1. 会議録本文
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000・会議録情報
會議
昭和十五年二月十五日（木曜日）午前十時二十六分開議
出席委員左の如し
委員長 中野治介君
理事 多田滿長君 理事 野方次郎君
理事 中野寅吉君
中川重春君 高木粂太郎君
松尾三藏君 眞鍋儀十君
小林房之助君 山本厚三君
飯田助夫君 小野寅吉君
田代正治君 太田理一君
永田良吉君 田中好君
米窪滿亮君 小山亮君
三田村武夫君 岩瀬亮君
出席政府委員左の如し
大藏政務次官 木村正義君
大藏省理財局長 相田岩夫君
大藏書記官 前田克已君
拓務書記官 森重干夫君
朝鮮總督府財務局長 水田直昌君
臺灣總督府財務局長 中嶋一郎君
保險院總務局長 佐藤基君
本日の會議に上りたる議案左の如し
船員保險特別會計法案（政府提出）
船員保險事業の經營に伴ふ關係各會計間の分擔及關渉に關する法律案（政府提出）
臺灣事業公債法中改正法律案（政府提出）
臺灣官設鐵道用品資金會計法中改正法律案（政府提出）
朝鮮事業公債法中改正法律案（政府提出）発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007512063X00219400215&spkNum=0
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001・中野治介
○中野委員長 是カラ會議ヲ始メルコトニ
致シマス、皆サンニ御諮リ致シマスガ、參
考資料必要ノ方ハ書面デ以テ御申出アルヤ
ウニ願ヒタウゴザイマス
ソレカラ次ニ御諮リシタイノハ議事進行
ノ順序デゴザイマスガ、一括シテ說明ヲ聽
キ審議ヲ始メルコトニ致シマスノモ一ツノ
方法、一括シテ說明ヲ聽キ個々分々ニ進行
スルノモ一ツノ方法、個々ニ說明ヲ聽キ個
個ニ進行シテ行キマスノモ一ツノ方法デア
リマスガ、總體一括致シマシテ說明ヲ聽キ
總體ニ付テ審議ヲ進メテ行キタイト思ヒマ
スガ、如何デゴザイマスカ
(「贊成」ト呼フ者アリ〕発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007512063X00219400215&spkNum=1
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002・中野治介
○中野委員長 ソレデハサウ云フ風ニ致シ
マシテ、政府委員ノ說明ヲ求メマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007512063X00219400215&spkNum=2
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003・木村尚達
○木村政府委員 當委員會ニ付託ニ相成ツ
テ居リマス船員保險特別會計法案外四件ノ
提出ノ理由ヲ說明致シマス
先ヅ船員保險特別會計法案提出ノ理由
ハ、本會議ニ於テモ申上ゲマシタ通リデ
アリマシテ、船員保險法ニ基キマシテ、
政府ハ船員保險事業ヲ經營スルコトト相
成リマシタ所、之ニ關スル歲入歲出ノ內
關東州、朝鮮及ビ臺灣ニ於ケル船員保險
事業ノ歲入歲出等ニシテ、ソレ〓〓關東
局及ビ朝鮮總督府及ビ臺灣總督府ノ各特別
會計ノ所屬ト致シマスルモノ以外ノ歲入歲
出ハ、政府ノ經營スル他ノ保險事業ノ場合
ニ於ケルト同樣、之ヲ他ノ會計ト區分經理
スルノヲ適當ト認メマシテ、特別會計設置
ニ關スル本法律案ヲ提出致シマシタ次第デ
アリマス
次ニ船員保險事業ノ經營ニ伴フ關係各會
計間ノ分擔及ビ關渉ニ關スル法律案提出ノ
理由ハ、船員保險法ニ於テ療養ノ給付及ビ傷
病手當金ヲ除ク保險給付ニ要スル費用ノ
五分ノ一ハ國庫ニ於テ負擔スルコトニナツ
テ居リマスルガ、當該被保險者ガ內地、關
東州、朝鮮及ビ臺灣ノ中二以上ノ地域ニ於
ケル被保險者デアリマシタ場合ハ、各地域
ノ會計ハ一定ノ標準ニ依リ國庫負擔金ノ分
擔ヲ爲スノ必要ガアリマスノト、別途提出
致シマシタ船員保險特別會計法案ニ於テ關
東州、朝鮮及ビ臺灣ニ於ケル船員保險事業
ノ歲入歲出等ニ關シテハソレ〓〓關東局、
朝鮮總督府及ビ臺灣總督府ノ各特別會計ニ
所屬セシムルコトヲ得ルコトト致シマシタ
ル關係上、相互ニ資金ノ繰入ヲ爲シ得ルノ
途ヲ開クノ必要ガアリマスル爲、本法律案
ヲ提出致シマシタ次第デアリマス
次ニ臺灣事業公債法中改正法律案提出ノ
理由ハ臺灣總督府特別會計ニ於ケル既定
繼續費、鐵道建設費ニ追加致シマシタル高
雄港臨港線及ビ新高港臨港線建設工事ニ要
スル經費九百四十八万圓竝ニ既定繼續費、
臺北及ビ高雄驛改良費ヲ改稱シテ停車場改
良費トシ、右繼續費ニ追加致シマシタル南
部操車場ノ設置費及ビ新竹驛、新營驛及ビ
花蓮港驛改良ニ要スル經費六百八十四万千
圓、合計千六百三十二万千圓ノ內千六百万
圓ハ同特別會計歲計ノ現狀竝ニ其ノ經費ノ
性質ニ顧ミマシテ之ヲ公債財源ニ依ルコト
ト致シマシタル爲、現行ノ臺灣事業公債法
ニ依ル公債ノ發行限度ヲ千六百万圓ダケ增
加スルノ必要ガアリマスノデ、本法律案ヲ
提出致シマシタ次第デアリマス
次ニ臺灣官設鐵道用品資金會計法中改正
法律案提出ノ理由ハ、臺灣官設鐵道用品資
金ハ現行ノ臺灣官設鐵道用品資金會計法第
二條ノ規定ニ依リマスレバ、百万圓ト相成
ツテ居ルノデアリマスルガ、臺灣ニ於ケル
官設鐵道事業ノ增大ニ伴ヒマシテ、臺灣官
設鐵道用品資金特別會計ニ於ケル歲入歲出
モ亦著シク增加致シマシタル結果、從來ノ
資金額ヲ以テシマシテハ、本會計本來ノ機
能ヲ發揮スルコト困難トナルニ到ルノ虞ア
ル狀況ナルニ顧ミマシテ、本資金ノ法定額
ヲ二百万圓ニ增額シ、其ノ不足額ハ臺灣官
設鐵道事業ノ狀況ニ應ジ、財政ノ許容スル
所ニ從ヒマシテ、漸次臺灣總督府特別會計
ヨリ之ヲ繰入ルルコトト致シマスル等ノ
爲臺灣官設鐵道用品資金會計法中改正ヲ
爲スノ必要ガアリマスルノデ、本法律案ヲ
提出致シマシタ次第デアリマス
最後ニ朝鮮事業公債法中改正法律案提出
ノ理由ハ朝鮮總督府特別會計ニ於ケル既定
繼續費鐵道建設及ビ改良費、道路修築改良
費、港灣修築改良費及ビ送電施設費ノ追加
額等二億九千百五十餘万圓中二億八千六百
九十餘万圓ニ付キマシテハ、同特別會計歲
計ノ現狀竝ニ其ノ經費ノ性質ニ顧ミマシ
テ、之ヲ公債財源ニ依ルコトト致シマシタ
ル所、鐵道建設及ビ改良費既定額ノ内公債
財源ニ依ル豫定ナリシモノヲ普通財源支辨
ニ振替ヘマスルモノ等ガ千七百餘万圓アリ
マスル爲、差引二億六千九百九十万圓ダケ
現行ノ朝鮮事業公債法ニ依ル公債ノ發行限
度ヲ增加スルノ必要ガアリマスノデ、本法
律案ヲ提出致シマシタ次第デアリマス
以上說明致シマシタ各法律案ニ付キマシ
テハ、何卒御審議ノ上速ニ御贊成アランコ
トヲ希望スル次第デアリマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007512063X00219400215&spkNum=3
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004・中野治介
○中野委員長 此ノ案件ニ付キマシテハ質
疑ノ申出モゴザイマセヌ、此ノ儘ニナツテ
居リマスルガ、ドウ計ラヒマスカ、資料ノ
要求ガ只今アリマスレバ早速御願致シマ
ス-ソレデハ本日ハ是デ打切リマシテ
次會ハ火曜ノ二十日午前十時カラ開ク豫定
ニ致シテ置キマス、本日ハ是デ散會致シマ
ス
午前十時三十五分散會発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007512063X00219400215&spkNum=4
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