1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和十八年二月十七日(水曜日)午後一時三十八分開會発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103208X00419430217&spkNum=0
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001・島津忠承
○委員長(公爵島津忠承君) 是ヨリ開會致
シマス、本委員會ニ付託サレマシタ昭和十
八年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツル爲公債
發行ニ關スル法律案外九件ニ付キマシテ、
初メニ當局ニ御說明ヲ願ヒタイト思ヒマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103208X00419430217&spkNum=1
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002・谷口恒二
○政府委員(谷口恒二君) 本委員會ニ付託
ニ相成リマシタ昭和十八年度一般會計歲出
ノ財源ニ充ツル爲公債發行ニ關スル法律案
外九件ニ付キマシテ其ノ提出ノ理由ヲ御說
明申上ゲマス、先ヅ昭和十八年度一般會計
歲出ノ財源ニ充ツル爲公債發行ニ關スル法
律案ニ付キ說明致シマス、昭和十八年度歲
入歲出總豫算竝ニ同年度歲入歲出總豫算追
加第一號及第二號ニ計上セル經費ノ財源ノ
一部ト致シマシテハ、現行ノ震災善後公債
法及道路公債法ニ依ル公債ヲ發行致シマス
外、歲入ノ不足ヲ補塡スル爲三十一億八千
六百三十萬圓ヲ限リ公債ノ發行ヲ要シマス
ノデ、其ノ起債ノ權能ヲ得ル必要ガアルノ
デアリマス、卽チ昭和十八年度歲入歲出總
豫算竝ニ同年度歲入歲出總豫算追加第一號
及第二號ヲ合セマシタ歲出總額百三十二億
七千五百十餘萬圓ニ對シ、普通歲入九十七
億三千八百五十萬餘圓竝ニ前年度ノ剩餘金
三億三千二十餘萬圓ヲ充當シテ、尙不足ス
ル三十二億六百三十餘萬圓ハ公債財源ニ依
ルノ必要ガアルノデアリマシテ、此ノ中現行
ノ公債法ニ依リ調達シ得マスル震災善後公
債分百餘萬圓及道路公債分千九百餘萬圓ヲ
差引キ、三十一億八千六百三十萬圓ヲ限リ
起債スルノ必要ガアルノデアリマス、次ニ
從來ノ例ニ依レバ、昭和十八年度歲出豫算
中若干ノ金額ハ翌年度ニ繰越サルヽ結果ニ
ナルノデアラウト存ゼラレマス、然ル所其
ノ繰越額ノ財源タル公債ハ必ズシモ之ヲ昭
和十八年度內ニ於テ發行スルノ必要ハアリ
マセヌノデ、之ヲ其ノ翌年度ニ於テ發行シ
得ルコトトスルノヲ適當ト認メマシテ、本
法律案ヲ提出致シマシタ次第デアリマス、
次ニ營繕用品資金特別會計法案ニ付說明
致シマス、大藏省營繕管財局ニ於キマシテ、
其ノ司掌スル營繕事業ヲ經營致シマスニ付
キマシテ、必要ナル營繕用品ハ所謂統制物
資デアリマスル爲、之ノ入手ガ必ズシモ圓
滑ニ參リマセヌ爲ニ、營繕事業ノ遂行ニ際
シ、屢〓其ノ圓滑ナル進捗ヲ害セラル、ノ狀
況ナルニ顧ミマシテ、營繕用品ヲ適宜ノ時
期ニ購入シ、之ヲ貯藏加工シマシテ、隨時
適切ニ本事業ノ需要ニ應ズルコトト致シマ
スル等ノ必要上、營繕用品資金ヲ設置スル
必要ガアルノデアリマスルガ、其ノ歲入歲
出ハ之ヲ一般ノ會計ト區分經理スルノ必要
ガアリマスルノデ、特別會計設置ニ關スル
本法律案ヲ提出致シマシタ次第デアリマス、
次ニ造幣局ノ資金ニ關スル法律案ニ付御說
明申上ゲマス、造幣局ニ於ケル事業量ハ近時
著シク增大致シテ參リマシテ、從來ノ造幣局
据置運轉資本額四百萬圓ヲ以テシマシテハ、
本事業ノ圓滑ナル遂行ヲ期スルコト困難ナル
狀況トナリマシタノデ、從來ノ据置運轉資本
ニ更ニ二千六百萬圓ヲ增加シテ、之ヲ三千萬
圓ト致サムトスルノデアリマス、而シテ此ノ
資本ノ增加ニ充當致シマスル財源ハ、造幣局
資金ノ中ヨリ使用スルノヲ適當ト認メマシ
テ、昭和十八年度以降ニ於テ漸次ニ造幣局
資金ノ中ヨリ所要ノ金額ヲ繰入レ得ルコト
ト致シタイノデアリマスガ、資本ノ增加及資
金ノ使用ニ付キマシテハ法律ヲ制定シテ、其ノ
途ヲ開クノ必要ガアルノデアリマス、次ニ同
局ノ事業ノ擴張ニ伴ヒマスル廳舍、工場、
其ノ他ノ建物及其ノ附屬設備ノ新營擴張ニ
付キマシテハ、從來昭和十五年度ヨリ同十
九年度ニ亙ル繼續事業トシテ施行中デアリ
マシテ、其ノ經費總額二千三百五萬八千
百七十五圓ノ財源ハ、之ヲ造幣局資金ノ
中ヨリ拂ヒ出シ、一般會計ニ繰入レ得ル
コトト相成ッテ居ルノデアリマスルガ
今囘前ニ申述ベマシタル通リ、事業量ノ增
大ニ伴ヒマシテ、更ニ造幣局ノ工場等ノ新
設又ハ擴張スル等ノ必要ガ生ジマシタル爲、
之ヲ昭和十八年度ヨリ同二十年度ニ
亙ル繼續事業ト致シマシテ、之ニ關ス
ル經費總額、六千百七十九萬六千七百圓
ヲ增加スルノ必要ガアリマス處、既定ノ
繼續事業ニ付、節減致シマスル額、三
萬六千五百九十六圓ヲ差引キマシテ、純
增加額六千百七十六萬百四圓ノ財源ハ之ヲ
造幣局資金ノ中ヨリ拂出シ、一般會計ニ繰
入レ得ルコトト致ス等フ必要ガアルノデア
リマス、以上ノ理由ニ依リマシテ、本法律
案ヲ提出致シマシタ次第デアリマス、次ヘ
昭和十五年法律第六十九號中改正法律案ニ
付御說明申上ゲマス、大東亞戰爭ニ關スル
一時賜金トシテ交付スル公債ノ發行ハ、現
行ノ昭和十五年法律第六十九號ニ依リ、昭
和十五年度乃至同十七年度中ニ一時賜金賜
與ノ發令アリタル者ニ對シ、交付スル場合
ニ限ラレテ居リマスルガ、右公債ハ昭和十
八年度ニ於テ、一時賜金賜與ノ發令アリタル
者ニ對シテモ、之ヲ發行交付シ得ルコトトス
ルノ必要ガアリマスルノデ、昭和十五年法
律第六十九號中改正ニ關スル本法律案ヲ提
出致シマシタ次第デアリマス、次ニ樺太內
地行政一元化ニ伴フ、樺太特別會計ト、他
ノ會計トノ關涉ニ關スル法律案ニ付御說明
申上ゲマス、樺太內地行政一元化ニ依リ、
樺太廳ニ於ケル氣象、海事、航空、通信、
陸運等ニ關スル事務ハ、昭和十八年度ヨリソ
レゾレ文部省、遞信省、又ハ鐵道省ニ移管
セラルルコトト相成リ、之ニ伴ヒマシテ通
信事業及鐵道事業所屬ノ財產ハ、之ヲ通信
事業特別會計、又ハ帝國鐵道特別會計ノ資
本ニ編入致シマスルト共ニ、樺太事業公債
法ニ依リ、從來樺太ニ於ケル通信事業及鐵
道事業ノ事業費支辨ノ爲、發行致シマシタ
公債等ヲ兩今通信事業、特別會計、又ハ帝
國鐵道特別會計ノ負擔ト致シマスル外、樺
太廳特別會計ト一般會、計通信事業特別會
計帝國鐵道特別會計等トノ間ニ於テ會計
ニ關スル種々ナル關渉事項ヲ生ジマスルノ
デ、是ガ處理上ノ必要ニ基キマシテ、本法
律案ヲ提出致シタ次第デアリマス、次ニ昭
和十二年法律第八十號改正法律案ニ付御說
明申上ゲマス、過般實施ノ行政簡素化ニ依
リ、從來厚生大臣ノ管理ニ屬シテ居リマシタ簡
易生命保險及郵便年金ニ關スル事務ハ、之ヲ
遞信大臣ノ管理ニ屬セシムルコトトナリマ
シタノト、遞信省ノ遞信局及郵便局ニ於ケ
ル簡易生命保險及郵便年金事務ノ管理ニ關
スル事務ハ、之ヲ遞信大臣ノ管理ニ屬スル
簡易保險局ニ於テ取扱フコトト相成リマシ
タノト、尙又遞信局及郵便局ニ於ケル、簡
易生命保險及郵便年金事務ノ取扱ニ關シ生
ズル收入ハ、之ヲ事務取扱ノ便宜上、通信
事業特別會計ノ所屬ト致シマスル等トノ
爲昭和十二年法律第八十號ヲ改正スルノ
必要ガアリマスルノデ、本法律案ヲ提出致
シマシタ次第デアリマス、次ニ朝鮮事業公
債法中改正法律案ニ付御說明申上ゲマス、
朝鮮總督府特別會計ニ於ケル既定繼續費
タル鐵道建設及改良費、道路修築改良費
及港灣修築改良費等ノ追加額其ノ他五億五
千九百六十餘萬圓ニ付キマシテハ、同特別
會計歲計ノ現狀竝ニ其ノ經費ノ性質ニ顧
ミマシテ、之ヲ公債財源ニ依ルコトト致
シマシタル處、道路修築改良費等ノ旣定額
ノ內昭和十七年度ニ於テ公債財源ニ依ル豫
定ノモノニ決算上不用ト爲スベキモノ等ガ
四百三十餘萬圓アリマスル爲、差引五億五
千五百三十萬圓ダケ現行ノ朝鮮事業公債法
ニ依ル公債ノ發行限度ヲ增加スルノ必要ガ
アリマスルノデ、本法律案ヲ提出致シマシ
タ次第デアリマス、次ニ朝鮮簡易生命保險
及郵便年金特別會計法案ニ付キ說明申上ゲ
そう、今囘新タニ朝鮮總督府ニ於テ郵便年
金事業ヲ經營スルコトト相成リマシタノニ
伴ヒマシテ、之ニ關スル歲入歲出ヲ特別ニ
經理スル必要ガアルノデアリマスルガ、經
理事務ノ簡捷ヲ圖リマス爲ニ、現ニ同總督
府ニ於テ經營致シテ居リマス簡易生命保險
事業ノ歲入歲出ト併セ經理スルノガ適當ト
認メラレルノデアリマス、而シテ之ガ爲ニ
ハ朝鮮簡易生命保險特別會計ヲ廢止シ、新
タニ簡易生命保險及郵便年金ノ兩事業ヲ通
ズル一特別會計ヲ設置スルノ必要ガアリマ
スルノデ、之ニ關スル本法律案ヲ提出致シ
マシタ次第デアリマス、次ニ臺灣事業公債
法中改正法律案ニ付キ說明申上ゲマス、臺
灣總督府特別會計ニ於ケル旣定繼續費港灣
費ニ追加シタル新高港第二期工事施行ニ要
スル經費千五百五十萬圓、竝ニ既定繼續費
鐵道改良費及大甲溪開發事業費ノ追加額千
九百二十餘萬圓ノ內七百五十餘萬圓ノ合計
額二千三百餘萬圓ニ付キマシテハ、同特別
會計歲計ノ現狀竝ニ其ノ經費ノ性質ニ顧ミ
マシテ、之ヲ公債財源ニ依ルコトト致シマ
シタル處、鐵道改良費等ノ既定額ノ內、昭
和十七年度ニ於テ公債財源ニ依ル豫定ノモ
ノニ決算上不用ト爲スベキモノ等ガ八百餘
萬圓アリマスル爲、差引千五百十萬圓ダケ
現行ノ臺灣事業公債法ニ依ル公債ノ發行限
度ヲ增加スルノ必要ガアリマスルノデ、本
法律案ヲ提出致シマシタ次第デアリマス、
次ニ臺灣官設鐵道用品資金會計法中改正法
律案ニ付キ說明致シマス、臺灣官設鐵道用
品資金ハ、現行ノ臺灣官設鐵道用品資金會
計法第二條ノ規定ニ依リマスレバ、二百萬
圓ト相成ッテ居ルノデアリマスガ、臺灣ニ於
ケル鐵道及自動車交通事業ノ事業量ノ增大
ニ伴ヒマシテ、臺灣官設鐵道用品資金特別
會計ニ於ケル歲入歲出モ亦逐年增加致シテ
參リマシタ爲、從來ノ資金額ヲ以テシマシ
テハ、其ノ十分ナル機能ヲ發揮スルコト困
難ナル狀況ト相成リマシタノデ、本資金ノ
法定額ヲ五百萬圓ニ增額シ、其ノ增加額三
百萬圓ハ、臺灣ニ於ケル鐵道及自動車交通
事業ノ狀況ニ應ジ、財政ノ許容スル所ニ從
ヒマシテ、漸次臺灣總督府特別會計ヨリ之
ヲ繰入ルヽコトトシ、同事業ノ圓滑ナル遂
行ヲ圖ルコトト致シマスル爲、之ニ關スル
本法律案ヲ提出致シタ次第デアリマス、以
上十件ノ法律案ニ付キマシテハ、何卒御審
議ノ上御贊成ノ程ヲ御憩ヒ致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103208X00419430217&spkNum=2
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003・島津忠承
○委員長(公爵島津忠承君) 此ノ際御諮リ
致シマスガ、御質疑ハ次囘カラ願フコトニ
致シマシテ、本日ハ此ノ程度デ散會致シタ
イト思ヒマス、御異議ゴザイマセヌカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103208X00419430217&spkNum=3
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004・島津忠承
○委員長(公爵島津忠承君) 御異議ナイト
認メマス、今日ハ是ニテ散會致シマス、次
囘ハ明後日午前十時ヨリ開會致シマス
午後一時五十五分散會
出席者左ノ如シ
委員長公爵島津忠承君
副委員長子爵秋田重季君
委員
侯爵筑波藤麿君
伯爵大木喜福君
子爵安藤信昭君
光行次郞君
中川健藏君
大野綠一郞君
男爵飯田精太郞君
黑崎定三君
男爵神山嘉瑞君
政府委員
朝鮮總督府政務總監田中武雄君
臺灣總督府財務局長中嶋一郞君
樺太廳長官小河正儀君
大藏次官谷口恒二君
大藏省營繕管財局長濱田幸雄君
大藏書記官松田一隆君
同加藤八郞君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008103208X00419430217&spkNum=4
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