1. 会議録本文
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000・会議録情報
會議
昭和十七年一月二十四日(土曜日)午後一時十五分開議
出席委員左の如し
委員長 勝正憲君
理事 松永義雄君 理事 川崎末五郎君
理事 駒井重次君 理事 大石倫治君
理事 河野密君
伊藤五郎君 猪野毛利榮君
卯尾田毅太郎君 宇賀四郎君
小高長三郎君 小野謙一君
岡本實太郎君 小畑虎之助君
加藤鯛一君 篠原陸朗君
立川平君 豐田收君
大橋清太郎君 藤本捨助君
松田竹千代君 眞鍋儀十君
村上紋四郎君 森肇君
山本芳治君 田川大吉郎君
百瀬渡君 金井正夫君
佐竹晴記君 青木作雄君
森田福市君
同月二十三日委員古屋慶隆君及小山邦太郎君辭任に付其の補闕として大橋清太郎君及加藤鯛一君を議長に於て選定せり
出席國務大臣左の如し
大藏大臣 賀屋興宣君
出席政府委員左の如し
内務次官 湯澤三千男君
大藏省主税局長 松隈秀雄君
大藏書記官 平田敬一郎君
大藏書記官 池田勇人君
本日の會議に上りたる議案左の如し
所得税法中改正法律案(政府提出)
法人税法中改正法律案(政府提出)
所得税法人税内外地關渉法中改正法律案(政府提出)
相續税法中改正法律案(政府提出)
織物消費税法中改正法律案(政府提出)
物品税法中改正法律案(政府提出)
電氣瓦斯税法案(政府提出)
廣告税法案(政府提出)
馬券税法案(政府提出)
印紙税法中改正法律案(政府提出)
臨時利得税法中改正法律案(政府提出)
特別法人税法中改正法律案(政府提出)
營業税法中改正法律案(政府提出)
臨時租税措置法中改正法律案(政府提出)
國庫出納金端數計算法中改正法律案(政府提出)
戰時災害國税減免法案(政府提出)
所得税等の日滿二重課税防止に關する法律案(政府提出)
地方分與税法中改正法律案(政府提出)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=0
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001・勝正憲
○勝委員長 ソレデハ是ヨリ開會致シマス、
本委員會ニ審査ヲ委託セラレマシタ所ノ所
得稅法中改正法律案、法人稅法中改正法律
案所得稅法人稅內外地關涉法中改正法律
案相續稅法中改正法律案、織物消費稅法
中改正法律案、物品稅法中改正法律案、電
氣瓦斯稅法案、廣告稅法案、馬券稅法案、印
紙稅法中改正法律案、臨時利得稅法中改正
法律案、特別法人稅法中改正法律案、營業
稅法中改正法律案、臨時租稅措置法中改正
法律案、國庫出納金端數計算法中改正法律
案戰時災害國稅減免法案、所得稅等ノ日
滿二重課稅防止ニ關スル法律案、地方分與
稅法中改正法律案、以上ノ十八案ヲ議題ニ供
シマス、是ヨリ大藏大臣ノ說明ヲ求メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=1
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002・賀屋興宣
○賀屋國務大臣 本委員會ニ付託トナリマ
シタ所得稅法中改正法律案外十六件ノ法律
案ニ付キマシテ、提案ノ理由ヲ說明申上ゲ
タイト存ジマス
本會議ニ於テモ說明致シマシタ如ク、政
府ハ財政ノ需要、國民生活及ビ國民經濟ニ
及ボス影響等ニ付キマシテ愼重考究ヲ遂ゲ
マシタ上、稅制ノ全般ニ亙ル增稅計畫ヲ立
テルノ必要ヲ認メタノデアリマス、ソレデ
曩ニ早急實施ヲ要シマスル分ニ付キマシデ、
酒稅其ノ他ノ間接稅ヲ中心トスル增稅案ヲ
第七十七囘帝國議會ニ提案ヲ致シマシテ、
其ノ御協贊ヲ經マシテ既ニ實施致シテ居ル
ノデアリマスルガ、今囘更ニ增加致シマス
ル臨時軍事費ノ一部ニ充テマスル爲ニ、直
接稅ヲ中心トスル增稅ヲ行ヒ、是ト共ニ必
要ナル稅法ノ改正ヲ行フコトト致シマシテ、
之ニ關スル法律案ヲ本議會ニ提案致シタ次
第デアリマス
今囘ノ增稅案ノ作成ニ當リマシテハ、戰
時ニ於ケル財政需要ニ對應シテ國庫收入ノ
增加ヲ圖リ、之ニ依ツテ戰時財政ヲ强化ス
ルコトガ主眼デアリマスルガ、一面其ノ實
行ノ結果ト致シテ購買力ノ吸收、消費ノ抑
制ニモ資スルコトデアリマス、ソレ等ノ見
地カラ現下ニ於ケル經濟情勢及ビ國民負擔
力ヲ考慮シツツ、分類所得稅ノ增徵ヲ中心
ト致シマシテ、各種ノ直接稅ニ付キ相當稅
率ヲ引上ゲマスルト共ニ、現行間接稅ノ一
部ニ付キマシテモ、必要ナル增徵ヲ行フコ
トト致シタノデアリマスルガ、其ノ外ニ電
氣瓦斯稅、廣告稅及ビ馬券稅ヲ創設致シタ
ノデアリマス、尙ホ貯蓄ノ增强、生產力ノ
擴充、產業ノ再編成、特ニ中小工業ノ再編
成竝ニ人口及ビ國民保健政策ノ圓滑ナル
遂行ニ資スル等ノ爲メ、適當ト認メラルル
租稅上ノ措置ヲ講ズルコトト致シタノデア
リマス、以下今囘ノ增稅案ノ內容ニ付キマ
シテ御說明申上ゲマス
先ヅ分類所得稅デアリマスガ、先ニ述ベマ
シタ今次增稅ノ趣旨ニ鑑ミマシテ、增稅ノ
主眼ヲ之ニ置クコトト致シ、廣ク國民ハ其
ノ能力ニ應ジテ戰費ヲ負擔スルコトトシ、
一面ニ購買力ノ吸收ニ資スル見地ヨリ、各
種所得間ノ負擔ノ權衡ニ留意シツツ、稅率
ノ引上及ビ免稅點之ハ基礎控除ノ引下ヲ行
ヒ、總額ニ於テ大體五割五分ノ增徵ヲ行フ
コトト致シタノデアリマス、其ノ改正ノ要
點ハ、第一ニ稅率ノ引上デアリマス、卽チ
不動產所得ニ付テハ百分ノ十ヲ百分ノ十六
ニ、配當利子所得ニ付キマシテハ百分ノ十
ヲ百分ノ十五ニ、營業所得ニ付キマシテハ
百分ノ八·五ヲ百分ノ十三ニ、營業以外ノ事
業所得ニ付キマシテハ百分ノ七·五ヲ百分
ノ十二ニ、又勤勞所得ニ付テハ百分ノ六ヲ
百分ノ十ニ引上ゲルコトニ致シタノデア
リマス、之ニ伴ヒマシテ配當利子所得中ノ
國債及ビ地方債ノ利子、銀行貯蓄預金等ノ
利子ニ付テモ、稅率ヲソレ〓〓百分ノ五ダ
ケ引上ゲマシタ、少額ノ事業所得、山林ノ
所得、退職所得等ニ付キマシテモ適當ナル
引上ヲ行フコトト致シタノデアリマス、尙
ホ不動產所得ノ稅率引上ニ伴ヒ、少額ノモ
ノニ付テハ負擔ヲ多少緩和スルヲ適當ト認
メマシテ、稅率ヲ百分ノ十四ニ致シマシタ
第二ハ、不動產所得ノ免稅點二百五十圓デ
アリマスルノヲ百五十圓ニ引下ゲ、事業所
得及ビ山林ノ所得ノ基礎控除五百圓ヲ四百
圓ニ下ゲマシタ、勤勞所得ノ基礎控除七百
二十圓ヲ六百圓ニ下ゲマシタ、退職所得ノ
控除一万圓ヲ五千圓ニ引下ゲタノデアリマ
ス
第三ハ、右ノ增稅ニ伴ヒ扶養家族多キ者
ノ負擔ヲ緩和シマスルコトハ、負擔ノ衡平
ノ見地ヨリ見マシテモ、人口及ビ國民保健
政策ノ見地カラ考ヘマシテモ、此ノ際適當
ナル措置ト存ゼラレマスルノデ、扶養家族
ノ控除額ヲ現行年百五十圓ノ百分ノ八、卽
チ月一圓デアリマスルノヲ年二百圓ノ百分
ノ十二、卽チ月二圓ニ引上ゲマスルト共ニ、
控除ヲ受クベキ所得者ノ範圍ヲ擴張シテ、
綜合所得稅ヲ納ムル者ニ付テモ控除ヲ認ム
ルコトト致シ、更ニ五人以上ノ子女ヲ有ス
ル所得者ニ對シマシテハ、特ニ控除額ヲ年
二百圓ノ百分ノ十八、卽チ月三圓ニ致シタ
ノデアリマス
第四ハ、生命保險料ニ付テモ、此ノ際控
除額ヲ相當程度引上ゲルコトヲ適當ナリト
認メマシテ、現行年二百圓以內ニ於テ拂込
保險料ノ百分ノ六トアリマスルノヲ、年二
百四十圓以內ニ於テ百分ノ十ト致シタノデ
アリマス
第五ハ、銀行貯蓄預金、產業組合貯金等
ニ付キマシテハ、從來三千圓ヲ限度トシテ
所得稅ヲ免除シテ居ルノデアリマスガ、之
ニ付テモ貯蓄ノ奬勵、郵便貯金頂入最高限
度ノ引上等ヲ考慮致シマシテ、五千圓ニ引
上ゲルコトト致シタノデアリマス
第六ハ、株式ノ〓算市場ニ於ケル取引ニ
因ル所得ニシテ、從來課稅セラレナカツタ
e
モノガアリマス、之ニ付テモ他ノ所得トノ
權衡上、新タニ分類所得稅ヲ課スルコトト
致シマシテ、株式ノ〓算取引ヨリ生ジタル
所得ヨリ三千圓ヲ控除シタル殘額ニ對シ、
百分ノ二十五乃至百分ノ五十五ノ稅率ニ依
リ課稅スルコトト致シタノデアリマス、尤
モ此ノ課稅ハ昭和十八年分ヨリ行フノデア
リマス
次ニ綜合所得稅ニ付キマシテハ、第一ニ
課稅最低限ハ從來五千圓デアリマシタガ、
各方面共ニ負擔ヲ增加スル要アル此ノ際ト
致シマシテハ、之ヲ引下ゲルヲ適當ト認メ
マシテ三千圓ト致シタノデアリマス、第二
ニ稅率ニ付キマシテハ、現行法ニ於ケル稅
率ガ旣ニ相當高率ノ課稅ヲナシテ居リマス
ル點ヲモ考ヘマシテ、大體二割ノ引上ヲ行
フコトト致シ、三千圓ヲ超ユル部分ニ對ス
ル百分ノ六乃至五十万圓ヲ超ユル部分ニ對
スル百分ノ七十二ノ稅率ニ於テ課稅スルコ
トト致シタノデアリマス、右ノ稅率引上ニ
對應致シマシテ、公社債、銀行預金ノ利子
等ニ付テ源泉課稅ヲ選擇シタル場合ニ於ケ
ル綜合所得稅ノ稅率ヲ百分ノ十五ヨリ百分
ノ二十五ニ引上ゲタノデアリマス、第三ニ
配當所得ニ付キマシテハ、分類所得稅ヲ課
スル場合ニ其ノ一割ヲ控除シテ課稅シ、綜
合所得稅ヲ課スル場合ニハ分類所得稅ニ於
テ輕減サレタ稅額ヲ加算シテ居ルノデアリ
マスルガ、今囘右ノ加算ヲ廢止スルコトト
致シタノデアリマス
次ニ法人稅ニ付テハ、分類所得稅及ビ綜
合所得稅ノ增徵トノ權衡、增稅ガ經濟界ニ
與フル影響等ニ付キ者慮致シマシタ結果、
所得ニ對スル稅率ヲ百分ノ十八ヨリ百分ノ
二十五ニ引上ゲルコトト致シマシタ、同族
會社ノ加算稅率ニ付キマシテモ現行稅率百
分ノ二十乃至百分ノ六十五ヲ、百分ノ二十
四乃至百分ノ七十二ニ引上ゲルコトト致シ
タノデアリマス
次ニ臨時利得稅ニ付キマシテハ、戰時ニ
於ケル超過利得ニ相當重課スルノ趣旨ニ依
リマシテ、法人臨時利得稅ニ於テハ、利得
金額ノ區分ヲ改正スルト共ニ、稅率ヲ百分
ノ二十五乃至百分ノ六十五デアリマスルモ
ノヲ、百分ノ三十五乃至百分ノ七十五ニ引
上ゲタノデアリマス、併シ一面小法人ニ付
テハ從來通リ稅率ヲソレ〓〓百分ツ十輕減
スルコトト致シマシタ外、昭和十二年以後
ニ第一事業年度ノ終了スル法人ニシテ積立
金ノ少額ナルモノニ付キマシテハ、其ノ企
業ノ基礎ヲ堅實ナラシムル趣旨ヨリ致シマ
シテ、一定ノ利得ニ對シ稅率ノ引上ヲ見合
セテ、負擔ノ緩和ヲ圖ルコトト致シタノデ
アリマス、個人ノ臨時利得稅ニ付キマシテ
ハ、營業利得ニ對スル稅率現行百分ノ三十
デアルモノヲ百分ノ三十五ニ引上ゲマシタ
又不動產等ノ讓渡ニ因リ利得ヲ得ル者ニ對
シ課稅致シマセヌコトハ、負擔衡平ノ見地
カラ見マシテ、適當デナイト認メラレマス
ノデ船舶、鑛業權等ノ讓渡利得ト同樣之ニ
課稅スルコトト致シ、稅率ニ付キマシテモ
現行百分ノ二十五トアリマスルノヲ、百分
ノ二十五乃至百分ノ五十五ノ超過累進率ニ
改メタノデアリマス、此ノ讓渡利得ニ關ス
ル改正案ハ昭和十八年分ヨリ適用スルコト
ト致シテ居ルノデアリマス
·次ニ特別法人稅ニ付キマシテハ、一四ノ
法人ニ對スル法人稅ノ增徵ニ對應シ、產業
組合其ノ他ノ特別ノ法人ニ對シテモ負擔ヲ
增加スル爲メ、現行稅率百分ノ六ヲ法人稅
ノ半額、卽チ百分ノ十二·五ニ引上ゲルト同
時ニ、森林法ノ改正ニ依リ森林組合及同聯
合會ガ出資ヲ有シ、且ツ經濟行爲ヲナシ
得ルコトガ認メラレルコトトナリマシタノ
デ、他ノ特別ノ法人トノ權衡上是等ニ對シ
マシテモ、新タニ本稅ヲ課稅スルコトト致
シタノデアリマス
次ニ相續稅デアリマスガ、右ニ述ベマシ
タ如ク所得ニ對シ相當ノ增稅ヲ致シマス關
係上、財產ニ對シマシテモ此ノ際或ル程度
負擔ヲ增加スルヲ適當ト認メマシテ稅率ノ
引上ヲナシ、總稅額ニ於テ二割程度ノ增徵
ヲ行フコトト致シタノデアリマス、尙ホ相
續稅ニ付キマシテハ今囘ノ增稅ニ伴ヒマシ
六、次ノ二ツノ點ニ付テ改正ヲ行フコトト
致シマシタ、卽チ第一點ハ扶養家族アル者
ノ負擔ヲ緩和スル爲メ、控除額ヲ現行千圓
ヨリ千五百圓ニ引上ゲタコトデアリマス、
第二ニ增稅ニ因リ負擔ガ相當增加致シマス
關係上、納稅ノ便ニ資スル爲メ、不動產ニ
依リ物納シ得ベキ稅額ノ範圍ヲ二割程度擴
張セントスルノデアリマス
次ハ間接稅デアリスマガ、織物消費稅ニ
付キマシテハ、現在ノ負擔ヲモ考慮シタル
上、稅率ヲ百分ノ十ヨリ百分ノ十五ニ引上
ゲタノデアリマス、尤モ人造絹織物等ノ中、
一般大衆ノ生活ニ關係ノ深イ織物ニ付キマ
シテハ、臨時的措置トシテ現行稅率百分ノ
十ヲ据置クコトト致シタノデアリマス
其ノ他物品稅中「マッチ」ニ付テハ現行稅
率千本ニ付キ五錢デアリマスルノヲ、千本
ニ付キ十錢ニ引上ゲマシタ、又印紙稅ニ付
キマシテハ、物品切手ヲ除キ、最近屢次ノ
增稅ニ営リ之ヲ增徵シナカツタ點ヲモ考慮
シマシテ、例ヘバ受取書ニ付キマシテハ三
錢ヲ五錢ニ、委任狀ニ付キマシテハ二錢ヲ
三錢ニ引上ゲ、總稅額ニ於テ七割程度ノ增
稅ヲ行フコトト致シマシタ
次ニ新稅ト致シマシテハ、電氣瓦斯稅、
廣〓稅及ビ馬券稅ヲ創設スルコトト致シタ
ノデアリマス、電氣瓦斯稅ハ住宅、商店等ニ
於ケル電氣又ハ瓦斯ノ使用ニ付キマシテハ、
他ノ消費稅トノ權衡上應分ノ負擔ヲナサシ
ムルヲ適當ト認メラレマスルノミナラズ、
之ニ課稅スルコトニ依リマシテ、消費ノ抑
制ニモ資シ得ルトノ見地ヨリ致シマシテ、
住宅、商店、旅館、劇場等ノ用ニ使用スル
電氣瓦斯ノ消費料金ガ一月三圓以上ノモノ
等ニ對シマシテ、料金ノ百分ノ十ノ稅率ヲ
以テ課稅セントスルノデアリマス、尙ホ十
六燭ノ定額燈ヲ四個又ハ普通ノ瓦斯七輪ヲ
二個程度使用スル者ニ對シテハ、一月三圓
以上ニ上リマス場合ニ於テモ課稅セザルコ
トト致シテ居ルノデアリマス
廣〓稅ハ、廣告ハ通常營業ニ關スルモノ
デアリマシテ、之ニ依リマシテ營業上ノ利
益ヲ相當增加シ得ルモノデアリ、又營業ニ
關セザルモノニ付キマシテモ、斯カル方面
ニ對スル支出ハ相當擔稅力アリト認メラレ
マスノデ、之ニ付テモ或ル程度ノ課稅ヲナ
スヲ適當トスルノ見地カラシテ、廣〓ノ性
質徵稅ノ便宜等ヨリ廣〓ヲ二種ニ分チマ
シテ、新聞紙、雜誌等ノ出版物、汽車、電
車等ノ交通運輸機關等ニ依ル廣〓ヲ第一種
トシ、「ポスター」立看板等ヲ第二種ト致シ
マシテ、第一種ノ廣〓ニ付キマシテハ料金
ノ百分ノ十、第二種ノ廣〓ニ付キマシテハ
一定額ノ稅率、例ヘバ「ポスター」ニ付テハ
一個ニ付キ十錢、立看板等ニ付テハ一個ニ
付キ原則トシ、テ二十錢ノ稅率ニ依リ課稅ス
ルノデアリマス
次ハ馬劵稅デアリマス、競馬ノ勝馬投票
劵ノ賣上ニ對シテパ、從來納付金ヲ納付セ
シメテ居ルノデアリマスガ、勝馬投票劵又
ハ優等馬票ノ賣上金及ビ其ノ購買者ニ對ス
ル拂戾金ニ付キマシテハ、此ノ際或ル程度
ノ課稅ヲナスヲ適當ト認メマシテ、本稅ヲ
創設致シタノデアリマス、卽チ勝馬投票劵
ノ賣上金ニ付テハ百分ノ七、優等馬票ノ賣
上金ニ付テハ百分ノ四、勝馬投票劵ノ購買
者ニ對スル拂戾金ニ付テハ百分ノ二十、優
等馬票ノ購買者ニ對スル拂戾金ニ付テハ百
分ノ十ノ稅率ニ依リ課稅セントスルノデア
リマス
次ニ臨時租稅措置法ノ改正ニ付キマシテ
說明致シタイト存ジマス、今囘ノ增稅案ノ
作成ニ當リマシテハ、增稅スベキ租稅ノ種
類及ビ增稅額ノ決定ニ當リマシテ、經濟諸
政策トノ調和ニ付キ愼重ナル考慮ヲ拂ツタ
次第デアリマスガ、尙ホ貯蓄ノ增强、生產
力ノ擴充、產業ノ再編成政策ノ圓滑ナル遂
行ニ資スル等ノ爲メ、臨時租稅措置法ヲ改
正シテ租稅上必要ナル各種ノ措置ヲ講ズル
コトト致シタノデアリマス
第一ハ、戰時下益〓緊要トセラレマスル國
民貯蓄ノ增强ニ資シマスル爲ノ措置デアリ
マス、卽チ個人ノ長期預金及ビ一定期間据
置キタル登錄公社債等ノ利子ニ對スル分類
所得稅ヲ百分ノ一乃至百分ノ五輕減スルコ
トニ致シマシタ、次ニ今囘ノ配當利子所得
ニ對スル增稅ハ、金融機關ニ對シ相當ノ影
響ヲ及ボスコトトナリマスノデ、金融機關
ノ資金運用ヲ合理的ナラシムルト共ニ、其
ノ經營ヲ堅實ニスル爲ニ、分類所得稅ノ緩
和ヲ圖ルコトニ致シマシタ、卽チ金融機關
相互間ノ預金デアリマシテ、一定ノ條件ヲ
具備スルモノニ付テハ分類所得稅ヲ免除シ、
又銀行、生命保險會社等ノ保有スル供託公
社債又ハ登錄公社債ノ利子ニ對スル分類所
得稅ノ稅率ヲ百分ノ二乃至百分ノ六輕減セ
ントスルモノデアリマス、其ノ他生命保險
會社ニ對シテハ、昭和十五年ノ稅制改正ニ
於テ、株式配當ニ對シ源泉課稅ヲ創設シタ
際ニ、從前ヨリ所有スル株式ノ配當ニ對シ
テハ、分類所得稅ヲ百分ノ四輕減致シタノ
デアリマスガ、今囘其ノ輕減ノ程度ヲ多ク
シテ、百分ノ五ノ輕減スルコトニ致シタノ
デアリマス
第二ハ、時局下極メテ重要ナル生產力ノ
擴充ニ資スル爲ノ方策デアリマス、卽チ法
人ノ留保所得ニ對スル課稅輕減ノ制度ヲ擴
張シタコトデアリマス、現行法ニ於キマシ
テハ、法人ガ所得ノ三割以上ヲ留保シマシ
タル場合、而シテ其ノ場合ニ於テ之ヲ生產
設備ノ擴張又ハ國債等ノ保有ニ運用シタル
場合ニ於テハ、其ノ運用金額ノ百分ノ三·六
ニ相當スル法人稅ヲ輕減スルコトニ致シテ
居ルノデアリマスガ、今囘ハ所得ノ一割以
上ヲ留保シテ同樣ノ目的ニ運用シタル場合
ニ於キマシテハ、其ノ運用金額ノ百分ノ七·
五、之ニ相當スル法人稅ヲ輕減スルコトト
致シタノデアリマス、又配當所得ニ對スル
增稅ガ今後ノ株式拂込ニ與フル影響ヲ緩和
シ、企業ノ擴張ニ便ナラシムル爲メ、時局
產業會社等ノ新規拂込株式ノ配當金デアリ
マシテ、配當率一定以下ノモノニ對スル分
類所得稅ノ稅率ヲ百分ノ二ニ輕減スルコト
ト致シタノデアリマス、其ノ他政府保證社
債ノ優遇ニ資スル爲ニ、其ノ利子ニ對スル
分類所得稅ノ稅率ヲ百分ノ一輕減シテ、地
方債ノ場合ト同ジク致シマシタ、卽チ百分
ノ十四ト致シタノデアリマス第三ハ、企業
ノ再編成ニ關シ、租稅上必要ト認メラルル
措置ヲ講ジタノデアリマス、卽チ企業ノ合
同整理ハ時局下愈、緊要ト認メラレルノデア
リマスガ、課稅上ニ於テモ其ノ促進ニ資シ
マスル爲ニ、法人ガ昭和十八年三月マデニ
事業ノ統制ノ必要上、合併又ハ解散シタル
場合ニ於テハ、〓算所得ニ對スル法人稅ヲ
百分ノ十五又ハ百分ノ二十ニ輕減シ、又事
業ノ統制ノ必要上、合併解散シタル法人ノ
株主等ノ受クル所得稅法第八條ニ規定スル
利益ノ配當ニ付キマシテハ、分類所得稅ヲ
百分ノ五輕減スルコトト致シマシタ、又昭
和十六年又ハ昭和十七年中ニ營業ノ全部又
ハ大部分ヲ廢止シタル個人ニ對シテハ、所
得稅及ビ營業稅ヲソレノ〓輕減又ハ免除ス
ルコトト致シ、其ノ他課稅標準ノ計算ニ關
スル特例、登錄稅ノ輕減等ニ付テモ規定ヲ
設クルコトト致シマシタ、以上ノ外統制會社
等ガ價格政策ノ必要上設クル所ノ價格平衡
資金、法人ノナス寄附金等ニ關シテモ規定
ヲ設クルコトト致シタノデアリマス、尙ホ
別ニ企業經營ノ堅實化ニ資スル爲メ、固定
資產ノ減價償却年限ヲ適正化スル見込デア
リマス
次ニ戰時災害ノ特質ニ鑑ミ、被害者ノ納
付スベキ國稅及ビ被害物件ニ對シ、課セラ
ルベキ國稅ニ付キ輕減又ハ免除等ヲナス爲
メ、戰時災害國稅減免法ヲ制定シ、又日滿
相互關係ノ緊密化ニ伴ヒ、兩國間ノ重複課
稅ヲ防止スル爲ニ、所得稅等ノ日滿二重課
稅防止ニ關スル法律ヲ制定スルコトト致シ
タノデアリマス、其ノ外營業稅法、所得稅
法人稅內外地關涉法及ビ國庫出納金端數計
算法ニ付テモ、必要ナル改正ヲ行フコトト
致シタノデアリマス
以上今次增稅等ニ關スル法律案ニ付キ御
說明申上ゲタノデアリマスガ、今囘ノ增稅
ニ依リマシテ、平年度ニ於キマシテ分類所
得稅ノ增加額ガ四億二千四百八十餘万圓、
綜合所得稅ノ增加額ガ一億六千二十餘万
圓、合計五億八千五百十餘万圓デアリマス、
法人稅ノ增加ガ一億四千三百餘万圓デアリ
マス、臨時利得稅ノ增加ガ二億四千九百三
十餘万圓デアリマス、特別法人稅ノ增加二
百六十餘万圓、相續稅ノ增加二千四百九十
餘万圓、織物消費稅ノ增加六千百九十餘万
圓物品稅ノ增加千三十餘万圓、電氣瓦斯
稅ノ創設ニ因ル增加千九百餘万圓、廣告稅
ノ創設ニ因ル增加九百一一十餘万圓、馬劵稅
ノ創設ニ因ル增加四千九十餘万圓、印紙稅
等印紙收入ノ增加八百七十餘万圓ト相成リ
マスノデ、結局平年度約十一億五千五百万
圓初年度タル昭和十七年度約九億七千三
百万圓ノ增收トナル見込デアリマス、此ソ
昭和十七年度ノ增收額ハ、臨時軍事費追加
豫算ノ財源トシテ、一般會計ヨリ同特別會
計ニ繰入ルルコトト致シテ居ルノデアリマ
ス
以上今次增稅案等ニ付キ說明申上ゲタ次
第デアリマス、°何卒御審議ノ上速カニ御贊
成アランコトヲ希望致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=2
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003・勝正憲
○勝委員長 ソレデハ次ニ分與稅法中改正
法律案ニ付キマシテ内務次官ノ說明ヲ求メ
マス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=3
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004・湯澤三千男
○湯澤政府委員 內務大臣ガ出席出來マセ
ヌノデ、私ヨリ提案ノ理由ヲ御說明申上ゲ
タイト存ジマス、本委員會ニ付託トナリマ
シタ地方分與稅法中改正法律案ニ付キマシ
テ、其ノ〓要ヲ御說明申上ゲタイト思ヒマ
ス
內務大臣ヨリ本會議ニ於キマシテ申上ゲ
マシタ如ク、今囘地方分與稅法ニ付キマシ
テ改正ヲ必要ト致シマスル理由ハ、國稅ノ
增稅等ニ伴ヒマシテ、配付稅ノ割合ニ付テ
當然改正ヲ要スルモノガアリマスルト共
ニ、地方團體ヲシテ戰爭關係諸經費ノ處辨
ニ支障ナカラシメンガ爲ニ、明年度配付稅
ノ總額ヲ增額スルコトトナリマシタガ、配
付稅分與ノ適正ヲ期スル上ニ於キマシテ、
其ノ分與方法中緊急差措キ難キ數點ニ付キ
マシテ改正ヲ加ヘントスルモノデアリマス、
而シテ右改正ハ大體五項目ニ亙ツテ居ルノ
デアリマス
其ノ第一點ハ、配付稅ノ基本國稅ノ增稅
等ニ伴フ配付稅割合ノ改正デアリマスガ、
是ハ所得稅及ビ法人稅ヨリスル割合改正
ト、入場稅及ビ遊興飮食稅ヨリスル割合改
正トノ二ツデゴザイマス、先ヅ所得稅及ビ
法人稅ヨリスル割合改正ハ、今囘ノ國稅ノ
增稅ニ伴ヒマシテ、配付稅ノ收入ニ變動ヲ
來サシメナイコトヲ目標トシテノ改正デア
リマス、卽チ增稅後ニ於キマシテモ、增稅
前ノ所得稅額ト法人稅額ヨリスル配付稅三
億五千九百餘万圓ト、今囘ノ增稅中ノ臨時
利得稅及ビ臨時租稅措置法中ノ改正ニ伴フ
地方稅ノ差引減收額一千餘万圓トノ合算額
三億六千九百餘万圓ヲ配付稅所要額トシテ
確保スル爲ニ、現行繰入割合ノ百分ノ十七·
三八ヲ百分ノ十三·二二ト改正セントスル
モノデアリマス
次ニ入場稅及ビ遊興飮食稅ヨリスル配付
稅ノ割合ハ、第七十七議會ニ於テ、右二稅
ノ增稅ニ伴フ一應ノ措置トシテ、機械的ニ
割合ノ改正ヲ致シタノデアリマスガ、何分
大幅ノ增稅デモアリマスノデ、相當消費ノ
減少ヲ來スモノトシテ、二稅ノ減少ヲ見込
ムコトトナリマシタガ、之ニ伴ヒマシテ配
付稅繰入額ニ減少ヲ來サザルヤウ措置スル
必要ガアリマスノデ、先般改正致シマシタ割
合百分ノ十五·一八ヲ再ビ改メテ、百分ノ十
九·八四ニ引上ゲントスルモノデゴザイマス
次ニ第二點ハ、配付稅ノ道府縣分ト市町
村分ノ分與割合ノ改正デアリマスガ、昭和
十六年度ノ道府縣、市町村ニ於ケル課稅ノ
狀況等ニ徵シマスルト、尙ホ市町村ノ方ガ
〓シテ高率ノ賦課ヲナスノ已ムヲ得ザル
等、財政ガ相當窮屈ノヤウデアリマスノデ、
此ノ際財源ノ一部ヲ市町村ニ移讓スルノ必
要ヲ認メマシテ、道府縣百分ノ六十二ヲ六
十トシ、市町村百分ノ三十八ヲ四十トシ、
割合ニ於テ百分ノ二、配付稅額ニ於テ凡ソ
一千万圓ニ近イ程度ノモノヲ道府縣ヨリ市
町村ニ移讓セントスルモノデアリマス
次ニ第三點ハ、道府縣ノ課稅力ノ算定ニ
於テ控除スル災害土木費負債額ノ割合ノ改
正デアリマス、現行規定ニ依リマスト、道
府縣ノ課稅力ハ、災害土木費負債額ノ十五
分ノ一ヲ控除シテ計算シ、負債ノ額ニ應ジ
テ配付稅ヲ多ク分與スルコトニナツテ居リ
マスガ、現行ノ程度デハ十分デナイヤウニ
認メラレマスノデ、約倍額程度ノ七分ノ
ニ引上ゲヨウト存ズルノデアリマス
次ニ第四點ハ、分與額ノ經過的制限ノ程
度ヲ緩和スル爲メノ改正デアリマス、現行
法ニ依リマスト、昭和十九年度マデハ經過
的制限トシテ、舊稅額ヲ一定ノ遞增率デ割
增シタ額ヲ基準トシ、此ノ額ニ比シテ改正
税制ニ依ル新稅額ト配付稅額トノ合算額ガ
多クナル時ハ、一定ノ制限ヲ加ヘテ配付稅
ヲ分與スルコトニナツテ居リマスガ、右一
定ノ遞增率ヲ法律デ決メテアルコトハ實情
ニ卽セズ、且ツ不當ナル結果ヲ生ジマスノ
デ、之ヲ實際ノ地方稅ノ增加趨勢等ヲ見究
メマシテ、規定スルヲ適當ト認メラレマス
ノデ、此ノ遞增率ハ法律ニ規定セズ、命令
ヲ以テ定ムルコトニ致シタイト存ズルノデ
アリマス
最後ノ第五點ハ、昭和十七年度配付稅分
與額算定ノ一箇年延期デアリマス、昭和十
七年度以降ノ配付稅ハ、現行法ニ依リマス
ト、其ノ前年度ニ於テ分與額ヲ算定ノ上通
達スルコトニナツテ居リマスガ、明年度分
ノ配付稅ヲ本年度中ニ算定スルコトト致シ
マスト、未ダ改正稅制實施後ノ適正ナル稅
ノ實績ガ現ハレテ居リマセヌ爲ニ、非常ニ
無理ナ課稅力ニ依ツテ計算分與スルコトニ
ナル虞ガアリマスノデ、分與ノ適正ヲ期ス
ル爲ニ算定ヲ一箇年延期シ、昭和十七年度
ニ於テ正シイ課稅力等ヲ調査シテ、分與額
ヲ算定スルコトニ致シタイト存ジマシテ、
之ニ伴フ關係條文ノ改正ヲ行ハントスルモ
ノデゴザイマス
以上地方分與稅法中改正法律案ノ〓要ニ
付キ說明致シタ次第デゴザイマス、何卒御
審議ノ上速カニ御贊成アランコトヲ希望致
シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=4
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005・勝正憲
○勝委員長 資料ノ要求ガゴザイマスカ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=5
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006・岡本實太郎
○岡本委員 資料ノ御提出ヲ御願ヒ致シマ
ス、私ガ御願ヒスルノハ昭和十一年度以降
ヲ御願ヒシタイ、ソレハ事變前ノ年ヲ基礎
ト致シタイカラデアリマス、昭和十六年度
ハ見込デ宜シウゴザイマス、其ノ前提ノ下
ニ御願ヒ致シマス、第一ハ公債ト租稅トノ
金額、其ノ步合、第二ハ經常支出ト經常收
入トノ比較、金額及ビ步合、但シ經常收入
ハ租稅ト其ノ他ヲ區分シテ御願ヒシタイ、租
稅以外ノ其ノ他ハ一本デ宜シウゴザイマス、
第三ハ增稅ノ豫算ト其ノ實收ノ比較ヲ御願
ヒ致シタイ、稅種每ニ御願ヒ致シマス、尙ホ
實收ノ中ニ自然增收ト認メラレル金額ヲ附
記シテ戴キタイ、第四ト致シテ關稅收入表
ヲ御願ヒ致シマス、若シ戾稅ガアルナラバ
別ニ是ハ附記シテ戴キタイ、ソレダケ要求
シテ置キマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=6
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007・河野密
○河野(密)委員 玆ニ資料要求ヲ簡條書ニ
シタモノヲ持ツテ居リマスガ、讀ミ上ゲル
ノヲ省略シテ、差上ゲマスカラ宜シク··発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=7
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008・勝正憲
○勝委員長 承知致シマシタ発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=8
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009・川崎末五郎
○川崎(末)委員 私モ二、三ノ資料ヲ御願
ヒ致シタイト思ヒマスガ、書面ニシテ書上
ゲテアリマス、ソレデ之ヲ當局ノ方へ差上
ゲマスカラ、之ニ依ツテ資料ノ御提出ヲ願
ヒマス、但シ他ノ要求サレタ資料ト重複シ
テ居ルモノガアルカモ知レマセヌガ、ソレ
ハ省イテ戴イテ、何レカ一方戴ケバ結構デ
アリマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=9
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010・勝正憲
○勝委員長 ·····シュゴザイマス-資料ノ
要求ハ只今御聽キノ通リデアリマス、成
ク早目ニ御出シニナルヤウニ御願ヒ致シマ
ス、ソレカラ今請求サレタ中ニアルカドウ
カ知リマセヌガ、ナケレバ今度ノ增稅案ノ
增稅ノ各稅目別平年度及ビ初年度ノ增收額、
竝ニ其ノ算出ノ基礎ノ一覽表ヲ作ツテ御出
シ願ヒマス、他ニゴザイマセヌカ-ソレ
デハ本日ハ是ニテ散會致シマス、次ハ月曜
日ノ午前十時カラ時間厲行デ開會致シマス
午後二時四分散會
〔參照〕
川崎(末)委員要求ノ參考資料
最近五ヶ年間ノ稅種別實收額調(決
算未濟ノ分ハ見込額)
二、國債ノ現在額、最近五ヶ年間ノ國債
種類別發行額調
三、最近五ヶ年間ノ主要物價調
四最近五ヶ年間ノ利率調
五、最近五ヶ年間ノ預金(貯金)額調銀
行預金、郵便貯金、其ノ他ヲ區分シテ)
六、最近五ヶ年間專賣收益調、竝ニ專賣
品ノ價格引上調
七、事變以來ノ租稅增徵ノ稅率比較表
八十七年度ニ於ケル稅種別稅額及增徵
額調、竝ニ增稅ナカリシモノトシテノ
稅收額ニ對ス增收額ノ百分比調
河野(密)委員要求ノ參考資料
直接稅及間接稅ノ割合調
二、新增稅ニヨル各稅種別增收見込額調
三、分類所得稅中勤勞所得ノ改正ニヨル
納稅義務者ノ增加及納稅增加見込額調
四、扶養家族ノ控除額引キ上ゲニヨル減
免見込額調
五、不動產所得、配當利子所得、事業所
得、勤勞所得ヲ各三千圓、五千圓、
万圓、一万五千圓トセル場合ニ於ケル
負擔額調
六、臨時租稅措置法改正ニヨル負擔減免
ノ實狀
七、國民所得ト租稅割合調
八新增稅ヲ織込ミタル株式、國債、社
債ノ利廻リ調
岡本委員要求ノ參考資料
昭和十一年度以降、公債ト租稅トノ
金額及步合(十六年度ハ見込トス、以
下同ジ)
二、同上經常支出ト經常收入トノ比較(金
額及步合)
(但經常收入ハ租稅ト其ノ他ト區分ノコ
ト)
三、同上以降增稅豫算及實收(稅種每)
(但實收中自然增收ト認ムル金額附記
ノコト)
四、同上關稅收入表(但戾稅アレバ別ニ
附記ノコト)
、発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007911601X00219420124&spkNum=10
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