告）
  　第五十一　北海道に無水アルコール工場設置に關する建議案（山本厚三君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第五十二　義務兵役者給與増額に關する建議案（堀内良平君外四名提出）　（委員長報告）
  　第五十三　高等手工師範學校設置に關する建議案（大野伴睦君提出）　（委員長報告）
  　第五十四　北海道帝國大學に水産學科及人文科學に關する學部設置に關する建議案（木下成太郎君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第五十五　東北振興に關する建議案（熊谷直太君外十二名提出）　（委員長報告）
  　第五十六　阿武隈川社川泉川の水源に大貯水池設置に關する建議案（仲西三良君外一名提出）　（委員長報告）
  　第五十七　北海道農業金融政策に關する建議案（山本厚三君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第五十八　撫順炭輸入高増加に關する建議案（加藤鐐造君提出）　（委員長報告）
  　第五十九　鐵道豫定線追加に關する建議案（小山倉之助君提出）　（委員長報告）
  　第六十　山陰線豐岡鳥取間電化に關する建議案（稻田直道君外二名提出）　（委員長報告）
  　第六十一　宇野港金光間鐵道建設に關する建議案（星島二郎君提出）　（委員長報告）
  　第六十二　北海道鐵道敷設速成に關する建議案（山本厚三君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第六十三　三戸毛馬内間鐵道速成に關する建議案（小笠原八十美君外一名提出）　（委員長報告）
  　第六十四　内鮮融和に關する建議案（松尾三藏君提出）　（委員長報告）
  　第六十五　燒津漁港修築促進に關する建議案（高木粂太郎君外四名提出）　（委員長報告）
  　第六十六　燒津漁港修築に關する建議案（山口忠五郎君外四名提出）　（委員長報告）
  　第六十七　馬事振興に關する建議案（大石倫治君外二名提出）　（委員長報告）
  　第六十八　地方競馬規則改正に關する建議案（大石倫治君外二名提出）　（委員長報告）
  　第六十九　地方競馬統制刷新に關する建議案（飯田助夫君外二名提出）　（委員長報告）
  　第七十　社會保健省の機構に關する建議案（八木逸郎君提出）　（委員長報告）
  　第七十一　町村吏員互助會に對し國庫補助金下付に關する建議案（宮本雄一郎君外十名提出）　（委員長報告）
  　第七十二　町村吏員互助會に對し國庫補助金下付に關する建議案（松田喜三郎君外四名提出）　（委員長報告）
  　第七十三　久慈川改修促進に關する建議案（中井川浩君提出）　（委員長報告）
  　第七十四　久慈川改修に關する建議案（川崎巳之太郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第七十五　癩自由療養村建設に關する建議案（須永好君提出）　（委員長報告）
  　第七十六　國道十五號線改修年限短縮に關する建議案（松尾四郎君外一名提出）　（委員長報告）
  　第七十七　廣島縣太田川改修工事速成に關する建議案（古田喜三太君外三名提出）　（委員長報告）
  　第七十八　山形縣北部地方水害應急施設助成に關する建議案（伊藤五郎君提出）　（委員長報告）
  　第七十九　長崎縣相浦港を第二種重要港灣指定に關する建議案（佐保畢雄君提出）　（委員長報告）
  　第八十　醫療國營に關する調査委員會設置に關する建議案（井上良次君外一名提出）　（委員長報告）
  　第八十一　揖斐高月線谷汲長濱線産業道路開設に關する建議案（三田村武夫君外三名提出）　（委員長報告）
  　第八十二　兵士家族に對する給與に關する建議案（松方幸次郎君提出）　（委員長報告）
  　第八十三　大阪舞鶴間府縣道を國道編入に關する建議案（山川頼三郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第八十四　地方議會名譽職の待遇に關する建議案（小畑虎之助君外十二名提出）　（委員長報告）
  　第八十五　都制及特別市制法提出に關する建議案（阿部茂夫君外四名提出）　（委員長報告）
  　第八十六　本渡港修築國庫補助金増額に關する建議案（小見山七十五郎君提出）　（委員長報告）
  　第八十七　鹽賠償價格引上に關する建議案（前川正一君外二名提出）　（委員長報告）
  　第八十八　鹽賠償價格引上竝機械製鹽設備費國庫補助に關する建議案（松浦伊平君外四名提出）　（委員長報告）
  　第八十九　三津濱港開港に關する建議案（武知勇記君外二名提出）　（委員長報告）
  　第九十　三津濱港及高濱港を第二種重要港灣指定に關する建議案（松田喜三郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第九十一　葉煙草賠償價格引上に關する建議案（高田耘平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第九十二　葉煙草賠償價格引上に關する建議案（河野一郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第九十三　葉煙草賠償價格引上に關する建議案（三木武夫君外一名提出）　（委員長報告）
  　第九十四　齒科軍醫設置に關する建議案（杉山元治郎君外三名提出）　（委員長報告）
  　第九十五　陪審事件三審制の確立に關する建議案（中村梅吉君提出）　（委員長報告）
  　第九十六　選擧法違反事件を陪審の評議に付するの建議案（中村梅吉君提出）　（委員長報告）
  　第九十七　大牟田市に區裁判所設置に關する建議案（鶴惣市君提出）　（委員長報告）
  　第九十八　北千島漁業開發竝自主的統制に關する建議案（山本厚三君外十五名提出）　（委員長報告）
  　第九十九　閖上漁港修築竝名取川改修工事促進に關する建議案（庄司一郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第百　宮崎縣川南原國營開墾に關する建議案（伊東岩男君提出）　（委員長報告）
  　第百一　漁業法改正に關する建議案（東條貞君提出）　（委員長報告）
  　第百二　沖繩縣宮古八重山兩郡に植物檢査所設置に關する建議案（盛島明長君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百三　農家の飯米生産に必要なる土地所有に關する建議案（土田莊助君外二名提出）　（委員長報吉）
  　第百四　森林國策樹立に關する建議案（吉植庄亮君外五名提出）　（委員長報吉）
  　第百五　重要肥料業統制法改正竝配給改善に關する建議案（吉植庄亮君外五名提出）　（委員長報吉）
  　第百六　帝都工場地域擴大に關する建議案（中村梅吉君提出）　（委員長報吉）
  　第百七　町村有建物火災保險相互組合法制定に關する建議案（宮本雄一郎君外九名提出）　（委員長報吉）
  　第百八　町村有建物火災保險相互組合法制定に關する建議案（林路一君外一名提出）　（委員長報吉）
  　第百九　町村有建物火災保險相互組合法制定に關する建議案（小野寅吉君外四名提出）　（委員長報吉）
  　第百十　中小商工業振興に關する建議案（井上良次君外一名提出）　（委員長報吉）
  　第百十一　鑛山監督局機能擴充に關する建議案（手代木隆吉君提出）　（委員長報吉）
  　第百十二　人絹織物生地輸出解禁に關する建議案（猪野毛利榮君提出）　（委員長報告）
  　第百十三　沖繩縣宮古郡に飛行場設置に關する建議案（盛島明長君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百十四　民間航空振興に關する建議案（多田滿長君外五名提出）　（委員長報告）
  　第百十五　海員懲戒法改正に關する建議案（米窪滿亮君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百十六　沖繩縣宮古八重山兩郡に燈臺設置に關する建議案（盛島明長君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百十七　後藤寺上山田間鐵道敷設に關する建議案（松尾三藏君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百十八　小倉より後藤寺甘木太刀洗を經て鳥栖に至る鐵道建設に關する建議案（田中亮一君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百十九　岡崎多治見間鐵道建設に關する建議案（岡本實太郎君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百二十　岡崎多治見間鐵道建設に關する建議案（丹下茂十郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第百二十一　澁川長野原間鐵道速成に關する建議案（木檜三四郎君提出）　（委員長報告）
  　第百二十二　佐世保諫早兩驛間にガソリンカー運轉に關する建議案（佐保畢雄君提出）　（委員長報告）
  　第百二十三　櫻井奥津間鐵道速成に關する建議案（松尾四郎君提出）　（委員長報告）
  　第百二十四　龜岡茨木間鐵道敷設に關する建議案（田中好君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百二十五　名古屋美濃太田間鐵道建設に關する建議案（丹下茂十郎君外五名提出）　（委員長報告）
  　第百二十六　久留米驛より植木を經て熊本驛に至る鐵道建設に關する建議案（松野鶴平君外三名提出）　（委員長報告）
  　第百二十七　長崎縣臼ノ浦港に貯炭場設置に關する建議案（佐保畢雄君提出）　（委員長報告）
  　第百二十八　松山驛より越智を經て佐川驛に至る鐵道敷設に關する建議案（武知勇記君外六名提出）　（委員長報告）
  　第百二十九　鐵道敷設法別表百二號豫定線工事促進に關する建議案（大本貞太郎君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百三十　三戸驛より三本木を經て千曳驛に至る鐵道敷設に關する建議案（小笠原八十美君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百三十一　鍵山檮原間省營バス運轉に關する建議案（依光好秋君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百三十二　熊本延岡間鐵道速成に關する建議案（三善信房君提出）　（委員長報告）
  　第百三十三　丸岡吉崎間省營自動車運轉に關する建議案（熊谷五右衞門君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百三十四　新宮若櫻間鐵道敷設に關する建議案（小畑虎之助君提出）　（委員長報告）
  　第百三十五　杉安湯前間鐵道建設に關する建議案（三浦虎雄君提出）　（委員長報告）
  　第百三十六　三國海岸鐵道敷設に關する建議案（熊谷五右衞門君外一名提出）　（委員長報告）
  　第百三十七　穴吹丸龜坂出間省營自動車運輸開始に關する建議案（松浦伊平君提出）　（委員長報告）
  　第百三十八　大牟田驛三池港間臨港線速成に關する建議案（鶴惣市君提出）　（委員長報告）
  　第百三十九　長崎移住教養所擴張に關する建議案（倉成庄八郎君外二名提出）　（委員長報告）
  　第百四十　決議案（戰時竝事變陸海軍應召者保護法制定の件）（江藤源九郎君外三名提出）
  　第百四十一　電氣料金値下に關する決議案（安部磯雄君外三名提出）
  　第百四十二　出征兵士家族生活國家保障法制定に關する決議案（三輪壽壯君外四名提出）
  　第百四十三　軍需工業國營化に關する決議案（亀井貫一郎君外四名提出）
  　第百四十四　司法制度革正に關する決議案（櫻内幸雄君外十八名提出）
  　第百四十五　決議案（國民負擔均衡に關する件）（櫻内幸雄君外五十二名提出）
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  　　　　請願
  　第一　（特別報告第一號）神饌米獻納に關する請願　（委員長報告）
  　第二　（特別報告第二號）國道十號線改修促進の請願　（委員長報告）
  　第三　（特別報告第三號）牛淵川上流改修の請願　（委員長報告）
  　第四　（特別報告第四號）利根川本支派川根本治水工事施行の請願　（委員長報告）
  　第五　（特別報告第五號）海部川改修の請願　（委員長報告）
  　第六　（特別報告第六號）釜石港に防浪建築築造の請願　（委員長報告）
  　第七　（特別報告第七號）深浦港修築工事繼續施行の請願　（委員長報告）
  　第八　（特別報告第八號）標津に船入澗築設の請願　（委員長報告）
  　第九　（特別報告第九號）中頓別村に農事試驗場支場設置の請願　（委員長報告）
  　第十　（特別報告第一〇號）東旭川村字瑞穗より沼ノ平に至る區間に自動車道開鑿の請願　（委員長報告）
  　第十一　（特別報告第一一號）國有雜種財産特賣に關する請願　（委員長報告）
  　第十二　（特別報告第一二號）雪國地方土地賃貸價格調査に關する請願外六件　（委員長報告）
  　第十三　（特別報告第一三號）土地賃貸價格更訂に關する請願　（委員長報告）
  　第十四　（特別報告第一四號）富良野町に無水酒精工場設置の請願　（委員長報告）
  　第十五　（特別報告第一五號）兵役義務者及傷痍軍人待遇改善急施に關する請願外十四件　（委員長報告）
  　第十六　（特別報告第一六號）下川根村に區裁判所出張所設置の請願　（委員長報告）
  　第十七　（特別報告第一七號）沖繩縣に官立專門學校設置の請願　（委員長報告）
  　第十八　（特別報告第一八號）小學校教員俸給全額國庫若は府縣費支辨の請願　（委員長報告）
  　第十九　（特別報告第一九號）青年學校教員俸給全額國庫若は府縣費支辨の請願　（委員長報告）
  　第二十　（特別報告第二〇號）弘前市に國立氣象觀測所設置の請願　（委員長報告）
  　第二十一　（特別報告第二一號）災害防止林業施設計畫樹立に關する請願　（委員長報告）
  　第二十二　（特別報告第二二號）林道網計畫樹立實施に關する請願　（委員長報告）
  　第二十三　（特別報告第二三號）造林國策樹立に關する請願　（委員長報告）
  　第二十四　（特別報告第二四號）留萠港に人造石油工場設置の請願　（委員長報告）
  　第二十五　（特別報告第二五號）吉川村に無集配郵便局設置の請願　（委員長報告）
  　第二十六　（特別報告第二六號）富田浦町に富田東郵便局設置の請願　（委員長報告）
  　第二十七　（特別報告第二七號）新改郵便取扱所を無集配郵便局に改定の請願　（委員長報告）
  　第二十八　（特別報告第二八號）横莊鐵道買收竝未成區間速成の請願　（委員長報告）
  　第二十九　（特別報告第二九號）岩國、萩間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第三十　（特別報告第三〇號）瀬棚、岩内間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第三十一　（特別報告第三一號）上越西線鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第三十二　（特別報告第三二號）余市、余別間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第三十三　（特別報告第三三號）留萠、川上間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第三十四　（特別報告第三四號）新宮、若櫻間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第三十五　（特別報告第三五號）盛、釜石間鐵道速成の請願　（委員長報告）
  　第三十六　（特別報告第三六號）千葉、銚子間電化促進の請願　（委員長報告）
  　第三十七　（特別報告第三七號）花園信號場を停車場に變更の請願　（委員長報告）
  　第三十八　（特別報告第三八號）小野信號所を停車場に變更の請願　（委員長報告）
  　第三十九　（特別報告第三九號）六條村大字下六條に停車場設置の請願　（委員長報告）
  　第四十　（特別報告第四〇號）上富良野驛に跨線橋設置の請願　（委員長報告）
  　第四十一　（特別報告第四一號）東京驛東口本建築鐵道驛開設に關する請願外五十八件　（委員長報告）
  　第四十二　（特別報告第四二號）小樽港鐵道省埋立地内に漁船揚場設置の請願　（委員長報告）
  　第四十三　（特別報告第四三號）河内、向原間省營自動車運輸開始の請願　（委員長報告）
  　第四十四　（特別報告第四四號）成東、佐原間省營自動車運輸開始の請願　（委員長報告）
  　第四十五　（特別報告第四五號）阿土海岸鐵道速成の請願外一件　（委員長報告）
  　第四十六　（特別報告第四六號）野澤、柳津間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第四十七　（特別報告第四七號）河内、向原兩驛間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第四十八　（特別報告第四八號）五條、新宮間鐵道敷設速成の請願　（委員長報告）
  　第四十九　（特別報告第四九號）日ノ影線延長の請願　（委員長報告）
  　第五十　（特別報告第五〇號）安藝阿賀、志和口兩驛間鐵道敷設の請願外一件　（委員長報告）
  　第五十一　（特別報告第五一號）津山、柵原間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第五十二　（特別報告第五二號）南小樽驛改築の請願　（委員長報告）
  　第五十三　（特別報告第五三號）豐畑郵便局に集配事務開始の請願　（委員長報告）
  　第五十四　（特別報告第五四號）船員法適用外の船員保護法制定の請願　（委員長報告）
  　第五十五　（特別報告第八二號）不正商品取締勵行に關する請願　（委員長報告）
  　第五十六　（特別報告第五五號）東北地方に於ける國有林野解放其の他の請願外一件　（委員長報告）
  　第五十七　（特別報告第五六號）濱ノ宮國有林拂下に關する請願　（委員長報告）
  　第五十八　（特別報告第五七號）膃肭獸獵獲解禁に關する請願　（委員長報告）
  　第五十九　（特別報告第五八號）燒津漁港修築の請願　（委員長報告）
  　第六十　（特別報告第五九號）蠶絲業組合法中改正の請願　（委員長報告）
  　第六十一　（特別報告第六〇號）生牛乳の廉價供給策樹立に關する請願　（委員長報告）
  　第六十二　（特別報告第六一號）從軍老兵年金法制定に關する請願　（委員長報告）
  　第六十三　（特別報告第六二號）皇紀二千六百年祝典記念として公社債券に神武紀元年數併記の請願　（委員長報告）
  　第六十四　（特別報告第六三號）砂糖輸入税撤廢に關する請願　（委員長報告）
  　第六十五　（特別報告第六四號）蒟蒻粉關税増額の請願　（委員長報告）
  　第六十六　（特別報告第六五號）小笠、榛原兩郡南部地方に酒精工場設置の請願　（委員長報告）
  　第六十七　（特別報告第八三號）都市美審査委員會設置に關する請願　（委員長報告）
  　第六十八　（特別報告第六六號）町村特別税段別割に關する法律改正の請願　（委員長報告）
  　第六十九　（特別報告第六七號）廣告物取締に關する法令改正の請願　（委員長報告）
  　第七十　（特別報告第六八號）神湊港に大避難港修築の請願　（委員長報告）
  　第七十一　（特別報告第六九號）街路照明統制に關する請願　（委員長報告）
  　第七十二　（特別報告第七〇號）賣藥業者救濟に關する請願　（委員長報告）
  　第七十三　（特別報告第七一號）喀痰の取締に關する請願　（委員長報告）
  　第七十四　（特別報告第七二號）穀類混砂搗精禁止の請願　（委員長報告）
  　第七十五　（特別報告第七三號）結核豫防の爲脂肪攝取奨勵に關する請願　（委員長報告）
  　第七十六　（特別報告第七四號）海港檢疫法竝施行規則改正の請願　（委員長報告）
  　第七十七　（特別報告第七五號）稚内港に船入澗築設の請願　（委員長報告）
  　第七十八　（特別報告第七六號）遠別村に船入澗築設の請願　（委員長報告）
  　第七十九　（特別報告第七七號）海部川改修の請願　（委員長報告）
  　第八十　（特別報告第七八號）雪國地方土地賃貸價格調査に關する請願外三件　（委員長報告）
  　第八十一　（特別報告第七九號）兵役義務者及傷痍軍人待遇改善急施に關する請願外五件　（委員長報告）
  　第八十二　（特別報告第八〇號）上越西線鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第八十三　（特別報告第八一號）東京驛東口本建築鐵道驛開設に關する請願外四十九件　（委員長報告）
  　第八十四　（特別報告第八四號）天祖奉齋の普及奬勵に關する請願　（委員長報告）
  　第八十五　（特別報告第八五號）天照皇大神祭日制定の請願　（委員長報告）
  　第八十六　（特別報告第八六號）八木、高田兩町間國道改修の請願　（委員長報告）
  　第八十七　（特別報告第八七號）大阪、舞鶴間府縣道を國道に編入の請願　（委員長報告）
  　第八十八　（特別報告第八八號）國道十五號線改良工事年限短縮の請願　（委員長報告）
  　第八十九　（特別報告第八九號）豐川改修の請願　（委員長報告）
  　第九十　（特別報告第九〇號）久慈川改修促進の請願外一件　（委員長報告）
  　第九十一　（特別報告第九一號）鍼灸「マッサージ」業者に國民健康保險法醫療機關の資格付與の請願　（委員長報告）
  　第九十二　（特別報告第九二號）美國船入澗工事完成に關する請願　（委員長報告）
  　第九十三　（特別報告第九三號）荒川護岸工事急施の請願　（委員長報告）
  　第九十四　（特別報告第九四號）三津濱港開港の請願　（委員長報告）
  　第九十五　（特別報告第九五號）美深町に無水酒精工場設置の請願　（委員長報告）
  　第九十六　（特別報告第九六號）傷痍軍人救濟に關する請願　（委員長報告）
  　第九十七　（特別報告第九七號）郡山市に地方裁判所支部設置の請願　（委員長報告）
  　第九十八　（特別報告第九八號）鳥屋村に區裁判所出張所設置の請願　（委員長報告）
  　第九十九　（特別報告第九九號）大宮村大字大宮に區裁判所出張所設置の請願　（委員長報告）
  　第百　（特別報告第一〇〇號）津田町に區裁判所出張所設置の請願　（委員長報告）
  　第百一　（特別報告第一〇一號）香美、長岡兩郡農民救濟に關する請願　（委員長報告）
  　第百二　（特別報告第一〇二）南設樂郡外二郡救濟に關する請願　（委員長報告）
  　第百三　（特別報告第一〇三號）川南原國營開墾の請願　（委員長報告）
  　第百四　（特別報告第一〇四號）内浪逆浦開墾助成の請願　（委員長報告）
  　第百五　（特別報告第一〇五號）大利根用排水促進助成に關する請願　（委員長報告）
  　第百六　（特別報告第一〇六號）利根水源涵養禁伐保安林設定の請願　（委員長報告）
  　第百七　（特別報告第一〇七號）大畠海峽に「モツタイ磯」存置に關する請願　（委員長報告）
  　第百八　（特別報告第一〇八號）麻織物輸入制限に關する請願　（委員長報告）
  　第百九　（特別報告第一〇九號）高根村大字六日市場に無集配郵便局設置の請願　（委員長報告）
  　第百十　（特別報告第一一〇號）磯部村大字北横地に郵便取扱所設置の請願　（委員長報告）
  　第百十一　（特別報告第一一一號）沼邊村に三等郵便局設置の請願　（委員長報告）
  　第百十二　（特別報告第一一二號）上津郵便局に集配事務開始の請願　（委員長報告）
  　第百十三　（特別報告第一一三號）唐津市竹木場に郵便局設置の請願　（委員長報告）
  　第百十四　（特別報告第一一四號）四賀村に無集配郵便局設置の請願　（委員長報告）
  　第百十五　（特別報告第一一五號）大久保郵便局に集配事務開始の請願　（委員長報告）
  　第百十六　（特別報告第一一六號）郡里郵便局に集配事務開始の請願　（委員長報告）
  　第百十七　（特別報告第一一七號）上木島郵便局に電話架設の請願　（委員長報告）
  　第百十八　（特別報告第一一八號）尾鷲町に海事部出張所設置の請願　（委員長報告）
  　第百十九　（特別報告第一一九號）波戸ノ岬に燈臺施設の請願　（委員長報告）
  　第百二十　（特別報告第一二〇號）能登鐵道買收竝三明、能登三井間鐵道速成の請願　（委員長報告）
  　第百二十一　（特別報告第一二一號）省營自動車運轉時刻變更の請願　（委員長報告）
  　第百二十二　（特別報告第一二二號）岡山驛より福島三野に至る區間市營旅客自動車運輸許可の請願　（委員長報告）
  　第百二十三　（特別報告第一二三號）北千佳驛に列車停車の請願　（委員長報告）
  　第百二十四　（特別報告第一二四號）廣瀬驛に急行列車停車の請願　（委員長報告）
  　第百二十五　（特別報告第一二五號）大島郡循環省營自動車運輸開始の請願　（委員長報告）
  　第百二十六　（特別報告第一二六號）摺澤、高田間省營自動車運輸開始の請願　（委員長報告）
  　第百二十七　（特別報告第一二七號）上富良野驛、中茶屋間鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第百二十八　（特別報告第一二八號）穴水、飯田間鐵道速成の請願　（委員長報告）
  　第百二十九　（特別報告第一二九號）佐用、智頭間鐵道速成の請願外一件　（委員長報告）
  　第百三十　（特別報告第一三〇號）木原線全通工事促進の請願　（委員長報告）
  　第百三十一　（特別報告第一三一號）越美線石徹白、下穴馬通過の請願　（委員長報告）
  　第百三十二　（特別報告第一三二號）湖南鐵道敷設の請願　（委員長報告）
  　第百三十三　（特別報告第一三三號）上ノ山、白石間鐵道速成の請願　（委員長報告）
  　第百三十四　（特別報告第一三四號）大社驛を山陰本線に編入の請願　（委員長報告）
  　第百三十五　（特別報告第一三五號）姫路、那波兩驛間に「ガソリンカー」運轉開始の請願外一件　（委員長報告）
  　第百三十六　（特別報告第一三六號）京都、奈良線に「ガソリンカー」運轉開始の請願　（委員長報告）
  　第百三十七　（特別報告第一三七號）乾側村に停車場設置の請願　（委員長報告）
  　第百三十八　（特別報告第一三八號）六條村大字上六條に停車場設置の請願　（委員長報告）
  　第百三十九　（特別報告第一三九號）伊北村大字石伏に停車場設置の請願　（委員長報告）
  　第百四十　（特別報告第一四〇號）川崎驛改築の請願　（委員長報告）
  　第百四十一　（特別報告第一四一號）西出水驛に貨物側線敷設の請願　（委員長報告）
  　第百四十二　（特別報告第一四二號）今市、田島線瀧原通過竝停車場設置に關する請願　（委員長報告）
  　第百四十三　（特別報告第一四三號）重量制玄米の鐵道運賃に關する請願　（委員長報告）
  　第百四十四　（特別報告第一四四號）朝鮮に志願兵制度施行の請願　（委員長報告）
  　第百四十五　（特別報告第一四五號）雪國地方土地賃貸價格調査に關する請願　（委員長報告）
  　第百四十六　（特別報告第一四六號）蒟蒻粉關税増額の請願　（委員長報告）
  　第百四十七　（特別報告第一四七號）河内、向原間省營自動車運輸開始の請願　（委員長報告）
  　第百四十八　（特別報告第一四八號）東京驛東口本建築鐵道驛開設に關する請願外三十九件　（委員長報告）
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  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=0

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• 001・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　諸般ノ報〓ヲ致サセ
  マス
  〔書記官朗讀〕
  一政府ヨリ受領シタル答辯書左ノ如シ
  山枡儀重君提出入學試驗通牒ニ關スル質
  問ニ對スル答辯書
  川俣〓音君外二名提出東北振興ニ關スル
  質問ニ對スル答辯書
  武知勇記君外一名提出國民健康保險法案
  不提出竝醫藥制度調査會設置ニ關スル質
  問ニ對スル答辯書
  野溝勝君外三名提出產繭處理統制ニ關ス
  ル質問ニ對スル答辯書
  佐竹晴記君提出三等郵便局現業從事員ノ
  待遇改善ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  內藤正剛君提出全國購買組合聯合會ノ護
  謨工業界進出ニ關スル質問ニ對スル答辯
  書
  東〓實君提出外地ニ於ケル國語問題ニ關
  スル質問ニ對スル答辯書
  庄司一郞君外一名提出產繭處理統制ニ關
  スル質問ニ對スル答辯書
  永田良吉君提出航空ニ關スル質問ニ對ス
  ル答辯書
  中山福藏君提出琵琶湖築堤竝澱川水系開
  發ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  中村梅吉君提出產業組合ノ不當進出抑制
  ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  松永東君提出第十二囘國際「オリムピッ
  ク」開催ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  三宅正一君外一名提出農村工場設置ニ伴
  フ弊害除去ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  西尾末廣君提出勞働者ノロ性性冶竝〓育
  問題ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  小畑虎之助君外一名提出府縣ノ三部經濟
  制度廢止ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  井上良次君提出都市計畫事業路線變更ニ
  關スル質問ニ對スル答辯書
  河合義一君提出卸賣市場ノ全國的統一ニ
  關スル質問ニ對スル答辯書
  三浦虎雄君外一名提出紀元二千六百年祭
  ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  岡野龍一君提出北樺太利權企業ニ對スル
  ソ聯ノ彈壓行爲ニ關スル質問ニ對スル答
  辯書
  (以上八月七日受領)
  入學試驗通牒ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月二十七日
  提出者山枡儀重
  入學試驗通牒ニ關スル質問主意書
  中等學校入學試驗ニ關シ文部省ヨリ
  通牒ヲ發セラル其ノ中ニ於テ「筆記試驗
  ノ科目ノ數ハ成ルヘク減少スヘキ」旨
  ヲ指示セラレタル由、然レトモ入學試
  驗科目ハ小學校〓科目ノ成ルヘク多數
  ニ亙リ且ツ試驗問題ヲ容易ナラシムレ
  ハ兒童ノ智能ヲ褊狹ナラシメス兒童ノ
  理會シ難キ問題ノ機械的暗誦ニ勞苦ス
  ルノ弊ヲ避ケ兒童優劣ノ判定ニ偶然性
  ヲ乏シクシ小學校〓育ヲ混亂ニ陷ラシ
  ムルコトナシトノ見解ヲ以テ學校ニヨ
  リテハ複雜ナル勞苦ヲ厭ハスシテ之ヲ
  實施シツツアルモノアリ然ルニ文部省
  ハ職權ヲ以テ其ノ價値ヲ全然否定セム
  トス如何ナル〓育心理學的若ハ實驗的
  ノ理由アリヤ之ヲ國民ニ納得セシムル
  ヤウ詳細ニ說明セラレタシ
  一右通牒中ニハ更ニ進ンテ「成ルヘク
  一科目ヲ可トスル」旨ヲ指示シアリ凡
  ソ〓育心理學ヲ學ヒタル者ハ國語、算
  術、理科、國史等夫々ノ一ヲ以テシテ
  ハ兒童ノ全能力ノ傾向ヲ判定シ難キハ
  一般ニ知悉スル所ナリ今年大阪府ニ於
  テ國史一科目ニ限定シタルニ付テハ府
  下〓育者ニ不平ノ聲高シ知事ノ威嚴ニ
  對シテ阿諛スル徒輩ノ根據ナキ報〓ヲ
  過信スルカ如キハ輕卒ナリト謂フヘシ
  若シ其ノ結果ニ付テ嚴密ナル〓育測定
  學的〓究ノ報〓アラハ承リタシ不幸ニ
  シテ未タ斯ル〓究ナキニ拘ラス職權ヲ
  以テ判斷ヲ强要セムトスルカ如キハ封
  建時代式官僚獨善ノ闇討ナリト謂フヘ
  シ
  右二點ニ對シ遁辭的答辯ヲ以テ糊塗
  セムトスルカ如キコトナク堂々所信ノ
  理由ヲ委細ニ披瀝シテ國民ノ了解ヲ求
  メラルヘシ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員山枡儀重君提出入學試驗通牒
  ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員山枡儀重君提出入學試驗通
  牒ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  中等學校入學者選拔ニ際シテハ小學
  校長ノ內申、口頭試問ニ依ル人物考査
  及身體檢査ニ依リテ之ヲ選拔スベキコ
  トトナリ居レルガ是等ノ方法ニ依リテ
  ハ其ノ選拔上困難ヲ感ズルガ如キ事情
  存スル場合ニ於テ筆記試問ヲ加フルコ
  トヲ得ルモノトスルヲ從來ノ方針トナ
  スコノ方針ニ付テハ今囘ハ何等改變ヲ
  加ヘタルモノニアラズ而シテ斯ノ如キ
  現在ノ根本方針ニ付テハ當局トシテハ
  今後十分之ヲ〓究シテ全體トシテ更ニ適
  當ナル入學者選拔方法ヲ立案實施スル
  ノ必要ヲ認ムルモノナリト雖差當リ現
  前ニ存スル兒童ノ準備〓育ノ甚シキ弊
  害ハ社會上、〓育上到底放任スルヲ許
  サザルモノアリト認メ入學難ノ最モ激
  甚ナル地方ニ於テ現下ノ實際狀況トシ
  テ最モ弊害ノ伴ヒ易キ筆記試問ニ付努
  メテ其ノ〓科目ノ數ヲ減少シテ準備〓
  育ノ弊ヲ釀サザラシメンコトヲ期スル
  ト共ニ其ノ筆記試問ノ結果ハ兒童ノ
  第五、六學年全〓科ニ亙ル小學校長ノ
  學業成績ノ內申竝尋常小學校ノ〓科ニ
  基ク平易ナル事項ニ關スル口頭試問ノ
  結果ト併セ之ヲ綜合的ニ考査シテ兒童
  ノ能力ヲ判定スルニ公正ヲ期セントス
  ルモノナリ要スルニ本通牒ニ於ケル筆
  記試問科目ノ減少ハ只管兒童ノ負擔ヲ
  輕減スルコトヲ第一義トシテ差當リ必
  要ナル方策トシテ考慮シタルモノニ外
  ナラズ
  本通牒ニ於テ努メテ筆記試問ノ〓科
  目ノ數ヲ減少シ可成一科目ニ付之ヲ
  行フコトトシタル所以ハ唯準備〓育ノ
  弊害ノ甚シキモノアル現在ノ事實ニ當
  面シテ出來得ル限リ兒童ノ負擔輕減ヲ
  策スル爲努メテ試問科目ノ數ヲ減少セ
  シメ能フベクンバ一科目ニ付之ヲ施行
  セシメントスル趣旨ニ出ヅルモノニシ
  テ其ノ試問ノ結果ハ前項記述ノ如ク更
  ニ口頭試問ニヨル考査、小學校長ノ內
  申等ト併セ之ヲ綜合的ニ考査セントス
  ルモノナリ若シ夫レ入學難ノ激甚ナラ
  ザル地方ノ如キニ在リテハ從前ノ通リ
  筆記試問ヲ加フルコトナクシテ選拔ヲ
  行ヒ可然又例ヘ入學難ノ激甚ナル地方
  ニ在リテ筆記試問ヲ加フル場合ト雖要
  ハ努メテ其ノ〓科目ノ數ヲ減少セシム
  ルコトヲ趣旨トシ、必ズシモ一科目ニ付
  之ヲ行フコトヲ强制シタルモノニアラズ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  文部大臣安井英二
  東北振興ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月二十九日
  提出者川俣〓音
  外二名
  東北振興ニ關スル質問主意書
  東北振興策ノ實績ヲ顧ミルニ漸ク本年度
  ヨリ東北振興綜合計畫ノ實施期ニ入ルト
  ハ云ヘ今日迄ノ振興策ハ何レモ東北ノ特
  殊實情ヲ無視シタルモノ多ク本員等ハ東
  北振興ト云フ國策遂行ノ精神竝其ノ當初
  ノ主旨ニ鑑ミ甚ダ遺憾トスルモノデアル
  是レ本質問書ヲ提出スル所以ニシテ政府
  ノ明確ナル答辯ヲ要求スル次第デアル
  一東北六縣各市町村ニ自治體
  財政補整交付金交付ニ關ス
  ル件
  政府ハ地方財政補給ノ爲ニ一億圓ノ地方
  交付金ヲ支出サレ町村ノミナラズ人口五
  萬以下ノ市ニ對シテモ補給サレルニ至ツ
  タコトハ地方財政難ノ今日詢ニ喜バシイ
  コトデアルサリナガラ東北六縣ハ經濟的
  ニ文化的ニ他ノ道府縣ト異リ特殊事情ニ置
  カレテヰルコトハ政府ノ十分承知サレテ
  ヰル所デアル然ルニモ拘ラズ地方財政補
  給金ノ交付ニ際シテハ人口五萬以上ノ故
  ヲ以テ仙臺、靑森、山形、盛岡、八戶、
  秋田、郡山、米澤ノ諸市ガ除外サレタコ
  トハ東北振興ニ對スル政府ノ熱意ヲ疑ハ
  ザルヲ得ナイ何トナレバ東北都市ニ於ケ
  ル市附加稅ハ極メテ高率ニシテ地租附加
  稅全國平均六十六錢五厘ナルニ東北都市
  ハ平均七十二錢四厘、營業收益稅附加稅
  ハ全國平均九十六錢六厘ニ對シ東北都市
  ハ平均一圓一錢二厘又市制限外課稅ハ稅
  總額ニ對シ全國平均二一一·五%ナルニ東
  北都市デハ二四·四%デ就中石卷市ノ四
  〇%、秋田市ノ三二·四%、福島市ノ三
  一·五%及郡山市ノ三〇·九%ト云フ狀況
  デ如何ニ東北民衆ガ過重負擔ニ惱マサレ
  テヰルカガ窺知出來ルノデアル況シテ戶
  數割ヲ賦課シツツアル東北都市デハ全稅
  額中戶數割ノ占ムル割合ハ全國ノ四三·
  七%ニ比シ東北平均四七·一一%ノ高率デ
  アル而モ石卷ノ六六·三%ヲ最高ニ米澤
  ノ五四·一%、八戶ノ五二·四%、福島ノ
  五二·三%ト云フ高率ヲ示シテヰル次第
  デアル斯ル實情ニ鑑ミ政府ハ人口五萬以
  上ノ市部ニ於テ財政補給金ヲ交付シ以テ
  東北振興ニ資スベキ意思アリヤ否ヤ
  二東北振興ノ諸事業ニ東北地
  方民使用ノ件
  東北振興計畫實現ノ基本工作トシテ政府
  ハ目下東北興業株式會社ヲ通ジテ東北振
  興電力株式會社ノ事業計畫ノ遂行ニ全力
  ヲ注ガレツツアルコトハ本員等モ一應諒
  トスル所デアルガ去ル第六十九囘特別議
  會ニ於テ松井政府委員ハ「東北振興兩會
  社ノ創立ニ依リ直ニ直接的ニ東北地方民
  ニ利益ヲ齎サナイニシテモ勞働者ノ需要
  ガ多クナルカラ賃勞收入ガ增加シ間接的
  ニ此ノ賃勞收入ヲ通ジテ東北民衆ヲ潤ス
  コトガデキル」トノ意味ヲ述ベラレタノ
  デアルガ最近ニ於ケル阿武隈川發電所ノ
  工事ノ如キハ半島出身ノ勞働者ヲ使用シ
  テヰル實情デアル東北振興ト云フ國策的
  特殊事業ノ故ニ兩會社關係事業ニハ專ラ
  東北地方民ニ勞働ノ機會ヲ與フベキモノ
  ナリト信ズ政府ニ於テ此ノ趣旨ヲ徹底セ
  シメル意思アリヤ否ヤ
  三產業勞働協力統制ノ見地ヨ
  リ東北振興兩會社ノ從業員
  及勞働者ノ最高勞働時間及
  最低賃銀保證ノ件
  東北振興ノ國策樹立ト其ノ徹底的完成ヲ
  期スル爲ニ政府ト地方民、事業者ト被傭者
  ガ一致協力スルコトノ必要ナルハ多言ヲ
  要シナイ所デアル吾々ハ夙ニ產業勞働協
  力主義ヲ標榜シ健全ナル勞働運動ノ發展
  ニ微力ヲ致セシモ此ノ產業勞働協力一致
  ノ實現ニハ尙ホ他方ニ其レヲ達成セシム
  ル要件ノ必要ナルハ云フ迄モナイノデア
  ル斯ル意味ニ於テ徒ニ勞資ノ紛議ヲ惹起
  セシメナイ爲ニ政府ハ東北振興兩會社ヲ
  シテ從業員及勞働者ノ最高勞働時間ト最
  低賃銀制ヲ率先樹立セシメ以テ生產能力
  ノ健全ナル增進ニ資セシムルノ意思アリ
  十七十
  四入會地存續竝旣整理林野開
  放ニ關スル件
  從來林政當局ガ慫慂シ來ツタ入會權解消
  ニ依ル入會地整理方針ハ主トシテ之ガ實
  際ノ利用ニ當ツテ來タ勤勞山村民ノ生活
  ヲ著シク壓迫シ來ツタコトハ周知ノ事實
  デアル勿論入會權ノ濫用ヲ從來ノ儘ニ放
  任スルコトハ林野ノ荒廢ヲ招ク危險ナシ
  トハ言ヘナイサリトテ弊害ノミニ拘泥シ
  以テ山村民ノ生活ニ脅威ヲ感ゼシムルコ
  トハ許サレナイ政府ハ適當ナル管理規定
  ノ下ニ從來ノ精神ヲ復活セシメ殘存入會
  地ノ存續ハ勿論旣整理林野ヲモ東北六縣
  ニ於ケル勤勞山村民ニ開放スルノ意思ア
  リヤ否ヤ
  五國有林ノ地元利用ノ件
  國有林ノ前身ノ藩有林ノ際ニハ現在トハ
  比較ニナラヌ程ノ利用收益ガ許サレテヰタ
  然ルニ東北六縣ハ明治政府ノ中樞カラ除外
  セラレ奥羽諸侯ノ佐幕行動ニ因ル多額ノ御
  詫料ガ東北地方民ニ分課サレテ經濟的窮
  迫ニ拍車ヲ掛ケタノミナラズ山林ノ如キモ
  約五割迄ガ官有林ニ編入セラレテ民力資
  源タルコトカラ除外サレ地元民ノ不利甚
  シキモノガアル森林蓄積所有別ニ依レバ
  全國ノ石數ハ四六%ナルニ靑森八六%、
  秋田七八%、宮城六八%、福島六四%、
  岩手六一%、山形六〇%、東北六縣平均
  七一%ノ多キニ達シ東海道地方ノ二%ニ
  比スレバ思ヒ半バニ過グルモノガアル政
  府ハ適當ナル規定ノ下ニ、國有林野ヲ拂
  下ゲルノデハナク地元民ニ十分利用セシ
  ムルノ方法ヲ講ズルノ意思アリヤ否ヤ
  六賃貸價格改訂ニ伴フ小作料
  減額ノ件
  東北六縣ニ於ケル地租ガ他府縣ニ比シ過
  重ナルハ周知ノ通リデアルガ今之ヲ耕地
  生產力ト賃貸價格トノ割合ヲ見ルニ東北
  六縣ヲ除ク他府縣ノ耕地生產力指數ヲ一
  〇〇トスレバ東北平均ハ六九デアリ賃貸
  價格指數ハ他府縣ヲ一〇○トスレバ東北
  平均八一デアツテ東北六縣ハ他府縣ニ比
  シ賃貸價格ハ一割二分引下ゲラレナケレ
  バ公平ナル負擔トハ言ヒ難イノデアル政
  府ハ此ノ東北六縣ニ於ケル土地收益ニ伴
  ハザル賃貸價格ノ算定ニ對シテハ嚴重ナ
  ル監督ヲ爲シ不合理ナル賃貸價格ヲ引下
  ゲ且ツ其ノ引下ゲ相當額ノ小作料ヲ減額
  セシムルヤウ督勵スルノ意思アリヤ否ヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員川俣〓音君外二名提出東北振
  興ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員川俣〓音君外一一名提出東北
  振興ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  -東北六縣各市町村ニ自治體財政補整
  交付金交付ニ關スル件
  臨時地方財政補給金ハ主トシテ農山漁村
  方面ノ負擔輕減ヲ圖ルコトヲ其ノ直接目
  的トスル關係上、原則トシテ之ヲ町村ニ
  交付スルコトニ致セリ、然レドモ五萬以
  下ノ市ハ大體町村ト大差ナキ狀態ノモノ
  アルガ故之ニ對シテハ例外的ニ一般補給
  金ノ一部ヲ交付スルコトニ致セリ、從ツ
  テ東北六縣下ノ市ナルガ故ニ五萬以上ノ
  市ニ對シテモ特別ノ配分ヲ爲スコトハ本
  制度トシテハ困難ナリ、尤モ人口五萬以
  上ノ市ニアリテモ道府縣ノ雜種稅ノ整理
  ニ伴ヒ其ノ附加稅ニ多額ノ減收ヲ來シ其
  ノ補塡ニ充ツベキ財源ナク財政、經理ニ支
  障ヲ來スガ如キ場合ニ於テハ或ル程度ノ
  特別補給金ヲ交付スベク考究中ナリ
  二東北振興ノ諸事業ニ東北地方民使用
  ノ件
  東北振興兩會社ニ於テハ工場ノ設立又ハ
  工事ノ施行等ニ依リ勞働者ノ需要ハ漸次
  增加スベキニ付成ルベク東北地方民ニ對
  シ勞働ノ機會ヲ與ヘ、其ノ賃銀收入ニ依
  リ同地方民ヲ利益スルコトニ努メツツア
  リ、東北興業株式會社ノ事業ハ著々進捗
  中ナルモ、現在工場等ノ建設中ノモノナ
  ク從テ勞働者ヲ使用シ居ラズ、又東北振
  興電力株式會社ノ阿武隈川發電所工事ハ
  請負工事ニシテ會社トシテハ直接勞働者
  ヲ使用セザルモ、現在本工事ノ爲約二·
  五〇〇人ノ勞働者從事中ニシテ、其ノ過
  半數ハ東北地方民之ヲ占ム
  三產業勞働協力統制ノ見地ヨリ東北振
  興兩會社ノ從業員及勞働者ノ最高勞働
  時間竝最低賃銀保證ノ件
  現在過重勞働時間ヲ適當ニ制限スルコト
  ハ勞働力ノ維持增進卽チ產業資源ノ見地
  ヨリ考ヘテモ又勞働者保護ノ立場ヨリ見
  テモ極メテ必要ナルコトト考ヘラルルヲ
  以テ目下銳意調査〓究ヲ進メツツアリ、
  又最低賃銀制度ノ問題ハ愼重ニ考究ヲ要
  スルニ付之亦調査〓究ヲ續ケツツアル次
  第ナリ
  四入會地存續竝ニ旣整理林野解放ニ關
  スル件
  入會的使用慣行ノ存續地ガ使用者ノ無統
  制ナル競合利用ニ依リ土地ノ荒廢ヲ來シ
  其ノ生產力ヲ衰耗セシムルノミナラズ延
  テ國土ノ保安ヲ害シ治水其他國土保安上
  放置ヲ許サザルモノアルヲ以テ之レガ整
  理ヲ遂行シ以テ其荒廢ヲ防止シ關係住民
  ノ生活竝ニ產業ニ必要ナル資源ノ供給ヲ
  潤澤ナラシメ其ノ生計ノ保證ニ資シツヽ
  アリ、又農山村住民ノ經濟更生上必要ナ
  ル場合ニ於テハ國土保安上支障ナキ限リ
  開墾地、放牧地等トシテ各自ニ使用ヲ認
  メツヽアルモノニシテ改メテ從來ノ方針
  ヲ變更スルノ要アルヲ認メズ
  五國有林野ノ地元利用ノ件
  政府ハ地元產業ノ狀況竝從來ノ慣行等ヲ
  參酌シ、部分林、委託林ノ設定、畜產用
  竝農耕用適地ノ開放、其他自家用稼用薪
  炭材ノ供給等地元產業上必要ナルモノニ
  付テハ適切ナル措置ヲ講ジツヽアルモ尙是
  ガ制度ノ擴充ニ付テハ目下愼重考究中ナリ
  六賃貸價格改訂ニ伴フ小作料減額ノ件
  土地賃貸價格ハ昭和十三年ヨリ改訂スル
  タメ目下調査中ナルモ、東北六縣ニ於ケ
  ル賃貸價格ヲ他ノ地方ト別箇ノ方法ニ依
  リ調査スルコトハ全國的ニ統一ヲ缺クノ
  嫌アルヲ以テ之ヲ採用スルコト困難ナリ、
  但シ田畑ノ賃貸價格ハ昭和十年以前五ケ
  年間ノ實收小作料ノ平均ニヨリ調査スル
  モノナルヲ以テ、東北六縣ノ最近ニ於ケ
  ル災害頻發ニ因ル特殊事情ハ改訂賃貸價
  格ニ十分表現セラルルモノト信ズ、又改
  訂賃貸價格ノ基礎トナルベキ實收小作料
  ノ調査ニ付テモ萬遺憾ナキ樣注意シツヽ
  アリ、而シテ賃貸價格ニ變更アリタル場
  合ニ於テ小作料ノ改定ニ關スル紛議ヲ生
  ジタルトキハ地方ノ實情ニ卽シテ之レガ
  解決ヲ圖ラントス
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  內務大臣馬場鍈
  大藏大臣賀屋興宣
  農林大臣伯爵有馬賴寧
  國民健康保險法案不提出竝醫藥制度調
  査會設置ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月三十日
  提出者武知勇記
  外一名
  國民健康保險法案不提出竝醫藥制度
  調査會設置ニ關スル質問主意書
  一國民健康保險法案不提出ニ關スル件
  1政府ハ社會立法トシテ數年來熱心
  ニ調査〓究ヲ遂ケ國民生活安定ヲ基
  調ニ醫療施設ノ擴充ヲ圖ラムトシ國
  民健康保險法ヲ立案シテ第七十囘議
  會ニ提出セラレ國民ハ擧ケテ之カ成
  立惠澤ニ浴セムト喜ヒ衆議院ハ政府
  ノ意ヲ尊重シ民意ノ迎フル所ヲ察シ
  テ特ニ審議ヲ愼重ニシ力メテ各方面
  ノ主張對立ヲ緩和シ抗爭ヲ避ケ以テ
  漸ク之ヲ通過セシメ貴族院亦大ニ之
  ヲ迎ヘテ通過ヲ計リ之カ實施ヲ庶幾
  セル所アリシニモ拘ラス該案ハ突如
  トシテ衆議院ノ解散ニ遇ヒ間髪ニ際
  シ遂ニ不成立トナリ國民ヲシテ痛ク
  失意セシメタルノ事情ニアリ隨テ國
  民ハ當然今第七十一囘議會ニ提出サ
  ルヘキヲ信シテ大ニ待望シ政府亦屢〓、
  之ヲ聲言セル所ナリ然ルニ傳フル所
  ニ據レハ政府ハ一、二閣僚間ノ意見
  對立ヨリ遽カニ同案ノ本議會提出ヲ
  見合セ之ヲ來ルヘキ通常議會ニ提出
  スヘシト云フ果シテ眞ナリヤ
  2果シテ然リトセハ從來政府ハ同法案
  カ社會狀勢ヨリ之カ急施ヲ要スルモ
  ノナリトシテ國民ニ强調宣揚シ說明
  是レ大ニ努メタルニ拘ラス之ヲ來ル
  ヘキ通常議會迄遷延セムトスルハ如
  何ナル理由ニ基クヤ
  3若シ該案ノ如キ國民ノ保健衞生上
  必須ナル法案ノ實施ヲ不急ノ事案ナ
  リトセハ一方ニ新ニ保健社會省ノ設
  置ヲ期シテ所謂國民體位ノ向上、保
  健衞生ノ施設ヲ急ト爲ス現政府ノ主
  張ト甚シキ矛盾ヲ來スモノト認ム若
  シ又唯一、二閣僚ノ意見對立ヨリ之
  カ歸結ヲ得サル結果ナリトセハ所謂
  社會正義ニ基キ當然容易ニ裁斷ヲ下
  シ得ラルヘキニ拘ラス斯ル重要法案
  ヲ漫然擲ツテ他日ニ委ヌルカ如キハ徒
  ニ政綱政策ヲ飜弄シテ啻ニ喧傳之レ
  華ヤカナルノミニテ政府ハ未タ政務
  ニ一貫セル定見ヲ有セス且ツ實行ニ
  誠意ナキモノト認ムルモ差支ナキヤ
  4更ニ第七十囘議會提出ノ同案ハ猶
  ホ不備缺陷アリテ其ノ內容ニ付再檢
  討ヲ必要トスルカ故ニ之カ提案ヲ見
  合セラレタルモノナルヤ
  5世間傳フル所ニ據レハ該案ニ對シ
  テハ當議會ノ審議ニ當リ猶ホ各方面
  ノ對立抗爭ノ虞アルヲ以テ之ヲ見合
  セタリト云フ然ラハ之ヲ通常議會迄
  延期スルコトニ依リ其ノ摩擦對立カ
  緩和シ得ラルトノ見込ナルヤ或ハ却
  テ摩擦抗爭ノ用意ヲ深カラシメ益、ミ
  激化深刻ナラシムルモノト思料サレ
  サルヤ
  二醫藥制度調査會設置ニ關スル件
  第七十囘議會ニ於ケル國民健康保險法
  案ノ審議ヲ繞リ醫師、藥劑師、產組、賣
  藥業者等各、其ノ立場ニヨリ相當激烈
  ナル主張對立シ容易ニ解決ヲ得ス果シ
  テ案ノ通過如何ヲ疑ハシメタルノ狀態
  ニアリシヲ以テ衆議院ハ該案ノ內容カ
  現行醫藥制度ニ何等改善サルルコトナ
  クシテ立案サレタル結果社會情勢ト相
  適ハサル幾多不備ノ點アルヲ認メタル
  モ政府ノ熱心ナル說明ト苟モ社會立法
  トシテ最モ意義アル法案ナリト信シ先
  ツ之カ改善ヲ同案ノ成立後ニ貽シ努メ
  テ之カ主張抗爭ノ緩和ヲ圖リ同案ヲ成
  立セシムル爲附帶決議トシテ其ノ第一
  項ニ「速ニ官制ニ依ル調査會ヲ設ケ醫藥
  制度ニ關スル根本方策ヲ樹立スヘシ」ト
  云フ一項ヲモ揭ケラレテ之カ通過ヲ見
  シ次第ナルハ政府モ既ニ十分知悉セラ
  ルル所ニシテ現行醫藥制度ノ改善ヲ必
  要トスルコトモ亦政府之ヲ認メ特ニ內
  務大臣ハ誠意ヲ以テ之ニ當田ルヘク言明
  セラレ居ル所ナリ然ルニ爾來數箇月ヲ
  閱シ今日猶ホ之カ設置ヲ見サルハ如何
  ナル理由ナルヤ爾モ今保健社會省新設
  ノ急ヲ叫ンテ相當豫算ヲ計上請求セラ
  ルルニ際シ其ノ保健國策ノ基本制度タ
  ルヘキ現醫藥制度ノ改善調査ヲ顧ミラ
  レサルハ頗ル矛盾錯覺ノ甚シキモノナ
  リ政府ハ果シテ何レノ時機ニ之カ設置
  ヲ實現セムトスルカ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員武知勇記君外一名提出國民健
  康保險法案不提出竝醫藥制度調査會設置
  ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員武知勇記君外一名提出國民
  健康保險法案不提出竝醫藥制度調査會
  設置ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  國民健康保險法案不提出ニ關スル件
  (1)國民健康保險法案ハ本議會ニハ之
  ヲ提案セズ近ク設置セラルベキ保健
  社會省ニ於テ檢討ヲ加へ來ルベキ通
  常議會ニ提案スル方針ナリ
  (2)本法案ヲ今期議會ニ提案セザルハ
  本案ニ付テハ尙檢討ヲ要スベキ點モ
  アリ今囘ノ如キ短期議會ニ於テハ論
  議ヲ盡スコト困難ナリト考ヘ殊ニ近
  ク保健社會省モ設置セラルベキヲ以
  テ同省ニ於テ更ニ〓究ヲ重ネ來ルベ
  キ通常議會ニ提案スルヲ適當ト認メ
  タルニ依ル
  (3)本法案ヲ今期議會ニ提案セザルハ
  前述ノ如ク本案ニ付尙充分ナル檢討
  ヲ加ヘ一層內容ヲ整備セムトスル意
  圖ニ出デタルモノニシテ決シテ保健
  社會省ノ設置ヲ期スル政府ノ主張ニ
  矛盾スルモノニ非ズ
  (2ノ項ニ付諒承セラレタシ
  (5)(4)
  本案ノ提案ヲ見合セタルハ內容ニ
  一層ノ檢討ヲ加へ摩擦抗爭ヲ少カラ
  シメムトスルモノニシテ從テ提案延
  期ニヨリ摩擦抗爭ヲ益〓激化セシムル
  ガ如キ虞ナキモノト認ム
  二醫藥制度調査會設置ニ關スル件
  我國ノ醫藥制度ハ近年社會情勢ノ變遷
  ニ伴ヒ種々ノ補足的修正ノ傾向ヲ生ジ
  ツツアルガ之ガ改善ニ付テハ醫藥制度
  ノ現狀ヲ根本的ニ調査檢討シ將來ノ方
  針ヲ確立スルノ極メテ緊要ナルモノア
  ルヲ認メ居タルトコロ第七十回帝國議
  會衆議院ニ於テ本調査會設置ノ附帶決
  議ノ次第モアリタルヲ以テ銳意之ガ實
  現ヲ期シタルモ財政上ノ都合ニ依リ今
  臨時議會ニ本豫算案ヲ提出スルノ運ビ
  ニ至ラザリシ次第ナルガ尙其ノ實現ニ付
  テハ今後共誠意ヲ以テ努力スル考ヘナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內務大臣馬場鍈
  產繭處理統制ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月三十日
  提出者野溝勝
  外三名
  產繭處理統制ニ關スル質問主意書
  本員等ハ產繭處理統制法ガ製絲家本位ニ
  立案サレタ關係上產繭ヲ業トスル養蠶農
  家ノ社會的實狀ニ適セザル爲養蠶農家ガ
  多大ノ不利益ヲ蒙リツツアルヲ甚ダ遺憾
  トスルモノデアル偶〓養蠶農家ガ產繭處
  理過程ニ於ケル非實狀性ヲ指摘スレバ地
  方當局ハ「養蠶農家ノ無自覺デアルコト、
  政府ノ所期スル理想ニ無理解ナルコト」
  ヲ揭ゲテ眞ニ產繭處理統制法ノ非實狀性
  ヲ知ラウトシナイ斯ル顧ミテ他ヲ云フガ
  如キ地方當局ノ態度ハ我ガ國蠶絲業ノ健
  全ナル發達ヲ寧ロ阻害スルモノト云ハザ
  ルヲ得ナイ本員等ハ斯業ノ健全ナル發達
  ヲ希フガ故ニ左ノ諸點ニ關シ政府ノ明確
  ナル答辯ヲ要求スル次第デアル
  -乾繭取引ニ際シ繭時價金額
  卽時支拂ニ關スル件
  產繭處理統制實施第二年ヲ迎ヘタ今春ノ
  產繭處理狀況ハ群馬縣ニ於テハ乾繭取引
  ガ二·九〇%デアリ長野縣ニ於テハ〇·二
  〇%デアッタ斯ノ如ク乾繭取引不振ノ原
  因ハ單ナル技術上ノ理由デハナク全ク窮
  迫シタ經濟事情ノ下ニアル養蠶農家ガ換
  金ヲ急グ爲デアル產繭取引所期ノ目的ヲ
  達セシメントスルナラバ乾繭取引ニ際シ
  繭價ノ時價金額ヲ卽時養蠶農家ニ支拂ハ
  シムルコトヲ必要トスルノデアル政府ハ
  斯ル規定ヲ設ケテ養蠶農家ノ犠牲ヲ少ク
  セシムルノ意思アリヤ否ヤ
  二乾繭奬勵補助費交付ニ關ス
  ル件
  更ニ乾繭取引ガ所期ノ成績ヲ擧ゲ得ナイ
  ノハ前述ノ如ク養蠶農家ノ經濟的窮迫ガ
  原因トナツテヰルノデアルカラ政府ガ乾
  繭奬勵ノ目的ノ爲ニ養蠶農家ノ支出スル
  乾燥料、手數料、保管料ノ諸負擔ヲ乾繭
  奬勵補助費トシテ國庫ヨリ交付スルヲ妥
  當ナリト信ズルガ政府ニ於テハ斯ル意味
  ニ於ケル乾繭奬勵補助費ヲ交付スルノ意
  思アリヤ否ヤ
  三特約取引ノ許可制ト特約組
  合聯合體組織ニ關スル件
  全國的ニ見テ四割一分ノ特約取引ハ長野
  縣ニ於テハ六割ヲ占メ此等ノ養蠶農家ハ
  特約組合ヲ通ジテ製絲資本家ノ出來高拂
  請負勞働者ノ地位ニ置カルルニ至ツタノ
  ミナラズ特約取引ノ現狀ハ養蠶農家ヘノ
  前貸等ノ形式ニ於テ養蠶農家ヲ債務奴隸
  ノ狀態ニ陷レテ居リ而モ此等ノ特約取引ハ
  各製絲家每ニ特約條件ガ異リ養蠶農家ハ
  其ノ爲ニ非常ナ不利益ヲ蒙ツテヰルノデ
  アル此ノ特約取引ノ諸過程ニ於ケル不利
  益ヲ防止スル爲ニハ特約組合ノ聯合體ノ
  結成ガ何ヨリモ急務デアルト共ニ特約取
  引ニ對スル政府ノ監督ヲ强化スル爲許可
  主義ノ採用ヲ必要トスルノデアル政府ハ
  特約組合聯合體ヲ結成セシムルノ意思ア
  リヤ否ヤ又特約取引ノ監督ヲ强化スルノ
  意思アリヤ否ヤ
  四生繭取引ノ廢止ニ伴フ繭絲
  商生活補償ノ件
  現在デハ產繭處理統制法ノ缺陷ノ故ニ繭
  取引狀況ノ不統一ヲ來シ繭絲商ト組合製
  絲トノ間ニ產繭爭奪ガ行ハレ本年六月末
  ニハ繭絲商カラ「ビラ」ガ撒布サレ兩者ノ對
  立ヲ激化セシムルニ至ツタガ斯ノ如キハ長
  野縣ノミナラズ東京、群馬、靜岡、香川、
  高知ノ各地方ニ於テモ見受ケラレタ現象
  デアル然シ吾々ハ產繭處理方法ノ一元化ヲ
  理想トスルモノデアル其ノ結果ハ所詮繭
  絲商ハ生繭取引ノ廢止ト共ニ失業ニ陷ル
  コトハ當然ノ歸結トシナケレバナラヌ隨
  テ此ノ沒落ノ悲運ニ遭遇セントシツツア
  ル繭絲商ニ對シ轉業ノ爲ノ生活補償ヲ爲
  スハ國家ノ義務ナリト信ズ政府ニ繭絲商
  ニ對シ補償ノ意思アリヤ否ヤ
  五桑園改植整理ニ伴フ耕作權
  補償ニ關スル件
  產繭ノ過剩生產ト繭價安定ノ爲ニ桑園改
  植ガ奬勵サレテ來タガ其ノ場合ニ於ケル
  小作農ハ淚金サヘ支拂ハレズニ居ル狀態
  デアル政府ハ小農保護ノ立場カラ桑園改
  植ニ伴フ小作地取上ゲニ際シテ一定ノ耕
  作權ヲ補償セシムルノ方法ヲ講ズルノ意.
  思アリヤ否ヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員野溝勝君外三名提出產繭處理
  統制ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書差進
  候
  〔別紙〕
  衆議院議員野溝勝君外三名提出產繭處
  理統制ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  出荷繭ニ對シ時價金額ヲ卽時支拂フ
  コトハ乾繭組合ノ經營ヲ著シク不健全
  ナラシムル等ノ事情ヲ豫想セラルルヲ
  以テ適當ナラザルモノト認ム
  二、乾繭取引ノ奬勵ニ付テハ從來ヨリ乾
  繭裝置及繭倉庫ノ設置ニ對シ助成ヲ爲
  シ來リタルガ尙其ノ他ノ事項ニ付テモ
  狀況ニ依リ攻究セントス
  三、特約取引ノ取締ニ付テハ產繭處理統
  制法竝同法施行規則ニ於テ特約取引ノ
  重要事項ニ付地方長官ノ認可ヲ要スル
  コトトシ特約取引ノ賣方ニ付テハ同法
  施行規則ニ於テ原則トシテ養蠶實行組
  合又ハ產業組合トシ團體取引ニ依ラシ
  ムルコトトナリタルヲ以テ特約取引ノ
  弊害ハ漸次匡正セラルルモノト認ム尙
  特約組合ノ聯合體ニ關シテハ現在養蠶
  業組合等ヲシテ特約養蠶實行組合ノ指
  導ニ當ラシメ其ノ特約取引ノ公正ヲ圖
  ルニ遺憾ナキヲ期シツツアルヲ以テ特
  約組合ノ聯合體ヲ結成セシムル要ナキ
  モノト認ム
  四、產繭處理統制法ハ地方ノ狀況其ノ他
  特別ノ事由ニ因リ生繭取引ヲ必要トス
  ル場合ニ於テハ從來業者ノ行ヒタル生
  繭取引ヲ必ズシモ不合理ナル處理形態
  トハ認メ居ラズ尙蠶絲共同施設組合制
  度存スルヲ以テ遽ニ繭絲商ノ生活ヲ困
  難ナラシムルガ如キコトナシト思料セ
  ラル
  五桑園ノ整理改植奬勵ニ付テハ克ク關
  係者ノ協調ヲ保タシメ之ニ伴ヒ小作地
  引上ノ如キ問題ヲ生ゼザル樣努メツツ
  アルヲ以テ之ニ關シ特別ノ措置ヲ講ズ
  ルノ必要ヲ認メ居ラズ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  農林大臣伯爵有馬賴寧
  三等郵便局現業從事員ノ待遇改善ニ關
  スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月三十日
  提出者佐竹晴記
  三等郵便局現業從事員ノ待遇改善ニ
  關スル質問主意書
  三等郵便局現業從事員ノ待遇改善ニ關シ
  左ニ質問ス
  (一)政府ハ曩ニ昭和十二年度豫算案ヲ提
  出スルニ當リ「通信現業從事員ノ待遇
  ハ甚タ薄キニ過クルヲ以テ之カ是正ニ
  關スル經費六百九十五萬六千五十二圓
  ヲ第一款ニ豫定セリ」ト述へ更ニ簡易
  生命保險ニ關スル豫算ニ於テ「現業從
  事員ノ待遇ハ甚タ薄キニ過クルヲ以テ
  之カ是正ニ關スル經費百八十七萬九千
  七百五十五圓ヲ第一款ニ豫定セリ」ト
  說明シ何レモ議會ヲ通過成立セリ然ル
  ニ
  (1)三等郵便局現業從事員ハ毫モ之カ
  恩典ニ浴セサルハ如何
  一二等郵便局ニ於テハ本年六月一
  日各從事員ニ對シ月給七十五圓以下
  ニ付テハ最低四圓、最高七圓五十錢
  ノ增俸ヲ爲シタルニ對シ三等郵便局從
  事員カ何等顧ミラレサルハ解スルニ
  苦シム右豫算提出ノ際ノ說明ニ於テ
  モ總テノ通信從業員及一切ノ簡易生
  命保險事務從事員ノ待遇改善ヲ目的
  トシタルモノナルコトヲ極メテ明白
  ニシテ三等郵便局從業員ニモ之ヲ均
  霑セシムヘキハ當然ナルニ拘ラス之
  ヲ除外シタルハ果シテ如何ナル理由
  ニ基クモノナリヤ
  (2)或ハ右豫算ノ外ニ三等郵便局制度
  改善費三百二十六萬七千四百九十圓
  カ計上セラレ居ルヲ以テ三等局從事
  員ノ待遇改善ハ之ニ依リテ爲サルヘ
  キモノト謂フ趣旨ナルヤモ知レス果
  シテ然リトスルモ此ノ經費中ヨリハ
  先ツ局舍料金百六十五萬圓、局長手
  當金七十五萬圓計二百四十萬圓ヲ天
  引スルヲ要シ殘ル十六萬圓ノミカ集
  配局從事員ノ待遇改善ニ當テラルヘ
  キ資源トナルニ過キス仍テ從事員八
  萬人ト見テ一箇月一人當リ一圓七錢
  トナルヘシ何カ故ニ一、二等郵便局
  ト斯ノ如キ不公平ナル差別待遇ヲ爲
  サムトスルカ而モ此ノ一圓七錢ノ待
  遇改善スラモ行ハレ居ラサルハ何故
  ナリヤ
  (3)無集配局從事員ニ至リテハ何等顧
  ミラレサルハ何故ナリヤ
  (二)一、二等郵便局ノ如キ直轄局從事員
  ハ其ノ給料ニ於テ三等郵便局從事員ニ
  比シ從來ヨリ相當多額ノ縣隔アリシ上
  ニ夜勤料、勤勉手當、特殊有技者手當、
  退職手當ヲ受ケ(退職手當ハ三等局ノ
  傭人ノミハアレト其ノ額極メテ僅少)
  更ニ恩給ヲ受クルノ恩典ヲ與ヘラレ居
  ルナリ何カ故ニ斯ノ如キ差別待遇カ爲
  サルルヤ政府ハ之ヲ改善スルノ意圖ナ
  キヤ
  其ノ事務ノ分擔ニ於テ是等郵便局員ノ
  負荷ハ却テ一、二等局ノ其レニ比シ重
  シト見ルヘク同シ官業ニ從事スル者カ
  勤務ノ場所ヲ異ニスルノ一事ニ因リテ
  其ノ待遇ノ根本的建前ヲ異ニシ其ノ待
  遇ノ度ニ於テ縣絕的相違ヲ來スカ如キ
  ハアリ得ヘカラサル所ナリト信ス仍テ
  茲ニ其ノ理由ヲ質シ且ツ將來ノ對策ニ
  付政府ノ意ノアル所ヲ伺フ次第ナリ
  (如上一)、二ノ待遇改善問題ハ後ニ記述
  スル三等郵便局渡切經費問題ト深キ關
  係ヲ有スルモノナレト此ノ渡切經費問
  題ノ改善如何ニ拘ラス右待遇改善問題
  ハ尙ホ切離シテ實行シ得ラルル事項ナ
  リト信スルヲ以テ兩者ヲ切離シ別個ニ
  當局ノ意ノアル所ヲ示サレ度シ)
  (三)三等郵便局ハ渡切經費ニ依ル運營ナ
  ルヲ以テ其ノ經費ハ局長個人ノ所得ノ
  如ク扱ハレ其ノ支出ハ何人ノ容喙ヲモ
  許サス而シテ經費ノ過不足乃至從業員
  ノ待遇如何ハ一切遞信省ノ與リ知ラサ
  ル所ナルカ如シ仍テ是等局長ハ經費節
  減ニ腐心シ諸施設ノ不備不徹底ハ勿論、
  ヨリ能率的從業員ヲヨリ低廉ナル給與
  ヲ以テ成ルヘク少人數使役スルコトニ
  依テ利潤ノ多カラムコトニ最モ力ヲ致
  シ少クモ月二百圓多キハ月千圓ノ純收
  益ヲ擧ケツツアルヲ通例トスル一面用
  役提供ヲ全生命トスル遞信事業第一線
  ハ萎靡沈滯ヲ招來スルニ至ル政府ハ此
  ノ際徹底的根本的ニ此ノ制度ヲ改善ス
  ルノ要ナキヤ又其ノ意圖ナキヤ
  是レ三等郵便局從業員待遇改善ニ關ス
  ル根本的建直シノ問題トモナルヘキヲ
  以テ特ニ政府ノ意ノアル所ヲ率直ニ示
  サレムコトヲ望ム
  如上質問ニ當リ一言附加致シ度キ事項ア
  リ政府ノ態度殊ニ今囘ノ從事員待遇改善
  策ニ對スル其ノ措置ニ付テ全國三等郵便
  局從事員ノ不平不滿ノ聲ハ隨所ニ聞カレ
  相當重大ナルモノアルヲ覺ユル次第ナリ
  彼等ハ三等郵便局カ地域的ニ分散シ且ツ
  一箇所三、四人多キハ二十名ニ過キサル
  集團カ彼等ト利害關係ヲ異ニスル三等郵
  便局長ニ依リテ生殺與奪ノ權ヲ握ラレ居
  ル爲淚ヲ呑ンテ默シテ居ルノ實狀ナリ此
  ノ狀態ハ軈テ彼等ノ思想ヲ惡化シ遂ニ用
  役提供ヲ全生命トスル遞信事業第一線ニ
  異狀ヲ呈スルノ虞ナシトセス爲政者ハ須
  ク此ノ言ハサル聲ニ耳ヲ傾ケ表レサル不
  滿ニ宜シク意ヲ用フルノ要アルヲ信ス願
  クハ政府ノ熱意ノアル所ヲ懇切ニ示サレ
  ムコトヲ望ム
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員佐竹晴記君提出三等郵便局現
  業從事員ノ待遇改善ニ關スル質問ニ對シ
  別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員佐竹晴記君提出三等郵便局
  現業從事員ノ待遇改善ニ關スル質問ニ
  對スル答辯書
  (一)
  1)昭和十二年度豫算ニ於テ待遇改善費
  (
  成立シタルニ拘ラス三等局員ハ毫モ之
  カ恩典ニ浴セサル理由ハ如何
  一、二等局及特三局從事員ノ待遇改善ハ
  前議會ノ協贊ヲ經テ豫算通本年六月一
  日ヨリ實施シタル次第ナルカ三等局從
  事員ノ待遇改善ハ現行三等局制度其ノ
  モノト密接不離ノ關係ニ在ルヲ以テ先
  ツ以テ制度改善ヲ必要ト認メ本年度ニ
  於テ別途三等局制度改善ノ經費ヲ要求
  シ年度內六ケ月豫算成立セルヲ以テ本
  年十月一日ヨリ之ヲ實施セントスルモ
  ノナリ
  (2)三等局制度改善ハ局舍料支給及局長
  手當增額ヲ主トスルモノニシテ從事員
  待遇改善ハ行ヒ得サルニ非スヤ
  現行三等局制度ノ下ニ於テハ局長ニ對
  シ局舍料ヲ給セス其他經費僅少ニシテ
  經營ノ困難ヲ來スタメ局經營上已ムナ
  ク從事員ノ待遇低下ヲ來シタル實情ナ
  ルカ故ニ制度改善ニ依リ從事員給料ヲ
  渡切費ヨリ分離シテ直轄トナシ局經營
  ノタメ從事員給料ニ手ヲ染ムルコトナ
  カラシメ、以テ從事員待遇ノ向上ヲ計
  ラムトスルモノナリ
  (3)無集配局從事員ノ待遇改善ヲ計ラサ
  ルハ何故ナリヤ
  無集配三等局ニ於ケル經營ノ實狀ハ〓
  ネ局長及其ノ家族ヲ以テ運營セラルル
  所謂家內工業的ノモノナルヲ以テ現行
  制度ヲ以テ寧ロ適當トスルノ精神ニ基
  キ今般ノ制度改善ニ關シテモ豫算要求
  ハ局舍料支給ノミニ限定シタル次第ナ
  ルカ實際問題トシテ集配局員トノ間ニ
  均衡ヲトル必要アルヲ以テ相當給與增
  額トナル樣措置スル豫定ナリ
  (二特殊ナル手當等ニ付一、二等局トノ
  差別的待遇ヲ改善スル意圖ナキヤ
  將來漸次之カ改善ヲ計ルヘク考慮中ナ
  リ
  (三現行渡切費制度ヲ改正スル意圖ナキ
  ヤ今囘ノ三等局制度改善ハ渡切費制度
  ニ付テ適當ニ之カ改善ヲ爲サントスル
  モノナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  遞信大臣永井柳太郞
  全國購買組合聯合會ノ護謨工業界進出
  ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月三十一日
  提出者內藤正剛
  全國購買組合聯合會ノ護謨工業界進
  出ニ關スル質問主意書
  現下ノ時局ハ內外共ニ重且ツ大ニシテ吾
  吾國民ノ國內ニ於ケル相剋摩擦ハ之ヲ許
  サス宜シク協調ヲ保持シ國運ノ隆昌ニ寄
  與セサルヘカラス然ルニ全國購買組合聯
  合會ハ其ノ本質的目的ヲ超脫シテ先ニ神
  戶市ニ於テ既設護謨製靴工場ヲ買收シ製
  造ヲ開始シ今又愛知縣岡崎市ニ土地一萬
  坪ヲ買收シテ本格的ニ護謨靴製造ヲ計畫
  中ナリ斯クテハサナキタニ輸出ノ激減ト
  內地市場ノ不況トニ因ル多大ナル生產過
  剩ノ結果極度ノ窮地ニ追込マレツツアル
  護謨工業界ハ遂ニ壤滅ニ陷ルヤ明カナリ
  仍テ本員ハ政府ニ對シ左ノ質問ヲ爲サム
  トス
  政府ハ時局ニ鑑ミ國內ノ相剋摩擦ヲ
  避クヘク全國購買組合聯合會ニ對シ一
  般工業界ト摩擦ヲ生スルカ如キ事業ノ
  見合セヲ爲サシムル意思ナキヤ
  -現在ニ於ケル護謨工業界ノ大半ハ中
  小工業者ヨリ成ルモノニシテ業界不振
  ノ折柄、細胞組織ニ依り消費大衆ノ大
  半ヲ有シ國家ノ低利資金ヲ利用シ得ル
  全國購買組合聯合會カ本格的ニ護謨靴
  製造ニ乗出ストキハ現護謨工業界ノ壞
  滅ニ瀕スルハ火ヲ諸ルヨリモ明カナリ
  是レ由々シキ重大問題ト謂ハサルヘカ
  ラス政府ハ此ノ點ニ關シ果シテ如何ニ
  考へ如何ナル對策ヲ有スルヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員內藤正剛君提出全國購買組合
  聯合會ノ護謨工業界進出ニ關スル質問ニ
  對シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員內藤正剛君提出全國購買組
  合聯合會ノ護謨工業界進出ニ關スル質
  問ニ對スル答辯書
  -全國購買組合聯合會ニ於テ其ノ組合
  員ニ配給スル工產品ノ製造ヲ爲スハ國
  民中大多數ヲ占ムル中小產者ノ爲ニ產
  業組合法ニ基キテ之ヲ爲スモノニシテ
  國民生活ノ安定ヲ期セントスルニ外ナ
  ラザルモ此ノ場合ニ於テハ常ニ當該工
  產品ノ製造ニ關スル中小工業者トノ關
  係ヲモ考慮シ其ノ製造セントスル工產
  品ノ種類、數量等ニ付當該中小業者ト
  ノ間ニ徒ニ摩擦ヲ生ズルコトナキ樣努
  メツヽアリ
  一全國購買組合聯合會ハ大正十三年ヨ
  リ護謨靴ノ配給ヲ行ヒ其ノ一部分ニ付
  昭和七年ヨリ神戶市ニ於テ自己製造ヲ
  爲シ來レリ
  然ルニ現在ノ工場ハ借入工場ニシテ
  設備甚シク不完全ナル爲製造上不利不
  便尠カラザルノ趣ニテ今囘岡崎市ニ右
  神戶工場ヲ移轉セントスルモノニシテ
  其ノ製造見込高ハ大體從來ノモノト大
  差ナク本邦護謨靴總生產消費數量中僅
  少割合ヲ占ムルニ過ギズ
  而シテ全國購買組合聯合會ノ護謨靴
  ノ製造事業ニ關シテハ今後ニ於テモ關
  係業者トノ間ニ協調ヲ保タシムル樣努
  力セントス
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  農林大臣伯爵有馬賴寧
  商工大臣吉野信次
  外地ニ於ケル國語問題ニ關スル質問主
  意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月三十一日
  提出者東〓實
  外地ニ於ケル國語問題ニ關スル質問
  主意書
  第朝鮮ニ於ケル朝鮮語ノ使用禁止問
  (一)題學校ニ於ケル朝鮮語ノ使用禁止
  世間傳フル所ニ依レハ普通學校及高
  等普通學校ニ於テハ朝鮮語ノ使用ヲ
  禁止シ朝鮮語ヲ使用スル者ニ對シテ
  ハ罰金其ノ他ノ形式ヲ以テ處罰ヲ加
  ヘ居レリトノコトナルカ果シテ事實
  ナリヤ
  (二)若シ事實ナリトスレハ何時如何ナ
  ル形式ヲ以テ斯ノ如キ禁止令ヲ發シ
  タリヤ又斯ノ如キ方針ヲ必要トスル
  理由及其ノ目的ハ奈邊ニ在リヤ詳細
  ニ說明セラレ度シ
  (三)中樞院、道會、府邑會、面協議會
  等ノ公會ニ於テ朝鮮語ノ使用ヲ禁止
  シタリト聞クカ果シテ事實ナラハ何
  時ヨリ禁止方針ヲ採リタルヤ
  四最近總督府文書課ニ於テハ總督府
  ノ官公吏ハ官公廳ニ在テハ勿論ノコ
  ト家庭ニ於テモ朝鮮語ノ使用ヲ禁止
  シ該命令ニ服セサル者ニ對シテハ假
  借スルコトナク處罰スルコトニ決定
  シタリトノコトナルカ果シテ事實ナ
  リヤ
  (五)若シ事實ナリトスレハ何時如何ナ
  ル形式ヲ以テ禁止令ヲ發シタリヤ又
  斯ノ如キ方針ヲ必要トスル理由及其
  ノ目的ハ奈邊ニ在リヤ詳細ニ說明セ
  ラレ度シ
  (六)朝鮮人總人口中能ク國語ヲ理解シ
  得ル者ノ數及其ノ總人口ニ對スル割
  合ヲ男女別ニシテ示サレ度シ
  第二臺灣ニ於ケル國語問題
  (一)臺灣ニ於テハ最近日刊新聞ノ漢文
  欄ヲ全廢シタル筈ナルカ其ノ廢止ノ
  理由及目的竝廢止ニ至ル迄ノ經過ヲ
  詳細ニ說明セラレ度シ
  (二臺灣總督府ハ將來朝鮮ニ於ケルト
  同樣學校、官公署、家庭等ニ於テ臺
  灣語ノ使用ヲ禁止セムトスル意圖ヲ
  有スルヤ否ヤ
  (三)本島人總人口中能ク國語ヲ理解シ
  得ル者ノ數及其ノ總人口ニ對スル割
  合ヲ男女別ニシテ示サレ度シ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員東〓實君提出外地ニ於ケル國
  語問題ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書差
  進候
  〔別紙〕
  衆議院議員東〓實君提出外地ニ於ケル
  國語問題ニ關スル質問主意書ニ對スル
  答辯書
  第朝鮮ニ於ケル朝鮮語ノ使用禁止問
  題
  內鮮ノ融和結合ヲ促進セシムル趣旨ニ
  依リ國語普及ニ關シ諸般ノ施措ヲ進メ
  一段ノ努力ヲ致シツツアルモ特ニ朝鮮
  語ノ使用ヲ禁止シタルコトナシ各項ニ
  就テハ
  一及二、其ノ事實ナシ但シ學校〓育ニ
  關シテハ監督者タル道知事ニ對シ昭
  和十二年五月二十日附ヲ以テ國語〓
  育ノ徹底及國語使用ノ動行方ヲ通牒
  シタリ
  三、四及五、其ノ事實ナシ但シ官公署
  ニ於テハ執務中ハ努メテ國語ヲ使用
  スル樣昭和十二年三月十八日附各所
  屬官署ニ對シ通牒ヲ發シタリ
  六、昭和十年末朝鮮人中國語ヲ解スル
  者ノ數左ノ如シ
  總人口國語ヲ解割合
  スル者
  男一〇、七六九、六一六一、五七九、七一三一四·六%
  女一〇、四七八、九四八二九八、九九一二·八%
  第二臺灣ニ於ケル國語問題
  臺灣ニ於テモ國語普及方針ハ朝鮮ノ夫
  レト異ナルコトナク國民精神ヲ作興シ
  同化ノ實ヲ徹底セシムル上ニ於テ國語
  普及ガ其ノ重要ナル一方策タルベキヲ
  以テ學校〓育ニ於テノミナラズ成人ニ
  對シテモ其ノ常用ノ馴致ニ努メツツア
  リ、質問各項ニ就テハ
  一、臺灣ニ於テ發行セラルル新聞紙ハ
  從來紙面ノ一部ニ漢文記事ヲ登載シ
  來リタルガ昭和十一年七月下旬總督
  府ニ開催セラレタル民風作興協議會
  ニ於テ新聞紙ノ漢文欄廢止ノ論擡頭
  シ愼重審議其ノ廢止ヲ決議答申シタ
  リ而シテ臺灣日日新報社外日刊三社
  ハ右決議ノ趣旨ニ贊シ臺灣日日新報
  外二社ハ昭和十二年四月一日ヨリ臺
  灣新民報社ハ同年六月一日ヨリ漢文
  欄ヲ自發的ニ全廢シ週刊新聞モ逐次
  自發的ニ漢文欄ヲ廢止スルニ到レリ
  而シテ右ノ擧ハ前記ノ如キ國語普及
  徹底ノ重要性ヲ認識シ進ンデ之ニ協
  力セントスルニ出デタルモノト思料
  ス
  二、學校、官公署ニ於テハ國語ノ常用
  ノ奬勵ヲ爲シツツアルモ臺灣語ノ使
  用禁止ニ關シテハ嘗テ之ヲ考慮シタ
  ルコトナシ
  三、昭和十一年末本島人中國語ヲ解ス
  ル者ノ數左ノ如シ
  總人口國語ヲ解割合
  スル者
  男二、五九六、四六〇一、〇四一、六〇〇四〇·一%
  女二、五一二、四五四八九二、四〇〇三一·一%
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  拓務大臣大谷尊由
  產繭處理統制ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年七月三十一日
  提出者庄司郎
  外一名
  產繭處理統制ニ關スル質問主意書
  政府ハ全國養蠶業者ノ產繭處理ノ安全確
  保ト其ノ取引ノ公正及圓滑トヲ圖リ以テ
  蠶絲業ノ全面的維持更生ヲ期スルコトノ
  最モ緊要ナルヲ認メ第六十九囘帝國議會
  ノ協贊ヲ經テ產繭處理統制法ヲ制定シ昭
  和十一年十二月一日ヨリ其ノ一部ヲ施行
  シ更ニ昭和十四年ヨリ全部ヲ施行サレムト
  ス其ノ意圖ノ存スル所ハ之ヲ諒トスルモ
  地方ノ郡、町村ニハ乾繭組合、乾繭裝置
  ノ設備未ク普遍化セス繭ノ檢定所ノ施設
  モ亦完成セサル地方極メテ多シ正量取引
  ノ理想ハ僅ニ其ノ〓ニ就キシノミニシテ
  所謂特約組合ノ多クハ其ノ繭ノ評價カ動
  モスレハ一方的(需要者)ニ偏シテ生產家
  ヲ安堵納得セシムル能ハサルノ憾アリ加
  之群小製絲家ノ釜數整理ハ著々奏效シ其
  ノ實現ヲ見ツツアルハ諒トサルル所ナル
  カ其ノ結果トシテ大資本製絲家ノ五、六
  ニ於テハ明暗裡ニ購繭價格ノ協定的態度
  現レ宛然談合上ノ購繭ニ非サルヤヲ疑ハ
  シムル傾向ナキニ非ス現ニ其ノ一例ト
  シテ宮城縣下ニ於ケル昭和十二年春繭ノ
  處理狀態ヲ調査スルニ僅々四、五ノ製絲
  家ノ同盟的結束ノ結果十貫平均五十四、
  五圓トナリ今ヤ縣下三萬六千戶ノ養蠶家
  ノ不滿呪咀其ノ極ニ達シ各地ニ大會、對
  策協議會ヲ開催シ蠶繭處理統制法實施第
  一年ニシテ旣ニ之カ改廢ヲ絕叫シツツア
  ルノ狀態ナリ其ノ是非曲直孰レニアリヤ
  俄ニ斷言シ能ハサル所ナルモ農林當局ハ
  果シテ如何ニ思考セラルルヤ是レ僅ニ一
  宮城縣下ノ一小地域内ノ一例ニ過キサル
  モ全國的ニ觀テ統制法ノ運用、成果果シ
  テ如何
  蓋シ產繭處理統制法成ルモ或ハ養蠶業組
  合法ノ改正アルモ上簇ノ改良、同一品蠶
  種ノ掃立其ノ他如何ニ理想的養蠶ノ經營
  ヲ指導スルモ產繭處理所期ノ目的達成乃
  至效果的實現ニハ法律運用ノ適否、關係
  業者ニ對スル蠶絲行政上ノ取締、指導官
  公吏ノ適正ナル指導ノ成否更ニ公正妥當
  ナル生產者產繭處理價格ヲ市場ニ示現セ
  シムルニ非サレハ眞ニ養蠶家全國二百萬
  戶ノ福利ヲ增進スルハ至難ナリト信ス
  政府ハ乾繭裝置ノ普遍化、正量取引ヲ速
  ニ實現セシムル爲ノ檢定所ノ助成ニ付テ
  如何ナル對策ヲ有セラルルヤ公正ナル購
  繭價格ヲ維持セシムル爲ニ如何ナル方途
  ヲヨリ合理的ニ執ラムトスルモノナリヤ
  明確ナル答辯ヲ望ム
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員庄司一郞君外一名提出產繭處
  理統制ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書差
  進候
  〔別紙〕
  衆議院議員庄司一郞君外一名提出產繭
  處理統制ニ關スル質問ニ對スル答辯書
  產繭處理統制法ハ其ノ施行後漸ク半歲ヲ
  經過シタルニ過ギズ其ノ實施情況ハ地方
  ニ依リ一樣ナラザルモ〓シテ順調ニ進捗
  シ其ノ運用ニ遺憾ナキヲ期シツツアリ而
  シテ乾繭裝置ノ普遍化ニ付テハ大正十四
  年度以降繭倉庫及乾繭裝置ノ設備ニ對シ
  助成ヲ爲シ來リタルガ更ニ昭和十年度以
  降之ガ助成ヲ擴充シ其ノ普及ニ努メツツ
  アリ繭檢定所ノ助成ニ付テハ昭和六年度
  以降之ガ助成ヲ爲シ來リタルガ繭檢定取
  引ノ實施ニ對處スル爲昭和十年度以降之
  ガ豫算ヲ增額シ道府縣ノ繭檢定設備ヲ昭
  和十三年度迄ニ完備セシムル計畫ヲ以テ
  銳意其ノ進捗ヲ圖リツツアリ尙公正ナル
  繭價ニ依ル取引ノ實現ニ付テハ乾繭取引
  ノ助成、特約取引ノ監督、繭價協定委員
  會ノ運用、地方廳及養蠶團體ニ對スル指
  導職員ノ設置、繭檢定事業ノ助成等諸般
  ノ產繭處理改善施設ノ活用ニ依リ遺憾ナ
  キヲ期シツツアリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  農林大臣伯爵有馬賴寧
  航空ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月二日
  提出者永田良吉
  航空ニ關スル質問主意書
  一民間航空進展上現在ノ遞信省航空局
  ヲ獨立セシメ以テ航空省ト爲スハ刻下
  ノ急務ナリト信ス現政府ノ之カ對策如
  何
  二日支定期航空開始ニ關スル政府ノ對
  策如何
  三國內竝國際航空路開始ニ對スル現政
  府ノ計畫案ノ大要如何
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員永田良吉君提出航空ニ關スル
  質問ニ對シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員永田良吉君提出航空ニ關ス
  ル質問ニ對スル答辯書
  我國現下內外ノ時局ニ徵スルモ、帝
  國將來ノ發展ヲ期スル上ニモ、航空事
  業ノ軍事的經濟的使命ハ、愈〓重大ナ
  ルモノアルニ拘ラス、我民間航空事業
  ハ微々トシテ振ハス、列國ニ比シ著シ
  キ劣勢下ニ在リ、由ツテ政府ハ、從來ニ於
  テモ、銳意之カ振興發展ニ努力シ來レ
  ル次第ナルカ、更ニ斯業ヲシテ格段ノ
  飛躍的發展ヲ遂ケシムルカ爲ニハ國
  ヲ擧ケテ、積極的努力ヲ傾注スルノ緊
  要ナルヲ認メ、之カ目的達成ノ手段方
  法ノ一トシテノ航空行政機構ニ付テモ、
  國防、產業等諸般ノ實情ト要求トニ卽
  スル最モ效果的ナル方途ニ關シテ目下
  審議中ナリ
  ニ、日華間ノ定期航空開始ニ關シテハ從
  來銳意努力シ來レル所ナルカ猶出來得
  ル限リ速ニ之ヲ實現ヲ期スヘク萬全ノ
  方策ヲ講スル方針ナリ
  三、國內竝國際航空航路開始ニ關シテハ
  國內ニ在リテハ文化ノ向上竝產業ノ發
  展ヲ促進スル爲全國的ニ航空路網ノ完成
  ヲ期スヘク主要都市間及內地外地間ノ
  航空連絡ヲ實現セントシ之カ施設計畫
  中ナリ又國際航空ニ在リテハ我貿易ノ
  發展上竝國防上極メテ喫緊ノ要事タル
  ヲ以テ各國ニ對スル航空進出ヲ圖ルヘ
  ク折角其ノ實現方努力中ナルモ事外交
  上ノ機微ニ屬スルヲ以テ之ニ對スル具
  體的計畫ヲ交涉成立前ニ公表スルコト
  ハ國策上不利益ヲ招來スル惧アルヲ以
  テ遺憾ナカラ豫メ明示シ難シ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  遞信大臣永井柳太郞
  琵琶湖築堤竝澱川水系開發ニ關スル質
  問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月二日
  提出者中山福藏
  琵琶湖築堤竝澱川水系開發ニ關スル
  質問主意書
  一政府ハ琵琶湖築堤竝澱川水系開發ニ
  關シ相當ノ施設ヲ爲スノ覺悟ト準備ア
  リヤ
  二若シ幸ニシテ其ノ覺悟ト準備アラハ
  其ノ計畫ノ內容竝著手ノ時期ニ就テ内
  務大臣ノ責任アル辯明ヲ求ム
  三昭和十二年七月三十日內務省土木局
  長赤松小寅ハ非公式ナルモ政府委員室
  ニ於テ本質問者ニ對シ「君等ガヤツテ
  モ駄目ダ」ト放言セリ
  斯カル言動ハ不埒千萬官僚獨善ノ思想
  ニ基因スルモノニシテ本事業ノ如キハ
  議員ノ協力ヲ俟ツノ必要ナク官僚ノ手
  ニ依テノミ之ヲ完成シ得トモ聞ユ內務
  大臣ハ赤松土木局長ト同一意思ヲ有セ
  ラルルヤ否ヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員中山福藏君提出琵琶湖築堤竝
  澱川水系開發ニ關スル質問ニ對シ別紙答
  辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員中山福藏君提出琵琶湖築堤
  竝澱川水系開發ニ關スル質問ニ對スル
  答辯書
  琵琶湖ヲ含ム淀川水系ノ水ヲ統制シ
  治水ノ效果ヲ整ヘ且利水各方面ノ用途
  ニ最モ效果的ニ使用セシムルコトハ技
  術上竝ニ各般ノ事情ノ許ス限リ政府ニ
  於テモ亦其ノ實現ヲ希望スル所ナリ
  二、右ノ趣旨ヨリシテ琵琶湖ヲ含ム淀川
  水系ハ本年度ヨリ著手セントスル河水
  統制調査ノ河川中ニ編入シアルヲ以テ
  近ク調査ヲ開始セントス從テ統制計畫
  ノ內容等モ右ノ調査完了ヲ俟ツニアラ
  サレハ決定シ得サル所ナリ
  三、本件ハ利害關係極メテ複雜ナルモノ
  アルヲ以テ之等關係者ノ圓滿ナル協力
  ノ下ニ治水竝ニ利水ノ目的ヲ達センコ
  トヲ希望ス
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內務大臣馬場鍈
  產業組合ノ不當進出抑制ニ關スル質問
  主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月三日
  提出者中村梅吉
  產業組合ノ不當進出抑制ニ關スル質
  問主意書
  本員ハ現内閣カ組閣以來國內ノ相剋摩擦
  ノ調整ヲ政綱トセラルルハ現下ノ國狀ニ照
  シ極メテ適切ナリト信シ敬意ヲ表スル者テ
  アル併ナカラ近時益、都市ト農村トソ對
  立ヲ激成シツツアルハ政府ノ執ラルル施
  政ノ誤謬ニ基因スル所尠カラサルヲ遺憾
  トスル者テアル農林當局ハ農村ノ福利增
  進ニ意ヲ用ヒラルルハ固ヨリ然ルヘキ所
  ナルモ往々物ノ半面ヲ見テ其ノ兩面ヲ解
  セサルカ如ク產業組合ノ指導助長ニ沒頭
  スルノ結果近時產業組合カ其ノ本來ノ使
  命ヲ逸脫シテ不當ノ進出ヲ見ツツアルハ
  明ニ都市ト農村トノ對立ヲ激化スル一大
  導火線ヲ爲スモノト言ハサルヲ得ナイ販
  賣組合ハ都會ニ進出シテ配給機關タル小
  賣商ノ領域ヲ侵シ或ハ購買組合ハ肥料其
  ノ他重要ナル農村必需品ノ共同購入ノミ
  ナラス當然小賣商ノ營業ニ委スヘキ雜品
  類ノ配給ニ迄侵入シ甚シキハ賣藥ノ製造
  販賣ヲ行フニ至リ更ニ最近ニ至ツテハ全國
  購買組合聯合會ニ於テ愛知縣岡崎市ニ
  萬數百坪ノ敷地ヲ買收シ此處ニ廣大ナル
  護謨製品工場ヲ新設シテ護謨靴竝自轉車
  「タイヤ」、「チユーブ」等ノ大量生產ヲ企
  圖シ著々其ノ準備ヲ進捗シツツアリト仄
  聞ス斯ノ如ク全購聯カ物資ノ生產事業ヲ
  開始スルカ如キハ農村主要物品ノ共同購
  入ヲ使命トスル全購聯トシテ不當ノ進出
  テアルコトハ事態極メテ明白ニシテ議論
  ノ餘地全ク存セサル所ト言フヘキテアル
  我カ國護謨工業ノ如キハ斯業ニ從事スル
  者カ過去五十年ニ亙リ幾多ノ艱難ト戰ヒ
  ツツ其ノ發展ニ精進シ漸ク輸入ヲ防遏シ
  テ更ニ輸出ニ進展スルニ至ツタモノテ現
  ニ重要輸出品タルノ域ニ達シタルモノテ
  アル獨リ護謨製品ニ止ラス各種ノ工業ハ
  其ノ發達ノ過程ヲ見ルニ國內供給ヨリ更
  ニ進ンテ輸出品トナリ國家ノ貿易、國際
  貸借ノ改善ニ寄與シ以テ國家的產業へノ
  發達ヲ齎セルモノナルハ言フ迄モナイ所
  テアル然ルニ國內消費ニ充當スル必要範
  園內ノ生產ヲ政府ノ助長スル公共團體施
  設ニ於テ敢行シ卽チ全購聯ノ侵害ニ委セ
  ツツアルニ於テハ輸出ノ振興ト輸出工業
  ノ發達トヲ如何ニシテ期スルコトカ出來
  ルテアラウカ斯クテハ產業經濟機構ヲ破
  壞スルノ結果トナリ啻ニ護謨工業ノミニ
  止マラス總テノ中小工業ノ將來ニ對シ重
  大ナル暗影ヲ投スルモノト言ハサルヲ得
  ス購買組合聯合會ハ宜シク本來ノ使命ニ
  從ヒ生產團體タル工業組合ト緊密圓滿ナ
  ル協調ヲ保チ國家產業經濟ノ圓滑ナル發
  達ヲ期スヘキテアル近時ノ販賣組合聯合
  會及購買組合聯合會ノ如キ其ノ擧措ニ理
  想ニ反スル不當進出ノ甚シキモノアルハ
  衷心憂慮ニ堪ヘサルト共ニ之カ抑制ノ必
  要ヲ痛感スル次第テアル仍テ左ノ諸點ニ
  付質問セントスルノテアル
  一政府ハ之カ抑制ヲ斷行スルノ意思ア
  リヤ
  現內閣ハ生產力ノ擴充、輸出ノ振興
  ヲ政綱トセラルルモ前述ノ如ク國內需
  要ヲ充スト共ニ之ト併行シテ輸出ノ振
  興ニ寄與シツツアル護謨工業ニ對シ全
  購聯カ不當ノ侵害ヲ敢テ爲スヲ許容ス
  ルニ至ラハ政策〓盾ノ結果ヲ招來スル
  ニ非サルヤ
  ー現內閣ハ國內ノ對立相剋ヲ一掃スル
  コトヲ以テ重大政綱トセラルルモ斯ノ
  如ク都市、農村ノ對立激化ヲ放置スル
  ニ於テハ其ノ重大政綱ト矛盾スルモノ
  ニハ非サルヤ
  殊ニ政府ハ斯ル相剋ヲ調整スヘキニ拘
  ラス現農林大臣ハ徒ニ一方ニ偏シ彼ノ
  國民健康保險法案ニ關シテモ閣內意見
  ノ對立ヲ來シ旣ニ第七十囘帝國議會ニ
  於ケル同法案審議ノ經過竝結果ヨリシ
  テ院議ノ明確ナルモノアルニ拘ラス尙
  ホ之ヲ無視セムトスル農相ノ態度ハ其
  ノ間調整ノ觀念ト一大矛盾ヲ來スモノ
  ニ非サルヤ
  而シテ購買組合ノ生產事業進出ヲ許容セ
  ムカ大資本ノ經營スル肥料等ノ生產工業
  ニ對シテハ容易ニ手ヲ染ムルコト能ハス
  シテ常ニ中小工業ノ領域ヲ侵害スルノ結
  果トナリ國家產業上由々シキ事態ヲ生ス
  ルノミナラス重大ナル社會問題ヲ惹起ス
  ルニ至ルヘキヲ憂フル者テアル政府ハ將
  來販賣組合及購買組合ニ對シ如何ナル指
  導精神ヲ以テ處セムトスルノテアルカ此
  ノ點ニ就イテモ答辯ヲ煩ハサレムトスル
  次第テアル
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衛文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員中村梅吉君提出產業組合ノ不
  當進出抑制ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯
  書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員中村梅吉君提出產業組合ノ
  不當進出抑制ニ關スル質問ニ對スル答
  辯書
  產業組合ノ行爲カ苟クモ違法脫法的
  ニ亙ル場合ニ於テハ之ヲ嚴重ニ取締リ
  來リタル所ナルカ第七十囘帝國議會ニ
  於テ協賛ヲ經タル豫算ヲ以テ昭和十二
  年度以降中央及地方ヲ通シ產業組合監
  査ノ職員ヲ一層充實シ組合ノ業務ヲ監
  査セシメ其ノ監督ニ付遺憾ナカラシメ
  ントス
  產業組合カ中小產者タル組合員ニ配
  給スル目的ヲ以テ配給品ニ付自ラ製造
  ヲ爲スコトハ中小產者ノ生活ノ安定及
  向上ヲ圖ル爲ニ產業組合法ニ則リ之ヲ
  行フモノナルカ之カ運營ニ當リテ苟ク
  モ違法脫法ノ行爲又ハ營利化ノ事實ナ
  キ樣一層其ノ監督ヲ嚴重ニセントス尙
  全國購買組合聯合會ニ於テハ大正十三
  年以來護謨靴其ノ他ノ護謨製品ノ配給
  ヲ行ヒ昭和七年以來其ノ一部ニ付製造
  ヲ行ヒツツアルモ其ノ數量ハ我國ニ於
  ケル護謨製品ノ總生產數量中僅少ノ割
  合ヲ占ムルニ過キス中小工業者ヲ不當
  ニ壓迫セルモノトハ認メラレス將來モ
  之カ指導ヲ懈ラサラントス
  產業組合カ製品ヲ組合員ニ配給スル
  ノ目的ヲ以テ工場ヲ經營スル場合ニ於
  テモ中小工業者トノ關係ヲモ考慮シ徒
  ラニ兩者間ノ摩擦ヲ生スルカ如キコト
  ナカラシムル樣指導セントス
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  農林大臣伯爵有馬賴寧
  第十二囘國際オリンビツク開催ニ關ス
  ル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月三日
  提出者松永東
  第十二囘國際オリンピツク開催ニ關
  スル質問主意書
  皇紀二千六百年ニ際シ第十二囘國際オリ
  ンピツク大會ヲ東京ニ開催セラルルハ國民
  ノ保健ヲ增進シ更ニ國威ヲ中外ニ發揚ス
  ル絕好ノ機會トシテ朝野ノ齊シク翹望ス
  ル所ナリ然ルニ巷間北支事變勃發ノ犠牲
  トシテ之カ開催ノ延期ヲ杞憂スル者アリ
  更ニ政府當局ニ於テモ之カ遂行ノ熱意ニ
  缺クル所アルヲ遺憾トシ本員ハ政府ニ對
  シ左ノ質問ヲ爲サムトス
  政府ハ北支事變ニ拘ラス皇紀二千六
  百年ニ於テ第十二囘國際オリンピツク
  大會開催ヲ斷行スルノ決意アリヤ
  政府ハ右大會ノ重要性ニ鑑ミ旣定ノ
  補助額ヲ更ニ增額シ事實上ノ大會主催
  者トシテ大會關係者ヲ指導シ萬全ヲ期
  スル覺悟アリヤ
  右大會主要競技場ハ明治神宮外苑ト
  シ其ノ收容人員ハ計七萬五千人ニ內定
  セリト聞ク果シテ然ラハ斯ノ如キ小規
  模ヲ以テシテ克ク大會ノ目的ヲ達成ス
  ルニ支障ナキヤ
  政府ハ右大會主要競技場トシテ既ニ
  內定セル明治神宮外苑ヲ變更シ新ニ大
  競技場ヲ建設セシムル意圖ナキヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員松永東君提出第十二囘國際オ
  リンピツク開催ニ關スル質問ニ對シ別紙
  答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員松永東君ノ第十二囘國際オ
  リンピツク開催ニ關スル質問ニ對スル
  答辯書
  一、昭和十五年ニ我ガ國ニ於テ開催セラ
  ルル第十二囘オリンピツク大會ハ啻ニ
  國際的運動競技ヲ行フノ趣旨ニ止マラ
  ズ國民ノ精神振作竝ニ體位ノ向上ヲ圖
  ルト共ニ我ガ國文化ノ精髓ヲ廣ク各國
  人ノ視聽ニ印象セシメ我ガ國ノ實情ヲ
  誤リナク認識セシムルノ機會タラシメ
  ントスルモノニシテ國家的見地ヨリ見
  テ極メテ有意義ナルモノナルヲ以テ北
  支事變ノ情勢ニ依リ右大會開催ガ不可
  能トナルカ又ハ不適切ト認メラルル事
  態ニ立到ル場合ノ外政府トシテハ之ガ
  完全ナル實現ヲ期セシムル方針ナリ
  一、政府ハ右大會實行上ノ責任團體タル
  オリンピツク組織委員會ノ申請ニ基キ
  〓ネ申請額ニ近キ經費ヲ補助セントス
  ル次第ニシテ目下ノ處直ニ之ガ增額ヲ
  ナサントスル計畫ヲ有セズ
  而シテ本大會ノ遂行ニ關シテハ政府ハ
  十分ナル指導ヲ與へ必要ナル監督ヲナ
  シ所期ノ目的ヲ達成セシメントスルモ
  ノニシテ十二年度以降之ニ要スル經費
  ニ關シ已ニ議會ノ協贊ヲ經、又之ガ指
  導監督ノ職制ヲ設ケテ專ラ指導ニ當ラ
  シメ遺憾ナキヲ期セントスルモノナリ
  主要競技場ハ目下ノ處明治神宮外苑
  競技場ヲ擴張施設スルコトニ內定シ觀
  覽者收容面積ハ延坪約七千五百坪ニシ
  テ右以上ノ觀覽席ヲ設クルハ明治神宮
  外苑ノ地形上竝ニ風致上極メテ困難ナ
  リト認メラルルモ該範圍內ニ於テ能フ
  限リ多數ノ者ニ觀覽ノ機會ヲ與ヘント
  スルノ方針ナリ
  主要競技場ノ位置ニ關シテハ組織委
  員會ニ於テ十分〓究調査ノ上內定セル
  モノナルヲ以テ政府トシテハ之ヲ變更
  セシメントスル意圖ヲ有セズ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內務大臣馬場鍈
  文部大臣安井英一
  農村工場設置ニ伴フ弊害除去ニ關スル
  質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者三宅正
  外一名
  農村工場設置ニ伴フ弊害除去ニ關ス
  ル質問主意書
  最近軍需工業ヲ中心トシテ工場ノ地方分
  散傾向顯著ニシテ之ニ伴ヒ農漁村民ニ對
  シ憂慮スヘキ幾多ノ弊害ヲ及ホシツツア
  リ之ニ對シテ政府ハ如何ナル處置ヲ講ス
  ル意嚮ナリヤ左記各項ニ亙ツテ政府ノ明
  確ナル答辯ヲ煩シタシ
  第一資本主義工場ノ農村進出ハ農家ヲ
  シテ家族ノ農業外賃銀勞働ニ依存スル
  度合ヲ益〓、多カラシメ我カ國農業ノ最大
  缺陷タル過小農經營ヲ固定化セシムル
  ノミナラス往々ニシテ貧農ノ耕地縮小
  ヲ導キツツアリ更ニ現金收入ニ飢エタ
  ル農家ハ過剩勞働ノミナラス農業上ノ
  必要勞働スラ之ニ動員スル傾向アリ一
  朝反動期ノ襲來セムカ農家ノ經濟上蒙
  ル打擊ハ深刻ナルモノアルヘク農村工
  業化カ齎ス如上ノ傾向ハ我カ國農業生
  產ノ基礎ヲ不安ナラシムルモノト認ム
  斯ル資本主義工業ノ農業ニ對スル腐蝕
  作用ヨリ農村ヲ防衛スルコトハ其ノ健
  全ナル發達ノ爲ニ緊要ナリト認メラル
  ルモ政府ノ所見如何
  第二我カ國農家生活ノ低劣ナル水準ハ
  農村ニ進出セル工場ニ對シ極端ナル低
  賃銀ヲ許シ現ニ新潟縣下ニ於ケル理〓
  「コンツヱルン」所屬ノ各工場ノ如キ主
  トシテ附近農家ノ子女ヲ吸收シツツア
  ルモノニシテ其ノ賃銀男子(高等小學
  校卒業初給)三十九錢、女子(尋常小學
  校卒業初給)二十八錢、成年男エニシ
  テ七十七錢ニ過キス其ノ他ノ工場モ殆
  ト大差ナシ而シテ貨幣經濟ニ於テ農家
  ノ占ムル地位弱キ爲低劣ナル賃銀ニ對
  スル牽制力ナク過重ナル勞働ニ對シテ
  慘酷トモ謂フヘキ乏シキ報酬ヲ與ヘラ
  ルルニ過キス其ノ結果保健衞生上極メ
  テ寒心スヘキ事實ヲ馴致ス政府ハ都市
  ニ於ケル工場勞働者ノ賃銀ト共ニ特ニ
  斯ル狀態ニ置カルル農村ノ勞働賃銀引
  上ノ爲最低賃銀制度ヲ確立スル意志ナ
  キヤ
  第三農村ニ於ケル工場ノ新設ニ因リ其
  ノ敷地トシテ耕地ノ潰廢セラルルモノ尠
  カラス土地所有者ニ在リテハ相當價格ヲ
  以テ買上ケラルル便宜ヲ有スルモ耕作
  ヲ以テ唯一ノ生活維持手段トスル小作
  人ニ在リテハ何等補償セラレサルコト
  少シトセス小作人ノ生活ハ一朝ニシテ
  其ノ基礎ヲ奪ハレ糊口ニ窮スルニ至ル
  者多シ又特ニ化學工業工場ニ於テハ有
  毒瓦斯ノ放出、汚毒水ノ排出ニ依テ農
  作物ヲ枯死セシメテ多大ノ損害ヲ與ヘ
  又ハ魚族貝類ヲ死滅セシメテ關係漁業
  者ノ生業ヲ失ハシメ若ハ農民ニ對スル
  唯一ノ營養補給ノ途ヲ奪ヒツツアリ斯
  ル農漁村民ニ與フル被害ニ對シ之カ補
  償ヲ充分ナラシムル爲ノ法規ヲ制定ス
  ルノ意志ナキヤ
  第四之等ノ地方ニ於ケル工場ハ都市ニ
  於ケル工場ニ比シ勞働條件甚シク不良
  ナルヲ通例トシ低賃銀ヲ以テ長時間苛
  酷ノ勞働ヲ强フル傾向アルノミナラス
  地方當局ハ工場誘致ニ急ニシテ之カ取
  締ニ寛ナル憾アリ工場法ノ適用ノ如キ
  モ專ラ業主ノ自主的抑制ニ俟ツ方針ヲ
  執ル如ク工場法ノ嚴重ナル適用スラ行
  ハレサル事實ヲ認メ得從テ農村ニ於ケ
  ル工場勞働者ニ對スル保健衞生施設ハ
  完全ヲ期シ難ク福利施設ノ認メラルヘ
  キモノナシ政府ハ勞働者保護法規ノ充
  實ヲ圖リ特ニ農村ニ於ケル勞働者保護
  ニ關スル取締方針ヲ嚴重ニスル意志ナ
  キヤ
  第五最近地方ニ於ケル工場誘致熱ノ昂
  揚ト共ニ市町村當局ニシテ幾多ノ不利
  ナル條件ヲ會社トノ間ニ契約シ營營資
  本ノ爲ニ公共ノ利益ヲ犠牲ニスル傾向
  アリ例ヘハ數地買收價格ヲ市場價格ヨ
  リ低位ニ契約シテ其ノ差額ヲ市町村ニ
  テ負擔シ小作人ニ對スル補償料ノ如キ
  モ會社ニ負擔セシメスシテ市町村ニ於
  テ支出シ會社及從業員ノ稅金ニ對スル
  減免ノ規定ヲ無制限ニスル等幾多ノ片
  務的契約ヲ取交ス傾向益〓甚シキモノ
  アリ政府ハ之ヲ適度ニ抑止シ以テ公共
  ノ利益ヲ著シク侵害セシメサルヤウ適
  宜ノ處置ヲ執ラルル意志ナキヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員三宅正一君外一名提出農村工
  場設置ニ伴フ弊害除去ニ關スル質問ニ對
  シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員三宅正一君外一名提出農村
  工場設置ニ伴フ弊害除去ニ關スル質問
  主意書ニ對スル答辯書
  事業家ガ農村ニ工場ヲ設置スルハ〓
  ネ農村ノ收入ヲ增シ却テ耕地ノ需給關
  係ヲ緩和スル場合モ尠カラザル等農村
  民ニ利益ヲ齎ス場合尠シトセザルモ又
  往々ニシテ農村經濟機構ニ影響ヲ及ボ
  スモノアルベキヲ以テ克ク事情ヲ斟酌
  シ利弊ヲ考慮シタル上適當ノ措置ヲ講
  ズルヲ以テ相當ト認ム
  二、最低賃銀制度ニ關シテハ其ノ影響ス
  ル所極メテ廣汎ナルヲ以テ愼重ニ調査
  〓究ヲ爲スノ要アリト認ム
  三、工場敷地ト爲ス爲ノ小作地返還乃至
  ハ之ガ補償若ハ作離料等又ハ化學工場
  等ノ有毒瓦斯、汚毒水ノ排出ニ因リテ
  生ズル農業、水產業等ノ被害ノ補償ニ
  關シ關係者ノ間ニ於テ協議調ハズ紛議
  ヲ見ル場合ニ於テハ事情ニ應ジテ相當
  ノ處置ニ努メツツアリ尙工場ノ排出物
  ニ因ル被害ノ防除ニ付テモ之ガ除害施
  設ノ普及其ノ他監督ニ努メツツアル所
  ナルガ其ノ補償等ニ關シ特別ナル法規
  ヲ制定スルコトニ付テハ尙愼重攻究ヲ
  要スルモノアリト認ム
  四、工場法ノ適用ヲ受クル工場ニ對スル
  法規上ノ取締ニ付テハ都市農村ノ區別
  ナク同樣ノ取扱ヲ爲シツツアリ
  五、工場ノ誘致ガ當該市町村ニ對シ直接
  間接ニ多大ノ利益ヲ與フルノ事實アル
  ガ爲メ市町村ニ於テ各種工場ヲ誘致ス
  ルニ當リ市町村ガ會社ノ便益ヲ圖ルノ
  目的ヲ以テ工場敷地ノ無償又ハ安價提
  供又ハ必要ナル港灣設備ノ如キモノノ
  整備等ヲ企圖シ而シテ會社ヨリ徵收シ
  得ベキ營業收益稅附加稅等ヲ大體ノ償
  還財源トシテ或ハ之等ニ必要ナル公債
  ヲ起シ公費ヲ支出シ或ハ工場設置ノ當
  初ノ短期間ニ於テ一定ノ稅ノ免除ヲ爲
  スコトハ往々行ハレツツアル事例ナル
  ガ前者ニ付テハ其ノ起債許可ニ當リテ
  其ノ性質上ノ要否竝ニ公共團體ノ負擔
  ノ過重ニ亙ラザル樣充分ナル監督ヲ加
  ヘ又後者ニ付テハ其ノ減免ガ過當トナ
  ラザル樣戒シメツツアル所ナルモ將來
  一層此ノ點ニ留意シ公共團體間ニ於ケ
  ル誘致運動ノ競爭ニ依リ不當ニ公共團
  體ガ損害ヲ被ラザル樣監督スルノ方針
  ナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內務大臣馬場鍈
  農林大臣伯爵有馬賴寧
  勞働者ノ品性陶冶竝〓育問題ニ關スル
  質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者西尾末廣
  勞働者ノ品性陶冶竝〓育問題ニ關ス
  ル質問主意書
  近年軍需產業カ急激ニ繁忙ヲ極メ熟練勞
  働者ハ不足ヲ告ケ爲ニ當該產業ニ於テハ
  定時間就業ノ外ニ「オーヴアータイム」四
  五時間ニ及フモノ多ク其ノ結果勞働災害
  竝職業疾病ハ激增シ國民體位ノ著シキ低
  下ヲ來タシツツアルカ其レト同時ニ勞働
  者ノ品性ニモ惡影響ヲ與ヘツツアルコト
  ハ國家ノ文〓上等閑ニ付シ得サル問題テ
  アル斯ル見地ニ立チ左ノ諸件ニ對スル文
  部大臣ノ答辯ヲ求ム
  一勞働者ノ品性陶冶ニ關スル件
  長時間勞働ハ疲勞囘復ノ爲勞働者ノ飮酒
  癖ヲ助長スル傾キアリ延イテ風紀ヲ壞敗
  スル機會ヲ與ヘル一方家庭生活ヲ破壞シ
  子女〓育ニ關シテモ重大ナル缺陷ヲ生シ
  ツツアルモノト認ムルカ文部大臣ハ此ノ
  事實ヲ認ムルヤ否ヤ又國民生活ノ向上ト
  健全ナル家族制度ノ美風ノ維持ヲ目標ト
  スル勞働者ノ品性陶冶ノ爲ノ根本的前提
  ハ先ツ現在ノ過重ナル勞働時間ヲ制限ス
  ルニアルコトヲ認ムルヤ否ヤ
  勞働者ノ餘暇利用ニ關スル件
  勞働者ノ餘暇ヲ有效ニ指導スルコトハ國
  民文化ノ向上ニトツテ最モ必要ナコトテ
  アルカ現ニ行ハレテヰル餘暇〓育ハ勞働
  者ニトリテハ寧ロ迷惑ナコトカ多イ現狀
  ノ過重ナル勞働時間ヲ制限セスシテ餘暇
  利用ヲ云爲スルハ殆ト無意義ニ近イカ其
  レヲ別トスルモ現在ノ餘暇〓育ハ資本家
  的勞働統制ノ見地カラ行ハレルモノカ甚
  タ多イ政府ハ勞働者ノ餘暇利用ニ關スル
  主眼ヲ品性ノ陶冶ト常識ノ兩養トニ置キ
  其ノ目的ノ爲ニ倶樂部員ノ自主的運用ヲ
  內容トスル自由ナル勞働者倶樂部ノ如キ
  機關ヲ設置スル意思ナキヤ否ヤ
  -義務〓育年限延長ノ件
  發育期ニアル幼少年勞働者ヲ工場、鑛山
  勞働ニ使用スルコトカ國民健康上不可ナル
  コトハ今日已ニ定說テアルカ未成年ノ精
  神的發育ノ點カラ見テモ義務〓育ヲ六年
  テ打切ルコトハ甚タ遺憾テアル今日最モ
  必要トサレル熟練機械工養成ノ見地カラ
  見テモ國民當識ノ向上ハ絕對必須ノ實情
  ニアルニ鑑ミ此ノ際義務〓育年限ヲ少ク
  トモ二年以上延長スル必要アリト認メル
  カ政府ハ近ク義務〓育年限延長ノ法律案
  ヲ提出スル意思アリヤ否ヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員西尾末廣君提出勞働者ノ品性
  陶冶竝〓育問題ニ關スル質問ニ對シ別紙
  答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員西尾末廣君ノ勞働者ノ品性
  陶冶竝〓育問題ニ關スル質問ニ對スル
  答辯書
  勞働者ノ品性陶冶ニ關スル件
  勞働時間ハ勞働者ノ全生活ニ至大ノ影
  響ヲ有スル所ナルモ、勞働者ノ品性ハ
  獨リ勞働時間ノミナラズ勞働者ノ修養
  努力及之ニ對スル指導誘掖ノ如何ニヨ
  リテ定マルベキモノト思料ス政府ハ
  從來勞働者ノ〓養ヲ向上センガ爲種々
  施設シ來レルモ今後ハ一層之ニ留意シ
  其ノ徹底ヲ期セントス
  一、勞働者ノ餘暇利用ニ關スル件
  勞働時間ノ餘暇ヲ勞働者ノ品性陶冶ト
  常識ノ修養トニ利用スルコトハ洵ニ適
  當ニシテ此ノ種ノ施設ハ廣ク各方面ヨ
  リ考慮サルルノ要アリト思料ス然シ
  所謂勞働倶樂部ノ如キ施設ニ付テハ政
  府トシテハ目下ノ處考慮シ居ラズ
  義務〓育年限延長ノ件
  國民〓育上最モ重要ノ年齡期ニ在ル十
  三、四歲ノ兒童ニ對シ義務〓育ヲ施シ
  テ其ノ心身發育ノ全キヲ期シ以テ一般
  國民ノ資料ノ向上ヲ圖ル上ニ於テ義務
  〓育年限ノ延長ハ十分理由ノ存スルト
  コロナルモ之ガ年限ノ延長ハ必然的ニ
  〓育内容ノ改善ヲ伴ヒ從テ中等學校、
  靑年學校等トモ關係ヲ有シ惹テ學制ノ
  全般トモ關聯ヲ有スルコトトナルヲ以
  テ近ク設置セラルベキ〓育審議會ニ之
  ヲ付議シ十分審議ヲ盡ス意嚮ナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  文部大臣安井英二
  府縣ノ三部經濟制度廢止ニ關スル質問
  主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者小畑虎之助
  外一名
  府縣ノ三部經濟制度廢止ニ關スル質
  問主意書
  政府ハ府縣制第百四十條及之ニ伴フ
  府縣制施行令第七章竝明治三十二年內
  務省令第二十五號ヲ廢止スルノ意思ナ
  キヤ
  -右ハ府縣ノ三部經濟制度ニ關スル
  規定ナリ
  一本制度ハ理論上ニ於テ自治ノ根本
  觀念ニ反シ實際上ニハ其ノ發達ヲ阻
  害スルコト甚シ地方制度ノ特例中最
  惡ナリ
  廣田內閣ハ第七十囘議會ニ之カ廢
  止ノ法律案ヲ提出シタルモ內閣ノ交
  迭ト共ニ政府ハ之ヲ撤囘セリ
  一今日ニ至ルモ未タ之カ提案ヲ見ス
  其ノ理由ノ那邊ニ存スルヤ知ルヲ得
  サルモ時代ハ斯ノ如キ制度ノ存在ヲ
  許サス速ニ之カ廢止ヲ決行スルヲ可
  トス
  馬場內務大臣ハ當時ノ大藏大臣ト
  シテ右廢止案ノ提出者ナリ今日モ尙
  ホ不變ノ見解ト信念ヲ有セラルルヲ
  疑ハス然ルニ未タ之ヲ實行セサルハ
  如何
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員小畑虎之助君外一名提出府縣
  ノ三部經濟制度廢止ニ關スル質問ニ對シ
  別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員小畑虎之助君外一名提出府
  縣ノ三部經濟制度廢止ニ關スル質問ニ
  對スル答辯書
  府縣ハ本來一ノ自治團體トシテ其ノ行政
  ハ之ヲ全體的統一的ニ經營スベキモノニ
  シテ其ノ各部ハ相互依存ノ有機的關係ニ
  立ツベキモノナルヲ以テ其ノ事業ノ如キ
  ハ都市ト農村ノ區別ナク統一的一體トシ
  テ經營スベキモノナリ從ッテ其ノ負擔關
  係ニ於テモ原則トシテ其ノ住民全體ガ一
  樣ニ負擔能力ニ應ジテ負擔ヲ分任スルヲ
  適當トス然ルニ三部經濟ニ於テハ本來單
  一ノ經濟主體タルベキ府縣ノ內部ニ實質
  上二以上ノ經濟主體的組織ヲ存スルモノ
  ナルヲ以テ理論的ニ見レバ之ヲ適當ナラ
  ズトスルノ論議モ亦存スベキモ今日尙此
  ノ制度ノ存續スルハ三部制經濟ノ撤廢ニ
  因リ市部郡部間ノ負擔ノ激變ヲ來スベキ
  問題アリテ一擧ニ之ヲ廢止セントスルニ
  ハ相當困難ナル事情アルニ依ルモノナリ
  從來三部經濟ヲ撤廢セル東京、大阪、京
  都ニ在リテモ何レモ隣接市町村ノ大合併
  ノ際ニ於テ之ガ廢止ヲ見タル實情ナルヲ
  以テ本制度ハ將來ニ於テモ市域ノ大擴張
  又ハ地方財政及稅制改革ノ際ノ如キニ於
  テ之ヲ廢止スルコトトセバ事實大ナル無
  理ナク實現出來得ルモノト認メ愼重考究
  中ニ屬ス
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內務大臣馬場鍈
  都市計畫事業路線變更ニ關スル質問主
  意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者井上良次
  都市計畫事業路線變更ニ關スル質問
  主意書
  政府ハ都市計畫法ニ依リ當該都市ニ都市
  計畫委員會ヲ設置セシメ當該都市ニ關シ
  諮問ヲ發シ其ノ答申ニ基イテ該計畫ヲ遂
  行シツツアリト聞ク
  -然ルニ都市計畫大阪地方委員會ハ曩
  ニ大阪市此花區西九條源兵衞渡ヨリ同
  區吉野町三丁目ヲ經テ同區玉川町四丁
  目ニ至ル西九條西野田線ヲ都市計畫路
  線トシテ決定シタリ此ノ決定ニ依リ當
  該計畫路線內ノ家屋所有者ハ其ノ家屋
  ノ改築ニ當リテ法ノ命スル所ニ依リ計
  畫路線迄其ノ建築物ヲ後退シテ建築シ
  或ハ路線擴張ノ爲立退キタル者又ハ移
  轉シ來ル者等現ニ少カラス然ル所最近
  ノ調査ニ依レハ右計畫路線ハ吉野町三
  丁目以東ヲ中止廢線シ北方ヲ流ルル聖
  天川ヲ埋立テテ路線トスルコトニ計畫
  ノ變更ヲ行ヒタリ政府ハ何ノ故ヲ以テ
  旣ニ決定セル計畫ヲ變更シタルカ卽チ
  此ノ計畫ノ變更ニ依リ玉川町四丁目ヨ
  リ吉野町三丁目ニ至ル各町ノ住民ハ數
  萬ニ逹シ而モ東ハ市電ノ「ガード」ニテ塞
  カレ南ハ亦省線西成線ニ遮キラレ居ル
  ノ現狀ナレハ一朝天災地變ニ見舞ハレ
  ムカ居住民ハ甚シキ危險ニ遭遇セサル
  ヲ得ス故ニ政府ハ同計畫路線ヲ變更以
  前ニ復活スルノ意思ナキヤ
  二政府ハ斯ノ如キ計畫ノ變更カ如何ニ
  地元民衆ニ重大ナル損害ヲ與フルニ至
  ルカニ鑑ミ今後ハ旣決計畫ノ變更ヲ爲
  ササルヤウ警告ヲ發ス同時ニ政府ハ右
  ノ如ク旣ニ政府カ認定セル路線ノ變更
  ニ依リ上記ノ如ク住民カ蒙リタル各種
  ノ損害ニ對シテハ當然補償ノ責ニ任ス
  ヘキナリト思考スレトモ其ノ意思ナキヤ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員井上良次君提出都市計畫事業
  路線變更ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書
  差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員井上良次君提出都市計畫事
  業路線變更ニ關スル質問ニ對スル答辯
  書
  都市計畫トシテ決定シタル街路等ノ變更
  ハ特別ノ事由ニ因リ已ムヲ得ザル場合ノ
  外原則トシテ之ヲ行ハザル方針ナルモ大
  阪都市計畫街路トシテ決定シタル野田西
  九條線ノ一部ヲ廢止シタルハ別途下水道
  處理事業ノ實施ニ伴ヒ聖天川ヲ暗渠トス
  ルニ因リ右川敷ヲ利用スルトキハ比較的
  少額ノ經費ニテ適切ナル系統ノ街路ヲ實
  現シ得ルヲ以テ相當多額ノ經費ヲ要シ實
  現困難ト認メラルル本路線ノ一部ヲ存置
  スルハ適當ニアラズト認メタルニ因ルモ
  ノニシテ右計畫ノ變更ニ因リ一部ノ利害
  ニ對シ影響ヲ及ボス場合アリトスルモ之
  ニ對シテハ一般的ニ補償ノ方法ヲ講ズル
  ハ困難ナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內務大臣馬場鍈
  卸賣市場ノ全國的統一ニ關スル質問主
  意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者河合義之
  卸賣市場ノ全國的統一ニ關スル質問
  主意書
  中央卸賣市場ハ六大都市ヲ初メ全國重要
  都市ニ於テ開設セラレテ居ルカ其ノ他ノ
  地方ニ於テハ各府縣箇々ニ各府縣當局ノ
  許可ヲ得テ卸賣市場ヲ設立シテ居ル爲弊
  害百出ノ實情ニアル兵庫縣加古郡高砂町
  所在ノ生魚卸賣市場ノ如キハ市場經營者
  カ卸賣ヲ直接行ハス生魚商ニ場所ヲ賃貸
  シ同縣當局ハ市場經營者カ賃借人ヨリ賣
  上高ノ百分ノ三迄ヲ場代トシテ徵收スル
  コトヲ許可シテ居ル而モ經營者ハ場所ヲ
  賃貸スルニ當ッテ何等一定ノ區劃ヲ定メ
  ス市場內ニ一步足ヲ踏ミ入レル者ニ對シ
  テ殆ト無制限ニ一箇月幾何ト云フ場代ヲ
  徵收シテ居ル爲場內ノ交通ノ如キハ實ニ
  亂雜ヲ極メテ居ル苟モ生活必需品ノ市場
  ニ於テ單ニ場代トシテ賣上高ノ百分ノ三
  ヲ徴收スルコトヲ許可スルカ如キハ徒ニ
  不當ナル負擔ヲ消費者大衆ニ課スルモノ
  ニシテ不合理之ヨリ甚シキハナイ
  政府ハ宜シク地方廳ノ斯ル不當行爲ヲ是
  正シ生活必需食糧品配給ヲ合理化スル建
  前ニ於テ速ニ法律ヲ制定シテ全國ノ卸賣
  市場ヲ統制スル必要アリト認ム政府ノ所
  見如何
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員河合義一君提出卸賣市場ノ全
  國的統一ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯書
  差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員河合義一君提出ニ係ル卸賣
  市場ノ全國的統一ニ關スル質問ニ對ス
  ル答辯書
  地方卸賣市場ノ整備改善ニ關シテハ生鮮
  食料品ノ配給上緊要ト認メラルルモ新ニ
  法規ノ制定ヲ要スルヤ否ヤニ付テハ現行
  中央卸賣市場法トノ關係モ有之目下銳意
  考究中ナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  商工大臣吉野信次
  紀元二千六百年祭ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者三浦虎雄
  外一名
  紀元二千六百年祭ニ關スル質問主意
  書
  政府ハ紀元二千六百年ヲ紀念スル諸式典
  竝施設ヲ行フニ當リ神武天皇御遺跡ニ
  就テハ天皇橿原宮御卽位後ノ大和國(奈
  良縣)ノミヲ考慮計畫スルモノノ如ク天皇
  御出生ノ地ニシテ御東征迄御駐蹕ノ地タ
  ル日向國ノ御遺跡顯彰ニ就テハ何等考慮
  スル所アルヲ聽カス依テ第七十回議會ニ
  於テ此ノ事ニ關シ政府ニ請願スル所アリ
  宮崎縣民亦知事縣會議長以下ヲ上京セシ
  メテ屢〓、政府ニ對シ熱心ニ陳情ヲ繰返スニ
  拘ラス今日ニ至ルモ政府ノ方針ヲ明ニス
  ルヲ得サルハ極メテ遺憾トスル所ナリ抑、〓
  紀元二千六百年ヲ紀念シ神武天皇御遺
  跡ヲ顯彰スルニ當リ御卽位ノ前後ヲ以
  テ之カ輕重ヲ比較スルカ如キ事務的取扱
  ヲ爲スハ國民トジテ誠ニ恐懼ニ堪ヘサル
  モノアリ仍テ政府ハ曩ニ衆議院カ採擇セ
  シ此ノ事ニ關スル本員ノ請願ト縣民數次
  ノ陳情トニ顧ミ須ク遺漏懈怠ナカラムコ
  トヲ期セサルヘカラス總理大臣竝內務大
  臣ハ第七十囘帝國議會ニ於テ衆議院カ採
  擇セシ請願ニ同意スルヤ否ヤ紀元二千六
  百年祭ニ關スル委員中ニ奈良縣ト同樣ニ
  宮崎縣民ヲ追加任命スルノ意思ナキヤ否
  ヤニ付明確ナル答辯ヲ望ム
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員三浦虎雄君外一名提出紀元二
  千六百年祭ニ關スル質問ニ對シ別紙答辯
  書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員三浦虎雄君外一名提出紀元
  二千六百年祭ニ關スル質問ニ對スル答
  辯書
  神武天皇ノ聖蹟ニ付テハ政府ハ財團法人
  紀元二千六百年奉祝會ヲシテ普ク關係各
  地ニ就キ調査ノ上適當ナル保存顯彰ノ施
  設ヲ爲サシムル方針ナリ
  神武天皇ヲ奉祀スル官社ニハ官幣大社宮
  崎神宮ノ外ニ官幣大社橿原神宮アリ而シ
  テ同神宮ハ旣ニ勅祭ヲ享ケラルル神社ナ
  ルヲ以テ同天皇ノ奉爲ニ更ニ宮崎神宮ヲ
  勅祭社ニ列セラルルニ就テハ尙ホ愼重考
  慮ヲ要スルモノト認ム
  官幣大社宮崎神宮ノ境域擴張整備ニ付テ
  ハ現況ニ鑑ミ其ノ必要ヲ認ムト雖之ヲ紀
  元二千六百年ノ奉祝記念事業トシテ財團
  法人紀元二千六百年奉祝會ヲシテ施行セ
  シムルコトニ付テハ相當考究ヲ要スルモ
  ノト認ム
  宮崎縣關係者ヲ紀元二千六百年祝典評議
  委員會委員ニ任命スル件ニ關シテハ目下
  考慮中ナリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  內務大臣馬場鍈
  北樺太利權企業ニ對スルソ聯ノ彈壓行
  爲ニ關スル質問主意書
  右成規ニ據リ提出候也
  昭和十二年八月四日
  提出者岡野龍
  北樺太利權企業ニ對スルソ聯ノ彈壓
  行爲ニ關スル質問主意書
  一昨秋ノ日獨防共協定以來ソ聯政府ニ
  依ル我カ北樺太利權企業ニ對スル排擊
  政策ハ愈〓≧險惡ヲ加へ北樺太石油、鑛
  業兩社ハ其カ日ソ國交條約議定書乙ニ
  據ツテ完全ニ保障サレテ居ルコモ拘ラ
  ス其ノ經營上重大ナル困難ニ逢著シ鑛
  業會社ニ於テハ利權放棄ノ說サヘ眞面
  目ニ提唱サレツツアリ其ノ眞相如何
  二現ニ北樺太現地ニ於テハソ聯官憲
  ニ依ル尾島技師ノ不當檢擧起訴ヲ機會
  ニ八月二日在留邦人ノ居留民大會ヲ開
  催シ外務當局ニ生命財產ノ安全保障ヲ
  講セラレタキ旨提言サレルニ至ツタカ
  其ノ對策如何
  三ソ聯官憲邦人彈壓ノ實例トシテハ
  本年一月一日ヨリ七月一日現在ニ至ル
  滿六箇月間ニ北樺太鑛業會社ノミニテ
  ソ聯ノ勞働監督官ニ依リ賦課サレタル
  罰金三十件、二千六百十五留ニ達スル
  等不法壓迫ノ事實歷然タルカ故ニ外務
  當局ハソ聯邦ニ對シ强硬抗議スヘキテ
  アルカ其ノ交涉經過ニ付眞相ヲ發表サ
  レタシ
  右及質問候也
  昭和十二年八月七日
  內閣總理大臣公爵近衞文麿
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員岡野龍一君提出北樺太利權企
  業ニ對スルソ聯ノ彈壓行爲ニ關スル質問
  ニ對シ別紙答辯書差進候
  〔別紙〕
  衆議院議員岡野龍一君提出北樺太利權
  企業ニ對スル「ソ」聯ノ彈壓行爲ニ關ス
  ル質問ニ對スル答辯書
  北樺太ニ於ケル我別權企業卽北樺太
  石油及北樺太鑛業兩社ノ事業ニ對スル
  「ソヴィエト」官憲ノ態度ハ近來目立チ
  テ壓迫的トナリ從來ハ支障無ク許可シ
  來リ或ハ當然許可ス可カリシ問題ニ
  付テモ辭柄ヲ設ケテ許可ヲ與ヘズ爲ニ
  會社ハ事業ノ進行上多大ノ妨害ヲ受ケ
  居ルノミナラス會社從業員ニ關スル業
  務上ノ事故ニ對スル處分ニシテ從來ハ
  罰金程度ニテ濟ミ來リシモノニ對シ最
  近ハ特ニ嚴重ナル體刑ヲ課シ爲ニ從業
  員中不安ノ念ニ驅ラレテ動搖ノ兆ヲ示
  スモノアルニ至レル有樣ナルガ帝國政
  府ニ於テハ日(2)基本條約附屬議定
  書〓ノ規定ニ基キテ獲得セラレタ
  ル右兩利權ニ對シ(, )聯邦政府ガ壓
  迫的熊度ヲ執ル事ヲ甚ダ遺憾トシ現地
  帝國領事官憲及在莫斯科帝國大使館ヲ
  通ジ其ノ都度嚴重抗議シ「ソ」官憲ノ態
  度是正方ヲ要望シ來リ其結果トシテ二
  三我方主張ノ貫徹セル問題モアル次第
  ナルガ多クノ問題ニ付テハ遺憾ナガラ
  解決ニ到達セズ對「ソ」交渉ヲ繼續シ居
  ル次第ニシテ利權ヲ抛棄スルト云フ如
  キコトハ思モ寄ラザル處ナリ
  ニ、八月二日北樺太ニ於ケル在留邦人ガ
  居留民大會ヲ開催シ外務當局ニ生命財
  產ノ安全保障方提言セリ云々ニ付テハ
  外務省ハ報〓ニ接シ居ラズ利權會社本
  社ニモ斯ル入電無キ趣ナルガ北樺太邦
  人ノ生命財產ノ安全保障ニ付テハ帝國
  政府ハ重大ナル關心ヲ拂ヒ不幸ナル事
  態ニ置カレタル石油、石炭利權事業從
  業員ノ利益ノ爲メ外務當局トシテ出來
  得ル限リノ手段ヲ盡シ居ル次第ナリ
  三、北樺太鑛業會社ニ對スル「ソ」官憲ノ
  壓迫的態度露骨トナレルニ鑑ミ斯ル態
  度ノ是正方ニ付在「ソ」重光大使ヲシテ
  屢〓「ソ」側ニ强硬申入ヲ爲サシメ居ル
  處「ソ」當局ハ利權事業ニ對シ特ニ壓迫
  ヲ加フル意嚮無キ旨陳述シ居ルモ現地
  ニ於ケル實情ハ右辯明ニ反スルヲ以テ
  尙嚴重交涉ヲ繼續シ居レリ
  右及答辯候也
  昭和十二年八月七日
  外務大臣廣田弘毅
  〔左ノ報〓ハ朗讀ヲ經サルモ參照ノ爲
  玆ニ揭載ス〕
  一昨六日議員ヨリ提出シタル議員左ノ如シ
  農家世襲財產法案
  提出者
  林平馬君眞鍋勝君
  豐田豐吉君矢野庄太郞君
  高知縣下稻熱病被害農家救濟ニ關スル建
  議案
  提出者
  長野長廣君依光好秋君
  大石大君佐竹晴記君
  決議案(北支事變ニ關スル件)
  提出者
  町田忠治君小川〓太郞君
  大麻唯男君川崎克君
  高田耘平君田中武雄君
  野村嘉六君山本厚三君
  平川松太郞君多田滿長君
  武知勇記君工藤鐵男君
  松尾四郞君眞鍋儀十君
  末松偕一郞君小泉又次郞君
  櫻內幸雄君平野光雄君
  松田竹千代君手代木隆吉君
  前田米藏君島田俊雄君
  中島知久平君安藤正純君
  今井健彥君志賀和多利君
  板谷順助君植原悅二郞君
  倉元要一君福井甚三君
  名川侃市君砂田重政君
  〓瀨規矩雄君東〓實君
  鈴木英雄君出井兵吉君
  木下成太郞君大石倫治君
  靑山憲三君大野伴睦君
  上田孝吉君中井一夫君
  大本貞太郞君西岡竹次郞君
  永田良吉君松野鶴平君
  望月圭介君安達謙藏君
  江藤源九郞君秋田〓君
  內田信也君山崎達之輔君
  安部磯雄君杉山元治郞君
  鈴木文治君麻生久君
  河上丈太郞君片山哲君
  龜井貫一郞君田万〓臣君
  淺沼稻次郞君三輪壽壯君
  椎尾辨匡君今井新造君
  小山亮君道家齊一郞君
  中野正剛君三浦虎雄君
  (以上八月六日提出)
  一昨六日貴族院ニ於テ本院ノ送付ニ係ル左
  ノ議案ヲ可決シタル旨同院ヨリ通牒ヲ受
  領セリ
  (第二號)昭和十二年度歲入歲出總豫算追
  加案
  (特第二號)昭和十二年度各特別會計歲入
  歲出豫算追加案
  (第三號)昭和十二年度歲入歲出總豫算追
  加案
  (特第三號)昭和十二年度各特別會計歲入
  歲出豫算追加案
  農村負債整理資金特別融通及損失補償法
  案(政府提出)
  製鐵事業法案(政府提出)
  產金法案(政府提出)
  金準備評價法案(政府提出)
  金資金特別會計法案(政府提出)
  日本銀行金買入法廢止ニ關スル法律案(政
  府提出)
  朝鮮銀行法中改正法律案(政府提出)
  臺灣銀行法中改正法律案(政府提出)
  外國爲替管理法中改正法律案(政府提出)
  横濱正金銀行條例中改正法律案(政府提
  出)
  關稅定率法中改正法律案(政府提出)
  昭和七年法律第四號中改正法律案(政府
  提出)
  大正十四年法律第五十一號中改正法律案
  (政府提出)
  鐵ノ輸入稅免除ニ關スル法律案(政府提
  也
  大正九年法律第五十三號中改正法律案
  (政府提出)
  昭和十二年勅令第百三十號(承諾ヲ求ム
  ル件)
  紀元二千六百年記念日本萬國博覽會抽籤
  劵附囘數入場劵發行ニ關スル法律案(政
  府提出)
  大正十二年法律第五十二號中改正法律案
  (政府提出)
  一昨六日常任委員補闢選擧ノ結果左ノ如シ
  第二部選出
  豫算委員笠井重治君(鈴木正吾君
  補關)
  一昨六日ニ於ケル特別委員ノ異動左ノ如シ
  軍機保護法改正法律案(政府提出、貴族院
  送付)委員
  辭任中村不二男君補闕高橋壽太郞君

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=1

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• 002・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　是ヨリ會議ヲ開キマ
  ス、本日ノ日程ニ揭ゲマシタル質問一乃至
  十九ハ、何レモ政府ヨリ答辯書ヲ受領致シ
  マシタ、仍テ日程ヨリ之ヲ省キマス、質問
  ノ答辯ニ對スル意見陳述ノ申出ガアリマス
  ガ、是ハ適當ノ機會ニ許可スルコトト致シ
  マス、日程第一及ビ第二ハ一括議題ト爲ス
  ニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=2

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• 003・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ日程第一、昭和十年度歲入歲出總
  決算、昭和十年度各特別會計歲入歲出決算、
  日程第二、昭和十年度國有財產增減總計算
  書各件ヲ一括シテ議題ト致シマス、決算
  委員長ノ報〓ヲ求メマス-宮澤裕君
  昭和十年度歲入歲出總決算
  第昭和十年度各特別會計歲入歲出
  決算
  第二昭和十年度國有財產增減總計算
  書
  報告書
  一昭和十年度歲入歲出總決算、昭和十年
  度各特別會計歲入歲出決算
  右ハ本院ニ於テ別紙ノ通議決スヘキモノ
  ト議決致候此段及報告候也
  昭和十二年八月三日
  決算委員長宮澤裕
  衆議院議長小山松壽殿
  不法又ハ不當ナルモノ
  昭和十年度歲入歲出總決算中
  歲入ニ於テ
  不當ナルモノ八件
  歲出ニ於テ
  不法ナルモノ一件
  不當ナルモノ一五件
  昭和十年度各特別會計歲入歲出決算中
  歲入ニ於テ
  不當ナルモノ八件
  歲出ニ於テ
  不當ナルモノ一四件
  官有物ニ於テ
  不當ナルモノ三件
  合計四十九件
  旣往年度(昭和三年度、昭和四年度、昭和
  五年度、昭和六年度、昭和七年度、昭和
  八年度及昭和九年度)未確定決算中
  一般會計
  歲入ニ於テ
  不當ナルモノ二〇件
  歲出ニ於テ
  不當ナルモノ二件
  特別會計
  歲入ニ於テ
  不當ナルモノ五件
  歲出ニ於テ
  不當ナルモノ四件
  合計三十一件
  總計八十件
  昭和十年度歲入歳出總決算及同特別會計
  歲入歲出決算中不法又ハ不當ナリト議決
  シタル事項左ノ如シ
  不法ナルモノ
  一般會計歲出ニ於テ
  豫算目的外ノ支出ヲ爲シタルモノ一件
  計一件
  不當ナルモノ
  一般會計歲入ニ於テ
  租稅ノ徵收過不足ニ屬スルモノ四件
  租稅外歲入ノ徵收ニ關シ措置其ノ宜シキ
  ヲ得サルモノ件
  補助金ノ交付ニ當リ調査監督其ノ宜シキ
  ヲ得サルモノ二件
  監督其ノ宜シキヲ得サルモノ一件
  計八件
  一般會計歲出ニ於テ
  補助金ノ交付ニ關シ措置其ノ宜シキヲ得
  サルモノ件
  物件ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ルモノ八件
  工事ノ施行上措置其ノ宜シキヲ得サルモ
  ノ三件
  虚構ノ事實ニ對シ支拂ヲ爲シタルモノ
  件
  監督其ノ宜シキヲ得サリシモノ件
  其他不當ナルモノ件
  計十五件
  特別會計歲入ニ於テ
  專賣品賣渡ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ルモノ二件
  監督其ノ宜シキヲ得サルモノ三件
  必要以上ニ公債ヲ發行シタルモノ一件
  租稅ノ徵收不足ニ屬スルモノ二件
  計八件
  特別會計歲出ニ於テ
  物件ノ加工ヲ請負スルニ當リ措置其ノ宜
  シキヲ得サルモノ一件
  運搬契約ニ當リ價格ノ決定其ノ宜シキヲ
  得サルモノ件
  物件ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ルモノ八件
  監督其ノ宜シキヲ得サルモノ一件
  賠償價格ノ決定ニ當リ措置其ノ宜シキヲ
  得サルモノ件
  其他不當ナルモノ二件
  計十四件
  官有物ニ於テ
  輸納地金ノ品位決定其ノ宜シキヲ得サル
  モノ件
  倉庫ノ利用其ノ宜シキヲ得サルモノ-
  件
  國有地ノ交換其ノ宜シキヲ得サリシモノ
  件
  計三件
  合計四十九件
  既往年度(昭和三年度、昭和四年度、昭和
  五年度、昭和六年度、昭和七年度、昭和
  八年度及昭和九年度)未確定決算中
  一般會計歲入ニ於テ
  租稅ノ徵收過不足ニ屬スルモノ一九件
  租稅外ノ歲入ニ於テ徵收不足ニ屬スルモ
  ノ一件
  計二十件
  一般會計歲出ニ於テ
  監督其ノ宜シキヲ得サルモノ二件
  計二件
  特別會計歲入ニ於テ
  租稅ノ徵收不足ニ屬スルモノ四件
  租稅外ノ歲入ニ關シ措置其ノ宜シキヲ得
  サルモノ作
  計五件
  特別會計歲出ニ於テ
  虚構ノ事實ニ對シ支拂ヲ爲シタルモノ
  二件
  物件ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ルモノ件
  其他不當ナルモノ件
  計四件
  合計三十一件
  總計八十件
  警告ヲ附シタル事項左ノ如シ
  昭和十年度
  一般會計歲出ニ於テ
  補助金ノ交付ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得
  サリシモノ件
  計件
  特別會計歲出ニ於テ
  物件ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サ
  リシモノ四件
  計四件
  合計五件
  注意事項左ノ如シ
  昭和十年度
  一般會計歲出ニ於テ
  工事ノ施行上措置其ノ宜シキヲ得サルモ
  ノ三件
  計三件
  特別會計歲出ニ於テ
  土地ノ買收ニ伴フ地上物件ノ撤去ニ關シ
  措置其ノ宜シキヲ得サルモノ件
  補助金ノ支給ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得
  サルモノ一件
  計二件
  旣往年度(昭和六年度)
  一般會計歲入ニ於テ
  徵稅ニ當リ其ノ措置宜シキヲ得サルモノ
  件
  計計
  合計六件
  昭和十年度歲入歲出總決算、昭和十年度
  各特別會計歲入歲出決算及既往年度未確
  定決算中左ノ如ク議決ス
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (1)一宮稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告ノ一)
  円
  一一、二五八·八六〇
  (二)下京稅務署ニ於テ徴收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告同上)
  一〇、七一三·九二〇
  (三)神田橋稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報〓同上)
  二、二九六·五三〇
  (四)澁谷稅務署ニ於テ徵收過ニ屬スル
  モノ(會計檢査院報〓同上)
  三、四八五·四七〇
  右ハ孰モ取扱ノ過誤ニ因リ徵收上過不
  足ヲ生セシメタルモノニシテ不當ナリ
  トス
  第三款官業及官有財產收入
  第九項刑務所收入
  (八)大阪刑務所ニ於テ收入未濟ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告ノ二)
  円
  三九、六三六·四〇〇
  本件ハ徵收上ノ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ルモノニシテ不當ナリトス
  第六款雜收入
  第二項懲罰及沒收金
  (ヘ)長崎地方裁判所ニ於テ歲入ニ編入
  スヘキモノ(會計檢査院報〓ノ三)
  円
  一、八〇九·五四一
  右ハ裁判所書記井上某カ平戶區裁判所
  檢事局ニ勤務中罰金科料等ヲ橫領シタ
  ル總額千九百餘圓ノ內ニシテ本件ハ犯
  罪檢擧ノ府ニ於ケル不祥事ニシテ不當
  ノ甚シキモノナリトス
  第十一項雜入
  (七)農林省ニ於テ收入未濟ニ屬スルモ
  ノ(會計檢査院報〓ノ四)
  円
  八、四五四·六八〇
  右ハ高知縣安藝郡北川村加茂昭和耕地
  整理組合ニ對シ交付シタル開墾助成事
  業費貳萬八千餘圓ニ對シ開墾助成金壹
  萬千餘圓ヲ交付シタルモノナルモ組合
  理事者ニ於テ關係書類ヲ作爲シ組合監
  督者タル高知縣農林主事補西村某亦虛
  僞ノ證憑ヲ容認セルカ爲實際ノ事業費
  壹萬餘圓中八千四百餘圓ヲ騙取セラレ
  之カ償還ヲ命シタルモ年度內納入ニ至
  ラサルモノナリ本件ハ補助金ノ交付ニ
  當リ調査監督ノ紊亂ニ因ルモノニシテ
  不當ナリトス
  八北海道廳ニ於テ歲入ニ編入スヘキ
  モノ(會計檢査院報〓ノ五)
  円
  六、三五一·三九〇
  右ハ空知郡美唄町ノ施行ニ係ル災害復
  舊及農山漁村振興道路改良工事ニ對シ
  支給セル國庫補助金ノ內理事者ノ犯罪
  ニ基因シ補助超過トナリ之カ返納ヲ爲
  サシムヘキ金額ニシテ孰モ補助金ノ超
  過交付ヲ爲シ未タ之カ返納ヲ見ルニ至
  ラサルモノナリ本件ハ補助金ノ交付ニ
  當リ調査監督上ノ無責任ニ因ルモノニ
  シテ不當ナリトス
  歲出
  外務省所管
  歲出臨時部
  第九款國際文化事業費
  第一項國際文化事業費
  (九)外務省ノ支出ニ係ル(會計檢査院
  報〓ノ一)
  円
  三〇、〇〇〇·〇〇〇
  右ハ靑島居留民團ニ對シ靑島所在四小
  學校補助金トシテ在靑島總領事館資金
  前渡官吏ニ前渡シタルモノナルモ同總領
  事館勤務副領事茂木某カ會計事務擔任
  中之ヲ橫領費消シタルカ爲同民團ニ對
  シ交付不能トナルニ至レリ外ニ同人ノ
  費消セル爲館費渡切費ヨリ支拂ヒタル
  モノアリ本件ハ監督其ノ宜シキヲ得サ
  リシニ因ルモノニシテ不當ナリトス
  內務省所管
  歲出臨時部
  第一款補助費
  第九項災害土木費借入金元利補
  給
  (一〇)兵庫、鳥取兩縣ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ一)
  円
  二六、二三〇·八八〇
  災害復舊其他諸費借入金利子補
  給ニ於テ兵庫、鳥取兩縣ノ支出
  一條六
  二三、六〇九·二六〇
  右ハ兵庫、鳥取兩縣ニ於テ國庫補助ニ
  係ル災害復舊費ニ充ツル爲借入レタル
  總額五百五萬七千餘圓ノ支拂利子五萬
  八千餘圓ニ對シ支給セル補給金四萬九
  千餘圓ニシテ災害ニ因ル國庫補助關係
  ノ復舊土木事業費ノ內企業者負擔ノ所
  要費ヲ支辨スル爲大藏省預金部ヨリ融
  通ヲ受ケタル借入金ニ對シ全部又ハ一
  部ノ利子補給ヲ爲シタルモノナルモ復
  舊工事ハ豫定ニ對シ著シク遲延セルニ
  拘ラス之カ財源ニ充當スヘキ起債額ハ
  工事ノ進捗高ニ比シ過大ニシテ縱ヒ國
  庫補助金ノ交付遲延ノ爲若干資金ヲ要
  スルモノトスルモ事業費決算額ニ對シ
  著シク超過シタル起債ノ全部ニ對シ利
  子補給ヲ爲シタルハ失當ノ措置ト認メ
  ラル本件ハ利子補給ニ當リ措置其ノ宜
  シキヲ得ス國庫ニ不利ヲ及ホシタルモ
  ノニシテ不當ナリトス
  陸軍省所管
  歲出經常部
  第二款軍事費
  第四項衣糧費
  (一一)陸軍被服本廠ノ支出ニ係ル會
  計檢査院報〓ノ一)
  円
  六六、〇〇〇·〇〇〇
  歲出臨時部兵器其他整備費ニ於
  テ同廠ノ支出ニ係ル
  一〇九、五〇〇·〇〇〇
  滿洲事件費ニ於テ陸軍省經理局
  主計課ノ支出ニ係ル
  三二八、五六〇·〇〇〇
  航空部隊其他改編費ニ於テ陸軍
  被服本廠ノ支出ニ係ル
  一九二、二四〇·〇〇〇
  兵備改善費ニ於テ同廠ノ支出ニ
  係ル
  七二、〇〇〇·〇〇〇
  右ハ陸軍被服本廠ニ於テ會計規則第百
  十四條ヲ適用シ隨意契約ヲ以テ昭和十
  年七月以降十一年三月迄ニ逐次分納ト
  シ日本皮革株式會社外四名ヨリ購入シ
  タル甲革厚口一等品一萬七千平米同薄
  口一等品八萬九千平米ノ代價七十六萬
  八千餘圓ナリ本件單價ハ平米當厚口七
  圓五拾錢薄口七圓參拾錢ニシテ九年十
  一月同會社等ヨリ購入シタル同種品ノ
  單價ニ比シ高價ニシテ當ヲ得タルモノ
  ニ非ス假ニ當時先高氣配ニ在リタリト
  スルモ直ニ契約全數ニ付高率ノ値上ヲ
  爲スノ要アリシモノト認メ難ク各契約
  全數量ニ對シ一割四分餘又ハ一割五分
  餘ノ値上ヲ要スルモノトシ高價ニ購入
  シタルハ妥當ナラス本件ハ物件ノ購入
  ニ當リ價格ノ決定其ノ宜シキヲ得サリ
  シモノニシテ不當ナリトス
  (一二)陸軍航空本廠ノ支出ニ係ル〓會
  計檢査院報〓ノ二)
  円
  四九、一七六·〇〇〇
  歲出臨時部兵器其他整備費ニ於
  テ同廠ノ支出ニ依ル
  六一、四七〇·〇〇〇
  滿洲事件費ニ於テ陸軍省經理局
  主計課ノ支出ニ係ル
  七五、五七六·三五〇
  右ハ昭和十年五月二十七日ヨリ七月二
  十日ニ至ル間ニ於テ購入契約ヲ締結セ
  ル「キ四」ニ對シ十月十六日及十一月十
  六日設計變更ニ基キ更改契約ヲ爲シ增
  額シタル代價十八萬六千餘圓ニシテ本
  件ハ契約締結後八月十四日ニ至リ設計
  變更ノ要アルヲ理由トシ一部作業ヲ中
  止セシメ前記設計變更ニ依リ製作セシ
  メタルモノニシテ當初ヨリ新設計ニ依
  リ製作セシムルニ於テハ之カ經費ハ六
  萬千餘圓ヲ增加スルニ過キス本件設計
  變更ハ契約締結後幾モナク豫想シ得タ
  ルモノト認メラルルニ直ニ其ノ處置ヲ
  講セス漸ク八月十四日ニ至リ作業ノ中
  止ヲ命シタルカ爲多額ノ手戾損失ヲ來
  シタルハ妥當ノ措置ニ非ス本件ハ工事
  ノ施行上措置其ノ宜シキヲ得ス國庫ニ
  不利ヲ及ホシタルモノニシテ不當ナリ
  トス
  歲出臨時部
  第二款國防充備費
  第三項兵器其他整備費
  (一三)第四師團經理部ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ三)
  円
  四六五、九六九·〇〇〇
  右ハ昭和十年九月會計規則第百十五條
  ニ依リ隨意契約ヲ以テ合資會社〓水組
  ニ請負ハシメタル大阪陸軍兵器支廠禁
  野彈藥庫乾燥火藥庫新築其ノ他工事外
  一廉工事費七拾七萬參千餘圓ノ內本年
  度ニ支拂ヒタル金額ナリ本件工事ノ內
  土壘新設費ハ九萬八千餘圓ニシテ土壘
  ハ高五米乃至八米敷幅十一米乃至二十
  米天幅一米五乃至二米延長千百九十米
  盛土量七萬九百八十一立米ニ及ヒ立米
  當單價壹圓參拾八錢貳厘ナルモ前年度
  ニ於テ同會社ニ請負ハシメ本件工事地
  域ニ接續施行セシメタル土壘工事ハ設
  計仕樣大差ナキノミナラス所要土量ハ
  同一構內ヨリ採取シ土取場等亦殆ト同
  樣ナルニ比シ著シク高價ナルハ妥當ナ
  ラス本件ハ工事ノ施行上措置其ノ宜シ
  キヲ得ス國庫ニ不利ヲ及ホシタルモノ
  ニシテ不當ナリトス
  第十五款滿洲事件費
  第一項滿洲事件費
  (一四)陸軍省經理局主計課ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報〓ノ四)
  円
  一四七、四七七·九五〇
  右ハ宇品陸軍糧秣支廠ニ於テ昭和十年
  九月三十日、十月十五日及十二月二十
  六日ノ三囘ニ亙リ在滿部隊追送用トシ
  テ會計規則第百十四條第一項第一號ヲ
  適用シ隨意契約ヲ以テ森脇某外四名ヨ
  リ購入シタル魚類罐詰(鰤、鮪及鯖)ノ
  代價ナリ本件ハ百瓩當鰤ハ六拾六圓貳
  拾錢乃至八拾七圓九拾錢鮪ハ六拾五圓
  七拾錢乃至九拾圓參拾錢鯖ハ四拾四圓
  七拾錢乃至五拾九圓七拾錢(孰モ箱代
  參圓參拾錢ヲ除ク)ニシテ同年五月戰
  用品更新用トシテ購入契約(納期ハ十
  一年二月迄ノ間隨時)セル同種罐詰ノ
  單價鰤五拾參圓鯖參拾七圓ニ比シ二割
  乃至七割內外高價ニ當レルハ妥當ナラ
  ス本件罐詰用生魚類ノ相場ハ季節ニ依
  リ特ニ變動著シキモノアリ調辨ノ時
  期適切ナラサルニ於テハ甚シク不利ヲ
  招來スルニ至ルモノナルヲ以テ豫メ需
  要部隊ト補給官衙トノ間連繫ヲ密ニシ
  成ヘク有利ナル時期ニ於テ製造シ得ル
  カ如ク購入上ノ手配ヲ爲スニ於テハ特
  ニ原料價格ノ暴騰セル時期ニ於テ急遽
  大量ノ調辨ヲ爲スカ爲ニ蒙ル不利ヲ免
  レ得ルモノナルニ豫メ之カ手配ヲ爲ス
  コトナク在滿部隊ノ請求ヲ受ケ始テ本
  件罐詰ノ全部ニ對シ之カ調辨ニ著手シ
  タルカ爲著シク高ク購入スルノ已ムナ
  キニ至リタルハ諸種ノ事情アリトスル
  モ失當ノ措置ト認メラル本件ハ物件ノ
  購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サルモ
  ノニシテ不當ナリトス
  (一五)陸軍省經理局主計課ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報〓ノ五)
  円
  一二〇、三一四·六〇〇
  右ハ昭和十年四月關東陸軍倉庫齊々哈
  爾支庫ニ於テ株式會社大矢組外一名ヨ
  リ齊々哈爾支庫納(鐵道引込線ヲ有スル
  同地所在各部隊、海拉爾出張所及〓々
  溪納ニ變更ノモノヲ含ム)トシテ購入シ
  タル粟稈五百十一萬五千百瓩ノ代價ナ
  リ右ハ鐵道賃ヲ官ノ負擔トセルニ拘ラ
  ス百瓩當第一期(自四月至六月)貳圓參
  拾錢第二期(自七月至九月)貳圓五拾六
  錢第三期(自十月至十二月)貳圓貳拾五
  錢ト爲シタルモノニシテ之ヲ哈爾賓支
  庫ニ於テ十年三月哈爾賓渡邊某ヨリ鐵
  道運賃ヲ供給者負擔トシテ購入シタル
  同品百瓩當第一期壹圓九拾四錢第二期
  貳圓拾四錢第三期壹圓八拾貳錢ニ比ス
  ルニ著シク高價ナルハ妥當ナラス本件
  契約ニ於テハ鐵道運賃ヲ官ノ負擔ト爲
  セルヲ以テ供給人ハ鐵道輸送距離ノ遠
  近ヲ顧慮セス比較的安價ナル產地ニ於
  テ調達シ得ルノ便宜アリ其ノ調達區域
  ニ關シテハ適當ノ考慮ヲ加フヘキモノ
  ナルニ契約上ニ何等ノ措置ヲ講セス之
  カ爲哈爾賓ヨリ却テ遠隔ナル濱北線各
  驛ヨリ百八十七萬二千餘瓩ヲ輸送シ鐵
  道運賃四萬七千七百餘圓百瓩當貳圓貳
  拾六錢乃至貳圓七拾九錢ノ多額ヲ支拂
  ヒ齊齊哈爾著受入價格ハ結局百瓩當四
  圓五拾壹錢乃至五圓參拾五錢トナリ著
  シク高價トナレルハ事情アリトスルモ
  當ヲ得タルモノニ非ス本件ハ物件ノ購
  入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サルモノ
  ニシテ不當ナリトス
  (一六)陸軍省經理局主計課ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報告ノ六)
  円
  一〇四、五〇〇·〇〇〇
  右ハ關東軍經理部ニ於テ昭和十年九月
  同軍野戰兵器廠納トシテ大倉商事株式
  會社新京出張所ヨリ購入シタル「グリセ
  リン」千九百箱ノ代價ナリ本件單價五
  拾五圓ハ之ヲ同年七月關東軍野戰兵器
  廠ニ於テ同廠納トシテ鳥羽某ヨリ購入
  シタル同品百箱分ニ比シ高價ナルハ妥
  當ナラス抑々滿洲ニ於ケル「グリセリ
  ン」ノ需要ハ外國輸入品ニ仰キ現ニ野戰
  兵器廠ニ於テハ八年九月以降本田某外
  四名ヨリ外國品ヲ內地價格ニ比シテ相當
  廉價ニ多量ノ購入ヲ爲セル如キナルニ
  本件ハ軍ノ需要ニ對シ全然供給ノ經驗
  ナキ者ノミノ見積ヲ徴シ之ニ依リ購入
  シタルノミナラス本品ハ滿洲ニ於テ軍
  需品トシテ輸入スルトキハ無稅ナルニ
  之ヲ考慮スルコトナク內地ニ於ケル局
  方モノノ價格ヲ基準トシ之ニ諸掛ヲ加
  算決定セルハ失當ノ措置ト認メラル而
  シテ當局者ハ十年七月野戰兵器廠ニ於
  テ購入セルモノハ試驗分析シタルニ其
  ノ成績(比重一、二一八純分八一%)ニ
  シテ軍規格比重(一、二二三純分八三%)
  ニ合格セサルモ需要ニ差迫リ他ノ入貨
  ヲ竢ツ暇ナカリシ爲特別ニ採用シ購入
  セルモノナリト雖本品ハ冬季自動車機
  關ノ冷却用ニ使用スルモノナルヲ以
  テ七月急遽之ヲ調辨スルノ要アリシモ
  ノトハ認メ難ク本品ノ成績ハ純分ニ於
  テ僅ニ二%ノ差アルノ外軍規格ト同一
  ナルヲ以テ價格ニ大差ナキモノト認メ
  ラルルニ之ニ比シ二割餘高價ニ購入シ
  タルガ如キハ失當ノ措置ニシテ本件ハ
  物件ノ購入ニ當リ價格ノ決定其ノ宜シ
  キヲ得ス不當ナリトス
  (一七)陸軍省經理局主計課ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報告ノ七)
  円
  九六、三二〇·八四〇
  航空部隊其他改編費ニ於テ第五
  師團經理部ノ支出ニ係ル
  四、〇一一·五四〇
  右ハ陸軍運輸部ニ於テ昭和十年三月、
  九月及十月ノ三囘ニ亙リ隨意契約ヲ以テ
  三井物產株式會社ヨリ傭上ケタル汽船
  盛運丸(總噸數四、七八三噸重量噸數
  七、三五五噸)ノ傭船料壹萬餘圓ノ內ニシ
  テ本件傭船料ノ總噸一噸當月額ハ十年
  三月ノ分八圓五拾錢(石炭船主持、重
  量噸當換算額五圓五拾貳錢)十年九、十
  兩月ノ分六圓五拾錢(重量噸當換算額
  四圓貳拾貳錢)ニシテ之カ算定ノ基礎ハ
  重量噸一噸當月額標準價格參圓(三月
  ノ分)又ハ貳圓六拾錢八七、十兩月ノ
  分)トシ之ニ短期傭船等ニ依ル値增二
  割「フリー」日數三日及運送船特別負
  擔經費ヲ見込ミ決定シタルモノナルモ
  本船ハ船齡三十年ノ老朽船ナルヲ以テ
  前記標準價格ハ傭船料市價ニ比シ高價
  ニ失スルモノト認メラルルモノニシテ
  三井物產株式會社ハ之ヲ原田汽船株式
  會社ヨリ十年一月以降六箇月間貳圓拾
  五錢十年七月以降六箇月間壹圓九拾錢
  ヲ以テ傭船シ其ノ傭船料ハ當時ノ最低
  市價ニ相當セルニ徵シ同型船中低位ニ
  在ルモノト認メラレ且本件傭船料ニハ
  短期傭船等ニ依ル値增二割卽チ六拾錢
  ハ五拾貳錢ヲ加算スルモノナルニ拘ラ
  ス標準價格ヲ當時ノ最高市價ニ比シ更
  ニ高價ニ決定シタルハ失當ノ措置ト認
  メラル本件ハ傭船料ニ付高價ノ支拂ヲ
  ナシ國庫ニ損失ヲ及ホシタルモノニシ
  テ不當ナリトス
  (一八)陸軍省經理局主計課ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報告ノ八)
  円
  八〇、六〇〇·〇〇〇
  右ハ陸軍兵器本廠ニ於テ北滿部隊所要
  トシテ昭和十年六月指名競爭ニ依リ東
  亞木材防腐株式會社外一名ヨリ廣島陸
  軍兵器廠納トシテ購入シタル「クレオ
  ソート」油注入廣軌枕木二萬梃ノ代
  價ナリ而シテ北滿方面ニ於ケル木材ノ
  生產ハ滿洲國產業ノ開發ニ伴ヒ漸次其
  ノ數量ヲ增加シ建築現場ノ北進ト共ニ
  現地物資ヲ利用スルニ至レルモノニシ
  テ枕木ノ如キモ相當多量ニ生產セラル
  ルノ狀況ナルノミナラス本件枕木追送
  一萬五千梃ハ十年八月ヨリ十一年二月
  ニ至ル間四囘ニ亙リ之ヲ北滿部隊ニ送
  付シ殘餘ノ五千梃ハ十一年四月一旦千
  葉所在部隊ニ送付シ十一年度中之ヲ滿
  洲ニ追送スル豫定ニシテ相當長期間ニ
  亙リ漸次使用スルモノニ係リ急遽大量
  ニ調辨スルヲ要セサルモノナルヲ以テ
  之ヲ北滿現地ニ於テ調辨シ得サリシモ
  ノト認メ難キニ拘ラス單ニ鴨綠江方面
  ノミヲ調査シ供給不能ナルヲ事由トシ
  著シク不利ナル內地調辨ヲ爲シタルハ
  失當ノ措置ト認メラル本件ハ物件ノ購
  入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得ス國庫ニ
  不利ヲ及ホシタルモノニシテ不當ナリ
  トス
  (一九)陸軍省經理局主計課ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報告ノ九)
  円
  六二、九九九·〇〇〇
  右ハ陸軍衞生材料廠ニ於テ昭和八年六
  月指名競爭ニ依リ三菱商事株式會社ヨ
  リ購入シタル佛國バルデ會社製蹄釘自
  動熱鍛鍊機外三點ノ代價ナリ本件ハ陸
  軍ニ於テ使用スル蹄釘製造ノ新式機械
  ヲ得ムカ爲佛國バルデ會社ヲシテ製作
  セシメムトシ三菱商事株式會社ト購入
  契約ヲ爲シタルモノニ係リ當初契約ニ
  際シ自動熱鍛錬機ノ如キハ仕樣書ニ日
  本釘ト形狀ヲ異ニスル佛國標準型釘ヲ
  製造スルバルデ會社製作機械ノ寫眞圖
  ヲ參照スルコトトシ製作セシメタルモ
  バルデ會社ニ於テハ之ヲ完成スルヲ得
  サリシニ依リ十一年三月未完成品ヲ納
  入セシメタルモノナリ本件機械ハ精巧
  複雜ニシテバルデ會社ニ於テモ全然新
  規ニ等シキ製作ニ係ルモノナルニ國策
  上喫緊ノ要事ナリトシ佛國標準型釘製
  造機械ノ寫眞圖ヲ參照スルコトトシ購
  入契約ヲ締結シタルカ爲其ノ設計日本
  釘ノ製作ニ適セス幾度カ根本的改修ヲ
  加へ當初ノ納期タル九年三月ヨリ二箇
  年ヲ經過シ未タ完成ニ至ラサルニ其ノ
  儘檢收シタルカ如キハ失當ノ措置ト認
  メラル而シテ本件自動熱鍛鍊機ハ他ノ
  三點ノ機械ト相關聯シ而モ最主要ナル
  部分ニ屬スルヲ以テ本機ノ未完成ハ延
  イテ爾餘ノ機械利用不能ニ及ホセリ本
  件ハ物品ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキ
  ヲ得サルモノニンテ不當ナリトス
  海軍省所管
  歲出經常部
  第二款軍事費
  第九項艦營費
  (二〇)佐世保海軍經理部ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報〓ノ三)
  円
  三、九一九·九四〇
  工作廳設備費ニ於テ同部ノ支出
  一部分)
  四八九·七四〇
  右ハ佐世保海軍建築部ニ於テ直營施行
  ニ係ル敷地整理外三廉工事及繫船柱新
  設工事ニ使役セル職工人夫賃トセルモ
  ノナルモ其ノ實同建築部海軍技手大塚
  某カ關係書類ヲ作爲シ騙取シタルモノ
  ニシテ內五百餘圓ハ別途直營施行ニ係
  ル喞筒所新營雜工事ノ內敷地造成工事
  ニ於ケル職工人夫賃ニ充當セルモノナ
  リ本件ハ虛構ノ事實ニ對シ支拂ヲ爲シ
  タルモノニシテ不當ナリトス
  歲出臨時部
  第一款艦艇製造費
  第一項補助艦艇製造費
  (二一)海軍省經理局ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ四)
  円
  一七三、七二三·九九〇
  右ハ株式會社川崎造船所外二會社ヨリ
  購入シタル舵取機械及同裝置三基及舵
  軸二十箇ノ代價拾七萬九千餘圓ノ內ニ
  シテ本件艦艇用舵及機械及同裝置ノ機
  構ハ九年五月創メテ採用シ艦艇二隻ニ
  裝備シタルモノニシテ十年一月之カ公
  試ヲ施行セルモノナルニ右公試ニ先チ九
  年九月舵取機械及同裝置三基ヲ代價七
  萬貳千餘圓九年十月及十年一月舵軸二
  十箇ヲ代價七萬千餘圓ヲ以テ各注文シ爾
  後公試ノ結果ニ基キ當初ノ計畫ヲ變更シ
  舵取機械及同裝置三基ハ十年四月拾壹
  萬七千餘圓ニ增額シテ改造スルコトトシ
  舵軸二十箇ハ十年十二月及十一年一月
  出來高ニ依リ六萬貳千餘圓ニ減額シ引
  取ルコトト爲セルヲ以テ新規裝備ノ艦
  艇ニ於ケル公試ノ結果判明セサルニ拘
  ラス直ニ他ノ艦艇用舵取機械及同裝置
  竝舵軸ノ註文ヲ爲シタルハ措置當ヲ得
  サルモノト認メラル本件裝置ハ全ク從
  來ノモノト其ノ趣ヲ異ニシ縦ヒ模型試驗
  ノ結果良好ナリシトスルモ此ノ種新式
  裝置ノ實艦裝備ノ性能ニ關シテハ未タ的
  確ナル實測調査ノ事例ナキヲ以テ本件
  裝備計畫ニ當リテハ旣ニ裝備セル二艦
  ノ公試實績ヲ檢討シ決定スルヲ至當ト
  スヘキニ單ニ從來ノ各種ノ經驗ニ徵シ
  其ノ結果ヲ竢ツノ要ナシトシ急遽製造
  契約ヲ締結シタルカ爲遂ニ新式裝置ヲ
  改メ從來ノ裝置ニ復スルノ已ムナキニ
  至リ多額ノ手戾費ヲ來シタルハ失當ノ
  措置ニシテ本件ハ物件ノ購入ニ當リ措
  置其ノ宜シキヲ得ス國庫ニ損失ヲ及ホ
  シタルモノナリ依テ不當ナリトス
  第三款航空隊設備費
  第一項航空隊設備費
  (二二)佐世保海軍經理部ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報告ノ六)
  円
  一、〇五八·四五〇
  右ハ佐世保海軍建築部ニ於テ直營施行
  ニ係ル鎭海航空隊施設ノ內水道設備外
  一廉工事ニ使役セル職工人夫賃トセル
  モノナルモ其ノ實同建築部海軍技手岡
  本某カ關係書類ヲ作爲シ騙取シタル總
  額千餘圓ノ內ニシテ本件ハ虚構ノ事實
  ニ對シ支拂ヲ爲シクルモノニシテ不當
  ナリトス
  農林省所管
  歲出經常部
  第二款森林費
  第三項事業費
  (二三)東京國有林產物販賣所ノ支出ニ
  係ル(會計檢査院報告ノ一)
  円
  一一、三〇四·四八〇
  事業費ニ於テ大阪營林局ノ支出
  一郎し七、〇七一·一二〇
  右ハ東京市深川區千田町ニ建設シタル
  高級品倉庫ノ工事費壹萬八千餘圓及大
  阪市大正區新千歲町所在貯木場事務所
  ノ改築費貳萬餘圓ノ內ニシテ本件東
  京國有林產物販賣所ニ於ケル倉庫ハ其
  ノ構造上廳舍ニシテ又大阪營林局ニ於
  ケル貯木事務所ノ改築ハ舊建物ノ災害
  復舊トシテ施行セルモノナルモ單ナル
  復舊ト認メ難キノミナラス竣功ト同時
  ニ新設大阪國有林產物販賣所廳舍ニ充
  テタルモノニシテ當初ヨリ國有林產物
  販賣所廳舍トシテ新築シタルモノト認
  メラルルヲ以テ本費ノ支辨ト爲シタル
  ハ妥當ナラス而シテ一東京國有林產物
  販賣所高級品倉庫ハ正面玄關、所長室、
  附屬便所、事務室、食堂、商人控室、
  所長應接室等ニ區劃セラレ附屬建物ノ
  配備モ總テ其ノ目的ノ下ニ設計セラレ
  アリタルヲ以テ倉庫ヲ一時事務室トシ
  テ使用セルモノトハ認メ難ク又二大阪
  營林局千歲貯木場事務所ノ改築ハ六年
  十月貳千七百餘圓ヲ以テ建設セル木造
  平家建五十二坪ノ「バラツク」式建物ノ
  復舊トシテ施行セルモノニ係リ被害報〓
  ニ依ル損害額ハ千百圓ニ過キスシテ九
  年九月工費千四拾圓ヲ以テ之カ復舊ヲ
  決定シタルモノナルニ爾後濶葉樹利用
  開發ノ爲東京及大阪ニ國有林產物販賣
  所設置ノ計畫明トナリタル十年一月ニ至
  リ工費ヲ六千參百圓ニ增額シ更ニ十年
  五月國有林產物販賣所新設セラルルヤ
  更ニ設計ヲ變更シ著シク體裁ヲ改メ工
  費ヲ九千餘圓ニ增加シ七月竣功ト共ニ
  直ニ同所廳舍ニ充用セルモノナルニ鑑
  ミ右ハ畢竟名ヲ復舊ニ藉リ廳舍ノ新設
  ヲ爲シタルモノト認メサルヲ得ス元來
  此等廳舍ノ新營ハ別途營繕費豫算ヲ以
  テ施工スヘキモノニ屬シ本費ノ支辨ト
  爲シタルハ失當ナリト認メラル本件ハ
  本項豫算ノ目的外ニ屬シ不法ナリトス
  歲出臨時部
  第二款農村振興費
  第四項奬勵費
  (二四)農林省ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ二)
  円
  二六、〇七三·〇〇〇
  右ハ富山縣ノ施行ニ係ル生地漁港修築
  工事費支出額拾五萬七千餘圓ニ對シ交
  付セル補助金七萬八千餘圓ノ內ニシテ
  本件修築工事ハ四年總工事費貳拾貳萬
  圓ヲ以テ同縣下新川郡生地町生地鼻地
  先ニ南防波堤八十四米北防波堤八十五
  米ノ南北二條ノ防波堤ヲ築キ港內ニ船
  入場、船曳場等ノ設備ヲ施行スルノ計
  畫ヲ立テタルモノニシテ右ノ内防波堤
  ノ構造ハ鐵矢板工ニ依リ水深ニ應シ矢
  板ノ根入ヲ有セシメ內部兩側壁及底部
  ニ水中混凝土、堤心及上部ニ場所詰混
  凝土工ヲ施シテ堤體ヲ構築シ外側ニ方
  塊ヲ竝置シテ洗掘ヲ防クコトトシ工事
  ニ著手シ北防波堤ハ四萬六千餘圓ヲ支
  出シ尖端約七米及方塊ノ外ハ殆ト竣功
  セシニ十年十二月十一日風浪ノ爲堤體
  ノ一部ハ海面以下ニ陷沒シ決潰延長四
  十米ニ達シ遂ニ工事ヲ中止スルノ外ナ
  キニ至レルハ補助工事ノ施行認可當ヲ
  得サリシモノト認ム本件防波堤ノ構造
  ハ決潰部分附近ノ水深堤體外側ニ於テ
  干潮面下一米八乃至三米ニシテ三、四
  粁ノ沖合ニハ水深五百米以上ニ達スル
  海床アリ本堤附近ハ約一一割ノ急傾斜ヲ
  爲セル砂礫層ニシテ鐵矢板ノ根入ヲ三
  米六乃至五米五ト爲シ失端部周圍竝之
  ニ接續セル外側四十四米餘ニ幅、長各二
  米高一米ノ方塊ヲ竝置シ洗掘ヲ防止ス
  ルニ過キサルヲ以テ本件漁港ノ標準波
  高タル三米程度ノ波浪カ本堤體ニ激突
  スルニ於テハ波力ヲ著シク增加シ海底
  ノ傾斜急ナルト相竢チ堤體下部ノ土砂
  洗掘セラルルハ豫知シ難カラサル所ニ屬
  ス本件被害當時ノ波高ハ二米ニ過キス
  ト推定セラルルニ拘ラス堤體下部ノ土
  砂深掘セラレ測點第十七號附近ノ鐵矢
  板ハ隆起シ漸次他ニ波及シ遂ニ本堤ノ
  決潰ヲ來スニ至レルモノニシテ被害直
  後地盤ハ干潮面下二米八乃至八米二ト
  ナリ測點十四號附近ニ在リテハ矢板下
  端ヨリ一米二、十一號及十七號附近ニ
  在リテモ矢板下端迄土砂ヲ洗掘セラレ
  タルノ如キナルハ畢竟本堤ノ位置選
  定根固等ニ對シ設計上ノ注意周到ヲ
  缺キタルニ基因スルモノト認メラル本
  件ハ補助工事ノ施行認可ニ際シ措置宜
  シキヲ得サリシモノニシテ不當ナリト
  ス
  特別會計
  大藏省所管專賣局
  歲入
  第一款專賣局作業收入
  第一項作業收入
  (二五)大阪地方專賣局ノ徵收ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ一)
  円
  二九六、九三〇·六六〇
  右ハ昭和十年一月乃至五月ノ間ニ於テ
  尼崎鹽元賣捌合資會社外十四名ニ對シ
  一般用途トシテ賣渡シタル臺灣、關東州
  靑島各粗惡鹽千八十九萬八千餘瓩ノ代
  價貳拾九萬七千餘圓ノ內ニシテ本件粗
  惡鹽ハ九年九月ノ關西地方風水害ニ因リ
  生シタル濡損鹽ニシテ之カ賣渡價格百瓩
  當貳圓參拾八錢乃至貳圓七拾壹錢〓
  裝鹽ハ外ニ何裝費參拾錢ヲ加フ)ハ被
  害當時ニ於ケル資本價格ヨリ其ノ百分
  ノ八ヲ低減シタル壹圓四拾錢乃至壹圓七
  拾七錢(改定資本價格)ニ利益九拾四錢
  (特別用鹽規則ニ依ル鹽交付金額表中
  「其ノ他ノ鹽」ニ對スル交付金相當額)
  ヲ加算シ決定セルモノナルモ利益額ノ
  加算當ヲ得サルモノト認メラル而シテ
  本件粗惡鹽ハ風水害ヲ被リタル臺灣、
  關東州、靑島ノ各原鹽中ノ中層部濡損
  鹽ニ屬シ之カ賣渡ニ際シ分析鑑定ヲ爲
  シタル結果各種鹽共規定ノ成分ヲ有ス
  ルモ濁水浸潤ノ爲色相ヲ損シ異臭ヲ有
  スル爲之カ資本價格ハ百分ノ八ヲ低減
  シタルニ止レルニ本件賣渡價格ノ決定
  ニ當リテハ加算スヘキ利益額(交付金
  相當額以下同シ)ヲ當該鹽ノ利益額貳
  圓六拾五錢乃至貳圓八拾參錢ニ基準ヲ
  置カス甚シク低率ナル「其ノ他ノ鹽」ニ
  對スル九拾四錢ヲ以テセル爲百瓩當貳
  圓參拾八錢乃至貳圓七拾壹錢(包裝鹽
  ハ外ニ包裝費トシテ參拾錢ヲ加算ス)
  ヲ以テ賣渡スニ至レルモノニシテ其ノ
  完全品ノ賣渡價格ハ四圓參拾參錢乃至
  四圓四拾八錢(資本價格壹圓五拾錢乃
  至壹圓八拾壹錢ニ當該鹽ノ利益額貳圓
  六拾五錢乃至貳圓八拾參錢ヲ加算シタ
  ルモノ)ナルニ對比シ著シク低價ニ當
  リ其ノ品質ノ低下率僅ニ百分ノ八ナル
  ニ拘ラス賣渡價格ニ於テ百分ノ四十二
  ノ高率ヲ低減セルノ結果ヲ招來スルニ
  至リ畢竟所定ノ利益加算ニ當リ其ノ適
  用當ヲ得ス賣渡價格著シク低キニ失シ
  タルモノニシテ妥當ノ措置ニ非ス元來
  各種粗惡鹽ノ一般用途賣渡價格ハ其ノ
  品質ノ低下ヲ參酌シ適當ナル比率ヲ以テ
  利益額ヲ加算スルヲ相當トシ其ノ品質ノ
  低下カ購入當時ナルト購入後ナルトニ依
  リ取扱ヲ異ニスルカ如キハ其ノ事由ナ
  キモノニシテ本件ハ專賣品賣渡價格ノ
  決定ニ疑問トスヘキ點多ク國庫ニ損失
  ヲ及ホシタルモノニシテ不當ナリトス
  (二六)東京地方專賣局ノ徵收ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ二)
  円
  二四七、一五七·四六〇
  右ハ昭和九、十兩年度ニ於テ東亞煙草
  株式會社ニ賣渡シタル「サガレン」州
  (「カムチヤツカ」ヲ含ム)輸出用製造煙
  草口付七十箱兩切六百四箱刻四百八十
  八箱及關東州輸出用「ほまれ」一萬四千
  三百五十箱ノ代價四拾五萬參千餘圓ノ
  內ニシテ右輸出用製造煙草ハ東亞煙草
  株式會社ニ對シテノミ賣渡スモノニシテ
  之カ賣渡單價ハ兩切ニ在リテハ生產費
  ニ事務費ヲ加算シ口付及刻ニ在リテハ
  輸出先現地ニ於ケル推定小賣價格ヨリ
  運賃、保險料、關稅、輸出業者、仲繼
  人及小賣人ノ利益等ヲ控除シ決定セルモ
  ノニ係リ口付及刻ノミハ僅少ノ利益ヲ
  見込ミタル計算ナルモ「サガレン」州輸
  出用ハ日魯漁業株式會社及北樺太石油
  株式會社ニ關東州輸出用ハ關東州陸軍
  酒保其ノ他ニ之ヲ轉賣セルモノニシテ
  其ノ轉賣ノ實狀ニ照シ賣渡價格低廉ニ
  失セルハ妥當ナラス抑〓東亞煙草株式
  會社創立ノ沿革ニ顧ミ右地域ニ對シ販
  路擴張、輸出奬勵ノ爲專ラ同社ヲシテ
  之ニ膺ラシムルノ要アリトスルモ本件
  ハ殆ト全部特定セル邦人ノ需要ニ應シ
  販賣スルモノニシテ競爭激甚ナル地方
  ヘノ輸出ト其ノ趣ヲ異ニシ「サガレンㄴ
  州輸出ノ如キハ賣渡官署ヨリ轉賣先會
  社ニ對スル引渡地芝浦竝橫濱迄ノ運賃
  ハ引渡迄ノ保險料等ヲ併セ一箱當七拾
  壹錢乃至參圓五拾錢ニ過キス同會社ノ
  差益ハ壹萬六千餘圓トナリ政府賣渡價
  格ニ對シ八割八分乃至一割七分ニ當リ
  又關東州輸出ノ分ハ大阪地方專賣局ヨ
  リ神戶港經由大連陸軍倉庫迄ノ回送費
  ハ保險料其ノ他ヲ〓セ一箱當約貳圓ニ
  過キサルモノニシテ同會社ノ差益ハ巨
  額ニ上リ政府賣渡價格ニ對シ五割餘ノ
  收益率ヲ示セル狀況ニアリト而シテ前
  記運賃、保險料等ノ外若干ノ經費ヲ要
  ストスルモ取引ノ實情ニ鑑ミ其ノ額ハ
  極メテ僅少ヲ以テ足ルヘキモノナルニ
  拘ラス其ノ取引ノ實際ヲ考慮スルコト
  ナク會社自製品ニ於ケルト同率ノ一般營
  業費、資產減價償却等ノ割掛(賣上金
  額ノ一割五分餘)ヲ見込ムノ要アリト
  爲シ名ヲ輸出ニ藉リ民營會社ニ廉價ニ
  賣却シタルハ失當ノ措置ト認ム本件ハ
  製造煙草賣渡ニ當リ措置其ノ宜シキヲ
  得ス國庫ニ損失ヲ及ホシタルモノニシ
  テ不當ナリトス
  歲出
  第一款專賣局作業費
  第四項專賣品賠償及購買費
  (二七)函館地方專賣局ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報告ノ三)
  円
  五七四、一六二·九九〇
  右ハ臺灣製鹽株式會社ヨリ百瓩當參圓
  參拾八錢ヲ以テ購入セル臺灣煎熬、鹽千
  六百九十九萬餘瓩ニ對スル代價ナリ本
  件購入單價參圓參拾八錢ノ內貳圓貳拾
  參錢ハ臺灣ニ於ケル鹽ノ原價ニ相當セ
  ルモノニシテ臺灣總督府專賣局ニ於テ
  收納スル場合ニ於ケル賠償價格ニ依リ
  タルモノナルモ該價格ハ會社ノ製造高
  ヲ年額千八百萬瓩ト豫定シタル當時ノ
  生產費ヲ基準トシ査定セルモノニ係リ
  昭和九、十兩年度ノ如ク會社ノ製造數
  量著シク增加シ三千萬瓩內外ニ上レル
  現時ニ於ケル購買價格トシテハ著シク
  高價ニ失スルモノト認メラルルモノニ
  シテ同會社ハ元來自己ノ生產品タル本
  鹽ヲ臺灣ニ於ケル專賣制度ノ關係上一
  旦臺灣總督府專賣局ニ納付シ更ニ同局
  ヨリ拂下ヲ受ケ生產量ノ大部分ヲ內地
  專賣局ニ賣渡スモノニ係リ之カ購買價
  格ノ基礎タル生產費及利益ノ內容ニ關
  シテハ臺灣專賣局ト相互協調ヲ保チ賠
  償價格改定ノ交涉ヲ遂クヘキハ當然ノ
  處置ナルニ此ノ點ニ關シ適當ナル考慮
  ヲ拂ハサリシハ當ヲ得タルモノニ非ス
  本件ハ煎教鹽ノ購買ニ當リ措置其ノ宜
  シキヲ得サルモノニシテ不當ナリトス
  關東局
  歲入經常部
  第四款雜收入
  第二項懲罰及沒收金
  (二八)關東地方法院ニ於テ歲入ニ編入
  スヘキモノ(會計檢査院報告ノ
  一)
  円
  一五五·〇〇〇
  右ハ關東地方法院廷丁梯某カ會計係員
  ノ補助トシテ刑事事件押收品ノ整理其
  ノ他ノ事務ニ從事中同法院會計係ノ保
  管中ニ係ル刑事證據金ヲ竊取セルモノ
  ニシテ右ノ外同會計係ノ保管中ニ係ル
  刑事證據金百四拾五圓及刑事證據品價
  格拾五萬參千餘圓ヲ同人ノ爲竊取セラ
  レタルモノアリ本件ハ監督其ノ宜シキ
  ヲ得サリシニ因ルモノニシテ不當ナリ
  トス
  陸軍省所管陸軍造兵廠
  歲出
  第一款陸軍造兵廠作業費
  第二項事業費
  (二九)陸軍造兵廠大阪工廠ノ支出ニ係
  ル(會計檢査院報告ノ一)
  円
  一四一、四一五·〇〇〇
  右ハ同廠ニ於テ三囘ニ亙リ隨意契約ニ
  依リ株式會社川崎造船所外二會社ニ加
  工請負ニ付シタル38YH(改)及94SEIノ
  9010二萬八千五百箇ノ代價拾七萬貳千
  餘圓ノ內ニシテ本件單價ハ搾出彈體、
  軟鋼乙、軟鋼針金、彈口栓、銅帶、傳大藥
  筒室、蓋板Dヲ交付シ彈體、啄螺、駐
  栓等ヲ加工シ定心帶、彈帶ノ卷附及傳
  火藥筒室、彈口栓等ノ結合ヲ爲スモノ
  ハ六圓四拾錢(搾出彈體、軟鋼乙、軟鋼
  針金、彈口栓ヲ交付シ彈體、啄螺、駐
  栓等ヲ加エスルモノハ六圓九錢又ハ五
  圓八拾錢)ナルモ小倉工廠ニ於テ十年五
  月指名競爭ニ付シ株式會社熊本鐵工所
  外一名ニ爲サシメタル加工請負單價四
  圓及廠內加工費豫定額六拾錢八厘計四
  圓六拾錢八厘ニ比シ三割八分餘高價ニ
  當レルカ如キハ妥當ナラス本品製造作
  業中旋造ノ部分ハ等シク之ヲ民間ニ請
  負ハシムルモノニ係リ兩工廠ノ施造作
  業設備ノ相違ハ何等關係ナク而シテ本
  件加工請負者ハ孰モ此ノ種兵器ノ加工
  ニ多年ノ經驗ヲ有シ設備亦完備セル工
  場ナルニ反シ小倉工廠ニ於ケル加工請
  負者ハ八年十一月元東京工廠ノ小倉
  市ニ移轉後ノ請負者ニ係リ精度嚴密ヲ
  要スル兵器ノ加工ニハ經驗尠ク作業ノ
  得率等ニ於テ必スシモ有利ナルモノト
  認メ難ク口締、調質ノ如キハ其ノ設備
  ヲ缺クカ爲作業ノ中間ニ於テ之ヲ工廠
  ニ運搬スル等二重ノ經費ヲ要スルモノ
  アルニ拘ラス却テ低廉ニ請負ハシメタ
  ルニ徵シ請負單價ハ高價ニ失シタルモ
  ノト認メラル本件ハ物件ノ加エヲ請負
  ニ付スルニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ルモノニシテ不當ナリトス
  海軍省所管海軍燃料廠
  歲出
  第一款海軍燃料廠作業費
  第二項事業費
  (三〇)海軍燃料廠ノ支出ニ係ル(會計
  檢査院報告ノ一)
  円
  一、一九三、六七二·〇八〇
  右ハ昭和十年度中日本タンカー株式會
  社外二會社ヲシテ運搬セシメタル原油
  ノ產地納入地間運搬賃ナル本件ハ八囘
  ニ亙リ契約シ單價ハ孰モ噸當拾圓參拾
  五錢ナルモ同期ニ於ケル民間會社ノ運
  搬單價九圓內外ナルニ比シ高價ナルハ妥
  當ナラス而シテ同航路ニ於ケル油槽船
  運賃ノ市況十年一月以降本件契約時期
  ニ於テハ九圓內外保合ノ狀態ヲ持續シ
  同期ニ於ケル民間會社ノ實際運搬單價
  亦原油重油共九圓內外ナルニ拘ラス前後
  八囘ニ亙ル本件運搬賃ノ決定ニ當リ常ニ
  海軍省經理局ノ重油運搬協定單價拾圓
  參拾五錢ヲ基礎トシタルカ爲一割五分內
  外高價ニ決定シタルハ高キニ過クルモノ
  ニシテ失當ノ措置ト認メラル又原油ト
  重油ノ間運搬賃市價ニ差異ナキノミナ
  ラス從來ノ實績ニ徵スルモ運搬船ハ原
  油又ハ重油ヲ夫夫滿腹狀態ヲ以テ運搬
  シ其ノ實際積載噸數亦殆ト差異ナク運
  搬中ノ減耗許容率ニ付テモ夫夫二百分
  ノ一トシ實績ニ於テモ其ノ率ヲ超エタ
  ル減耗アルコト稀ニシテ原油運搬賃ヲ
  特ニ高價ト爲スノ事由アルモノト認ム
  ルヲ得ス本件ハ運搬ノ契約ニ當リ價格
  ノ決定其ノ宜シキヲ得ス國庫ニ不利ヲ
  及ホシタルモノニシテ不當ナリトス
  文部省所管帝國大學
  歲出經常部
  第一款東京帝國大學
  第二項校費
  (三一)東京帝國大學及同大學農學部ノ
  支出ニ係ル(會計檢査院報〓ノ
  円
  一)五八、八二六·九四〇
  京都帝國大學ノ支出ニ係ル
  六四、三一五·四二〇
  東京帝國大學農學部ノ支出ニ係
  ル三、七四六·一〇〇
  右ハ昭和十年度中東東帝國大學ノ理、
  エ、醫農各學部京都帝國大學ノ各學
  部用トシテ購入セル外國雜誌ノ代價拾
  貮萬六千餘圓ナリ本件ハ兩帝國大學各
  學部ニ於ケル各〓室ニ於テ夫夫價格ヲ
  決定シ購入セルモノニ係リ同一雜誌ニ
  シテ各〓室ノ間其ノ單價ヲ異ニスルモ
  ノアルヲ以テ豫メ各〓室ニ於テ必要ナ
  ル雜誌ハ之ヲ調査シ取纏メ購入契約ヲ
  爲スヘキモノト認メラルルニ拘ラス外
  國雜誌ノ購入ニ當リテハ各〓室職員ヲ
  シテ直接書店ヨリ見積ヲ徴セシメ契約後
  納本ノ檢收代價支拂ノ當否等ヲ調査セ
  シムルニ過キス此等職員ハ外國雜誌ノ
  原價爲替關係他學部又ハ〓室ノ購入價
  格ノ決定ニ關シテハ何等調査ヲ行フコ
  トナク漫然書店ノ申出價格ニ依リ購入
  セルモノニシテ東京帝國大學ニ在リテ
  ハ同一雜誌ニシテ各〓室ノ間三割二分
  餘乃至九割八分餘、京都帝國大學ニ在
  リテハ同一雜誌ニシテ各〓室ノ間二割
  一分餘乃至四割三分餘ノ甚シキ懸隔ヲ
  生スルニ至リタルハ妥當ノ措置ト認ム
  ルヲ得ス尙兩帝國大學ニ於テハ各〓室
  ニ豫定額ヲ割當テ之カ經理ヲ爲サシメ
  ツツアルモ各〓室ハ購入數量ノ增加爲
  替相場ノ變動等ニ因リ支拂代金力豫定
  額ヲ超過スルニ至レルトキハ年度內納
  入濟ノモノナルニ拘ラス之カ支拂ヲ後
  年度ニ延期スルモノアリ其ノ經理紊亂
  セル如キハ當ヲ得ス本件ハ物件ノ購
  入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得サルモノ
  ニシテ不當ナリトス
  第二款京都帝國大學
  第二項校費
  全〓京都帝國大學ノ支出ニ係ル〓
  計檢査院報告ノ二)
  円
  二九、四二〇·九九〇
  右ハ昭和十年十月一日隨意契約ニ依リ
  納入期限ヲ十年十月ヨリ十一年三月迄
  トシ古河石炭鑛業株式會社ヨリ購入ニ
  係ル煖爐用中鶴塊炭千六百三十四瓲餘
  ノ代價ナリ本件ハ價格瓲當拾八圓ナル
  モ之ヲ十年七月大阪遞信局ニ於テ米澤
  合名會社ヨリ指名競爭ニ依リ購入セル
  煖爐用中鶴塊炭ノ單價拾參圓貳拾五錢
  ナルニ比シ高價ニ當レルノミナラス連
  年會計規則第百十四條第一項第一號ヲ
  適用シ隨意契約ニ依リ購入セルハ妥當
  ナラス而シテ米澤合名會社ハ古河石炭
  鑛業株式會社ノ代理店ニシテ京都市ニ
  於ケル一手販賣人ニ屬シ大阪遞信局ニ
  提出セル屆書ニ依レハ契約物品ハ中鶴
  塊炭トアリ本院ノ調査ニ依レハ同會社
  ハ中鶴二坑塊炭及中鶴別塊炭ヲ約半數
  ツツノ程度ニ納入セシモノニ係リ本大
  學ノ購入規格ハ揮發分及固定炭素ノ合
  計指數八三%以上灰分ハ一三%以下ニ
  シテ大阪遞信局購入ノ分ニ比シ成績優
  良ナルモノト認メ難キノミナラス大阪
  遞信局ノ分ハ京都、大津兩市ニ跨リ京
  都市內ニ在リテモ聖護院、西陣、五條、
  祇園、伏見、深草等ノ各地ニ亙リ納入
  スルモノニシテ其ノ配達運搬費ハ本大
  學ノ比ニ非サルニ拘ラス其ノ購入價格
  ニ於テ大阪遞信局ノ分ニ比シ三割五分
  餘高價ニ當レルカ如キハ價格ノ決定當
  ヲ得タルモノト謂フヲ得ス又當局者ハ
  本件購入ニ當リ隨意契約ニ依リタルモ
  分析試驗設備ヲ有スル本大學ニ在リテ
  ハ適當ナル規格ヲ定メ他ノ大學ト等シ
  ク競爭契約ニ依リ購入スルヲ相當トシ
  隨意契約ニ依リ購入スルノ要アルモノト
  認ムルヲ得ス本件ハ物件ノ購入ニ當リ
  措置其ノ宜シキヲ得ス國庫ニ損失ヲ及
  ホシタルモノニシテ不當ナリトス
  文部省所管官立大學
  歲入經常部
  第一款官立大學
  第三項諸收入
  (三三)文部省及岡山醫科大學ニ於テ徵
  收ニ至ラサルモノ(會計檢査院
  報告ノ一)
  円
  五、七三一.·一五〇
  右ハ一岡山署科大學ニ於テ同大學事務
  官横田某カ財團法人積善會所有金ヲ横
  領シ之ヲ補塡セムカ爲文部技手菱木某
  及請負人野崎某ト共謀シ曩ニ野崎某外
  一名カ同大學ノ建築工事ヲ請負タル際
  工事監督者事務室用トシテ建築シタル
  木造平家建三棟三十餘坪ノ寄附手續未
  濟ナリシヲ奇貨トシ該建物ヲ野崎某ニ
  請負ハシメ新ニ建築シタルモノノ如ク
  裝ヒ千餘圓ヲ騙取シ又同大學事務官中
  山某及同大學書記福島某カ積善會所有
  金ヲ橫領シ之ヲ補塡セムカ爲同大學附
  屬醫院本館外八棟水害復舊修繕工事ノ
  施行ニ當リ文部技手菱木某及請負人松
  本某ト共謀シ參千圓ヲ騙取シ二文部省
  ニ於テ文部技手菱木某カ文部大臣官房
  建築課岡山出張所長心得トシテ勤務中
  同省直轄工事クル岡山醫科大學醫化學
  〓室火災復舊書庫、倉庫及閱覽室外二
  廉新營工事ノ施行ニ當リ請負人株式會
  社鹿島組代理人萩原某ト共謀シ千五拾
  圓ヲ騙取シタルモノニシテ孰モ辨償ヲ
  爲サシムヘキモノナリ本件ハ監督其ノ
  宜シキヲ得サリシニ因ルモノニシテ不
  當ナリトス
  遞信省所管通信事業
  業務勘定
  歲入
  第一款通信業務收入
  第四項雜收入
  (三四)東京遞信局ニ於テ歲入ニ編入ス
  ヘキモノ(會計檢査院報〓ノ二)
  円
  )三、一五九·五二〇
  右ハ一足立郵便局ニ於テ同局在勤通信
  書記大久保某カ郵便物差出人ノ請託ヲ
  容レ切手別納郵便物ノ料金千餘圓ヲ免
  脫セシメ大久保某退官後同局在勤通信
  書記補山上某カ大久保某及郵便物差出
  人ノ請託ヲ容レ切手別納郵便物ノ料金
  七百餘圓ヲ免脫セシメ二赤坂郵便局在
  勤通信書記沖田某カ前記大久保某ノ請
  託ヲ容レ切手別納郵便物ノ料金ヲ免脫
  セシメタル千餘圓ノ內本年度迄ニ辨償
  セル額ヲ控除シ殘額六百餘圓アルニ對
  シ孰モ辨償ヲ爲サシムヘキ金額ナリ本
  件ハ監督其ノ宜シキヲ得サリシニ因ル
  モノニシテ不當ナリトス
  歲出
  第一款通信業務費
  第二項業務費
  (三五)東京遞信局ノ支出ニ係ル(會計
  檢査院報告ノ三)
  円
  六三一、九六八·六九〇
  右ハ中央自動車株式會社外二會社ニ支
  拂ヒタル東京市内各郵便局其ノ他郵便
  物受渡所間ノ郵便物自動車遞送及取集
  延六十六萬七千餘粁分及同自動自轉車
  遞送延二萬二千餘輛分竝同市內郵便局
  管內郵便物自動自轉車集配延一萬八千
  餘輛分ノ料金ナリ本件料金ハ積載量一
  瓲半貨物自動車走行粁當參拾五錢一瓲
  貨物自動車貳拾參錢自動自轉車遞送用
  ノ分ハ一日一輌當拾參圓取集用ノ分ハ
  八圓ニシテ料金ノ過半ヲ占ムル自動自
  轉車ノ料金ハ走行粁當拾參錢貳厘七毛
  乃至拾五錢ニ一日一輛平均走行粁七十
  五粁乃至百三十粁ヲ乘シ一日一輛當拾
  壹圓貳拾五錢又ハ拾七圓拾四錢ヲ査定
  シ八圓又ハ拾參圓ト決定シタルモノナル
  モ一走行粁當中車輛原償却費四錢九
  毛ノ基礎ト爲シタル車輛價格千九百貳
  拾四圓餘ハ高價ナルノミナラス命數四
  萬五千粁ハ短キニ失シ且「ガソリン」費
  壹錢六厘六毛ノ基礎ト爲シタル一ガ
  ロン」ノ走行粁程二十四粁ハ過少ニ失
  シ又貨物自動車及自動自轉車ヲ通シ其
  ノ一走行粁當ノ管理費及諸掛費壹錢參
  毛乃至貳錢參厘貳毛ノ基礎ト爲シタル
  一輛當管理費參百圓諸掛費百貳拾圓ハ
  見積多キニ過クルモノニシテ妥當ナラ
  ス本件ハ遞送料金ノ算定其ノ宜シキヲ
  得ス依テ不當ナリトス
  遞信省所管簡易生命保險
  歲出
  第一款簡易生命保險費
  第二項事業費
  (三六)簡易保險局ノ支出ニ係ル(會計
  檢査院報告ノ一)
  円
  二二、九五〇·〇〇〇
  右ハ昭和十年七月佐倉鋼鐵工業株式會
  社ヨリ隨意契約ニ依リ同局仙臺支局納
  トシテ購入シタル三連式衣桁函五百箇
  ノ代價ナリ本件ハ單價四拾五圓九拾錢
  ニシテ之ヲ同年四月貯金局ニ於テ日本
  鋼鐵家具株式會社ヨリ購入シタル略同
  一品ノ單價ニ比シ著シク高價ナルハ妥
  當ナラス此ノ種器具ハ其ノ用途ニ鑑ミ
  必スシモ特殊ノ錠前ヲ設備セル本品ニ
  限定スルノ要アルモノト認ムルヲ得ス
  而シテ本件購入品ト貯金局購入品トハ
  錠前ニ付特徵アルノ外形狀、附屬金物、
  內部取附、塗裝等ニ多少ノ差異アルニ
  止レルニ豫定單價ニ於テハ後者參拾貳
  圓拾錢ナルニ前者五拾參圓參拾參錢八
  厘ニシテ著シキ開差アルカ如キ右ハ主
  トシテ塗裝費及運賃ヲ多額ニ見積レル
  モノナルモ塗裝ノ仕樣ニ徵シ兩者ノ間
  大差ナキモノト認メラルルノミナラス
  運賃モ之ヲ七圓拾六錢ト見積リタルハ
  縦ヒ荷造費等ニ多少ノ差異アリトスル
  モ著シク多額ニ計上セルモノニシテ畢
  竟豫定單價ノ算定高キニ過キタルカ爲
  高價ニ購入ヲ爲スニ至レルモノト認メ
  ラル本件ハ物件ノ購入ニ當リ措置其ノ
  宜シキヲ得ス國庫ニ不利ヲ及ホシタル
  モノニシテ不當ナリトス
  鐵道省所管帝國鐵道
  資本勘定
  歲入
  第一款資金收入
  第二項公債金
  (三七)鐵道省ノ收入ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ一)
  円
  四一、一八八、七五〇·〇〇〇
  右ハ昭和十一年三月十九日發行シタル
  公債額面四千百五拾萬圓ノ手取額ニシ
  テ十年度資本勘定豫算編成ニ當リテハ歲
  入ニ於テ益金繰入壹億百貳拾八萬七千
  餘圓雜收入貳百萬圓ト豫定シ歲出豫算
  額壹億六千四百六拾壹萬千餘圓ニ對ス
  ル歲入不足額六千百參拾貳萬四千圓中
  千九百八拾貳萬四千圓ヲ前年度ヨリ持
  越スヘキ資金ヲ以テ充當スルコトトシ公
  債金受入額ヲ四千五拾萬圓ト定メタルモ
  ノナルモ前年度ヨリ持越シタル資金ハ五千
  貮百參拾八萬九千餘圓ニ上リ前年度ヨ
  リ繰越ノ歲出豫算及十、十一兩年度歲
  出豫算ノ財源ニ充當スヘキ額四千百參
  萬四千餘圓ヲ控除スルモ尙千百參拾五
  萬五千餘圓ノ資金剩餘アルヲ以テ公債
  發行額ハ相當減額ノ餘地アリシモノ
  ト認メラル而シテ本會計ニ於ケル資金ノ
  補足ハ鐵道益金ヲ以テ充ツルヲ原則ト
  シ其ノ不足ノ場合ハ公債財源ニ依ルヘ
  キモノナルヲ以テ資金ニ相當ノ餘裕ア
  ルニ於テハ成ルヘク公債發行額ハ之ヲ
  必要限度ニ止ムヘキモノニ屬シ縱ヒ鐵
  道財政ノ運用上資金ノ餘裕ヲ存スルノ
  要アリトスルモ翌年度歲出豫算ノ財源
  ニ充當スヘキ千五百餘萬圓ノ資金存セ
  ルヲ以テ更ニ公債發行ニ依リ資金ヲ保
  有スルノ要アリタルモノト認メ難ク若
  災害又ハ運輸收入減少等ノ爲支拂資金
  ニ不足ヲ生スル場合ハ一時借入ヲ爲シ
  又ハ融通證劵ヲ發行スルノ途アルヲ以
  テ本件公債發行額ハ之ヲ相當減額スル
  ノ餘地ナカリシモノト認ムルヲ得ス本
  件ハ必要以上ノ公債ヲ發行シタルモノ
  ニシテ不當ナリトス
  用品勘定
  歲出
  第一款用品及工作費
  第一項用品及工作費
  (三八)鐵道省ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ三)
  円
  四一、六三一·五八〇
  右ハ大阪鐵道局鷹取、吹田、後藤三
  工場用トシテ昭和十年三月二十六日帝
  國酸素、日本酸素及合同油脂三株式會
  社ト契約ヲ締結シ購入ニ係ル酸素十一
  萬七千七百竏ノ代價ナリ本件單價ハ竏
  當鷹取、吹田工場納ハ參拾四錢後藤工
  場納ハ之ニ汽車運賃諸掛ヲ加算シ五拾
  貮錢ト決定シ省瓶使用ノ場合ハ各五錢
  引ノ契約ニテ八年度以降同一價格ヲ以
  テ前記會社ヨリ特命購入シ來リタルモ
  ノナルモ當時右三會社製品ノ外大同酸
  素及大阪酸素ノ兩株式會社製品ノ販賣
  セラルルモノアルニ拘ラス此等新設會
  社ヲモ指名シ競爭セシメサルハ其ノ措
  置妥當ナラス該地方ノ一般製造會社ト
  シテハ九九%以下ノモノヲ製造セサル
  ヲ常態トスルモノト認メラレ現ニ陸軍
  造兵廠大阪工廠ニ於テ規格ヲ純分九八
  %ト爲セルモ實際ノ納入品ハ純分九九
  %以上ナルニ徵シ本件納入品モ一般市
  場品ニ比シ特ニ優良ナルモノトハ認メ
  ラレス而シテ十年三月本件契約當時ノ
  市價ハ前年度契約當時ニ比シ著シク低
  落セルモノト認メラレ契約締結ニ當リ
  テハ市場ノ趨勢ニ留意シ此等新設會社
  ヲモ指名シテ入札ニ付スル等購入上考
  慮ヲ加フヘキモノナルニ三社ヲ特命シ
  前年度購入價格ヲ以テ其ノ儘契約ヲ締
  結シタルハ妥當ノ措置ニ非ス本件ハ物
  件ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得ス
  國庫ニ不利ヲ及ホシタルモノニシテ不
  當ナリトス
  (三九)鐵道省ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ四)
  円
  二三、九八五·一二〇
  右ハ門司鐵道局ニ於テ昭和十年四月ヨ
  リ十一年二月ニ至ル間八囘ニ互リ隨意
  契約ヲ以テ山田某ヨリ購入セル古綿布
  十三萬四千五百六十瓩ノ代價ナリ本品
  ハ從來山田某ノミヨリ購入シ來レルモ
  ノニシテ瓩當拾七錢乃至貮拾錢參厘ニ
  シテ之ヲ同時期ニ於ケル購入單價大阪
  鐵道局及名古屋鐵道局ニ比スルニ高價
  ナルハ妥當ナラス而シテ本品ハ其ノ仕樣
  各鐵道局共略同一ニシテ孰モ完全洗濯
  濟品タルト共ニ警察官署ノ消毒證明書
  ヲ添付シ納入ノコトニ指定シアリテ品
  質ニ格段ノ差異アルモノトハ認メ難キ
  所ニシテ保健衞生ノ見地ヨリ洗濯消毒
  ニ付テ眞空式裝置ニ依ルニ非サレハ採
  用セサルカ爲高價トナレルモノト稱ス
  ルモ大阪、東京兩鐵道局等ニ於テハ蒸
  汽消毒品ヲ適當トシ之ヲ使用シ居レル
  所ナルノミナラス洗濯及消毒費ハ瓩當
  約參錢ヲ要スルニ過キサル如キ畢竟眞
  空式消毒品ニ限定シ同一人ノミヲ指定
  スルノ外ナカリシカ爲高價ニ購入ヲ爲
  スニ至リシモノト認メラル本件ハ物件
  ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得ス國
  庫ニ損失ヲ及ホシタルモノニシテ不當
  ナリトス
  作業勘定
  歲出
  第一款作業費
  第一項事業費
  (四〇)鐵道省ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ五)
  円
  八、九七五·一八〇
  右ハ退職者大丸某外七名ニ對シ退職特
  別賜金又ハ同手當トシテ交付スルカ爲
  購入シタル國債額面千圓劵九枚ヲ大阪
  鐵道局米子運輸事務所臨時物品會計官
  吏ニ於テ保管中補助員タル同事務所鐵
  道局書記但見某ニ橫領費消セラレタル
  ニ因リ十二月再ヒ購入シタル國債ノ代
  價ナリ外ニ同人ノ爲同種國債ノ利札九
  枚金額百六拾貳圓ヲ橫領費消セラレタ
  ルモノアリ本件ハ監督其ノ宜シキヲ得
  サリシニ因ルモノニシテ不當ナリトス
  拓務省所管臺灣總督府
  歲入經常部
  第一款租稅
  第二項所得稅
  (四一)高雄州ニ於テ徵收不足ニ屬スル
  モノ(會計檢査院報告ノ一)
  円
  一四、五九八·〇〇〇
  本件ハ取扱ノ過誤ニ因リ徴收不足ヲ生
  セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  歲出經常部
  第十四款專賣局
  第三項專賣品補償及購買費
  (四二)臺灣總督府專賣局ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報〓ノ二)
  円
  六四五、二〇三·七六〇
  右ハ臺灣製鹽株式會社ヨリ百瓩當貳圓
  貳拾參錢ヲ以テ收納ニ係ル煎熬鹽二千
  八百九十三萬餘瓩ニ對スル賠償價額ナ
  リ本件賠償價格百瓩當貳圓貳拾參錢ハ
  昭和九年二月改定セル當時ニ於ケル會
  社ノ製造高年額千八百萬瓩ヲ基礎トシ
  タル生產費ニ基キ査定シタルモノニ係
  リ其ノ生產費貳圓貳拾參錢ノ內譯ハ直
  接費ニ屬スル原鹽及鹹水接取費等參拾
  五錢、燃料費七拾貳錢、煎〓工賃貳拾
  貳錢計壹圓參拾壹錢、間接費ニ屬スル
  俸給、諸給、消耗品費、諸稅等拾六錢、
  建物其ノ他ノ償却費拾四錢、本社經費
  拾五錢計四拾六錢ノ外利益トシテ煎熬
  鹽ニ關スル投下資本六拾七萬六千餘圓
  ニ對スル年一割二分相當額四拾五錢ヲ
  加算シアリテ該利益ハ生產費ニ對シ二
  割五分ノ高率ニ相當スルノミナラス右
  生產費算定ノ基礎タル製造高ハ島內消
  費高約二百萬瓩內地專賣局購買高千二
  百萬瓩露領沿海州方面輸出高四百萬瓩
  計千八百萬瓩ト豫定シタルモノナルモ
  其ノ後內地收納鹽不作ノ爲移入鹽六百
  萬瓩ノ增加若ハ沿海州向輸出鹽ノ增加
  セル等ノ爲會社ノ實際製造數量ハ八年
  度二千二百萬餘瓩九年度(見込高三千
  七十萬瓩)三千萬餘瓩十年度二千八百
  萬餘瓩ニ上レルヲ以テ年額千八百萬瓩
  ヲ基礎トシ計算セル百瓩當生產費ハ著
  シテ高價ニシテ妥當ナラス本件ハ賠償
  價格ノ決定ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得
  サルモノニシテ不當ナリトス
  (四三)臺灣總督府專賣局ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報〓ノ三)
  円
  五八一、三九〇·九〇〇
  右ハ高砂麥酒株式會社ヨリ購入シタル
  「タカサゴ」及「ライト」麥酒壜詰四萬九
  千九十七箱樽詰二千七百九樽ノ代價ナ
  リ本件壜詰一箱當單價ハ昭和八年七月
  麥酒專賣實施ノ當初ニ於テ其ノ實施前
  本會社カ其ノ製品ヲ麥酒販賣株式會社
  ニ賣渡シタル價格拾圓五拾錢ヲ基準ト
  シ之ニ木箱代及壜摺代八拾錢納入代理
  人手數料五拾錢ヲ加算シタル拾壹圓八
  拾錢ヲ拾壹圓五拾錢ト査定シタルモノ
  ヲ九年度ハ拾壹圓六拾錢ニ引上ケ更ニ
  本年度ニ於テ之ヲ拾壹圓五拾錢ニ引下
  ケタルモノナルモ麥酒專賣實施前會社
  カ麥酒販賣株式會社ニ對シ賣渡シタル
  價格拾圓五拾錢ハ表面上ノ賣値ニシテ
  一箱八拾貳錢乃至壹圓拾五錢ノ割戾ヲ
  爲セルモノナルニ之ヲ斟酌セサルノミ
  ナラス專賣實施後其ノ必要ナキ納入代
  理人手數料ヲ加算セルハ妥當ナラス本
  件ハ專賣品ノ購入ニ當リ價格ノ決定其
  ノ宜シキヲ得ス國庫ニ不利ヲ及ホシタ
  ルモノニシテ不當ナリトス
  拓務省所管樺太廳
  歲入經常部
  第一款租稅
  第二項所得稅
  (四四)樺太廳敷香支廳ノ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報告ノ一)
  円
  九四四·二八〇
  營業收益稅ニ於テ同廳ノ徵收不
  足ニ屬スルモノ
  二六四·一三〇
  臨時利得稅ニ於テ同廳ノ徵收不
  足ニ屬スルモノ
  八一二·七二〇
  右ハ孰モ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ
  生セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  歲出臨時部
  第一款營繕土木費
  第二項工事費
  (四五)樺太廳ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ二)
  円
  一五、六〇〇·〇〇〇
  道路改良費ニ於テ同廳ノ支出ニ
  係ル六、〇〇九·二八〇
  同廳鐵道事務所ノ支出ニ係ル
  八四、一四九·八〇〇
  同所ノ支出ニ係ル
  一七、五九七·〇八〇
  樺太廳ノ支出ニ係ル
  四一、二三四·四五〇
  同廳ノ支出ニ係ル
  七四、〇九〇·〇〇〇
  同廳ノ支出ニ係ル
  八、六六二·三四〇
  同廳鐵道事務所ノ支出ニ係ル
  一二一三三二·六六〇
  右ハ淺野セメント株式會社外四會社ヨ
  リ大泊港埠頭外十箇所納トシテ購入セ
  ル「セメント」一萬四千四百樽及同十二
  萬九千餘袋ノ代價貳拾五萬九千餘圓ナ
  リ本件單價ハ樽入五圓五拾四錢乃至四
  圓九拾八錢袋入ハ壹圓貳拾六錢乃至壹
  圓五拾六錢ニシテ之ヲ重要產業ノ統制
  ニ關スル法律ニ基キ洋灰業者聯合會ニ
  於テ定メタル販賣價格ノ樺太ニ於ケル
  最高値段ハ大泊港本船船側渡袋入壹圓
  貮拾壹錢眞岡及本斗港同壹圓試拾六錢
  ナルヲ以テ之ニ本船ヨリ埠頭迄ノ艀賃
  一袋當大泊ハ參錢其ノ他ハ八錢ヲ加算
  スルトキハ大泊港埠頭渡壹圓貳拾四錢
  眞岡同壹圓參拾四錢トナリ本件購入價
  格前者壹圓參拾七錢後者壹圓參拾八錢
  五厘ハ一袋ニ付四錢五厘乃至拾參錢ノ
  高價ニ當リ其ノ他ノ箇所ニ納入セシメ
  タル分ニ在リテモ同樣高價ニ當レルモ
  ノニシテ購入總額ニ於テ壹萬九千六百
  餘圓ノ高價ニ購入セルハ妥當ナラス本
  件ハ物件ノ購入ニ當リ措置其ノ宜シキ
  ヲ得ス國庫ニ不利ヲ及ホシタルモノニ
  シテ不當ナリトス
  拓務省所管南洋廳
  歲出經常部
  第一款南洋廳
  第三項事業費
  (四六)南洋廳ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報〓ノ一)
  円
  一三、一八〇·〇〇〇
  右ハ南洋廳採鑛所ニ於テ昭和十年七月
  及十一年三月南洋石油株式會社ヨリ隨
  意契約ヲ以テ購入セル重油十八萬立ノ
  代價ナリ本件噸當單價ハ免稅品ナルニ
  拘ラス「アンガウル」港沖渡罐付購入ノ
  分八拾壹圓「マラカル」島油槽渡中味購
  入ノ分噸當六拾九圓ニシテ臺灣總督府
  交通局及同專賣局ノ購入セル納稅品ト
  シテノ價格噸當五拾圓內外ナルニ比ス
  ルニ兩者ノ間運賃ハ大差ナキニ徵シ本
  件購入價格ハ著シク高價ニ失セルモノ
  ト認メラル而シテ罐付購入ノ分ノ如キ
  特ニ割高ナル購入ヲ爲スノ要アリタル
  モノト認メ難ク中味購入ノ分ニ在リテ
  モ南洋廳ノ輸入ニ係リ免稅品ナルニ拘
  ラス南興水產株式會社其ノ他ニ於テ本
  件會社ヨリ購入セル納稅品(關稅一噸
  ニ付約拾圓)トシテノ價格ト略同値ヲ
  以テ之ヲ購入セルモノニシテ關稅免除
  ノ趣旨ニ反シ高價ニ購入シタルハ失當
  ノ措置ニシテ右ノ外本年度ニ於テ南洋
  廳所屬各官署ニ於テ政府ノ輸入ニ係リ
  免稅品タル重油ヲ本件會社ヨリ購入セ
  ルモノ十七萬六千餘立此ノ價格壹萬千
  五百餘圓ニ上リ其ノ價格ハ「マラカル」
  島油槽渡中味噸當六拾九圓ヲ標準トシ
  納稅品ト同値ト爲セルモノナルモ會社
  ノ一般賣値認可申請書類ニ依レハ其ノ
  輸入原價ハ五拾圓內外ナルニ徵シ著シ
  ク高價ニ失セルモノアリ本件ハ物品ノ
  購入ニ當リ價格ノ決定高キニ失シ國庫
  ニ不利ヲ及ホシタルモノニシテ不當ナ
  リトス
  官有物
  (四七)輸納地金ノ品位決定ノ件(會計
  檢査院報告ノ一)
  造幣局ニ於テ精製依賴ニ係ル輸納地金
  ノ品位決定其ノ宜シキヲ得ス据置運轉
  資本ニ屬スル地金ノ缺減ヲ來シタルモ
  ノアリ抑造幣局ニ於テ輸納人ヨリ地金
  精製ノ依賴ヲ受ケタル金銀ハ品位決定
  ノ上其ノ代リ地金ヲ交付スルク取扱ニ
  シテ品位ノ決定ハ從來三人ノ技術者ヲ
  シテ分析試驗ヲ行ハシメ其ノ最低位ヲ
  採用シ來リタル所昭和十年十月一日以
  降分析試驗ノ平均位ヲ以テ品位ヲ決定
  スルコトニ改メタルカ爲十年度下半期
  ニハ精製工業高總量目八萬六千七百五
  瓩餘ニ對シ工業純量トシテ輸納入ニ交
  付スヘキモノハ金八千七百六瓩餘銀七
  萬三千三十五瓩餘ナルニ之カ精製實績
  得量ハ金八千六百八十二瓩餘銀七萬二
  千九百九十五瓩餘ニ過キス工業上ノ減
  耗ハ金ニ於テ二十三瓩餘(工業純量ニ
  對シ千分ノ二、七〇八)銀ニ於テ三十九
  瓩餘(工業純量ニ對シ千分ノ〇、五四
  六)ノ多キニ上リ從來ノ實績ニ比シ著
  シク缺減ヲ生セシメタルハ妥當ナラス
  本件ハ輸納地金ノ品位ノ決定其ノ宜シ
  キヲ得ス不當ナリトス
  (四八)倉庫ノ利用ノ件(會計檢査院報
  告ノ二)
  農林省門司米穀事務所ニ於テ米穀倉庫
  ノ利用其ノ宜シキヲ得サルモノアリ卽
  チ同米穀事務所ニ於テハ多量ノ政府米
  ヲ民間倉庫ニ寄託保管ヲ爲シ多額ノ保
  管料ヲ支拂ヒツツアルニ政府所有倉庫
  ハ海外輸出米出庫ノ爲多大ノ收容餘力
  ヲ有シ月十萬二千餘俵乃至十四萬二千
  餘俵ノ純、收容餘力ヲ擁セルカ如キハ倉
  庫ノ利用其ノ宜シキヲ得サルモノニシ
  テ本件ハ米穀倉庫ノ利用宜シキヲ得ス
  國庫ニ不利ヲ來シタルモノニシテ不當
  ナリトス
  (四九)國有地ノ交換ノ件(會計檢査院
  報〓ノ三)
  鐵道省ニ於テ東海道本線品川驛ニ於ケ
  ル京濱電氣鐵道株式會社社線聯絡ニ伴
  ヒ同會社ニ使用セシメアル芝區高輪南
  町所在省有地二千六百二十四平米餘此
  ノ評價格九萬千餘圓ヲ渡地トシ省ノ車
  掌所及官舍其ノ他ノ建物設置ノ爲提供
  セシメアル同町所在社有地千四百七十
  七平米餘此ノ評價格六萬參千餘圓及品
  川區南品川六丁目所在社有地六百三十
  九平米餘此ノ評價格壹萬千餘圓計二千
  百十七平米餘此ノ評價格七萬五千餘圓
  ヲ受地トシ差金壹萬五千餘圓ヲ徴收シ
  之カ交換ヲ爲シタルモノアリ右交換ニ
  當リ芝區高輪南町所在受地ハ平米當四
  拾參圓拾八錢ト評定セルニ渡地ハ平米
  當參拾四圓七拾六錢ト評定セルモノナ
  ルモ其ノ評價適切ナラス本件渡地ハ驛
  前廣場及京濱國道ニ直面シ附近ハ繁榮
  セル商業地帶ナルヲ以テ受地ニ比シ劣
  位ニ在ルモノト認メ難ク本件高輪南町
  交換土地附近ニ對スル所轄稅務署、區
  役所及地方人等ノ評價鑑定ニ依レハ表
  地ハ百五拾圓乃至貳百拾圓裏地ハ百拾
  圓乃至百五拾圓ナルニ受地ハ表地通
  路敷)約二十坪ヲ坪當百九拾圓裏地ヲ
  全部百四拾圓トシ平均坪當百四拾貳圓
  餘(平米當四拾參圓拾八錢)ト査定シ其
  ノ儘之ヲ評價格ト決定セルニ對シ渡地
  ハ驛前角地三十五坪ヲ坪當貳百圓八ツ
  山橋方面ニ向ヒ國道沿奧行五間通ヲ坪
  當百八拾圓乃至百五拾圓爾餘ノ五百七
  十四坪ハ之ヲ裏地ト看做シ前記鑑定價
  格中最低ニ近キ坪當百貮拾貳圓餘ト評
  定シタルモノニシテ該裏地百貳拾貳圓餘
  ヲ受地ノ裏地坪當百四拾圓ニ比スルニ
  拾七圓餘低價ニ當リ彼此權衡ヲ失シ評
  價當ヲ得タルモノニ非ス本件ハ用地ノ
  交換ニ當リ價格ノ評定其ノ宜シキヲ得
  ス國庫ニ損失ヲ及ホシタルモノニシテ
  不當ナリトス
  旣往年度
  昭和三年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (一)幸橋稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告ノ一)
  円
  二、〇〇四·〇〇〇
  本件ハ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ生
  セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  昭和四年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (二)横濱稅務署ノ徵收過ニ屬スルモノ
  (會計檢査院報告ノ二)
  円
  六、九〇五·八三〇
  同署ノ徵收過ニ屬スルモノ
  一、八七六·〇〇〇
  本件ハ孰モ取扱ノ過誤ニ因リ徵收過ヲ
  生セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  昭和五年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (三)幸橋稅務署ニ於テ徴收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告ノ三)
  円
  八、八四三·七〇〇
  本件ハ取扱ノ過誤ニ因リ徴收不足ヲ生
  セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  昭和六年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (四)幸橋稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告ノ五)
  四、九四〇·九〇〇
  右ハ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ生セ
  シメタルモノニシテ不當ナリトス
  昭和七年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (五)永代橋稅務署ノ徵收不足ニ屬スル
  モノ(會計檢査院報告ノ六)
  円
  八七、〇一七·六九〇
  營業收益稅ニ於テ同署ノ徵收不足
  ニ屬スルモノ(會計檢査院報〓同上)
  八七五·六二〇
  (六)品川稅務署ノ徵收不足ニ屬スルモ
  ノ(會計檢査院報告同上)
  円
  五、二九三·二〇〇
  同署ノ徴收不足ニ屬スルモノ〓
  計檢査院報告同上)
  九一〇·〇〇〇
  右ハ孰モ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ
  生セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  第五項相續稅
  (+)西宮稅務署ニ於テ徴收ニ係ル〓 〓
  計檢査院報〓ノ七)
  円
  四、八〇九·〇五〇
  右ハ西宮市辰馬某ニ對シ相續稅法第二
  十三條ニ依リ遺產相續開始シタルモノ
  ト看做シ七囘ニ分割課稅ヲ爲シタル稅
  額五萬四千餘圓ノ年賦延納額トシテ本
  年度ニ徵稅シタル稅額ナリ本件ハ昭和
  六年五月二十六日乃至同年六月二十五
  日及七年六月十四日乃至八年一月二十
  三日ノ間二囘ニ贈與ヲ爲シタルモノト
  認ムヘキモノニシテ七囘ニ分割決定シ
  タル爲稅額參萬六千餘圓ノ徵收不足ヲ
  來セルモノナリ依テ本件ハ不當ナリト
  ス
  內務省所管
  歲出臨時部
  第一款補助費
  第十二項都市失業應急事業費補
  助
  (ヘ)山口縣ノ支出ニ係ル(會計檢査院
  報〓ノ八)
  円
  四四、八八九·〇〇〇
  右ハ下關市ニ於テ昭和七年度失業應急
  事業トシテ施行セル同市大字大坪町字
  筋川ヨリ大字幡生町宇山ノ田ニ至ル都
  市計畫街路市道ノ新設事業費支出總額
  拾五萬五千餘圓ノ內勞力費及勞働手帳
  作製費八萬九千餘圓ニ對シ同市ニ補助
  金トシテ交付シタルモノニシテ本件ハ
  補助金交付ニ當リ調査監督其ノ宜シキ
  ヲ得サリシニ因ルモノニシテ不當ナリ
  トス
  特別會計
  拓務省所管
  樺太廳
  歲入經常部
  第一款租稅
  第二項所得稅
  (九)樺太廳泊支廳ニ於テ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報告ノ九)
  円
  一三、九四七·七五〇
  右ハ樺太工業株式會社自昭和六年十月至同
  七年三月
  事業年度分所得ノ決定ニ営田リ太平炭山燒
  失物資償却貳萬四千餘圓及賣材損失金
  償却貳拾五萬四千餘圓ハ孰モ既往事業
  年度ノ損金ナルニ之ヲ當期ノ損金ニ認
  容シタルニ因ルモノニシテ本件ハ取扱
  ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ生セシメタル
  モノニシテ不當ナリトス
  昭和八年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (一〇)東稅務署ノ徵收不足ニ屬スルモ
  ノ(會計檢査院報告ノ一〇)
  円
  六八、二一一·八〇〇
  同署ノ徵收不足ニ屬スルモノ
  (會計檢査院報告同上)
  円
  九、三五九·三八〇
  (一一)四谷稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報〓同上)
  円
  一〇、四四六·〇一〇
  (一二)四日市稅務署ニ於テ徵收不足ニ
  屬スルモノ(會計檢査院報告同
  占
  円
  六、一九七·七〇〇
  (一三)東稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告同上)
  円
  三、七七三·一七〇
  (一四)南稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告同上)
  二、六四一·八〇〇
  (一五)小樽稅務署ニ於テ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報〓同上)
  二、五一九·三二〇
  右ハ孰モ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ
  生セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  農林省所管
  歲出臨時部
  第十九款農村經濟更生施設費
  第三項助成費
  (一六)農林省ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ一一)
  円
  一二、七二二·〇〇〇
  本件ハ補助金ノ交付ニ當リ調査監督其
  ノ宜シキヲ得サリシニ因ルモノニシテ
  不當ナリトス
  特別會計
  拓務省所管
  朝鮮總督府
  歲出臨時部
  第九款砂防事業費
  第一項砂防事業費
  (一七)咸鏡北道ノ支出ニ係ル(會計檢
  査院報〓ノ一二)
  円
  六七〇·四六〇
  右ハ砂防工事用人夫賃トシテ證明シタ
  ルモノナルモ其ノ實咸鏡北道雇森口某外
  一名カ明川砂防工事事務所ニ勤務中單
  獨又ハ共謀ノ上關係書類ヲ僞造シ騙取
  シタルモノナリ本件ハ虚構ノ事實ニ對
  シ支拂ヲ爲シタルモノニシテ不當ナリ
  トス
  第二十二款北鮮開拓事業費
  第三項拓殖道路改修費
  (一八)咸鏡北道ノ支出ニ係ル(會計檢
  査院報〓ノ一三)
  円
  一、三七六·五〇〇
  右ハ支障物件移轉補償費トシテ證明シ
  タルモノナルモ其ノ實同道雇金某カ移
  轉補償ニ關スル事務ヲ擔任中關係書類
  ヲ僞造シ騙取シタル總額千九百餘圓ノ
  內ニシテ右ノ外國庫補助ニ係ル道費施
  行ノ窮民救濟及時局應急施設費中同人
  ノ爲千七百餘圓ヲ騙取セラレタルモノ
  アリ本件ハ虚構ノ事實ニ對シ支拂ヲ爲
  シタルモノニシテ不當ナリトス
  臺灣總督府
  歲入經常部
  第一款租稅
  第二項所得稅
  (一九)臺中州ノ徵收ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ一四)
  円
  五、八六四·一〇〇
  本件ハ〓算所得ノ決定ニ當リ調査其ノ
  宜シキヲ得ス多額ノ徵收不足ヲ來シタ
  ルモノニシテ不當ナリトス
  樺太廳
  歲入經常部
  第一款租稅
  第二項所得稅
  (二〇)樺太廳大泊支廳ノ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報告ノ一
  五
  円
  四、〇二三·八〇〇
  同廳ノ徴收不足ニ屬スルモノ(會
  計檢査院報告同上)
  、〇四〇·〇〇〇
  右ハ大泊町木原某ノ所得額及營業純益
  額ヲ決定スルニ當リ造林所得四萬九千
  圓ヲ九千圓ト爲シタルニ因ルモノナリ
  依テ本件ハ不當ナリトス
  昭和九年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (二一)神田橋外五稅務署ニ於テ徴收不
  足ニ屬スルモノ(會計檢査院報
  告ノ一六)
  円
  一二、〇〇三·九七〇
  (二二)上川稅務署ノ徵收不足ニ屬スル
  モノ(會計檢査院報告同上)
  三、四二二·二三〇
  同署ノ徴收不足ニ屬スルモノ(會
  計檢査院報告同上)
  六八二·二五〇
  (二三)南稅務署ノ徵收過ニ屬スルモノ
  (會計檢査院報告同上)
  円
  六、四六二·六六〇
  同署ノ徵收過ニ屬スルモノ〓
  計檢査院報〓同上)
  円
  三、四一一·九〇〇
  (二四)永代橋稅務署ニ於テ徵收過ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報〓同上)
  円
  三、五七二·一〇〇
  (二五)淀橋稅務署ニ於テ徵收過ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告同上)
  円
  三、一八四·〇〇〇
  (二六)東稅務署ニ於テ徵收過ニ屬スル
  モノ(會計檢査院報告同上)
  円
  三、一〇九·八一〇
  右ハ孰モ取扱ノ過誤ニ因リ徵收上過不
  足ヲ生セシメタルモノニシテ不當ナリ
  トス
  第十二項關稅
  (二七)神戶稅關ニ於テ徵收不足ニ屬ス
  ルモノ(會計檢査院報告ノ一七)
  円
  二、一三九·二六〇
  本件ハ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足ヲ生
  セシメタルモノニシテ不當ナリトス
  特別會計
  大藏省所管
  國有財產整理資金
  歲入
  第一款國有財產整理資金收入
  第一項國有財產賣拂代
  (二八)名古屋稅務監督局ノ徵收ニ係ル
  (會計檢査院報告ノ一八)
  円
  三、四七七·九四〇
  右ハ昭和八、九兩年度ニ於テ長野縣北
  佐久郡輕井澤町大字輕井澤所在宅地畑
  及原野一萬五千餘坪餘ヲ隨意契約ニ依
  リ上田某外三十餘名ニ賣拂ヒタル代價
  貮萬八千餘圓ノ內ニシテ本件ハ國有財
  產ノ賣拂ニ當リ價格ノ決定低廉ニ失シ
  國庫ニ損失ヲ及ホシタルモノニシテ不
  當ナリトス
  文部省所管
  學校及圖書館
  歲出經常部
  第一款學校及圖書館
  第 4校館費
  (二九)東京高等商船學校ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報告ノ一九)
  円
  四五、八二五·七九〇
  右ハ同校寄宿舍ニ收容セル給費生ニ對
  シ支給シタル食料ニシテ本件ハ生徒食
  費ノ支給ニ關シ措置其ノ宜シキヲ得サ
  リシモノニシテ不當ナリトス
  拓務省所管
  臺灣總督府
  歲出經常部
  第十四款專賣局
  第三項專賣品補償及購買費
  (三〇)臺灣總督府專賣局ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報告ノ二〇)
  円
  六二四、二〇〇·〇〇〇
  本件ハ購入價格ノ決定ニ當リ基準價格
  ノ見積過大ニ失シ高價ニ購入ヲ爲スニ
  至リタルモノニシテ不當ナリトス
  樺太廳
  歲入經常部
  第一款租稅
  第二項所得稅
  (三一)樺太廳大泊支廳ノ徵收不足ニ屬
  スルモノ(會計檢査院報告ノ二
  一)
  円
  一四、二六九·九六〇
  同廳ノ徵收不足ニ屬スルモノ(會
  計檢査院報告同上)
  二、五二〇·一五〇
  右ハ孰レモ取扱ノ過誤ニ因リ徵收不足
  ヲ生セシメタルモノニシテ不當ナリト
  ス
  警告ヲ附セル事項
  一般會計
  內務省所管
  歲出臨時部
  第十一款北海道拓殖費
  第三項產業費
  (一)北海道廳ノ支出ニ係ル(會計檢査
  院報告ノ二)
  円
  五一九、九四七·〇〇〇
  右ハ明治製糖株式會社及北海道製糖株
  式會社ニ對シ甜菜糖ノ原料損耗費補助
  原料運搬費補助採種圃補助及病蟲害驅
  除豫防補助トシテ交付セル金額ニシテ
  本件ハ補助金ノ交付ニ當リ措置其ノ宜
  シキヲ得ス依テ警告ス
  特別會計
  海軍省所管海軍工廠資金
  歲出
  第一款材料物品費
  第一項材料物品費
  (二)橫須賀海軍工廠ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ一)
  円
  四二、九四七·〇四二
  右ハ同廠ニ於テ日本電化工業株式會社
  ト購入契約ニ係ル壓縮酸素ノ代價ニシ
  テ本件ハ物件ノ購買ニ當リ價格ノ決定
  其ノ宜シキヲ得ス依テ警告ス
  (三)橫須賀海軍工廠ノ支出ニ係ル會
  計檢査院報〓ノ二)
  円
  一六、二六三·三八〇
  右ハ同廠ニ於テ指名競爭ニ依リ株式會
  社松尾工場ヨリ購入セル電線貫通金物
  ノ代價ニシテ本件ハ物件ノ購入ニ當リ措
  置其ノ宜シキヲ得サル嫌アリ依テ警告ス
  海軍省所管海軍火藥廠
  歲出
  第一款海軍火藥廠作業費
  第二項事費業
  1四海軍火藥廠ノ支出ニ係ル(會計檢
  査院報〓ノ一)
  円
  三三八、一八二·二六〇
  右ハ同廠ニ於テ衣ケ浦綿絲株式會社外
  三名ヨリ隨意契約ヲ以テ購入セル綿絲
  ノ代價ニシテ本件ハ物件ノ購買ニ當リ
  價格ノ決定其ノ宜シキヲ得ス依テ警告
  ス
  遞信省所管通信事業
  用品勘定
  歲出
  第一款通信事業用品及工作費
  第二項用品及工作費
  (二)遞信省經理局ノ支出ニ係ル(會計
  檢査院報告ノ一)
  円
  二九、六五〇·〇〇〇
  右ハ日本電氣株式會社外一名ヨリ隨意
  契約ヲ以テ購入セル十囘線市外線繼電
  器群裝置ノ代價ニシテ本件ハ物件ノ購
  入ニ當リ其ノ措置妥當ナラス依テ警告
  ス
  注意事項
  一般會計
  海軍省所管
  歲出經常部
  第二款軍事費
  第五項造船造兵及修理費
  (一)吳海軍經理部ノ支出ニ係ル(會計
  檢査院報告ノ一)
  円
  二九〇、七七六·三九三
  右ハ吳海軍工廠ニ於テ昭和九年度以降
  同廠事業ノ附屬費(間接費)トシテ施行
  セル九附發一三-九及一〇附發一三
  -八動力線設備竝之カ附帶工事費ニ
  シテ本件ハ工事ノ施行ニ當リ措置其ノ
  宜シキヲ得サル嫌アリ依テ注意ヲ促ス
  (二)横須賀海軍經理部ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報〓ノ二)
  円
  一三、七〇〇·〇〇〇
  右ハ海軍航空廠ニ於テ昭和十年六月鈴
  木某ノ請負ニ付シ實施シタル移動格納
  庫二棟ノ移轉工事費ニシテ本件ハ工事
  ノ施行上措置其ノ宜シキヲ得サル嫌ア
  リ依テ注意ヲ促ス
  第三款航空隊設備費
  第一項航空隊設備費
  (三)佐世保海軍經理部ノ支出ニ係ル(會
  計檢査院報告ノ五)
  円
  七六、六〇三·一八〇
  右ハ佐世保海軍建築部ニ於テ施行シタ
  ル大村海軍航空隊飛行場擴張其ノ他工
  場ノ內表襲工事及同在飛行場補修工事
  用トシテ直營採取セル野芝ノ費額ニシ
  テ本件ハ工事ノ施行ニ當リ措置其ノ宜
  シキヲ得サル嫌アリ依テ注意ヲ促ス
  特別會計
  鐵道省所管帝國鐵道
  資本勘定
  歲出
  第一款鐵道建設改良及自動車線設
  備費
  第二項鐵道改良費
  (四)鐵道省ノ支出ニ係ル(會計檢査院
  報〓ノ二)
  円
  八、六五〇·一七〇
  右ハ飯田町驛構內擴張ノ爲買收シタル
  麴町區飯田町五丁目四番地所在土地二
  百六十坪餘ニ存スル木造亞鉛引鐵板葺
  家屋八棟及其ノ附屬工作物ノ移轉料等
  トシテ藤本某他六名ニ支拂ヒタル金額
  ノ內ニシテ本件ハ土地ノ買收ニ伴フ地
  上物件ノ撤去ニ關シ措置其ノ宜シキヲ
  得サル嫌アリ依テ注意ヲ促ス
  拓務省所管朝鮮總督府
  歲出臨時部
  第四款補助及奬勵金
  第七項私設鐵道補助
  (五)朝鮮總督府鐵道局ノ支出ニ係ル
  (會計檢査院報〓ノ一)
  円
  一〇九、八三三·九四〇
  右ハ朝鮮京南鐵道株式會社昭和十年下
  半期分ニ對スル補助金ニシテ本件ハ補
  助金ノ支給ニ當リ措置其ノ宜シキヲ得
  サル嫌アリ依テ注意ヲ促ス
  旣往年度
  昭和六年度
  一般會計
  歲入經常部
  第一款租稅
  第一項所得稅
  (六)館林稅務署ノ徵收ニ係ル(會計檢
  査院報〓ノ四)
  円
  三七、九八九·一五〇
  本件ハ徵稅上ノ措置其ノ宜シキヲ得サ
  ル嫌アリ依テ注意ヲ促ス
  政府ノ辯明ヲ認メタルモノ
  昭和十年度
  一般會計歲出ニ於テ
  大藏省所管
  歲出經常部
  印刷物請負ノ件(會計檢査院報〓ノ一)
  一件
  工事施行ノ件(會計檢査院報告ノ二)一
  件
  陸軍省所管
  歲出經常部
  物件購入ノ件(會計檢査院報〓ノ一〇)
  一件
  特別會計歲出ニ於テ
  拓務省所管朝鮮鐵道用品資金
  物件購入ノ件(會計檢査院報告ノ一)一
  件
  官有物
  國有地貸付ノ件(會計檢査院報〓ノ四)
  一件
  附帶決議
  一昭和十年度ノ決算ヲ審査スルニ當リ
  不法、不當ノモノ數十件ノ多キニ及ヒ
  金額モ亦巨額ニ達セルハ監督其ノ當ヲ
  失スルニ因ル政府ハ更ニ一段ノ努力ヲ
  拂フヘシ
  一從來議會ニ於テ警告ヲ與ヘタル豫算
  ノ流用、繰越額及不用額等ノ點ニ關シ
  改善ノ蹟尠キノミナラス特ニ軍事費、
  特別會計竝外地ニ於テ遺憾ノ點多シ政
  府ハ院議ヲ尊重シ將來速ニ之等諸點ノ
  改善ヲ期スヘシ
  報〓書
  一昭和十年度國有財產增減總計算書
  右ハ本院ニ於テ是認スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月三日
  決算委員長宮澤裕
  衆議院議長小山松壽殿
  〔宮澤裕君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=3

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• 004・宮澤裕

  ○宮澤裕君　只今上程ニ相成リマシタ昭和
  十年度一般會計歲入歲出總決算、同特別會
  計歲入歲出決算及ビ十年度國有財產增減總
  計算書ノ審議ヲ內容ト致シマスル決算委員
  會ノ經過竝ニ結果ヲ簡單ニ御報告申上ゲマ
  ス、委員長ニハ不肖宮澤裕選任セラレ、理
  事ニハ佐藤與一君、古島義英君、吉植庄亮君、
  岩元榮次郞君、北勝太郞君、松永義雄君ノ
  六君ガ御選任ニナラレマシタ、御承知ノ通
  リ本決算ハ去ル七十議會ニ於テ決算委員會
  デ議了サレテ居ルノデアリマスガ、意外ノ
  解散ノ爲ニ本會議ノ承認ヲ求ムルコトガ出
  來ナカッタガ爲ニ、審議未了ニ終ッテ居ルノ
  デアリマス、併ナガラ總選擧後ノ新議會デ
  モアリマスルガ爲ニ、更ニ之ヲ再檢討スル
  ノ必要アリト認メマシテ、數日間熱心ニ質
  疑應答ヲ繰返シタノデアリマスルガ、總會
  ヲ開キマスルコト五囘デアリマス、小委員
  會一囘、分科會ハ短期ノ議會デモアリ、且
  ツ先例ニ依リマシテ之ヲ省略スルコトニ致
  シマシテ審議ヲ進メクノデアリマス、審議
  ハ專ラ會計檢査院ノ報〓書ト政府ノ辯明書
  ニ依リマシテ審議ヲ致シタノデアリマスル
  ガ、其結果一般會計歲入歲出、各特別會計歲
  入歲出ニ於テ、不法ト認メマスルモノガ一
  件、不當ト認メマスルモノガ四十八件ノ多
  數ニ上ッテ居リマス、尙ホ其他ニ既往年度ノ
  未確定ノ決算中ニモ不當ト認メマスルモノ
  ガ三十一件アルノデアリマス、是等ヲ合計
  致シマスルト云フト八十件ノ多キ不當、不
  法ノ歲出歲入ガ行ハレテ居ルノデアリマス
  委員諸君ノ質疑ハ渡邊玉三郞君、田中好
  君、古島義英君、岩元榮次郞君、坂下仙一
  郞君、松永義雄君、福田關次郞君、吉植庄
  亮君、小野謙一君、塚本重藏君、星一君、
  何レモ熱心ナル質疑應答ガアッタノデアリ
  やく、質疑應答ノ內容ハ速記錄ニ就テ御覽
  ヲ願ヒ、數字上ニ對スル內容ハ、不日皆サ
  ンノ御手許ニ御配付申上ゲマスル委員長ノ
  報告書ニ依ッテ御承知ヲ願ヒタイト思ヒマ
  シテ、此席ニ於テ御報告申上ゲルコトハ省
  略致シマス、斯樣ニ審議ヲ繼續致シマシテ、
  最後ニ各派ノ討論ニ入ッタノデアリマスル
  ガ、民政黨ノ佐藤與一君ヨリハ、斯ノ如キ
  多數ノ不當不法ノ發見サレルコトハ洵ニ遺
  憾デアルガ、左記ノ附帶決議ヲ付スルコト
  ヲ條件トシテ本決算ヲ承認スル旨ノ意見ノ
  陳述ガアッタノデアリマス、其附帶決議ノ內
  容ハ二項ニナッテ居リマスルガ、玆ニ之ヲ朗
  讀致シマス
  附帶決議
  一昭和十年度ノ決算ヲ審査スルニ當リ
  不法、不當ノモノ數十件ノ多キニ及ヒ
  金額モ亦巨額ニ達セルハ監督其ノ當ヲ
  失スルニ因ル政府ハ更ニ一段ノ努力ヲ
  拂フヘシ
  -從來議會ニ於テ警告ヲ與ヘタル豫算
  ノ流用、繰越額及不用額等ノ點ニ關シ
  改善ノ蹟尠キノミナラス特ニ軍事費、
  特別會計竝外地ニ於テ遺憾ノ點多シ政
  府ハ院議ヲ尊重シ將來速ニ之等諸點ノ
  改善ヲ期スヘシ
  斯ウ云フ附帶決議デアルノデアリマス、之
  ニ對シテ政友會ノ岩元榮次郞君ヨリ贊成ノ
  御主張ガアリ、社大ノ松永義雄君カラモ
  同樣ノ贊成ノ御主張ガアッタノデアリマ
  ス、更ニ東方會ノ小野謙一君ハ討論ニ
  御起チニナリマシテ、大體佐藤君ノ御意見
  ニ贊成デアルガ、唯此歲出ノ中ニ於テ會
  計檢査院ノ報告書ヲ見ルト、歲出ノ部ニ
  於テ海軍省所管ノ所謂海軍ノ火藥廠ノ事業
  費ノ中ニ、火藥原料ノ綿絲ヲ購入スルニ當ツ
  テ、陸軍省ノ造兵廠ノ火藥ノ原料デアル綿
  絲ノ購入價格ヨリ高キニ失シタルモノガア
  ル、是ハ同ジ火藥ノ原料デアル綿絲ノ價格
  ガ如何ニモ其間ニ相違ガアルカラ、將來海
  軍火藥廠ニ於テハ、之ヲ注意スル必要ガア
  ルト云フ警告ガ附セラレテ居ルノデアリマ
  ス、之ニ對シテ海軍省ハ其警告ハ當ラヌ、
  ト云フノハ同ジ火藥ノ原料デアッテモ、海軍
  ノハ主トシテ水上ニ於ケル軍艦ノ使フモノ
  デアッテ、其品質ヲ精選シナケレバ用ヲ爲サ
  ヌノデアル、優良ナル規格ニ屬スルモノデ
  アルカラ、價格ノ高イノハ當然デアル、デア
  ルカラ其警告ハ不當デアルト云フコトノ政
  府ノ辯明書ガアルノデアリマスルガ、小野
  謙一君ハ此政府ノ辯明ガ妥當デアッテ、會計
  檢査院ノ報〓ガ不當デアルト云フ御主張ヲ
  條件トシテ、佐藤君ノ發言ニ全然贊成シテ、
  本案ヲ承認スルト云フ旨ノ御發言ガアッタ
  ノデアリマス、是ニ於テ最後ニ採決ヲ致シ
  マシタ所、起立總員デ可決致シタノデアリ
  マス
  尙ホ其外ニ昭和十年度ノ國有財產增減總
  計算書ノ承認ヲ求ムルノ件デアリマスルガ、
  是ハ小委員會ヲ組織致シマシテ、委員長ニ
  ハ民政黨ノ古島義英君ガ御就任ニナリ、是
  認スベキモノト認ムト云フ御報告ガアッテ、
  是モ付議致シタノデアリマスガ、全員一致
  可決サレタノデアリマス、以上大要簡單ニ
  報〓申上ゲマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=4

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• 005・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　採決致シマス、先ヅ
  昭和十年度歲入歲出總決算、昭和十年度各
  特別會計歲入歲出決算、委員長報告ヲ是認
  スルニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ求メマス
  〔總員起立〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=5

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• 006・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　起立總員、仍テ本件
  ハ委員長報告ヲ是認スルニ決シマシタ(拍手)
  次ニ昭和十年度國有財產增減總計算書ノ委
  員長報告ヲ是認スルニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=6

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• 007・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ本件ハ委員長報告ヲ是認スルニ決
  シマシタ(拍手)-日程第三乃至第五ハ同
  一委員ニ付託シタル議案デアリマスカラ、一
  括議題ト爲スニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=7

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• 008・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ日程第三貿易及關係產業ノ調整ニ
  關スル法律案、日程第四貿易組合法案、日
  程第五工業組合法中改正法律案、右三案ヲ
  一括シテ第一讀會ノ續ヲ開キマス、委員長
  ノ報〓ヲ求メマス-增田義一君
  第三貿易及關係產業ノ調整ニ關スル
  法律案(政府提出、貴族院送付)
  第一讀會ノ續(委員長報告)
  第四貿易組合法案(政府提出、貴族
  院送付)第一讀會ノ續(委員長報〓)
  第五工業組合法中改正法律案(政府
  提出、貴族院送付)
  第一讀會ノ續(委員長報〓)
  報告書
  一貿易及關係產業ノ調整ニ關スル法律案
  (政府提出、貴族院送付)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  委員長增田義
  衆議院議長小山松壽殿
  附帶決議
  一貿易及關係產業ノ調整法ハ內外地共
  通ノ適用ヲ見ルニアラサレハ本法本來ノ
  目的ヲ達成スルコト困難ナルヲ認ム依
  テ政府ハ外地ニ對シテモ本法ヲ適用ス
  ルノ方途ヲ講スヘシ
  政府ハ輸出入ノ統制ニ依リ物價ノ騰
  貴ヲ來ササルヤウ特ニ注意スヘシ
  政府ハ北支事變ニ依リ對支貿易ニ打
  撃ヲ被リツツアル關係當業者ニ對シ新
  販路開拓ノ對策ヲ講スヘシ
  報告書
  一貿易組合法案(政府提出、貴族院送付)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  委員長增田義
  衆議院議長小山松壽殿
  附帶決議
  -貿易及關係產業ノ調整法ハ內外地共
  通ノ適用ヲ見ルニアラサレハ本法本來
  ノ目的ヲ達成スルコト困難ナルヲ認ム
  依テ政府ハ外地ニ對シテモ本法ヲ適用
  スルノ方途ヲ講スヘシ
  -政府ハ輸出入ノ統制ニ依リ物價ノ騰
  貴ヲ來ササルヤウ特ニ注意スヘシ
  -政府ハ北支事變ニ依リ對支貿易ニ打
  擊ヲ被リツツアル關係當業者ニ對シ新
  販路開拓ノ對策ヲ講スヘシ
  報告書
  一工業組合法中改正法律案(政府提出、貴
  族院送付)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  委員長增田義一
  衆議院議長小山松壽殿
  附帶決議
  →貿易及關係產業ノ調整法ハ內外地共
  通ノ適用ヲ見ルニアラサレハ本法本來
  ノ目的ヲ達成スルコト困難ナルヲ認ム
  依テ政府ハ外地ニ對シテモ本法ヲ適用
  スルノ方途ヲ講スヘシ
  -政府ハ輸出入ノ統制ニ依リ物價ノ騰
  貴ヲ來ササルヤウ特ニ注意スヘシ
  -政府ハ北支事變ニ依リ對支貿易ニ打
  擊ヲ被リツツアル關係當業者ニ對シ新
  販路開拓ノ對策ヲ講スヘシ
  〔增田義一君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=8

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• 009・増田義一

  ○增田義一君　只今上程サレマシタ三案ノ
  委員會ノ經過竝ニ結果ヲ極メテ簡單ニ御報
  〓致シマス、此貿易關係ノ法案ハ物價ニ關
  係シ、同時ニ國民經濟及ビ其生活ニ影響ス
  ルコト重大ナ法案デアリマス、卽チ貿易及
  關係產業ノ調整ニ關スル法律案ハ國際貿易
  ノ現狀ト、現下內外ノ狀況ニ鑑ミ、輸出又
  ハ輸入ノ制限及ビ禁止ヲ爲シテ貿易ノ統制
  ヲ圖リ、以テ貿易ノ伸張ト、國際收支ノ均
  衡竝ニ物資ノ需要供給ノ調整ニ資セントス
  ルモノデアリマス、又貿易組合法案ガ、輸
  出組合制度ニ依ッテ輸出ノ統制ヲ强化スル
  ト共ニ、輸入組合制度ヲ設ケテ輸入ノ統制
  ヲ圖ラントスルノモ、亦工業組合法ヲ改正
  シテ工業組合ノ統制ヲ强化スルノモ、皆貿
  易統制ヨリ出發シテ居ルノデアリマス、要
  スルニ貿易ヲ統制シテ、國際收支ノ均衡ヲ
  圖ラントスルノガ根本目的デアリマス、此
  三案ニ對シテ二日間ニ亙リ各委員ヨリ適切
  有益ナル多數ノ質疑ガアリマシテ、之ニ對
  シテ商工大臣及ビ政府委員ヨリ懇切ナル答
  辯ガアリマシタ、而シテ質疑ヲ終了シマシ
  テ、直チニ討論ニ入リマシタ、民政黨ヲ代
  表シテ中村梅吉君ヨリ民政黨、政友會、第
  一議員倶樂部、社會大衆黨ト協議ノ上、三
  箇條ノ附帶決議ヲ付シテ原案贊成ノ意見ヲ
  述ベラレマシタ、政友會ヲ代表シテ川崎巳
  之太郞君ヨリ同樣ノ贊成演說ガアリマシタ、
  又第一議員倶樂部ヲ代表シテ高岡大輔君ヨ
  リモ同樣ノ贊成演說ガアリ、又社會大衆黨
  ヲ代表シテ井上良次君ヨリ原案モ附帶決議
  モ贊成シタル上、尙ホ五箇條ノ希望條項ヲ
  提出サレマシタ
  採決ノ結果、原案ニ附帶決議ヲ附シテ滿
  場一致可決致シマシタ、其附帶決議ヲ朗讀
  致シマス
  附帶決議
  -貿易及關係產業ノ調整法ハ內外地共
  通ノ適用ヲ見ルニアラサレハ、本法本
  來ノ目的ヲ達成スルコト困難ナルヲ認
  ム、仍テ政府ハ外地ニ對シテモ本法ヲ
  適用スルノ方途ヲ講スヘシ
  一政府ハ輸出入ノ統制ニ依リ、物價ノ
  騰貴ヲ來ササルヤウ特ニ注意スヘシ
  一政府ハ北支事變ニ依リ對支貿易ニ打
  撃ヲ被リツヽアル關係當業者ニ對シ新
  販路開拓ノ對策ヲ講スヘシ
  以上三ツガ附帶決議デアリマス
  尙ホ社會大衆黨ノ希望條項ハ、委員長ガ
  本會議ニ於テ委員會ノ經過竝ニ結果ヲ報〓
  スル際、特ニ朗讀シテ貰ヒタイトノ熱心ナ
  ル希望ガアリマシタ、委員會ハ之ヲ容レル
  コトニナリマシタカラ、玆ニ朗讀致シマス
  希望條項
  一政府ハ貿易及關係產業調整ニ關スル
  法律ノ運用ニ方リ、大資本家ヲ背景ト
  スル大貿易業者ノ利益ヲ擁護スルガ爲
  ニ、中小貿易業者竝ニ中小貿易業者ヲ
  壓迫スルガ如キコトナキ樣注意スベキ
  コト
  二本法ノ運用如何ハ全國民經濟及國民
  生活ニ重大ナル影響アルニ鑑ミ貿易審
  議會及貿易統制協議會ノ委員トシテ、
  中小貿易業者及直接生產者竝ニ消費者
  ヲ代表スル者ヲ任命スベキコト
  三資力薄弱ナル工業組合ニ對シ唯單ナ
  ル統制ノ强化ヲ加フルトキハ工業組合
  內ノ資力多キ組合員ニ事業ノ制覇ヲ許
  スコトトナル實情ニ鑑ミ政府ハ工業組
  合員ニ對スル資金供給ノ圓滑ヲ圖ルヤ
  ウ善處スベキコト
  四工業組合ノ統制ニ於ケル生產割當ニ
  付テハ小工業者ヲ壓迫セザルヤウ、適
  當ナル方法ヲ講ゼラレタキコト
  五工業組合傘下ノ勞働者ニ對シテハ現
  行健康保險法ヲ活用シテ同法ノ恩典ニ
  浴セシメルヤウ圖ルト共ニ工場法ヲ改
  正シテ工業組合關係勞働者ニモ廣汎ニ
  工場法ヲ適用セラレタキコト
  是ガ希望條項デアリマス、此段御報告申上
  ゲマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=9

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• 010・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　三案ノ第二讀會ヲ開
  クニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=10

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• 011・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ三案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシ
  タ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=11

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• 012・中山福藏

  ○中山福藏君　直チニ三案ノ第二讀會ヲ開
  キ第三讀會ヲ省略シテ委員長報吉ノ通リ可
  決セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=12

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• 013・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　中山君ノ動議ニ御異
  議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=13

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• 014・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ直チニ三案ノ第二讀會ヲ開キ議案
  全部ヲ議題ト致シマス
  貿易及關係產業ノ調整ニ關スル法律案
  第二讀會(確定議)
  貿易組合法案第二讀會(確定議)
  工業組合法中改正法律案
  第二讀會(確定議)

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• 015・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　別ニ御發議モアリマ
  セヌ、第三讀會ヲ省略シテ三案トモ委員長
  報告通リ可決確定致シマシタ(拍手)-日
  程第六、百貨店法案ノ第一讀會ノ續ヲ開キ
  マス、委員長ノ報〓ヲ求メマス-委員長
  星島二郞君
  第六百貨店法案(政府提出、貴族院
  送付)第一讀會ノ續(委員長報〓)
  報〓書
  一百貨店法案(政府提出、貴族院送付)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  委員長星島二郞
  衆議院議長小山松壽殿
  〔星島二郞君登壇〕

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• 016・星島二郎

  ○星島二郞君　百貨店法案ノ委員會ノ經過
  竝ニ結果ヲ御報告致シマス、本法案ハ前議
  會ニ提出サレタモノデアリマシテ、審議ハ
  殆ド盡サレテ居ッタノデアリマス、併シ法
  案ガ消費者、小賣業者、百貨店ニソレノ
  非常ナ影響ヲ及ボシマスノデ、委員會ニ於
  キマシテモ殆ド各委員非常ニ熱心ナ質疑ガ
  アリマシタ、又政府モ懇切ナル答辯ガアリ
  マシタ、詳シイコトハ速記錄ニ讓リタイト
  思ヒマスルガ、採決ニ入ルニ當リマシテ政友
  會ノ紅露君ヨリ各派ノ諒解ヲ得マシテ、本
  案ハ本來ハ修正シクイ點モアルノダケレド
  モ、旣ニ貴族院送付デアリマスルシ、一番
  本案ノ實施ニ當ッテ重要デアル百貨店委員
  會ノ運用ニ付テ、若シ政府ノ言明ガアラ
  バ無修正デ通シタイトノ御希望カラ、營
  業ノ許可、停止、取消、擴張、或ハ役員ノ
  解任、閉店時間、或ハ休業日、是等ノ重要
  ナル問題ニ付テハ必ズ百貨店委員會ニ掛ケ
  ルカト云フ問ニ對シマシテ、政府ヨリソレ
  等ハ必ズ百貨店委員會ニ掛ケルトノ言明ガ
  アリマシタノデ、討論ハ終結シマシテ、採
  決ニ入リマシタ、社會大衆黨ト第一議員倶
  樂部ヨリ第四條ニ對スル修正意見ガ出マシ
  タケレドモ、是ハ少數デ否決ニナリマシ
  タ、併ナガラ此四條ガ否決ニナッテモ、此
  法案ノ通過ハ望ムト云フコトデアリマシ
  テ、結局採決ニ至リマシテ、採決ノ結果全
  會一致デ之ヲ可決シタノデアリマス、各委
  員ヨリ附帶決議トシテノ希望條項ハ別ニア
  リマセヌデシタケレドモ、必ズ是ハ本會議ニ
  報〓ヲ望ムトノ御希望ノ下ニ諸種ノ希望ガ
  アリマシタ、隨分澤山デアリマスルカラ、
  其主ナ點ダケヲ御報告シタイト思フノデア
  リマス、百貨店委員會ニハ小賣業者、百貨
  店業者及ビ消費者ノ代表ヲ入レテ吳レルヤ
  ウニ、百貨店ノ從業員ノ待遇ニ能ク氣ヲ付
  ケテ吳レルヤウニ、本案ノ實施ヲ成ベク早
  クスルヤウニ、他人名義デ潜ル百貨店ガア
  ルカラ、之ヲ十分取締ルナウニ、出張販賣
  ニ付テモ能ク考ヘルヤウニ、最モ大切ナル
  問題ト致シマシテ、中小ノ小賣業者、商人
  ヲ救濟スルニハ、此百貨店法案ダケデハ目
  的ガ達セヌノデ、根本的ナ救濟方法ヲ將來
  政府ハ考ヘヨ、斯ウ云フヤウナ希望ガ
  アッタノデアリマス、其他マダ述ベタイ點
  ガアリマスケレドモ、是ハ速記錄ニ讓リマ
  ス、委員會ハ全會一致デ可決サレタノデア
  リマス、此段御報告申上ゲマス

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• 017・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　本案ノ第二讀會ヲ開
  クニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=17

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• 018・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ本案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマシ
  タ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=18

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• 019・中山福藏

  ○中山福藏君　直チニ本案ノ第二讀會ヲ開
  キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報〓ノ通
  リ可決セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=19

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• 020・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　中山君ノ動議ニ御異
  議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=20

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• 021・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ直チニ本案ノ第二讀會ヲ開キ、議
  案全部ヲ議題ト致シマス
  百貨店法案第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=21

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• 022・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　別ニ御發議モアリマ
  セヌ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報告通
  リ可決確定致シマシタ(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=22

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• 023・中山福藏

  ○中山福藏君　議事日程變更ノ緊急動議ヲ
  提出致シマス、卽チ此際請願日程第一乃至
  第百四十八ヲ繰上ゲ上程シ、其審議ヲ進メ
  ラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=23

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• 024・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　中山君ノ動議ニ御異
  議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=24

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• 025・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ日程ノ順序ハ變更セラレマシク、
  請願日程第一乃至第百四十八ハ請願特別報
  告デアリマスカラ、例ニ依リ一括シテ議題
  ト致シマス、請願委員長ノ報〓ヲ求メマ
  ス-靑木亮貫君
  請願
  第(特別報告第一號)神饌米獻納ニ
  關スル請願(委員長報告)
  第二(特別報〓第二號)國道十號線改
  修促進ノ請願(委員長報告)
  第三(特別報〓第三號)牛淵川上流改
  修ノ請願(委員長報告)
  第四(特別報告第四號)利根川本支派
  川根本治水工事施行ノ請願
  (委員長報告)
  第五(特別報〓第五號)海部川改修ノ
  請願(委員長報告)
  第六(特別報告第六號)釜石港ニ防浪
  建築築造ノ請願(委員長報告)
  第七(特別報告第七號)深浦港修築工
  事繼續施行ノ請願(委員長報告)
  第八(特別報告第八號)標津ニ船入澗
  築設ノ請願(委員長報告)
  第九(特別報〓第九號)中頓別村ニ農
  事試驗場支場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第十(特別報〓第一〇號)東旭川村字
  瑞穗ヨリ沼ノ平ニ至ル區間ニ自動車
  道開鑿ノ請願(委員長報告)
  第十一(特別報〓第一一號)國有雜種
  財產特賣ニ關スル請願(委員長報告)
  第十二(特別報〓第一二號)雪國地方
  土地賃貸價格調査ニ關スル請願外六
  件(委員長報告)
  第十三(特別報告第一三號)土地賃貸
  價格更訂ニ關スル請願(委員長報告)
  第十四(特別報告第一四號)富良野町
  ニ無水酒精工場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第十五(特別報告第一五號)兵役義務
  者及傷痍軍人待遇改善急施ニ關スル
  請願外十四件(委員長報告)
  第十六(特別報告第一六號)下川根村
  ニ區裁判所出張所設置ノ請願
  (委員長報告)
  第十七(特別報〓第一七號)沖繩縣ニ
  官立專門學校設置ノ請願
  (委員長報告)
  第十八(特別報告第一八號)小學校〓
  員俸給全額國庫若ハ府縣費支辨ノ請
  願(委員長報告)
  第十九(特別報告第一九號)靑年學校
  〓員俸給全額國庫若ハ府縣費支辨ノ
  請願(委員長報告)
  第二十(特別報告第二〇號)弘前市ニ
  國立氣象觀測所設置ノ請願
  (委員長報告)
  第二十一(特別報告第二一號)災害防
  止林業施設計畫、樹立ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第二十二(特別報告第二二號)林道網
  計畫樹立實施ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第二十三(特別報告第二三號)造林國
  策樹立ニ關スル請願(委員長報告)
  第二十四(特別報告第二四號)留萠港
  ニ人造石油工場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第二十五(特別報告第二五號)吉川村
  ニ無集配郵便局設置ノ請願
  (委員長報告)
  第二十六(特別報告第二六號)富田浦
  町ニ富田東郵便局設置ノ請願
  (委員長報告)
  第二十七(特別報告第二七號)新改郵
  便取扱所ヲ無集配郵便局ニ改定ノ請
  願(委員長報告)
  第二十八(特別報告第二八號)横莊鐵
  道買收竝未成區間速成ノ請願
  (委員長報告)
  第二十九(特別報告第二九號)岩國、
  萩間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第三十(特別報告第三〇號)瀨棚、岩
  內間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第三十一(特別報告第三一號)上越西
  線鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第三十二(特別報告第三二號)余市、余
  別間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第三十三(特別報告第三三號)留萠、
  川上間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第三十四(特別報告第三四號)新宮、
  若櫻間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第三十五(特別報告第三五號)盛、釜
  石間鐵道速成ノ請願(委員長報告)
  第三十六(特別報〓第三六號)千葉、
  銚子間電化促進ノ請願(委員長報告)
  第三十七(特別報告第三七號)花園信
  號場ヲ停車場ニ變更ノ請願
  (委員長報告)
  第三十八(特別報告第三八號)小野信
  號所ヲ停車場ニ變更ノ願
  (委員長報告)
  第三十九(特別報告第三九號)六條村
  大字下六條ニ停車場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第四十(特別報告第四〇號)上富良野
  驛ニ跨線橋設置ノ請願(委員長報告)
  第四十一(特別報〓第四一號)東京驛
  東口本建築鐵道驛開設ニ關スル請願
  外五十八件(委員長報告)
  第四十二(特別報〓第四二號)小樽港
  鐵道省理立地內ニ漁船揚場設置ノ請
  願(委員長報告)
  第四十三(特別報告第四三號)河內、
  向原間省營自動車運輸開始ノ請願
  (委員長報告)
  第四十四(特別報〓第四四號)成東、
  佐原間省營自動車運輸開始ノ請願
  (委員長報告)
  第四十五(特別報告第四五號)阿土海
  岸鐵道速成ノ請願外一件
  (委員長報告)
  第四十六(特別報告第四六號)野澤、
  柳津間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第四十七(特別報告第四七號)河內、
  向原兩驛間鐵道敷設ノ請願
  (委員長報告)
  第四十八(特別報告第四八號)五條、
  新宮間鐵道敷設速成ノ請願
  (委員長報告)
  第四十九(特別報〓第四九號)日ノ影
  線延長ノ請願(委員長報告)
  第五十(特別報〓第五〇號)安藝阿
  賀、志和口兩驛間鐵道敷設ノ請願外
  件(委員長報告)
  第五十一(特別報告第五一號)津山、
  柵原間鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第五十二(特別報告第五二號)南小樽
  驛改築ノ請願(委員長報〓)
  第五十三(特別報〓第五三號)豐畑郵
  柵局ニ集配事務開始ノ請願
  (委員長報告)
  第五十四(特別報告第五四號)船員法
  適用外ノ船員保護法制定ノ請願
  (委員長報告)
  第五十五(特別報告第八二號)不正商
  品取締動行ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第五十六(特別報告第五五號)東北地
  方ニ於ケル國有林野解放其ノ他ノ請
  願外一件(委員長報告)
  第五十七(特別報告第五六號)濱ノ宮
  國有林拂下ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第五十八(特別報告第五七號)〓肭獸
  獵獲解禁ニ關スル請願(委員長報告)
  第五十九(特別報告第五八號)燒津漁
  港修築ノ請願(委員長報告)
  第六十(特別報告第五九號)蠶絲業組
  合法中改正ノ請願(委員長報告)
  第六十一(特別報告第六〇號)生牛乳
  ノ廉價供給策樹立ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第六十二(特別報告第六一號)從軍老
  兵年金法制定ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第六十三(特別報告第六二號)皇紀二
  千六百年祝典記念トシテ公社債劵ニ
  神武紀元年數併記ノ請願
  (委員長報告)
  第六十四(特別報告第六三號)砂糖輸
  入稅撤廢ニ關スル請願(委員長報告)
  第六十五(特別報告第六四號)蒟蒻粉
  關稅增額ノ請願(委員長報告)
  第六十六(特別報〓第六五號)小笠、
  榛原兩郡南部地方ニ酒精工場設置ノ
  請願(委員長報告)
  第六十七(特別報告第八三號)都市美
  審査委員會設置ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第六十八(特別報告第六六號)町村特
  別稅段別割ニ關スル法律改正ノ請願
  (委員長報告)
  第六十九(特別報告第六七號)廣〓物
  取締ニ關スル法令改正ノ請願
  (委員長報告)
  第七十(特別報〓第六八號)神湊港ニ
  大避難港修築ノ請願(委員長報告)
  第七十一(特別報〓第六九號)街路照
  明統制ニ關スル請願(委員長報告)
  第七十二(特別報告第七〇號)賣藥業
  者救濟ニ關スル請願(委員長報告)
  第七十三(特別報告第七一號)咯痰ノ
  取締ニ關スル請願(委員長報告)
  第七十四(特別報告第七二號)穀類混
  砂搗精禁止ノ請願(委員長報告)
  第七十五(特別報告第七三號)結核豫
  防ノ爲脂肪攝取奬勵ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第七十六(特別報告第七四號)海港檢
  疫法竝施行規則改正ノ請願
  (委員長報告)
  第七十七(特別報〓第七五號)稚內港
  ニ船入澗築設ノ請願(委員長報告)
  第七十八(特別報告第七六號)遠別村
  ニ船入潤築設ノ請願(委員長報告)
  第七十九(特別報〓第七七號)海部川
  改修ノ請願(委員長報告)
  第八十(特別報告第七八號)雪國地方
  土地賃貸價格調査ニ關スル請願外三
  件(委員長報〓)
  第八十一(特別報告七九號)兵役義務
  者及傷痍軍人待遇改善急施ニ關スル
  請願外五件(委員長報告)
  第八十二(特別報告第八〇號)上越西
  線鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第八十三(特別報〓第八一號)東京驛
  東口本建築鐵道驛開設ニ關スル請願
  外四十九件(委員長報告)
  第八十四(特別報告第八四號)天祖奉
  齋ノ普及奬勵ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第八十五(特別報告第八五號)天照皇
  大神祭日制定ノ請願(委員長報告)
  第八十六(特別報告第八六號)八木、
  高田兩町間國道改修ノ請願
  (委員長報告)
  第八十七(特別報〓第八七號)大阪、
  舞鶴間府縣道ヲ國道ニ編入ノ請願
  (委員長報告)
  第八十八(特別報告第八八號)國道十
  五號線改良工事年限短縮ノ請願
  (委員長報告)
  第八十九(特別報告第八九號)豐川改
  修ノ請願(委員長報告)
  第九十(特別報〓第九〇號)久慈川改
  修促進ノ請願外一件(委員長報告)
  第九十一(特別報〓第九一號)鍼灸
  「マツサージ」業者ニ國民健康保險法
  醫療機關ノ資格付與ノ請願
  (委員長報告)
  第九十二(特別報告第九二號)美國船
  入澗工事完成ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第九十三(特別報告第九三號)荒川護
  岸工事急施ノ請願(委員長報告)
  第九十四(特別報告第九四號)三津濱
  港開港ノ請願(委員長報告)
  第九十五(特別報告第九五號)美深町
  ニ無水酒精工場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第九十六(特別報告第九六號)傷痍軍
  人救濟ニ關スル請願(委員長報告)
  第九十七(特別報告第九七號)郡山市
  ニ地方裁判所支部設置ノ請願
  (委員長報告)
  第九十八(特別報告第九八號)鳥屋村
  ニ區裁判所出張所設置ノ請願
  (委員長報告)
  第九十九(特別報告第九九號)大宮村
  大字大宮ニ區裁判所出張所設置ノ請
  願(委員長報告)
  第百(特別報告第一〇〇號)津田町ニ
  區裁判所出張所設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百一(特別報告第一〇一號)香美、
  長岡兩郡農民救濟ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第百二(特別報告第一〇二號)南設樂
  郡外二郡救濟ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第百三(特別報〓第一〇三號)川南原
  國營開墾ノ請願(委員長報告)
  第百四(特別報告第一〇四號)內浪逆
  浦開墾助成ノ請願(委員長報告)
  第百五(特別報告第一〇五號)大利根
  用排水促進助成ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第百六(特別報告第一〇六號)利根水
  源涵養禁伐保安林設定ノ請願
  (委員長報告)
  第百七(特別報告第一〇七號)大畠海
  峽ニ「モツタイ磯」存置ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第百八(特別報告第一〇八號)麻織物
  輸入制限ニ關スル請願(委員長報告)
  第百.九(特別報告第一〇九號)高根村
  大字六日市場ニ無集配郵便局設置ノ
  請願(委員長報告)
  第百十(特別報〓第一一〇號)磯部村
  大字北横地ニ郵便取扱所設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百十一(特別報告第一一一號)沼邊
  村ニ三等郵便局設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百十二(特別報〓第一一二號)上津
  郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  (委員長報告)
  第百十三(特別報告第一一三號)唐津
  市竹木場ニ郵便局設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百十四(特別報告第一一四號)四賀
  村ニ無集配郵便局設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百十五(特別報告第一一五號)大久
  保郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  (委員長報告)
  第百十六(特別報告第一一六號)郡里
  郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  (委員長報告)
  第百十七(特別報〓第一一七號)上木
  島郵便局ニ電話架設ノ請願
  (委員長報告)
  第百十八(特別報告第一一八號)尾鷲
  町ニ海事部出張所設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百十九(特別報告第一一九號)波戶
  ノ岬ニ燈臺施設ノ請願(委員長報告)
  第百二十(特別報告第一二〇號)能登
  鐵道買收竝三明、能登三井間鐵道速
  成ノ請願(委員長報告)
  第百二十一(特別報告第一二一號)省
  營自動車運轉時刻變更ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十二(特別報告第一二二號)岡
  山驛ヨリ福島三野ニ至ル區間市營旅
  客自動車運輸許可ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十三(特別報告第一二三號)北
  千住驛ニ列車停車ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十四(特別報告第一二四號)廣
  瀨驛ニ急行列車停車ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十五(特別報告第一二五號)大
  島郡循環省營自動車運輸開始ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十六(特別報〓第一二六號)摺
  澤高田間省營自動車運輸開始ノ請
  願(委員長報告)
  第百二十七(特別報告第一二七號)上
  富良野驛、中茶屋間鐵道敷設ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十八(特別報告第一二八號)穴
  水飯田間鐵道速成ノ請願
  (委員長報告)
  第百二十九(特別報告第一二九號)佐
  用、智頭間鐵道速成ノ請願外一件
  (委員長報告)
  第百三十(特別報告第一三〇號)木原
  線全通工事促進ノ請願(委員長報告)
  第百三十一(特別報告第一三一號)越
  美線、石徹白、下穴馬通過ノ請願
  (委員長報告)
  第百三十二(特別報告第一三二號)湖
  南鐵道敷設ノ請願(委員長報告)
  第百三十三·(特別報告第一三三號)上
  ノ山、白石間鐵道速成ノ請願
  (委員長報告)
  第百三十四(特別報告第一三四號)大
  社驛ヲ山陰本線ニ編入ノ請願
  (委員長報告)
  第百三十五(特別報告第一三五號)姫
  路、那波兩驛間ニ「ガソリンカー」運
  轉開始ノ請願外一件(委員長報告)
  第百三十六(特別報告第一三六號)京
  都奈良線ニ「ガソリンカー」運轉開
  始ノ請願(委員長報告)
  第百三十七(特別報告第一三七號)乾
  側村ニ停車場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百三十八(特別報告第一三八號)六
  條村大字上六條ニ停車場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百三十九(特別報〓第一三九號)
  伊北村大字石伏ニ停車場設置ノ請願
  (委員長報告)
  第百四十(特別報告第一四〇號)川崎
  驛改築ノ請願(委員長報告)
  第百四十一(特別報告第一四一號)西
  出水驛ノ貨物側線敷設ノ請願
  (委員長報告)
  第百四十二(特別報告第一四二號)今
  市、田島線瀧原通過竝停車場設置ニ
  關スル請願(委員長報〓)
  第百四十三(特別報告第一四三號)重
  量制玄米ノ鐵道運賃ニ關スル請願
  (委員長報告)
  第百四十四(特別報告第一四四號)朝
  鮮ニ志願兵制度施行ノ請願
  (委員長報告)
  第百四十五(特別報告第一四五號)雪
  國地方土地賃貸價格調査ニ關スル請
  願(委員長報告)
  第百四十六(特別報告第一四六號)蒟
  蒻粉關稅增額ノ請願(委員長報告)
  第百四十七(特別報〓第一四七號)河
  内、向原間省營自動車運輸開始ノ請
  願(委員長報告)
  第百四十八(特別報告第一四八號)東
  京驛東口本建築鐵道驛開設ニ關スル
  請願外三十九件(委員長報告)
  請願特別報告第一號
  意見書
  請願文書表第九號
  神饌米獻納ニ關スル請願靜岡縣安
  倍郡服織村大字羽取百一一十八番地
  土屋勇作呈出(紹介議員宮本雄一
  郞君)
  右請願ノ要旨ハ由來神嘗祭ハ先ツ天祖ニ新
  穀ヲ奉獻スヘキモノナルニ輓近動モスレハ其
  ノ初穂獻納ノ精神ニ副ハサルノ事例ヲ見
  ルハ洵ニ遺憾ニ堪ヘス依テ前記御初穂獻
  納ノ日時ヲ八月三十一日迄ト制定セラレ
  國民ノ未タ食セサルモノヲ奉獻セシメラ
  ルル樣取計ハレタシト謂フニ在ル
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二號
  意見書
  請願文書表第六八號
  國道十號線改修促進ノ請願群馬縣
  碓氷郡安中町長湯淺三郞外十一名
  呈出(紹介議員篠原義政君)
  右請願ノ要旨ハ國道十號線中群馬縣高崎
  市ヨリ長野縣輕井澤ニ至ル區間ハ避暑觀
  光ノ路線トシテ將產業國防上ヨリシテ頗
  ル重要ナルニ拘ラス該路線ハ屈曲多ク幅
  員狹隘ニシテ勾配亦急ナルヲ以テ交通上
  其ノ不便危險寔ニ大ナルモノアリ依テ速
  ニ前記國道改修ヲ急速ニ實施セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三號
  意見書
  請願文書表第一一號
  牛淵川上流改修ノ請願靜岡縣小笠
  郡中內田村下水田村組合長栗田孫
  四郞外二十四名呈出(紹介議員宮
  本雄一郞君)
  右請願ノ要旨ハ靜岡縣小笠郡菊川ニ流入
  スル牛淵川改修區域ハ平田、南山兩村ノ
  境域ニ止メラレタルモ同川上流未改修地
  域ハ屈曲多キヲ以テ一朝豪雨ニ際會スル
  トキハ忽チ堤塘決潰シ流域ノ氾濫ニ因リ
  蒙ル慘害甚大ナルモノアリ依テ政府ハ速
  ニ前記牛淵川改修區域ヲ擴張シ上流ヲ改
  修セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四號
  意見書
  請願文書表第五四號
  利根川本支派川根本治水工事施行ノ
  請願東京市長小橋一太外五百五
  十九名呈出(紹介議員出井兵吉君)
  右請願ノ要旨ハ利根川ハ曩ニ改修工事施
  行セラレタルモ昭和十年九月ノ大洪水ニ
  於テハ非常ナル危險ニ瀕シ本川筋ハ必死
  ノ水防ニ依リ辛ウシテ破堤氾濫ノ災厄ヲ
  免レタルモ支派川數箇所ニ於テ甚大ナル
  被害ヲ受ケタリ而シテ若現狀ノ儘ニ放置
  シ一朝破堤氾濫セムカ沿岸二十數萬町步
  ニ浸水シ濁流ハ延テ帝都ヲ衝キ其ノ慘狀
  名狀スヘカラサルモノアルヘシト信ス依
  テ政府ハ利根川本支派川ノ根本的治水工
  事ヲ直轄施行セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第五號
  意見書
  請願文書表第六四號
  海部川改修ノ請願德島縣海部郡阿
  部村長成〓丑太郞外十三名呈出
  (紹介議員田村秀吉君)
  右請願ノ要旨ハ德島縣海部郡西部ニ其ノ
  源ヲ發スル海部川ハ其ノ上流山林濫伐ノ
  結果大雨每ニ土砂崩壞シ破堤氾濫ノ厄ヲ
  ヲ蒙ルコト屢〓ナリ依テ速ニ同河川ヲ改
  修セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六號
  意見書
  請願文書表第一二五號
  釜石港ニ防浪建築築造ノ請願岩手
  縣釜石市大字釜石第三地割七十七
  番地公吏小野寺有一外二百三十名
  呈出(紹介議員松川昌藏君外二名)
  右請願ノ要旨ハ三陸沿岸ニ於ケル津浪ノ
  慘禍ハ古來周期的ニ之ヲ繰返シ今後ニ於
  テモ絕對ニ其ノ襲來ヲ免レ得サルヘク殊
  ニ岩手縣釜石港ハ津浪ノ都度常ニ之カ災
  禍ノ中心地トシテ著シキ被害ヲ受ケ來レ
  リ依テ之カ豫防ノ爲速ニ同港繫船岸壁ニ
  沿フ箇所ニ防浪建築ヲ築造セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七號
  意見書
  請願文書表第六二號
  深浦港修築工事繼續施行ノ請願靑
  森縣西津輕郡深浦町長代理助役武
  井忠呈出(紹介議員工藤十三雄君
  外二名)
  右請願ノ要旨ハ靑森縣西海岸ニ於ケル樞
  要港タル西津輕郡深浦港ハ大正十二年以
  來改良修築工事ヲ施行シツツアルモ近時
  產業貿易ノ進展ニ伴ヒ現行修築規模ヲ以
  テシテハ甚シク不備ヲ感スルニ至レリ依テ
  繫船岸壁、繫船護岸、導水堤ノ擴張及第一
  乃至第三防波堤ノ築設等ヲ行ヒ以テ同港
  修築ノ完成ヲ期セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五號ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第八號
  意見書
  請願文書表第五八號
  標津ニ船入澗築設ノ請願北海道標
  津郡標津村字標津番外十七號ノ內
  一公吏植松適外二百十四名呈出
  (紹介議員南雲正朔君外一名)
  右請願ノ要旨ハ北海道標津郡標津港ハ根
  室海ヲ隔テテ國後島ト相對シ近海ハ魚族
  豐富ニシテ漁業策源地トシテ適當ノ地位
  ヲ占ムルモ漁船ノ避難碇繫ノ便ヲ缺ク爲
  住民ハ頗ル不利不便ヲ感シツツアリ依テ
  速ニ同地ニ船入澗ヲ築設セラレタシト謂
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九號
  意見書
  請願文書表第一號
  中頓別村ニ農事試驗場支場設置ノ請
  願北海道枝幸郡中頓別村大字中
  頓別農業八木源七郞外十八名呈出
  (紹介議員東武君)
  右請願ノ要旨ハ北海道宗谷支廳管內ハ同
  道北端ニ位シ僻陬寒冷ノ地ナルニ加へ交通
  不便ナリシ爲拓殖事業ノ進展ヲ見ルニ至
  ラサリシカ宗谷線鐵道ノ敷設ト共ニ移住民
  著シク增加シ專業農家モ漸增シタリ然ル
  ニ其ノ農業經營ハ幼稚ニシテ指導機關ヲ
  必要トスルモ同管內稚內町ニ於ケル農事
  試作場ハ土地偏在シ之カ指導上遺憾ノ點
  少ナカラス依テ鐵道交通便ニシテ同管內
  中央ニ位スル枝幸郡中頓別村ニ農事試驗
  場支場ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇號
  意見書
  請願文書表第一五號
  東旭川村字瑞穗ヨリ沼ノ平ニ至ル區
  間ニ自動車道開鑿ノ請願北海道
  石狩國上川郡東旭川村長井原彥太
  郞呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  右請願ノ要旨ハ北海道大雪山地帶ハ近時
  遊覽者頓ニ增加シツツアリテ之カ登山路
  トシテ數箇ノ登山口アリト雖多クハ急坂
  ニシテ自動車道路開設ニ適セス然ルニ上
  川郡東旭川村字瑞穗ヨリ沼ノ平ニ至ル登
  山路ハ旭川市ヨリ大雪山ニ通スル最短距
  離ナルノミナラス緩勾配ナルカ故ニ自動
  車ニ依ル登山道路トシテ最適セリ依テ前
  記字瑞穗ヨリ沼ノ平ニ至ル自動車道ヲ開
  設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一號
  意見書
  請願文書表第六九號
  國有雜種財產特賣ニ關スル請願北
  海道石狩國上川郡當麻村長藤本幸
  一呈出(紹介議員林路一君)
  右請願ノ要旨ハ北海道石狩國上川郡當麻
  村ハ土地ノ大部分カ陸軍演習地竝北海道
  地方費有模範林ニシテ民有地僅ニ五千二
  百餘町全面積ノ二割五分ニ足ラス連年襲
  來スル冷害凶作ノ爲其ノ經濟ハ極度ニ逼
  迫シ冬期農家ノ薪炭需給ニ關シテハ相當
  苦心ヲ要スル現況ニ在リ然ルニ今囘陸軍
  演習地ノ一部カ大藏省ニ移管セラレタル
  ヤニ仄聞ス依テ政府ハ同村薪炭問題解決
  ノ爲同地ヲ特賣セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリ認メ之ヲ採
  擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第六
  十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二號
  意見書
  請願文書表第一二六號
  雪國地方土地賃貸價格調査ニ關スル
  請願北海道常呂郡留邊蘂町農業
  畠山與次郞外三千九百四十名呈出
  (紹介議員松岡俊三君外四十六名)
  同第一二七號
  同上山形縣東田川郡余目町大字榎
  木字小金臺十七番地農業渡部善治
  郞外三千九百五十二名呈出(紹介
  議員松岡俊三君外四十五名)
  同第一二八號
  同上宮城縣加美郡中新田町長高階
  晉司外五百三十二名呈出(紹介議
  員松岡俊三君外四十五名)
  同第一二九號
  同上秋田縣平鹿郡横手町四日町上
  丁五番地商業佐藤儀右衞門外千五
  百二十七名呈出(紹介議員松岡俊
  三君外四十五名)
  同第一三〇號
  同上岩手縣和賀郡笹間村大字轟木
  百四十番戶公吏八重樫利康外二千
  三百二十七名呈出(紹介議員松岡
  俊三君外四十五名)
  同第一三一號
  同上靑森縣西津輕郡出精村大字蓮
  花田農業太田利三郞外千五百四十
  五名呈出(紹介議員松岡俊三君外
  四十五名)
  同第一三二號
  同上福島縣河沼郡坂下町字茶屋町
  甲三千八百六十八番地農業靑山靜
  作外三千二百二十名呈出(紹介議
  員松岡俊三君外四十五名)
  右請願ノ要旨ハ雪國地方ニ於テハ打續ク
  冷害大雪害ノ爲農民ノ疲弊困憊ハ筆紙ニ
  盡シ難ク特ニ土地ニ對スル負擔ハ頗ル過
  重ノ狀態ナリ依テ雪國地方ニ於ル土地賃
  貸價格調査ニ關シテハ充分ニ實情精査ノ
  上全國劃一ノ方法ヨリ分離シテ適切ナル
  對策ヲ講セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一三號
  意見書
  請願文書表第一三三號
  土地賃貸價格更訂ニ關スル請願新
  潟縣刈羽郡柏崎町本町四丁目千二
  百二十八番地ノ一西卷進四郞呈出
  (紹介議員增田義一君外七名)
  右請願ノ要旨ハ新潟縣ハ全國第一ノ積雪
  地ニシテ土地ノ利用價値少ク且多額ノ土
  地管理費ヲ要シ他地方ニ比シ土地トシテ
  ノ價値著シク低下シ居ルニ拘ラス劃一的
  ナル土地賃貸價格ノ下ニ負擔ノ不均衡ヲ
  受クルハ縣民ノ甚シク苦痛トスル處ナリ
  依テ明年施行セラルル土地賃貸價格ノ更
  訂ニ際シテハ從來ノ如ク劃一的ニ收益ノ
  ミヲ標準トセス前述ノ如キ積雪地方ニ對
  シテハ其ノ實情ヲ酌量ノ上賃貸價格ヲ低
  減セラレ累年雪害ノ爲深刻ナル經濟難ニ
  惱ミツツアル地方民ノ痛苦ヲ緩和セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一四號
  意見書
  請願文書表第一七號
  富良野町ニ無水酒精工場設置ノ請願
  北海道空知郡富良野長町松崎品治
  郞呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  右請願ノ要旨ハ北海道空知郡富良野町ハ
  富良野線ノ分岐點ニ位シ附近一帶ハ馬鈴
  薯ノ栽培頗ル盛ニシテ又附近河川ハ水質
  極メテ良好ナルヲ以テ無水酒精工場設置
  箇所トシテ好適ノ地ナリト信ス依テ同町
  ニ無水酒精製造工場ヲ設置セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一五號
  意見書
  請願文書表第一八號
  兵役義務者及傷痍軍人待遇改善急施
  ニ關スル請願東京市本〓區根津
  須賀町七番地湊谷門兵衞外二十名
  呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第一九號
  同上東京市板橋區板橋町四丁目千
  八十三番地森仁作外一名呈出紹
  介議員坂東幸太郞君)
  同第二〇號
  同上群馬縣多野郡吉井町大字長根
  千百八十一番地農業新井宇三郞外
  二十三名呈出(紹介議員坂東幸太
  郞君)
  同第二一號
  同上群馬縣佐波郡島村字新地千百
  十一番地農業小暮銀三郞外十二名
  呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第二二號
  同上東京市中野區宮里町十三番地
  木崎鐵治郞外十七名呈出(紹介議
  員坂東幸太郞君)
  同第二三號
  同上鹿兒島市榮町二十四番地ブリ
  キ職有村宗之丞外十三名呈出紹
  介議員坂東幸太郞君)
  同第二四號
  同上三重縣桑名市西汰上二百九十
  四番地農業梶原久米二郞外六名呈
  出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第二五號
  同上栃木縣安蘇郡野上村大字長谷
  場一番地農業小松原竹十郞外二十
  二名呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第二六號
  同上東京市下谷區谷中初音町三丁
  目三十九番地龜井寅吉外六名呈出
  (紹介議員坂東幸太郞君)
  同第二七號
  同上山梨縣東山梨郡後屋敷村字東
  後屋敷六百六十三番地農業後屋敷
  隆諶外四名呈出(紹介議員坂東幸
  太郞君)
  同第二八號
  同上東京市本〓區駒込林町一一百一
  番地近藤辰之助外六名呈出(紹介
  議員坂東幸太郞君)
  同第二九號
  同上東京市深川區牡丹町一丁目四
  番地旅館業高木三次郞外三十九名
  呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第三〇號
  同上東京市神田區元久右衞門町二
  丁目十番地商業生川彥市外六名呈
  出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第三一號
  同上東京府八丈島大賀〓村農業菊
  池田之作外四名呈出(紹介議員坂
  東幸太郞君)
  同第三二號
  同上栃木縣安蘇郡新合村大字閑馬
  二百六番地農業田中茂市郞外十六
  名呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  右請願ノ要旨ハ兵役義務者及傷痍軍人待
  遇審議會カ昭和五年議決答申セラレタル
  兵役義務者及傷痍軍人待遇ニ關スル事項
  中兵役義務履行ニ基因スル失業防止、軍
  事救護法令ノ改正擴充等其ノ一部カ實施
  ノ〓ニ就キタルハ當局ニ對シ感謝ニ堪ヘ
  サル所ナルモ其ノ他ノ重要ナル大部カ容
  易ニ實施ノ運ニ至ラサルハ現下ノ世相ニ
  鑑ミ洵ニ遺憾ニ堪ヘス依テ政府ハ速ニ該
  決議答中事項全部ノ實施ヲ期セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一六號
  意見書
  請願文書表第一〇號
  下川根村ニ區裁判所出張所設置ノ請
  願靜岡縣榛原郡下川根村長半田
  瀧藏外二十九名呈出(紹介議員宮
  本雄一郞君)
  右請願ノ要旨ハ靜岡縣榛原郡下川根村ハ
  現在掛川區裁判所金谷出張所ノ管轄ニ屬
  シ志太郡伊久身村大字身成及笹間渡ハ靜
  岡區裁判所島田出張所ニ同郡笹間村大字
  笹間下ハ同區裁判所瀨戶谷出張所ニ屬ス
  ルモ前記地方ヨリ各出張所迄ノ距離ハ頗
  ル遠隔ナルヲ以テ登記事務上其ノ不利不
  便尠カラス依テ下川根村地內ニ前記地方
  ヲ管轄スル區裁判所出張所ヲ設置セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一七號
  意見書
  請願文書表第一三五號
  沖繩縣ニ官立專門學校設置ノ請願
  大分市大字大分五十一番地大分縣
  〓育會長菅澤肇外七名呈出(紹介
  議員池田秀雄君外二十七名)
  右請願ノ要旨ハ沖繩縣ハ地理的關係上其
  ノ文化ハ他府縣ニ比シ遙ニ低位ニ在リ依
  テ速ニ同縣ニ官立專門學校ヲ設置シ其ノ
  文化ノ向上發展ヲ圖ラレタシト謂フニ在
  リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一八號
  意見書
  請願文書表第一三七號
  小學校〓員俸給全額國庫若ハ府縣費
  支辨ノ請願大分市大字大分五十
  一番地大分縣〓育會長菅澤肇外六
  名呈出(紹介議員池田秀雄君外二
  十五名)
  右請願ノ要旨ハ現行義務〓育費國庫負擔
  法ハ小學校〓職員ノ約六割ノ俸給額ヲ市
  町村ニ交付セラレ居ルモ今後高等小學
  校〓員俸給額ト共ニ之ヲ全額國庫負擔ト
  シ市町村ニ交付シテ優遇ノ方途ヲ講スル
  ト共ニ地方財政ノ緩和ヲ圖ルハ緊急ヲ要
  スル事項ナリト信ス依テ之カ實現ヲ圖ラ
  レクク若不可能ナル場合ハ少クトモ府縣
  費負擔トシテ之ヲ實行セラレタシト謂フ
  ニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一九號
  意見書
  請願文書表第一三六號
  靑年學校〓員俸給全額國庫若ハ府縣
  費支辨ノ請願大分市大字大分五
  十一番地大分縣〓育會長菅澤肇外
  七名呈出(紹介議員池田秀雄君外
  二十七名)
  右請願ノ要旨ハ我カ國ニ於ケル〓育ノ現
  狀ヲ觀ルニ靑年〓育ノ普及發達ヲ圖ルハ
  眞ニ刻下ノ急務ニシテ之カ目的ヲ達成セ
  ムカ爲ニハ其ノ第一步トシテ靑年〓育擔
  當ノ重任ヲ擔ヘル〓員ノ俸給ヲ國庫若ハ
  府縣費支辨トシ益〓其ノ地位ノ確保ト優遇
  トヲ圖ラサルヘカラスト信ス依テ速ニ之
  カ實現ヲ期セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリ認メ之ヲ採
  擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第六
  十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第二〇號
  意見書
  請願文書表第五七號
  弘前市ニ國立氣象觀測所設置ノ請願
  靑森縣弘前市長石〓岡文吉呈出
  (紹介議員工藤十三雄君外二名)
  右請願ノ要旨ハ靑森縣ハ八甲田連峰ノ支
  脈ニ依リ其ノ地勢東西ニ分レ甚シク其ノ
  氣象ヲ異ニシ冷害凶作ハ西部ニ於テ激甚
  ニシテ之ヲ豫知シ對策ヲ講スル必要頗ル
  大ナルモノアルニ拘ラス該西部地方ニ氣
  象觀測ニ關スルノ設備ヲ缺如スルハ頗ル
  遺憾ニ堪ヘス依テ速ニ弘前市ニ國立氣象
  觀測所ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二一號
  意見書
  請願文書表第五號
  災害防止林業施設計畫樹立ニ關スル
  請願東京市赤坂區溜池町一番地
  三會堂內社團法人全國山林會聯合
  會會頭男爵小畑大太郞外一名呈
  出(紹介議員高田耘平君外七名)
  右請願ノ要旨ハ本邦特異ノ暴風、冷風、
  頽雪、津浪、地辷等ニ因ル災害對策トシ
  テ適切ナル防止施設ヲ講スルコトハ我カ
  國災害防除對策上治山治水事業ト相俟テ
  焦眉ノ急務ナルニ拘ラス未タ其ノ完備セ
  ル計畫ノ實現ヲ見ルニ至ラサルハ寔ニ遺
  憾トスル所ナリ依テ政府ハ之カ防止ニ關
  シ充分ナル林業施設計畫ヲ樹立シ速ニ實
  施セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二二號
  意見書
  請願文書表第六號
  林道網計畫樹立實施ニ關スル請願
  東京市赤坂區溜池町一番地三會堂
  內社團法人全國山林會聯合會會頭
  男爵ケ畑大太郞呈出(紹介議員高
  田耘平君外七名)
  右請願ノ要旨ハ林道ノ開設普及ハ森林資
  源ノ開發林利ノ增進上ハ勿論現下疲弊困
  憊ノ極ニ在ル農山村ノ更生振興上必須ノ
  基本的施設ナリト信ス依テ政府ハ速ニ全
  國ニ亙ル綜合的林道網計畫ヲ樹立實施セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請廉特別報告第二三號
  意見書
  請願文書表第七號
  造林國策樹立ニ關スル請願東京市
  赤坂區溜池町一番地三會堂内社團
  法人全國山林會聯合會會頭男爵小
  畑大太郞呈出(紹介議員高田耘平
  君外七名)
  右請願ノ要旨ハ我カ國ニ於ケル木材ノ需
  要ハ近年纖維工業ノ發展ニ伴ヒ著シク增
  大セルニ拘ラス山村竝其ノ關係業者ハ多
  年ノ窮乏ノ爲早伐過伐ノ弊ニ陷リ甚シク
  植伐ノ均衡ヲ失シツツアルハ木材需給調
  節上ハ勿論國土保安上寔ニ寒心ニ堪ヘス
  依テ政府ハ這般ノ情勢ニ對處スヘク速ニ
  造林國策ヲ樹立セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請辭特別報告第二四號
  意見書
  請願文書表第一一六號
  留萠港ニ人造石油工場設置ノ請願
  北海道留萠郡留萠町長赤石忠助呈
  出(紹介議員坂東幸太郞君外二名)
  右請願ノ要旨ハ北海道留萠郡留萠港ハ其
  ノ接壤背面地帶ニ六億餘噸ヲ包藏スル留
  萠雨龍兩炭田ヲ擁シ其ノ產出スル石炭カ
  炭質製油原料トシテ最適良ナルコトハ夙
  ニ專門家ノ發表スル所ナリ又同港ハ一千
  餘萬圓ヲ投シテ其ノ修築工事完成シ水陸
  運輸交通至便ナルノミナラス近傍河川ハ
  其ノ水量豐富ナルヲ以テ製油事業遂行上
  極メテ好適ノ地ナリト信ス依テ同港ニ人
  造石油工場ヲ設置セラレタシト謂フニ在
  リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二五號
  意見書
  請願文書表第四號
  吉川村ニ無集配郵便局設置ノ請願
  高知縣香美郡吉川村長吉永猶馬呈
  出(紹介議員小高長三郞君)
  右請顧ノ要旨ハ高知縣香美郡吉川村ハ近
  時交通產業共ニ發達シ通信利用關係增加
  セルモ未タ郵便局ノ設置ナキ爲通信上竝
  商取引上村民ノ蒙ル不利不便尠カラス依
  テ速ニ前記吉川村ニ無集配三等郵便局ヲ
  設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二六號
  意見書
  請願文書表第六五號
  富田浦町ニ富田東郵便局設置ノ請願
  德島市中通町字濱ノ丁百三十五番
  地ノ二商業伊澤通章呈出(紹介議
  員田村秀吉君)
  右請願ノ要旨ハ德島市富田浦町及齋田町
  ハ戶數人口稠密シ縣廳及德島地方專賣局
  亦此ノ地區ニ在リ通信利用頗ル大ナリ依
  テ德島市縣廳所在地附近ニ富田東郵便局
  ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第二七號
  意見書
  請願文書表第三號
  新改郵便取扱所ヲ無集配郵便局ニ改
  定ノ請願高知縣長岡郡新改村長
  三木豐秀呈出(紹介議員小高長三
  郞君)
  右請願ノ要旨ハ高知縣長岡郡新改村ハ昭
  和九年九月郵便取扱所開設セラレタルモ
  其ノ取扱事務ノ範圍狹小ナル爲村民ノ不
  利不便尠カラス依テ同村所在新改郵便取
  扱所ヲ無集配三等局ニ昇格セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二八號
  意見書
  請願文書表第六三號
  橫莊鐵道買收竝未成區間速成ノ請願
  秋田縣平鹿郡横手町大字新町四番
  地公吏瀧澤敏夫外百四十二名呈出
  (紹介議員信太儀右衞門君外一名)
  右請願ノ要旨ハ秋田縣平鹿郡横手町ヨリ
  由利郡本莊町ニ至ル地方鐵道免許線橫莊
  鐵道ハ奧羽、羽越兩本線連絡上又地方文
  化產業ノ開發上必須ノ路線ナリ然ルニ政
  府ハ本莊、院內間鐵道豫定線ヲ完成スヘ
  ク橫莊鐵道西線タル本莊、前〓間ヲ買收
  セラレタルヲ以テ橫莊鐵道ノ存在價値ハ
  甚シク減殺セラレタリ依テ政府ハ前記橫
  莊鐵道既成線ヲ買收セラレ未成線老方、
  前〓間ヲ速ニ敷設セラレタシト謂フニ在
  リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第二九號
  意見書
  請願文書表第二號
  岩國、萩間鐵道敷設ノ請願山口縣
  玖珂郡岩國町長永田新之允外三十
  三名呈出(紹介議員西村茂生君)
  右請願ノ要旨ハ山口縣玖珂郡山陽本線麻
  里布驛(岩國)ト島根縣鹿足郡山口線日原
  驛トヲ連絡スル鐵道豫定線中山口縣玖珂郡
  廣瀨村ヨリ阿武郡山口線德佐驛ニ至ル區
  間ヲ豫定線ニ編入シテ德佐ヨリ同郡山陰
  本線大井驛ニ至ル豫定線ニ連絡セシメ岩
  國廣瀨、德佐、萩間ヲ一線トシ岩國、
  萩間鐵道ヲ數設スルハ沿線地方產業開發
  上亦軍事上極メテ必要ナリト信ス依テ前
  記鐵道ヲ速ニ敷設セラレタシト謂フニ在
  リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三〇號
  意見書
  請願文書表第五二號
  瀨棚、岩內間鐵道敷設ノ請願北海
  道岩内郡岩內町長淺野目浦吉外九
  名呈出(紹介議員澤田利吉君外一
  名
  右請願ノ要旨ハ北海道瀨棚郡瀨棚線ノ終
  點瀨棚驛ヨリ壽都郡壽都町ヲ經テ岩內郡
  岩內線ノ終點岩內驛ニ至ル西海岸一帶ノ
  地ハ同道中最古ノ開發歷史ヲ有シ關係地
  人口八萬七千餘總生產額七百六十有餘萬
  圓ニ及フ同道ノ一大寶庫ナリ然ルニ同地
  方ハ鐵道ノ便益ヲ缺ク爲產業開發上頗ル
  不利不便ヲ蒙リツツアリ依テ政府ハ速ニ
  前記瀨棚驛ヨリ壽都ヲ經テ岩内驛ニ至ル
  海岸鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三一號
  意見書
  請願文書表第五三號
  上越西線鐵道敷設ノ請願新潟縣東
  頸城郡安塚村大字安塚百三番地農
  業增田初郞外二百六十名呈出紹
  介議員武田武三郞君)
  右請願ノ要旨ハ新潟縣中頸城郡信越本線
  直江津驛ヨリ同線高田驛ヲ經由中頸城、東
  頸城、中魚沼ノ三郡ヲ經テ南魚沼郡六日
  町ニ至リ六日町驛ニ於テ上越本線ニ接續
  スル鐵道ヲ敷設スルトキハ同地方文化產
  業開發上貢獻スル所甚大ナルモノアルノ
  ミナラス上陸線ヨリ上野驛ニ至ル場合ノ
  如キ信越線ヲ經由スルニ比シ距離竝所要
  時間ニ於テ多大ノ短縮ヲ見ルニ至ルヘシ
  ト信ス依テ速ニ前記鐵道ヲ敷設セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三二號
  意見書
  請願文書表第六一號
  余市、余別間鐵道敷設ノ請願北海
  道余市郡余市町大字黑川町十一番
  地農業東秀夫外千三百七十一名呈
  出(紹介議員板谷順助君)
  右請願ノ要旨ハ北海道後志國積丹半島地
  方ハ沖合ニ無盡藏ナル海產寶庫ヲ有スル
  モ陸上交通ノ便ヲ缺ク爲住民ノ不利不便
  洵ニ尠カラス依テ政府ハ同地方開發ノ爲
  余市郡余市町函館本線余市驛ヨリ古平郡
  古平町美國郡美國町積丹郡入舸村ノ諸地
  方ヲ經テ積丹郡余別村ニ至ル區間ニ鐵道
  ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三三號
  意見書
  請願文書表第一一七號
  留萠、川上間鐵道敷設ノ請願北海
  道留萠郡留萠町長赤石忠助外一名
  呈出(紹介議員坂東幸太郞君外二
  名
  右請願ノ要旨ハ北海道留萠郡留萠町ヨリ
  羽幌線小平驛ヲ經テ同郡小平蕊村字川上
  ニ至ル鐵道ヲ敷設スルハ沿線ノ豐富ナル
  炭田森林ノ開發上最必要ナリト信ス依テ
  速ニ前記鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三四號
  意見書
  請願文書表第一二〇號
  新宮若櫻間鐵道敷設ノ請願兵庫縣
  宍粟郡山崎町長前野修二外二十六
  名呈出(紹介議員小畑虎之助君外
  (k)
  右請願ノ要旨ハ兵庫縣揖保、宍粟兩郡地
  方ハ農林ノ物資豐富ナルモ交通不便ナル
  爲天與ノ資源モ空シク委シテ顧ラレサル
  狀態ニ在ルハ頗ル遺憾ニ堪ヘス依テ揖保
  郡姫津線播磨新宮驛ヨリ揖保、宍粟兩郡
  ヲ經テ鳥取縣八頭郡若櫻線ノ終點若櫻驛
  ニ至ル鐵道ヲ速ニ敷設シ之カ開發ニ資セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三五號
  意見書
  請願文書表第一二四號
  盛釜石間鐵道速成ノ請願岩手縣
  釜石市大字釜石第三地割七十七番
  地公吏小野寺有一外五百三名呈出
  (紹介議員松川昌藏君外二名)
  右請願ノ要旨ハ岩手縣ヲ縱貫スル東北本
  線ト三陸沿岸ノ中樞地タル釜石市トノ鐵
  道連絡ハ同縣交通產業上ノ重要問題トシ
  テ地方多年ノ要望ナリシカ盛岡、釜石線
  ハ昭和十三年度ニ又花卷、釜石線ハ昭和
  十五年度ニ於テ夫々完成ノ豫定ヲ以テ目
  下著々工事進捗シツツアリ然ルニ南方連
  絡タル釜石市ヨリ氣仙郡盛町ニ至ル豫定
  線ノ未タ建設ニ著手セラレサルハ頗ル遺
  憾トスル所ナリ依テ速ニ同鐵道ヲ敷設セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報吉第三六號
  意見書
  請願文書表第六七號
  千葉、銚子間電化促進ノ請願千葉
  縣銚子市長川村芳次外十四名呈出
  (紹介議員今井健彥君外四名)
  右請願ノ要旨ハ千葉縣銚子市ハ市制施行
  以來急激ナル發展ヲ遂ケ新興產業都市ト
  シテ觀光都市トシテ將又軍事上ヨリ見ル
  モ重要ナル地位ニ在リテ交通機關ノ完備
  ヲ要スル切ナルモノアルモ總武本線千葉、
  銚子兩驛間ノ猶依然トシテ舊態ヲ脫セス
  改善セラルルナキハ遺憾ニ堪ヘス依テ速
  ニ總武本線千葉、銚子兩驛間ヲ電化セラ
  レタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三七號
  意見書
  請願文書表第一四號
  花園信號所ヲ停車場ニ變更ノ請願
  石川縣河北郡花園村長崎田長門外
  十名呈出(紹介議員靑山憲三君)
  右請願ノ要旨ハ石川縣河北郡花園村ハ北
  陸線森本、津幡兩驛間四粁ノ中間ニ位ス
  ル爲物資ノ運搬上頗ル不利不便ヲ感ジツ
  ツアリ依テ前記花園村所在花園信號場ヲ
  停車場ニ昇格セシメラレタシト謂フニ在
  リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三八號
  意見書
  請願文書表第七〇號
  小野信號所ヲ停車場ニ變更ノ請願
  群馬縣多野郡小野村長小野里文平
  外八名呈出(紹介議員篠原義政君)
  右請願ノ要旨ハ八高、高崎兩線ノ交叉點タ
  ル群馬縣多野郡小野信號所ヲ停車場ニ變
  更スルトキハ同地方民ノ利便ハ勿論地方產
  業開發ニ資スル極メテ大ナルモノアリト
  信ス依テ前記小野信號所ヲ停車場ニ變更
  セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第三九號
  意見書
  請願文書表第一一五號
  六條村大字下六條ニ停車場設置ノ請
  願福井縣足羽郡六條村長海崎與
  次兵衞外十五名呈出(紹介議員熊
  谷五右衞門君)
  右請願ノ要旨ハ近ク開通セラルヘキ福井
  縣越美北線中福井驛ト足羽郡東〓村東〓
  驛トノ間ハ其ノ距離九粁ニ達ス而シテ前
  記兩驛ノ中央ニ位スル六條村大字下六條
  ハ物資ノ一大集散地ニシテ交通經濟上ノ
  要地ナリ依テ敷地ハ大字下六條ニ於テ負
  擔スヘキニ付速ニ前記下六條ニ停車場ヲ
  設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四〇號
  意見書
  請願文書表第一六號
  上富良野驛ニ跨線橋設置ノ請願北
  海道空知郡上富良野村長金子浩外
  二名呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  右請願ノ要旨ハ北海道空知郡上富良野村
  ハ近時產業大ニ興リ且國立公園地帶タル
  風光明媚ナル十勝岳ニ近キヲ以テ同村所
  在富良野線上富良野驛ハ其ノ乘降者極メ
  テ多シ然ルニ同驛ハ跨線橋ノ設備ナキヲ
  以テ乘降者ノ不便危險大ナルモノアリ依
  テ速ニ同驛ニ跨線橋ヲ設置セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四一號
  意見書
  請願文書表第三三號
  東京驛東口本建築鐵道驛開設ニ關ス
  ル請願東京市芝區愛宕町一丁目
  一番地商業北村新兵衞呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第三四號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業高野吉郞外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第三五號
  同上東京市目黑區洗足二丁目千二
  百七十二番地商業涌井紀榮呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第三六號
  同上東京市荏原區上神明町七十八
  番地印刷工吉永富士雄呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第三七號
  同上東京市京橋區槇町二丁目五番
  地增田方印刷工相澤〓繁呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第三八號
  同上東京市神田區須田町一丁目八
  番地ノ五印刷工津止忠臣呈出繪
  介議員安藤正純君)
  同第三九號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地印刷工中川忠男呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第四〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員町田金平外三名呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第四一號
  同上東京市京橋區槇町一丁目
  一番地貸地業相淵於菟外一名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第四二號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員高野吉司外一名呈出(紹
  介議員安藤正純君)
  同第四三號
  同上東京市小石川區久堅町八十九
  番地商業北川熊太郞呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第四四號
  同上東京市王子區豐島町二千五百
  七十三番地印刷工岡本繁呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第四五號
  同上東京市神田區神保町二丁目十
  三番地商業三橋多喜藏呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第四六號
  同上東京市芝區新堀町三十番地神
  定幸雄呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第四七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地二號工業中島桂次郞呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第七一號
  同上東京市中野區大和町三百八十
  四番地會社員財部實基呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第七二號
  同上東京市本〓區駒込林町十三番
  地會社員龜山工呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第七三號
  同上東京市本〓區駒込林町十三番
  地會社員溝田秀夫呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第七四號
  同上東京市葛飾區下小松町千四百
  二番地會社員佐藤一衞呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第七五號
  同上東京市葛飾區本田四ツ木町四
  十二番地會社員後藤勇吉呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第七六號
  同上東京市本〓區湯島新花町百番
  地會社員竹島保夫呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第七七號
  同上東京市小石川區西江戶川町十
  番地會社員柳澤博雄呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第七八號
  同上東京市日本橋區江戶橋二丁目
  會社員井澤武行外二名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第七九號
  同上東京市小石川區西江戶川町十
  番地會社員久保谷茂呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第八〇號
  同上東京市王子區豐島町百五十三
  番地印刷工郡玄喜呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第八一號
  同上東京市小石川區西江戶川町十
  番地商業荒木伊佐味呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第八二號
  同上東京市小石川區西江戶川町十
  番地商業小澤舘四郞呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第八三號
  同上東京市小石川區西江戶川町十
  番地職工小澤健二呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第八四號
  同上東京市澁谷區綠岡町二番地久
  保谷隆一呈出(紹介議員安藤正純
  君
  同第八五號
  同上東京市本〓區向岡彌生町三番
  地福泉館會社員鴫原祐吉呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第八六號
  同上東京市日本橋區室町一丁目十
  二番地齒科醫師木村次男呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第八七號
  同上東京市澁谷區綠岡町二番地商
  業久保谷正夫呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第八八號
  同上東京市王子區上十條町九十九
  番地印刷工野田繁次郞呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第八九號
  同上東京市澁谷區新橋町五十七番
  地印刷工豐田昇一呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第九〇號
  同上東京市瀧野川區西ヶ原町千三
  百八十三番地印刷工助川忠呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第九一號
  同上東京市王子區豐島町千三百四
  十八番地印刷工越川藤吉呈出(紹
  介議員安藤正純君)
  同第九二號
  同上東京市本所區錦糸町三丁目二
  十一番地印刷工畑中武雄呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第九三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地印刷業栗屋剛元外一名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第九四號
  同上東京市本〓區金助町二十八番
  地印刷工靑木繁呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第九五號
  同上東京市王子區下十條町二十三
  番地印刷工上野松之助呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第九六號
  同上東京市澁谷區千駄ケ谷町七百
  十九番地印刷工山本〓吉呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第九七號
  同上東京市芝區新堀町三十番地印
  刷業神定一雄呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第九八號
  同上東京市豐島區池袋一丁目二十
  三番地會社員齋藤五郞藏呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第九九號
  同上東京市澁谷區伊達町十番地商
  業荒木二郞呈出(紹介議員安藤正
  純君)
  同第一〇〇號
  同上東京市荏原區下神明町三番地
  會社員大澤勇夫呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第一〇一號
  同上東京市芝區新堀町三十番地商
  業神定辰雄呈出(紹介議員安藤正
  純君)
  同第一〇二號
  同上東京市澁谷區千駄ケ谷三一丁目
  五百四十八番地會社員成實肇呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一〇三號
  同上東京市神田區神保町二丁目十
  三番地商業佐々木茂呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第一〇四號
  同上東京市神田區神保町二丁目五
  番地商業神成德司呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第一〇五號
  同上東京市麴町區元園町一丁目六
  十二番地會社員小倉康佑呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第一〇六號
  同上東京市本〓區森川町七十六番
  地會社員宮崎鎭外二名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一〇七號
  同上東京市大森區山王一丁目二千
  七百四十四番地商業中村小明呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一〇八號
  同上東京市中野區打越三番地商業
  佐藤佐多呈出(紹介議員安藤正純
  君
  同第一〇九號
  同上東京市芝區田村町二十九番地
  請負業太田猪之松外一名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第一一〇號
  同上東京市大森區山王二丁目千八
  百七十一番地商業植松靖史郞呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一一一號
  同上東京市芝區西久保廣町二十六
  番地會社員金木豐司外一名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一一二號
  同上東京市王子區神谷町二丁目千
  百五十六番地會社員長井實外一名
  呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第一三號
  同上東京市荏原區下神明町三番地
  官吏春山順之輔呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第一一四號
  同上東京市荏原區下神明町百五十
  番地印刷工吉永安一呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  右請願ノ要旨ハ東京驛東口本建築鐵道驛
  開設ノ遲速ハ日本橋京橋兩區民三十萬ノ
  死活ノ問題タリ而シテ我カ國ニ於ケル劃
  期的大事業タル東京オリムピツク大會及
  萬國博覽會ヲ三年後ニ控ヘテ之カ開設ハ
  又東京驛混雜緩和上最必要ナリト信ス依
  テ速ニ之カ開設ノ實現ヲ期セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四二號
  意見書
  請願文書表第五五號
  小樽港鐵道省理立地内ニ漁船揚場設
  置ノ請願北海道小樽市若竹町十
  三番地漁業渡邊金作外百七名呈出
  (紹介議員山本厚三君外一名)
  右請願ノ要旨ハ北海道小樽市ノ海岸一帶
  ハ埋立ノ爲漁業者カ船揚場トシテ使用シ
  來レル海濱地ヲ喪失セシメ殊ニ鐵道省カ
  最後ニ施行セル埋立ハ海岸線延長二十餘
  町ト既設船入澗二箇所ヲ含ム廣範圍ナル
  工事タリシニ拘ラス一箇所ノ船揚場ノ設
  置スラナキハ漁業者ノ海ヘノ通路ヲ全然
  遮斷シ出漁不能ニ陷ラシメ甚シク生活ヲ
  脅威スルモノナリ依テ速ニ前記鐵道省埋
  立地內適當ノ位置ニ漁船約八十隻ヲ陸揚
  シ得ル船揚場ヲ設置セラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四三號
  意見書
  請願文書表第一六六號
  河內、向原間省營自動車運輸開始ノ
  請願廣島縣高田郡向原町長內藤只
  二郞外七名呈出(紹介議員永山忠
  則君外四名)
  右請願ノ要旨ハ廣島縣豐田郡山陽本線河
  內驛ヨリ同郡豐田、椹梨、川源、乃美ノ
  諸村ヲ經テ高田郡私設藝備鐵道向原驛ニ
  至ル路線ニ省營自動車ノ運輸ヲ開始スル
  トキハ同地方交通產業上裨益スル所甚大
  ナルモノアリト信ス依テ前記河內、向原
  兩驛間ニ省營自動車ノ運輸ヲ開始セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四四號
  意見書
  請願文書表第二三四號
  成東、佐原間省營自動車運輸開始ノ
  請願千葉縣香取郡東條村長勝又
  茂外一名呈出(紹介議員土屋〓三
  郞君外一名)
  右請願ノ要旨ハ千葉縣山武郡成東町總武
  本線成東驛ヨリ豐岡村二川村香取郡多古
  町粟源村ヲ經テ佐原町成田線佐原驛ニ至
  ル路線ニ省營「バス」ノ運輸ヲ開始スルト
  キハ沿線地方交通產業上竝觀光上ニ資ス
  ル大ナルモノアリト信ス依テ速ニ前記區
  間ニ省營「バス」ノ運輸ヲ開始セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリ認メ之ヲ採
  擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第六
  十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四五號
  意見書
  請願文書表第六六號
  阿土海岸鐵道速成ノ請願德島縣海
  部郡阿部村長成〓丑太郞外十三名
  呈出(紹介議員田村秀吉君)
  同第二一六號
  同上德島縣那賀郡桑野村百三十六
  番地辯護士紅露昭呈出(紹介議員
  紅露昭君)
  右請願ノ要旨ハ德島市ヨリ德島高知兩縣
  ノ海岸一帶ヲ經テ高知市ニ至ル阿土海岸
  鐵道ノ速成ハ同地方開發上最必要ナリト
  信ス而シテ德島縣那賀郡牟岐線阿波福井
  ヨリ海部郡牟岐町ニ至ル間及高知縣長岡
  郡土讃線後免驛ヨリ安藝郡室戶町ニ至ル
  間ハ旣ニ着工セラレタルモ牟岐、室戶間
  ノ未タ着工セラレサルハ洵ニ遺憾ニ堪ヘ
  ス依テ福井、牟岐間及後免、室戶間建設
  年度ヲ繰上クルト共ニ牟岐、室戶間ヲ速
  ニ着工セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四六號
  意見書
  請願文書表第一一八號
  野澤、柳津間鐵道敷設ノ請願福島
  縣河沼郡坂下町長阿部文吾外十五
  名呈出(紹介議員八田宗吉君)
  右請願ノ要旨ハ福島縣河沼郡野澤町磐越
  西線野澤驛ヨリ同郡柳津村會津線會津柳
  津驛ニ至ル鐵道ハ沿線地方開發上必要ナ
  ルノミナラス目下建設中ノ柳津、川口間
  鐵道完成ノ曉福島縣ノ無盡ノ寶庫タル大
  沼南會津兩郡資源ノ開發ニ資スル大ナ
  リト信ス而シテ同地ニ鐵道ヲ敷設スルノ
  請願ハ曩ニ貴衆兩院ニ於テ屢〓採擇セラ
  レ又政府ニ於テモ其ノ實測ヲ了セラレタ
  ルノ事實アリ依テ速ニ之ヲ敷設セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四七號
  意見書
  請願文書表第一六七號
  河內、向原兩驛間鐵道敷設ノ請願
  廣島縣豐田郡乃美村長井上良雄外
  十名呈出(紹介議員永山忠則君外
  四名)
  右請願ノ要旨ハ廣島縣豐田郡山陽本線河
  內驛ヨリ沼田川ニ沿ヒ同郡豐田、椹梨、
  川源、乃美ノ諸村ヲ經テ高田郡私設藝備
  鐵道向原驛ニ至ル鐵道ヲ敷設スルコトハ
  同地方ノ豐富ナル資源開發上最必要ナリ
  ト信ス依テ速ニ前記鐵道ヲ敷設セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四八號
  意見書
  請願文書表第一六八號
  五條、新宮間鐵道敷設速成ノ請願
  和歌山縣新宮市長島幸之助外二十
  七名呈出(紹介議員世耕弘一君)
  右請願ノ要旨ハ奈良縣宇智郡五條町ヨリ
  和歌山縣新宮市ニ至ル鐵道豫定線沿線地
  方ハ物資豐富ニシテ且史蹟名勝ニ富ムヲ
  以テ同豫定線ノ速成ハ最急務ナリト信ス
  依テ現在起工中ナル五條町方面ヨリノ外
  更ニ新宮市ヨリ起エシ速ニ前記五條、新宮
  間鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第四九號
  意見書
  請願文書表第一七一號
  日ノ影線延長ノ請願宮崎縣西臼杵
  郡高千穗町長今村初藏外三名呈出
  (紹介議員鈴木憲太郞君)
  右請願ノ要旨ハ宮崎縣延岡市ヨリ西臼杵
  郡七折村日ノ影ニ至ル所謂日ノ影線ハ近
  ク開通ノ運トナリタルモ同線ハ軍事上產
  業上亦觀光上ヨリシテ更ニ之ヲ延長シ同
  郡高千穗町ヲ經テ熊本縣阿蘇郡高森町ニ
  至リ高森線ニ連絡セシムルニ非サレハ其
  ノ眞價ヲ發揮シ得スト信ス依テ前記日ノ
  影線ハ之ヲ高千穂町經由熊本市迄延長セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ採
  擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第六
  十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第五〇號
  意見書
  請願文書表第一八七號
  安藝阿賀、志和口兩驛間鐵道敷設ノ
  請願廣島縣賀茂郡廣村長森岡多
  吉外九名呈出(紹介議員肥田琢司
  君
  同第二一〇號
  同上廣島縣賀茂郡寺西村長倉田房
  吉外八名呈出(紹介議員山道襄一
  君
  右請願ノ要旨ハ廣島縣吳市吳線安藝阿賀
  驛ヨリ賀茂郡西條町山陽本線西條驛ヲ經
  テ高田郡秋越村私設藝備鐵道志和口驛ニ
  至ル線ハ藝備竝藝豫連絡ノ捷路ニシテ該
  區間ニ鐵道ヲ敷設スルトキハ地方文化ノ
  開發上又經濟振興上裨益スル處甚大ナル
  モノアリト信ス依テ速ニ前記區間ニ鐵道
  ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第五一號
  意見書
  請願文書表第二〇九號
  津山、柵原間鐵道敷設ノ請願岡山
  縣津山市長代理助役守安重太外六
  十七名呈出(紹介議員小川〓太郞
  君外二名)
  右請願ノ要旨ハ岡山縣津山市ヨリ勝田郡
  南和氣村柵原ニ至ル鐵道ヲ敷設スルトキ
  ハ鳥取、津山間ノ因美線柵原、片上間ノ私
  設片上鐵道トニ依リ日本海ト瀨戶內海ト
  ヲ連繫セシメ軍事上產業上頗ル有意義ナ
  リト信ス依テ速ニ右鐵道ヲ敷設セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第五二號
  意見書
  請願文書表第二一九號
  南小樽驛改築ノ請願小樽市山ノ上
  町三十五番地增田龜吉呈出(紹介
  議員板谷順助君)
  右請願ノ要旨ハ北海道小樽市函館本線南
  小樽驛ハ小樽市ニ於ケル樞要驛ナルニ拘
  ラス其ノ舍屋ハ明治十三年ノ建築ニ係リ
  規模狭小ニシテ近時激增セル同驛運輸交
  通量ニ對應シ得サル爲住民ノ蒙ル不便危
  險鮮少ナラサルモノアリ依テ前記南小樽
  驛ヲ適當ニ改築シ其ノ實情ニ卽セシメラ
  レタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第五三號
  意見書
  請願文書表第二三三號
  豐畑郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  千葉縣匝瑳郡豐畑村長加瀨谷一外
  五十三名呈出(紹介議員吉植庄亮
  君
  右請願ノ要旨ハ千葉縣匝瑳郡豐畑村ノ飛
  地タル井戶野濱、駒込濱ハ現在旭町所在
  旭町郵便局ノ集配區域內ニ在リ豐畑村所
  在豐畑郵便局ハ集配事務ヲ取扱ハサル爲
  通信上商取引上住民ハ甚シク不利不便ヲ
  感シツツアリ依テ速ニ前記豐畑局ニテ集
  配事務ヲ開始セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第五四號
  意見書
  請願文書表第二三七號
  船員法適用外ノ船員保護法制定ノ請
  願名古屋市南區熱田新田東組字
  根走九十九番地稻垣諭治郞呈出
  (紹介議員岡本實太郞君)
  右請願ノ要旨ハ平水區域ノ船舶ノ船員竝
  總噸數二十噸未滿ノ船舶ノ船員等ハ船員
  法ノ適用ナク又近ク制定實施セラルヘキ
  船員保險法其ノ他勞働者災害扶助法、退
  職積立金及退職手當法、健康保險法、工
  場法、最低年齢法等ノ社會立法ノ恩惠ヲ
  受クル能ハスシテ悲慘ナル狀態ニ在ルモ
  ノ多キハ頗ル遺憾トスル所ナリ依テ速ニ
  是等船員法ノ適用ナキ船員ヲ保護監督ス
  ヘキ適當ナル法令ヲ制定實施セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八二號
  意見書
  請願文書表第一七六號
  不正商品取締勵行ニ關スル請願東
  京市本〓區駒込追分町五十三番地
  押川美香呈出(紹介議員星島二郞
  君)
  右請願ノ要旨ハ輓近諸物價ノ暴騰ニ伴ヒ
  不正ナル生產者商人等ニシテ不德ナル慾
  望ニ驅ラレ一般食料品ニ有害物又ハ有毒
  物ヲ混入スルノ惡傾向增大シツツアルハ
  寔ニ遺憾ニ堪ヘス依テ政府ハ之カ取締ヲ
  嚴ニセラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第五五號
  意見書
  請願文書表第一二一號
  東北地方ニ於ケル國有林野解放其ノ
  他ノ請願山形縣北村山郡福原村
  大字蘆澤農業仲山千代司外四百七
  名呈出(紹介議員八田宗吉君)
  同第一二三號
  同上靑森縣北津輕郡內潟村大字尾
  別農業中村長助外四百三十五名呈
  出(紹介議員八田宗吉君)
  右請願ノ要旨ハ東北六縣ニ於ケル國有林
  野ハ全國國有林野面積ノ過半ヲ占メ之カ
  爲同地方產業ノ發達ヲ阻害スルコト尠カ
  ラス然モ之カ利用ハ企業本位ニノミ依ル
  カ故ニ山村ノ窮迫ハ殊ニ甚シキ現狀ナ
  リ依テ同地方振興方策トシテ政府ハ速ニ
  (一)國有林ノ原木拂下料金引下竝後納制
  度確立(二)雜草等ノ無償拂下(三)國有林
  野所在町村交付金ノ增額等ヲ實行セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第五六號
  意見書
  請願文書表第二二一號
  濱ノ宮國有林拂下ニ關スル請願兵
  庫縣加古郡尾上村大字池田七百四
  十七番地ノ一農業梅谷新次外三十
  六名呈出(紹介議員河合義一君)
  右請願ノ要旨ハ先般兵庫縣加古郡尾上村
  ニ陸軍飛行場ヲ設ケラルルヤ農地外合計
  百二十三町步カ該敷地トシテ買收ヲ受ケ
  内宅地ニ就テハ見返地トシテ二町步ノ官
  有地拂下ヲ受ケタルモ農作地見返地ハ全
  然ナク農民ハ生活ノ根據ヲ失ヒ轉業ノ外
  ナキニ至レリ依テ附近ノ濱ノ宮尾及尾上
  ノ國有林ノ一部ヲ同村住民ニ拂下ケラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第五七號
  意見書
  請願文書表第一三八號
  膃肭獸獵獲解禁ニ關スル請願和歌
  山縣東牟婁郡下里町大字下里九百
  三十九番地漁業橋本才五郞外二名
  呈出(紹介議員世耕弘一君)
  右請願ノ要旨ハ〓肭獸ハ現在其ノ捕獲ヲ
  禁止セラレ居ルモ旣ニ海獸保護條約期間
  滿了後十一箇年ニ及フ今日猶解禁セラレ
  サルハ獵業者ノ苦痛タルノミナラス實ニ
  我カ帝國ノ一大損失ナリト信ス依テ政府
  ハ速ニ之カ解禁ヲ斷行セラレタシト謂フ
  三作.
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第五八號
  意見書
  請願文書表第二三五號
  燒津漁港修築ノ請願靜岡縣志太郡
  燒津町長長島忠太郞呈出(紹介議
  員山口忠五郞君外二名)
  右請願ノ要旨ハ靜岡縣志太郡燒津漁港ハ
  全國有數ノ遠洋漁業根據地ニシテ年水產
  額五百萬圓ニ達シ同港ヲ根據地トスル大
  小漁船百五十隻ニ及フ然ルニ同港ハ完全
  ナル築港ノ設備ナキ爲之等多數漁船ハ灣
  形ナキ海上ニ假泊スルノ現狀ニシテ危險
  此ノ上ナク海陸ノ連絡不完全ニシテ魚類
  ノ鮮度ヲ傷ケ同港ノ有形無形ノ損失實ニ
  莫大ナルモノアリ依テ政府ハ速ニ調査〓
  究ノ上同港ニ適當ナル築港工事ヲ施行セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第五九號
  意見書
  請願文書表第二一七號
  蠶絲業組合法中改正ノ請願東京市
  神田區淡路町二丁目六番地全國蠶
  絲業組合聯合會會長小林靖司呈出
  (紹介議員〓水留三郞君)
  右請願ノ要旨ハ現行蠶絲業法第一條ニハ
  「本法ニ於テ蠶絲業ト稱スルハ養蠶、蠶
  種製造、生絲製造、眞綿製造、殺蛹乾繭
  又ハ蠶種、繭、生、絲屑物類ノ賣買、仲立
  若ハ保管ヲ業トスルモノヲ謂フ」ト規定
  スルニ拘ラス蠶絲業組合法中ニ繭賣買業
  組合ヲ認メサルハ等シク蠶絲業關係團體
  ニ對シ其ノ取扱ヲ二三ニスルモノニシテ
  不公平之ヨリ甚シキハナク之カ爲繭賣買
  業者ハ各蠶絲業諸機關トノ連絡協調ヲ缺
  キ我カ國蠶絲業ノ發達ヲ阻害スルコト尠
  シトセス依テ速ニ現行蠶絲業組合法ヲ改
  正シ其ノ第一條中ニ繭賣買業組合ヲ加ヘ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ要旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六〇號
  意見書
  請願文書表第一八〇號
  生牛乳ノ廉價供給策樹立ニ關スル請
  願東京市本〓區駒込追分町五十
  三番地押川美香呈出(紹介議員星
  島二郞君)
  右請願ノ要旨ハ近時飼料ノ騰貴其ノ他ニ
  因リ乳價ノ高騰ヲ來シ爲ニ乳幼兒及兒童
  ノ榮養ヲ障害スルコト甚大ナリ依テ速ニ
  乳幼兒及兒童ノ榮養ヲ完全ナラシムル爲
  生牛乳ヲ低廉且豐富ニ供給セシムヘク對
  策ヲ講セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六一號
  意見書
  請願文書表第一八一號
  從軍老兵年金法制定ニ關スル請願
  千葉縣君津郡關豐村百六十九番地
  農業齋藤由松外七十四名呈出給
  介議員小高長三郞君)
  右請願ノ要旨ハ日〓日露等明治以來ノ諸
  戰役ニ從軍シタル下士官兵ノ恩給ヲ受ケ
  サル者ニシテ生活窮乏セル者尠カラサル
  モノアルハ寔ニ遺憾ニ堪ヘス依テ政府ハ
  戰役從軍ノ下士官兵ニシテ現ニ恩給ヲ受
  ケサル大多數ノ老齡者ニ對シ其ノ生活ヲ
  保障スル爲速ニ老兵年金法ヲ制定セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリ認メ之ヲ採
  擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第六
  十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六二號
  意見書
  請願文書表第一八五號
  皇紀二千六百年祝典記念トシテ公社
  債劵ニ神武紀元年數併記ノ請願
  松山市湊町四丁目三十一番地ノ二
  銀行員大野悌呈出(紹介議員大本
  貞太郞君)
  右請願ノ要旨ハ政府發行ノ公債證書又ハ
  國庫債劵及各事業會社ヨリ發行スル社債
  劵其ノ他地方債等ノ發行ニ當リテハ總テ其
  ノ發行時ノ年號數ヲ以テ計算セルモノヲ
  支拂年號ト爲ス爲之カ取扱上尠カラサル
  支障ヲ生シツツアルハ頗ル遺憾ニ堪ヘス
  依テ前記支障排除ノ爲及國體觀念ヲ把握
  セシムル爲特ニ皇紀二千六百年卽昭和十
  五年ノ紀元節ヲ實施期トシテ同日以降公
  社債發行ニ關スル事項中發行及償還年號
  ノ外ニ神武紀元年數ヲ併記セシムル樣取
  計ハレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六三號
  意見書
  請願文書表第一七八號
  砂糖輸入稅撤廢ニ關スル請願東京
  市本〓區駒込追分町五十三番地押
  川美香呈出(紹介議員星島二郞君)
  右請願ノ要旨ハ近時砂糖ノ國內生產ハ既
  ニ過剩糖ヲ輸出スルノ盛況ニ在リテ各製
  糖會社ニ對シ利潤ヲ獨占セシメ保護スル
  ノ必要毫モナシト信ス依テ政府ハ砂糖ノ
  輸入稅ヲ撤廢セラレ糖價ヲ低下セシメ之
  カ消費ヲ易カラシメ以テ國民ノ營養向上
  ヲ圖ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六四號
  意見書
  請願文書表第一八三號
  蒟蒻粉關稅增額ノ請願福島縣石川
  郡石川町字下泉百六十九番地商業
  鈴木秀助外三十一名呈出(紹介議
  員仲西三良君)
  右請願ノ要旨ハ蒟蒻荒粉ハ我カ國農山村
  中蒟蒻栽培ヲ爲ス地方ニ於テハ其ノ經濟
  ノ中心ヲ爲ス然ルニ客年來ノ物價騰貴ニ
  伴ヒ支那南洋等ノ粗惡ナル蒟蒻荒粉ノ輸
  入俄ニ激增シ優良ナル內地產品ヲ壓迫シ
  地方ニ依リテハ栽培者ハ從來ノ販路ヲ失
  フノ悲慘事ニ遭遇セル狀態ナリ依テ政府
  ハ蒟蒻粉ノ輸入稅ヲ增額セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第六五號
  意見書
  請願文書表第一六五號
  小笠、榛原兩郡南部地方ニ酒精工場
  設置ノ請願靜岡縣小笠郡池新田
  村長本間〓一外十八名呈出(紹介
  議員宮本雄一郞君)
  右請願ノ要旨ハ靜岡縣小笠、榛原兩郡南
  部地方ハ氣候溫暖ニシテ甘藷ノ栽培ニ適
  シ酒精工場設置箇所トシテ最適地ナリ依
  テ速ニ前記兩郡南部地方適當ノ地ニ酒精
  製造工場ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八三號
  意見書
  請願文書表第一七五號
  都市美審査委員會設置ニ關スル請願
  東京市小石川區原町百一一十六番地
  男爵阪谷芳郞呈出(紹介議員星島
  二郞君)
  右請願ノ要旨ハ都市風致ノ維持增進、建
  築物其ノ他工作物ノ美的統制竝都市醜排
  除等都市美ニ關スル重要ナル事項ヲ審議
  スル機關トシテ都市美審査委員會ヲ設置
  スルハ現下ノ喫緊事ナリト信ス依テ政府
  ハ速ニ之ニ關シ法令ヲ制定セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第六六號
  意見書
  請願文書表第八號
  町村特別稅段別割ニ關スル法律改正
  ノ請願東京市赤坂區溜池町一番
  地三會堂內社團法人全國山林會聯
  合會會頭男爵小畑大太郞呈出(紹
  介議員高田耘平君外七名)
  右請願ノ要旨ハ山林ニ對スル特別稅段別
  割ハ明治四十一年法律第三十七號地方稅
  制限ニ關スル法律ニ依リ收益上大差アル
  宅地田畑ト區別セスシテ課稅セラルルコ
  ト多キ爲他ノ地目ノ夫ニ比シ負擔苛重ニ
  シテ山林所有者ノ被ル打擊甚大ナルモノ
  アリ依テ政府ハ特別稅段別割ニ付各種地
  目ヲ區分シテ其ノ地租附加稅ニ準據セル
  賦課額ヲ規定制限セラルル樣速ニ該法律
  ヲ改正セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六七號
  意見書
  請願文書表第一七二號
  廣告物取締ニ關スル法令改正ノ請願
  東京市小石川區原町百二十六番地
  男爵阪谷芳郎呈出(紹介議員星島
  二郞君)
  右請願ノ要旨ハ輓近都市ニ於ケル廣〓看
  板類ノ發達ハ顯著ナルモノアリト雖同時
  ニ俗惡醜怪ニシテ都會美ヲ破壞シ風俗ヲ
  低下セシムルカ如キモノ少ナカラサルハ
  頗ル遺憾ニ堪ヘス而シテ之カ取締ノ根幹
  ヲナス廣〓物取締法ハ明治四十四年ノ制
  定ニ係リ現今ノ實情ニ副ハサルノミナラ
  ス其ノ運用ニ關シ地方廳令區々ナル爲地
  域ヲ異ニスルニ從ヒ取締ノ相違ヲ來ス等
  不便尠カラス依テ政府ハ速ニ之カ取締法
  令ノ改正ヲ行ヒ取締ノ規準ヲ確立シ動モ
  スレハ亂雜俗惡ニ堕セムトスル廣〓物ノ
  美的發達ニ資セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六八號
  意見書
  請願文書表第五六號
  神湊港ニ大避難港修築ノ請願東京
  市赤坂區溜池町一番地大日本水產
  會長理事三井米松外二十九名呈出
  (紹介議員高木条太郞君)
  右請願ノ要旨ハ東京府八丈島附近ハ國防
  竝交通上ノ要地ナルト共ニ本邦屈指ノ好
  漁場タルモ海岸線ニ屈曲少ナク良港ナキ
  爲漁業經營上其ノ不利不便甚大ニシテ一
  朝暴風雨ニ際會セハ多大ノ損害ト犠牲者
  ヲ生スルノ現狀ニ在ルハ寔ニ遺憾ニ堪ヘ
  ス依テ政府ハ現ニ東京府直營事業トシテ
  施行シツツアル同島三根村神湊港修築工
  事ノ第二期計畫事業トシテ國費ヲ以テ
  大避難港ヲ修築セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第六九號
  意見書
  請願文書表第一七四號
  街路照明統制ニ關スル請願東京市
  小石川區原町百二十六番地男爵阪
  谷芳郞呈出(紹介議員星島二郞君)
  右請願ノ要旨ハ輓近商業ノ發達都市ノ膨
  脹ハ道路ノ整備ヲ促シ自動車等高速度交
  通機關ノ利用發達シ街路照明ハ都市保安
  交通ノ重要設備ト爲リタルモ現行道路法
  ニテハ之ヲ道路ノ附屬物タラシメサルヲ
  以テ照度形狀樣式等區々ニシテ都市美ヲ
  害シ危險ヲ構成スルモノ尠カラス依テ道
  路法ヲ改正シ之ヲ道路ノ附屬物トシ統制
  整備セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七〇號
  意見書
  請願文書表第六〇號
  賣藥業者救濟ニ關スル請願富山縣
  中新川郡音杉村大字三日市八番地
  賣藥業荒木甚助外四千一一百八十五
  名呈出(紹介議員野村嘉六君外一
  名
  右請願ノ要旨ハ全國購買組合聯合會製造
  ノ組合家庭藥ノ產業組合ニ依ル取扱配給
  竝公營賣藥ノ出現ハ賣藥業者ヲ極度ニ壓
  迫シツツアルモ更ニ今次議會ニ提案セラ
  レムトスル國民健康保險法ノ實施ハ一般
  賣藥業者ヲシテ倒產失業ノ悲境ニ陷ルル
  モノナリト信ス依テ政府ハ同法實施ニ際
  シテハ產業組合ヲシテ賣藥ヲ取扱ハシメ
  ス國民健康保險組合設立ノ場合ハ醫療ノ
  給付ニ之ヲ限定シ診療以外ノ藥品竝ニ賣
  藥ヲ絕對ニ給付セサルコト然ラサレハ醫
  療國營ヲ斷行シ賣藥業者ニ相當補償ノ方
  法ヲ講セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七一號
  意見書
  請願文書表第一七三號
  喀痰ノ取締ニ關スル請願東京市小
  石川區原町百二十六番地男爵阪谷
  芳郞呈出(紹介議員星島二郞君)
  右請願ノ要旨ハ喀痰ハ結核傳染ノ危險最
  大ナルノミナラス都市美ヲ害シ人ヲシテ
  不快ノ念ヲ抱カシムルコト大ナルヲ以テ
  法令ニ依リ之カ取締ヲ嚴ニシ路上其ノ他
  公共利用ノ場屋等ニ於テ之ヲ犯シタル者
  ニハ相當ノ制裁ヲ加フルコトトセハ日本
  人獨特ノ惡癖ヲ矯正シ衞生上又都市美保
  持上好結果ヲ齎スモノト信ス依テ速ニ之
  カ實現ヲ圖ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七二號
  意見書
  請願文書表第一七七號
  穀類混砂搗精禁止ノ請願東京市本
  〓區駒込追分町五十三番地押川美
  香呈出(紹介議員星島二郞君)
  右請願ノ要旨ハ國立榮養研究所ノ發表ニ
  依レハ穀類ノ精白ニ當リ一般ニ使用セラ
  レツツアル硅藻土又ハ白土ハ化學的ニハ
  毒物ニ非サルモ生理的ニ頗ル有害ニシテ
  之カ内臟結石症ノ原因タルコト明白ナリ
  殊ニ米ノ如キ淘洗ノ結果榮養價ノ損失ヲ
  來スコト甚大ナルモノアリ依テ速ニ穀類
  混砂搗精ヲ禁止セラレタク特ニ米ノ精白
  度ヲ七分搗程度ニ止メシメラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五號ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七三號
  意見書
  請願文書表第一七九號
  結核豫防ノ爲脂肪攝取奬勵ニ關スル
  請願東京市本〓區駒込追分町五
  十三番地押川美香呈出(紹介議員
  星島二郞君)
  右請願ノ要旨ハ輓近我カ國ニ於ケル結核
  病ノ蔓延ハ眞ニ恐ルヘキ情勢ヲ示シ國家
  ニ於テモ之カ對策トシテ結核病床ノ增設
  ヲ圖リツツアリト雖單ニ罹病者ノ隔離ニ
  止マルヲ以テ進テ一般國民特ニ結核病菌
  ニ犯サレ易キ兒童及靑年期ニ於テ之カ抵
  抗力ヲ旺盛ナラシムル爲脂肪ノ搆取ヲ奬
  勵スルハ最必要ナリト信ス依テ之カ奬勵
  策ヲ講セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七四號
  意見書
  請願文書表第二三六號
  海港檢疫法竝施行規則改正ノ請願
  名古屋市南區熱田新田東組字根走
  九十九番地稻垣諭治郞呈出(紹介
  議員岡本實太郞君)
  右請願ノ要旨ハ海港檢疫竝其ノ施行規則
  ハ該法中檢疫信號ハ國際信號法ニ牴觸シ
  檢疫ニ關シ船醫及船長ヲ信賴セス無益ナ
  ル時間ヲ浪費スル等時代ニ適應セサルモ
  ノ甚タ多シ依テ速ニ之カ改正ヲ行ハレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第七五號
  意見書
  請願文書表第二一八號
  稚內港ニ船入澗築設ノ請願北海道
  宗谷郡稚内町長島倉民雄呈出(紹
  介議員坂東幸太郞君外一名)
  右請願ノ要旨ハ北海道宗谷郡稚內港ハ樺
  太及利尻、禮文兩島トノ連絡上ノ要衝ニ位
  シ出入船舶逐年增加ノ趨勢ニ在リテ殊ニ
  春季鰊漁期ニ於ケル漁船ノ輻輳ハ名狀スヘ
  カラサルモノアリ然ルニ現在船入澗ハ貧
  弱ナル町營ノモノアルノミナルヲ以テ漁
  業者ノ不便甚大ナリ依テ築設費ノ一部ハ
  稚內町ニ於テ負擔スヘキニ付速ニ同港ニ
  船入澗ヲ築設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第七六號
  意見書
  請願文書表第二三二號
  遠別村ニ船入潤築設ノ請願北海道
  天鹽郡遠別村長熊谷與吉呈出紹
  介議員松浦周太郞君外一名)
  右請願ノ要旨ハ北海道天鹽郡遠別村ハ沖
  合ニ好漁場ヲ控へ天鹽沿岸中有數ノ漁業
  地ニシテ天鹽線開通ト共ニ其ノ發展目覺
  シキモノアリ從テ同地ニ船入澗ヲ築設ス
  ルハ最必要ナリト信ス依テ速ニ前記遠別
  村ニ船入澗ヲ築設セラレタシト謂フニ在
  リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第七七號
  意見書
  請願文書表第二一五號
  海部川改修ノ請願德島縣那賀郡桑
  野村百三十六番地辯護士紅露昭呈
  出(紹介議員紅露昭君)
  右請願ノ要旨ハ德島縣海部郡西部ニ其ノ
  源ヲ發スル海部川ハ其ノ上流山林濫伐ノ
  結果大雨每ニ土砂崩壞シ破堤氾濫ノ厄ヲ
  蒙ルコト屢〓ナリ依テ速ニ同河川ヲ改修
  セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報〓第七八號
  意見書
  請願文書表第一六九號
  雪國地方土地賃貸價格調査ニ關スル
  請願秋田縣鹿角郡小坂町大字小
  坂字大生平五番地農業木村甚太郞
  外四百九十四名呈出(紹介議員松
  岡俊三君外四十六名)
  同第二一一號
  同上宮城縣登米郡北方村三十一番
  地公吏佐々木省三外百五十九名呈
  出(紹介議員松岡俊三君外四十五
  名
  同第二一二號
  同上秋田縣仙北郡大曲町大字大曲
  四十七番地農業竹內鐵太郞外八百
  二十二名呈出(紹介議員松岡俊三
  君外四十五名)
  同第二一三號
  同上岩手縣九戶郡山形村大字川井
  第九地割八十一番地農業長內市松
  外三十五名呈出(紹介議員松岡俊
  三君外四十五名)
  右請願ノ要旨ハ雪國地方ニ於テハ打續ク
  冷害大雪害ノ爲農民ノ疲弊困憊ハ筆紙ニ
  盡シ難ク特ニ土地ニ對スル負擔ハ頗ル過
  重ノ狀態ナリ依テ雪國地方ニ於ル土地賃
  貸價格調査ニ關シテハ充分ニ實情精査ノ
  上全國劃一ノ方法ヨリ分離シテ適切ナル
  對策ヲ講セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第七九號
  意見書
  請願文書表第一五九號
  兵役義務者及傷痍軍人待遇改善急施
  ニ關スル請願北海道網走郡美幌
  町本通リ北三丁目農業馬場源治外
  六名呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第一六〇號
  同上北海道常呂郡留邊蘂町字湯根
  湯桑谷秀二郞外六名呈出(紹介議
  員坂東幸太郞君)
  同第一六一號
  同上北海道斜里郡斜里村字斜里原
  野西六線五十三番地高橋慶吉外八
  名呈出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第一六二號
  同上北海道斜里郡小清水村市街地
  一條一丁目深瀨惣右衞門外五名呈
  出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第一六三號
  同上北海道紋別郡瀧上村字サクル
  ー基線三番地石立芳太郞外八名呈
  出(紹介議員坂東幸太郞君)
  同第一八二號
  同上函館市海岸町七十二番地農業
  白米梅吉外八名呈出(紹介議員坂
  東幸太郞君)
  右請願ノ要旨ハ兵役義務者及傷痍軍人待
  遇審議會カ昭和五年議決答申セラレタル
  兵役義務者及傷痍軍人待遇ニ關スル事項
  中兵役義務履行ニ基因スル失業防止、軍
  事救護法令ノ改正擴充等其ノ一部カ實施
  ノ〓ニ就キタルハ當局ニ對シ感謝ニ堪ヘ
  サル所ナルモ其ノ他ノ重要ナル大部カ容
  易ニ實施ノ運ニ至ラサルハ現下ノ世相ニ
  鑑ミ洵ニ遺憾ニ堪ヘス依テ政府ハ速ニ該
  決議答申事項全部ノ實施ヲ期セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第八〇號
  意見書
  請願文書表第二二〇號
  上越西線鐵道敷設ノ請願新潟縣東
  頸城郡安塚村長竹內政治郞外三十
  五名呈出(紹介議員武田德三郞君)
  右請願ノ要旨ハ新潟縣中頸城郡信越本線
  直江津驛ヨリ同線高田驛ヲ經由中頸城、東
  頸城、中魚沼ノ三郡ヲ經テ南魚沼郡六日
  町ニ至リ六日町驛ニ於テ上越本線ニ接續
  スル鐵道ヲ敷設スルトキハ同地方文化產
  業開發上貢獻スル所甚大ナルモノアルノ
  ミナラス上陸線ヨリ上野驛ニ至ル場合ノ
  如キ信越線ヲ經由スルニ比シ距離竝所要
  時間ニ於テ多大ノ短縮ヲ見ルニ至ルヘシ
  ト信ス依テ速ニ前記鐵道ヲ敷設セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八一號
  意見書
  請願文書表第一三九號
  東京驛東口本建築鐵道驛開設ニ關ス
  ル請願東京市芝區芝公園九號地
  ノ三高木武方田中貞子外二名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一四〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地商業米山善吉外二名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一四一號
  同上東京市京橋區西八丁堀三丁目
  二番地ノ二印刷業山岸忠吉外二名
  呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第一四二號
  同上東京市京橋區西八丁堀三丁目
  七番地印刷業高田庄之助外二名呈
  出(紹介議員安藤正純君)
  同第一四三號
  同上東京市淀橋區淀橋町三百三十
  七番地印刷業中川宗一外二名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一四四號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地大工業岩城常吉呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第一四五號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地商業增田隆呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第一四六號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地會社員金山松雄呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第一四七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地製疊業金山久次郞呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第一四八號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地製疊業金山彥次呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第一四九號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員古谷傳次郞外三名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一五〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員松本駒外六三名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第一五一號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地商業山田豐七呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第一五二號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業島村藤七外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一五三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業森川淺次外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一五四號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地工業白井正助外三名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一五五號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員田中筆吉呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第一五六號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員手島健三外一名呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第一五七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地製靴業小林〓吉外一名呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第一五八號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地商業東海鶴雄外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一八九號
  同上東京市杉並區高圓寺三丁目二
  百五十番地證劵賣買業正井政次外
  三名呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第一九〇號
  同上東京市淀橋區下落合一丁目四
  百十七番地商業堀江壽子外三名呈
  出(紹介議員安藤正純君)
  同第一九一號
  同上東京市中野區宮里町六番地會
  社員橫田正〓呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第一九二號
  同上東京市中野區宮里町六番地會
  社員橫田保呈出(紹介議員安藤正
  純君)
  第一九三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業森川博外一名呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第一九四號
  同上東京市日本橋區通三丁目八番
  地ノ五藥劑師高橋芳藏外一名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一九五號
  同上東京市京橋區槇町二丁目三番
  地商業杉山芳男外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一九六號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地建築業杉浦赤太郞外一一名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第一九七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業宇根〓吉外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第一九八號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地十一番地商業浦野新作外一名呈
  出(紹介議員安藤正純君)
  同第一九九號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地神作定吉呈出(紹介議員安藤正
  純君)
  同第二〇〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目二番
  地商業小河原三七雄呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二〇一號
  同上東京市神田區司町一丁目二十
  三番地ノ三商業杉田廣平呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第二〇二號
  同上東京市京橋區西八丁堀一一丁目
  二番地日沖薰外二名呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二〇三號
  同上東京市淺草區松葉町一丁目五
  番地〓水博外一名呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第二〇四號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地商業矢野信雄呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第二〇五號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員中尾七郞外三名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第二〇六號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業古谷房三外三名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二〇七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員柳正夫外三名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二〇八號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地商業市橋良平外三名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二二二號
  同上東京市京橋區寶町一丁目一番
  地彫刻業大倉藤太外二名呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第二二三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地ノ五木版板製造業保坂彌市郞外
  二名呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第二二四號
  同上東京市中野區宮里町六番地會
  社員橫田豐一呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第二二五號
  同上東京市中野區宮里町六番地會
  社員橫田豐次呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第二二六號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地理髪業橋爪太三郞外三名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二二七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地商業會田喜一郞外二名呈出(紹
  介議員安藤正純君)
  同第二二八號
  同上東京市京橋區二丁目二番地ノ
  四彫刻業高井增吉外三名呈出(紹
  介議員安藤正純君)
  同二二九號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地商業大谷定吉外二名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二三〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地ノ七商業市東惣次外一名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二三一號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地工業〓田辰太郞外三名呈出縮
  介議員安藤正純君)
  右請願ノ要旨ハ東京驛東口本建築鐵道驛
  開設ノ遲速ハ日本橋京橋兩區民三十萬ノ
  死活ノ問題タリ而シテ我カ國ニ於ケル劃
  期的大事業タル東京オリムピツク大會及
  萬國博覽會ヲ三年後ニ控ヘテ之カ開設ハ
  又東京驛混雜緩和上最必要ナリト信ス依
  テ速ニ之カ開設ノ實現ヲ期セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議員法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第八四號
  意見書
  請願文書表第二六九號
  天祖奉齋ノ普及奬勵ニ關スル請願
  茨城縣東茨城郡河和田村大字赤塚
  著述業立林宮太郞外七十名呈出
  (紹介議員中崎俊秀君)
  右請願ノ要旨ハ近來各官公署學校銀行會
  社其ノ他ノ團體等ニ於テ頻發スル不祥事ハ
  其ノ原因動機素ヨリ一ナラスト雖畢竟其
  ノ人ノ思想信念ノ正淨堅確ナラサル結果
  ニ外ナラス故ニ國民思想ヲ善導振興シ以
  テ敍上ノ弊源ヲ淨ムルハ現下ノ最大急務
  ナリト信ス依テ政府ハ之カ根本對策トシ
  テ各官公署學校ヲ始メ銀行會社組合其ノ
  他ノ團體等ニ天祖天照皇大神ヲ奉齋シ各
  自神慮ヲ奉體シテ天孫民族タル自覺ノ下
  ニ其ノ思想信念ヲ淨化セシムル樣奬勵シ
  且之カ普及ヲ圖ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八五號
  意見書
  請願文書表第三一四號
  天照皇大神祭日制定ノ請願愛知縣
  豐橋市大字東田町百四十五番地僧
  侶首藤泰善呈出(紹介議員大口喜
  六君)
  右請願ノ要旨ハ現時世相ニ鑑ミ皇祖天照
  皇大神ノ祭日ヲ制定シ建國ノ基礎ヲ確立
  シ給ヒシ大神ノ宏遠ナル御聖德ヲ偲ヒ奉
  リ敬神ノ念ヲ深カラシメ以テ混沌タル思
  想ノ惡潮流ヲ是正スルハ最緊要ナリト信
  ス依テ適當ノ日ヲ以テ天照皇大神祭日ヲ
  制定セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八六號
  意見書
  請願文書表第三三六號
  八木、高田兩町間國道改修ノ請願
  奈良縣高市郡八木町長谷信藏外六
  名呈出(紹介議員福井甚三君)
  右請願ノ要旨ハ皇紀二千六百年祝典ヲ三
  年後ニ控ヘテ當局ハ國道十五號線中奈良、
  畝傍間ヲ同祝典迄ニ完成スヘク決定シタ
  ルモ同時ニ奈良縣高市郡八木町ヨリ北葛
  城郡高田町ニ至ル現國道ヲ改修完成スル
  ハ祝典事業遂行上又同地方交通產業開發
  上最必要ニシテ殊ニ縣ニ於テモ昭和十五
  年度ニ至ル繼續事業トシテ高田町ヨリ西
  大阪府ニ達スル縣道鋪裝工事計畫ヲ樹立
  シ旣ニ高田町ヨリ數箇町村ニ及ヒ工事着
  手中ナレハ此ノ機ニ八木、高田間ヲ完成
  スルニ於テハ直ニ連結利用ノ便益ニ資シ
  一石二鳥ノ效果ヲ齎スモノト信ス依テ之
  ヲ昭和十五年度迄ニ完成セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八七號
  意見書
  請願文書表第三五四號
  大阪、舞鶴間府縣道ヲ國道ニ編入ノ
  請願兵庫縣多紀郡大芋村長山口
  房次郞外二十二名呈出(紹介議員
  山川賴三郞君)
  右請願ノ要旨ハ大阪市ヨリ大阪府豐能郡
  兵庫縣多紀郡福住村ヲ經由京都府船井、
  天田、何鹿ノ各郡ヲ經テ加佐郡舞鶴町ニ至
  ル府縣道ヲ國道ニ認定スルハ沿線產業開
  發上亦國防上最必要ナリト信ス依テ速ニ
  前記大阪、舞鶴間府縣道ヲ國道ニ編入セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八八號
  意見書
  請願文書表第三七一號
  國道十五號線改良工事年限短縮ノ請
  願京都府相樂郡木津町長三上源
  之助外十名呈出(紹介議員池本甚
  四郞君)
  右請願ノ要旨ハ京都市ヨリ奈良市ニ至ル
  國道十五號線改良工事ハ曩ニ皇紀二千六
  百年祝典ヲ目標トシテ十一一年度以降三箇
  年繼續事業トシテ決定ヲ見タルモ其ノ後
  六箇年繼續ニ延長セラレタリ然ルニ同路
  線ハ京都奈良間唯一ノ幹線ニシテ曠古ノ
  二千六百年祝典ニ際シ世界オリムピツク
  大會モ開會セラルルヲ以テ觀光上ヨリシ
  テ之カ改修ノ速成ハ最必要ナリト信ス依
  テ當初ノ決定通三箇年繼續トシ昭和十四
  年度ニ之カ完成ヲ期セラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第八九號
  意見書
  請願文書表第三一五號
  豐川改修ノ請願愛知縣豐橋市長神
  戶小三郞呈出(紹介議員大口喜六
  君)
  右請願ノ要旨ハ愛知縣ノ東部ヲ貫流スル
  豐川沿岸一帶ハ年々水害ヲ蒙ルコト甚シ
  ク本年七月ニ於ケル豪雨ノ際ノ如キ耕地
  浸水面積三千町步堤防ノ決潰十箇所ニ及
  ヒ其ノ被害實ニ三十餘萬圓ニ達セリ依テ
  速ニ國費ヲ以テ同河川ヲ改修セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九〇號
  意見書
  請願文書表第三五三號
  久慈川改修促進ノ請願茨城縣久慈
  郡太田町長武藤常介呈出(紹介議
  員中井川浩君)
  同第三七三號
  同上茨城縣久慈郡東小澤村大字留
  百七十番地農業川崎淳一呈出紹
  介議員川崎巳之太郞君)
  右請願ノ要旨ハ福島茨城兩縣ヲ貫通シ其
  ノ流域九十四方里ニ及フ久慈川ハ未タ治
  水工事施行セラレサル爲每年出水期ニハ
  氾濫ヲ惹起シ農作物ニ及ホス損害莫大ナ
  ルノミナラス農耕宅地ノ流失人畜ノ死傷
  等其ノ慘害實ニ凄慘ヲ極ムルモノアリ依
  テ速ニ同川改修工事ニ著手セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九一號
  意見書
  請願文書表第三一九號
  鍼灸「マツサージ」業者ニ國民健康保險
  法醫療機關ノ資格附與ノ請願長
  野縣飯田市大字飯田町三千五百七
  十六番地鍼灸業佐々木安太郞外三
  十九名呈出(紹介議員宮澤胤勇君)
  右請願ノ要旨ハ鍼灸「マツサージ」術ハ其
  ノ營業資格者現在十萬人ニ垂ムトシ益〓
  增加ノ趨勢ニ在ルハ鍼灸術カ如何ニ大衆
  ノ療養機關トシテ不可缺ナルモノタルカ
  ヲ立證スルモノナリ然ルニ近ク制定セラ
  ルヘキ國民健康保健法ノ醫療機關ヨリ鍼
  灸「マツサージ」業者カ不幸除外サルルカ
  如キコトアラムカ業者ノ生活ハ覆サレ社
  會的ニ其ノ影響甚大ナルモノアリト信ス
  依テ國民健康保險法ノ醫療機關ノ資格ヲ
  鍼灸「マツサージ」業者ニモ附與セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第九二號
  意見書
  請願文書表第三三七號
  美國船入澗工事完成ニ關スル請願
  北海道美國郡美國町長福井石太郞
  外三百三名呈出(紹介議員山本厚
  三君外一名)
  右請願ノ要旨ハ北海道美國郡美國町ニ於
  ケル船入潤築設工事ハ最近其ノ第一期工
  事ヲ終ヘタルモ風波ノ防壁トシテハ未濟
  工事ノ遂行ニ俟ツニ非サレハ到底漁繁期
  ヲ通シテ船舶ノ安全ヲ期シ生產ノ向上ヲ
  圖リ得ラレサルノ狀態ナリ依テ速ニ未濟
  工事ノ主要部分タル船溜リ場(內港)ヲ築
  設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト決議セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九三號
  意見書
  請願文書表第三七七號
  荒川護岸工事急施ノ請願東京市荒
  川區尾久町五丁目八百七十五番地
  土木建築請負業中澤德次郞外十六
  名呈出(紹介議員中村梅吉君)
  右請願ノ要旨ハ荒川沿岸ニ位スル東京市
  荒川、足立、王子ノ各區ハ大震災後人口
  ノ增加夥シク急速ナル發展ヲ爲シツツア
  ルモ前記地域一帶ハ每年十數囘ニ及フ荒
  川氾濫ニ因ル水害ノ爲今猶依然トシテ荒
  蕪地タルヲ免レサル現狀ニシテ其ノ發展
  ヲ阻害セラルルコト多大ナルモノアリ依
  テ速ニ荒川筋一帶ヲ浚渫シ之ニ依ル餘土
  ヲ利用シテ護岸築造ヲ爲シ且沿岸未開發
  地域發展ノ爲護岸沿線ヲ整理シ埋立地ヲ
  築造シ沿岸ニ產業道路ヲ開設シ併セテ綠
  樹地帶ヲ設定セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九四號
  意見書
  請願文書表第三一六號
  三津濱港開港ニ關スル請願愛媛縣
  溫泉郡三津濱町長高橋惣太郞外三
  名呈出(紹介議員武知勇記君外一
  名)
  右請願ノ要旨ハ愛媛縣溫泉郡三津濱港ハ
  瀨戶內海ニ於ケル屈指ノ要津ニシテ松山
  市ノ關門ヲ爲シ物資ノ集散頻繁ヲ極メ輸
  出入合計壹億三千萬圓ニ垂ムトス然ルニ
  同港ハ開港場ニ非サルカ故ニ運送賃其ノ
  他ニ於テ地方民ノ蒙ル不利不便甚大ナル
  モノアリ依テ速ニ同港ヲ開港場ニ指定セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九五號
  意見書
  請願文書表第三五六號
  美深町ニ無水酒精工場設置ノ請願
  北海道天鹽國中川郡智惠文村長森
  岡幸作外七名呈出(紹介議員松浦
  周太郞君外一名)
  右請願ノ要旨ハ燃料自給國策トシテ政府
  ハ全國ニ多數ノ無水酒精工場ヲ設置セラ
  ルルヤニ仄聞ス而シテ北海道天鹽國中川
  郡美深町ハ馬鈴薯ノ產出同道第一ニシテ
  交通ノ便ヨク水質亦良好ナルヲ以テ同町
  ニ無水酒精工場ヲ設置スルハ最適當ナリ
  ト信ス依テ前記美深町ニ酒精製造工場ヲ
  設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九六號
  意見書
  請願文書表第二四一號
  傷痍車人救濟ニ關スル請願札幌市
  南十六條西七丁目農業三宅佐太郞
  呈出(紹介議員西岡竹次郞君)
  右請願ノ要旨ハ身ヲ以テ國難ニ赴キ癈疾
  ノ身ト爲リ凱旋セル傷痍軍人ニシテ平和
  克復後負傷ノ箇所容易ニ癒エス且不具ノ
  身ニシテ容易ニ職ヲ得ル能ハス窮境ニ呻
  吟スルモノ多キハ寔ニ寒心ニ堪ヘス依テ
  政府ハ之カ救濟ノ爲(一)目症者ニハ普通恩
  給ニ據ル恩給ヲ與へ且欵症者ニハ現在ノ
  年金ノ外ニ普通恩給ヲ與へ(二)職務ニ堪ヘ
  得ルモノニハ就職ノ道ヲ講シ(三)ヘ傷痍
  治療ノ爲全國各地ニ醫療機關ヲ設ケラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九七號
  意見書
  請願文書表第三四八號
  郡山市ニ地方裁判所支部設置ノ請願
  福島縣郡山市長村井八郞呈出紹
  介議員粟山博君)
  右請願ノ要旨ハ福島縣郡山區裁判所管轄
  タル郡山市及安積、田村兩郡ノ地方裁判
  所審理事件ハ現在福島地方裁判所ノ管轄
  ニ屬スルモ近年郡山市及附近一帶ハ人口
  頓ニ增加シ經濟的關係亦複雜ヲ加へ從テ
  審理件數益〓增加ノ趨勢ニ在ルヲ以テ遠
  隔ナル福島地方裁判所ニテハ時間竝經濟
  上同地方民ノ不利不便尠カラス依テ前記
  郡山市ニ同市及安積、田村兩郡ヲ管轄ス
  ル地方裁判所支部ヲ設置セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九八號
  意見書
  請願文書表第二三九號
  鳥屋村ニ區裁判所出張所設置ノ請願
  石川縣鹿島郡鳥屋村長笹川〓外四
  名呈出(紹介議員櫻井兵五郞君外
  -24)
  右請願ノ要旨ハ石川縣鹿島郡鳥屋村地方
  ハ近年交通通信機關ノ完備ト共ニ商工業
  著シク發達シ賣買取引亦從テ盛トナリ登
  記事項頗ル增加セルモ未タ登記所ノ設備
  ナキ爲住民ノ不利不便甚大ナルモノアリ
  依テ速ニ前記鳥屋村地内良川驛附近ニ登
  登所ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第九九號
  意見書
  請願文書表第二七三號
  大宮村大字大宮ニ區裁判所出張所設
  置ノ請願栃木縣鹽谷郡大宮村長
  蓼沼諦藏外四十四名呈出(紹介議
  員高田耘平君外一名)
  右請願ノ要旨ハ栃木縣鹽谷郡大宮村ハ現
  在字都宮區裁判所氏家出張所及船生出張
  所ノ管轄ニ屬シ又隣接スル玉生村ハ太田
  原區裁判所矢板出張所ニ河內郡篠井村ハ
  宇都宮區裁判所大澤出張所ニ羽黑村及絹
  島村ハ同區裁判所古里出張所ニ屬スルモ
  前記各村ヨリ管轄登記所ヘハ孰レモ三里
  乃至四里ヲ隔ツル爲住民ノ不利不便尠カ
  ラス然ルニ大宮村大字大宮ハ前記各村ノ
  中心ニ位シ各村ヘハ一里內外ヲ隔ツルノ
  ミナリ依テ敷地事務所倉庫ハ之ヲ寄附ス
  ヘキニ付前記大宮村大字大宮ニ區裁判所
  出張所ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第一〇〇號
  意見書
  請願文書表第三六七號
  津田町ニ區裁判所出張所設置ノ請願
  廣島縣佐伯郡津田町長天野勇夫呈
  出(紹介議員古田喜三太君)
  右請願ノ要旨ハ廣島縣佐伯郡北部數箇町
  村ハ登記事務上玖島村所在玖島出張所ノ
  管轄ニ屬スルモ同出張所ハ其ノ位置偏在
  シ且交通不便ノ地ニ在ルヲ以テ地方民ノ
  不利不便尠カラス然ルニ津田町ハ同地方
  ノ中心地ニシテ交通ノ要路ニ當ル依テ前
  記津田町ニ區裁判所出張所ヲ設置セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇一號
  意見書
  請願文書表第二四四號
  香美、長岡兩郡農民救濟ニ關スル請
  願高知市壽町百番地大石大呈出
  (紹介議員大石大君)
  右請願ノ要旨ハ高知縣香美、長岡雨郡平
  野ハ稻ノ二期作地ニシテ每年七月下旬ニ
  刈取リ八月十日迄ニ二番ノ移植ヲ終ルヲ
  例トスルモ今年ハ七月十日頃ヨリ氣溫俄
  ニ低下シ稻熱病發生ノ爲稻ハ忽チ枯死シ
  收穫皆無トナリタルモノ五百餘町步僅ニ
  二三斗乃至五六斗位ノ收穫ヲ見タルモノ
  四千町步ノ多キニ達セリ剩ヘ該病ハ二番
  ノ苗代ニ迄及ヒ是亦枯死ヲ免レサルノ狀
  態ナリ依テ政府ハ兩郡農民救濟ノ爲速ニ
  免租ハ素ヨリ適當ナル方策ヲ講セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇二號
  意見書
  請願文書表第三三五號
  南設樂郡外二郡救濟ニ關スル請願
  愛知縣南設樂郡新城町長山瀨啓太
  郞外四十四名呈出(紹介議員大口
  喜六君外一名)
  右請願ノ要旨ハ愛知縣ノ東部ニ位スル南
  設樂、八名、寶飯ノ三郡ハ所謂山村地帶
  ニシテ文化ノ恩惠ニ浴スルコト薄ク積年
  ニ亙ル財界不況ノ影響ヲ蒙リ疲弊ノ極ニ
  達シツツアリ而シテ去ル七月ノ南設樂、
  八名兩郡ヲ中心トスル豪雨ニ際シテハ各
  河川氾濫シ耕地家屋橋梁ノ流失浸水夥シ
  ク其ノ被害實ニ二百數十萬圓ニ達セリ依
  テ前記三郡救濟ニ關シ適當ナル方策ヲ講
  セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇三號
  意見書
  請願文書表第三六〇號
  川南原國營開墾ノ請願宮崎縣兒湯
  郡川南村長湯地傳吉呈出(紹介議
  員陣軍吉君)
  右請願ノ要旨ハ宮崎縣兒湯郡川南原ノ開
  墾ニ關シテハ農林省數次ノ調査ヲ經テ昭
  和二年國營開墾豫定地ニ加ヘラレタリ由
  來同地ハ廣大ナル面積ト豐富ナル水源ヲ
  有シ開墾ニ依リ優ニ開田千二百五十町步
  開畑三百餘町步ヲ得ヘク之ヲ實現ノ曉ハ
  蓋シ一地方ノ利益ノミニ非ス國富ノ增進
  ニ寄與スル甚大ナルモノアリト信ス依テ
  政府ハ速ニ同地ヲ國營トシテ開墾セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇四號
  意見書
  請願文書表第三六九號
  內浪逆浦開墾助成ニ關スル請願茨
  城縣行方郡潮來町長磯山源七呈
  出(紹介議員豐田豐吉君)
  右請願ノ要旨ハ芙城縣行方郡潮來町ハ耕
  地狭小ニシテ同町平均耕作面積ハ同縣農
  家ノ平均耕作面積ノ三分ノ二ニ過キス故
  ニ農家ノ窮乏甚シク同村ノ前途洵ニ寒心
  ニ堪ヘサルモノアリ依テ速ニ同町地先內
  浪逆浦ノ開墾ニ對シ開墾助成法ニ依リ助
  成セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇五號
  意見書
  請願文書表第三四九號
  大利根用排水促進助成ニ關スル請願
  千葉縣匝瑳郡八日市場町イノ二千
  五百九十三番地商業江波戶松之助
  外二千六百七十九名呈出(紹介議
  員今井健彥君外一名)
  右請願ノ要旨ハ千葉縣香取、海上、匝瑳
  三郡下二十五箇町村ノ早害地帶七千餘町
  步ニ亙ル千葉縣營大利根用排水事業ハ目
  下第一期工事ニ屬スル利根川ノ電力揚水
  施設ト用水路ノ開設工事ヲ進捗シ近ク其
  ノ竣工ヲ見ルニ至レリ依テ政府ハ第二期
  事業トシテ既定計畫完成促進ノ爲國庫ヨ
  リ助成セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇六號
  意見書
  請願文書表第三五八號
  利根水源涵養禁伐保安林設定ノ請願
  群馬縣利根郡水上村大字小日向六
  番地農業木村喜作呈出(紹介議員
  〓水留三郞君)
  右請願ノ要旨ハ利根川沿岸一千萬住民ヲ
  水禍ヨリ救ハムニハ洪水ノ因ヲ爲ス林野
  ノ荒廢ヲ防キ水源涵養ヲ爲ササルヘカラ
  スト信ス依テ同川本流水源五萬町步片品、
  赤谷兩支流水源五萬町步計十萬町步ノ官
  民地ヲ包含スル水源涵養禁伐保安林ヲ設
  定シ之ニ因リテ生スル林業關係失業者ニ
  ハ轉住又ハ轉業ノ補償ヲ爲シ民有地ノ買
  上又ハ補償等ノ途ヲモ講セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五號ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇七號
  意見書
  請願文書表第一八四號
  大畠海峽「モツタイ磯」存置ニ關スル
  請願山口縣大島郡蒲野村長代理
  助役橋本〓外七名呈出(紹介議員
  西村茂生君)
  右請願ノ要旨ハ仄聞スルニ政府ハ海運交
  通上支障アリトシテ山口縣東南部ナル大
  畠海峽中ノ「モツタイ磯」ヲ取除カルルヤ
  ノ趣ナルモ斯カルトキハ潮流ニ至大ノ關
  係ヲ及ホシ同峽附近一帶ノ漁場ヲ荒廢セ
  シメサナキタニ困憊ノ極ニ在ル關係漁民
  ハ轉業ノ止ムナキニ立到ルハ火ヲ睹ルヨ
  リモ瞭ナリト信ス飜テ同計畫カ國防上重
  大使命ヲ有スルモノナリトセハ已ムヲ得
  ストスルモ斯カル場合ニ於テモ漁場保護
  ニ關シ特別ノ考慮ヲ拂ハレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一〇八號
  意見書
  請願文書表第三四七號
  麻織物輸入制限ニ關スル請願滋賀
  縣愛知郡愛知川町近江麻布同業組
  合組長山中利右衞門外六名呈出
  (紹介議員堤康次郞君)
  右請願ノ要旨ハ現下亞麻苧麻織物ノ生產
  狀態ヲ觀ルニ國內需要品トシテハ輸入品
  ノ必要ナク悉ク國產品ニテ事足ルノ現狀
  ニ在リ依テ外國爲替管理令施行規則實施
  ニ當リテハ亞麻苧麻織物ハ之ヲ奢侈品中
  ニ包含セシメ之カ輸入ヲ制限セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一〇九號
  意見書
  請願文書表第二四〇號
  高根村大字六日市場ニ無集配郵便局
  設置ノ請願靜岡縣駿東郡高根村
  大字六日市場二十八番地農業杉山
  竹次郞外五十六名呈出(紹介議員
  山崎釼二君)
  右請願ノ要旨ハ靜岡縣駿東郡高根村ハ近
  時人口增加ト產業ノ發展ニ伴ヒ通信利用
  關係增大シタルモ未タ郵便局ノ設置ナク
  且最寄郵便局孰モ遠隔ナル爲住民ノ蒙ム
  ル不便不利尠カラス依テ同村大字六日市
  場ニ無集配郵便局ヲ設置セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一一〇號
  意見書
  請願文書表第二七一號
  磯部村大字北橫地ニ郵便取扱所設置
  ノ請願福井縣坂井郡磯部村大字
  北橫地十五號四十四番地工業南澤
  之衞呈出(紹介議員猪野毛利榮君)
  右請願ノ要旨ハ福井縣坂井郡磯部村大字
  北橫地ハ同村ノ中央部ニ位シ役場、小學
  校信用組合、巡査駐在所、織物檢査所
  等アリ工業頗ル盛ニシテ通信利用關係益〓
  增大シツツアリ依テ前記北橫地ニ郵便取
  扱所ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一一一號
  意見書
  請願文書表第三一三號
  沼邊村ニ三等郵便局設置ノ請願宮
  城縣柴田郡沼邊村長山家長藏外二
  十六名呈出(紹介議員庄司一郞君)
  右請願ノ要旨ハ宮城縣柴田郡沼邊村ハ近
  時產業大ニ發展シ商取引旺盛ト爲リ通信
  設備ヲ必要トスル切ナルモノアリ然ルニ
  同村ニハ未タ郵便局ナキ爲通信上住民ノ
  不便不利甚大ナリ依テ速ニ同村ニ三等郵
  便局ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一二號
  意見書
  請願文書表第三一八號
  上津郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  島根縣簸川郡上津村長勝部直三郞
  外三百四十名呈出(紹介議員原夫
  次郞君)
  右請願ノ要旨ハ島根縣簸川郡上津村ハ省
  營自動車雲藝線ノ要路ニ當リ近時產業發
  展シ通信機關ノ完備ヲ要スル切ナルモ
  ノアルモ同村所在上津郵便局ハ無集配
  局ニ屬シ集配事務ハ山間道十粁ヲ隔ツル
  稗原村所在稗原局ノ管轄スル所ナルヲ以
  テ住民ノ不便不利尠カラス依テ速ニ前記
  上津郵便局ニ集配事務ヲ開始セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一三號
  意見書
  請願文書表第三六六號
  唐津市竹木場ニ郵便局設置ノ請願
  佐賀縣唐津市大字竹木場五千二十
  七番地唐津石材工業組合理事長勝
  山銀太郞外六名呈出(紹介議員藤
  生安太郞君)
  右請願ノ要旨ハ佐賀縣唐津市竹木場區ハ
  同地方特產タル石材ノ採取販賣業其ノ他
  產業逐年隆盛ニ趨キツツアリテ通信利用
  關係頗ル增加セルモ同區ニハ郵便局ノ設
  置ナク其ノ集配ノ如キ一一里餘ヲ隔ツル唐
  津郵便局ノ管轄ニ屬スル爲住民ノ蒙ル不
  利不便尠カラス依テ速ニ同區ニ郵便局ヲ
  設置シ電信事務ヲモ開始セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一四號
  意見書
  請願文書表第三七四號
  四賀村ニ無集配郵便局設置ノ請願
  長野縣諏訪郡四賀村字桑原柿澤善
  四郞呈出(紹介議員中原謹司君)
  右請願ノ要旨ハ長野縣諏訪郡四賀村ハ國
  道八號線ト軍神建御名方命ヲ祀ル官幣大
  社諏訪神社縣道一宮街道ノ分岐點ニ位シ
  養蠶業其他各種產業近時頗ル旺盛ト爲リ
  通信利用盛ナリ然ルニ同村ハ通信事務ハ
  孰レモ一里以上ヲ隔ツル上諏訪局又ハ茅
  野局ニ屬スル爲電報其ノ他郵便事務上村
  民ハ頗ル不便ヲ感シツツアル現狀ナリ依
  テ速ニ同村適當ノ地ニ無集配郵便局ヲ設
  置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一五號
  意見書
  請願文書表第一六四號
  大久保郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  高知縣長岡郡東豐永村字岩原農業
  小笠原龜幸外五名呈出(紹介議員
  大石大君)
  右請願ノ要旨ハ高知縣長岡郡西豐永村所
  在大久保郵便局ハ現在無集配局ニ屬スル
  カ故ニ同局所在附近ハ十二粁ヲ隔ツル豐
  永郵便局ヨリ集配ヲ受ケサルヘカラサル
  ヲ以テ地方民ノ不利不便尠カラス依テ速
  ニ前記大久保局ニ集配事務ヲ開始セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一一六號
  意見書
  請願文書表第三二九號
  郡里郵便局ニ集配事務開始ノ請願
  德島縣美馬郡郡里村長佐々木精一
  呈出(紹介議員眞鍋勝君)
  右請願ノ要旨ハ德島縣美馬郡郡里村ハ人
  口八千ヲ算スル大村ニシテ近時各種產
  業發展シ通信利用關係頗ル增加セルモ同
  村ハ吉野川ヲ隔ツル貞光町所在貞光郵便
  局ノ集配區域ニ屬シ同村所在郡里郵便局
  ハ集配事務ヲ取扱ハサル爲村民ノ不便尠
  カラス殊ニ雨季ニハ吉野川氾濫ノ爲數日
  間通信不能ニ陷ルコト稀ナラス依テ速ニ
  前記郡里郵便局ニ集配事務ヲ開始セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第一一七號
  意見書
  請願文書表第三五九號
  上木島郵便局ニ電話架設ノ請願長
  野縣下高井郡上木島村石川源藏外
  二名呈出(紹介議員田中邦治君)
  右請願ノ要旨ハ長野縣下高井郡上木島村
  ハ近時產業發展シ商取引頻繁ト爲レルモ
  同村所在上木島郵便局ニハ未タ電話ノ架
  設ナキヲ以テ村民ノ不便尠カラス特ニ冬
  期積雪中ハ通信ノ杜絕スルコトアリテ同
  地ノ產業開發上寔ニ遺憾ニ堪ヘス依テ速
  ニ同局ニ電話ヲ架設セラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一八號
  意見書
  請願文書表第二四五號
  尾鷲町ニ海事部出張所設置ノ請願
  三重縣北牟婁郡尾鷲町八百三番地
  會社員湯淺善太郞呈出(紹介議員
  濱地文平君外一名)
  右請願ノ要旨ハ三重縣北牟婁郡尾鷲町ハ
  太平洋ニ面スル天然ノ良港ニシテ大小船
  舶ノ出入頻繁ナリ而シテ同港ハ曩ニ船舶
  檢査執行地竝管海官廳事務取扱地ニ指定
  セラレタル紀勢東線開通ト共ニ商漁船ノ
  來往頓ニ增加シ就中港灣設備ノ完成ト遠
  洋漁業ノ躍進トハ寄港スル大型漁船ノ數
  ヲ著シク增加セシメ現在ノ海事事務取扱
  機關ニテハ到底當業ヲ滿足セシムル能ハ
  サル現狀ニ在リ依テ同町ニ海事部出張所
  ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一一九號
  意見書
  請願文書表第三六五號
  波戶ノ岬ニ燈臺施設ノ請願佐賀縣
  東松浦縣名護屋村長酒井敏雄呈出
  (紹介議員藤生安太郞君)
  右請願ノ要旨ハ佐賀縣東松浦郡名護屋村
  波戶ノ岬ハ俗ニ魔ノ岬ト呼ヒ附近海面ハ
  波浪高ク淺瀨暗礁ニ富ミ船舶漁船ノ遭難
  スルモノ頗ル多シ依テ一般航海ノ安全漁
  業ノ發達ノ爲前記波戶ノ岬ニ速ニ燈臺ヲ
  施設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二〇號
  意見書
  請願文書表第三三一號
  能登鐵道買收竝三明、能登三井間鐵
  道速成ノ請願石川縣羽咋郡富來
  町長柏谷貞治外二十二名呈出給
  介議員喜多壯一郞君外一一名)
  右請願ノ要旨ハ石川縣羽咋郡羽咋町七尾
  線羽咋驛ヲ起點トスル私設能登鐵道ハ大
  正十一年創設以來沿線地方ノ開發上寄與
  スル所多大ナルモノアリシモ近時經濟界
  不況ノ影響ヲ蒙リ經營維持ニ頗ル困難ヲ
  感スルニ至レリ依テ速ニ前記鐵道ヲ國有
  ニ移管セラレタク尙同鐵道ノ終點タル羽
  咋郡熊野村三明ヨリ鳳至郡三井村七尾線
  能登三井ニ至ル豫定線ヲ速ニ敷設セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二一號
  意見書
  請願文書表第三三九號
  省營自動車運轉時刻變更ノ請願長
  野縣小縣郡和田村長長井長見外一
  名呈出(紹介議員羽田武嗣郞君)
  右請願ノ趣旨ハ長野縣小縣郡和田村上和
  田驛發丸子町行省營「バス」ノ初發ハ遲キ
  ヲ以テ現在ノ時刻ニテハ丸子町ニ在ル諸
  種ノ中等學校ニ通學スル多數ノ生徒ハ何
  レモ十五分乃至三十分ノ遲刻ヲ免レサル
  狀態ニ在リ依テ前記上和田驛發丸子町行
  省營「バス」ノ初發時刻ヲ變更セラレタシ
  ト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一二二號
  意見書
  請願文書表第三六四號
  岡山驛ヨリ福島、三野ニ至ル區間市
  營旅客自動車運輸許可ノ請願岡
  山市公吏石原市三郞呈出(紹介議
  員行吉角治君)
  右請願ノ要旨ハ岡山市岡山驛前ヨリ市內
  福島ニ至ル延長四·一〇粁ノ路線及同驛
  前ヨリ市內三野ニ至ル延長九·四五粁ノ
  路線ハ岡山驛ト南部兒島灣沿岸ノ商工業
  地帶竝北部ノ住宅地帶ヲ結フ重要道路ニ
  シテ交通頻繁ナルモ輸送機關充分ナラサ
  ル爲該沿線地方市民ノ不便尠カラス依テ
  前記路線ニ市營自動車旅客運輸營業ヲ許
  可セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二三號
  意見書
  請願文書表第三三三號
  北千住驛ニ列車停車ノ請願東京市
  足立區北千住大川町二十四番地通
  信記者關原春重外十一名呈出紹
  介議員中村梅吉君)
  右請願ノ要旨ハ東京市足立區常磐線北千
  住驛ハ東武鐵道トノ乘替驛ナルニ拘ラス
  上野、松戶兩驛間電化ト共ニ列車ヲ停車
  セシメサル爲同地方民ノ不便尠カラス依
  テ速ニ同驛ニ汽車ヲ停車セラシメラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二四號
  意見書
  請願文書表第三七〇號
  廣瀨驛ニ急行列車停車ノ請願宮崎
  市川原町三浦虎雄呈出(紹介議員
  三浦虎雄君)
  右請願ノ要旨ハ宮崎縣妻線ノ分岐點タル
  宮崎郡廣瀨村日豐本線廣瀨驛ニ急行列車
  停車セサル爲妻線沿線地方民ハ少ナカラ
  ス不利不便ヲ感シツツアリ依テ前記廣瀨
  驛ニ急行列車ヲ停車セシメラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一二五號
  意見書
  請願文書表第一八六號
  大島郡循環省營自動車運輸開始ノ請
  願山口縣大島郡蒲野村長高瀨松
  太郞外十一名呈出(紹介議員西村
  茂生君)
  右請願ノ要旨ハ山口縣大島郡屋代島小松
  港ヨリ同島周圍ノ幹線道路ヲ廻リテ小松
  港ニ歸ル省營「バス」ノ運輸ヲ開始スルハ
  未タ國家施設ニ依ル交通文化ノ恩惠ニ浴
  セサル同島ノ交通產業開發上最必要ナリ
  ト信ス依テ速ニ之ヲ實施セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二六號
  意見書
  請願文書表第三五五號
  摺澤、高田省營自動車運輸開始ノ請
  願岩手縣東磐井郡大原町長千葉
  忠質外五名呈出(紹介議員泉國三
  郞君外一名)
  右請願ノ要旨ハ岩手縣東磐井郡摺澤村大
  船渡線摺澤驛ヨリ大原町氣仙郡矢作村ヲ
  經テ高田町高田驛ニ至ル區間ニ省營自動
  車ノ運輸ヲ開始スルトキハ同地方物資ノ開
  發ニ資スル大ナルモノアルノミナラス大
  船渡線ノ培養線トシテ住民ノ利便多大ナ
  ルモノアリト信ス依テ前記區間ニ省營「バ
  ス」ノ運輸ヲ開始セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二七號
  意見書
  請願文書表第二三八號
  上富良野驛、中茶屋間鐵道敷設ノ請
  願北海道空知郡上富良野村長金
  子浩外一名呈出(紹介議員坂東幸
  太郞君)
  右請願ノ要旨ハ北海道空知郡上富良野村
  富良野線上富良野驛ヨリ分岐シ中茶屋
  ニ至ル鐵道ヲ敷設スルハ同地方拓殖上必
  要ナルノミナラス世界的偉觀タル大雪山
  國立公園開發上將又國際的スキー場トシ
  テ絕好ノ條件ヲ具備スル十勝山彙ノ發展
  上緊急ヲ要スルモノト信ス依テ速ニ前記
  鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二八號
  意見書
  請願文書表第二四二號
  穴水、飯田間鐵道速成ノ請顔石川
  縣鳳至郡宇出津町長數馬伊平外十
  九名呈出(紹介議員櫻井兵五郞君
  外二名)
  右請願ノ要旨ハ鐵道敷設法豫定線タル石
  川縣鳳至郡穴水町ヨリ宇出津町ヲ經テ珠
  洲郡飯田町ニ至ル路線ハ現在省營自動車
  貨客ノ輸送ニ從事シツツアルモ近時沿線
  地方產業文化ノ發展ニ伴ヒ頓ニ貨客ノ激
  增ヲ來シ自動車ノ能力ヲ以テシテハ到底
  之ヲ消化スルニ難ク爲ニ運輸交通上頗ル
  不利不便ヲ感シツツアリ依テ速ニ本路線
  ニ鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一二九號
  意見書
  請願文書表第五九號
  佐用、智頭間鐵道速成ノ請願兵庫
  縣佐用郡佐用町十八番地農業鎌井
  丈太郞外一名呈出(紹介議員原惣
  兵衞君)
  同第二六八號
  同上兵庫縣佐用郡佐用町長鎌井丈
  太郞外七百十名呈出(紹介議員三
  好榮次郞君外四名)
  右請願ノ要旨ハ兵庫縣佐用郡佐用町姫津
  線佐用驛ヨリ長谷村、平福町竝岡山縣英
  田郡大原町、西粟倉村ヲ經由更ニ鳥取縣
  八頭郡山〓村ヲ經テ智頭町ニ至リ因美線
  智頭驛ニ連絡スル鐵道ヲ敷設スルハ山陰
  山陽間ノ連絡上竝同地方產業ノ開發上最
  必要ナリト信ス依テ速ニ前記佐用、智頭
  間鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一三〇號
  意見書
  請願文書表第三一二號
  木原線全通工事促進ノ請願千葉縣
  夷隅郡老川村長關本米吉外四十二
  名呈出(紹介議員岩瀨亮君外三名)
  右請願ノ要旨ハ千葉縣君津郡木更津町ト
  夷隅郡大原町ヲ結フ木原線ハ木更津町ヨ
  リ君津郡龜山村ニ至ル間及大原町ヨリ夷
  隅郡西畑村大字中野ニ至ル間ハ旣ニ敷設
  セラレタルモ龜山、中野間僅ニ五哩弱ノ
  建設工事カ突如中止セラレタルハ地方產
  業開發上寔ニ遺憾ニ堪へス依テ速ニ前記
  龜山、中野間ノ工事ヲ復活起工セラレ木
  原線ノ全線開通ヲ計ラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一三一號
  意見書
  請願文書表第三三八號
  越美線石徹白、下穴馬通過ノ請願
  福井縣大野郡石徹白村長石徹白鼎
  呈出(紹介議員熊谷五右衞門君)
  右請願ノ要旨ハ岐阜縣郡上郡越美南線北
  濃驛ヨリ越美國境ヲ越エ福井縣大野郡大
  野町ニ至リ同北線ニ連絡スル豫定線ハ大
  野郡石徹白村下穴馬村ヲ通過スルヲ以テ
  同地方產業開發上最妥當ナリト信ス依テ
  越美線ハ必ス前記石徹白ヲ通過シ下穴馬
  ヲ經由敷設セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五號ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一三二號
  意見書
  請願文書表第三五〇號
  湖南鐵道敷設ノ請願福島縣西白河
  郡白河町長內藤六三郞呈出(紹介
  議員八田宗吉君)
  右請願ノ要旨ハ福島縣西白河郡白河町東
  北本線白河驛ヨリ岩瀨郡長沼町及安積郡
  福良村地方(所謂湖南地方)ヲ經テ河沼郡
  日橋村磐越西線廣田驛ニ至ル鐵道ノ敷設ハ
  沿線地方ノ資源竝名勝開發上極メテ必要
  ナルノミナラス若松、郡山、白河間ノ現
  線ヨリ十五哩餘ヲ短縮スルノ利アリ依テ
  速ニ前記鐵道ヲ敷設セラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一三三號
  意見書
  請願文書表第三五七號
  上ノ山、白石間鐵道速成ノ請願山
  形縣南村山郡南沼原村長岡崎善壽
  外一名呈出(紹介議員高橋熊次郞
  君外一名)
  右請願ノ要旨ハ山形縣南村山郡上山町奥
  羽本線上ノ山驛ヨリ宮城縣刈田郡白石町
  東北本線白石驛ニ至ル鐡道ハ豫定線ニ編
  入セラレ既ニ二十七箇年ヲ經過セルニ拘
  ラス未タ其ノ敷設ヲ見サルハ洵ニ遺憾ト
  スル所ナリ而シテ奧羽本線ハ其ノ咽喉部
  タル縣南板谷峠ニ依リ常ニ客貨車ノ輸送
  力著シク削減セラルルモ前記豫定線ニ依
  ルトキハ土地比較的平坦ニシテ輸送亦容
  易ナリト信ス依テ政府ハ速ニ同鐵道ヲ著
  工セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一三四號
  意見書
  請願文書表第三三〇號
  大社驛ヲ山陰本線ニ編入ノ請願島
  根縣簸川郡大社町森田準一郞呈出
  (紹介議員原夫次郞君)
  右請願ノ要旨ハ島根縣簸川郡大社町官
  幣大社出雲大社ハ現在賽客每歲百萬ヲ算
  スルモ大社線ハ山陰本線ノ一支線ナルヲ
  以テ大社直通列車ヲ利用スル者以外ハ悉
  ク出雲今市驛ニテ乘換ヲ必要トシ其ノ煩
  勞ト不便忍フヘカラス依テ速ニ大社驛ヲ
  山陰本線ニ編入セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一三五號
  意見書
  請願文書表第二四六號
  姫路、那波兩驛間ニ「ガソリンカー」
  運轉開始ノ請願兵庫縣揖保郡石
  海村長富岡〓太外一名呈出(紹介
  議員名川侃市君)
  同第二四七號
  同上兵庫縣揖保郡旭陽村大字宮內
  百六十一番地ノ四森川惣五郞外三
  名呈出(紹介議員名川侃市君)
  右請顳ノ要旨ハ兵庫縣山陽本線姫路、那
  波兩驛間ニ「ガソリンカー」ノ運轉ヲ開始
  スルトキハ發車囘數少ナキ汽車ノ不便ヲ
  補ヒ沿線地方民ノ利便多大ナルモノアリ
  ト信ス依テ速ニ姫路、那波兩驛間ニ分
  ソリンカー」ノ運轉ヲ開始セラレタシト
  謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別冊及御送付候也
  請願特別報告第一三六號
  意見書
  請願文書表第三六八號
  京都、奈良線ニ「ガソリンカー」運轉
  開始ノ請願京都府相樂郡木津町
  長三上源之助外十二名呈出(紹介
  議員池本甚四郞君)
  右請願ノ要旨ハ京都、奈良間鐵道ハ觀光
  ノ樞軸ヲ爲スヲ以テ交通量頗ル多シ故ニ
  同線ニ「ガソリンカー」ヲ運轉スルトキハ
  大阪、京都間大阪、奈良間電化ト共ニ益〓、
  良ク其ノ眞價ヲ發揮スヘシト信ス依テ速
  ニ京都、奈良線ニ「ガソリンカー」ノ運轉
  ヲ開始セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一三七號
  意見書
  請願文書表第二七四號
  乾側村ニ停車場設置ノ請願福井縣
  大野郡乾側村長〓水精一郞外九名
  呈出(紹介議員猪野毛利榮君)
  右請願ノ要旨ハ福井縣越美北線建設工事
  ハ目下著々進捗シツツアルモ仄聞スルニ
  大野郡大野盆地ニ於ケル該線停車場設置
  豫定地タル羽生村大字大宮ト大野村ノ東
  南端地トノ間ハ十餘粁ニ及フヲ以テ其ノ
  中間地帶タル乾側村始メ附近數箇村ハ該
  線完成ノ曉ト雖其ノ不利不便多大ナルモ
  ノアルヘシト信ス依テ前記乾側村ニ停車
  場ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一三八號
  意見書
  請願文書表第二七五號
  六條村大字上六條ニ停車場設置ノ請
  願福井縣足羽郡酒生村長池田七
  郞兵衞外三名呈出(紹介議員猪野
  毛利榮君)
  右請願ノ要旨ハ福井縣足羽郡六條村大字
  上六條附近ハ近時工業頗ル發展セルヲ以
  テ越美北線ノ完成ニ際シテハ前記上六條
  ニ停車場ヲ設置スルハ最必要ナリト信ス
  依テ政府ハ速ニ同地ニ上六條驛ヲ設置セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一三九號
  意見書
  請願文書表第三五一號
  伊北村大字石伏ニ停車場設置ノ請願
  福島縣南會津郡伊北村長赤塚常作
  外十七名呈出(紹介議員八田宗吉
  君)
  右請願ノ要旨ハ近ク開通ヲ見ムトスル小
  出只見線鐵道中福島縣南會津郡伊北村
  地內ニ於テハ大字田子倉、只見ニ停車場
  設置ノ趣ナルモ兩驛間ハ其ノ距離八粁ニ
  達シ積雪期ニ於テハ小學校兒童ノ通學上
  又諸物貨運輸上頗ル不利不便ヲ感シツツ
  アルヲ以テ兩驛間ニ一驛ヲ設置スルハ頗
  ル必要ナリト信ス依テ兩驛ノ中間ニ位ス
  ル伊北村大字石伏ニ停車場ヲ設置セラレ
  タシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一四〇號
  意見書
  請願文書表第三二一號
  川崎驛改築ノ請願神奈川縣川崎市
  新川通二十八番地金刺不二太郞外
  三十八名呈出(紹介議員野口喜一
  君)
  右請願ノ要旨ハ神奈川縣川崎市ハ近年重
  工業都市トシテ急激ナル發展ヲ爲シ更ニ
  今後ノ膨脹發展ハ圖リ知ルヘカラサル
  モノアリ然ルニ同市交通運輸ノ中樞ヲ爲
  ス川崎驛ハ二十數年前ノ建設ニ係ルヲ以
  テ近時頓ニ激增セル貨客ヲシテ之カ滿足
  ナル運輸ヲ爲ス能ハスシテ其ノ混亂實ニ
  名狀スヘカラサル現狀ナリ依テ速ニ同驛
  ヲ改築セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一四一號
  意見書
  請願文書表第三三四號
  西出水驛ニ貨物側線敷設ノ請願鹿
  兒島縣出水郡出水町大字武本八千
  百四十番地農業岩元榮次郞呈出
  (紹介議員岩元榮次郞君)
  右請願ノ要旨ハ鹿兒島縣出水郡出水町鹿
  兒島本線西出水驛ハ出水郡大野原平野農
  村部落ノ中心ニ位シ物資ノ移出入旺盛ナ
  ルニ拘ラス鹿兒島本線中貨物側線ヲ有セ
  サルハ僅ニ同驛ト他ノ一新設驛ノミナル
  ハ甚タ遺憾ニ堪ヘス依テ速ニ之ヲ敷設セ
  ラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一四二號
  意見書
  請願文書表第三七五號
  今市、田島線瀧原通過竝停車場設置
  ニ關スル請願福島縣南會津郡
  荒海村長阿久津旭外四十九名呈出
  (紹介議員八田宗吉君)
  右請願ノ要旨ハ野岩羽鐵道ノ一部ニシテ
  目下建設中ノ今市、田島線ヲシテ南會津
  郡荒海村大字瀧原ヲ通過セシメ且同地ニ
  停車場ヲ設置スルハ產業開發上又交通上
  觀光上最必要ナリト信ス依テ野岩羽鐵道
  ハ前記瀧原ヲ通過セシメ且同地ニ停車場
  ヲ設置セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ採
  擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第六
  十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一四三號
  意見書
  請願文書表第三七六號
  重量制玄米ノ鐵道運賃ニ關スル請願
  仙臺市宮城縣農會長鈴木惣七外二
  名呈出(紹介議員庄司一郞君)
  右請願ノ要旨ハ宮城縣ニ於テハ昭和十年
  度ヨリ玄米取引ニ重量制ヲ實施シ居ルモ
  之ニ對スル鐵道運賃ハ從來ノ容量制玄米
  運賃ニ比シ過重ノ負擔ヲ課セラルル現狀
  ナリ卽普通一般ノ取引單位タル十瓲一車
  ノ俵數ハ容量制百六十俵ニ對シ重量制百
  五十俵ニシテ運賃上多大ノ損失ヲ來シ生
  產者ハ取引上頗ル不利不便ヲ蒙リツツア
  リ依テ速ニ重量制玄米ノ鐵道運賃ヲ容量
  制ト同一ノ取扱ニ改メラレタシト謂フニ
  在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一四四號
  意見書
  請願文書表第三七二號
  朝鮮ニ志願兵制度施行ノ請願東京
  市北多摩郡武藏野町大字吉祥寺千
  八百八十九番地著述業李元錫外三
  名呈出(紹介議員朴春琴君外一名)
  右請願ノ要旨ハ今次北支事變ノ國家非常
  時ニ際シ朝鮮同胞モ亦國家ノ爲國民トシ
  テノ本分ヲ盡スヘキモノナリト信ス然ル
  ニ彼等ハ法律上兵役義務ナキ爲其ノ本分
  ヲ盡スヲ得サルハ洵ニ遺憾ニ堪ヘス依テ
  速ニ徵兵令實施ノ前提トシテ朝鮮ニ志願
  兵制度ヲ施行セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一四五號
  意見書
  請願文書表第三二三號
  雪國地方土地賃貸價格調査ニ關スル
  請願山形縣東田川郡泉村大字川
  代字檀平四十七番地齋藤留吉外四
  百七十名呈出(紹介議員松岡俊三
  君外四十六名)
  右請願ノ要旨ハ雪國地方ニ於テハ打續ク
  冷大雪害ノ爲農民ノ疲弊困憊ハ筆紙ニ盡シ
  難ク特ニ土地ニ對スル負擔ハ頗ル過重ノ
  狀態ナリ依テ雪國地方ニ於ケル土地賃貸
  價格調査ニ關シテハ充分ニ實情精査ノ上
  全國劃一ノ方法ヨリ分離シテ適切ナル對
  策ヲ講セラレタシト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一四六號
  意見書
  請願文書表第三二二號
  蒟蒻粉關稅增額ノ請願山口縣玖珂
  郡坂上村長柳屋己朔外五名呈出
  (紹介議員中野治介君)
  右請願ノ要旨ハ蒟蒻荒粉ハ我カ國農山村
  中蒟蒻栽培ヲ爲ス地方ニ於テハ其ノ經濟
  ノ中心ヲ爲ス然ルニ客年來ノ物價騰貴ニ
  伴ヒ支那南洋等ノ粗惡ナル蒟蒻荒粉ノ輸
  入俄ニ激增シ優良ナル內地產品ヲ壓迫シ
  地方ニ依リテハ栽培者ハ從來ノ販路ヲ失
  フノ悲慘事ニ遭遇セル狀態ナリ依テ政府
  ハ蒟蒻粉ノ輸入稅ヲ增額セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報〓第一四七號
  意見書
  請願文書表第二七六號
  河內、向原間省營自動車運輸開始ノ
  請願廣島縣高田郡小田村長品川
  利之外二名呈出(紹介議員望月圭
  介君外一名)
  右請願ノ要旨ハ廣島縣豐田郡山陽本線河
  內驛ヨリ同郡豐田、椹梨、川源、乃美ノ諸
  村ヲ經テ高田郡私設藝備鐵道向原驛ニ至
  ル路線ニ省營自動車ノ運輸ヲ開始スルト
  キハ同地方交通產業上裨益スル所甚大ナ
  ルモノアリト信ス依テ前記河內、向原兩
  驛間ニ省營自動車ノ運輸ヲ開始セラレタ
  シト謂フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  請願特別報告第一四八號
  意見書
  請願文書表第二四八號
  東京驛東口本建築鐵道驛開設ニ關ス
  ル請願東京市京橋區槇町一丁目
  一番地三印刷業濱田仙松外三名呈
  出(紹介議員安藤正君)
  同第二四九號
  同上東京市京橋區槇町一丁目三番
  地會社員堀口音吉外三名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第二五〇號
  同上東京市荏原區上神明町四百十
  八番地商業命尾壽次呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二五一號
  同上東京市赤坂區氷川町二十二番
  地會社員岩崎俊雄呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第二五二號
  同上東京市四谷區南町二十八番地
  印刷業林一喜代呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第二五三號
  同上東京市牛込區山吹町三丁目五
  十八番地會社員保泉治三郞呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二五四號
  同上東京市日本橋區通二丁目六番
  地印刷業田井治實呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第二五五號
  同上東京市神田區須田町一丁目三
  十番地商業岩瀨榮一呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二五六號
  同上東京市麻布區宮村町三十六番
  地商業露崎利一呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第二五七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業高橋定吉外三名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二五八號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地自動車業大竹誠一外三名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二五九號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地ノ七建築業進藤佐內外二名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二六〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地ノ五荒谷直峯外一名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二六一號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地ノ五商業稻浦恒郞外一名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二六二號
  同上東京市芝區濱松町一丁目十一
  番地會社員杉浦有二外三名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二六三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地ノ三指物師岩井冨士太外三名呈
  出(紹介議員安藤正純君)
  同第二六四號
  同上東京市京橋區西八丁堀一一丁目
  十七番地印判業鈴木甫三郞外二名
  呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第二六五號
  同上東京市京橋區槇町一丁目五番
  地工業田中倉次郞外三名呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第二六六號
  同上東京市豐島區雜司ケ谷三丁目
  三十四番地印刷業岡田正雄外二名
  呈出(紹介議員安藤正純君)
  同第二六七號
  同上東京市牛込區辨天町二番地印
  刷業橫山桃二外一名呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二七七號
  同上東京市澁谷區神南町三番地會
  社員東郷敏彥外三名呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二七八號
  同上東京市本〓區駒込東片町百五
  十二番地會社員藤森襄介外三名呈
  出(紹介議員安藤正純君)
  同第二七九號
  同上東京市芝區田村町四丁目一番
  地橫出政五郎外三名呈出(紹介議
  員安藤正純君)
  同第二八〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業山本精一外二名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二八一號
  同上東京市澁谷區向山町五十三番
  地醫師宮武英子呈出(紹介議員安
  藤正純君)
  同第二八二號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地ノ一會社員大貫肅外三名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二八三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目七番
  地商業石川豐藏外二名提出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二八四號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員西脇豐次郞外三名呈出
  (紹介議員安藤正純君)
  同第二八五號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業綠川澄呈出(紹介議員安藤
  正純君)
  同第二八六號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地新保〓利呈出(紹介議員安藤正
  純君)
  同第二八七號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地會社員西脇嘉〓外三名呈出紹
  介議員安藤正純君)
  同第二八八號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地西脇久雄外三名呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第二八九號
  同上神奈川縣高座郡藤澤町大字鵠
  沼千八百六十一番地著述業中村茂
  文外三名呈出(紹介議員安藤正純
  君
  同第二九〇號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地計理士大庵一慶外三名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第二九一號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業山本佐一外二名呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二九二號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地製麵麭業星晁史外一名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第二九三號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業樋口喜一郎外二名呈出給
  介議員安藤正純君)
  同第二九四號
  同上東京市大森區新井宿五丁目百
  十八番地商業藤江與作呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  同第二九五號
  同上東京市京橋區槇町一丁目一番
  地商業大坂四郞作呈出(紹介議員
  安藤正純君)
  同第二九六號
  同上東京市大森區新井宿五丁目百
  十八番地商業龜田亘巨呈出(紹介
  議員安藤正純君)
  右請願ノ要旨ハ東京驛東口本建築鐵道驛
  開設ノ遲速ハ日本橋京橋兩區民三十萬ノ
  死活ノ問題タリ而シテ我カ國ニ於ケル劃期
  的大事業タル東京オリムビツク大會及萬
  國博覽會ヲ三年後ニ控へテ之カ開設ハ又
  東京驛混雜緩和上最必要ナリト信ス依テ
  速ニ之カ開設ノ實現ヲ期セラレタシト謂
  フニ在リ
  衆議院ハ其ノ趣旨ヲ至當ナリト認メ之ヲ
  採擇スヘキモノト議決セリ依テ議院法第
  六十五條ニ依リ別册及御送付候也
  〔靑木亮貫君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=25

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• 026・青木亮貫

  ○靑木亮貫君　請願委員會ノ經過及ビ結果
  ヲ御報〓申上ゲマス、今期議會ハ甚ダ短時
  日デアッタニ拘ラズ、受理致シマシタル請願ノ
  數ハ三百七十七件デアリマス、委員會ニ於
  キマシテハ、炎暑ノ時ナルニ拘ラズ、前後
  三囘ニ亙リマシテ、紹介議員ノ出席竝ニ說
  明ヲ求メ、政府ノ意見ヲモ能ク徵シマシテ、
  愼重審議致シタノデアリマス、其結果採擇
  ニ決定致シマシタルモノ三百二十八件、政
  府ノ參考トシテ送付致シマシタモノガ四十
  九件デアリマス、一件ノ審議未了ダモアリ
  マセナカッタコトハ、委員各位ノ精勵ト、政
  府ノ誠意アル說明トニ依ッテ斯ノ如ク決議
  シタノデアリマス、以上御報告ヲ致シマス、
  何卒御審議ノ上御決定ヲ願ヒマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=26

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• 027・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　請願日程第一乃至第
  百四十八ノ各請願ハ、委員長報告ノ通リ採
  擇スルニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=27

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• 028・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ各請願ハ委員長報告通リ採擇スル
  ニ決シマシタ(拍手)-此場合暫時休憩致
  シマス
  午後零時二十五分休憩
  午後四時一分開議

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=28

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• 029・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　休憩前ニ引續キ會
  議ヲ開キマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=29

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• 030・中山福藏

  ○中山福藏君　議事日程變更ノ緊急動議ヲ
  提出致シマス、卽チ此際政府提出、軍機保
  護法改正法律案、兵役法中改正法律案及ビ
  宮脇長吉君外一名提出、恩給法中改正法律
  案ノ三案ヲ一括議題ト爲シ、委員長ノ報〓
  ヲ求メ、其審議ヲ進メラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=30

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• 031・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　中山君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=31

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• 032・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ日程ハ變更セラレマシタ-軍
  機保護法改正法律案、兵役法中改正法律案、
  恩給法中改正法律案、右三案ヲ一括シテ第
  一讀會ノ續ヲ開キマス、委員長ノ報〓ヲ求
  メマス-委員長生田和平君
  軍機保護法改正法律案(政府提出、貴
  族院送付)第一讀會ノ續(委員長報告)
  兵役法中改正法律案(政府提出、貴族
  院送付)第一讀會ノ續(委員長報牛ロ)
  恩給法中改正法律案(宮脇長吉君外一名
  提出)第一讀會ノ續(委員長報〓)
  報告書
  一軍機保護法改正法律案(政府提出、貴族
  院送附)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月七日
  委員長生田和平
  衆議院議長小山松壽殿
  附帶決議
  本法ニ於テ保護スル軍事上ノ祕密トハ不
  法ノ手段ニ依ルニ非サレハ之ヲ探知收集
  スルコトヲ得サル高度ノ祕密ナルヲ以テ
  政府ハ本法ノ運用ニ當リテハ須ク軍事上
  ノ祕密ナルコトヲ知リテ之ヲ侵害スル者
  ノミニ適用スヘシ
  報告書
  一兵役法中改正法律案(政府提出、貴族
  院送付)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月七日
  委員長生田和平
  衆議院議長小山松壽殿
  報〓書
  一恩給法中改正法律案(宮脇長吉君外一
  名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月七日
  委員長生田和平
  衆議院議長小山松壽殿
  〔生田和平君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=32

  ---

• 033・生田和平

  ○生田和平君　只今上程ニ相成リマシタ軍
  機保護法改正法律案、兵役法中改正法律案、
  恩給法中改正法律案ノ委員會ノ經過竝ニ結
  果ヲ御報告致シマス、委員會ハ去ル八月一
  日ヨリ引續キ連日開會致シテ、愼重審議ヲ
  盡シタノデアリマスルガ、政府ノ說明ヲ要
  約致シマスルト云フト、現行法ハ明治三十二
  年ノ制度ニ係ルモノデアリマシテ、不備缺
  陷ガアルバカリデナク、各國競ウテ新戰術、
  新兵器、其他ノ工夫ニ努メテ居リマシテ、
  是ガ祕匿ニ全力ヲ集中致シテ居ルノデアリ
  やっ、又一方軍機ノ探知ト偵察トニ有ユル
  努力ヲ拂ッテ居リマスル此現狀ニ鑑ミマシ
  テ、本案ヲ提出致シタト申シテ居ルノデア
  リマス、其外郭ヲ列擧致シマスレバ、祕密
  ノ種類、範圍ヲ明ニスルコト、刑ノ範圍ヲ
  定ムルコト、「スパイ」團組織者ノ處罰、防
  空其他國土防衞ノ規定、祕密ノ演習、實驗
  ヲ祕匿スル規定、外國船舶ノ不法入港ニ對
  スル規定、外國若クハ外國ノ爲ニ漏洩スル
  規定等デアリマス、其內容ヲ申上ゲマスレ
  バ、作戰又ハ用兵ニ關スル事項、出師準備
  ニ關スル事項、軍備ニ關スル事項、通信ニ
  關スル事項、諜報及ビ防諜ニ關スル事項、〓
  育訓練、演習及ビ〓究實驗ニ關スル事項、
  艦船、航空及ビ軍事費ニ關スル事項、文書、
  圖書ニ關スル事項等デアリマス、本案ノ骨
  子トスル所ハ第一條第一項ニ於キマシテ、
  軍事ノ祕密事項ノ原則ヲ明ニシテアリマス、
  同條第二項デハ祕密事項保護ノ範圍ヲ定メ
  テアリマス、第二條以下ニ於キマシテハ、
  探知收集又ハ領有シ、又ハ漏洩スル等ノ罪
  ノ定量ヲ規定シテアルノデアリマス、唯本
  法ノ特異點ヲ申上ゲマスレバ、一般ノ法制
  ニハ勅令ニ讓ルコトヲ例ト致シテ居リマス
  ガ、此軍機保護法ニ限リマシテ、陸海軍大
  臣ニ命令權ヲ付與シテアル點デアリマス、
  委員會ニ於キマシテハ、頗ル廣汎ニ亙リ質
  問應答ガ重ネラレタノデアリマスルガ、其
  中デ主タルモノヲ申上ゲマス
  第一ハ此法律ノ改正ニ伴ヒマシテ、軍事
  ノ祕密事項ノ判定權ヲ陸海軍大臣ニ付與シ、
  之ニ依リテ發令セラレタル廣範圍ニ亙ル祕
  密事項ガ、法ノ運用ヲ誤リマシテ、檢擧第
  一主義ニ陷ル弊害ヲ招來スルコトハ必シモ
  杞憂ニアラザルコトヲ指摘致シタノデアリ
  マス、第二點ハ、軍事上ノ祕密ヲ探知、收集
  又ハ領有シ、或ハ漏洩スル行爲ニ付キマシ
  テ、故意ト善意トノ法的議論ガアリマシテ、
  其立法ノ精神ヲ究明致シタノデアリマス、
  第三點ハ、軍事上ノ祕密事項ヲ業務上探知
  收集シタル場合ニ於ケル本法ノ適用ニ付テ
  ノ疑義、第四點ハ、第一條第二項ノ省令ノ
  範圍ヲ不必要ナル程度ニマデ擴大シタコト
  ハ、國民ヲシテ軍事上ノコトハ一切口ヲ緘
  シテ言ハシメザルコトトナリ、遂ニハ軍ト
  國民トヲ離隔セシムル虞ナキヤ否ヤト云フ
  問デアッタノデアリマス
  之ニ對シテ政府ノ答辯ノ要旨ヲ申上グレ
  バ、第一ニ對シテハ、第一條第一項ハ祕密
  ノ原則ヲ示シ、第二項ハ範圍ヲ限定シタノ
  デアル、其範圍ヲ擴大シタコトハ祕密ノ限
  度ヲ明ニ示シテ、現行法ノ不備ヲ改メ不用
  意ノ間ニ、知ラズ識ラズノ間ニ法ヲ犯スコ
  トナカラシムルノデアル、本法ノ運用ニ付
  キマシテハ、其局ニ當ル者ヲシテ本法ノ精
  神ヲ正解セシメテ、檢擧第一主義ニ陷ル等
  ノコトナキヤウ、萬遺憾ナキヲ期スル旨ヲ
  言明致シテ居リマシタ、第二ニ對シテハ、
  軍事上ノ祕密事項ナルコトヲ知ラズシテ
  犯シタル罪ハ論ゼズトノ、立法上ノ基礎觀
  念ヲ明ニシタノデアリマス、第三ニ對シテ
  ハ、本案第一條ノ所謂軍事上ノ祕密ハ、軍
  ニ於ケル祕密中統帥事項又ハ統帥ニ密接ナ
  ル關係ヲ有スル事項ニ關スル高度ノ祕密ヲ
  謂フノデアリマス、卽チ尋常一樣ノ手段デ
  ハ探知收集スルコトノ出來ヌ、不正ノ手
  段ヲ以テ是等ノ祕密ヲ探知收集スル者ヲ罰
  スルノ意味デアリマス、而シテ省令ニ示ス
  事項デモ、軍ヨリ公表シタルモノハ祕密ニ
  屬シマセヌ、總テ議員トシテノ業務上ノ調
  査ハ勿論、政務調査會デ祕密事項ニ付キ惡
  意ナクシテ當局ニ聞カルヽコトハ、直チニ
  探知收集ノ罪トナルトハ言ヘナイト思ヒマ
  ス、第四ニ對シテハ祕密事項ノ範圍ヲ擴張
  スルハ、現行法ノ內規的法制ヲ改メ、其限
  度ヲ明示シ、國民ヲシテ祕密ノ內容ヲ知ラ
  シメルノデアッテ、決シテ國民ノロヲ箝スル
  モノデナク、寧ロ國民ヲシテ軍事祕密ノ必
  要性ヲ會得セシメ、國防ニ理解ヲ持タシム
  ルモノデアルトノ答辯ガアリマシタ
  討論ニ入リマシテ、政友會ノ名川委員ヨリ
  本案ニ對スル贊成ノ意見ヲ述べ、更ニ附帶
  決議ヲ附スルコトノ動議ヲ提出致シマシ
  タ、朗讀致シマス
  附帶決議
  本法ニ於テ保護スル軍事上ノ祕密トハ不
  法ノ手段ニ依ルニ非サレハ之ヲ探知收集
  スルコトヲ得サル高度ノ祕密ナルヲ以テ
  政府ハ本法ノ運用ニ當リテハ須ク軍事上
  ノ祕密ナルコトヲ知リテ之ヲ侵害スル者
  ノミニ適用スヘシ
  之ニ對シマシテ民政黨ノ川崎委員、第一控
  室ノ石坂委員、社會大衆黨ノ前川委員ヨリ、
  ソレ〓〓本案ニ對シテ贊成ヲ述べ、且ツ附
  帶決議ニ對シテノ贊意ヲ表シタノデアリマ
  ス、此委員ノ諸君ハ何レモ異口同音ニ、政
  府ニ對シテ「スパイ」團ノ撲滅ハ徹底的ニ行
  ハナケレバナラヌガ、良民ガ此法律ニ掛リ
  惱ムコトガアッテハナラヌ、此運用ニ對シテ
  ハ須ク政府ハ十分ノ注意ヲ爲スベシト云フ
  意見ヲ述ベラレタノデアリマス、採決ニ入
  リマシテ全員一致本案ニ贊成ノ意思ヲ表シ
  マシタ、仍テ本案ハ原案通リ可決シ、尙ホ
  附帶決議ヲモ可決致シタノデアリマス、之
  ニ對シテ米內海軍大臣ハ、陸軍大臣、司法
  大臣ノ三大臣ヲ代表シテ、此附帶決議ニ對
  シテハ政府ハ法ノ運用ニ付テ十分ノ注意
  ヲシテ過ナキコトヲ期スル旨ヲ言明セラレ
  タノデアリマス、此段御報告申上ゲマス
  次ハ兵役法中改正法律案デアリマスガ、
  是ハ前川委員ヨリ兵士ノ體力低下ニ付テノ
  質問ガアリマシタ外ハ、餘リ質問ガナカッタ
  ノデアリマス、討論ニ入リマシテ、政友會
  ノ名川委員、民政黨ノ川崎委員、第一控室
  ノ石坂委員、社會大衆黨ノ前川委員ヨリ、
  ソレ〓〓原案ニ對スル贊成ノ意見ヲ述べ、
  之ヲ起立ニ諮ヒ、全會一致可決致シタノデ
  アリマス
  次ニ恩給法中改正法律案デアリマス、是
  モ政友會ノ羽田委員、民政黨ノ川崎委員、
  第一控室ノ石坂委員、社會大衆黨ノ前川委
  員ヨリ、ソレ〓〓原案ニ對スル贊成ノ意見
  ヲ述ベマシテ、滿場一致可決致シマシタ次
  第デアリマス
  以上三案ニ付テ御報告致シマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=33

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• 034・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　此際陸軍大臣ヨリ
  發言ヲ求メラレマシタ、之ヲ許シマス-
  陸軍大臣杉山元君
  〔國務大臣杉山元君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=34

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• 035・杉山元

  ○國務大臣(杉山元君)　軍機保護法案ニ對
  シマシテ附帶條件ガアリマスルガ、之ニ對
  シマシテハ政府ハ十分ニ注意ヲ致シマシテ、
  此法ノ適用ニ當リマシテ誤ナキコトヲ期シ
  テ居リマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=35

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• 036・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　三案ノ第二讀會ヲ
  開クニ御異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=36

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• 037・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  ママ、仍テ三案ノ第二讀會ヲ開クニ決シマ
  シタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=37

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• 038・中山福藏

  ○中山福藏君　直チニ三案ノ第二讀會ヲ開
  キ、第三讀會ヲ省略シテ、委員長報〓ノ通
  リ可決セラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=38

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• 039・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　中山君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=39

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• 040・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍チ直チニ三案ノ第二讀會ヲ開キ、
  議案全部ヲ議題ト致シマス
  軍機保護法改正法律案
  第二讀會(確定議)
  兵役法中改正法律案第二讀會(確定議)
  恩給法中改正法律案第二讀會(確定議)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=40

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• 041・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　別ニ御發議モアリ
  マセヌ、第三讀會ヲ省略シテ、三案トモ委
  員長報告通リ可決確定致シマシタ(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=41

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• 042・中山福藏

  ○中山福藏君　議事日程變更ノ緊急動議ヲ
  提出致シマス、卽チ此際日程第九乃至第百
  三十九ノ建議案及ビ長野長廣君外三名提
  出、高知縣下稻熱病被害農家救濟ニ關スル
  建議案ヲ一括議題ト爲シ、委員長ノ報告ヲ
  求メ、其審議ヲ進メラレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=42

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• 043・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　中山君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=43

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• 044・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ日程ハ變更セラレマシタ、議事
  日程第九乃至第百三十九ノ建議案及ビ長野
  長廣君外三名提出、高知縣下稻熱病被害農
  家救濟ニ關スル建議案ヲ一括シテ議題ト致
  シマス、建議委員長ノ報〓ヲ求メマス-
  眞鍋勝君
  第九下級官公吏特ニ巡査看守ノ待遇
  改善ニ關スル建議案(松本治一郞君
  提出)(委員長報告)
  第十砂防工事促進ニ關スル建議案
  (宮本雄一郞君外十二名提出)
  (委員長報告)
  第十一大井川改修工事促進ニ關スル
  建議案(宮本雄一郞君外三名提出)
  (委員長報告)
  第十二安倍川沿岸及水源地帶砂防工
  事施行促進ニ關スル建議案(宮本雄
  一郞君外三名提出)(委員長報告)
  第十三牛淵川改修區域擴張竝工事促
  進ニ關スル建議案(宮本雄一郞君外
  三名提出)(委員長報告)
  第十四酒精製造國營工場設置ニ關ス
  ル建議案(宮本雄一郞君外三名提出)
  (委員長報告)
  第十五借地法借家法竝借地借家調停
  法全國施行ニ關スル建議案(須永好
  君外四名提出)(委員長報告)
  第十六小學校ニ看護婦配屬ニ關スル
  建議案(野中徹也君提出)
  (委員長報告)
  第十七貧小農家ニ對シ官有地拂下ニ
  關スル建議案(松本治一郞君提出)
  (委員長報告)
  第十八生命保險事業國營ニ關スル建
  議案(林路一君提出)(委員長報告)
  第十九度量衡法改正ニ關スル建議案
  (東武君外三名提出)(委員長報告)
  第二十度量衡法改正ニ關スル建議案
  (山道襄一君提出)(委員長報告)
  第二十一茶業振興ニ關スル建議案
  (宮本雄一郞君外六名提出)
  (委員長報告)
  第二十二東北廳設置ニ關スル建議案
  (森田重次郞君外二名提出)
  (委員長報告)
  第二十三老兵年金法制定竝從軍者優
  遇ニ關スル建議案(本田義成君外五
  名提出)(委員長報告)
  第二十四船員保險法制定ニ關スル建
  議案(岡崎憲君外一名提出)
  (委員長報告)
  第二十五下級俸給者竝傭人ニ對スル
  健康保險法制定ニ關スル建議案(井
  上良次君外二名提出)(委員長報告)
  第二十六雪害地ノ土地賃貸價格決定
  ニ關スル建議案(川合直次君外十一
  名提出)(委員長報告)
  第二十七長崎縣島原ニ無水アルコー
  ル工場設置ニ關スル建議案(太田理
  一君外二名提出)(委員長報告)
  第二十八無水酒精原料甘藷納入價格
  引上及買上方法改善ニ關スル建議案
  (伊東岩男君外五名提出)
  (委員長報告)
  第二十九農業保險法制定ニ關スル建
  議案(松浦周太郞君外四名提出)
  (委員長報告)
  第三十漁業組合中央金庫設置促進ニ
  關スル建議案(喜多壯一郞君外六名
  提出)(委員長報告)
  第三十一アンゴラ養兎振興ニ關スル
  建議案(野中徹也君外一名提出)
  (委員長報告)
  第三十二釜石本莊間鐵道速成ニ關ス
  ル建議案(信太儀右衞門君外二名提
  出)(委員長報告)
  第三十三宮崎市綾町間省營バス運輸
  開始ニ關スル建議案(伊東岩男君外
  四名提出)(委員長報告)
  第三十四志布志內海線鐵道速成ニ關
  スル建議案(伊東岩男君外四名提出)
  (委員長報告)
  第三十五西成線高架改築竝電化促進
  ニ關スル建議案(塚本重藏君外二名
  提出)(委員長報告)
  第三十六戰役殊勳者優遇ニ關スル建
  議案(田村秀吉君外一名提出)
  (委員長報告)
  第三十七在外日本人團體代表者中央
  會議機關設置ニ關スル建議案(田原
  春次君外一名提出)(委員長報告)
  第三十八玉島港修築ニ關スル建議案
  (星島二郞君提出)(委員長報告)
  第三十九官幣大社札幌神社ニ明治
  天皇合祀ニ關スル建議案(木下成太
  郞君外十五名提出)(委員長報告)
  第四十北海道拓殖計畫改訂案樹立促
  進ニ關スル建議案(木下成太郞君外
  十五名提出)(委員長報告)
  第四十一水上生活者アパート建設ニ
  關スル建議案(河野密君提出)
  (委員長報告)
  第四十二神奈川縣西北部地方水害應
  急施設助成ニ關スル建議案(平川松
  太郞君外三名提出)(委員長報告)
  第四十三北海道港灣漁港修築速成ニ
  關スル建議案(山本厚三君外十五名
  提出)(委員長報告)
  第四十四久万川改修ニ關スル建議案
  (大石大君外一名提出)(委員長報告)
  第四十五七尾金澤間縣道ヲ軍事用國
  道ニ編入ニ關スル建議案(喜多壯一
  郞君外二名提出)(委員長報告)
  第四十六八丈島神湊港修築ニ關スル
  建議案(斯波貞吉君外一名提出)
  (委員長報告)
  第四十七國民負擔均衡ニ關スル建議
  案(森田重次郞君外四名提出)
  (委員長報〓)
  第四十八早岐町ニ無水アルコール製
  造國營工場設置ニ關スル建議案佐
  保畢雄君提出)(委員長報告)
  第四十九北海道土地賃貸價格特別課
  率制定ニ關スル建議案(遠山房吉君
  外九名提出)(委員長報告)
  第五十衆議院議員ノ國政〓究室竝宿
  舍國費建設ニ關スル建議案(山崎常
  吉君外四名提出)(委員長報告)
  第五十一北海道ニ無水アルコール工
  場設置ニ關スル建議案(山本厚三君
  外十五名提出)(委員長報告)
  第五十二義務兵役者給與增額ニ關ス
  ル建議案(堀內良平君外四名提出)
  (委員長報告)
  第五十三高等手工師範學校設置ニ關
  スル建議案(大野伴睦君提出)
  (委員長報告)
  第五十四北海道帝國大學ニ水產學科
  及人文科學ニ關スル學部設置ニ關ス
  ル建議案(木下成太郞君外十五名提
  円(委員長報告)
  第五十五東北振興ニ關スル建議案(熊
  谷直太君外十二名提出)(委員長報告)
  第五十六阿武隈川社川泉川ノ水源ニ
  大貯水池設置ニ關スル建議案(仲西
  三良君外一名提出)(委員長報告)
  第五十七北海道農業金融政策ニ關ス
  ル建議案(山本厚三君外十五名提出)
  (委員長報告)
  第五十八撫順炭輸入高增加ニ關スル
  建議案(加藤鐐造君提出)
  (委員長報告)
  第五十九鐵道豫定線追加ニ關スル建
  議案(小山倉之助君提出)
  (委員長報〓)
  第六十山陰線豐岡鳥取間電化ニ關ス
  ル建議案(稻田直道君外二名提出)
  (委員長報告)
  第六十一宇野港金光間鐵道建設ニ關ス
  ル建議案(星島二郞君提出)
  (委員長報告)
  第六十二北海道鐵道敷設速成ニ關ス
  ル建議案(山本厚三君外十五名提出)
  (委員長報告)
  第六十三三戶毛馬內間鐵道速成ニ關
  スル建議案(小笠原八十美君外一名
  提出)(委員長報告)
  第六十四内鮮融和ニ關スル建議案(松
  尾三藏君提出)(委員長報告)
  第六十五燒津漁港修築促進ニ關スル
  建議案(高木条太郞君外四名提出)
  (委員長報告)
  第六十六燒津漁港修築ニ關スル建議
  案(山口忠五郞君外四名提出)
  (委員長報告)
  第六十七馬事振興ニ關スル建議案(大
  石倫治君外二名提出)(委員長報告)
  第六十八地方競馬規則改正ニ關スル
  建議案(大石倫治君外二名提出)
  (委員長報告)
  第六十九地方競馬統制刷新ニ關スル
  建議案(飯田助夫君外二名提出)
  (委員長報告)
  第七十社會保健省ノ機構ニ關スル建
  議案(八木逸郞君提出)(委員長報告)
  第七十一町村吏員互助會ニ對シ國庫
  補助金下付ニ關スル建議案(宮本雄
  一郞君外十名提出)(委員長報告)
  第七十二町村吏員互助會ニ對シ國庫
  補助金下付ニ關スル建議案(松田喜
  三郞君外四名提出)(委員長報告)
  第七十三久慈川改修促進ニ關スル建
  議案(中井川浩君提出)(委員長報告)
  第七十四久慈川改修ニ關スル建議案
  (川崎巳之太郞君外二名提出)
  (委員長報〓)
  第七十五癩自由療養村建設ニ關スル
  建議案(須永好君提出)(委員長報告)
  第七十六國道十五號線改修年限短縮
  ニ關スル建議案(松尾四郞君外一名
  提出)(委員長報告)
  第七十七廣島縣太田川改修工事速成
  ニ關スル建議案(古田喜三太君外三
  名提出)(委員長報告)
  第七十八山形縣北部地方水害應急施
  設助成ニ關スル建議案(伊藤五郞君
  提出)(委員長報告)
  第七十九長崎縣相浦港ヲ第二種重要
  港灣指定ニ關スル建議案(佐保畢雄
  君提出)(委員長報告)
  第八十醫療國營ニ關スル調査委員會
  設置ニ關スル建議案(井上良次君外
  一名提出)(委員長報告)
  第八十一揖斐高月線谷汲長濱線產業
  道路開設ニ關スル建議案(三田村武
  夫君外三名提出)(委員長報告)
  第八十二兵士家族ニ對スル給與ニ關
  スル建議案(松方幸次郞君提出)
  (委員長報告)
  第八十三大阪舞鶴間府縣道ヲ國道編
  入ニ關スル建議案(山川賴三郎君外
  二名提出)(委員長報告)
  第八十四地方議會名譽職ノ待遇ニ關
  スル建議案(小畑虎之助君外十二名
  提出)(委員長報告)
  第八十五都制及特別市制法提出ニ關
  スル建議案(阿部茂夫君外四名提出)
  (委員長報告)
  第八十六本渡港修築國庫補助金增額
  ニ關スル建議案(小見山七十五郞君
  提出)(委員長報告)
  第八十七鹽賠償價格引上ニ關スル建
  議案(前川正一君外二名提出)
  (委員長報告)
  第八十八鹽賠償價格引上竝機械製鹽
  設備費國庫補助ニ關スル建議案(松
  浦伊平君外四名提出)(委員長報告)
  第八十九三津濱港開港ニ關スル建議
  案(武知勇記君外二名提出)
  (委員長報〓)
  第九十三津濱港及高濱港ヲ第一一種重
  要港灣指定ニ關スル建議案(松田喜
  三郞君外二名提出)(委員長報告)
  第九十一葉煙草賠償價格引上ニ關ス
  ル建議案(高田耘平君外三名提出)
  (委員長報告)
  第九十二葉煙草賠償價格引上ニ關ス
  ル建議案(河野一郞君外三名提出)
  (委員長報告)
  第九十三葉煙草賠償價格引上ニ關ス
  ル建議案(三木武夫君外一名提出)
  (委員長報告)
  第九十四齒科軍醫設置ニ關スル建議
  案(杉山元治郞君外三名提出)
  (委員長報告)
  第九十五陪審事件三審制ノ確立ニ關
  スル建議案(中村梅吉君提出)
  (委員長報告)
  第九十六選擧法違反事件ヲ陪審ノ評
  議ニ付スルノ建議案(中村梅吉君提
  山(委員長報告)
  第九十七大牟田市ニ區裁判所設置ニ
  關スル建議案(鶴惣市君提出)
  (委員長報〓)
  第九十八北千島漁業開發竝自主的統
  制ニ關スル建議案(山本厚三君外十
  五名提出)(委員長報告)
  第九十九閑上漁港修築竝名取川改修
  工事促進ニ關スル建議案(庄司一郞
  君外二名提出)(委員長報告)
  第百宮崎縣川南原國營開墾ニ關スル
  建議案(伊東岩男君提出)
  (委員長報告)
  第百一漁業法改正ニ關スル建議案
  (東條貞雄君提出)(委員長報告)
  第百二沖繩縣宮古八重山兩郡ニ植物
  檢査所設置ニ關スル建議案(盛島明
  長君外一名提出)(委員長報告)
  第百三農家ノ飯米生產ニ必要ナル土
  地所有ニ關スル建議案(土田莊助君
  外二名提出)(委員長報告)
  第百四森林國策樹立ニ關スル建議案
  (吉植庄亮君外五名提出)
  (委員長報告)
  第百五重要肥料業統制法改正竝配給
  改善ニ關スル建議案(吉植庄亮君外
  五名提出)(委員長報告)
  第百六帝都工場地域擴大ニ關スル建
  議案(中村梅吉君提出)(委員長報告)
  第百七町村有建物火災保險相互組合
  法制定ニ關スル建議案(宮本雄一郞
  君外九名提出)(委員長報告)
  第百八町村有建物火災保險相互組合
  法制定ニ關スル建議案(林路一君外
  一名提出)(委員長報告)
  第百九町村有建物火災保險相互組合
  法制定ニ關スル建議案(小野寅吉君
  外四名提出)(委員長報告)
  第百十中小商工業振興ニ關スル建議
  案(井上良次君外一名提出)
  (委員長報告)
  第百十一鑛山監督局機能擴充ニ關ス
  ル建議案(手代木隆吉君提出)
  (委員長報告)
  第百十二人絹織物生地輸出解禁ニ關
  スル建議案(猪野毛利榮君提出)
  (委員長報告)
  第百十三沖繩縣宮古郡ニ飛行場設置
  ニ關スル建議案(盛島明長君外一名
  提出)(委員長報告)
  第百十四民間航空振興ニ關スル建議
  案(多田滿長君外五名提出)
  (委員長報告)
  第百十五海員懲戒法改正ニ關スル建
  議案(米〓滿亮君外一名提出)
  (委員長報告)
  第百十六沖繩縣宮古八重山兩郡ニ燈
  臺設置ニ關スル建議案(盛島明長君
  外一名提出)(委員長報告)
  第百十七後藤寺上山田間鐵道敷設ニ
  關スル建議案(松尾三藏君外一名提
  〓(委員長報告)
  第百十八小倉ヨリ後藤寺甘木太刀洗
  ヲ經テ鳥栖ニ至ル鐵道建設ニ關スル
  建議案(田中亮一君外一名提出)
  (委員長報告)
  第百十九岡崎多治見間鐵道建設ニ關
  スル建議案(岡本實太郞君外一名提
  出(委員長報告)
  第百二十岡崎多治見間鐵道建設ニ關
  スル建議案(丹下茂十郞君外二名提
  出)(委員長報告)
  第百二十一澁川長野原間鐵道速成ニ
  關スル建議案(木檜三四郞君提出)
  (委員長報告)
  第百二十二佐世保諫早兩驛ニガソリ
  ンカー運轉ニ關スル建議案(佐保畢
  雄君提出)(委員長報告)
  第百二十三櫻井奧津間鐵道速成ニ關
  スル建議案(松尾四郞君提出)
  (委員長報告)
  第百二十四龜岡茨木間鐵道敷設ニ關
  スル建議案(田中好君外一名提出)
  (委員長報告)
  第百二十五名古屋美濃太田間鐵道建
  設ニ關スル建議案(丹下茂十郞君外
  五名提出)(委員長報告)
  第百二十六久留米驛ヨリ植木ヲ經テ
  熊本驛ニ至ル鐵道建設ニ關スル建議
  案(松野鶴平君外三名提出)
  (委員長報〓)
  第百二十七長崎縣臼ノ浦港ニ貯炭場
  設置ニ關スル建議案(佐保畢雄君提
  四(委員長報告)
  第百二十八松山驛ヨリ越智ヲ經テ佐
  川驛ニ至ル鐵道敷設ニ關スル建議案
  (武知勇記君外六名提出)
  (委員長報告)
  第百二十九鐵道敷設法別表百二號豫
  定線工事促進ニ關スル建議案(大本
  貞太郞君外一名提出)(委員長報告)
  第百三十三戶驛ヨリ三本木ヲ經テ千
  曳驛ニ至ル鐵道敷設ニ關スル建議案
  (小笠原八十美君外一名提出)
  (委員長報告)
  第百三十一鍵川檮原間省營バス運轉
  ニ關スル建議案(依光好秋君外一名
  提出)(委員長報告)
  第百三十二熊本延岡間鐵道速成ニ關
  スル建議案(三善信房君提出)
  (委員長報告)
  第百三十三丸岡吉崎間省營自動車運
  轉ニ關スル建議案(熊谷五右衞門君
  外一名提出)(委員長報告)
  第百三十四新宮若櫻間鐵道敷設ニ關
  スル建議案(小畑虎之助君提出)
  (委員長報告)
  第百三十五杉安湯前間鐵道建設ニ關
  スル建議案(三浦虎雄君提出)
  (委員長報告)
  第百三十六三國海岸鐵道敷設ニ關ス
  ル建議案(熊谷五右衞門君外一名提
  出)(委員長報〓)
  第百三十七穴吹丸龜坂出間省營自動
  車運輸開始ニ關スル建議案(松浦伊
  平君提出)(委員長報告)
  第百三十八大牟田驛三池港間臨港線
  速成ニ關スル建議案(鶴惣市君提出)
  (委員長報告)
  第百三十九長崎移住〓養所擴張ニ關
  スル建議案(倉成庄八郞君外二名提
  四(委員長報告)
  高知縣下稻熱病被害農家救濟ニ關スル
  建議案(長野長廣君外三名提出)
  (委員長報告)
  下級官公吏特ニ巡査看守ノ待遇改善ニ
  關スル建議案
  下級官公吏特ニ巡査看守ノ待遇改善
  ニ關スル建議
  政府ハ速ニ下級官公吏一般特ニ巡査看守
  ノ給與其ノ他ノ待遇ヲ改善セラレムコト
  ヲ ル人
  右建議ス
  報告書
  一下級官公吏特ニ巡査看守ノ待遇改善ニ
  關スル建議案(松本治一郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  砂防工事促進ニ關スル建議案
  砂防工事促進ニ關スル建議
  政府ハ治山、治水ノ根幹タル砂防工事ノ
  實施計畫ヲ樹立シ速ニ其ノ完成ヲ期セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一砂防工事促進ニ關スル建議案(宮本雄
  一郞君外十二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  大井川改修工事促進ニ關スル建議案
  大井川改修工事促進ニ關スル建議
  政府ハ速ニ大井川改修計畫ヲ樹テ昭和十
  三年度ヨリ其ノ工事ヲ施行セラレムコト
  로 소
  右建議ス
  報〓書
  一大井川改修工事促進ニ關スル建議案(宮
  本雄一郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  安倍川沿岸及水源地帶砂防工事施行促
  進ニ關スル建議案
  安倍川沿岸及水源地帶砂防工事施行
  促進ニ關スル建議
  政府ハ靜岡縣安倍川沿岸及水源地帶ニ於
  ケル砂防工事ノ施行ニ著手シ速ニ其ノ完
  成ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一安倍川沿岸及水源地帶砂防工事施行促
  進ニ關スル建議案(宮本雄一郞君外三
  名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  牛淵川改修區域擴張竝工事促進ニ關ス
  ル建議案
  牛淵川改修區域擴張竝工事促進ニ關
  スル建議
  政府ハ菊川ノ支川牛淵川ノ改修區域ヲ擴
  張シ其ノ工事ヲ速ニ實施セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報〓書
  一牛淵川改修區域擴張竝工事促進ニ關ス
  ル建議案(宮本雄一郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  酒精製造國營工場設置ニ關スル建議案
  酒精製造國營工場設置ニ關スル建議
  政府ハ昭和十三年度ニ於テ靜岡縣小笠原
  郡榛原郡南部地方ニ酒精製造工場ヲ設置
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一酒精製造國營工場設置ニ關スル建議案
  (宮本雄一郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  借地法借家法竝借地借家調停法全國施
  行ニ關スル建議案
  借地法借家法竝借地借家調停法全國
  施行ニ關スル建議
  政府ハ借地法、借家法竝借地借家調停法
  ヲ速ニ全國ニ施行セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一借地法借家法竝借地借家調停法全國施
  行ニ關スル建議案(須永好君外四名提
  出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  小學校ニ看護婦配屬ニ關スル建議案
  小學校ニ看護婦配屬ニ關スル建議
  政府ハ速ニ小學校令ヲ改正シ國庫支辨ヲ
  以テ全國各小學校ニ看護婦ヲ配屬セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一小學校ニ看護婦配屬ニ關スル建議案(野
  中徹也君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  貧小農家ニ對シ官有地拂下ニ關スル建
  議案
  貧小農家ニ對シ官有地拂下ニ關スル
  建議
  貧小農家ヲシテ耕地ヲ得シメ以テ其ノ生
  活安定ヲ圖ラシムル爲政府ハ貧小農家ニ
  シテ自ラ土地ヲ開墾シテ耕作スル者ニ對
  シ官有地ノ無償拂下ヲ行ヒ且ツ相當金額
  ノ開墾助成金ヲ交付セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一貧小農家ニ對シ官有地拂下ニ關スル建
  議案(松本治一郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  生命保險事業國營ニ關スル建議案
  生命保險事業國營ニ關スル建議
  政府ハ生命保險事業ヲ總テ國營ニ移管ス
  ルヤウ速ニ適當ノ措置ヲ講セラレムコト
  ヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一生命保險事業國營ニ關スル建議案林
  路一君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  度量衡法改正ニ關スル建議案
  度量衡法改正ニ關スル建議
  現行度量衡法ハ我カ國內外ノ實情ニ副ハ
  サルモノアルト共ニ施行上支障尠カラサ
  ルヲ以テ我カ國本位ノ度量衡トシテハ尺
  貫法及「メートル」法ヲ併用シ特殊ノ場合
  ニハ其ノ他ノモノヲモ使用シ得ルヤウ同
  法ヲ改正スルヲ要ス仍テ政府ハ度量衡制
  度調査會ノ審議ヲ促進シ次期通常議會ニ
  右改正法律案ヲ提出シ尙ホ以上ノ趣旨ニ
  基キ速ニ〓育其ノ他諸般施政上ノ改善ヲ
  圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  度量衡法改正ニ關スル建議案
  度量衡法改正ニ關スル建議
  我カ國ノ度量衡制度ハ尺貫法ト「メート
  ル」法トヲ併用シ特殊ノ場合ニ於テハ其ノ
  他ノモノヲモ使用シ得ルヤウ現行法ヲ改
  正スル必要アリ政府ハ度量衡制度調査會
  ノ審議ヲ促進シ議院屢次ノ意思表示ニ鑑
  ミ速ニ度量衡法中改正ノ成案ヲ得テ之ヲ
  次期通常議會ニ提出シ且ツ之ニ伴フ〓育
  其ノ他ノ施設改善ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一度量衡法改正ニ關スル建議案(東武君
  外三名提出)
  一度量衡法改正ニ關スル建議案(山道襄
  一君提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通修
  正スヘキモノト議決致候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  度量衡法改正ニ關スル建議
  現行度、量衡法ハ我カ國內外ノ實情ニ副ハ
  サルモノアルト共ニ施行上支障尠カラサ
  ルヲ以テ我カ國本位ノ度量衡トシテハ尺
  貫法及「メートル」法ヲ併用シ特殊ノ場合
  ニハ其ノ他ノモノヲモ使用シ得ルヤウ同
  法ヲ改正スルヲ要ス仍テ政府ハ度量衡制
  度調査會ノ審議ヲ促進シ次期通常議會ニ
  右改正法律案ヲ提出シ尙ホ以上ノ趣旨ニ
  基キ速ニ〓育其ノ他諸般施政上ノ改善ヲ
  圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  茶業振興ニ關スル建議案
  茶業振興ニ關スル建議
  政府ハ茶業振興ノ爲左記ノ方策ヲ講セラ
  レムコトヲ望ム
  ー國立茶業試驗場ノ施設擴張
  製茶工場ノ設備改善ニ關スル奬勵金
  ノ交付
  右建議ス
  報告書
  一茶業振興ニ關スル建議案(宮本雄一郞
  君外六名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月三十一日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  東北廳設置ニ關スル建議案
  東北廳設置ニ關スル建議
  政府ハ速ニ現行行政機構ノ改正ヲ立案シ
  東北廳ヲ設置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一東北廳設置ニ關スル建議案(森田重次
  郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  老兵年金法制定竝從軍者優遇ニ關スル
  建議案
  老兵年金法制定竝從軍者優遇ニ關ス
  ル建議
  政府ハ速ニ老兵年金法ヲ制定シ竝從軍者
  優遇ニ關シ適當ノ措置ヲ講セラレムコト
  マヨハ
  右建議ス
  報〓書
  一老兵年金法制定竝從軍者優遇ニ關スル
  建議案(本田義成君外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  船員保險法制定ニ關スル建議案
  船員保險法制定ニ關スル建議
  政府ハ第七十二囘帝國議會ニ船員保險法
  案ヲ提出セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一船員保險法制定ニ關スル建議案(岡崎
  憲君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  下級俸給者竝傭人ニ對スル健康保險法
  制定ニ關スル建議案
  下級俸給者竝傭人ニ對スル健康保險
  法制定ニ關スル建議
  全國官公署、會社、工場、商店ニ勤務ス
  ル下級俸給者竝傭人ニシテ現行健康保險
  法ノ適用ヲ除外セラレタル者ニ對シ政府
  ハ速ニ健康保險法案ヲ樹立シ次期帝國議
  會ニ提出セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一下級俸給者竝傭人ニ對スル健康保險法
  制定ニ關スル建議案(井上良次君外二
  名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  雪害地ノ土地賃貸價格決定ニ關スル建
  議案
  雪害地ノ土地賃貸價格決定ニ關スル
  建議
  政府ハ土地賃貸價格ノ決定ニ當リ雪害ヲ
  考慮セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一雪害地ノ土地賃貸價格決定ニ關スル建
  議案(川合直次君外十一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  長崎縣島原ニ無水アルコール工場設置
  ニ關スル建議案
  長崎縣島原ニ無水アルコール工場設
  置ニ關スル建議
  長崎縣島原町ハ原料、水利、運輸上ヨリ
  見テ無水アルコール工場ニ最適地ト認メ
  ラル仍テ政府ハ昭和十三年度ニ之カ設置
  ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一長崎縣島原ニ無水アルコール工場設置
  ニ關スル建議案(太田理一君外二名提
  出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  無水酒精原料甘藷納入價格引上及買上
  方法改善ニ關スル建議案
  無水酒精原料甘藷納入價格引上及買
  上方法改善ニ關スル建議
  政府ハ液體燃料國內補給ノ國策遂行上速
  ニ無水酒精原料甘諸納入價格ヲ引上ヶ其
  ノ買上方法ヲ改善セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一無水酒精原料甘藷納入價格引上及買上
  方法改善ニ關スル建議案(伊東岩男君
  外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  農業保險法制定ニ關スル建議案
  農業保險法制定ニ關スル建議
  政府ハ農業保險法ヲ立案シ之ヲ第七十二
  囘帝國議會ニ提出セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一農業保險法制定ニ關スル建議案(松浦
  周太郞君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  漁業組合中央金庫設置促進ニ關スル建
  議案
  漁業組合中央金庫設置促進ニ關スル
  建議
  政府ハ速ニ漁業組合中央金庫ヲ設置セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一漁業組合中央金庫設置促進ニ關スル建
  議案(喜多壯一郞君外六名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  アンゴラ養兎振興ニ關スル建議案
  アンゴラ養兎振興ニ關スル建議
  「アンゴラ」養兎業ハ農山漁村ノ副業トシ
  テ國民大衆ニ現金收入ヲ得シメ國富增進
  ニ實績ヲ擧ケツツアルノミナラス一毛織
  物原料資源補充ニ重大ナル役割ヲ演シ
  (二羊毛輸入防遏ノ一助トモナリ原毛及之
  カ製品ノ輸出ハ國際貿易貸借關係ノ調節
  ヲ計リ三軍需上ノ特殊防寒具製造ニ寄與
  スル等實ニ國防產業ト云フヘキ新興事業
  ニ付政府ハ國策トシテ本事業振興ノ爲左
  ノ方策ヲ講セラレムコトヲ望ム
  一國立種兎場又ハ農林省指定種兎場ノ
  設置
  二試驗場ノ設置
  三助成金交付制度ノ確立
  右建議ス
  報〓書
  一アンゴラ養兎振興ニ關スル建議案野
  中徹也君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  釜石本莊間鐵道速成ニ關スル建議案
  釜石本莊間鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ速ニ釜石本莊間ノ鐵道ヲ完成シ以
  テ運輸交通ノ便ヲ期スルト共ニ東北地方
  ノ振興ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一釜石本莊間鐵道速成ニ關スル建議案(信
  太儀右衞門君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  宮崎市綾町間省營バス運輸開始ニ關ス
  ル建議案
  宮崎市綾町間省營バス運輸開始ニ關
  スル建議
  政府ハ速ニ宮崎市綾町間ニ省營「パス」ノ
  運輸ヲ開始シ整備セル交通網ノ完成ニ依
  リテ地方文化產業ノ發展ヲ期セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一宮崎市綾町間省營バス運輸開始ニ關ス
  ル建議案(伊東岩男君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  志布志內海線鐵道速成ニ關スル建議案
  志布志內海線鐵道速成ニ關スル建議
  政府ハ鹿兒島縣ト宮崎縣トヲ連絡スル志
  布志、內海線鐵道ヲ速成セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一志布志內海線鐵道速成ニ關スル建議案
  (伊東岩男君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  西成線高架改築竝電化促進ニ關スル建
  議案
  西成線高架改築竝電化促進ニ關スル
  建議
  大阪驛ヨリ大阪港ノ北岸櫻島ニ至ル省線
  西成鐵道ハ軍事上竝經濟上重要ナル使命
  ヲ帶ヒテ明治二十九年ニ敷設セラレタル
  モノナリ然ルニ同線ハ街衢錯雜、人家稠
  密ナル繁華街ヲ貫キ殊ニ最近「ガソリン
  カー」ノ運轉ニ依リ運轉囘數ノ激增ヲ來
  シ之カ爲ニ多數ノ踏切ハ繁激ナル交通ヲ
  阻礙シテ不測ノ損害ヲ與ヘ人命ノ危險ニ
  曝サルルモノ亦尠カラス或ハ中央市場引
  込線カ交通頻繁ナル路面ニ於テ市內電車
  線ト交叉スルアリ民衆ノ被ル不利不便ハ
  實ニ甚大ナルモノアリ更ニ本線ハ大大阪
  ノ都市計畫遂行ヲ甚シク困難ナラシメ居
  レリ政府ハ曩ニ城東線及東海道線ノ高架
  改築ヲ行ヒ市民ノ福利增進ニ資セラレタ
  リ今ヤ本線ト一部併行セル阪神電車線
  モ一部ヲ高架ニ一部ヲ地下鐵ニスヘク旣
  ニ其ノ工事ヲ進メツツアリ此ノ秋ニ當リ
  西成線ノ高架竝電化決行ハ沿線住民ハ勿
  論全大阪市民多年ノ願望ナリ仍テ政府ハ
  本線ノ重要性ト沿線ノ實狀ニ鑑ミ速ニ之
  ヲ高架ニ改築スルト共ニ電化施設ヲ完成
  シ以テ大阪市ノ發展ト市民ノ福社增進ト
  ニ資セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一西成線高架改築竝電化促進ニ關スル建
  議案(塚本重藏君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月三日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  戰役殊動者優遇ニ關スル建議案
  戰役殊勳者優遇ニ關スル建議
  金鵄勳章年金ハ其ノ制定後四十有餘年ヲ
  經過シ時勢ノ推移ト經濟界ノ激變トニ因
  リ各般ノ恩賞賜金給與等ニ對比シ甚シキ
  不均衡ヲ來シ從テ年金令制定當時ノ趣旨
  ニ反シ年金額ハ全ク其ノ當ヲ失フニ至レ
  リ仍テ政府ハ速ニ年金令ヲ改正シ且ツ一
  定期間國有鐵道乘車ノ特典付與等戰役殊
  動者優遇ノ途ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一戰役殊勳者優遇ニ關スル建議案(田村
  秀吉君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  在外日本人團體代表者中央會議機關設
  置ニ關スル建議案
  在外日本人團體代表者中央會議機關
  設置ニ關スル建議
  北米、中米、南米、布哇、加奈陀、南洋諸
  島、比律賓、海峽植民地等ニ居住スル我カ
  同胞ハ母國政府ニ對シ種々ナル要望アル
  ニモ拘ラス之ヲ表明スル機會、機關ナシ
  仍テ政府ハ拓務省、外務省ノ共通常設諮
  問機關トシテ國費支辨ニ據ル在外日本人
  團體代表者中央會議機關ヲ設置シ現地民
  間側ノ聲ヲ聽キ以テ實際的移植民政策遂
  行ニ資セラレンコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一在外日本人團體代表者中央會議機關設
  置ニ關スル建議案(田原春次君外一名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿.
  玉島港修築ニ關スル建議案
  玉島港修築ニ關スル建議
  政府ハ年々全國重要港灣竝地方中小港灣
  修築ニ對シ國庫補助ノ途ヲ講シ以テ國力
  ノ伸暢ヲ圖リツツアリ就テハ昭和十三年
  度ニ於テ岡山縣玉島港ヲ修築港灣ニ選定
  シ產業ノ振興ヲ助成シ地方民ノ福社ヲ增
  進セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一玉島港修築ニ關スル建議案(星島二郞
  君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  官幣大社札幌神社ニ明治天皇合祀ニ關
  スル建議案
  官幣大社札幌神社ニ明治天皇合祀ニ
  關スル建議
  官幣大社札幌神社ニ明治天皇合祀ノ方途
  ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一官幣大社札幌神社ニ明治天皇合祀ニ關
  スル建議案(木下成太郞君外十五名提
  心
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道拓殖計畫改訂案樹立促進ニ關ス
  ル建議案
  北海道拓殖計畫改訂案樹立促進ニ關
  スル建議
  北海道拓殖計畫ハ財源ノ確保ヲ缺キ爲ニ
  豫定ノ遂行ヲ爲ス能ハス又旣往ノ實績ト
  時勢ノ進運トニ鑑ミ追加更正ヲ要スルモ
  ノ尠カラス故ニ政府ハ左記方法ニ依リ根
  本的改訂ヲ加ヘ殊ニ昭和十年北海道拓殖
  計畫調査會ノ答申ニ基キ昭和十三年度ヨ
  リ之カ實施ノ爲次期帝國議會ニ提案セラ
  レムコトヲ望ム
  事業計畫ハ特ニ產業ニ重點ヲ置キ其
  ノ振興促進ニ努メ道民生活ノ安定向上
  ヲ圖ルト共ニ直接間接ニ北海道ニ於ケ
  ル國庫ノ收入ヲ增加シ拓殖費ノ財源ヲ
  涵養スルコト
  拓殖費ハ事業ノ性質上當然繼續費ト
  爲シ得ヘキモノハ之ヲ繼續費ト爲スハ
  勿論其ノ他ノ事業ト雖モ總テ繼續費ト
  同樣ノ精神ヲ以テ決定ヲ爲スコト
  -地方財政調整交付金額ヲ北海道拓殖
  費財源ヨリ控除セサルコト
  一拓殖費財源ハ北海道ニ於ケル國庫收
  入超過額ニ據ルト雖モ一方拓殖費ノ支
  出ヲ確定セシムル爲當初財源不足ノ間
  ハ公債ヲ發行シテ之ヲ補充シ後年ニ至
  リ過剩歲入超過額ヲ以テ其ノ償還ヲ爲
  スコト
  右建議ス
  報〓書
  一北海道拓殖計畫改訂案樹立促進ニ關ス
  ル建議案(木下成太郞君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  水上生活者アパート建設ニ關スル建議
  案
  水上生活者アパート建設ニ關スル建
  議
  政府ハ水上生活者ノ爲ニ家賃七眞限度ノ
  ㄱアパート」ヲ建設シ且ツ同構內ニ產院及
  託兒所ヲ設ケ其ノ生活ノ利便ヲ圖ルト共
  ニ衞生施設ノ充實ニ努メラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報告書
  一水上生活者アパート建設ニ關スル建議
  案(河野密君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  神奈川縣西北部地方水害應急施設助成
  ニ關スル建議案
  神奈川縣西北部地方水害應急施設助
  成ニ關スル建議
  神奈川縣下西北部ノ農村ハ文化ノ發展ニ
  遠サカリ且ツ加フルニ大震災ノ創痍未タ
  全ク癒エス疲弊困憊ノ極ニ喘キツツアリシ
  折柄去ル七月十五日ノ夜ヨリ十六、十七日
  ノ三日間ニ亙リ大豪雨ノ襲フ所トナリ人
  畜家屋、農作物、道路、橋梁、山林等
  ノ被害激甚ヲ極メ人命ヲ失ヒタル者實ニ
  三十八名ニ及ヒ其ノ慘狀言語ニ絕スルモ
  ノアリ加之水路荒廢ノ爲植附ヲ終リタル
  水田ノ稻作ハ枯死セムトシ又交通運搬ノ
  途杜絕シ今後暴風期節ニ臨ミ實ニ寒心ニ
  堪ヘサルモノアリ仍テ政府ハ直ニ當該地
  方ノ水害應急施設ヲ講セラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報〓書
  一神奈川縣西北部地方水害應急施設助成
  ニ關スル建議案(平川松太郞君外三名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道港灣漁港修築速成ニ關スル建議
  案
  北海道港灣漁港修築速成ニ關スル建
  議
  政府ハ北海道拓殖計畫ニ據リ修築セラル
  ヘキ港灣、漁港ニ對シ左記ノ如ク速成ヲ
  圖ラレムコトヲ望ム
  一左ノ四港ノ完成年度ヲ三年間繰上クル
  コト
  函館港、小樽港、室蘭港、釧路港
  一根室港ノ完成年度ヲ二年間繰上ルコト
  一左ノ二港ノ完成年度ヲ一年間繰上クル
  コト
  余市港、廣尾港
  一左ノ六港ニ對シ速ニ擴張工事ヲ施行ス
  ルコト
  稚內港、岩內港、留萌港、網走港、
  紋別港、增毛港
  一修築豫定ノ箇所タル左ノ十一港ヲ速ニ
  起工スルコト
  枝幸、釣懸、幌泉、增毛、福山、瀨
  棚、羽幌、毒都、霧多布、鬼鹿、尻臼
  一左ノ箇所ニ對シ緩急順序ヲ圖リ漁港及
  小漁港(船入澗)ヲ速ニ修築スルコト
  渡島支廳管內
  尻岸內、森靜狩、八雲、知內、
  茂別、落部、上磯、長萬部、木古
  内、戶井
  膽振支廳管內
  蘭法華、伊達、有珠、苫小牧、伏
  古別
  日高支廳管內
  靜內、春立、庶野、門別、賀張、
  新冠、佐瑠太、荻伏、鵜苫、冬島
  石狩支廳管內
  石狩、厚田、濱益
  留萌支廳管內
  天鹽、遠別、初山別
  宗谷支廳管內
  頓別、拔海、仙法志、西稚內、「エ
  サンベㄴ、「ヲシコントマリ」、鬼志
  別東上泊、鴛泊
  網走支廳管內
  「チップトマリ」、鐺沸、常呂、湧別
  十勝支廳管內
  厚內、大津
  釧路支廳管內
  厚岸、昆布森
  根室支廳管內
  落石、花咲、標津、野付灣、齒舞、
  泊古釜布、留別、紗那、年萌、
  別飛、禮文磯、溫根沼、二木城(國
  後)、片岡灣(占守)、鐳鉢、加熊別、
  床丹、村上灣(幌莚)、武魯頓新
  知)、小舟(得撫)
  後志支廳管內
  入舸、歌棄、永豐、鹽谷、高島
  檜山支廳管內
  上ノ國、久遠、太櫓
  室蘭市
  追直、祝津志
  右建議ス
  報〓書
  一北海道港灣漁港修築速成ニ關スル建議
  案(山本厚三君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  久万川改修ニ關スル建議案
  久万川改修ニ關スル建議
  政府ハ高知縣久万川ノ根本的改修ニ對シ
  之カ補助費ヲ昭和十三年度豫算ニ計上シ
  其ノ助成ニ努メラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一久万川改修ニ關スル建議案(大石大君
  外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  七尾金澤間縣道ヲ軍事用國道ニ編入ニ
  關スル建議案
  七尾金澤間縣道ヲ軍事用國道ニ編入
  ニ關スル建議
  七尾港ヨリ金澤市ニ至ル縣道ハ第九師團
  ノ所在地竝大陸トノ輸送關係ヨリ見テ軍
  事上緊要ノ交通路ナリ仍テ政府ハ此ノ縣
  道ヲ速ニ軍事用國道ニ編入シ全部國費ヲ
  以テ改修セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一七尾金澤間縣道ヲ軍事用國道ニ編入ニ
  關スル建議案(喜多壯一郞君外二名提
  巴
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  八丈島神湊港修築ニ關スル建議案
  八丈島神湊港修築ニ關スル建議
  八丈島神湊港ヲ大避難港トシテ修築スル
  コトハ本邦ニ於ケル漁業ノ開發、交通機
  關ノ整備竝國防ノ萬全ヲ期シ國利民福ノ
  增進ヲ圖ル上ニ最モ緊要ナルヲ以テ速ニ
  全額國費ニテ之カ修築工事ヲ實施セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一八丈島神湊港修築ニ關スル建議案斯
  波貞吉君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年七月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  國民負擔均衡ニ關スル建議案
  國民負擔均衡ニ關スル建議
  政府ハ速ニ稅制ノ整理ヲ斷行シ租稅ニ關
  スル國民負擔ノ均衡ヲ圖ラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報〓書
  一國民負擔均衡ニ關スル建議案(森田重
  次郞君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  早岐町ニ無水アルコール製造國營工場
  設置ニ關スル建議案
  早岐町ニ無水アルコール製造國營工
  場設置ニ關スル建議
  長崎縣ハ延長數十里ニ亙リ且ツ幾多ノ離
  島在リテ各地甘藷ノ生產地タリ殊ニ東彼
  杵郡早岐町ハ長崎縣ノ中央ニ位スルハ勿
  論佐賀縣ニ隣接シ長崎、佐賀兩縣ノ中心
  地ト稱スルヲ得ヘシ而モ水陸交通ノ利便
  良ク原料ノ蒐集極メテ容易ナルノミナラ
  ス水量豐富ナレハ無水「アルコール」工場
  設置ノ場所トシテ絕好ノ條件ヲ具備スル
  ヲ以テ同町ニ無水「アルコール」製造工場
  ヲ設置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一早岐町ニ無水アルコール製造國營工場
  設置ニ關スル建議案(佐保畢雄君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道土地賃貸價格特別課率制定ニ關
  スル建議案
  北海道土地賃貸價格特別課率制定ニ
  關スル建議
  政府ハ北海道ニ於ケル凶作災害等ノ連續
  的發生ニ鑑ミ今期土地賃貸價格改訂ニ際
  シテハ特別課率ヲ制定シ以テ負擔ノ均衡
  ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一北海道土地賃貸價格特別課率制定ニ關
  スル建議案(遠山房吉君外九名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  衆議院議員ノ國政〓究室竝宿舍國費建
  設ニ關スル建議案
  衆議院議員ノ國政〓究室竝宿舍國費
  建設ニ關スル建議
  政府ハ衆議院議員ノ國政〓究室竝宿舍ヲ
  國費ヲ以テ東京市內ニ建設セラレムコト
  ヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一衆議院議員ノ國政〓究室竝宿舍國費建
  設ニ關スル建議案(山崎常吉君外四名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道ニ無水アルコール工場設置ニ關
  スル建議案
  北海道ニ無水アルコール工場設置ニ
  關スル建議
  政府ハ昭和十二年度ヨリ北海道ニ馬鈴薯
  ヲ原料トスル無水「アルコール」工場ヲ設
  置シ常ニ冷害ニ苦シメル寒地農業ノ安定
  ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一北海道ニ無水アルコール工場設置ニ關
  スル建議案(山本厚三君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  義務兵役者給與增額ニ關スル建議案
  義務兵役者給與增額ニ關スル建議
  義務兵役者ニ對スル給與額ハ少額ニシテ每
  月不足ヲ生スルノ實狀ニアルハ國民ノ忍
  フ能ハサル所ナリ仍テ政府ハ現下ノ社會
  狀勢ニ鑑ミ速ニ一、二等兵、上等兵、伍
  長勤務上等兵ノ小遣給與額ヲ增加セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一義務兵役者給與增額ニ關スル建議案(堀
  內良平君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  高等手工師範學校設置ニ關スル建議案
  高等手工師範學校設置ニ關スル建議
  政府ハ高等手工師範學校ヲ設置シ師範學
  校中學校、高等女學校ノ優秀ナル手工
  科作業科、實業科(工業)、圖畫科ノ〓
  員ヲ養成シ以テ普通〓育ノ徹底ヲ圖リ世
  界ニ誇ル我カ大和民族ノ傳統的知識ト技
  術ヲ啓發シ國運ノ進展、工業ノ隆昌ヲ企
  圖セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一高等手工師範學校設置ニ關スル建議案
  (大野伴睦君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道帝國大學ニ水產學科及人文科學
  ニ關スル學部設置ニ關スル建議案
  北海道帝國大學ニ水產學科及人文科
  學ニ關スル學部設置ニ關スル建議
  政府ハ北海道帝國大學ニ水產學科及人文
  科學ニ關スル學部ヲ速ニ開設セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一北海道帝國大學ニ水產學科及人文科學
  ニ關スル學部設置ニ關スル建議案〓
  下成太郞君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  東北振興ニ關スル建議案
  東北振興ニ關スル建議
  東北地方ハ他地方ト全然其ノ事情ヲ異ニ
  シ生活ハ主トシテ原始產業ニ依存スルニ
  拘ラス天惠薄ク交通極メテ不便ニシテ產
  業ハ其ノ生產費ヲ償ハス山林ハ多ク國有
  ニ歸シ河川ハ原始狀態ニ放任セラレテ其
  ノ氾濫スルニ任セ田、畑租ハ苛酷ニシテ
  農民ハ其ノ重壓ニ苦シミ港灣設備完カラ
  スシテ漁業亦振ハス而シテ縣市町村ノ財
  政ハ極度ニ窮乏シテ自治團體ハ將ニ破壞
  セラレムトス之ニ加フルニ天災荐リニ臻
  リテ縣民自立ノ力ヲ失フニ至ル是寔ニ國
  家ノ一大憂患ナリ政府ハ曩ニ東北振興調
  査會ヲ設置シ東北地方窮乏ノ眞因ヲ探究
  シ災害防除ト福利增進ノ諸政策ヲ諮問シ
  東北振興第一期綜合計畫ノ答申ヲ得タリ
  ト雖モ政府之カ實行ノ力ヲ缺キ東北振興
  ノ聲朝野ニ喧シト雖モ其ノ實績多ク見ル
  ヘキモノナシ東北地方ニ政澤ノ及ハサル
  久シト言ハサルヲ得ス政府ハ宜シク內外
  時局ノ重大ナルニ鑑ミ東北振興調査會ノ
  答申ニ基キ之カ徹底的實施ヲ畫策シ一ハ
  以テ東北地方ノ要望ニ應ヘ他ハ以テ國家
  ノ憂患ヲ除クヘキナリ卽チ東北地方ニ於ケ
  ル產業ヲ振興シ交通ヲ輅備シ負擔ノ過重
  ヲ是正シ東北振興會社ヲ督勵シテ工業ヲ
  興起セシメ各省相協力シ官立工場ヲ設備
  シテ時代ノ進運ニ適應セシメ生活ヲ向上
  シ〓育ヲ進メ以テ東北地方ヲシテ文化ノ
  惠澤ニ浴セシムヘシ若シ夫レ政府ハ口ニ
  東北振興國策ヲ唱ヘテ從來ノ如ク實行之
  ニ伴ハサルアラムカ獨リ東北地方ノ期待
  ヲ裏切ルノミナラス或ハ東北地方ヲシテ
  徒ニ不平怨嗟ノ地タラシメ國內ノ和平ニ
  障害ヲ生セシメムコトヲ虞ル今ヤ政府ハ
  昭和十三年度以降ノ豫算編成ニ直面ス速
  ニ東北振興ノ對策ヲ確立セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一東北振興ニ關スル建議案(熊谷直太君
  外十二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  阿武隈川社川泉川ノ水源ニ大貯水池設
  置ニ關スル建議案
  阿武隈川社川泉川ノ水源ニ大貯水池
  設置ニ關スル建議
  政府ハ福島縣西白河郡下阿武隈川、社川、
  泉川三川ノ水源ニ大貯水池ヲ設置シ其ノ
  水源ヲ涵養シテ下流灌漑地域六千町步ニ
  亙ル水田ノ早魃禍ヲ緩和シ該地農村民ノ
  窮乏ヲ救濟セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一阿武隈川社川泉川ノ水源ニ大貯水池設
  置ニ關スル建議案(仲西三良君外一名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道農業金融政策ニ關スル建議案
  北海道農業金融政策ニ關スル建議
  北海道拓殖銀行ノ貸付利率ヲ日本勸業銀
  行ト同率ニ引下ケ且ツ新舊貸付金一律ニ
  之ヲ適用スルヤウ速ニ機宜ノ措置ヲ講セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一北海道農業金融政策ニ關スル建議案
  (山本厚三君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  撫順炭輸入高增加ニ關スル建議案
  撫順炭輸入高增加ニ關スル建議
  政府ハ此ノ一兩年來頓ニ減少シツツアル
  撫順炭內地輸入高ヲ差當リ少クモ輸入協
  定數量ノ限度迄增加セシムルト共ニ更ニ
  內地ノ情勢ニ鑑ミ協定數量ヲモ增額セシ
  ムルヤウ善處セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一撫順炭輸入高增加ニ關スル建議案加
  藤鐐造君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  鐵道豫定線追加ニ關スル建議案
  鐵道豫定線追加ニ關スル建議
  政府ハ須ク國有鐵道ノ東北及北海道方面
  ニ於ケル現在竝將來ニ對スル使命ニ鑑ミ
  交通系統ノ完璧ヲ期シ其ノ機能ノ增進ヲ
  圖リ且ツ東北振興ノ目的達成ニ資スル爲
  現在仙臺、尻内間ヲ縱走スル東北本線ニ
  平行シテ尻內ヨリ分岐シ岩手縣久慈、宮
  古山田、釜石、大船渡、宮城縣氣仙沼、
  志津川、石卷及鹽釜ヲ經テ仙臺ニ於テ東
  北本線ニ合スル所謂三陸鐵道沿岸線ノ完
  成ヲ期セラルヘク先ツ以テ鐵道敷設法中
  別表豫定鐵道線路一七ノ次ニ「宮城縣下
  志津川附近ヨリ石卷ニ至ル鐵道」ヲ追加
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一鐵道豫定線追加ニ關スル建議案(小山
  倉之助君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  山陰線豐岡鳥取間電化ニ關スル建議案
  山陰線豐岡鳥取間電化ニ關スル建議
  政府ハ速ニ山陰線豐岡驛ヨリ鳥取驛ニ至
  ル間ニ電氣動力ニ依ル機關車ヲ使用スル
  ヤウ諸般ノ設備ヲ改メラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一山陰線豐岡鳥取間電化ニ關スル建議案
  (稻田直道君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  宇野港金光間鐵道建設ニ關スル建議案
  宇野港金光間鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ岡山縣兒島郡省線宇野驛ヲ起點ト
  シ日比町、琴浦町、兒島町、味野町、赤
  崎町、下津井町、本莊村、福田村、淺口
  郡連島町、玉島町ヲ經テ山陽線金光驛ニ
  至ル鐵道ヲ速ニ敷設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一宇野港金光間鐵道建設ニ關スル建議案
  (星島二郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北海道鐵道敷設速成ニ關スル建議案
  北海道鐵道敷設速成ニ關スル建議
  政府ハ北海道內左記國有鐵道ノ敷設ヲ速
  成セラレムコトヲ望ム
  -國有鐵道豫定線ノ敷設速成
  一膽振國八雲、後志國利別間
  一膽振國京極、紋鼈間
  一膽振國京極、壯瞥間
  一日高國樣似、十勝國廣尾間
  一膽振國鵡川、石狩國金山間
  一膽振國「ペンケオロロツプナイ」、
  石狩國登川間
  一石狩國札幌、天鹽國增毛間
  一石狩國白石、膽振國追分間
  一石狩國廣島、膽振國苫小牧間
  一石狩國比布、下愛別間
  一石狩國「ルベシベ」、北見國瀧ノ上
  間
  一日高國高江、十勝國帶廣間
  一十勝國三股、石狩國「ルベシベ」間
  一十勝國芽室、「トムラウシ」間
  一石狩國朱鞠内、天鹽國羽幌間
  一北見國雄武、枝幸間
  一北見國幌別、小頓別間
  一北見國留邊蘂、伊頓武華間
  一北見國相生、釧路國釧路間
  一釧路國菱川、標茶間
  一根室國標津、北見國斜里間
  二國有鐵道未成線ノ工事繰上速成
  一渡島國函館、戶井間
  一渡島國木古內、福山間
  一天鹽國遠別、羽幌間
  一釧路國標茶、根室國中標津間
  一天鹽國名寄、石狩國朱鞠內間
  三國有鐵道豫定線ニ編入起工
  一十勝國三股、北見國伊頓武華間
  一石狩國沼田ヨリ多度志ヲ經テ旭川
  ニ連絡スル間
  一渡島國江差、福山間
  一渡島國江差、後志國瀨棚間
  一渡島國森ヨリ厚澤部ヲ經テ江差ニ
  連絡スル間
  一後志國余市、余別間
  一石狩國定山溪、膽振國豐浦間
  一石狩國岩見澤、厚田間
  一石狩國瀧川、濱益間
  一石狩國深川、下蘆別間
  一石狩國栗山、廣島間
  一石狩國近文、比布間
  一北見國瀧ノ上ヨリ天鹽國士別ヲ經
  テ石狩國添牛內ニ連絡スル間
  一石狩國朱鞠內、天鹽國美深間
  一石狩國朱鞠內、天鹽國遠別間
  一天鹽國美深、北見國幌別間
  一石狩國歌志內ヨリ根室本線ニ連絡
  スル間
  一北見國野付牛、佐呂間間
  一北見國美幌、釧路國弟子屈間
  一十勝國大樹、厚內間
  一十勝國大樹、日高國浦河間
  一後志國岩內ヨリ壽都ヲ經テ瀨棚ニ
  連絡スル間
  一石狩國上富良野、中茶屋間
  一天鹽國留萌町及小平蘂ヨリ石狩國
  川上間
  一石狩國幾春別、下富良野間
  一膽振國倶知安ヨリ後志國赤井川、
  明治鑛山ヲ經テ南小樽ニ連絡スル
  間
  四國有鐵道臨港線ノ速成
  一釧路臨港線
  一紋別臨港線
  一網走臨港線
  右建議ス
  報〓書
  一北海道鐵道敷設速成ニ關スル建議案
  (山本厚三君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  三戶毛馬內間鐵道速成ニ關スル建議案
  三戶毛馬內間鐵道速成ニ關スル建議
  東北本線靑森縣三戶驛ヨリ分岐シ秋田縣
  花輪線毛馬內驛ニ達スル豫定線ハ延長僅
  ニ三十餘哩ニシテ太平洋ト日本海トヲ繋
  ク最短距離タルヲ以テ國防上ハ勿論表裏
  日本ノ交通運輸ノ利便ト兩縣富源ノ開發
  竝國立公園十和田湖觀光上最モ重要ナリ
  ト信ス仍テ政府ハ速ニ之カ敷設ニ著手セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一三戶毛馬內間鐵道速成ニ關スル建議案
  (小笠原八十美君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  内鮮融和ニ關スル建議案
  内鮮融和ニ關スル建議
  政府ハ內鮮融和ノ爲各種ノ方策ヲ講スル
  ノ必要アリ特ニ此ノ際半島民ノ要望ニ鑑
  ミ徵兵制度ヲ施行スル端〓トシテ志願兵
  制度ノ樹立ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一内鮮融和ニ關スル建議案(松尾三藏君
  提出)
  右ハ本院ニ於テ別紙ノ通修正スヘキモノ
  ト議決致候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  内鮮融和ニ關スル建議
  政府ハ內鮮融和ノ爲各種ノ方策ヲ講スル
  ノ必要アリ此ノ際志願兵制度ニ付テモ特
  ニ考慮セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  燒津漁港修築促進ニ關スル建議案
  燒津漁港修築促進ニ關スル決議
  政府ハ東海ノ中央ニ位セル燒津漁港修築
  ノ計畫ヲ容レ昭和十三年度ヨリ之ヲ實施
  著工セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  燒津漁港修築ニ關スル建議案
  燒津漁港修築ニ關スル建議
  政府ハ東海ノ中央ニ位セル燒津漁港修築
  ノ計畫ヲ容レ昭和十三年度ヨリ之ヲ實施
  著工セラレムコトヲ王ム
  右建議ス
  報告書
  一燒津漁港修築促進ニ關スル建議案(合)
  木条太郞君外四名提出)
  一燒津漁港修築ニ關スル建議案(山口忠
  五郞君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「燒
  津漁港修築促進ニ關スル建議」ト爲シ別
  紙ノ通(內容同一)修正スヘキモノト議決
  致候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  燒津漁港修築促進ニ關スル建議
  政府ハ東海ノ中央ニ位セル燒津漁港修築
  ノ計畫ヲ容レ昭和十三年度ヨリ之ヲ實施
  著工セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  馬事振興ニ關スル建議案
  馬事振興ニ關スル建議
  現下緊迫セル內外ノ情勢ニ直面シ國防上
  竝產業上馬政ノ擴充强化ヲ圖ルノ急務ナ
  ルニ鑑ミ政府ハ馬政第二次計畫遂行ニ
  當リ左記事項ヲ實施セラレムコトヲ望ム
  馬政第二次計畫ニ依ル馬ノ改良方針
  タル地域的役種別生產方針ノ實施ニ付
  テハ猶豫期間竝地域ヲ設ケ又ハ馬產業
  者ノ經濟ニ卽應シ徹底的保護奬勵ヲ加
  フル等適當ナル施設ヲ講スルコト
  二馬政第二次計畫ノ實施ニ當リテハ種
  牡馬充實上之カ根幹ノ施設タル種馬牧
  場ヲ增設シ旣設種馬牧場ノ事業ヲ擴充
  スル等適當ノ方法ヲ講スルト共ニ三十
  箇年ノ期間ヲ成ルヘク短縮シテ之カ完
  成ヲ圖ルコト
  三馬產ニ關スル各般ノ事項ニ涉リ調査
  試驗ヲ行フ爲特ニ馬產試驗場ヲ設置ス
  ルコト
  四軍馬購買地ヲ生產、育成及利用地タ
  ル各縣適當ノ場所ニ設置スルト共ニ生
  產育成費ノ經濟ニ卽應シ其ノ購買價格
  ノ引上ヲ實行スルコト
  右建議ス
  地方競馬規則改正ニ關スル建議案
  地方競馬規則改正ニ關スル建議
  現下內外ノ情勢ヲ觀ルニ馬匹ハ國防上竝
  產業上特ニ重大ナル關係ヲ有スルヲ以テ
  馬政第二次計畫ノ遂行ニ當リテハ馬產資
  源ヲ涵養シ有能馬ノ充實ヲ圖ル爲地方競
  馬カ特ニ有效適切ノ施設タルニ鑑ミ政府
  ハ速ニ之カ統制刷新ノ根本方針ヲ確立シ
  地方競馬ニ關スル法制ヲ布カレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  地方競馬統制刷新ニ關スル建議案
  地方競馬統制刷新ニ關スル建議
  現下內外ノ情勢ヲ觀ルニ馬匹ハ國防上竝
  產業上特ニ重大ナル關係ヲ有スルヲ以テ
  馬政第二次計畫ノ遂行ニ當リテハ馬產資
  源ヲ涵養シ有能馬ノ充實ヲ圖ル爲地方競
  馬カ特ニ有效適切ノ施設タルニ鑑ミ政府
  ハ速ニ之カ統制刷新ノ根本方針ヲ確立シ
  地方競馬ニ關スル法制ヲ布カレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一馬事振興ニ關スル建議案(大石倫治君
  外二名提出)
  一地方競馬規則改正ニ關スル建議案(大
  石倫治君外二名提出)
  一地方競馬統制刷新ニ關スル建議案飯
  田助夫君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案ト爲
  シ表題ヲ「馬政第二次計畫及地方競馬ニ
  關スル建議」ニ改メ別紙ノ通修正スヘキ
  モノト議決致候此段及報〓候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  馬政第二次計畫及地方競馬ニ關スル
  建議
  現下緊迫セル內外ノ情勢ニ直面シ國防上
  竝產業上馬政ノ擴充强化ヲ圖ルノ急務ナ
  ルニ鑑ミ政府ハ馬政第二次計畫遂行ニ當
  リ左記事項ヲ實施セラレムコトヲ望ム
  -馬政第二次計畫ニ依ル馬ノ改良方針
  タル地域的役種別生產方針ノ實施ニ付
  テハ猶豫期間竝地域ヲ設ケ又ハ馬產業
  者ノ經濟ニ卽應シ徹底的保護奬勵ヲ加
  フル等適當ナル施設ヲ講スルコト
  二馬政第二次計畫ノ實施ニ當リテハ種
  牡馬充實上之カ根幹ノ施設タル種馬牧
  場ヲ增設シ既設種馬牧場ノ事業ヲ擴充
  スル等適當ノ方法ヲ講スルト共ニ三十
  箇年ノ期間ヲ成ルヘク短縮シテ之カ完
  成ヲ圖ルコト
  三馬產ニ關スル各般ノ事項ニ涉リ調査
  試驗ヲ行フ爲特ニ馬產試驗場ヲ設置ス
  ルコト
  四軍馬購買地ヲ生產、育成及利用地タル
  各縣適當ノ場所ニ設置スルト共ニ生產
  育成費ノ經濟ニ卽應シ其ノ購買價格ノ
  引上ヲ實行スルコト
  五地方競馬ノ統制刷新ノ根本方針ヲ確
  立シ之ニ關スル法令ヲ制定スルコト
  右建議ス
  社會保健省ノ機構ニ關スル建議案
  社會保健省ノ機構ニ關スル建議
  今將ニ保健國策ノ見地ヨリ社會保健省ノ
  設立ヲ見ムトスルニ至リシハ洵ニ欣快ト
  スル所ナリ此ノ時ニ當リ此ノ國策ヲシテ
  單ニ國民保健ノ環境ニ據ル社會的後天的
  改善ノミニ終始セシメス更ニ遺傳的先天
  的素質ノ向上ヲモ圖ルヘキハ極メテ緊要
  ナリト信ス仍テ政府ハ社會保健省ノ重要
  ナル任務ノ一大分野トシテ民族衞生ノ〓
  究竝其ノ適用ニ關スル機構ヲ設ケ以テ悠
  久宏遠ナル我カ國保健國策ノ根幹タラシ
  メ延テ人文ノ向上國家ノ隆盛ニ資セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一社會保健省ノ機構ニ關スル建議案(八
  木逸郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下付
  ニ關スル建議案
  町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下
  付ニ關スル建議
  政府ハ府縣ヲ區域トシテ組織セル社團法
  人町村吏員互助會ニ對シ補助金ヲ下付セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下付
  ニ關スル建議案
  町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下
  付ニ關スル建議
  政府ハ府縣ヲ區域トシテ組織セル社團法
  人町村吏員互助會ニ對シ補助金ヲ下付セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下付
  ニ關スル建議案(宮本雄一郞君外十名
  提出)
  一町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下付
  ニ關スル建議案(松田喜三郞君外四名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通(内
  容同一)修正スヘキモノト議決致候此段及
  報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  町村吏員互助會ニ對シ國庫補助金下
  付ニ關スル建議
  政府ハ府縣ヲ區域トシテ組織セル社團法
  人町村吏員互助會ニ對シ補助金ヲ下付セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  久慈川改修促進ニ關スル建議案
  久慈川改修促進ニ關スル建議
  久慈川ハ全國稀ニ見ル急流且ツ荒廢セル
  河川ニシテ年々出水ノ爲沿岸民ハ多大ナ
  ル被害ヲ受ケ多年其ノ水禍ニ惱ミツツア
  リ曩ニ政府モ之カ實情ヲ認メ既ニ基本調
  査ヲ了シ且ツ設計モ完成セリ仍テ政府ハ
  昭和十三年度ヨリ之カ改修ニ著手セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  久慈川改修ニ關スル建議案
  久慈川改修ニ關スル建議
  久慈川ハ全國稀ニ見ル急流且ツ荒廢セル
  河川ニシテ年々出水ノ爲沿岸民ハ多大ナ
  ル被害ヲ受ケ多年其ノ水禍ニ惱ミツツア
  リ曩ニ政府モ之カ實情ヲ認メ旣ニ基本調
  査ヲ了シ且ツ設計モ完成シタルモノナル
  ヲ以テ政府ハ昭和十三年度ヨリ之カ改修
  ニ著手セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一久慈川改修促進ニ關スル建議案(中井
  川浩君提出)
  一久慈川改修ニ關スル建議案(川崎巳之
  太郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「久慈
  川改修促進ニ關スル建議」ト爲シ別紙ノ通
  修正スヘキモノト議決致候此段及報〓候
  也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  久慈川改修促進ニ關スル建議
  久慈川ハ全國稀ニ見ル急流且ツ荒廢セル
  河川ニシテ年々出水ノ爲沿岸民ハ多大ナ
  ル被害ヲ受ケ多年其ノ水禍ニ惱ミツツア
  リ曩ニ政府モ之カ實情ヲ認メ旣ニ基本調
  査ヲ了シ且ツ設計モ完成セリ仍テ政府ハ
  昭和十三年度ヨリ之カ改修ニ著手セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  癩自由療養村建設ニ關スル建議案
  癩自由療養村建設ニ關スル建議
  政府ハ不幸ナル癩患者ノ爲ニ癩自由療養
  村ヲ建設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一癩自由療養村建設ニ關スル建議案須
  永好君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  國道十五號線改修年限短縮ニ關スル建
  議案
  國道十五號線改修年限短縮ニ關スル
  建議
  政府ハ既定ノ國道十五號線改修年限ヲ短
  縮シ其ノ改修效果ヲ十分ナラシメラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一國道十五號線改修年限短縮ニ關スル建
  議案(松尾四郞君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  廣島縣太田川改修工事速成ニ關スル建
  議案
  廣島縣太田川改修工事速成ニ關スル
  建議
  廣島縣太田川改修工事ハ政府直轄ノ下ニ
  金一千五百萬圓ヲ以テ昭和七年ヨリ昭和
  二十一年ニ至ル十五箇年間ノ繼續事業ト
  シテ之ニ著手シ目下進行中ナルモ遲々ト
  シテ進マス關係地方民ノ困窮其ノ極ニ達
  スルモノアリ仍テ政府ハ一日モ早ク之カ
  ·竣工年度ノ繰上ヲ斷行シ以テ生活ノ安定
  ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一廣島縣太田川改修工事速成ニ關スル建
  議案(古田喜三太君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  山形縣北部地方水害應急施設助成ニ關
  スル建議案
  山形縣北部地方水害應急施設助成ニ
  關スル建議
  今夏山形縣北部最上、飽海、北村山、東
  村山、南村山ノ五郡一帶ニ亙リ十三年來
  ノ大豪雨襲來シ人畜、家屋、田畑、農作
  物橋梁等ノ被害甚大ニシテ其ノ慘狀見
  ルニ忍ヒサルモノアリ今日迄ノ調査ニ依
  レハ田畑ノミノ全被害ニテモ百三十五萬
  餘圓ノ巨額ニ達セリ同地方ハ近年屢〓冷
  害凶作ニ遭遇シ今亦此ノ水魔ノ襲フ所ト
  ナリ同地方農民ノ困窮洵ニ言語ニ絕ス政
  府ハ速ニ同地方救濟ノ爲應急施設ノ助成
  ヲ圖ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一山形縣北部地方水害應急施設助成ニ關
  スル建議案(伊藤五郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  長崎縣相浦港ヲ第二種重要港灣指定ニ
  關スル建議案
  長崎縣相浦港ヲ第二種重要港灣指定
  ニ關スル建議
  長崎縣北松浦郡相浦港ハ數年前ヨリ政府
  ノ補助ヲ仰キ港灣修築ニ著手シ將ニ竣工
  セムトスルモ規模狹小大船舶ヲ繫留スル
  ニ足ラス然ルニ現今炭礦業ノ好況ニ依リ
  石炭ノ搬出極メテ殷盛ヲ呈ス而モ佐世保
  軍港ノ重大性ニ鑑ミ鎭守府當局ノ希望モ
  アリテ佐世保市ト相浦町ヲ合併シ將來相
  浦港ヲ商港トシテ軍港トノ分離ヲ計畫中
  ナルモ佐世保市ノ獨力ヲ以テシテハ港灣
  修築ノ可能性ヲ缺クヲ以テ第二種重要港
  灣ニ編入セラレ佐世保軍港ト商港トノ實
  現ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一長崎縣相浦港ヲ第二種重要港灣指定ニ
  關スル建議案(佐保畢雄君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  醫療國營ニ關スル調査委員會設置ニ關
  スル建議案
  醫療國營ニ關スル調査委員會設置ニ
  關スル建議
  政府ハ醫療國營ノ調査竝具體案樹立ノ爲
  速ニ官民合同ノ醫療國營調査委員會ヲ設
  置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一醫療國營ニ關スル調査委員會設置ニ關
  スル建議案(井上良次君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  揖斐高月線谷汲長濱線產業道路開設ニ
  關スル建議案
  揖斐高月線谷汲長濱線產業道路開設
  ニ關スル建議
  政府ハ岐阜縣揖斐町ヨリ滋賀縣高月驛ニ
  至ル道路及岐阜縣谷汲村ヨリ滋賀縣長濱
  町ニ至ル道路ヲ產業道路トシテ速ニ開設
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一揖斐高月線谷汲長濱線產業道路開設ニ
  關スル建議案(三田村武夫君外三名提
  出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  兵士家族ニ對スル給與ニ關スル建議案
  兵士家族ニ對スル給與ニ關スル建議
  一家ノ主要ナル稼人タル壯丁ヲ兵ニ徵ス
  ル爲其ノ家族ヲ生活難ニ陷ラシムルハ兵
  士ヲシテ後顧ノ憂ヲ遺サシメ皇軍ノ士氣
  ヲ沮喪セシムルコトナキヲ保セス是レ我
  等國民ノ坐視スル能ハサル所ニシテ政府
  ハ須ク周ク兵士ノ家族ニ給與ヲ爲スヘク
  善處セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一兵士家族ニ對スル給與ニ關スル建議案
  (松方幸次郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  大阪舞鶴間府縣道ヲ國道編入ニ關スル
  建議案
  大阪舞鶴間府縣道ヲ國道編入ニ關ス
  ル建議
  政府ハ大商工業都市タル大阪市ヨリ日本
  海岸ニ位スル舞鶴、新舞鶴及宮津等ニ達
  スル直線府縣道ヲ國道路線ニ編入セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一大阪舞鶴間府縣道ヲ國道編入ニ關スル
  建議案(山川賴三郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  地方議會名譽職ノ待遇ニ關スル建議案
  地方議會名譽職ノ待遇ニ關スル建議
  政府ハ地方議會名譽職ニ對シ敍勳ノ途ヲ
  開カレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一地方議會名譽職ノ待遇ニ關スル建議案
  (小畑虎之助君外十二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  都制及特別市制法提出ニ關スル建議案
  都制及特別市制法提出ニ關スル建議
  政府ハ速ニ自治的都制竝特別市制法ヲ立
  案シ次期帝國議會ニ提案セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一都制及特別市制法提出ニ關スル建議案
  (阿部茂夫君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  本渡港修築國庫補助金增額ニ關スル建
  議案
  本渡港修築國庫補助金增額ニ關スル
  建議
  政府ハ熊本縣天草郡本渡港ノ修築ニ對シ
  國庫補助金ヲ增額シ以テ之カ完成ヲ期セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一本渡港修築國庫補助金增額ニ關スル建
  議案(小見山七十五郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  鹽賠償價格引上ニ關スル建議案
  鹽賠償價格引上ニ關スル建議
  政府ハ內地製鹽賠償金ヲ八年間ニ約二割
  五分(二等鹽百瓩三圓九十九錢ヲ八年
  間ニ一圓値下スヘキ旨發表シ旣ニ昭和十
  二年度ニ於テ金二十錢ノ値下ヲ實施中)
  ノ引下ヲ爲サムトスルハ物價騰貴ノ實
  狀ニ卽セサルノミナラス瀨戶內海方面ノ
  業者ニ於テ地主ト小作人、自作及小作人
  ト勞働者トノ間ニ由々シキ紛議ヲ激發セ
  シメツツアリ仍テ政府ハ旣ニ實施中ノ賠
  償價格ヲ速ニ引上ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  鹽賠償價格引上竝機械製鹽設備費國庫
  補助ニ關スル建議案
  鹽賠償價格引上竝機械製鹽設備費國
  庫補助ニ關スル建議
  政府ハ內地製鹽業者ヨリ收納スル鹽ノ賠
  償價格ヲ卽時引上ケ尙ホ政府ニ於テ奬勵
  シ實施セムトスル機械製鹽設備ニ對シテ
  ハ他ノ農村山村漁村施設ト同樣ニ其ノ設
  備費ニ對シ五割以上ノ補助金ヲ交付セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一鹽賭償價格引上ニ關スル建議案(前川
  正一君外二名提出)
  一鹽賠償價格引上竝機械製鹽設備費國庫
  補助ニ關スル建議案(松浦伊平君外四
  名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「鹽
  賠償價格引上竝機械製鹽設備費國庫補助
  ニ關スル建議」ト爲シ別紙ノ通修正スヘ
  キモノト議決致候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  鹽賠償價格引上竝機械製鹽設備費國
  庫補助ニ關スル建議
  政府ハ內地製鹽業者ヨリ收納スル鹽ノ賠
  償價格ヲ卽時引上ケ尙ホ政府ニ於テ奬勵
  シ實施セムトスル機械製鹽設備ニ對シテ
  ハ他ノ農村山村漁村施設ト同樣ニ其ノ設
  備費ニ對シ五割以上ノ補助金ヲ交付セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  三津濱港開港ニ關スル建議案
  三津濱港開港ニ關スル建議
  三津濱港(高濱港ヲ含ム)ハ瀨戶內海ニ於
  ケル屈指ノ要港ニシテ而モ愛媛縣ノ首都
  松山市ノ關門ニ位置シ後方地帶ニハ溫泉
  郡伊豫郡、上浮穴郡及高知縣ヲ控へ該
  地方ヨリ搬出スル木材其ノ他各種ノ貨物
  ハ多量ナルノミナラス是等各地方へ三津
  濱港ヲ經由シテ輸入スル貨物亦夥シク最
  近ノ內務省發表ニ依ル統計ヲ見ルニ昭和
  十年度輸出入合計八千二十四萬圓ニ達シ
  逐年激增ノ傾向ニアリテ昭和十二年度ニ
  於テハ少クトモ一億圓ヲ突破スルノ現況
  ナリ而シテ是等貨物中外國ニ輸出スヘキ
  木材、罐詰其ノ他各種ノ工藝品及農產
  物ノ多量ナルハ勿論輸入ニ於テモ亦多額
  ニ上ルニモ拘ラス開港場ニ非サル關係上
  運送賃其ノ他ニ於テ地方民ノ受クル不利
  不便ハ極メテ甚大ナルモノアリテ地方ノ
  產業開發上最モ遺憾トスル所ナリ殊ニ高
  知營林局ニ於テハ昭和十一一年度ニ於テ三
  津濱港海岸埋立地ニ一大製材工場ヲ建設
  セラレ近ク竣エヲ見ルノ豫定ニシテ之カ竣
  工ノ曉ハ輸出向各種ノ木製加工品ヲ製作
  シ南洋其ノ他へ輸出ノ計畫ニ付今後ニ於
  ケル輸出品ハ倍加スルニ至ルヘク從ツテ
  本港ノ開港ハ最モ緊密ヲ要スル問題ト認
  ム仍テ政府ハ速ニ三津濱港ヲ開港セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  三津濱港及高濱港ヲ第二種重要港灣指
  定ニ關スル建議案
  三津濱港及高濱港ヲ第一一種重要港灣
  指定ニ關スル建議
  愛媛縣三津濱港及高濱港ハ四國第一ノ要
  港ニシテ瀨戶內海沿岸ノ西部ニ位シ愛媛縣
  ノ首都松山市ノ關門タリ今之ヲ昭和十年
  内務省土木局發表大日本港灣統計ニ據レ
  ハ輸出入貨物噸數九七五、八三二噸ニシ
  テ全國二二五港中第四○位、之ヲ貨物價
  額ニ見ルモ八〇、二四二、一〇五圓ニシテ
  第二四位、入港船舶噸數ニ見レハ二、八三
  二、五〇三噸ニシテ第二一一位ニ位シ全國
  ニ於テモ亦實ニ有數ナル重要港灣ニシテ
  該港ハ巳ニ百數十萬圓ヲ以テ內港ノ大改
  修ヲ了セリ然レトモ此ノ改修タルヤ內港
  ノ範圍ニ止マルノミニシテ三津濱港現時
  ノ港勢竝地理的重要性ニ徵シ更ニ外港ノ
  改築ハ最モ緊急ヲ要スルモノナリ而シテ
  四國ト滿鮮、臺灣、北九州及中國間ニ於
  ケル物資ノ移輸出入及海陸連絡殊ニ豫土
  連絡交通機關竝軍事產業等ヲ併セ考察ス
  ルトキハ外港ノ擴張修築ハ一層緊急ナル
  ヲ痛感スト雖モ此ノ大事業タル到底地方
  ノ負擔ノミニテハ實行困難ナリ仍テ政府
  ハ速ニ現狀ヲ調査シ本港ヲ第二種重要港
  灣ニ指定シ國費ノ補助ヲ以テ外港改築ノ
  實現ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一三津濱港開港ニ關スル建議案(武知勇
  記君外二名提出)
  一三津濱港及高濱港ヲ第一一種重要港灣指
  定ニ關スル建議案(松田喜三郞君外二
  名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲIII.
  津濱港及高濱港ヲ開港シ第二種重要港灣
  指定ニ關スル建議」ニ改メ別紙ノ通修正
  スヘキモノト議決致候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  三津濱港及高濱港ヲ開港シ第二種重
  要港灣指定ニ關スル建議
  愛媛縣三津濱港及高濱港ハ四國第一ノ要
  港ニシテ瀨戶內海沿岸ノ西部ニ位シ愛媛縣
  ノ首都松山市ノ關門タリ今之ヲ昭和十年內
  務省土木局發表大日本港灣統計ニ據レハ
  輸出入貨物噸數九七五、八三二噸ニシテ
  全國二二五港中第四〇位、之ヲ貨物價額
  ニ見ルモ八〇、二四二、一〇五圓ニシテ
  第二四位、入港船舶噸數ニ見レハ二、八
  三二、五〇三噸ニシテ第二二位ニ位シ全
  國ニ於テモ亦實ニ有數ナル重要港灣ニシ
  テ該港ハ已ニ百數十萬圓ヲ以テ內港ノ大
  改修ヲ了セリ然レトモ此ノ改修タルヤ內
  港ノ範圍ニ止マルノミニシテ三津濱港現
  時ノ港勢竝地理的重要性ニ徴シ更ニ外港
  ノ改築ハ最モ緊急ヲ要スルモノナリ而シ
  テ四國ト滿鮮、臺灣、北九州及中國間ニ
  於ケル物資ノ移輸出入及海陸連絡殊ニ豫
  土連絡交通機關竝軍事產業等ヲ併セ考察
  スルトキハ外港ノ擴張修築ハ一層緊急ナ
  ルヲ痛感スト雖モ此ノ大事業タル到底
  地方ノ負擔ノミニテハ實行困難ナリ仍
  テ政府ハ速ニ現狀ヲ調査シ本港ヲ第二
  種重要港灣ニ指定シ國費ノ補助ヲ以テ
  外港改築ノ實現ヲ期セラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議案
  葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議
  葉煙草賠償價格ノ如何ハ之カ栽培地方農
  家經濟ノ樞軸ナリ然ルニ近時數次ニ亙リ
  專賣局煙草販賣價格ノ引上アリシモ之カ
  葉煙草賠償價格ニ及ホス利益ハ極メテ尠
  ク寧ロ等級ノ改正等ニ依リ却テ反對ノ事實
  ナシトセス國民大衆ノ生活安定ヲ唱導ス
  ル現内閣ハ特ニ此ノ點ヲ是正シ速ニ葉煙
  草賠償價格ヲ引上ケ以テ栽培農家ノ生活
  安定ヲ計ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議案
  葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議
  政府ハ葉煙草賠償價格ヲ引上ケラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議案(高
  田耘平君外三名提出)
  一葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議案(河
  野一郞君外三名提出)
  一葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議案(三
  木武夫君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案ト爲
  シ別紙ノ通修正スヘキモノト議決致候此
  段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  葉煙草賠償價格引上ニ關スル建議
  葉煙草賠償價格ノ如何ハ之カ栽培地方農
  家經濟ノ樞軸ナリ然ルニ近時數次ニ亙リ
  專賣局煙草販賣價格ノ引上アリシモ之カ
  葉煙草賠償價格ニ及ホス利益ハ極メテ尠
  ク寧ロ等級ノ改正等ニ依リ却テ反對ノ事
  實ナシトセス國民大衆ノ生活安定ヲ唱導
  スル現內閣ハ特ニ此ノ點ヲ是正シ速ニ葉
  煙草賠償價格ヲ引上ケ以テ栽培農家ノ生
  活安定ヲ計ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  齒科軍醫設置ニ關スル建議案
  齒科軍醫設置ニ關スル建議
  政府ハ齒科軍醫置設ニ關スル計畫ヲ立テ
  速ニ之ヲ實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一齒科軍醫設置ニ關スル建議案(杉山元
  治郞君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  陪審事件三審制ノ確立ニ關スル建議案
  陪審事件三審制ノ確立ニ關スル建議
  政府ハ陪審事件ヲ普通事件同樣三審制ト
  スルノ措置ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一陪審事件三審制ノ確立ニ關スル建議案
  (中村梅吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  選擧法違反事件ヲ陪審ノ評議ニ付スル
  ノ建議案
  選擧法違反事件ヲ陪審ノ評議ニ付ス
  ル建議
  政府ハ選擧犯罪ニシテ被〓人カ公訴事實
  ヲ否認スル案件ニ付テハ之ヲ陪審ノ評議
  ニ付スルノ措置ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一選擧法違反事件ヲ陪審ノ評議ニ付スル
  ノ建議案(中村梅吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  大牟田市ニ區裁判所設置ニ關スル建議
  案
  大牟田市ニ區裁判所設置ニ關スル建
  議
  政府ハ速ニ區裁判所ヲ大牟田市ニ設置セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一大牟田市ニ區裁判所設置ニ關スル建議
  案(鶴惣市君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  北千島漁業開發竝自主的統制ニ關スル
  建議案
  北千島漁業開發竝自主的統制ニ關ス
  ル建議
  北千島漁業ハ現行ノ儘北海道廳ニ於テ之
  ヲ監督シ自營漁業者ノ自制ヲ促シ自主的
  統制ヲ圖ラシメラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一北千島漁業開發竝自主的統制ニ關スル
  建議案(山本厚三君外十五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スベキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  閖上漁港修築竝名取川改修工事促進ニ
  關スル建議案
  閖上漁港修築竝名取川改修工事促進
  ニ關スル建議
  政府ハ宮城縣名取郡閑上町閑上漁港修築
  竝名取川河口改修工事ノ施行ニ著手シ速
  ニ其ノ完成ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一閑上漁港修築竝名取川改修工事促進ニ
  關スル建議案(庄司一郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  宮崎縣川南原國營開墾ニ關スル建議案
  宮崎縣川南原國營開墾ニ關スル建議
  政府ハ速ニ宮崎縣兒湯郡川南原約二千五
  百町步ニ對スル國營開墾ヲ實施セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一宮崎縣川南原國營開墾ニ關スル建議案
  (伊東岩男君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  漁業法改正ニ關スル建議案
  漁業法改正ニ關スル建議
  政府ハ漁業法ヲ改正シ漁業組合令第二十
  條第一項第七號ニ依リ除名處分ニ付セラ
  レタル場合ノ同令第五十條第一項ノ規定
  ニ依ル地方長官ノ裁決ニ對シ訴願及行政
  訴訟ヲ提起スルヲ得ルノ途ヲ講セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一漁業法改正ニ關スル建議案(東條貞君
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  沖繩縣宮古八重山兩郡ニ植物檢査所設
  置ニ關スル建議案
  沖繩縣宮古八重山兩郡ニ植物檢査所
  設置ニ關スル建議
  政府ハ速ニ沖繩縣宮古八重山兩郡ニ植物
  檢査所ヲ設置セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一沖繩縣宮古八重山兩郡ニ植物檢査所設
  置ニ關スル建議案(盛島明長君外一名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  農家ノ飯米生產ニ必要ナル土地所有ニ
  關スル建議案
  農家ノ飯米生產ニ必要ナル土地所有
  ニ關スル建議
  政府ハ農家ニ其ノ飯米生產ニ必要ナル農
  地ヲ所有セシムル土地制度ヲ確立セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一農家ノ飯米生產ニ必要ナル土地所有ニ
  關スル建議案(土田莊助君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  森林國策樹立ニ關スル建議案
  森林國策樹立ニ關スル建議
  我カ國森林ノ現狀ト木材需給ノ大勢トニ
  鑑ミ森林資源ノ開發、增殖ヲ圖リ併セテ
  林產物ノ配給ヲ改善シ物資需給ノ適正ヲ
  期スル爲左記事項ヲ考覈實施スルコト森
  林國策トシテ刻下喫緊ノ要務タリ仍テ政
  府ハ速ニ之カ實現ヲ圖リ以テ治山ノ實ヲ
  擧ケ產業ノ進展、國民生活ノ安定及福祉
  增進ヲ期セラレムコトヲ望ム
  -先ツ以テ森林資源ノ開發、培養及農
  山村更正ノ基本施設タル林道網計畫ヲ
  確立スルコト
  -森林資源ノ培養、充實ヲ圖ル爲造林
  竝施業改善ノ綜合的基本計畫ヲ確立ス
  ルコト
  林業ノ特異性ニ鑑ミ之ニ適應セル特
  殊ノ金融制度ヲ確立スルコト
  -帝國經濟內ノ林政ハ區々ナルヲ以テ
  之カ統一聯絡ヲ期スルコト
  右建議ス
  報告書
  一森林國策樹立ニ關スル建議案(吉植庄
  亮君外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  重要肥料業統制法改正竝配給改善ニ關
  スル建議案
  重要肥料業統制法改正竝配給改善ニ
  關スル建議
  現下ノ社會情勢ニ鑑ミ政府ハ速ニ重要肥
  料業統制法ヲ强化シテ其ノ運用ニ留意シ
  肥料ノ生產及配給ノ機構ヲ改善シ以テ安
  價且ツ豐富ナル之カ供給ヲ圖ラレムコト
  フェルム
  右建議ス
  報〓書
  一重要肥料業統制法改正竝配給改善ニ關
  スル建議案(吉植庄亮君外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  帝都工場地域擴大ニ關スル建議案
  帝都工場地域擴大ニ關スル建議
  帝都ニ於ケル工場地域ハ工業發展ト共ニ
  狭隘トナリ來レリ依テ住宅地域ニシテ未
  タ住宅建設ナキ地域ヲ工場地域ニ編入セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一帝都工場地域擴大ニ關スル建議案中中
  村梅吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  町村有建物火災保險相互組合法制定ニ
  關スル建議案
  町村有建物火災保險相互組合法制定
  ニ關スル建議
  町村有建物ノ不慮ノ災害ニ因ル町村財政
  ノ急激ナル動搖ヲ未然ニ防キ且ツ其ノ復
  舊ヲ容易ナラシムル爲政府ハ速ニ町村有
  建物火災保險相互組合法ヲ制定セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  町村有建物火災保險相互組合法制定ニ
  關スル建議案
  町村有建物火災保險相互組合法制定
  ニ關スル建議
  町村有建物ノ不慮ノ災害ニ因ル町村財政
  ノ急激ナル動搖ヲ未然ニ防キ且ツ其ノ復
  舊ヲ容易ナラシムル爲政府ハ速ニ町村有
  建物火災保險相互組合法ヲ制定セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  町村有建物火災保險相互組合法制定ニ
  關スル建議案
  町村有建物火災保險相互組合法制定
  ニ關スル建議
  町村有建物ノ不慮ノ災害ニ因ル町村財政
  ノ急激ナル動搖ヲ未然ニ防キ且ツ其ノ復
  舊ヲ容易ナラシムル爲政府ハ速ニ町村有
  建物火災保險相互組合法ヲ制定セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一町村有建物火災保險相互組合法制定ニ
  關スル建議案(宮本雄一郞君外九名提
  巴
  一町村有建物火災保險相互組合法制定ニ
  關スル建議案(林路一君外一名提出)
  一町村有建物火災保險相互組合法制定ニ
  關スル建議案(小野寅吉君外四名提出)
  右ハ本院ニ於テ三案ヲ併合シテ一案ト爲
  シ別紙ノ通(內容同一)修正スヘキモノト
  議決致候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  町村有建物火災保險相互組合法制定
  ニ關スル建議
  町村有建物ノ不慮ノ災害ニ因ル町村財政
  ノ急激ナル動搖ヲ未然ニ防キ且ツ其ノ復
  舊ヲ容易ナラシムル爲政府ハ速ニ町村有
  建物火災保險相互組合法ヲ制定セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  中小商工業振興ニ關スル建議案
  中小商工業振興ニ關スル建議
  政府ハ中商工業者ノ振興發展ノ爲其ノ負
  擔スル各種租稅ヲ減免シ或ハ特別保護法
  規ヲ設ケラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一中小商工業振興ニ關スル建議案(井上
  良次君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  鑛山監督局機能擴充ニ關スル建議案
  鑛山監督局機能擴充ニ關スル建議
  鑛物資源開發ノ重要性ニ鑑ミ政府ハ鑛山
  監督局經費ヲ增額シ其ノ機能ヲ擴充シ以
  テ鑛物資源ノ開發ヲ助長セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一鑛山監督局機能擴充ニ關スル建議案(手
  代木隆吉君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  人絹織物生地輸出解禁ニ關スル建議案
  人組織物生地輸出解禁ニ關スル建議
  我カ輸出工業品ノ大宗タル人絹織物カ商
  工省ニ依テ其ノ生地ノ輸出ヲ禁止セラレ
  居ルハ甚タ不合理ニシテ且ツ我カ輸出貿
  易ヲ阻害シ加之製產業者ヲ苦シムルコト
  甚大ナリ而モ人絹絲、綿絲及生地綿布類
  ハ輸出ニ付何等ノ制限ナキニ拘ラス獨リ
  人絹織物ニ限リテ染色加工品ニ非サレハ
  輸出ヲ禁止セルカ如キハ全ク理不盡ニシテ了
  解ニ苦シム所ナリ固ヨリ染色加工ヲ施シ
  テ輸出ヲ爲サムトセハ其レ丈工賃技術料
  其ノ他ニ於テ利益ヲ增スハ當然ナルモ苟
  モ全世界貿易場裡ヲ席卷セムトスル我カ日
  本ヲ相手國ノ欲スルモノナラハ絲タルト生地
  タルトヲ問ハス輸出ヲ許スハ當然ニシテ況
  ヤ各國夫々習慣、嗜好、流行等ヲ異ニスル
  モノナレハ染色加工ノ全部カ相手國ノ希
  望ニ副フモノトハ斷言出來サルナリ却テ
  生地ノ儘ニテ輸出シ以テ彼等ノ好ム所ニ
  從ヒ加工ヲ施サシムルハ一石二鳥ノ得策
  ナリ今日全國ニ多量ノ生地カ滯荷シ生產
  業者ノ生活權ヲ脅シ其ノ痛痒ヤ深刻化セ
  ムトス仍テ政府ハ速ニ生地人絹織物輸出
  禁止ヲ解除セムコトヲ圖リ省令改正ノ途
  ヲ講セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一人絹織物生產輸出解禁ニ關スル建議案
  (猪野毛利榮君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  沖繩縣宮古郡ニ飛行場設置ニ關スル建
  議案
  沖繩縣宮古郡ニ飛行場設置ニ關スル
  建議
  沖繩縣宮古郡ハ人口六萬餘、鹿兒島ヨリ
  五百浬、那覇ヨリ百八十浬ノ洋上ニ散在
  スル島嶼ヨリ成リ南方國防ノ第一線ニ當
  リ無條約時代ニ處スル國防上ノ重要地點ニ
  シテ有事ノ際ニ備フル爲飛行場ノ設置ヲ
  急務トス又同郡唯一ノ郡外交通機關ハ大阪
  商船株式會社ノ經營スル那覇基隆航路ナ
  ルモ那覇臺灣行共僅ニ一週一囘ノ定期ニ
  過キサル爲縣廳所在地ヨリ僅ニ百八十浬
  ノ距離ナルニモ拘ラス交通頗ル不便ニシ
  テ之カ爲ニ郡民ノ蒙ル不利不便甚大ナル
  モノアリ故ニ航空便ノ開設ハ最モ必要ナ
  リ又日本航空輸送會社ノ經營ニ係ル一週
  三囘ノ內地臺灣定期航空路ハ臺灣沖繩間
  ニ於テ沖繩縣八重山郡ニ一箇所ノ不時著
  陸場ヲ有スルニ過キサルヲ以テ空ノ安全
  ヲ期スル爲ニハ是非宮古郡ニ不時著陸場
  ノ設置ヲ緊要トス仍テ政府ハ國防上產業
  上竝航空安全上ノ必要ニ鑑ミ速ニ沖繩縣
  宮古郡ニ飛行場ヲ設置セラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報告書
  一沖繩縣宮古郡ニ飛行場設置ニ關スル建
  議案(盛島明長君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長4眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  民間航空振興ニ關スル建議案
  民間航空振興ニ關スル建議
  政府ハ現下ノ非常時局ニ鑑ミ民間航空振
  興ニ關スル綜合的根本方策ヲ樹立スルト
  共ニ速ニ之カ實現ヲ期セラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報〓書
  一民間航空振興ニ關スル建議案(多田滿
  長君外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  海員懲戒法改正ニ關スル建議案
  海員懲戒法改正ニ關スル建議
  政府ハ速ニ海員懲戒法ヲ改正シ次期通常
  議會ニ提案セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一海員懲戒法改正ニ關スル建議案(米窪
  滿亮君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  沖繩縣宮古八重山兩郡ニ燈臺設置ニ關
  スル建議案
  沖繩縣宮古八重山兩郡ニ燈臺設置ニ
  關スル建議
  宮古、八重山兩郡ハ那覇基隆間ニ點在ス
  ル多數ノ嶋嶼ヨリ成リ他府縣トノ交易ハ
  勿論本縣內各離島トノ連絡モ全ク船舶ニ
  據ラサルヘカラス然ルニ沿岸ニ珊瑚礁多
  ク船舶ノ航行危險ナリ加フルニ港灣設備
  ナキ爲天候平穩ノ時ト雖モ夜間ハ遠ク沖
  合ヲ航行シ或ハ碇泊シ夜明ヲ待ツテ投錨
  地ニ入ルノ外ナシ殊ニ天候不穩ノ際ハ投
  錨地ニ避難スルサヘ困難ニシテ船舶貨客
  ヲ危險ニ曝スコト甚大ナリ殊ニ兩郡ハ低
  氣壓發生ノ中心地ニシテ斯ル實例ハ枚擧
  ニ遑ナク孤島ノ苦ヲ滿喫シツツアルノ狀
  態ナルヲ以テ速ニ宮古、八重山兩郡ニ各、ミ
  二、三箇所ヲ選ヒ燈臺ヲ設置シ船舶ノ航
  行ト出入ヲ便ナラシメ當地方航路ノ安全
  ヲ期スヘキハ刻下ノ急務ナリ而シテ設置
  場所トシテハ宮古郡白鳥岬、多良間島、
  八重山郡鳩間島、與那國島、石垣島御神
  崎ヲ最適ノ場所ト認ム仍テ政府ハ速ニ前
  記場所ノ緩急順序ヲ定メ燈臺ヲ設置シ航
  路ノ安全ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一沖繩縣宮古八重山兩郡ニ燈臺設置ニ關
  スル建議案(盛島明長君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  後藤寺上山田間鐵道敷設ニ關スル建議
  案
  後藤寺上山田間鐵道敷設ニ關スル建
  議
  政府ハ速ニ福岡縣後藤寺、上山田間鐵道
  ノ敷設ニ著手セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  小倉ヨリ後藤寺甘木太刀洗ヲ經テ鳥栖
  ニ至ル鐵道建設ニ關スル建議案
  小倉ヨリ後藤寺甘木太刀洗ヲ經テ鳥
  栖ニ至ル鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ速ニ鹿兒島本線小倉驛ヨリ伊田、
  後藤寺、太刀洗ヲ經テ同線鳥栖驛ニ至ル
  鐵道ヲ建設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一後藤寺上山田間鐵道敷設ニ關スル建議
  案(松尾三藏君外一名提出)
  一小倉ヨリ後藤寺甘木太刀洗ヲ經テ鳥栖
  ニ至ル鐵道建設ニ關スル建議案(田中
  亮一君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「小倉
  ヨリ後藤寺上山田甘木太刀洗ヲ經テ鳥栖
  ニ至ル鐵道建設ニ關スル建議」ニ改メ別
  紙ノ通修正スヘキモノト議決致候此段及
  報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  小倉ヨリ後藤寺上山田甘木太刀洗ヲ
  經テ島栖ニ至ル鐵道建設ニ關スル建
  議
  政府ハ速ニ鹿兒島本線小倉驛ヨリ伊田、
  後藤寺、上山田、太刀洗ヲ經テ同線鳥栖驛
  ニ至ル鐵道ヲ建設セラレンコトヲ望ム
  右建議ス
  岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議案
  岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ東海道本線岡崎驛ヨリ瀨戶市ヲ經
  テ中央本線多治見驛ニ達スル鐵道ヲ敷設
  セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議案
  岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ帝國鐵道建設豫定線タル東海道線
  岡崎驛ヲ起點トシ愛知縣岡崎市、西加茂
  郡擧母町、瀨戶市、東春日井郡品野町等
  ヲ經テ中央線多治見驛ニ至ル鐵道岡多線
  ノ建設ヲ速ニ實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議案
  (岡本實太郞君外一名提出)
  一岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議案
  (丹下茂十郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ別紙ノ通修
  正スヘキモノト議決致候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  岡崎多治見間鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ帝國鐵道建設豫定線タル東海道線
  岡崎驛ヲ起點トシ愛知縣岡崎市、西加茂
  郡擧母町、瀨戶市、東春日井郡品野町等
  ヲ經テ中央線多治見驛ニ至ル鐵道岡多線
  ノ建設ヲ速ニ實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  澁川長野原間鐵道速成ニ關スル建議案
  澁川長野原間鐵道速成ニ關スル建議
  群馬縣澁川長野原間ハ所謂溫泉〓ニシテ
  伊香保、四萬、川原湯、草津、萬座、花敷、鹿
  澤鳩ノ湯等ノ溫泉湧出シ浴客ノ往來頻
  繁ナルノミナラス近時「スキー」ノ隆盛ニ
  伴ヒ交通愈、繁劇ナラムトス然ルニ交通機
  關トシテハ僅ニ省營自動車ノ一アルノミ
  ニテ不利不便甚シキモノアリ仍テ政府ハ
  速ニ澁川、長野原間ニ鐵道ヲ敷設セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一澁川長野原間鐵道速成ニ關スル建議案
  (木檜三四郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  佐世保諫早兩驛間ニガソリンカー運轉
  ニ關スル建議案
  佐世保諫早兩驛間ニガソリンカー運
  轉ニ關スル建議
  長崎本線タル平坦線ノ開通後元本線タリ
  シ諫早、佐世保間ノ聯絡ハ閑却セラレ地
  方民ハ大ナル不便ト不幸トヲ蒙ムルニ至
  レリ諫早、大村、佐世保間ハ多數男女學
  生ノ通學スルアリ又大村ニ飛行場アリ軍
  人其ノ他關係者ノ往復頻繁ニシテ其ノ不
  便ヲ訴フルノ聲極メテ大ナリ依テ政府ハ
  諫早、佐世保間ニガソリンカーノ運轉ヲ
  開始シ交通ノ緩和ヲ計ラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報〓書
  一佐世保諫早兩驛間ニガソリンカー運轉
  ニ關スル建議案(佐保畢雄君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  櫻井奧津間鐵道速成ニ關スル建議案
  櫻井奥津間鐵道速成ニ關スル建議
  三重縣一志郡八幡村奧津驛ヨリ奈良縣磯
  城郡櫻井驛ニ至ル鐵道豫定線ハ三重縣名
  張町、奈良縣榛原町ヲ經過スル迂囘線ナ
  ルヲ以テ直路之ヲ奈良縣宇陀郡御杖村、
  室生村、宇賀志村、宇太町、松山町等ヲ
  經テ櫻井驛ニ至ル線路ニ變更敷設スルハ
  交通上產業上竝名勝地開發上最モ適當ナ
  リト認ム仍テ政府ハ速ニ之カ實現ヲ期セ
  ラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一櫻井奧津間鐵道速成ニ關スル建議案
  (松尾四郞君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  總岡茨木間鐵道敷設ニ關スル建議案
  總岡茨木間鐵道敷設ニ關スル建議
  政府ハ京都府南桑田郡龜岡町山陰本線龜
  岡驛ヲ起點トシ同郡曾我部村、東別院村、
  大阪府三島郡見山村、石河村、阿武野村、
  安威村、三島村、春日村ヲ經テ東海道本
  線茨木驛ニ直通スル鐵道ヲ速ニ敷設セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一龜岡茨木間鐵道敷設ニ關スル建議案
  (田中好君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  名古屋美濃太田間鐵道建設ニ關スル建
  議案
  名古屋美濃太田間鐵道建設ニ關スル
  建議
  鐵道豫定線タル名古屋、美濃太田間ノ所
  謂名太線ハ高山本線ノ全通シタル現在ノ
  狀況ニ鑑ミ產業上竝軍事上極メテ重要ナ
  ル線路タルコトハ言ヲ俟タス一日モ早ク
  本鐵道建設ノ必要ヲ痛感ス仍テ政府ハ內
  外ノ情勢ニ鑑ミ速ニ之カ敷設ニ著手セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一名古屋美濃太田間鐵道建設ニ關スル建
  議案(丹下茂十郞君外五名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  久留米驛ヨリ植木ヲ經テ熊本驛ニ至ル
  鐵道建設ニ關スル建議案
  久留米驛ヨリ植木ヲ經テ熊本驛ニ至
  ル鐵道建設ニ關スル建議
  福岡縣久留米驛ヨリ分岐シ福島、山鹿、
  來民、植木ヲ經テ鹿兒島本線熊本驛ニ至
  ル鐵道ヲ速ニ建設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一久留米驛ヨリ植木ヲ經テ熊本驛ニ至ル
  鐵道建設ニ關スル建議案(松野鶴平君
  外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  長崎縣臼ノ浦港ニ貯炭場設置ニ關スル
  建議案
  長崎縣臼ノ浦港ニ貯炭場設置ニ關ス
  ル建議
  長崎縣北松浦郡一帶ハ筑豐ニ次ク豐富ナ
  ル炭田地ニシテ其ノ石炭埋藏量ハ優ニ八
  億噸ト稱セラレ年產百萬餘噸ニ及ヒ逐年
  盛況ヲ見ツツアルノ現狀ナルモ之カ貯藏
  搬出ニ適當ナル港灣設備ナキ爲其ノ不利
  不便言語ニ絕スルモノアリ而シテ同郡小
  佐々村臼ノ浦港ハ天然ノ良港ニシテ大汽
  船數隻同時ニ岸壁ニ繫留シ得ルノ狀態ナ
  ルモ陸地狹隘ニシテ豐富ナル北松浦郡炭
  田ノ貯炭場ナキハ寔ニ遺憾トスル所ナリ
  依テ政府ハ速ニ同港一部ノ海岸ヲ埋築シ
  石炭貯藏場トシテノ設備ノ實現ヲ期セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一長崎縣臼ノ浦港ニ貯炭場設置ニ關スル
  建議案(佐保畢雄君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  松山驛ヨリ越智ヲ經テ佐川驛ニ至ル鐵
  道敷設ニ關スル建議案
  松山驛ヨリ越智ヲ經テ佐川驛ニ至ル
  鐵道敷設ニ關スル建議
  政府ハ松山驛ヨリ越智ヲ經テ佐川驛ニ至
  ル鐵道ヲ速ニ建設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  鐵道敷設法別表百二號豫定線工事促進
  ニ關スル建議案
  鐵道敷設法別表百二號豫定線工事促
  進ニ關スル建議
  政府ハ昭和十三年度ニ於テ國有鐵道敷設
  豫定線第百二號線愛媛縣松山市ヨリ高知
  縣佐川ニ至ル鐵道ノ建設工事ニ著手セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一松山驛ヨリ越智ヲ經テ佐川驛ニ至ル鐵
  道敷設ニ關スル建議案(武知勇記君外
  六名提出)
  一鐵道敷設法別表百二號豫定線工事促進
  ニ關スル建議案(大本貞太郞君外一名
  提出)
  右ハ本院ニ於テ兩案ヲ併合シ表題ヲ「松
  山驛ヨリ越智ヲ經テ高知縣佐川ニ至ル鐵
  道豫定線工事促進ニ關スル建議」ニックハ
  別紙ノ通修正スヘキモノト議決致候此段
  及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔別紙〕
  松山驛ヨリ越智ヲ經テ高知縣佐川ニ至
  ル鐵道豫定線工事促進ニ關スル建議
  政府ハ松山驛ヨリ越智ヲ經テ高知縣佐川
  ニ至ル鐵道豫定線工事ヲ速進セラレムコ
  トヲ望ム
  右建議ス
  三戶驛ヨリ三本木ヲ經テ千曳驛ニ至ル
  鐵道敷設ニ關スル建議案
  三戶驛ヨリ三本木ヲ經テ千曳驛ニ至
  ル鐵道敷設ニ關スル建議
  靑森縣三戶郡三戶驛ヨリ五戶、三本木、
  七戶ノ三町ヲ經テ千曳驛ニ至ル國道沿線
  三十八哩ハ十八箇町村ヨリ成リ人口十五
  萬餘ヲ算シ古來驥北ノ中樞地トシテ軍事
  上重要性ヲ有スルノミナラス產業上將又
  觀光上東北振興ノ一大策源地タルヲ信ス
  仍テ政府ハ速ニ之カ敷設ニ著手セラレム
  コトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一三戶驛ヨリ三本木ヲ經テ千曳驛ニ至ル
  鐵道敷設ニ關スル建議案(小笠原八十
  美君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  鍵山槽原間省營バス運轉ニ關スル建議
  案
  鍵山檮原間省營バス運轉ニ關スル建
  議
  高知縣高岡郡檮原村地方ハ木材薪炭鑛物
  等ヲ產出シ且ツ縣下屈指ノ農產地帶ナル
  モ全ク交通ノ便ヲ缺キ是等富源開發上遺
  憾ノ點多シ然ルニ隣接愛媛縣北宇和郡鍵
  山迄省營「バス」ノ開通アルニヨリ政府ハ之
  ヨリ僅カ三四里ノ地點ニ在ル檮原村ニ該
  線ヲ延長セラレ更ニ近キ將來ニ於テ須崎
  町迄延長セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一鍵山樣原間省營バス運轉ニ關スル建議
  案(依光好秋君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  熊本延岡間鐵道速成ニ關スル建議案
  熊本延岡間鐵道速成ニ關スル建議
  熊本縣宇土郡宇土町ヨリ宮崎縣延岡市ニ
  至ル鐵道豫定線中延岡、日ノ影間ハ既ニ
  開通シ熊本、砥用間ハ私設鐵道敷設セラ
  レ日ノ影、砥用間ノ開通ヲ爲サハ延岡、熊
  本間ノ全通ヲ見宮崎、熊本兩縣ノ運輸交
  通ノ至便ヲ來シ沿線鑛產物、林產物共ノ
  他農產物ノ運輸上利益スル所大ナルモノ
  アリ仍テ政府ハ速ニ之カ敷設ヲ期セラレ
  ムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一熊本延岡間鐵道速成ニ關スル建議案
  (三善信房君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  丸岡吉崎間省營自動車運轉ニ關スル建
  議案
  丸岡吉崎間省營自動車運轉ニ關スル
  建議
  福井縣丸岡町、長畝村三本木、赤坂、山
  久保、劍岳村後山、坪江村中川驛、笹
  岡、熊坂、牛ノ谷驛、石川縣江沼郡三木
  村奥ノ谷、右、瀨越村、鹽屋村地方ハ古
  來ヨリ交通ノ便ニ惠マレサル地方ニシテ
  住民ハ交通機關ノ施設ヲ熱望シ近時人口
  ノ增加ト共ニ通學兒童等ノ困難ハ見ルニ
  忍ヒサルモノアリ依テ政府ハ速ニ丸岡驛
  ヨリ前記諸地方ヲ連絡シ吉崎ニ至ル省營
  自動車ヲ運轉セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一丸岡吉崎間省營自動車運轉ニ關スル建
  議案(熊谷五右衞門君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  新宮若櫻間鐵道敷設ニ關スル建議案
  新宮若櫻間鐵道敷設ニ關スル建議
  政府ハ兵庫縣播磨新宮驛ヨリ鳥取縣若櫻
  驛ニ至ル鐵道ヲ速ニ敷設セラレムコトヲ
  望ム
  右建議ス
  報告書
  一新宮若櫻間鐵道敷設ニ關スル建議案(小
  畑虎之助君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  杉安湯前間鐵道建設ニ關スル建議案
  杉安湯前間鐵道建設ニ關スル建議
  政府ハ速ニ日豐線杉安驛、熊本縣湯前驛
  間ノ鐵道ヲ敷設シ交通連絡ノ完成竝同地
  方林產物ノ開發ヲ期セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一杉安湯前間鐵道建設ニ關スル建議案
  (三浦虎雄君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  三國海岸鐵道敷設ニ關スル建議案
  三國海岸鐵道敷設ニ關スル建議
  福井縣吉崎村、北潟村北潟、芦原村舟津、
  加戶村、三國町、濱四〓村、鶉村、棗村、
  鷹巢村、丹生郡國見村、越廼村、四箇浦
  村南條郡河野村、敦賀郡東浦村等ハ近
  時急速ナル人口ノ增加ヲ來シ產業ノ發達
  ニ伴フ物資ノ運搬著シク交通運輸機關施
  設ハ火急ノ要事ナリト認ム依テ政府ハ速
  ニ石川縣大聖寺驛ヨリ前記諸地方ヲ經テ
  北陸線敦賀市ニ達スル三國海岸鐵道ヲ敷
  設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一三國海岸鐵道敷設ニ關スル建議案熊
  谷五右衞門君外一名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  穴吹丸龜坂出間省營自動車運輸開始ニ
  關スル建議案
  穴吹丸龜坂出間省營自動車運輸開始
  ニ關スル建議
  政府ハ德島縣穴吹ヲ起點トシ脇町其ノ他
  數箇村ヲ經テ香川縣奧鹿村、鹽江村、安
  原村、粉所村、山田村、羽床上村、羽床
  村、栗熊村、富熊村、法動寺村、川津村
  ヲ經テ坂出町ニ至ル間及坂本ヨリ分岐シ
  テ飯野村、土器村ヲ經テ丸龜ニ至ル間ニ省
  營自動車ノ運輸ヲ開始セラレムコトヲ望
  ム
  右建議ス
  報告書
  一穴吹丸龜坂出間自動車運輸開始ニ關ス
  ル建議案(松浦伊平君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  大牟田驛三池港間臨港線速成ニ關スル
  建議案
  大牟田驛三池港間臨港線速成ニ關ス
  ル建議
  政府ハ速ニ大牟田驛三池港間ニ臨港線ヲ
  敷設セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報告書
  一大牟田驛三池港間臨港線速成ニ關スル
  建議案(鶴惣市君提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  長崎移住〓養所擴張ニ關スル建議案
  長崎移住〓養所擴張ニ關スル建議
  政府ハ長崎移住〓養所ノ現狀ニ鑑ミ速ニ
  之カ擴張計畫ヲ樹テ昭和十三年度ニ於テ
  實施セラレムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一長崎移住〓養所擴張ニ關スル建議案(倉
  成庄八郞君外二名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報〓候也
  昭和十二年八月六日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  高知縣下稻熱病被害農家救濟ニ關スル
  建議案
  高知縣下稻熱病被害農家救濟ニ關ス
  ル建議
  高知縣下ニ特有ナル稻第一期作早稻五千
  町步ハ七月下旬刈取前一週間內ニ俄然稻
  熱病發生シ、內四千餘町步ハ三割以上ノ
  減收五百餘町步ハ收穫皆無ノ慘狀ヲ呈セ
  リ、而モ第二期作ノ苗代ニ該病蔓延ノ徵
  アリ、其ノ收穫激減ヲ免レス、且ツ早稻
  刈取期ニ於テ約七日間陰雨連續シテ籾ヲ
  シテ發芽腐敗ニ立至ラシメタリ、更ニ經濟
  上ノ大打擊ヲ雇傭農業勞働者ヲシテ惜ム
  ヘシ作業ニ從事セシムル能ハス徒〓セシ
  メタル結果トナリ、各村一千數百名ノ雇
  人ニ見積ルトキハ其ノ損失甚大ナルアリ、
  因テ農家ハ飯米窮乏ト租稅負擔ノ能力ナ
  キモノ多ク、又後作ニ要スル肥料、種子
  代來年度ノ早稻種子代ニ苦シム狀態ナ
  リ、依テ現下農村子弟國難ニ赴キツツア
  ル際、政府ハ新例ヲ開キ、其ノ一第一期
  作ヲ以テ免稅ヲ決定スルコト、其ノ二種
  苗、肥料代ノ補助、其ノ三病菌驅除ニ要
  スル費用ノ補助、其ノ四飯米ノ給與廉價
  ヲ圖ル等徹底的ニ之カ救濟ノ途ヲ講セラ
  レムコトヲ望ム
  右建議ス
  報〓書
  一高知縣下稻熱病被害農家救濟ニ關スル
  建議案(長野長廣君外三名提出)
  右ハ本院ニ於テ可決スヘキモノト議決致
  候此段及報告候也
  昭和十二年八月五日
  建議委員長眞鍋勝
  衆議院議長小山松壽殿
  〔眞鍋勝君登壇)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=44

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• 045・眞鍋勝

  ○眞鍋勝君　只今上程ニ相成リマシタ建議
  案ニ對シ、經過竝ニ結果ヲ極メテ簡單ニ御
  報〓申上ゲマス、七月二十六日委員選定セ
  ラレマシテ、同日委員長及ビ理事ノ互選ヲ
  行ヒマシタ、委員長ニハ不肖、理事ニハ土
  屋寛君、森下國雄君、本田義成君、石井德
  久次君、朴春琴君、須永好君ノ六氏ガ選擧
  セラレマシタ、七月二十八日審査方針ヲ協
  議シ、短期議會ニ鑑ミ分科ヲ設ケズ、總會
  ノミニテ審査致スコトニ決定致シマシタ、
  建議案ノ提出締切期限ハ、今囘ハ各派交涉
  會ノ決定ニ從ヒ、本月四日ヲ以テ締切リマ
  シタ
  本議會ニ提出セラレマシタル建議案ハ總
  數百三十六件デアリマシタ、原案通リ可決
  セラレタルモノ百四件、修正議決シタルモ
  ノ一件、二案ヲ併合シテ一案ト爲シ修正議
  決セラレタルモノ十八件、三案ヲ併合シテ
  一案ト爲シ修正議決シタルモノ九件、委員
  會ニ於テ撤囘ヲ許可シタルモノ一件、審査
  未了一件、審査ヲ爲スベカラズトノ動議成
  立致シマシタモノ一件デアリマス、各建議
  案ハ何レモ滿場一致一人ノ異論ナク、悉ク一
  人ノ異論ナク、悉ク全會一致可決相成リマ
  シタ、而シテ御承知ノ如ク、議會每ニ可決致
  サレマスル所ノ建議案ノ數ハ、每囘甚ダ多
  數ニ上ルノデアリマスガ、其議案中其趣旨
  ヲ實現シ、具體化シタルモノガ果シテ幾許
  アルカ、是ガ調査方ヲ要求致シマシタ所、
  政府委員ハ通過シタル建議案ノ處理ハ愼重
  ニ〓究シ、尊重スルト申サレマシタガ、政
  府委員ノ委員會ニ出席ノ狀況ヲ見マスルニ
  甚ダ遺憾ナルモノガアリマス(拍手)ノミナ
  ラズ殊ニ委員會ヨリ要求致シマシタル、極
  メテ簡單ナル資料スラ、僅ニ提出サレタル
  ハ鐵道省、海軍省、拓務省、遞信省ノ四省
  ノミデアリマシテ、其他ハ遂ニ提出セラレ
  マセヌ狀態デアリマス、斯ノ如キハ甚ダ不
  誠意ナルモノト認メ、頗ル遺憾ニ存ズル次
  第デアリマス(拍手)
  最後ニ更ニ委員諸君ガ建議委員會ノ權威
  ヲ高ムル爲ニ、熱心圓滿ナル審議ヲ爲サレ
  マシタルコトヲ重ネテ玆ニ附言シ、深甚ノ敬
  意ヲ表シマス、百三十六件ノ多數ノ建議案
  一付、一々詳細ナル報〓ハ之ヲ省略致シマ
  シテ、速記錄ニ就テ御承知ヲ願ヒマス、以
  上簡單ナガラ御報告申上ゲマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=45

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• 046・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　只今議題トナリマ
  シタ建議案總數百三十一一件ノ內、委員會ノ
  報〓ハ、十八件ハ二案ヅヽ併合シテ各一案
  ト爲シ、九件ハ三案ヅヽ併合シテ各一案ト
  爲シ修正シ、又一件ハ修正デアリマシテ、
  其他ノ百四件ハ何レモ原案ヲ可決スベシト
  云フノデアリマス、是ヨリ採決ニ入リマス
  ガ、日程第十八、生命保險事業國營ニ關ス
  ル建議案ハ、別ニ之ヲ採決スルコトトシ、
  先ヅ之ヲ除キタル其他ノ建議案ヲ一括シテ
  採決致シマス、各建議案ハ何レモ委員長報
  告ノ通リ決スルニ御異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=46

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• 047・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ何レモ委員長報告ノ通リ確定致
  シマシタ(拍手)次ニ日程第十八、生命保險
  事業國營ニ關スル建議案ノ採決ニ入リマス、
  本案ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ求メマス
  〔贊成者起立〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=47

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• 048・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　起立少數、本案ハ
  否決セラレマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=48

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• 049・服部崎市

  ○服部崎市君　議事日程變更ノ緊急動議ヲ
  提出致シマス、卽チ此際日程第百四十五ヲ
  繰上ゲ上程シ、其審議ヲ進メラレンコトヲ
  望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=49

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• 050・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　服部君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=50

  ---

• 051・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ日程ノ順序ハ變更セラレマシタ
  日程第百四十五、決議案ヲ議題ト致シ
  マス、提出者ノ趣旨辯明ヲ許シマス-提
  出者福井甚三君
  第百四十五決議案(國民負擔均衡ニ關ス
  ル件)(櫻內幸雄君外五十二名提出)
  決議案
  決議
  中央地方ヲ通シタル稅制ノ根本的改革ヲ
  斷行シ以テ國民負擔ノ不均衡ヲ是正スヘ
  シ
  右決議ス
  〔福井甚三君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=51

  ---

• 052・福井甚三

  ○福井甚三君　諸君、只今上程セラレマシ
  タル本院各派共同提案ニ係ル國民負擔不均
  衡是正ニ關スル決議案ニ付、趣旨ノ說明ヲ
  致シタイト存ズルノデゴザイマス、此際決
  議文ヲ朗讀致シマス
  決議
  中央地方ヲ通シタル稅制ノ根本的改革ヲ
  斷行シ以テ國民負擔ノ不均衡ヲ是正スヘ
  右決議ス
  〔拍手起ル〕
  此問題ハ朝野多年論議ヲサレタ問題デアリ
  マシテ、今日デハ天下ノ輿論ニナッテ居ル所
  ノ問題デゴザイマス、カルガ故ニ今日マデニ
  旣ニ根本的稅制改革ヲサレテ居ラナケレバ
  ナラヌ重要ナ問題デアリマスルガ、未ダ是
  ガ實現ヲ見ザルコトハ洵ニ遺憾トスル所デ
  ゴザイマス(拍手)政府ニ於テハ稅制整理ハ
  過去ニ於テモ屢〓、行ハレタノデゴザイマシ
  テ、特ニ其中大正九年及ビ十五年ニ於テ斷
  行サレマシタ稅制整理ハ、最近ニ於ケル大
  改革ト稱セラレタノデゴザイマスルガ、未
  ダ根本的ノ中央地方ヲ通ジマシテ、稅制整理
  ヲシナカッタノデゴザイマス、勿論稅制ニ關
  スル整理改革ノ目標ハ、租稅政策ノ觀點カ
  ラ申シマスレバ、產業政策、金融政策ナド、
  有ユル角度カラ十分ニ考察シテ取上ゲナケ
  レバナラヌノデゴザイマス、卽チ產業資源、
  貿易、國防、地方行政等、國政全般ニ亙ッテ
  十分ニ檢討シテ、改革スベキモノデアルト
  考ヘマスルガ、今ヤ時局方ニ重大ニシテ、
  東亞ノ風雲急ヲ告ゲル秋、此重大時局ニ直
  面致シマシテ、是ガ打開ノ爲ニハ擧國一致
  デ當ラナケレバナラヌト存ズルノデゴザイ
  マス、事變ハ如何ニ展開スルカ、今日ノ場
  合測リ知レヌノデゴザイマスルガ、是等ノ
  事件費ハ總テ國民ハ喜ンデ負擔ニ應ズルモ
  ノト固ク信ジテ疑ハナイノデゴザイマス、
  併ナガラ今日ノ租稅制度ニ於キマシテハ、
  農村ハ都市ノ三倍乃至四倍ノ過重負擔ヲ致
  シテ居ルノデゴザイマスルカラ、之ヲ均衡
  シ、卽チ地均ラシヲシテ、其上ニ於テ增徵
  シ負擔ヲスルト云フコトガ、最モ望マシイ
  コトデアラウト存ズルノデゴザイマス(拍
  手)斯樣ナ意味カラ考ヘマシテモ、本決議案
  ノ重要ナルコトハ、政府ノ深甚ナル考慮ヲ
  要求シタイト考ヘテ居ルノデゴザイマス
  又更ニ今日地方ノ農村ノ狀態ヲ見テ見マ
  スルト、其內情ニ至ッテハ言葉デ言現ハセナ
  イ程ノ困リ方デゴザイマス、地方財政ノ窮乏
  ナリ、地方ノ疲弊困憊ハ何ニ依ッテ起ルカト
  申シマスルト、畢竟都市ト農村ノ富ノ著シキ
  懸隔ガアルカラデゴザイマス、故ニ地方自
  治體ノ財力ハ著シク不平等トナリ、加フル
  ニ國家委任事務ノ激增ハ愈〓重重ヲ加ヘマ
  シテ、地方稅ノ負擔ハ團體ニ依ッテ高低甚シ
  〃、農業者ト商工業者トハ著シク負擔ノ均
  衡ヲ失シマシテ、殊ニ僻陬ノ農漁山村ハ、
  平時ニ於キマシテモ殆ド負擔ノ重課ニ堪ヘ
  ザル所ノ狀況デゴザイマス、極度ニ窮迫セ
  ル今日ニ於キマシテハ、是ガ輕減ハ焦眉ノ
  急務デアルト私ハ確信シテ疑ハナイノデゴ
  ザイマス
  抑〓地方自治團體ハ國家ノ細胞デゴザイ
  マス、分子デアリマス、隨テ國家ノ基礎デ
  アリマス、國家ノ發達ハ一面府縣市町村ノ
  堅實ナル發達ヲ伴ハナケレバナラヌト存ズ
  ルノデゴザイマス、地方公共團體ノ發達ナ
  クシテ、國家ガ有機的ニ發達スル譯ノモノ
  デハナイト存ズルノデゴザイマス、曩ニ廣田
  内閣ニ於キマシテ馬場財政ハ、庶政一新ノ實
  現ノ爲ニ中央地方ヲ通ジテ租稅制度ノ根本
  的改革ヲ行ハントサレタノデゴザイマス、
  此改革タルヤ不十分デハゴザイマシタガ、
  豫算編成ヲサレマシタノデ、吾々ハ此機會
  ニハ是非其實現ヲ期待シテ居ッタノデゴザ
  イマス、又一方ニ於キマシテハ全國ノ町村
  長會ヲ始メ、系統農會、其他自治團體ノ諸
  君ハ其實現ヲ絕叫シテ居ッタノデゴザイマ
  ス、然ルニ圖ラズモ政變ガ起リマシテ林內
  閣トナリ、其林內閣ニ於テノ財政計畫ニ至ツ
  テハ何等ノ定見モナク、農村地方公共團體
  ノ窮迫致シテ居ッテ、其機能ニ影響スル所ニ
  付テモ更ニ理解スルコトガナクシテ、唯單
  ニ漫然ト再檢討ヲスルノ要アリトシテ、是
  ガ實施ヲ見ザリシコトハ、實ニ遺憾千萬ノ
  次第デアッタノデゴザイマス、(拍手)殊ニ地
  方財政調整交付金制度ノ確立モ見ズシテ、
  纔ニ臨時地方財政補給金ヲ以テ、今ヤ天下
  ノ輿論ト申スベキ本問題ヲ葬リ去ラントス
  ルガ如キ態度ニ出ラレマシタコトハ、斷ジ
  テ許スベカラザル事柄デアラウト存ズルノ
  デゴザイマス(拍手)
  玆ニ都市ト農村トノ負擔ガ如何ニ不均衡
  デアルカ、一二ノ實例ヲ申上ゲマスナラバ、
  昭和十年直接國稅一人當リ負擔力ヲ調ベテ
  見マスト、全國平均ガ六圓十七錢ニナッテ
  居ルノデゴザイマス、然ルニ大都市ノ東京
  府ニ於キマシテハ、二十二圓五十五錢二厘、
  大阪府ニ於キマシテハ十六圓十六錢トナッテ
  居リマス、地方ノ鹿兒島縣ニ於キマシテハ
  一圓七十七錢四厘、靑森縣ニ於キマシテハ
  一圓五十二錢四厘、此數字カラ見マシテモ、
  地方ニ於テハ負擔力ガ如何ニ少イカ、財源
  ノ涸渴ガ如何ニ甚シイカ、驚クベキ不均
  衡トナッテ居ルノデゴザイマス、其結果ト致
  シマシテ地方ノ負擔力ニハ著シイ不均衡ヲ
  來シテ居リ、又今直接國稅百圓當リ地方稅
  ノ負擔額ヲ調ベテ見マスルト、全國平均百
  五十二圓七錢デゴザイマス、之ニ對シテ大
  都市ノ東京府ノ負擔スルモノガ五十五圓三
  十六錢デアリマス、大阪府ニ於テハ七十八
  圓九十一錢、之ニ對シテ貧弱ナル農村、卽
  チ鹿兒島縣ニ於キマシテハ百圓當リ四百二
  十四圓二錢デアリマス、靑森縣ニ於キマシ
  テハ四百六十六圓十四錢トナッテ居ルノデ
  アリマス、此一點カラ見マシテモ、是非共
  速ニ是ガ是正ノ根本的稅制整理ヲ行フコト
  ガ最モ緊要ナル方策デアルト信ズルノデア
  リマス(拍手)
  前ニ申述べマスル通リ從來屢〓、實行サレ
  マシタ稅制整理ハ常ニ國稅ノ整理ヲ主ト致
  シテ居リマシテ、地方稅トノ關係ハ全ク閑
  却サレ勝デアルノデゴザリマス、更ニ租稅
  制度ニ於キマシテハ動產ハ課稅上其捕捉ガ
  困難デアル關係カラ致シマシテ、捕捉ニ容
  易ナル不動產、殊ニ土地所有者ニ重課サレ
  テ居ルノデゴザイマス、而シテ此傾向ハ財
  源ノ少イ地方ニ於テ殊ニ著シイノデアリマ
  ス、諸君、近年ノ經濟發展ハ最早不動產ノ重
  視ノ思想ヲ離レマシテ、動產、殊ニ有價證
  劵中心時代ヲ現出シタノデゴザイマス、稅
  制改革ニ當ッテハ動產ト不動產トノ間ニ於
  ケル負擔不均衡ノ是正ヲ目標トスルコトガ
  至當デアラウカト信ズルノデゴザイマス
  (拍手)其他地方財政調整交付金制度ノ確立
  セラレルコトモ亦緊要ノコトト存ズルノデ
  ゴザイマス、仍テ政府ハ速ニ國民負擔不均
  衡ノ是正ヲ眼目トスル租稅制度ノ根本的改
  正案ヲ立案爲サレマシテ、次期ノ通常議會
  ニ提出セラレンコトヲ本院一致ノ力ヲ以テ
  要求スルノデゴザイマス(拍手)以上ガ本決
  議案ノ提出ノ理由ノ〓要デアリマス、願ク
  バ滿場一致ノ御贊成アランコトヲ切望スル
  次第デゴザイマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=52

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• 053・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　採決致シマス、本
  案ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ求メマス
  〔總員起立〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=53

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• 054・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　起立總員(拍手)仍
  テ本案ハ全會一致可決致シマシタ-此際
  內務大臣ヨリ發言ヲ求メラレテ居リマス、
  之ヲ許シマス、馬場內務大臣
  〔國務大臣馬場鍈一君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=54

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• 055・馬場えい一

  ○國務大臣(馬場鍈一君)　只今ノ御決議ニ
  對シマシテ政府ノ意思ヲ表明致シマス、政
  府ハ國民負擔ノ均衡ヲ圖ル爲メ中央地方ヲ
  通ジタル稅制改革案ヲ次期通常議會ニ提出
  スル意圖ヲ有シテ居リマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=55

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• 056・服部崎市

  ○服部崎市君　議事日程變更ノ緊急動議ヲ
  提出致シマス、卽チ此際日程第百四十四ヲ
  繰上ゲ上程シ、其審議ヲ進メラレンコトヲ
  望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=56

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• 057・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　服部君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=57

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• 058・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ日程ノ順序ハ變更セラレマシタ、
  日程第百四十四、司法制度革正ニ關スル決
  議案ヲ議題ト致シマス、提出者ノ趣旨辯明
  ヲ許シマス-提出者原夫次郞君
  第百四十四司法制度革正ニ關スル決議
  案(櫻內幸雄君外十八名提出)
  司法制度革正ニ關スル決議案
  司法制度革正ニ關スル決議
  檢察、裁判其ノ他我カ司法部ノ運行事績
  ニ鑑ミ其ノ革正ヲ圖リ以テ憲政有終ノ美
  ヲ濟スノ方策ヲ講スルコト正ニ現下ノ喫
  緊事タリ仍テ政府ハ速ニ司法制度革正ニ
  關スル調査會ヲ設ケ之カ改正案ヲ次期帝
  國議會ニ提出スヘシ
  右建議ス
  〔原夫次郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=58

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• 059・原夫次郎

  ○原夫次郞君　私ハ只今議題トナリマシタ
  ル司法制度革正ニ關スル決議案ニ付キマシ
  テ、其趣旨ヲ說明致サントスル者デアリマ
  ス、先ヅ冒頭ニ於テ此決議ノ要旨ヲ朗讀致
  シマス
  檢察、裁判其ノ他ノ我カ司法部ノ運行事
  績ニ鑑ミ其ノ革正ヲ圖リ以テ憲政有終ノ
  美ヲ濟スノ方策ヲ講スルコト正ニ現下ノ
  喫緊事タリ仍テ政府ハ速ニ司法制度革正
  ニ關スル調査會ヲ設ケ之カ改正案ヲ次期
  帝國議會ニ提出スヘシ
  此決議ノ要旨ニ對シマシテ其理由ト致ス所
  ハ、抑〓人權ヲ擁護シ、裁判檢察ノ適正ヲ圖
  ルコトハ、正ニ憲法政治ノ要諦デアリマシ
  テ、燦然タル法治國家モ茲ニ光彩ヲ放チ、
  一般綱紀ノ肅正モ官紀ノ振肅モ茲ニ保持セ
  ラルヽノデアリマス、然ルニ從來我ガ司法
  部ノ運行事績ニ鑑ミマスルノニ、檢察事務
  ハ往々ニシテ常軌ヲ逸シ、豫審ハ其本旨ニ
  悖リ、裁判亦事務的ニ堕スルノ嫌ガアリマ
  シテ、是等弊竇ノ趨ク所、今ヤ國民ノ非
  難漸ク深刻ヲ加フルニ至リマシタルコトハ、
  憲法運用上洵ニ寒心ニ堪ヘザル所デアリマ
  ス(拍手)
  惟フニ近時我國ノ人口ハ頓ニ增加ヲ致シ、
  智育偏重ノ弊ハ彌ガ上ニモ鬪爭意識ヲ助長
  致シテ參リマシテ、逐年隨所ニ爭訟ノ事端
  益〓繁カラントスルノ時ニ當リマシテ、我ガ
  司法部ノミガ古色蒼然、獨善ニ甘ンジ、舊
  態ヲ彌縫スルコトニノミ汲々ト致シテ、敢
  テ時勢ノ進運ニ逆行セントスルガ如キ態度
  ハ、我ガ司法部ノ爲メ、又國家ノ爲メ斷ジ
  テ採ラザル所デアルト信ズル者デアリマス
  (拍手)申スマデモナク、司法ノ要務ハ天
  皇統治ノ主要作用デアリマシテ、又所謂國
  家ノ基本行政デアリマスル以上ハ、其職司ニ
  當ル者ハ、常ニ其心シテ深ク時勢ノ推移ヲ省
  察シ、寛嚴宜シキニ從ヒ、仁愛併セ行ウテ、
  以テ國民敬仰ノ的トナリマシテ、其間ニ少シ
  ノ非難若クハ懷疑等ヲ生ゼシムルト云フヤウ
  ナコトガアッテハナリマセヌ(拍手)故ニ此意
  味ニ於テ、現下ノ我ガ司法部ニ對シマシテハ、
  速ニ其部內ニ胚胎スル所ノ諸般ノ缺陷ヤ弊
  竇ノ由ッテ來ル所以ヲ究明致シ、是ガ矯正ノ
  根本對策ヲ講ズルコトガ現下我ガ國情ニ卽
  シテ最モ喫緊ノ要務デアルト認メザルヲ得
  ナイノデアリマス(拍手)而シテ其根本對策
  ト致シテ考究スベキ問題ハ一ニシテハ足リ
  マセヌ、併ナガラ就中其局ニ當ル人ノ問題、
  卽チ判事、檢事任用制度ノ再檢討ヲ爲シ、
  裁判ト檢察ノ事務ニ常識ノ注入化ヲ圖ルコ
  トガ其一デアリマス(拍手)檢察機關ヲ裁判
  所ヨリ分離シ、其他努メテ行政權ガ司法權
  ノ行使ヲ掣肘スルガ如キ疑惑ヲ芟除スルコ
  トガ其二デアリマス、更ニ現行ノ豫審制度、
  起訴制度、拘留制度ヲ釐革シ、多年ノ弊竇
  ニ向ッテ、拔本塞源ノ改善ヲ樹立スルコトガ
  其三デアリマス、尙ホ又檢事ノ輔佐官ト致
  シテ其指揮ヲ受ケ、司法警察官トシテ犯罪
  ヲ搜査スル廳府縣ノ警察官ガ、名ヲ行政執行
  法ノ保護檢束ニ藉リ、不法ニ被疑者其他ノ
  關係者ヲ拉致拘束ヲ致シテ、濫ニ犯罪搜査
  ノ取調ニ任ゼシムルガ如キコトハ、洵ニ越
  權違法ノ處置デアリマシテ、斯ル行爲ハ正
  ニ刑法ノ瀆職罪ニ該當スルモノデアリマス
  (拍手)故ニ其非違ヲ嚴禁スルノ方途ヲ講ズ
  ルコトガ其四デアリマス、尙ホ玆ニ附加ヘ
  マシテ、昨年ノ總選擧ノ違反事件ニ付テ、
  全國各府縣警察署ニ於テ呼出シノ上取調ヲ
  致シマシタル者ノ中、檢事局ニ送付シタル
  人員取調ヲ今春ノ議會ニ於テ內務省警保局
  ガ提出致シマシタル書類ハ、各位ハ何レモ
  能ク御承知ト思フノデアリマスルガ、昨年
  ノ總選擧ニ於テ警察デ呼出ヲ致シマシタル
  選擧違反事件ト云フモノガ二万九千四百三
  十人アルノデアリマス、而シテ此人間ハ或
  ハ二日或ハ一週間或ハ十日、一箇月ト云フ
  モノハ不法ニ警察署ニ留置ヲ致シテ取調ヲ
  致シテ居ル、然ルニ此中デ實際事件トシテ
  檢事局ニ送付ヲ致シマシタル者ガ一万八千
  二百三十九名ト相成ッテ居リマシテ、其間約
  二万人カラノ人間ヲ不當ニ檢束ヲ致シテ居
  ルノデアリマス、此取調表ヲ吾々ガ手ニ致
  シテ、取調ヲ更ニ致シテ見ルト云フト、實
  際ニ於テハ是ヨリカ五倍六倍ノ人數ガ呼出
  サレテ居ルト云フコトデアリマス、洵ニ由
  由シキ問題デアリマシテ、此表ニ付キマシ
  テハ、議長ノ許可ヲ得マシテ、之ヲ速記錄
  ニ載セテ戴クコトヲ御願致シマス
  尙ホ現下ノ我ガ司法部各機關ハ、何レモ
  時勢ノ進軍ニ副ハザル舊態其儘ノ機構デア
  リマスルガ故ニ、之ヲ擴大シテ其强化ヲ圖
  ルコトガ其五デアリマス、尙ホ其他各方面
  ニ互ッテ、幾多再檢討ヲ致スベキモノガアル
  コトハ勿論デアリマスガ、其總テニ付テハ
  玆ニ之ヲ省略ヲ致スコトト致シマス
  要スルニ是等總テノ改善ヲ施シテ、以テ我
  ガ國民ノ司法部ニ對スル信賴ノ念ヲ厚カラシ
  ムルト云フコトガ、司法部革正ノ重要方策デア
  ルト確信致ス者デアリマス、仍テ政府ハ其
  趣旨ニ則リ、司法制度革正調査會ヲ設ケ、委
  員ハ總テ上ニ申上ゲマシタル審議事項ノ重
  大性ニ鑑ミ、少クトモ其半數ヲ民間有能ノ
  士ニ求メテ、之ヲ嚴選セラレテ、而シテ其
  審議ヲ進メ、速ニ成案ヲ得テ、次期帝國議
  會ニ提出セラレンコトヲ切望致シ、敢テ本
  案ヲ提出致シタル所以デアリマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=59

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• 060・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　討論ノ通告ガアリ
  やく、順次之ヲ許シマス-名川侃市君
  〔名川侃市君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=60

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• 061・名川侃市

  ○名川侃市君　私ハ只今上程サレマシタ決
  議案ニ贊成ノ意ヲ表スル爲メ一言スル者デ
  ゴザリマス、憲法政治ノ妙諦ハ國民ノ生命、
  身體、自由、財產ガ法律ニ依ッテ保護サレマ
  シテ、國家ノ權力ヲ以テ致シマシテモ、之
  ヲ冒スコトノ出來ヌト云フ所ニ存スルノデ
  アリマス(拍手)然ルニ今日ノ檢察機關ノ狀
  況ヲ見マスルニ、果シテ此憲法ノ趣旨ニ從ッ
  テ、國民ノ生命、身體、自由、財產ト云フモノガ
  保護サレテ居ルカドウカト云フコトニ付テ、司
  法當局ノ一考ヲ煩シタイノデアル(拍手)申ス
  迄モナク我國ノ法律ニ於キマシテハ、國民ノ
  ロヨリ自分ノ犯罪事實ヲ述ベサセ、自分ノ
  體ヲ刑辟ニ觸レサスト云フコトハ人道上許
  スベカラザルモノト致シマシテ、檢察ノ機
  關ニ當ル者ハ被疑者ニ對シ之ヲ詰問致シテ、
  犯罪事實ヲ追究スルコトヲ許シテ居ラヌノ
  デアリマスデ、カルガ故ニ民事訴訟法ニ於
  キマシテモ、刑事訴訟法ニ於テモ、日本國
  民ガ證人トシテ裁判所ニ出タ場合デモ、自
  分ノ體又ハ自己ノ親戚等ニ刑事上ノ嫌疑ヲ
  受クベキ事項ニ付テ、證人トシテ供述スル
  コトヲモ之ヲ免除サレテ居ルノデアリマス、
  卽チ之ヲ拒絕スルコトヲ許シテ居ルノデア
  リマス、隨テ刑事事件ノ嫌疑者トナリマシ
  テモ、此檢察ノ局ニ當ル者ハ、其被疑者ニ
  向ッテ其犯罪事實ヲ追究スルコトハ許サヌ
  ノデアル、卽チ刑事訴訟法ニ於キマシテハ、
  其被疑者ニ對シテハ檢察ノ機關ニ當ッテ居
  ル者ハ、辯解スベキ途ガアレバ辯解セヨト
  云フ辯解ノ機會ヲ與ヘテ居ルノデアリマス、
  カルガ故ニ、現行刑事訴訟法制定ノ際ニ於
  テ、政府ハ一度ナラズ二度ナラズ、此刑事
  訴訟法ガ制定サレタナラバ、今後被〓人ニ
  向ッテ、オ前ハ斯ウ云フ惡イ事ヲシタラウト
  云フヤウナコトヲ調ベルヤウナコトハ、
  切致シマセヌト云フコトヲ議會ニ誓ッテ居
  ルノデアリマス、所ガ今日ノ刑事事件ニ對
  スル檢察機關ノヤリ方ハ如何デゴザイマセ
  ウ、全ク此刑事訴訟法ノ趣旨ヲ無視致シマ
  シテ、德川時代以來ノ口頭完結、卽チ拷問
  ニ依ッテ被〓人ヲ自白サスト云フ所ノ古イ
  陋習、是ガ頭ニ執拗ニコビリ付イテ居リマ
  シテ、今日ノ檢察機關ハ此陋習ニ囚ハレテ、
  德川時代ノ白洲同樣ノコトヲ今日行ッテ居
  ルノデアル、而モ最モ甚シキハ警察機關デ
  アリマスガ、先ヅ被疑者ヲ發見致シマスト、
  深ク世事ニ通ゼズ、餘リニ〓養ノ無キ警察
  官ガ、自分ノ頭デ考ヘタル事實ヲ不動ノ原
  則ナリト致シマシテ、被疑者ガ其警察官ノ
  考ヘテ居ル通リノ供述ヲ致シマセヌ時ニ於
  テハ、直チニ之ヲ承諾留置ト稱シ、或ハ行
  政執行法ノ檢束ト致シマシテ、長日ニ亙ッテ
  之ヲ拘束スルノデアリマス、行政執行法ハ
  何ノ爲ニ出來タ、吾々ガ行政執行法ニ協贊
  シタト云フノハ、卽チ國民ガ精神病者、自
  殺者ノ如キ生命ノ危險ニ瀬シテ居ル者ヲ警
  察デ保護スル爲ニ、一時之ヲ留置スルコト
  ヲ許ス、卽チ國民ノ生命保護ノ爲ニ作ッタ
  行政執行法デアリマス、然ルニ此行政執行
  法ヲ執行スベキ警察官ガ、今日ハ此國民保
  護ノ法律ヲ、反對ニ良民ヲ拘束スル所ノ道
  具ニ使ッテ居ルノデアリマス、或ハ被〓人
  ガ承諾シテ居ルノデアルカラ留置スルノダ
  ト稱シ、長キハ數十日ニ亙ッテ之ヲ拘束シ、
  而シテ其警察官竝ニ檢察ノ機關ニ當ッテ居
  ル者ノ註文通リノ供述ヲ致サナカッタナラ
  バ、何時マデモ歸サナイ、而モ時ニ之ニ對
  シテ拷問ヲ加ヘ、其調べ場所ハ常ニ阿鼻叫
  喚ノ聲ヲ絕タヌト云フノガ今日ノ狀況デア
  リマス(拍手)斯ノ如クニシテ不法ニ國民ノ自
  由ヲ奪ヒ、而シテ彼等ノ註文通リノ供述ヲ
  シナケレバ歸サヌト云フノデアリマスカラ、
  而シテ之ニ拷問ヲ加ヘルト云フノデアリマ
  スカラシテ、餘程ノ頭ノ鈍イ者カ、或ハ餘
  程ノ意思ノ强キ豪傑ニアラザレバ、到底之
  ニ抗爭スルコトハ出來ズシテ、心ナラズモ
  其註文通リノ供述ヲ致シテ玆ニ犯罪ノ事實
  ヲ心ナラズモ陳述スルノデアリマス、是ガ
  實際犯シタ罪ナラ已ムヲ得マセヌガ、事實
  罪ヲ犯サザルモノヲ、〓養無キ警察官ノ認
  定ニ依ッテ、其供述ヲ强ヒラレルノデアリマ
  ス、由來官僚ノ通弊ト致シマシテ、一度自
  分ガ考ヘタコトハ、其後ニ間違ッタコトヲ
  發見致シマシテモ、決シテ之ヲ改メナイ、
  之ヲ改ムルコトヲ以テ自己ノ恥辱ナリト致
  シ、之ヲ遂行スルコトガ威信ヲ發揚スルモ
  ノノ如クニ考ヘマシテ、何處マデモ此拘束
  ヲ繼續致シ、其訊問ヲ繼續スル、是ガ非常
  ニ恐ルベキコトデアッテ、玆ニ甚ダ大ナル弊
  害ヲ生ジテ來ルノデアリマス(拍手)
  斯ノ如クニシテ警察ニ於テ聽取書ヲ作ラ
  V、是ガ檢事局ニ〓サレ、檢事局ニ於テハ
  警察ノ聽取書ヲ裏書サレ、是ガ豫審ニ廻リ
  マスルト、豫審ノ調書ニ於テ又警察及ビ檢
  事局ノ聽取書ガ公ノ文書トナッテ現レルノ
  デアリマス、是ガ公判ニ〓リマスルト、公
  判ニ於キマシテハ豫審ノ供述ガ不動ノ證據
  トナッテ、其被疑者ハ憐レムベキ茲ニ刑事上
  ノ有罪ノ身トナルノデアリマス、思ヘバ洵
  ニ戰慄スベキモノデアル(拍手)是ガ法律ニ
  依ッテ保護セラレ、法律ニ依ッテ裁キヲ受ク
  ベキ今日ノ憲法政治ノ上ニ於テ、斯ノ如キ
  違法ノ行動ニ依ッテ無辜ノ國民ガ刑事上ノ
  被〓人トナッテ、玆ニ社會的ニ殺サレ、將來
  ノ希望ヲ失ヒ、一生ノ苦痛ヲ嘗メルト云フ
  コトニ付テハ、洵ニ同情ニ堪ヘヌ次第デア
  ル、是ガ今日ノ司法部ノ最モ恐ルベキ弊害
  デアルト吾々ハ痛感スルノデアリマス拍
  手之ヲ改ムルニ付テハ、制度ヲ改ムルコ
  ト固ヨリ必要デアリマスルガ、吾々ノ考ヘ
  ル所ニ於テハ、今日ノ官吏ノ通弊ト致シテ、
  責任觀念ノ無イト云フコトガ隨一ノ通弊デ
  アル(拍手)檢察ノ任ニ當ッテ居ル者ニ於テ
  ハ、宜シク責任觀念ヲ持ッテ、何處マデモ自
  分ハ國民ノ權利ヲ蹂躪シナイ、誤ッタ行動
  ハシナイ、無辜ニ泣クヤウナコトハサセヌ
  ト云フダケノ責任觀念ヲ持ッテ居リマシタ
  ナラバ、決シテ今日ノ如キ弊害ハ起キテ來
  ナイト思ヒマスルガ故ニ、制度ヲ改ムルト
  共ニ、何處マデモ官吏ノ責任觀念ト云フモ
  ノヲ涵養スルコトガ、目下ノ急務デアルト
  吾々ハ思フノデアリマス、今日ノ狀況ヲ繼
  續致シマシテ改ムルコトガナカッタナラバ、
  國民保護ノ機關ハ却テ國民ヲ殺ス機關トナ
  リ、遂ニ國民ノ怨府トナルコトヲ吾々ハ恐
  レルノデアリマス、卽チ吾々ハ本決議案ニ
  贊成ノ意ヲ表スル次第デゴザイマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=61

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• 062・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　飯村五郞君
  〔飯村五郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=62

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• 063・飯村五郎

  ○飯村五郞君　私ハ本案ニ對シマシテ滿腔
  ノ贊意ヲ表スル者デアリマス、是ヨリ極メ
  テ簡潔ニ其趣意ヲ開陳致シマス
  申上グルマデモナク我ガ司法部ハ、國民
  ニ對シテ生殺與奪ノ大權ヲ行使スル所ノ
  天皇ノ最モ重要ナ機關デアルト存ズルノデ
  アリマス、國家ノ存スル所必ズヤ裁判制度
  アリ、裁判ハ國家ノ生命デアリマスル、殊
  ニ刑事裁判ニ於キマシテ、其然ル所以ヲ痛
  感致スノデアリマス、裁判ハ斷ジテ官僚屬
  僚ノ事務デハアリマセヌ、私ハ最高ノ政務
  デアルト云フ强イ考ヲ懷イテ居ルノデアリ
  マス、而モ其最高ノ政務タルヤ天皇ノ大權ノ
  直接人民ニ發動スル所ノ政務デアルト存ズ
  ルノデアリマス、故ニ苟モ職ヲ司法部ニ奉
  ズル者ハ、常ニ此確乎不動タル信念ノ下ニ
  極メテ嚴肅ナル、眞摯敬虔タル態度ヲ以テ、
  當日天皇ノ大御心ニ副ヒ奉ラナケレバ相
  成ラヌコトハ申ス迄モナイコトデアリマス
  (拍手)然ルニ洵ニ遺憾千萬ナコトデハアリ
  マスルガ、今ヤ我ガ司法部ニ對シマシテハ、
  國民ノ非難漸ク深刻ナラント致シテ居ルノ
  デアリマス、近時檢察ノ事務ハ往々ニシテ常
  規ヲ逸シ、又豫審ノ運行ハ本旨ニ悖リ、裁
  判亦公正適正ハ疑ハザルヲ得ザルガ如キ狀
  態ニ達シテ居ルデアリマス、洵ニ斯ノ如キ
  狀態ハ、憲政運用上眞ニ寒心ニ堪ヘザル、
  由々シキ事態ナリト存ズルノデアリマス、
  今ニシテ是ガ改善ノ爲メ根本方策ヲ講ズル
  ト云フコトハ、最モ喫緊ノ急務ナリト存ズ
  ルノデアリマス、現ニ存在致シテ居リマス
  ル所ノ、司法制度改善ニ關スル委員會ニ於
  キマシテ其美果ヲ收メントスルガ如キ、萬
  萬一ニモ考ガアリマシタナラバ、是等ハ全
  ク百年河〓ヲ俟ツノ類デアリマスル、政府
  ハ須ク勇猛果敢、司法制度革正ニ關スル一
  大調査會ヲ設置致シマシテ、法規ノ改廢整
  備之ニ伴ヒマシテ司法部ノ人事ノ刷新充
  實ヲ斷行致サンケレバ相成ラヌト存ズルノ
  デアリマス、是レ私ガ本案ニ贊成ヲ致シマ
  スル要旨デアリマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=63

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• 064・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　採決致シマス、本
  案ニ贊成ノ諸君ノ起立ヲ求メマス
  〔總員起立〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=64

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• 065・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　起立總員、仍テ本
  案ハ全會一致可決致シマシタ-此際司法
  大臣ヨリ發言ヲ求メラレテ居リマス、之ヲ
  許シマス-司法大臣鹽野季彥君
  〔國務大臣鹽野季彥君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=65

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• 066・塩野季彦

  ○國務大臣(鹽野季彥君)　本決議案ノ御說
  明ヲ拜聽致シマシタガ、其理由ノ中ニハ遽
  ニ首肯致シ難キ點モゴザリマスルガ
  (「何ヲ言フカ」「餘計ナコトヲ言フナ」
  其他發言スル者アリ〕

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• 067・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　靜肅ニ願ヒマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=67

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• 068・塩野季彦

  ○國務大臣(鹽野委彥君)(續)　司法當局ト
  致シマシテハ制度ノ改善、訴訟法規、其他ニ
  關スル改正、人事ノ刷新、設備ノ充實等、
  司法部ノ全般ニ亙リマシテ積極的ニ改善ヲ
  行フ爲ニ、銳意調査〓究ヲ致シテ居リマス
  ルガ、尙ホ本決議案ノ御趣旨ニ副フヤウ十
  分ニ努力ヲ致シタイト存ジテ居リマス(拍
  手)

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• 069・服部崎市

  ○服部崎市君　議事日程變更ノ緊急動議ヲ
  提出致シマス、卽チ此際日程第百四十乃至
  第百四十三ノ決議案ヲ繰上ゲ上程シ、逐次
  其審議ヲ進メラレンコトヲ望ミマス

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• 070・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　服部君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

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• 071・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ日程ノ順序ハ變更セラレマシタ、
  日程百四十、決議案ヲ議題ト致シマス、提出
  者ノ趣旨辯明ヲ許シマス-提出者小池四
  郞君
  第百四十決議案(戰時竝事變陸海軍應
  召者保護法制定ノ件)(江藤源九郞君外
  三名提出)
  決議案
  決議
  政府ハ速ニ左記要項ヲ規定シタル戰時竝
  事變陸海軍應召者保護法案ヲ本期帝國議
  會ニ提出スヘシ
  -官公廳及官公營ノ工場、交通運輸遞
  信業竝私營ノ工場商店、商工事務所及
  交通運輸業ニ被傭從業スル者戰時竝事
  變ニ際シ應召シタル場合ハ其ノ官公廳
  若ハ雇傭主ハ當該應召者ニ對シ現ニ支
  給セル俸給賃銀ノ全額ヲ引續キ支給ス
  ルコト但シ獨身者ニ對シテハ其ノ三分
  ノ二ヲ下ラサル範圍ニ於テ支給スルコト
  二應召中ノ缺勤日數ハ之ヲ勤務日數ニ
  加算スルコト
  三應召ヲ解除セラレタルトキハ直ニ從
  來ノ地位職分ニ復歸セシムルコト
  右決議ス
  〔小池四郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=71

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• 072・小池四郎

  ○小池四郞君　此決議案ノ內容ハ、銀行、
  會社、工場其他ニ從業致シテ居リマスル者ニ
  シテ、戰時竝ニ事變ニ召集セラレマシタ者、
  或ハ其家族タルベキ者ガ、其生活其他ニ於
  キマシテ保護保障ヲ受クベキコトニ付テ、
  畫一的ナ基準ヲ與ヘルヤウナ法律ヲ政府ガ
  制定ヲ致シマシテ、議會ニ提出スベシト云
  フ內容ノ決議案デアリマス、簡單ニ內容ヲ
  御說明致シマスルナラバ、此事變ニ應召致
  シマシタル所ノ者、若クハ其家族、之ヲ保
  護致シマスル必要ト云フモノハ、今期議會
  ノ種々ノ機會ニ於キマシテ、議員及ビ政府
  トノ間ニ種々ナ質疑應答ノアッタノヲ記憶
  シテ居リマス、併シナガラ此質疑應答ノ結
  果吾々ガ得マス所ノモノハ殆ド何物モナ
  カッタヤウニ感ゼラルヽノデアリマス、唯
  僅ニ之ニ關係致シマスル所ノモノヲ探シ出
  シマスルナラバ、軍事扶助法ヲ幾分擴大シ
  テ實施スルト云フ言明デアリマシタ、或ハ
  入營者職業保障法ヲ確實ニ實行セシメルト
  云フヤウナ保障ニ過ギナカッタノデアリマ
  ス、其他ノ是等ノ應召者竝ニ家族ニ對シマ
  スル方策トシテハ、要スルニ民間ガ思ヒ〓〓
  ニ其保障保護ヲシテ居ルニ過ギナイノデ
  アリマス、併シナガラ此民間ノ諸會社、銀
  行工場其他ニ於キマスル此種ノヤリロト
  云フモノハ、其職場々々ニ依リマシテ各〓
  異ッタル方法ヲ執ッテ居リマス、之ヲ區々ノ
  儘ニ放置シテ置キマスルナラバ、職場每ノ
  從業員ノ間ニ色々ナ不平不滿ヲ喚ビ起シマ
  シテ、或ハ其事自體ニ不安ノ念ヲ持ツヤウ
  ニナラナイトモ限ラナイノデアリマス、政
  府ハ此際宜シク此民間諸會社、銀行、工場
  其他ニ於キマスル所ノ事變應召者、若クハ
  家族ニ對シマスル給與ヲ、本決議案ガ規定
  致シマスル所ノ內容ノ如キ基準ニ於キマシ
  テ、其標準ヲ畫一的ニ與ヘルヤウナ法律ヲ
  制定スベキデアルト信ズルノデアリマス、
  是ガ本法案ノ內容ノ說明デアリマス(拍手)
  此決議案ハ今議會ノ劈頭ニ提出シタモノ
  デアリマスルカラシテ、決議案ノ主文ノ中
  ニ、政府ハ速ニ此種ノ立案ヲ致シマシテ
  今期議會ニ提出スベシト云フ文字ガ挿入サ
  レテ居リマスルガ、御承知ノ如ク最終日ニ
  上程サレマシタノデアリマスルカラシテ、
  旣ニ此要求ハ無理デアルコトハ當然デアリ
  マス、併ナガラ此決議案ガ要求致シマスル
  所ノ內容ハ、一日ヲ忽セニ出來ナイト思ヒ
  マスルガ故ニ、政府ハ宜シク斯ノ如キ意味
  ヲ實行出來ルヤウナ適當ナル處置ヲ一日モ
  速ニ執ラレンコトヲ希望スルト云フ決議案
  ニナルノデアリマス、ドウゾ斯ノ如キ意味
  ニ於キマシテ、此際議員各位ノ御贊成ヲ御
  願スル次第デアリマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=72

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• 073・服部崎市

  ○服部崎市君　本案ハ議長指名九名ノ委員
  ニ付託サレンコトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=73

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• 074・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　服部君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=74

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• 075・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程
  第百四十一、電氣料金値下ニ關スル決議案
  ヲ議題ト致シマス、提出者ノ趣旨辯明ヲ許
  シマス-贊成者三宅正一君
  第百四十一電氣料金値下ニ關スル決
  議案(安部磯雄君外三名提出)
  氣氣料金値下ニ關スル決議案
  電氣料金値下ニ關スル決議
  政府ハ本年十二月一日ヲ期シテ行ハルル
  電氣事業法ニ依ル最初ノ料金改定認可ニ
  際シ現行料金ヲ少クトモ二割見當引下ル
  ヤウ善處シ以テ物價昂騰ニ惱ム國民生活
  ノ負擔緩和ニ資スヘシ
  右決議ス
  〔三宅正一君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=75

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• 076・三宅正一

  ○三宅正一君　電氣料金値下ニ關スル問題
  ニ付キマシテ、簡單ニ提案ノ理由ヲ說明致
  シマス、決議案ノ主文ハ
  政府ハ本年十二月一日ヲ期シテ行ハルル
  電氣事業法ニ依ル最初ノ料金改定認可ニ
  際シ現行料金ヲ少クトモ二割見當引下ク
  ルヤウ善處シ以テ物價昂騰ニ惱ム國民生
  活ノ負擔緩和ニ資スヘシ
  右決議ス
  是ガ主文デゴザイマス(拍手)理由ハ申上ゲ
  ル迄モナイコトデゴザリマスルガ、昨年ノ夏
  民政黨ノ賴母木氏ガ遞信大臣ニ在職中ニ、
  低廉ニシテ豐富ナル電力ヲ供給スルト云フ
  意味ニ於キマシテ、電力ノ民有國營案ガ發
  表サレマスルヤ、當時業者ガ囂々トシテ反
  對ノ運動ヲ組織致シマシタコトハ御承知ノ
  通リデゴザイマス、其反對ノ理由ノ中ニハ
  現在施行サレテ居ル電氣事業法ハ昭和六年
  ニ實施サレタノデアルガ、其際ニハ電氣ノ
  料金ニ付テ認可制度ヲ採ラズニ、本年ノ十
  二月一日ニ最初ノ認可制度トシテ、電氣料
  金ガ高イカ安イカヲ主務官省ニ於テ之ヲ査
  定シテヤルコトニナッテ居ルノデアルカラ
  シテ、若シ電氣料ヲ下ゲル必要ガアルナラ
  バ、十二月一日ノ此電氣事業法ノ法律ノ規
  定スル所ニ依ッテ下ゲラレタラ宜シイ、而モ
  吾々ノ見ル所ヲ以テスレバ二割、三割下ゲ
  ルコトハ、現行ノ電氣事業法ニ於テモ可能
  デアルコトハ、御承知ノ通リ當時電力業者
  ガ之ヲ主張シタル點デアッタノデゴザイマ
  ス、電力民有國營案ハ不幸ニシテ流產致シ
  マシタガ、本年ノ十二月一日ニ、此電氣事
  業法最初ノ發動ニ依ル料金ノ認可ガ行ハレ
  ルノデゴザリマスルカラシテ、現在電氣
  業者自體ガ二割以上ノ電氣料ヲ下ゲテモ宜
  シイト云フコトヲ言ッテ居リマスル時ニ於
  キマシテ、物價騰貴ニ惱ミマス國民生活ノ
  緩和ノ意味ニ於キマシテモ、吾々ハ政府當
  局ヲ激勵致シマシテ、二割ドコロカ三割、
  四割、五割マデモ電氣料金ヲ下ゲルコト
  ハ、國民ノ爲ニ必要ナリト考ヘテ居ルノデ
  アリマス(拍手)而モ單ニ是ハ吾々ガ掛聲ト
  シテ言フダケデハナイノデゴザイマシテ、
  三菱經濟〓究所ガ發表致シマシタ所ノ電力
  會社ノ利益表ヲ見マシテモ、私共ハ是ハ不
  可能デハナイコトノ具體的實證ガアルト考
  ヘルノデゴザイマス、卽チ昭和十年ノ下期
  ニ於キマシテ、電氣會社ノ純益金ハ五千四
  百二十万圓デゴザイマシタノガ、昭和十一
  年ノ下期ニ於キマシテハ六千三百四十五万
  圓ニ殖エマシテ、一千万圓ノ收益增加ヲ來
  シテ居ルノデゴザイマス、デゴザイマスル
  カラシテ、石炭其他ノ如キモノハ物價騰貴
  ノ大勢ニ依リマシテ、生產費ニ於テ騰ッテ居
  ル點モアリマスルケレドモ、電氣事業ニ付
  キマシテハ、私共ハ此三菱經濟〓究所ノ調
  査ニ依ッテ明白ニ利益率ノ增加ヲ見テ居ル
  ノデゴザイマスルカラシテ(拍手)此際私共
  ハ物價緩和ノ一石ト致シマシテ下ゲマスル
  コトハ、經濟的ニモ此考課狀ノ上ニ於テ明
  白ナリト確信スルモノデアリマス(拍手)
  斯ウ云フ意味ニ於テ吾々ハ今日物價騰貴
  ニ惱ンデ居リマスル國民生活ヲ緩和シ、物
  價騰貴ノ大勢ヲ下向ケマスル國策ト致シマ
  シテモ、此際十二月一日ノ改新期ニ當リマ
  シテ、政府ハ二割以上ノ電氣料金ヲ各電燈
  會社ニ向ッテ下ゲルコトヲ條件ニ致シマシ
  テ電氣料金ヲ認可致シマスルコトハ、社會
  正義ノ見地ニ於テ適切ナリト考ヘルノデゴ
  ザイマス(拍手)是ガ本案ヲ提出シタ所以デ
  ゴザイマス、是非共滿場ノ御贊成ヲ以テ是
  ノ可決ヲ願ヒタイト考へルノデゴザイマス
  (拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=76

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• 077・服部崎市

  ○服部崎市君　本案ハ江藤源九郞君外三名
  提出、決議案委員ニ併セ付託サレンコトヲ
  望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=77

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• 078・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　服部君ノ動議ニ御
  異議アリマセヌカ
  (「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=78

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• 079・金光庸夫

  ○副議長(金光庸夫君)　御異議ナシト認メ
  マス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程
  第百四十二、出征兵士家族生活國家保障法
  制定ニ關スル決議案ヲ議題ト致シマス、提
  出者ノ趣旨辯明ヲ許シマス-提出者淺沼
  稻次郞君
  第百四十二出征兵士家族生活國家保
  障法制定ニ關スル決議案(三輪壽壯
  君外四名提出)
  出征兵士家族生活國家保障法制定ニ關
  スル決議案
  出征兵士家族生活國家保障法制定ニ
  關スル決議
  政府ハ現下諸般ノ情勢ニ鑑ミ出征兵士ニ
  對シ其ノ家族ノ生活保障金トシテ一家族
  當月額五十圓ヲ國庫ヨリ支出シ每月末日
  ニ聯隊區司令官ヲ經テ現金ヲ以テ各家族
  ニ交付スルノ出征兵士家族生活保障ニ關
  スル法律案ヲ速ニ議會ニ提出スヘシ
  右決議ス
  〔淺沼稻次郞君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=79

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• 080・淺沼稻次郎

  ○淺沼稻次郞君　極ク簡單ニ只今議題ニナッ
  テ居リマスル決議案、出征兵士家族生活國
  家保障法制定ニ關スル件ノ理由ヲ說明申上
  ゲマス、固ヨリ私共ハ日本國民ノ一人ト致
  シマシテ、一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ズル
  ト云フコトハ、我ガ國民最高ノ義務デアリ
  マス、サレバコソ一タビ召集サレタル場合
  ニ於キマシテハ、私共ノ同胞ハ勇躍致シマ
  シテ戰場ニ參ルノデアリマス、隨テ之ニ對
  シテハ、國家國民ハ最大ノ努力ヲ以テ之ヲ
  犒ヒ、同時ニ殘サレマシタル家族ニ對シマ
  シテハ、最大ノ努力ヲ以テ之ヲ救援シ、銃
  後ノ心配ナカラシメナケレバナラナイト私
  ハ考ヘルノデアリマス(拍手)之ニ對シマシ
  テハ現在軍事扶助法ガアリマス、又本議場
  ニ於キマスル陸軍大臣ノ言明ニ依リマスナ
  ラバ、有ユル公共團體ヲ動員致シマシテ、萬
  遺漏ナカラシムルト云フコトヲ言ハレテ居
  ルノデアリマスルガ、私共ハ之ヲ以テ十分ト
  言フ譯ニハ參ラナイト思フノデアリマス、
  卽チ本年ノ春ノ議會ニ於キマシテ、軍事救
  護法ガ改正サレタノデアリマスガ
  〔副議長退席、議長著席〕
  其改正ヲサレマシタ委員會ノ席上ニ於キマ
  シテ、陸軍大臣ハ斯ウ言明サレテ居リマス、
  第六十九議會ニ兵士待遇ニ關スル建議案ガ
  提出サレ、ソレヲ滿場一致ヲ以テ可決サレ
  タコトニ依ッテ、是ガ救護法ヲ改正シテ軍
  事扶助法ニスルト云フ所以デアルト云フコ
  トヲ言明サレテ居ルノデアリマス、併ナガ
  ラ私共ハ扶助ヲ受ケルトカ、或ハ救護ヲ
  受ケルト云フコトヲ、何トナク心苦シク
  考ヘルノガ、日本國民ノ人情デハナカラウ
  カト思フノデアリマス(拍手)是ハ八月ノ
  二日附デアリマスルガ、私共ノ議員控室氣
  付デ私共ノ同僚宛ニ「一地方小都ノ小學〓
  員拜」ト致シマシテ、「出征ニ際シテ御願
  申シマス」ト云フ、斯ウ云フ手紙ガ參ッテ
  居リマス、參考迄ニ申上ゲマスルナラバ、
  「忠孝ノ大道ヲ說イテ十五年、現在六十五圓
  ノ俸給ヲ受ケテ居ル檢定出身ノ一〓員デス、
  老父母ト妻子ヲ殘シテ行ク薄給者ニ與ヘラ
  レルモノガ、休職ト休職給(本俸ノ三分ノ
  一)ソレモ上等兵ノ俸給ヲ差引イテ、殘額
  ノ若干ガ家族ニ渡サレルトノコトデス、平
  常如何ニ努力勤勉スルモ、師範出身ノ下積
  トナリ、地位モ俸給モ遲々トシテ進マナイ
  吾々ハ、一朝國家ニ事ガアレバ、平生ノ〓
  說ヲ其儘ニ喜ビ勇ンデ征地ニ參リマス、當
  局ハ民間工業會社ニ現俸支給ヲ奬勵サレテ
  居ルヤウデスガ、身命ヲ賭シテ兒童ニ範ヲ
  垂レル今出征後ニ救護ヲ受ケルコトハ、死
  スルニ幾十倍スル苦ミデス、斯ル文部省ノ
  規則ハ卽刻改正セラレテ、喜ビ勇ンデ百%
  元氣ヲ込メテ、兒童達ノ萬歲裡ニ船出シタ
  キモノデゴザイマス」、斯ウ云フヤウナ手紙
  ガ參ッテ居ルノデアリマス、是ハ單ニ一〓員
  ノ心情ヲ吐露シタ手紙デアリマスガ、多ク
  ノ妻子ヲ殘シ、年老イタ父母ヲ殘シテ、國防
  ノ第一線ニ立ッテ働イテ居リマス所ノ吾々
  ノ同胞ヲ考ヘテ見マスト、感深キモノアル
  ト私ハ考ヘザルヲ得ナイノデアリマス、斯
  ル場合ニ於キマシテ、當然扶助法ニ依ッテ之
  ヲ扶助シ得ル場合ニ於キマシテモ、扶助法
  ノ扶助ノ豫算ハ三百九十万圓デアリマシテ、
  是ハ平時ノ場合デアリマス、現在ノ如キ事
  變ガ起ッテ居ル場合ニ於キマシテハ、他ニ方
  法ヲ考ヘルノガ當然デアルト思フノデアリ
  マス、而モ本議會ノ豫算委員會ニ於キマシ
  テハ、追加豫算第二號、第三號ヲ可決スル
  ニ當リマシテ、民政黨、政友會、社會大衆
  黨ノ三派ガ一致ヲ致シマシテ、次ノ如キ附
  帶決議ヲ附ケテ居ルノデアリマス、二ツノ
  附帶決議ヲ附ケテ、其第一項ハ「政府ハ北
  支事變ニ關スル應召兵士ノ家族救助ニ就テ
  ハ軍事扶助法及軍人援助資金ノ運用ノミヲ
  以テシテハ充分ナラザルニ因リ右兵士ヲシ
  テ後顧ノ憂ナカラシムル爲積極的處置ヲ講
  ズベシ」ト云フ附帶決議ガ附ケラレテ居ル
  ノデアリマス、而モ此附帶決議ハ本議場ニ
  於テ滿場一致ヲ以テ通過ヲシテ居ルノデア
  リマシテ、此附帶條件ノ趣旨ニ鑑ミマシテ
  〓、政府ハ當然、唯單ニ之ヲ扶助法竝ニ所
  謂社會事業團體ニ委セルコトニアラズシテ、
  立法化スルト云フ責任ガアルト私共考ヘル
  ノデアリマシテ、ドウカ會期ハモウ本日デ
  終ヒデアリマスガ、併シ私共ハ少クトモ來
  ルベキ所ノ議會ニ對シテハ、成案ヲ得マシ
  テ、サウシテ立法化スルコトヲ切ニ望ミマ
  シテ、以上ヲ以テ趣旨辯明ニ代ヘル次第デ
  アリマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=80

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• 081・服部崎市

  ○服部崎市君　本案ハ江藤源九郞君外三名
  提出、決議案委員ニ併セ付託サレンコトヲ
  望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=81

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• 082・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　服部君ノ動議ニ御異
  議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=82

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• 083・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ-日程第
  百四十三、軍需工業國營化ニ關スル決議案
  ヲ議題ト致シマス、提出者ノ趣旨辯明ヲ許
  シマス-提出者西尾末廣君
  第百四十三軍需工業國營化ニ關スル決
  議案(龜井貫一郞君外四名提出)
  軍需工業國營化ニ關スル決議案
  軍需工業國營化ニ關スル決議
  政府ハ現下内外ノ情勢ニ鑑ミ軍需工業國
  營ノ具體案ヲ樹立シ之ヲ次期通常議會ニ
  提出スヘシ
  右決議ス
  〔西尾末廣君登壇〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=83

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• 084・西尾末廣

  ○西尾末廣君　「政府ハ現下內外ノ情勢ニ鑑
  ミ軍需工業國營ノ具體案ヲ樹立シ之ヲ次期
  通常議會ニ提出スヘシ、右決議ス」
  本決議案ニ對シマシテ簡單ニ趣旨ヲ說明
  致シタイト思フノデアリマス、近年國際的
  對立ハ益〓深化シ、各國トモ國家ヲ守ル爲
  ニ、武器ノ必要ガ多額ニナッテ來テ居ルノ
  デアリマス、我國ニ於キマシテモ亦此影響
  ヲ免レルコトガ出來マセヌノデ、武器ノ
  生產ガ盛ニ行ハレテ居ルノデアリマスル
  ガ、遺憾ナコトハ此武器生產ガ資本主
  義的營利經濟ニ任セラレテ居ル一事デア
  リマス、爲ニ軍需景氣ト云フ熟語ガハヤ
  ル程ニ、今日軍需景氣ガ起ッテ居ルノデア
  リマス、此事ハ我ガ國民生活上ニ相背反ス
  ル所ノ、二ツノ雙曲線ヲ描キ出シテ居ルノ
  デアリマス、卽チ其一ツハ資本家利潤ノ增
  大デアリ、他ノ一ツハ勞働者賃銀收入ノ激
  減デアリマス、卽チ私ノ手許ニアリマスル
  調査ニ依リマスルナラバ、機械製造工業ノ
  純益金ハ、昭和九年上期カラ昭和十一年下
  期ニ至ル間ニ、一億三千百万圓カラ二億千
  四百万圓ト云フ、約倍數ニ激增致シテ居ル
  ノデアリマス、然ルニ一方ニハ勞働者ノ定
  額賃銀ハ、日本銀行統計ニ依リマスルナラ
  バ、昭和九年ノ平均ガ八二·九、昭和十一年
  ガ八〇·七ト云フ風ニ却テ低落致シテ居ル
  ノデアリマス、而モ其上ニ軍需工業ノ股盛
  ガ主ナル原因トナリマシテ、物價ハ暴騰シ
  ツヽアルノデアリマス、勞働者ニ取リマシ
  テハ、賃銀低下ト物價騰貴ノ挾擊ニ遭ヒマ
  シテ、サウシテ此苦シイ狀態ヲ切リ拔ケル
  爲ニハ、已ムヲ得ズ過重ナル長時間勞働ニ
  從ッテ居ルノデアリマス、其結果ト致シマシ
  テ災害負傷率ハ激增致シテ居ルノデアリマ
  スルガ、昭和七年カラ十年ノ間ニ、災害負
  傷率、卽チ死亡者モ重傷者モ加ハッテ居ルノ
  デアリマスガ、ソレガ十二割ノ激增ヲ示シ
  テ居ルノデアリマス、此趨勢デ推算致シマ
  スルナラバ、本年ノ如キハ恐ラク十万人カ
  ラノ負傷者ガ出來テ居ルト思フノデアリマ
  スルガ、之ヲ一日ニ割ッテ見マスルト、洵
  二百八十人位ヅヽ每日死傷者ガ出テ居ルノ
  デアリマス、是ト同樣ニ職業ニ因ル所ノ罹
  病率モ亦激增致シテ居ルノデアリマス、卽
  チ之ニ依ッテ見マスルナラバ、軍需景氣ノ結
  果トシテ現レマシタノハ、勞働者ノ過大ナ
  犠牲デアリ、資本家ノ暴富デアリマス(拍
  手)更ニ之ヲ廣キ場面カラ見マスルナラバ、
  卽チ國民全般ニ付テ見マスルナラバ、本年度
  ノ如キ十四億ノ軍事豫算、又加フルニ五億
  圓ノ北支事件費ノ如キモ、國民大衆ハ祖國
  ノ爲ニハト云フノデ、一方ニ物價騰貴ニ苦
  ミナガラモ、進ンデ之ヲ負擔セントスル所
  ノ沒我的ナ愛國的ナ精神ヲ發露致シテ居ル
  ノデアリマス、此秋ニ於キマシテ、一方軍
  需資本家ノミガ特別ニ過大ナル暴利ヲ貪リ
  ツヽアルト云フコトハ、國民思想ノ上ニモ
  重大ナル惡影響ヲ與フルモノデアルト思フ
  ノデアリマス(拍手)
  軍需工業ノ國營化ハ旣ニ世界ノ大勢トナッ
  テ居ルノデアリマスルガ、其一例ヲ擧ゲマ
  スルナラバ、昨年八月佛蘭西ニ於テ「ブルム」
  内閣ハ軍需工業ノ國營ヲ斷行致シタノデア
  リマス、其結果勞働者ハ自分ノ造ッテ居ルモ
  ノガ資本家ノ營利ノ爲メデハナクシテ、直
  接國ヲ護ルモノヲ造ッテ居ルノダト云フノ
  デ、非常ニ積極的ナ熱意ヲ以テ仕事ニ携ッテ
  居ルノデアリマス(拍手)私ハ洵ニ佛蘭西ノ
  勞働者ノ心持ヲ思ヒマスルト、羨望ニ堪ヘ
  ナイノデアリマス、私ハ軍需工業ノミナラ
  ズ、一切ノ生產家、資本家ノ營利ノ爲メデ
  ハナク、ソレガ直接ニ國民全體ノ爲ニ、又
  國家ノ爲ニナルノダト云フ所ノ、積極的ナ
  意識的ナ心持デ、勞働者ガ勞働ニ携ハルヤウ
  ニシナケレバナラヌト爾來念願致シテ居ル
  ノデアリマス(拍手)サウ云フ立場カラ致シ
  マスルナラバ、ソレノ一步ト致シマシテ、
  此軍需工業ノ國營案ヲ是非トモ實現致シタ
  イト考ヘルノデアリマス、又現在及ビ將來
  ニ亙リマシテ擧國一致ガ要望サレテ居ルノ
  秋且ツ生產力ヲ擴充シ、以テ健全ナル財
  政經濟ヲ樹立シナケレバナラヌト云フコト
  ガ强調サレテ居ルノ秋、最早利己的ニシテ
  營利主義ヲ基調トスル所ノ資本主義生產ハ、
  斷然揚棄シナケレバナラヌノデアリマス、
  而シテ之ニ代フルニ計畫經濟ヲ以テシナケレ
  バナラヌノデアリマス、ソレヘノ過程ト致
  シマシテ、少クトモソレヘ一步近付クト云
  フ意味ニ於キマシテ、此際軍需工業ノ國營
  化ヲ絕對ニ必要ト認メルノデアリマス、是
  レ本案ヲ提出致シマシタ所ノ理由デアリマ
  ス、何卒速ニ御審議御贊成下サランコトヲ
  切望スル次第デアリマス(拍手)

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=84

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• 085・服部崎市

  ○服部崎市君　本案ハ江藤源九郞君外三名
  提出、決議案委員ニ併セ付託セラレンコト
  ヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=85

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• 086・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　服部君ノ動議ニ御異
  議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=86

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• 087・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)·御異議ナシト認メマ　ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=87

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• 088・服部崎市

  ○服部崎市君　本日ハ是ニテ散會セラレン
  コトヲ望ミマス

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=88

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• 089・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　服部君ノ動議ニ御異
  議アリマセヌカ
  〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕

  発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007113242X01319370807&spkNum=89

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• 090・小山松壽

  ○議長(小山松壽君)　御異議ナシト認メマ
  ス、仍テ動議ノ如ク決シマシタ
  諸君、一言御挨拶ヲ申述べマス、第七十一
  囘帝國議會ノ會期ハ、本日ヲ以テ終了致シマ
  シタ、時會〓炎暑ノ折柄ニモ拘ラズ、現下ノ
  時局ニ鑑ミラレ、最モ嚴肅ノ裡ニ北支事件ニ
  關スル追加豫算案竝ニ北支事件特別稅法案
  ヲ初メ、事件關係ノ各種重要議案ハ總テヲ
  議了致シ、其他ノ議案モ殆ド總テ之ヲ議了
  致シマシタ、是レ一ニ諸君御精勵ノ結果デ
  アリマス、玆ニ連日ノ御勞劬ニ對シ謹ンデ
  感謝ノ意ヲ表シマス
  〔拍手起ル〕
  閉院式ノ御日取ハ仰出サレ次第、公報ヲ
  以テ御通知致シマス、是ニテ散會致シマス
  〔拍手起ル〕
  午後五時三十七分散會
  〔左ノ報〓ハ朗讀ヲ經サルモ參照ノ爲
  玆ニ揭載ス〕
  一、今七日貴族院ニ於テ本院ノ送付ニ係ル
  左ノ政府提出案ヲ可決シタル旨同院ヨ
  リ通牒ヲ受領セリ
  船員法改正法律案(政府提出、衆議院送
  付
  通信事業特別會計ニ於ケル簡易生命保險
  及郵便年金ノ事務ノ取扱ニ要スル經費ニ
  關スル法律案(政府提出、衆議院送付)
  昭和十二年度歲入歲出總豫算追加案第
  四號)
  昭和十二年度各特別會計歲入歲出豫算追
  加案(特第四號)
  豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲ス
  ヲ要スル件(追第一號)
  北支事件特別稅法案
  昭和十二年法律第四十九號中改正法律案
  特別會計ニ於ケル北支事件特別稅收入ニ
  相當スル金額ヲ一般會計ニ繰入ルルコト
  ニ關スル法律案
  一今七日貴族院ニ於テ本院ノ送付ニ係ル左
  ノ議案ニ對シ承諾スルコトヲ議決シタル
  旨同院ヨリ通牒ヲ受領セリ
  昭和十年度第一豫備金
  支出ノ件
  昭和十年度特別會計第
  一豫備金支出ノ件
  昭和十年度特別會計豫
  備費支出ノ件
  昭和十年度滿洲事件第
  一豫備金支出ノ件
  自昭和十一年一月昭和
  至同年三月
  十年度第二豫備金支出
  ノ件
  自昭和十一年一月昭和
  至同年三月
  十年度豫備金外ニ於テ
  豫算超過及豫算外支出
  ノ件
  自昭和十一年一月昭和
  至同年三月
  十年度特別會計第二豫
  備金支出ノ件
  自昭和十一年一月昭和
  至同年三月
  十年度特別會計豫備金
  外ニ於テ豫算超過及豫
  算外支出ノ件
  昭和十一年度第二豫備
  金支出ノ件
  昭和十一年度特別會計
  第二豫備金支出ノ件
  昭和十一年度特別會計
  豫備金外ニ於テ豫算外
  支出ノ外
  一今七日議長ニ於テ選定シタル委員左ノ如
  シ
  決議案
  制定ノ件)(江藤源九郞君外三名提出)
  三件委員
  松尾四郞君
  小泉純也君
  山田順策君
  手代木隆吉君
  工藤十三雄君
  匹田銳吉君
  高畠龜太郞君
  赤松克麿君
  田万〓臣君
  (承諾ヲ求ムル件)
  (戰時竝事變陸海軍應召者保護法
  外
  眞鍋儀十君
  大野一造君
  武知勇記君
  大石倫治君
  丸山辨三郞君
  森榮藏君
  佐保畢雄君
  小池四郞君
  中原謹司君
  本期議會ニ於ケル議案、請願、質問ノ總數及結果
  政府提出議案五十六件
  內
  豫算案九件可決
  決算(林件、前期餐會ニ絕問ラシネ〓ノノ件是認
  モノナルニ依リ提出件數ニ加ヘス
  國有財產增減總計算書(同前)件是認
  承諾ヲ求ムル議案十二件承諾
  法律案三十五件
  內
  三十三件可決
  件修正議決
  件委員會審査未了
  議員提出議案百六十二件
  內
  法律案十五件
  內
  一件可決
  四件修正議決(二件宛併合シテ)
  各一案ト爲ス
  八件委員會審査未了
  二件議事日程ニ上リタルモ議題トナラス
  上奏案件可決
  建議案百三十六件
  內
  百三件可決
  三件宛併合シテ一案ト爲シ
  二十八件修正議決タルモノ三、二件宛併合シ
  テ一案トナシタルモノ
  九、修正シタルモノ一件
  一件否決
  作撤囘許可
  件議決不要
  二件委員會審査未了
  決議案七件
  內
  三件可決
  四件委員會審査未了
  重要動議
  請願受理件數三百七十七件
  內
  特別報〓三百二十八件
  特種報〓
  質問
  一今七日參考トシテ政府ニ送附シタル請願
  左ノ如シ
  恩給法中一部改正ノ請願二通
  二十五歲未滿飮酒取締法制定ノ請願
  三通
  煙草耕作者救濟ニ關スル請願二通
  義務〓育年限延長ニ關スル請願通
  重要肥料業統制法撤廢ニ關スル請願
  通
  五〓山部分林無償下附ニ關スル請願
  通
  吳市會解散ニ關スル請願一通
  小山式血液循環療法ニ關スル請願通
  二重橋前廣場ニ國旗揭揚柱建設ノ請願
  通
  二十五歲未滿者及學生生徒飮酒禁止法
  制定反對ノ請願三通
  酒類釀造販賣輸入竝娼妓貸座敷制度廢
  止ニ關スル請願通
  小學校正科目ニ「ローマ」字〓授採用ノ
  請願一通
  豆酸港修築ノ請願通
  全購聯ノ護謨工業界進出防止ニ關スル
  請願通
  三件可決
  採擇
  四十九件政府參考送付
  十九件孰レモ書面答辯ヲ受領シタルニ依リ
  口頭質問ヲ爲サス
  生地人絹布輸出絕對不許可ニ關スル請
  願二通
  生地人絹織物輸出ニ關スル請願二通
  〔原夫次郞君演說參照〕
  昭和十一年二月ノ總選擧違反事件ニ付全
  國各府縣警察署ニ於テ呼出ノ上取調ヲ爲
  シタル人員中檢事局ニ送致シタル人員調
  昭和十二年三月三日第七十議會豫算
  委員會ニ內務省ヨリ提出ニ係ル參考
  資料(內務省警保局)
  ○衆議院議員總選擧違反事件ニ付取調
  ヲ爲シタル人員調
  廳府縣呼出總人員送局人員
  北海道一、四七二一、〇〇九
  靑森四七四四一三
  岩手二二一一七四
  宮城五〇一三七一
  秋田五五二二八九
  山形二五七二二四
  福島四八〇三五四
  茨城四七一三六七
  栃木三三九二五五
  群馬四五八三九九
  埼玉一六二一二、
  千葉八九四六六三
  警視廳三、三二七一、四七一
  神奈川一、四六七一、〇四二
  新潟一、〇四二七〇六
  富山五〇四二
  石川三一六一一二
  福井二三六一二一
  梨三四九二九三
  野一、〇七八七二五
  愛靜岐長山阜一、三〇〇五八八
  岡六三九五一八
  知七五〇六一四
  三重六七八三八三
  賀六九六三五一
  都一、一二〇三四五
  奈兵大京滋阪六八〇五三八
  庫六五六三六〇
  良一八〇九二
  和歌山三四一二六〇
  鳥取二二五一四五
  島根三二五二三〇
  岡山五一二四三六
  廣島三三八二六六
  山口三五二一八〇
  德島四六一二二八
  香川二三一一五七
  愛媛四二五一九九
  高知三四八二七四
  福岡一、一七二六六九
  佐賀二八二一八一
  長崎一、一八八四七一
  熊本一一八五九
  大分三三六三〇〇
  宮崎六八三六四六
  鹿兒島三二二二五二
  沖繩五二六三四四
  合計二、九〇三〇一八、二三九

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