1. 会議録本文
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000・会議録情報
會議
昭和十七年二月九日（月曜日）午後一時八分開議
出席委員左の如し
委員長 由谷義治君
理事 小笠原八十美君 理事 駒井重次君
理事 深澤吉平君 理事 石坂豐一君
飯田助夫君 木村淺七君
篠原陸朗君 庄司一郎君
高見之通君 土田莊助君
藤本捨助君 松田正一君
三木武夫君 瀧澤七郎君
西尾末廣君
出席國務大臣左の如し
大藏大臣 賀屋興宣君
出席政府委員左の如し
大藏省主税局長 松隈秀雄君
大藏書記官 櫛田光男君
預金部長官 相田岩夫君
本日の會議に上りたる議案左の如し
日本勸業銀行法中改正法律案（政府提出、貴族院送付）
農工銀行法中改正法律案（政府提出、貴族院送付）
北海道拓殖銀行法中改正法律案（政府提出、貴族院送付）
國民貯蓄組合法中改正法律案（政府提出、貴族院送付）
税務代理士法案（政府提出、貴族院送付）
社債等登録法案（政府提出、貴族院送付）
會計法戰時特例案（政府提出、貴族院送付）発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=0
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001・由谷義治
○由谷委員長 是ヨリ會議ヲ開キマス-
深澤吉平君発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=1
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002・深澤吉平
○深澤(吉)委員 本員ハ簡單ニ大藏大臣ニ
二點ニ付テ御所見ヲ御伺ヒシマス、帝國北方
農業殊ニ北海道ニ於ケル米作ハ明治時代ヨ
リ自然條件ニ於テ惠マレザル水稻栽培ニ官
民共ニ努力シ、米ノ增產ニ血ミドロノ働キ
ヲナシ來リマシタガ、昨年ノ如キハ小中學
生ノ勤勞奉仕隊、市街地婦人團體ノ勤勞奉
仕等、勞力不足ノ時局下ニ於テ一團トナ
ツテ米ノ增產ニ邁進シタケレドモ、天候卽
チ冷害ニハ打勝テズ、減收竝ニ收穫皆無ノ
ヤウナ遺憾ナ結果デアツタノデアリマス、
隨テ水田栽培農家ノ經濟的打擊ト云フモノ
ハ言語ニ絕スルモノガアリマス、附ケテ尙
ホ時局下ニ於ケル制限耕作竝ニ公定價格等
ノ條件ニ依リマシテ、經濟的ニハ窮屈ヲ感
ジテ居ルノデアリマス、殊ニ土功組合ノ經
濟的ノ經營難ト申シマセウカ、非常ニ困難
ナ狀態ニ立至ツテ居ルノデアリマシテ、率
直ニ申シマスナラバ、北海道士功組合ノ灌
漑面積ハ十二万千五百餘町步、此ノ土功組
合ノ總數ハ百七十九組合デアリマシテ、是
ガ事業資金ノ負債總額ハ一一千八百八十餘万
圓デアリマシテ、是ハ十六年四月一日現在
デアリマス、此ノ事業資金ハ低利資金運用
ニ依ツテ借受ケテ居ルノデアリマスガ、利
率ガ非常ニ高率ニ失シマシテ、例ヲ申シマ
スト、三分二厘ガ最低デアリマシテ、多ク
ハ五分五厘マデ行ツテ居ルノデアリマス、
平均シテ見マシテモ、四分强ト云フ狀態デ
アリマシテ、是デハ事情斯ノ如キ上ニ經營
難デアル、故ニ利子ヲズツト引下ゲマシテ、
所謂利鞘ト云フモノヲ減ゼラレマシテ、土
功組合經營事業ノ困難ヲ除ク一ツノ助ケト
シテ貰ヒタイト云フノガ、一ツノ所見デア
リマス、第二點ハ、年限ガ餘リ短キニ失ス
ルガ爲ニ、最長年限ノ五十箇年マデ年賦償
還年限ヲ延長シテ、經濟緩和ヲ圖ツテ貰ヒタ
イ、以上此ノ二點ニ付テ大藏大臣ノ御所見
ヲ御伺ヒシタイノデアリマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=2
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003・賀屋興宣
○賀屋國務大臣 北海道ニ於キマスル米作
ノ發達竝ニ之ヲ發達セシメマスル爲ノ道民
ノ努力ニ付キマシテハ、洵ニ之ヲ多トシナケ
レバナラヌ點ガアルト思ヒマス、一面土功
組合ハ相當效果モ擧ゲテ居リマスルガ、從
來非常ナ不成績モアリマス、此ノ整理改善
ニ付テハ政府モ相當援助致シテ居ルノデア
リマス、併シ過去ノサウ云フ原因ガ何カト
云フコトヲ詮議立テ致シマスヨリモ、之ヲ
健全ニ致シ、益〓北海道ノ農作ガ收穫ヲ增シ、
農民ノ生活、又是ガ國家ニ對スル食糧上ノ
貢獻ガ出來マスルヤウニ、各般ノ事ヲ講ジ
テ參リマスコトハ極メテ必要デアルト思フ
ノデアリマス、只今仰セノ利率ノ點デアリ
マスルガ、是ハ預金部モ郵便貯金ヲ預リ、
其ノ他各種ノ資金ヲ預ツテ居リマシテ、預
金部自體ハ左樣ニ特ニ利得ヲ得タイト云フ
コトモアリマセヌノデアリマスガ、ソレ等
ノ利率ニ應ズルヤウニ、又各種ノ沿革ヲ考
ヘテヤツテ居リマシテ、土功組合等ニ付キ
マシテハ相當低利デ勉强モ致シテ居ル積リ
ナノデアリマス、尙ホ將來中間ノ機關ヲ經
由致シマセヌデ、直接貸ガ出來ルヤウニ土
功組合ノ內容ノ整理改善デモ出來ルヤウニ
ナリマスレバ、利率モ低下ノ餘地ガアルト
思フノデアリマス、何樣前ニ申上ゲマシタ
ヤウニ、土功組合ノ經營ニ付キマシテ、是
ハ別ニ北海道ノ農民ヲ非難スル意味デハナ
イノデアリマシテ、其ノ原因ハ場合ニ依リ
マシテハ官邊ニアツタ場合モアルカモ知レ
マセヌケレドモ、モウ少シ內容ガ堅實ニナ
リマスレバ、期間其ノ他ニ付キマシテモ出
來ルダケノコトハ致シタイト思ヒマス、利
率モ只今ハ直グ非常ニ下ゲルト云フコトハ
申上ゲ*ラレマセヌガ、今申上ゲマシタヤウ
ニ段々內容ガ良クナリマシテ、直接貸ガ出
來ルト云フヤウナ機會ニハ相當是ハ低下致
シ得ルト思フノデアリマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=3
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004・深澤吉平
○深澤(吉)委員 大臣ノ御答辯ニ對シマシ
テ今一、二附加ヘテ北海道ノ農業、殊ニ水田
經營ニ付キマシテ實際ヲ申上ゲテ見タク思
フノデアリマスガ、御承知ノ通リ日本ニ於
ケルト言フヨリハ寧ロ稻ノ栽培ニ付テ北
海道、所謂亞寒帶ニ近イ自然條件下ニ於テノ
水稻ノ栽培ト云フコトハ是ハ非常ニ骨ノ
折レルコトデアリマシテ、農業ノ專門ノ上
カラ見マシテモ、非常ニ是ハ困難ノ事情ガ
伴フノデアリマス、例ヘバ積算溫度ニ於テ
二千六百度ヲ缺ケルト云フト、直グ收穫ノ
低減ト云フヤウナ障碍ガ起ルノデアリマス、
殊ニ最近ニ於テハ稻熱病ト云フヤウナモノ
ガアリマシテ、困難ヲ來シテ居ルノデアリ
マス、サスレバ國家ハ其ノ技術指導ニ於テ、
其ノ地帶ニ適スル稻作品種ヲ作レバ、其ノ
害ガ免レルト云フコトノ結論ニナリマスケ
レドモ、今尙ホ其ノ指導的技術ガ完全ニ進ン
デ居ラナイノデアリマス、又以前ハ斯樣ナ
指導ト云フモノヲ完全ニ受ケテ居ナカツタ
ト云フ憾ミモアルノデアリマス、又北海道
農民ニ付テ、此ノ知識、技術ノ方面ニ於テ
缺クル所ガアルヤノ如キ御言葉モ含マレテ
居ルヤウデアリマスケレドモ、此ノ點ニ付
キマシテ、例ヘバ北海道土功組合ノ企業
ノ起ツタ原因ト申シマスカ、是ハ國家ガ米
ノ不足ノ場合ニ非常ニ奬勵サレマシテ、水
田ヲ作ルベシ、又地方長官モ其ノ意ヲ受ケ
マシテ、玆ニ厖大ナ土功組合竝ニ灌漑面積
ガ出來タノデアリマス、其ノ內容ヲ見マス
ト指導上ニ於テ一ツノ缺點ガアル、又企業
ノ內容ニ於キマシテ土勢調査、或ハ又灌漑
スル地域ニ於ケル所ノ自然流下ニ對スル技
術上ノ缺陷ト云フヤウナモノガアリマスシ、
又一面農業者ニ於キマシテハ、亞寒地帶ニ
近イ地方ノ水田經營ハ、溫帶地ノ經驗ハア
ツタケレドモ、北ノ方ノ地帶ニ於ケル經驗
ハ少イノデアリマス、試驗時代トモ申スベ
キ耕作時期ヲ企業化シタト云フ一ツノ缺點
ガ免レナイ如クニ思ハレルノデアリマス、
ケレドモ、ソレハ一方デ奬勵スル、一方デ
要望セラレル、一方デハ又生產低減ノ土地
ヲ生產增加ニスルト云フヤウナ企業心モ加
ハリマシテ、此ノ土功組合ガ成立ツタノデ
アリマス、ソコニ於キマシテ國家ノ助成ト
致シマシテハ、非常ニ御心配ヲ受ケマシタ
點モアリマスケレドモ、企業自體ノ本質カ
ラ見マスト、幾里ニ亙ルアノ灌漑溝ト申シ
マス基本ノ大キナ河川デアリマスガ、アノ
河川ハ國家ソレ自體ノ生產增加ト云フ部面
ニ於テ見ル時ニ、所謂「メリオラチオン」ト
申シマセウカ、土地改良ト云フ點ニ付テ見
タ時ニ、國家ガ直接ソレヲヤルベキ仕事デ
アルト云フヤウナ、灌漑溝ニ對スル意見モ
アツタノデアリマスケレドモ、地益負擔ト
云フヤウナ議論カラ、全部其ノ地域ノ農業
者ニ負擔サセル北海道土功組合法ト云フモ
ノガ出來マシテ、其ノ立法ノ趣旨ト云フモ
ノハ、僅カナ自然流下ニ依リ、一目デ見得
ル範圍ヲ對象ニシテ作ツタ立法デアリマシ
タガ、時代ノ要求ハソレヲ何千町步ト云フ
ヤウナ大キナ地域ニ展開サシタノデアリマ
ス、此ノ點ニ於テ國家ノナス所ヲ見マスト、
濕地デアルトカ、或ハ泥炭地ノ改良費ハ全
部國費支辨ヲ以チマシテ是ガ排水ニ努メテ
土地改良ヲ行ヒ、灌漑タル水ヲ掛ケル部面
ニナリマスレバ私費負擔、斯ウ云フヤウナ、
道理ノ點カラ見マシテモ遺憾ナ點ガアルノ
デアリマス、水ヲ除ク場合ニハ全部國費負
擔、水ヲ掛ケル場合ニハ私費ト云フヤウナ、
道理ノ上カラ見テ合ハヌ點モアルノデアリ
マス、斯樣ナ見地カラ見マシテ、國家ガ寧
ロ當然ナスベキモノト云フヤウナ灌漑溝ニ
對シテハ、是ハ私費負擔デ經營シタノダカ
ラ、低利資金ニ依ルト云フコトハ當然トシ
テモ、利子位ハ餘リ利鞘ノナイヤウニ、三
分程度ニヤツタ方ガ、何レノ方面カラ見テ
モ適當ト斯ウ思ツタノデアリマス、斯樣ナ
コトデアリマスカラ、從來ノ歷史的經過カ
ラ見マシテモ、利子ト云フモノヲ負ゲロトハ
申シマセヌケレドモ、餘リ利鞘ヲ取ラナイ
ヤウニ、元値位デ一ツ御勉强願ヒタイ、斯
ウ云フノデゴザイマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=4
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005・賀屋興宣
○賀屋國務大臣 北海道ニ對シマシテハ御
承知ノ如ク北海道拓殖費ガアリマス、最近
ハ斯ウ云フ情勢デアリマスガ、從前ハ殆ド
北海道ハ、北海道地方ノ所謂民生ノ行政費
ノ負擔ダケデ、結果カラ申シマシテ國債費
モ、軍事費モ、計算カラ言ヘバ負擔シナイ
ト云フ位ニ、北海道ノ開發ノ爲ニ國家ハ盡
シテ居ルノデアリマス無論是ハ米作ノミ
デハアリマセヌ、總テノ產業其ノ他ニ亙ル
ノデアリマスガ、相當ニ力ヲ盡シテ居リマ
ス、又道民モ非常ニ御勉强ニナツテ居ルノ
デアリマス、私ハ技術上ニ付テ決シテ御非
難ヲ申上ゲルノデハナク、寧ロ指導ノ觀點
ナドニモ或ハ至ラヌ所ガアツタカモ知レマ
セヌ、是モ聢カト申上ゲル譯ニハ行キマセヌ、
相當ニ國家財政トシテハ力ヲ盡シテ居リマ
ス、只今私ハ細カイ點ヲ能ク覺エテ居リマ
セヌガ、灌漑等ニ付キマシテモ相當ノ幹線
ニハ補助ガ出テ居ルコトト私ハ思ヒマス、
併シナガラ尙ホ負擔ヲ減スト云フコトニ異
議ガアル譯デハアリマセヌ、唯預金部ト
致シマシテハ預金部運用資金全體ノ計算ヲ
圖ラナケレバナラヌノデアリマス、水稻ニ
對スル金利ト云フモノハ預金部ノ資金デモ
決シテ高イ方デハナイノデアリマス、各種
ノ社會情勢其ノ他ソレ〓〓ノ事態ニ應ジテ
金利ノ按配ヲ致シテ居ル次第デアリマス、
今直チニ利率ヲ負ケルト云フコトヲ申上ゲ
ル譯ニハ參リマセヌノデスガ、前ニ申シマ
シタヤウニ段々土功組合ノ經營ノ內容ガ改
善サレテ參リマシテ、直接貸其ノ他ノ方法
ガ執レルヤウニナリマシタナラ段々御希望
ニモ副ヒ得ルヤウニナルト思フノデアリマ
ス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=5
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006・深澤吉平
○深澤(吉)委員 大臣ノ御意見ハ今少シ整
理ガ付キ、力ガ付キ、見透シガ付ケバ、利
子モ年限モ考慮シテ宜イト云フ御話ノヤウ
ニ聽エルノデアリマス、實ハ實際カラ申シ
マスト、北海道ノ拓殖ニ付テハ御承知ノ通
リ自賄ヒデアリマシテ、別ニ國家ノ御高配
ヲ受ケタ點ハ感謝シテ居ル次第デアリマス、
拓殖ノ內容ニ於ケル土功組合ノ旣往ノ歷史
的ノ關係、竝ニ實際ノ經營ト云フ點ニ付テハ、
遺憾ノ點ガ凡ユル角度カラ見マスト出テ來
ルノデアリマス、ケレドモソレヲ今追究シ
テアレコレト言フ時デハナイノデアリマス、
唯土功組合經營者ノ國內ニ於ケル、又道内
ニ於ケル食糧自給ト云フ見地カラ見マシテ、
希望ヲ持タセ、努力ヲ拂ハシテ見タイ、サ
ウシテ大臣ノ御心配ニ依ツテ、乘ルダケノ
經濟力デアルナラバ、ソレニ荷ヲ輕クシテ
ヤリタイ、經營ノ見込ガ立チ、希望ノ光明
ニ燃エルト云フ方向ニ進メバ、非常ニ力ガ
付キ、ソレガ軈テ好イ結果ヲ得ルノデアル
斯ウ云フヤウニ私ハ考へテ居ルノデアリマ
ス、ソコデ吾々カラ見レバ、大臣ノ御裁量
ニ依ツテ、利子ノ如キハ一分ヤ二分負ケル
コトハ何デモナイヤウニ考ヘルノデアリマ
ス、預金部ニ於テモ郵便貯金ノ利子カラ見
レバ、之ヲ三分二厘ニシテモ、國家トシテ
ハ赤字ガ出ヤウ筈ガナイシ、五分五厘デハ
餘リニ利鞘ガアリ過ギルヤウニモ思ヘル
ノデアリマス、斯樣ナ點カラ言ツテ、高イ
利子ハ一ツノ果斷ヲ以チマシテ、宜シイ、
三分ニシテヤルト云フヤウナ御所見ヲ御伺
ヒシタイノデアリマス、非常ニ諄クナリマ
シテ甚ダ禮ヲ失シマスケレドモ、此ノ點今
一度御伺ヒシタイト思ヒマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=6
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007・賀屋興宣
○賀屋國務大臣 只今預金部ト致シマシテ
ハ三分二厘デ出シテ居リマス、銀行經由デ
三分九厘、利子ト致シマシテハ高イ方デハ
ナイ、相當安イ方デアルト思ツテ居リマス、
預金部ト致シマシテハ、郵便貯金モアリマ
スガ、其ノ他ノ各種ノ預金モアリマシテ、
入ルベキ全體ノ利子ヲ見テ行キマスト、三
分二厘ト云フノハ非常ニ安イ利子デアリマ
ス、全體ヲ堅實ニ運用シナケレバナラヌ立
場ニアリマスカラ、サウ直グニ一分負ケル
ト云フ風ニハ中々參リマセヌ、併シ出來ル
ダケノ努力ハ致シマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=7
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008・深澤吉平
○深澤(吉)委員 時間ヲ五分程戴キマシテ
內容ヲ申上ゲマスガ、昭和十六年四月一日
現在ノ事業負債ハ二千八百八十四万二千二
百三十九圓デアリマシテ、其ノ利率ヲ見マ
スト、三分六厘未滿ノ負債ガ一一万九千七百
七十圓、三分六厘ガ七万六千九百二十四圓、
三分八厘ガ八方六千九圓、三分九厘ガ二百
九十六万八千五百八十一圓、四分一厘ガ六
百七十五万四千百一圓、四分二厘ガ千二百
八十万七千二百五十八圓、四分三厘ガ四百
四十二万六百三十四圓、四分四厘ガ百四十
七万五千四百七十六圓、四分五厘ガ十四万
二千十九圓、五分五厘以上ト云フノガ四万
千四百六十圓デアリマス、具體的ニ利率ヲ
見マスト、大臣ノ御手許デハ非常ニ御勉强
デ低利デ御貸シノヤウデアリマスケレド
モ、土功組合ノ實際ノ負擔ハ斯ウ云フ利率
ニナツテ居リマス、此ノ點ニ付テハ諄イヤ
ウデアリマスガ、何トカ御勉强ヲ御願ヒス
ル次第デアリマス発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=8
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009・由谷義治
○由谷委員長 尙ホ質問ノ通〓者ハ二、三名
殘ツテ居リマスガ、御出席ガアリマセヌ、
本日ハ此ノ程度デ散會致シマシテ、明日午
前十時カラ開會致シマス、サウシテ午後議
案全部ヲ議題ニシテ討論ニ移リ、採決ヲ願
ヒマシテ委員會ノ結末ヲ付ケタイト思ヒマ
スカラ、ドウゾ御承知ヲ願ヒマス
午後一時三十分散會発言のURL：https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=007912838X00519420209&spkNum=9
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