1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和十九年一月二十九日(土曜日)午後一時三十三分開議
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議事日程 第七號
昭和十九年一月二十九日
午後一時三十分開議
第一 所得税法外二十九法律中改正法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第二 大日本育英會法案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第三 青年學校教育費國庫補助法中改正法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第四 公立學校職員年功加俸國庫補助法中改正法律案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
第五 戰時特殊損害保險法案(政府提出、衆議院送付) 第一讀會
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=0
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001・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 報〓ヲ致サセマ
ス
〔寺光書記官朗讀〕
昨二十八日衆議院ヨリ左ノ政府提出案ヲ受
領セリ
所得稅法外二十九法律中改正法律案
大日本育英會法案
靑年學校〓育費國庫補助法中改正法律案
公立學校職員年功加俸國庫補助法中改正
法律案
昭和十九年一月三十日
戰時特殊損害保險法案
本日委員會ニ於テ當選シタル正副委員長ノ
氏名左ノ如シ
鐵道敷設法戰時特例案特別委員會
委員長男爵久保田敬一君
副委員長子爵秋田重季君
昭和十九年度一般會計歲出ノ財源ニ充ツ
ル等ノ爲ノ公債發行ニ關スル法律案特別
委員會
委員長男爵東〓安君
副委員長子爵梅園篤彥君
本日衆議院ヨリ左ノ政府提出案ヲ受領セリ
昭和十九年度歲入歲出總豫算案竝昭和十
九年度特別會計歲入歲出像算案
豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲ス
ヲ要スル件
特殊財產資金豫算追加案(特產第一號)
昭和十八年度歲入歲出總豫算追加案(第
題
昭和十八年度特別會計歲入歲出豫算追加
案(特第一號〕
昭和十九年度歲入歲出總豫算追加案第
號
昭和十九年度特別會計歲入歲出豫算追加
案(特第一號)
豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲ス
ヲ要スル件(追第一號)
昭和十九年度歲入歲出總豫算追加案第
- )
昭和十九年度特別會計歲入歲出豫算追加
案(特第二號)
本日內閣總理大臣ヨリ左ノ通第八十四囘帝
國議會政府委員仰付ラレタル旨ノ通牒ヲ受
領セリ
運輸通信省所管事務政府委員
運輸通信省海運瀧山敏夫君
總局船舶局長発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=1
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002・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴喜君) 是ヨリ本日ノ會
議ヲ開キマス、本日松村義一君ヨリ、都合
ニ依リ昭和十九年度一、般會計歲出ノ財源ニ
充ツル等ノ爲ノ公債發行ニ關スル法律案外
十件特別委員ヲ辭任シタキ旨申出ガゴザイ
マシタ、許可ヲ致シテ御異議ゴザイマセヌ
カ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=2
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003・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、就キマシテハ、其ノ補關ト致シマ
シテ、男爵坊城俊賢君ヲ指名致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=3
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004・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 此ノ際大藏大臣
ニ發言ヲ許可ヲ致シマス、賀屋大藏大臣
〔國務大臣賀屋興宣君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=4
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005・賀屋興宣
○國務大臣(賀屋興宣君) 昭和十九年度歲
入歲出豫算各案ハ、今朝衆議院ニ於テ可決
セラレ、本院ニ囘付セラレマシタ次第デア
リマスルガ、此ノ機會ニ於キマシテ其ノ大
要ヲ說明致シ、併セテ我ガ國財政經濟ニ
付キマシテ所見ヲ申述ブル機會ヲ得マシタ
コトハ、私ノ甚ダ光榮ト致ス所デアリマス、
是ヨリ昭和十九年度歲入歲出總豫算ニ付テ
大體ヲ說明致シマス、說明ノ便宜上、昭和十
九年度分ニ付キマシテモ、又昭和十八年度
分ニ付キマシテモ、今囘御審議ヲ求メテ居
リマスル追加豫算迄ヲ合セマシタモノニ依
ルコトニ致シタイト思ヒマス、昭和十九年
度歲入歲出總豫算及同追加豫算ノ各案ニ計
上致シムシタ金額ハ、歲入歲出共ニ本豫算計
上ノ分百五十四億千五百餘萬圓、追加豫算
第一號計上ノ分四十四億九千百餘萬圓、同
第二號計上ノ分二億六千五百餘萬圓、合計
二百一億七千三百餘萬圓デアリマス、先ヅ
歲入豫算デアリマスルガ、經常部百十四億
千百餘萬圓、臨時部八十七億六千二百餘萬
圓、合計二百一億七千三百餘萬圓デアリマ
ス、次ニ歲出豫算デアリマスルガ、經常部
ノ金額ハ八十億千九百餘萬圓、臨時部百
二十一億五千四百餘萬圓、合計二百一億
七千三百餘萬圓デアリマス、之ヲ本議會ニ
提出致シ御審議ヲ願ッテ居リマスル追加豫算
迄ヲ含メマシタ前年度豫算額ニ比較致シマ
スト、五十七億千三百餘萬圓ノ增加ト相
成ル次第デアリマス、申ス迄モナク戰時
財政經濟運營ノ要諦ハ、國民生活ヲ確保シ
ツヽ物資、勞力、資金等、國家經濟ノ總力
ヲ擧ゲテ、戰力增强ニ集中シ、以テ軍國ノ
要請ニ缺クルコトナカラシムルニ在ルノデ
アリマシテ、右ノ歲出豫算ノ編成ニ當リマ
シテモ、亦此ノ方針ニ則ツタノデアリマス、
卽チ歲出ニ計上スベキ經費ニ付キマシテハ、
先ヅ十九年度ニ於テ實施スベキ施策ノ重點
ヲ畫定致シマシテ、戰力ノ急速增强、又ハ
國民生活確保ノ效果確實ニシテ、且具體的
ノ計畫ガ樹立セラレタルモノニ付、之ヲ新
規計上スルコトト致シ、其ノ他ノ經費ハ
一切之ガ計上ヲ見合セタ譯デアリマス、又
從來ヨリノ施設ニ係リマスル經費ニ付キマ
シテモ、特ニ嚴正ナル檢討ヲ加ヘマシテ、
眞ニ時局ニ卽應スルヤウ、豫算ノ改編ヲ斷
行致シタノデアリマス、又國庫豫備金ヲ相
當增加計上致シマスルト共ニ、豫算科目ノ
整理ヲ圖リ、前議會ニ於テ協賛ヲ得マシタ
會計法戰時特例ノ運用等ト相俟チマシテ、
豫算ノ機動性强化ニ努メタ次第デアリマス、
以上ニ依リ編成致シマシタル豫算額ハ、相
當巨額ニ上ルノデアリマスガ、右ハ國債費、
臨時軍事費特別會計ヘノ繰入、地方分與稅
分與金特別會計ヘノ繰入、年金及恩給等ノ
義務的經費ノ外、專ラ時局ノ要請ニ應フベ
キ施設ノ實行上、必要缺クベカラザル經費
ヲ計上致シマシタ結果ニ外ナラヌモノデゴ
ザイマス、今歲出豫算ニ計上致サレマシタ
重要ナル新規經費ヲ申上ゲマスレバ、一、戰爭
完遂及大東亞諸民族ノ總力結集ノ目的ヲ持
チマス外交及外政ノ强化ニ關スル經費六千八
百餘萬圓、二、鐵、石炭其ノ他重要物質ノ生
產增强竝ニ是等物資ノ價格維持等ニ關スル
經費十四億七千九百餘萬圓三、海陸空ヲ通
ズル輸送力ノ增强ニ關スル經費三億六千百
餘萬圓、四、米麥其ノ他食糧生產對策竝ニ是
等物資ノ價格維持ニ關スル經費十一億千三
百餘萬圓、五、國民體力管理制度擴充、國
民健康保險制度普及等、國民醫療及國民保
險ニ關スル經費六千九百餘萬圓、六、年金保
險制度ノ擴充、乳幼兒及姙產婦保護ノ强化
等、國民生活及人口對策ニ關スル經費一億
六千五百餘萬圓、七、傷痍軍人及軍人遺族
ニ對スル職業輔導施設ノ擴充等、軍人援護
ニ關スル經費一億六千九百餘萬圓、八、大日
本育英會ノ創設、學校整備其ノ他文〓ノ刷
新ニ關スル經費四千九百餘萬圓、九、航空
戰力ノ增强ヲ目標トスル科學技術動員ノ强
化及科學〓究ノ整備等ニ關スル經費七千餘萬
圓、+、防空設備資材ノ整備、疎開事業實
施等、防空ニ關スル經費一億九千三百餘萬
圓、十一、企業整備機關其ノ他損失補償金
等、企業整備ニ關スル經費二億七千百餘萬圓
等デアリマシテ、右ノ外、歳出豫算ニ付キマシテ
注意スベキ事項ハ、一、臨時軍事費特別會計
ヘノ繰入額ハ、一般會計ヨリ七十二億五百餘
萬圓デアリマス、尙各特別會計ヨリ繰入レ
マスルモノガ合計十一億八千四百餘萬圓ア
リマスルノデ、繰入額總計ハ八十三億九千
餘萬圓ト相成リマシテ、前年度ニ比較致シ
三十四億四千百餘萬圓ノ增加ト相成ルノデ
アリマス、又既定經費ニ付キマシテ整理壓
縮ヲ加ヘタノデアリマスガ、其ノ金額ハ三
億八千二百餘萬圓デアリマス、以上デ歳出
ノ說明ヲ終リマシテ歲入豫算ニ移リマス、
歲入豫算ハ、歳出豫算ト同ジク總額二百一
億七千三百餘萬圓デアリマシテ、其ノ內譯
ハ租稅其ノ他ノ普通歲入百三十九億四千
百餘萬圓、前年度剩餘金受入一億四千百餘
萬圓、公債金六十億八千九百餘萬圓デアリ
やって、普通歲入ノ大宗タル租稅收入ハ、地
方財源タル還付稅收入ヲ除キ、經常臨時ノ
各部ヲ合セマシテ、其ノ總額百七億六千二
百餘萬圓デアリマス、之ヲ前年度豫算額ニ
比較致シマスレバ、三十一億七千二百餘萬
圓ノ增加ト相成ルノデアリマス、此ノ內譯
ハ、自然增收ニ屬スル分八億五千四百餘萬
圓昭和十八年ニ於ケル間接稅ノ增徵等ニ
基ク分一億三千三百餘萬圓、今期議會提出
ニ係ル直接稅及問接稅ヲ通ズル增稅ニ基ク
分二十一億八千四百餘萬圓デアリマス、申
ス迄モナク戰時財政支出ニ對シマシテハ、
其ノ相當ノ部分ハ之ヲ公債ニ依ッテ賄フコ
トハ巳ムヲ得ナイ所デアリマスルガ、是ト
共ニ極力擔稅收入ノ增加ヲ圖リ、以テ戰時
財政ノ基礎ヲ鞏固ナラシメマスコトハ又極メ
テ緊要デアリマス、政府ニ於キマシテハ此
ノ點ニ顧ミマシテ、財政、要竝ニ國民生活、國
民經濟ニ及ス影響等ニ付キマシテ愼重考究
ヲ遂ゲマシタ結果、國庫收入ノ增加ヲ圖ルト
共ニ、購買力ノ吸收及消費ノ節約ニ資スル爲、
今囘更ニ增稅ヲ行フコトト致シタノデアリマ
ス、而シテ昨年春ハ御協賛ヲ經マシテ、間接
稅ヲ中心トシタ增稅ヲ行ッタ關係モアリ、今
囘ノ增稅ハ直接稅ヲ中心トスルコトト致シ
タノデアリマス、併シナガラ間接稅其ノ他
ニ付キマシテモ、併セテ增徵ヲ行フト共
ニ、生產力ノ擴充、資金ノ蓄積其ノ他戰
時下緊要ナル諸政策ノ遂行ニ資スル爲、適
當ト認ムル租稅上ノ措置ヲ講ズルコトト致
シ、別途之ニ關スル法律案ヲ提出致シテア
ルノデアリマス、之ニ依ッテ得ラルベキ歲
入增加額ハ、初年度ニ於テハ、右ニ申述ベ
マシタ如ク約二十二億圓、平年度ニ於テハ
約二十五億ニ上ルノデアリマス、是ハ既ニ
實施致シマシタ製造煙草ノ値上ニ基ク歲入
增加額ト共ニ、擧ゲテ臨時軍事費ノ財源ニ
充當致サムトスルモノデアリマス、今囘ノ
增稅ハ、其ノ金額ニ於テ從來ニ其ノ比ヲ見
ザル巨額ニ達スルノデアリマシテ、之ニ依
リ國民ノ租稅負擔ハ一段ト增加致ス次第デ
アリマス、併シナガラ私ハ一億國民ガ更ニ
覺悟ヲ新タニシテ納稅報國ニ邁進セラレム
コトヲ希望致スモノデアリマス、租稅以外
ノ普通歲入ニ付キマシテハ、三十一億七千
九百萬餘圓ヲ計上致シテ居リマス、是ハ前
年度豫算ニ比較致シマシテ五億四千五百餘
萬圓ノ增加ト相成ルノデアリマス、又公債
金收入ハ、先ニ申述ベマシタ通リ、六十億
八千九百餘萬圓デアリマシテ、是ハ前年度
ニ比較致シ二十五億七千餘萬圓ヲ增加致シ
テ居リマス、公債金收入ハ、右一般會計ニ
於ケル分ノ外、朝鮮、臺灣、政府出資、帝
國鐵道及通信事業各特別會計ニ於ケル分ト
共ニ、十六億二千三百餘萬圓ヲ計上致シテ
居リマスルノデ、昭和十九年度歲出財源タ
ル公債發行豫定額ハ、七十七億千三百餘萬
圓ト相成ルノデアリマシテ、曩ニ御協賛ヲ
經マシタ臨時軍事費財源ノ分二百八億九百
餘萬圓ト合算致シマスレバ、總計二百八十
五億二千三百餘萬圓ト相成ルノデアリマス、
次ニ特別會計豫算ニ於キマシテモ、一般會
計豫算ノ編成方針ニ準ジ、戰力增强ノ爲眞
ニ緊急缺クベカラザル經費ヲ計上致シタノ
デアリマシテ、主ナル新規經費ヲ申上ゲマ
スルナラバ、戰時陸運ノ强化ニ關スル經費
七億五千餘萬圓、鐵石炭、其ノ他重要鑛
產物ノ生產增强ニ關スル經費一億五千二百
餘萬圓、主要食糧ノ增產ニ關スル經費二億
三千二百餘萬圓、防空施設等ノ充實ニ關ス
ル經費一億三千二百餘萬圓、外地ニ於ケル
徵兵制度ノ實施又ハ實施準備ニ關スル經費
三千四百餘萬圓等デアリマス、尙茲ニ一言
申シ添ヘマスルニ、大東亞戰爭ニ要スル軍
事費ハ、過日臨時軍事費豫算追加臨第一號
トシテ御協賛ヲ得マシタ通リ三百八十億圓
デアリマスルカラ、之ヲ昭和十九年度一般會
計歲出豫算額ニ加ヘマスレバ、其ノ合計額
ハ五百八十一億七千三百餘萬圓ト相成リ、
此ノ金額ヨリ、一般會計ト臨時軍事費特別會
計トノ間ニ於テ重複致シマスル部分ヲ差引
キマスレバ、五百九億六千七百餘萬圓ト相
成ル次第デアリマス、次ニ經濟金融ノ狀況
ニ付キマシテ申上ゲマス、昨年中ニ於テ金
融界ハ此ノ曠古ノ大戰爭下ニ在リマシテ、
未曾有ノ巨額ナル戰時ノ要請ヲ充足シツヽ
而モ他面、終始平穩ニ經過ヲ致シマシタ、
戰力增强ノ基盤デアリマスル經濟秩序維持
ノ職責ヲ全ウシ來ッタノデアリマス、政府
資金ノ撒布ハ、戰費ノ激增等ニ伴ヒ著シク
增加致シタノデアリマスルガ、官民一致ノ
協力ニ依リマシテ、極力是ガ吸收ニ努メマ
シタ結果、資金ノ蓄積ハ〓ネ順調ニ行ハレ、
又金利水準ニハ何等ノ動搖ナク、至極安定
セル狀態ヲ保持シテ參ッテ居ルノデアリマ
ス、昨年中ニ於ケル日本銀行劵ノ平均發行
高ハ七十億六千九百餘萬圓デアリマシテ、
一昨年ノソレニ比シ十八億千三百餘萬圓ノ
增加デアリマスルガ、是ハ畢竟スルニ空前
ニ膨脹セル戰時財政ノ運營ニ基ク我ガ國財
政經濟ノ規模ノ擴大ニ伴フモノト認メラレ
ルノデアリマス、次ニ資金蓄積ノ狀況ハ、
銀行預金ニ於テ、當座預金ヲ除キ約九十五
億三千萬圓、郵便貯金ニ於テ五十億三千九
百餘萬圓、其ノ他各種ノ蓄積ヲ合セマシテ、
合計約二百七十億圓ノ增加ヲ示シタノデア
リマス、新規產業資本ノ調達モ順調ニ推移
致シマシタ、社債新規發行額ハ二十六億二
千七百餘萬圓ニ上リ、又株式ニ付キマシテ
ハ、其ノ新規拂込金額四十四億九千三百萬
圓ヲ超エ、其ノ價格モ〓ネ安定ヲ得テ居ル
ノデアリマス、次ニ國債ニ付キマシテハ、
昨年中ニ於ケル其ノ發行額ハ百八十二億九
千九百萬圓ニ上リ、一昨年ノソレニ比シ、
實ニ四十九億七千八百萬圓ノ增加ニ當ルノ
デアリマスルガ、同年中ニ於ケル是ガ消
化額ハ百七十億七千六百餘萬圓ニ達シ、九
割三分三厘ノ消化率ヲ示シテ居リマス、〓ネ
町調ナル成績ヲ收メテ居ルモノト申上ゲ得ルノ
デアリマス、我ガ戰爭經濟ノ基盤ハ、今ヤ大東
亞ノ全域ニ擴大致シマシタコトハ申ス迄モナイ
所デアリマスルガ、占領地ノ治安囘復、經濟ノ
復舊開發ハ著々進捗致シ、大東亞全域ノ民族
ハ我ガ國ト提携シ、一丸トナッテ米革擊滅、
大東亞建設ノ爲、其ノ總力ヲ結集シ、以テ大東
亞ノ戰力增强ニ邁進シツヽアルノデアリマシ
テ、誠ニ御同慶ニ堪ヘナイ所デアリマス、
先ヅ大東亞共榮圈內ノ經濟開發ニ付見マス
ルニ、滿洲國及中華民國ニ對スル我ガ國ノ
投資額ハ、昨年中約十七億五千萬圓、支那
事變以來ニ於ケル合計額ハ九十億圓ニ達セ
ムトスルノデアリマシテ、是等ノ結果、彼
ノ地ノ豐富ナル資源ハ逐次開發セラレ、戰
爭遂行上極メテ多大ノ貢獻ヲ致シテデアリ
やっ、尙此ノ際特ニ注目スベキ現象ハ、開
發資金ノ現地調達ガ最近急激ニ增加シテ參
ツタ事實デアリマス、現地經濟力ノ充實發
展ヲ意味スルモノトシテ誠ニ心强ク感ズル
次第デアリマス、又世界最大ノ寶庫ト稱セ
ラルヽ南方諸地域ニ於キマシテ、特ニ我ガ
國ニ不足スル重要資源ヲ重點的ニ開發シテ
參ッテ居ルノデアリマスルガ、之ニ對スル南
方開發金庫ヨリノ開發資金ノ融通ハ、極メ
テ活潑ニ行ハレツヽアルノデアリマス、而シ
テ此ノ圈內各域ノ經濟開發ノ進展ト共ニ、
各地域ノ重要物資ノ交流モ、昨年新設致サ
レマシタ交易營團等ノ活動ニ依リマシテ、
綜合的計畫的ニ且圓滑ナル運營ヲ見ツヽア
ルノデアリマス、次ニ大東亞金融圈ノ機構
ハ、大東亞戰爭ノ完遂ト共榮圈ノ確立ノ理
想ヲ以チマシテ、圈內各國ノ協力ト我ガ
ノ援助ノ下ニ、圓滑ナル運營ヲ見、其ノ基
礎ハ愈、鞏固トナリツヽアルノデアリマス、
滿洲國ニ於キマシテハ滿洲中央銀行ガ其ノ
基礎益〓鞏固ト相成リ、中華民國ニ於キマシ
テハ中央儲備銀行、中國聯合準備銀行及蒙
疆銀行ガ愈〓健全ナル發展ヲ遂ゲツヽアルノ
デアリマス、戰爭遂行上及ビ東亞ノ建設ニ
關シ、相互ノ協力ハ益〓緊密トナリ且增大セ
ラレツツアルノデアリマス、「タイ」國及佛
領印度支那ニ於キマシテモ、曩ニ我ガ國トノ
間ニ締結致シマシタ經濟金融等ニ關スル協
定ノ圓滑ナル運營ニ依リマシテ、彼我ノ協
力關係ハ愈〓緊密ノ度ヲ加ヘツヽアルノデア
リマス、又「ビルマ」國及「フィリッピン」國
ニ於キマシテハ兩國ノ光輝アル獨立ニ件
ヒ、ソレ〓〓近ク中央銀行ノ設立ヲ見ムトシ
テ居ルノデアリマス、尙新政府ノ健全ナル發
展ノ爲、南方開發金庫ヲ通ジ適切ナル金融的
援助ガ行ハレツヽアルノデアリマス、斯クノ
如ク大東亞金融圈ハ、圈內各國ノ自主協力ノ
體制ノ下ニ、管理通貨制ノ確立ヲ目標ト致
シ、著々整備セラレツヽアルノデアリマス、
近時敵米英ノ提唱スル戰後通貨案ナルモノ
ヲ見マスルノニ、是等ハ直接又ハ關接ニ金
ト聯繫セル國際通貨單位ヲ定メ、各國ノ金
保有量乃至ハ旣往ノ貿易實績額等ヲ基礎ト
シテ、各國通貨ノ爲替比率ヲ左右シ、又其ノ
貿易額ヲ規制セムトスルモノデアリマシテ、
何レモ米英ガ其ノ金保有量其ノ他ノ物質力
ヲ恃ミト致シ、國際間ノ公平ト協力トノ精
神ヲ無視致シマシテ、世界經濟ヲ利已的ニ
支配致シ、自己ノ經濟的繁榮ト物質的慾望
トノ爲、他國ノ利益ヲ襲斷セムトスル野望
ヲ包藏スルモノデアリマシテ、其ノ非道義
的ナルコト、大東亞共存共榮ノ公明正大ナ
ル理想ニ發足致シマスル我ガ大東亞金融圈
ノ構想ト、天地霄壤ノ差ヲ見ルノデアリマ
ス、米英ノ戰後通貨案タルヤ、固ヨリ是ハ
其ノ終局ノ勝利ヲ期待スルコトヲ假裝致シ
マスル世界的欺瞞宣傳ノ一ツデアリマス、結
局敗戰ノ憂目ヲ見ルベキ彼等ノ夢物語ニ過
ギナイノデアリマス、併シナガラ偶〓、夢物語
ノ間ニモ、其ノ野望ノ本質ハ蔽ハムトシテ
蔽ヒ得ザル淺マシサヲ發見スルノデアリマ
ス、尙圈內各域ニ於キマシテ、我ガ國ノ有
ニ歸シ、又ハ我ガ國ノ勢力下ニ置カルヽコ
トト相成リマシタ莫大ナル敵產ニ付キマシ
テハ、昨年三月特殊財產資金特別會計ヲ設
置シマシテ、是ガ統一的運營ヲ圖リツヽア
ルノデアリマスルガ、近ク敵產全部ノ調査
ヲ完了致ス豫定デアリマス、今後是等敵產
ノ運用ニ依リ、大東亞ノ戰力ノ增强土寄與
スル所誠ニ大ナルモノアリト存ズル次第デ
アリマス、歐洲盟邦トノ經濟關係ヲ見マス
ノニ、昨年一月成立致シマシタ日獨及日伊
ノ經濟協力ニ關スル協定ニ依リマシテ、大
東亞經濟圈ト歐洲盟邦ヲ中心トスル歐洲經
濟圈トノ間ニ、緊密ナル聯繫協調ガ確立
セラレタノデアリマスルガ、之ニ引續キマ
シテ、日獨銀行間協定ノ成立ヲ見、日獨間
ノ決濟ハ圓滑ニ遂行セラレツヽアルノデア
リマス、日伊間ノ決濟協定ハ、昨年九月ノ
「バドリオ」政權ノ背信ニ依リ、一時其ノ運行
ヲ停止スルニ至リマシタガ、新「イタリア」共和
國政府ノ成立及之ニ對スル我ガ國ノ承認ニ
伴ヒマシテ、日伊間ノ決濟關係モ再ビ支障
ナク行ハルヽニ至ッテ居ルノデアリマス、
顧ミマスレバ、支那事變以來六年有半、大
東亞戰爭勃發致シマシテヨリ茲ニ二年有餘
此ノ間昭和十八年度ニ至ル迄、一般會計及
臨時軍事費ヲ通ズル我ガ國豫算ノ總額ハ千
百四十餘億圓ニ達スルノデアリマス、又戰
力增强ノ爲投ジマシタル生產力擴充資金ノ
推計總額四百四十餘億圓ニ達スルノデアリ
マシテ、兩者ヲ合計致シマスルト、實ニ千
五百九十億圓ヲ超ユル巨額ニ上ルノデアリ
マス、斯カル厖大ナル需要ヲ充足シツヽ命
モ我ガ國經濟界ガ其ノ基礎微動ダモセズ、
極メテ堅實ニ推移シ、强靱ナル底力ヲ遺憾
ナク發揮スルコトヲ得マシタコトハ、銃後
國民ガ一致團結有ラユル困難ヲ克服シ、納稅
ニ貯蓄ニ能ク奉公ノ誠ヲ竭サレタ結果ニ外
ナラナイノデアリマス、卽チ支那事變以來、
昭和十八年度末迄ノ間ニ於ケル租稅等ノ收
入額ハ、總計三百三十餘億圓、國民貯蓄ノ增
加額ハ、實ニ一千億圓ヲ突破スル見込デア
リマシテ、其ノ中大東亞戰爭開始以後ノ分
ハ六百億圓ニ垂ントスルノデアリマス、此
ノ納稅ト貯蓄トノ完遂ガアツタレバコソ、
決戰下ノ厖大ナル需要ガ些ノ支障モナク充
足サレ、而モ經濟界ノ秩序ガ儼トシテ維持
セラレ得タノデアリマス、戰局ノ進展ニ伴
ヒマシテ、臨時軍事費其ノ他軍國ノ資金需
要ガ愈〓膨脹致スベキコトハ當然デアリマシ
テ、之ヲ賄フベキ租稅ト貯蓄モ亦飛躍的ニ
增大致スノデアリマス、卽チ昭和十九年度
國家資金計畫ノ大體ヲ申上ゲマスレバ國
民ノ所得ハ大約六百億圓ノ見込デアリマシ
テ、之ガ配分計畫ハ、財政資金トシテ約四
百二十五億圓、生產力擴充資金トシテ約六
十億圓、國民消費資金トシテ約百十五億圓
デアリマス、曩ニ說明致シマシタル通リ臨
時軍事費及一般會計豫算ノ純計額ハ約五百
十億圓デアリマスルガ、現地調辨借入金及
雜收入等ガアリマスル關係上、國民所得中、
財政資金トシテ必要ナルモノハ約四百二十
五億圓ト相成ルノデアリマス、右ノ財政資
金四百二十五億圓ノ中、租稅及之ト同樣ノ
性質ノモノガ約百四十億圓、公債ニ依リマ
スルモノガ二百八十五億圓デアリマス、此
ノ外生產力擴充資金六十億圓ヲ要シマスル
ガ故ニ、國民ノ貯蓄增加ニ依リ賄フベキ金
額ハ約三百五十億圓程度ト豫想セラルヽノ
デアリマス、卽チ昭和十九年度ニ於テ國民
ノ負擔ト相成ルベキ租稅ノ金額、及國民ノ
貯蓄ヲ爲スヲ要スル金額ハ、未曾有ノ巨額
ニ上リ、國民所得總額ノ約八割ヲ占ムルモ
ノデアリマス、併シナガラ米英擊滅ノ爲ニ
ハ、何トシテモ此ノ納稅ヲ完遂シ、此ノ貯
蓄目標額ヲ突破シナケレバナラヌノデアリ
マス此ノ必要ハ、現在ニ於キマシテモ刻
刻戰力增强ノ要請ニ伴ヒマシテ增大シツヽ
アルノデアリマス、納稅ヲ完遂シ、貯畜
ノ增强ヲ圖リマスル爲ニハ、國家資金力
ノ增强ガ前提トナリマス、併シナガラ是
ハ單ニ貨幣ノ數字上ノ增加デハ意味ヲ
爲サナイノデアリマス、其ノ資金ヲ以テ
購入シ得ベキ物資ノ生產力、輸送力ノ增
强ヲ伴ハナケレバナラナイノデアリマス、
結局總生產力ノ增大ニ俟タナケレバナラ
ナイノデアリマス、否、唯單ニ總生產力
ノ增大ト云フダケデハ足リナイノデアリ
マシテ、重點主義ニ依リマシテ、決戰下ノ
要請ニ總テヲ集中シタ意味ノ增大デナケレ
バナラナイノデアリマス、此ノ爲ニハ、國
民ノ消費生活ノ程度ハ極力之ヲ切下ゲ、仍
テ以テ物資勞力、資金等總テヲ擧ゲテ戰力
ニ集中スルノ必要ガアリマス、而シテ消費
節約ノ重要性ハ、個人ノ消費生活ニ於テノ
ミナラズ、工場、事業場等ニ於テモ亦同樣
デアリマス、卽チ資材、動力、勞力等ノ總
テノ生產要素ハ、資金ニ依ツテ表現セラルヽ
ノデアリマス、從ヒマシテ資金ノ節約ハ、
是等生產要素ノ節約ニ外ナラナイノデアリ
マス、斯クテ工場、事業場等ニ於ケル資金
效率ノ發揮ハ、戰時下最モ貴重ナル資材、
動力、勞力等ヲ最大限ニ活用シ、最小ノ消
費ヲ以テ最大ノ生產ヲ擧グル所以デアリマ
シテ、戰力增强上極メテ重要ト相成ルノデ
アリマス、國民ハ自己ノ職域ニ於ケル直接
ノ生產、其ノ日ノ生產ヲ增加スルト共ニ、
同時ニ其ノ消費ノ節約ニ依リ國家全體ノ生
產、明日ノ生產ノ增强ヲ圖ラナケレバナラ
ナイノデアリマシテ、之ガ爲ニハ資金ノ效
率的使用ニ付キマシテ格別ノ努力ヲ必要ト
スルノデアリマス、元來生產ノ增加、消
費ノ節約、資金ノ效率的使用等ハ、何レ
モ經濟行爲デアリマス、併シナガラ戰時
ニ於キマシテハ、斯カル經濟行爲ハ利潤
追求ノ理念ヨリ離ルヽコトハ勿論、全ク
利己ヲ沒却シ、只管米英擊滅ノ爲ニ行ハナ
ケレバナラナイノデアリマス、玆ニ於テカ、
此ノ經濟問題ハ同時ニ精神問題デアリマシ
六、我ガ皇軍將兵ノ忠誠勇武ニシテ世界無
比ナルコト、今更申ス迄モナイ所デアリマ
ス、從ヒマシテ勝敗ノ決ハ、全ク銃後ニ於ケ
ル航空戰力ヲ中心トスル物的戰力增强如何
ニ繫ッテ居ルノデアリマス、銃後國民ハ、
前線勇士ノ善謀勇戰ニ應へ、何トシテモ此
ノ物的戰力ノ增强ヲ完遂シ、以テ此ノ大戰
爭ヲ勝チ拔カナケレバナラナイノデアリマ
ス、併シナガラ物的戰力ノ增强モ、結局人
ニ依ッテ達成セラルヽモノデアリマス、要ス
ルニ物ハ手段デアリ、之ヲ活用シ、現實ノ
物的戰力トナシ得ルモノハ、人ノ力デアリ
マス、而シテ其ノ人ノ力ハ、實ニ精神力ニ
コソ其ノ根源ヲ有スルモノデアリマス、我々
ハ皇國三千年ノ歷史ト萬邦無比ノ國體ニ
基ク必勝不敗ノ信念ヲ堅持シ、益〓之ヲ昂
揚シ、愈〓、堅忍不拔ノ精神力ヲ振起シテ、
一億國民渾然一體、今ニ數倍スル絕大ノ努
力ト無限ノ忍苦トニ依リマシテ、征戰目的
ヲ完遂スベキコトヲ固ク信ズルモノデアリ
マス、終リニ臨ミ政府提出ノ豫算案ニ付キ
マシテハ、何卒十分御審議ヲ賜リマシテ、
速カニ協賛ヲ與ヘラレムコトヲ希望致シマ
ス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=5
-
006・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 是ヨリ議事日程
ニ移リマス、此ノ際、議事ノ都合ニ依リマシ
テ議事日程ヲ變更シ、日程第一ヲ後ニ〓シ、
日程第二、日程第三、日程第四ヲ一括シテ
先ニ議シタイト存ジマス、御異議ゴザイマ
セヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=6
-
007・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=7
-
008・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第二、大日
本育英會法案、日程第三、靑年學校〓育費
國庫補助法中改正法律案、日程第四、公立
學校職員年功加俸國庫補助法中改正法律
案、政府提出、衆議院送付、第一讀會、岡
部文部大臣
左ノ案ハ朗讀ヲ經サルモ參照ノ
タメ玆ニ載錄ス以下之ニ傚フ
大日本育英會法案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十九年一月二十八日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
大日本育英會法案
大日本育英會法
第一章總則
第一條大日本育英會ハ優秀ナル學徒ニ
シテ經濟的理由ニ因リ修學困難ナルモ
ノニ對シ學資ノ貸與其ノ他之ガ育英上
必要ナル業務ヲ行ヒ以テ國家有用ノ人
材ヲ育成スルコトヲ目的トス
大日本育英會ハ法人トス
第二條大日本育英會ハ主タル事務所ヲ
東京都ニ置ク
大日本育英會ハ必要ノ地ニ從タル事務
所ヲ置クコトヲ得
第三條大日本育英會ノ基金ハ百萬圓ト
ス但シ主務大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ增加
スルコトヲ得
政府ハ大日本育英會ノ基金トシテ百萬
圓ヲ支出スベシ
前項ノ規定ニ依ル支出ハ國債證劵ヲ交
付シテ之ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ交付スル國債證券ノ
交付價格ハ時價ヲ參酌シテ大藏大臣之
ヲ定ム
第四條大日本育英會ハ定款ヲ以テ左ノ
事項ヲ規定スベシ
-目的
二名稱
三事務所ノ所在地
四基金及資產ニ關スル事項
五役員ニ關スル事項
六業務及其ノ執行ニ關スル事項
七會計ニ關スル事項
八公告ノ方法
定款ノ變更ハ主務大臣ノ認可ヲ受クル
ニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第五條大日本育英會ハ勅令ノ定ムル所
ニ依リ登記ヲ爲スコトヲ要ス
前項ノ規定ニ依リ登記スベキ事項ハ登
記ノ後ニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ對
抗スルコトヲ得ズ
第六條大日本育英會ニハ所得稅、法人
稅及營業稅ヲ課セズ
東京都、北海道、府縣、市町村其ノ他
之ニ準ズベキモノハ大日本育英會ノ事
業ニ對シテハ地方稅ヲ課スルコトヲ得
ズ但シ特別ノ事情ニ基キ內務大臣及大
藏大臣ノ認可ヲ受ケタル場合ハ此ノ限
ニ在ラズ
第七條大日本育英會ニ付解散ヲ必要ト
スル事由發生シタル場合ニ於テ其ノ處
置ニ關シテハ別ニ法律ヲ以テ之ヲ定ム
第八條大日本育英會ニ非ザル者ハ大日
本育英會又ハ之ニ類似スル名稱ヲ用フ
ルコトヲ得ズ
第九條民法第四十四條、第五十條、第
五十四條及第五十七條竝ニ非訟事件手
續法第三十五條第一項ノ規定ハ大日本
育英會ニ之ヲ準用ス
第二章職員
第十條大日本育英會ニ役員トシテ會長
一八、理事長一人、理事三人以上、監
事二人以上及評議員若干人ヲ置ク
第十一條會長ハ大日本育英會ヲ代表シ
其ノ業務ヲ總理ス
理事長ハ定款ノ定ムル所ニ依リ大日本
育英會ヲ代表シ會長ヲ輔佐シテ大日本
育英會ノ業務ヲ掌理ス
理事長ハ會長事故アルトキハ其ノ職務
ヲ代理シ會長缺員ノトキハ其ノ職務ヲ
行フ
理事ハ定款ノ定ムル所ニ依リ大日本育
英會ヲ代表シ會長及理事長ヲ輔佐シテ
大日本育英會ノ業務ヲ掌理ス
理事ハ定款ノ定ムル所ニ依リ會長及理
事長共ニ事故アルトキハ其ノ職務ヲ代
理シ會長及理事長共ニ缺員ノトキハ其
ノ職務ヲ行フ
監事ハ大日本育英會ノ業務ヲ監査ス
評議員ハ業務ニ關スル重要ナル事項ニ
付會長ノ諮問ニ應ジ又ハ會長ニ對シ意
見ヲ述ブルコトヲ得
第十二條會長、理事長、理事、監事及
評議員ハ主務大臣之ヲ命ズ
會長、理事長及理事ノ任期ハ三年、監
事及評議員ノ任期ハ二年トス
第十三條會長、理事長及理事ハ定款ノ
定ムル所ニ依リ從タル事務所ノ業務ニ
關シ一切ノ裁判上又ハ裁判外ノ行爲ヲ
爲ス權限ヲ有スル代理人ヲ選任スルコ
トヲ得
第十四條會長、理事長及理事ハ他ノ職
業ニ從事スルコトヲ得ズ但シ主務大臣
ノ認可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラ
ズ
第十五條大日本育英會ノ役員其ノ他ノ
職員ハ之ヲ法令ニ依リ公務ニ從事スル
職員ト看做ス
第三章業務
第十六條大日本育英會ハ左ノ業務ヲ行
フ
一學資ノ貸與
二學資ノ貸與ヲ受クル學徒ノ輔導
三修學上必要ナル施設ノ設置及經營
四前各號ノ業務ニ附帶スル業務
大日本育英會ハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ
前項ニ揭グル業務ノ外其ノ目的達成上
必要ナル業務ヲ行フコトヲ得
第十七條前條第一項第一號ノ業務ニ要
スル資金ハ大藏省預金部其ノ他ヨリノ
借入金、寄附金等ヲ以テ之ニ充ツルモ
ノトス
第四章會計
第十八條大日本育英會ノ事業年度ハ每
年四月ヨリ翌年三月迄トス
第十九條大日本育英會ハ左ノ方法ニ依
ルノ外業務上ノ餘裕金ノ運用ヲ爲スコ
トヲ得ズ
一國債、地方債又ハ主務大臣ノ認可
ヲ受ケタル有價證劵ノ取得
二大藏省預金部へノ預金又ハ郵便貯
金
三銀行ヘノ預金又ハ信託會社ヘノ金
錢信託
第二十條大日本育英會ハ設立ノ時及每
事業年度ノ初ニ於テ財產目錄、貸借對
照表及損益計算書ヲ作成シ主務大臣ノ
承認ヲ受クベシ
第五章監督及補助
第二十一條大日本育英會ハ主務大臣之
ヲ監督ス
第二十二條主務大臣ハ大日本育英會ノ
目的達成上必要アリト認ムルトキハ必
要ナル業務ノ施行ヲ命ジ又ハ定款ノ變
更其ノ他必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ
得
第二十三條大日本育英會ハ大藏省預金
部ヨリ借入金ヲ爲ス場合其ノ他主務大
臣ノ定ムル場合ヲ除クノ外其ノ認可ヲ
受クルニ非ザレバ借入金ヲ爲スコトヲ
得ズ
第二十四條大日本育英會ハ業務開始ノ
際業務ノ方法ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ
受クベシ之ヲ變更セントスルトキ亦同
大日本育英會ハ事業年度每ニ事業計畫
及收支豫算ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受
クベシ之ニ重大ナル變更ヲ加ヘントス
ルトキ亦同ジ
第二十五條主務大臣ハ大日本育英會ニ
對シ業務及財產ノ狀況ニ關シ報〓ヲ爲
サシメ、檢査ヲ爲シ其ノ他監督上必要ナ
ル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第二十六條主務大臣ハ役員ノ行爲ガ法
令、定款若ハ主務大臣ノ命令ニ違反シ又
ハ公益ヲ害シタルトキ其ノ他大日本育
英會ノ業務運營上役員ヲ不適當ナリト
認ムルトキハ役員ヲ解任スルコトヲ得
第二十七條政府ハ第十六條第一項第一
號ノ業務ノ爲借入レタル借入金中二億
七千四百萬圓ヲ限リ其ノ元本ノ償還及
利息ノ支拂ニ付保證スルコトヲ得
第二十八條政府ハ大日本育英會ニ對シ
每年度左ノ各號ノ金額ノ年百分ノ三·二
ノ割合ニ相當スル金額ノ補助金ヲ交付
スルコトヲ得
一第十六條第一項第一號ノ業務ノ爲
借入レタル借入金ノ額
二第十六條第一項第一號ノ規定ニ依
リ貸與シタル學資ノ返還金ヲ基礎ト
シテ勅令ノ定ムル所ニ依リ算出シタ
ル金額
前項ノ補助金計算ノ基礎ト爲スベキ金
額ハ同項第一號ノ借入金ノ額ニ付テハ
二億七千四百萬圓ヲ限度トシ同項第二
號ノ金額ニ付テハ九千百萬圓ヲ限度トス
前二項ニ規定スルモノノ外政府ハ大日
本育英會ニ對シ第十六條第一項第一號
ノ業務ニ關シ每年度豫算ノ範圍內ニ於
テ補助金ヲ交付スルコトヲ得
第六章罰則
第二十九條左ノ場合ニ於テハ大日本育
英會ノ會長、理事長、理事又ハ監事ヲ
千圓以下ノ過料ニ處ス
本法ニ依リ主務大臣ノ認可ヲ受ク
ベキ場合ニ於テ其ノ認可ヲ受ケザル
トキ
二本法ニ規定セザル業務ヲ營ミタル
トキ
三第十九條ノ規定ニ違反シ業務上ノ
餘裕金ヲ運用シタルトキ
四主務大臣ノ監督上ノ命令又ハ處分
ニ違反シタルトキ
第三十條左ノ場合ニ於テハ大日本育英
會ノ會長、理事長、理事又ハ監事ヲ五
百圓以下ノ過料ニ處ス
-本法又ハ本法ニ基キテ發スル勅令
ニ違反シ登記ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ
不正ノ登記ヲ爲シタルトキ
二第二十條ノ規定ニ依ル書類ヲ作成
セザルトキ、其ノ書類ニ記載スベキ
事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ爲
シタルトキ又ハ其ノ書類ニ付主務大
臣ノ承認ヲ受ケザルトキ
第三十一條第八條ノ規定ニ違反シ大日
本育英會又ハ之ニ類似スル名稱ヲ用ヒ
タル者ハ五百圓以下ノ過料ニ處ス
附則
第三十二條本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以
テ之ヲ定ム
第三十三條主務大臣ハ設立委員ヲ命ジ
大日本育英會ノ設立ニ關スル事務ヲ處
理セシム
第三十四條設立委員ハ定款ヲ作成シ主
務大臣ノ認可ヲ受クベシ
第三十五條前條ノ認可アリタルトキハ
設立委員ハ遲滯ナク其ノ事務ヲ大日本
育英會會長ニ引繼グベシ
會長前項ノ事務ノ引繼ヲ受ケタルトキ
ハ設立ノ登記ヲ爲スベシ
大日本育英會ハ設立ノ登記ヲ爲スニ因
リテ成立ス
第三十六條主務大臣ハ第三十四條ノ認
可ヲ爲シタルトキハ財團法人大日本育
英會ニ對シ解散ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ命令ヲ受ケタル財團法人大日本育
英會ハ大日本育英會成立ノ時解散スルモ
ノトシ其ノ權利義務ハ大日本育英會之ヲ
承繼ス此ノ場合ニ於テハ他ノ法令中解
散及〓算ニ關スル規定ハ之ヲ適用セズ
前二項ニ規定スルモノヲ除クノ外財團
法人大日本育英會ノ解散ニ關シ必要ナ
ル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第三十七條登錄稅法中左ノ通改正ス
第十九條第七號中「恩給金庫、」ノ下ニ
「大日本育英會、」ヲ、「恩給金庫法、」ノ下
ニ「大日本育英會法、」ヲ、同條第十八
號中「國民更生金庫」ノ上ニ「大日本育
英會、」ヲ加フ
同條ニ左ノ一號ヲ加フ
二十大日本育英會カ大日本育英會
法第十六條第一項第二號又ハ第三
號ノ業務ノ爲ニスル建物又ハ土地ノ
權利ノ取得又ハ所有權ノ保存ノ登記
第三十八條印紙稅法中左ノ通改正ス
第五條第六號ノ七ノ次ニ左ノ一號ヲ加
フ
六ノ八大日本育英會ノ業務ニ關ス
ル證書帳簿
靑年學校〓育費國庫補助法中改正法律
案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十九年一月二十八日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
靑年學校〓育費國庫補助法中改正法律
案
靑年學校〓育費國庫補助法中左ノ通改正
ス
第一條東京都及市町村ガ靑年學校令第
二十四條ノ規定ニ依リ設置スル靑年學
校ノ〓育費ヲ補助スル爲每年度國庫ハ
東京都、北海道地方費及府縣ニ於テ其
ノ靑年學校ノ職員(勅令ヲ以テ定ムル
者ヲ除ク)ノ俸給(指導員ノ手當ヲ含
ム)、年功加俸、賞與、死亡賜金及赴任
ノ場合ニ支給スル旅費ニ要スル經費ノ
半額ニ相當スル金額ヲ支出ス
第二條中「靑年學校〓員ノ俸給及手當ニ
充テシムル爲之ヲ市町村」ヲ「之ヲ東京
都北海道地方費及府縣」ニ改ム
附則
本法ハ昭和十九年四月一日ヨリ之ヲ施行
ス
公立學校職員年功加俸團庫補助法中改
正法律案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十九年一月二十八日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
公立學校職員年功加俸國庫補助法中改
正法律案
公立學校職員年功加俸國庫補助法中左ノ
通改正ス
第一條中「靑年學校、盲學校、聾啞學校及
靑年學校〓員養成所」ヲ「靑年學校(道府
縣立靑年學校及勅令ヲ以テ定ムル靑年學
校ニ限ル)、盲學校及聾啞學校」ニ改ム
第二條中「北海道府縣」ヲ「東京都、北海道
地方費及府縣」ニ改ム
附則
本法ハ昭和士九年四月一日ヨリ之ヲ施行
ス
〔國務大臣子爵岡部長景君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=8
-
009・岡部長景
○國務大臣(子爵岡部長景君) 只今議題ニ
ナリマシタ大日本育英會法案外二件ニ付テ、
提案ノ理由ヲ御說明申上ゲマス、先ヅ大日
本育英會法案ニ付テ御說明申上ゲマスルガ、
今ヤ我ガ國ハ總力ヲ擧ゲテ戰力增强ノ一點
ニ集中シ、以テ征戰完遂ニ邁進セネバナラ
ヌ秋ニ際會致シタノデアリマスルガ、國家
總力ヲ最高度ニ昂メルニハ、國民ノ全智全
能ヲ最モ有效ニ發揮シ、之ヲ結集スルニア
ルコトハ申ス迄モナイ所デアリマシテ、斯
カル見地ヨリ致シマスルニ、〓育ニ俟ツコ
ト極メテ大ナルモノガアルノデアリマス、
然ルニ、國民中有爲ナル素質ヲ有シテ居リ
ナガラ、經濟的理由ニ依リ進學ノ機會ニ惠
マレズ、從ツテ其ノ優秀ナル能力ヲ十二分
ニ發揮スルコトノ出來ナイ者ガ、尙相當多
數存在スルノミナラズ、特ニ最近ノ緊迫セ
ル情勢下ニ於キマシテハ、斯カル境遇ノ者
ハ漸次增加スル傾向ニアルモノト考ヘラレ
ルノデアリマス、從ヒマシテ是等ノ者ニ對
シテ進學ノ機會ヲ與ヘテ、國家有用ノ人材
ヲ育成シ、以テ國家總力ノ〓揚ニ資シマス
ルコトハ、現下最モ緊要ナル所デアルコト
ハ勿論、將來國家ノ興隆乃至大東亞ノ建設
ニモ寄與スルコト甚大ナルモノアルヲ信ズ
ルノデアリマス、政府ニ於キマシテハ、國
家的育英制度ノ早急ナル創設ノ必要ヲ痛感
シ、銳意準備ヲ進メテ參ッタノデアリマス
ルガ、十八年度ニ於キマシテハ暫定措置ト
シテ、取敢ズ財團法人大日本育英會ヲシテ
貸費ヲ行ハシムルコトト致シマシテ、十月
ニ其ノ設立ヲ見ルニ至ッタノデアリマス、同
會ハ、旣ニ政府ノ補助ニ依リマシテ業務ヲ
開始シマシタ、併シナガラ本育英事業ノ有
シマスル永續的且國家的性格ニ鑑ミマスル
ニ、其ノ財的基礎ヲ確立シ、事業ニ確實性
ヲ付與致ス必要ガアリマスルト共ニ、本事
業ハ文〓政策上鞏固ナル國家的施設トシテ
行ハルヽヲ適當ト考へラレマスルカラ、特
別法ニ依ル特殊法人ヲ設立シテ本事業ヲ行
ハシムルノ必要ヲ認メマシタノデ、本案ヲ
提出スルニ至ッタ次第デアリマス、本法人
ノ目的ト致シマスル所ハ、優秀ナル學徒ニ
シテ經濟的理由ニ依リ修學困難ナル者ニ對シ
マシテ、學資ノ貸與其ノ他之ガ育英上必要ナル
事業ヲ行ヒ、家族制度ニ卽シツヽ國家有用
ノ人材ノ育成ニ資スルコトニ在ルノデアリ
マシテ、其ノ主タル事業タル學資ノ貸與ハ、
極メテ多數ノ者ニ對シテ相當長期間ニ亙ッテ
爲サレルモノデアリ、其ノ償還モ本人ノ成
業ノ後ニ行ハセルモノデアリマスカラ、本
法人ガ永續シテ、而モ確實ニ事業ヲ遂行致
シマスル爲ニハ、本法人ニ對スル國家ノ積
極且全面的ナル援助ガナケレバナラヌノデ
アリマス、從ヒマシテ貸費ニ要シマスル所ノ資
金ノ借入ニ付キマシテモ、又其ノ元本ノ償還
及利子ノ支拂ニ付キマシテモ、國家ノ保證
又ハ補助ヲ必要トスルノデアリマシテ、此
ノ點ガ本法案ノ策定ニ當リマシテ最モ考慮
ヲ拂ッタ所デアルノデアリマス、以上、本法律
案提案ノ理由ハ〓要申述ベタノデアリマス
ルガ、本事業ハ年ト共ニ其ノ效果ヲ擧グベ
キハ期シテ俟ツベキモノガアルト信ズルノ
デアリマス、次ニ靑年學校〓育費國庫補助
法中改正法律案ニ付テ御說明申上ゲマス、從
來靑年學校職員ニ對スル諸給與ノ中、俸給
及年功加俸ニ付キマシテハ、豫算ノ範圍內ニ於
テ、其ノ一部ヲ定額デ國庫カラ支出シ、俸給ニ
付テハ之ヲ市町村ニ、年功加俸ニ付テハ之ヲ都
道府縣ニ、ソレ〓〓補助シテ居ッタノデアリマス
ルガ、今回靑年學校〓育ノ徹底完備ヲ期スル
ト共ニ、地方財政上ノ見地ヲモ併セ考ヘマシテ、
俸給、賞與、死亡賜金、旅費、臨時家族手當、
臨時手當及戰時勤勉手當ヲ、都道府縣ノ負擔
ニ移管スルコトニナリマスルノデ、國民學
校ノ例ニ倣ヒマシテ、俸給、年功加俸、賞
與、死亡賜金及赴任旅費ノ爲ニ、都道府縣ニ
於テ要スル經費ノ半額ヲ國庫カラ補助スル
コトニ改正致サムトスルノデアリマシテ、
是レ本改正法律案ヲ提出スル所以デアリマ
ス、最後ニ公立學校職員年功加俸國庫補助
法中改正法律案ニ付テ御說明申上ゲマス、
市町村立靑年學校職員ノ年功加俸ニ對スル
國庫ノ補助ハ、靑年學校〓育費國庫補助法
ノ改正ニ依ッテ之ニ包含サレ、其ノ半額ヲ國
庫カラ補助スルコトトナリマスルシ、又靑
年學校〓員養成所ハ、公立カラ官立ニ移管
スルコトト致シタイノデ、其ノ結果ソレ〓〓
本法カラ削除スルノ要ガアルノデアリマス
ルガ、是レ本改正法律案ヲ提出スルニ至ッタ
次第デアリマス、以上ヲ以チマシテ三法律
案ノ提案ノ理由ノ〓要ヲ申述ベタノデアリ
マスルガ、何卒御審議ノ上速カニ御協賛ア
ラムコトヲ希望致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=9
-
010・戸澤正己
○子爵戸澤正己君 只今議題トナリマシタ
大日本育英會法案外二件ノ特別委員ノ數ヲ
十九名トシ、其ノ委員ノ指名ヲ議長ニ一任
スルノ動議ヲ提出致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=10
-
011・秋田重季
○子爵秋田重季君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=11
-
012・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 戶澤子爵ノ動議
ニ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=12
-
013・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、特別委員ノ氏名ヲ朗讀致サセマス
〔小野寺書記官朗讀〕
大日本育英會法案外二件特別委員
公爵鷹司信輔君侯爵筑波藤麿君
伯爵酒井忠正君關屋貞三郞君
子爵野村益三君子爵松平康春君
子爵伊集院兼高君松井茂君
入江貫一君男爵淺田良逸君
男爵井田磐楠君安井英二君
男爵加藤成之君山岡萬之助君
田所美治君田澤義鋪君
諸橋久太郞君野田六左衞門君
岩元達一君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=13
-
014・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第一、所得
稅法外二十九法律中改正法律案、政府提出、
衆議院送付、第一讀會、賀屋大藏大臣
所得稅法外二十九法律中改正法律案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十九年一月二十八日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
所得稅法外二十九法律中改正法律案
第一條所得稅法中左ノ通改正ス
第八條中「配當」ノ下ニ「又ハ剩餘金ノ
分配」ヲ、「退社」ノ下ニ、「脫退」ヲ加ヘ
「又ハ社員」ヲ「、社員又ハ出資者」ニ改
ム
第十條第一項第三ニ左ノ如ク加フ
丙種本法施行地ニ於テ支拂ヲ受ク
ル報酬、料金等ニシテ命令ヲ以テ
定ムルモノノ所得
第十一條第一項第五號ヲ削除シ同條第
二項ヲ削ル
第十二條第一項第二號但書ヲ削リ同項
第八號及第九號中「五千圓」ヲ「三千圓」
ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前年一月一日ヨリ其ノ年分所得金額
ノ決定前ニ本法施行地ニ住所又ハ一
年以上居所ヲ有スルニ至リタル者ノ
不動產所得、乙種ノ配當利子所得、
甲種及乙種ノ事業所得竝ニ乙種ノ勤
勞所得ノ計算ニ關シ必要ナル事項ハ
命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十七條甲種及乙種ノ事業所得ニ付
テハ其ノ所得ノ總額ヨリ四百圓ヲ控
除ス
丙種ノ事業所得ニ付テハ其ノ所得ヨ
リ六百圓ヲ控除ス但シ命令ヲ以テ定
ムルモノニ付テハ四百圓ヲ控除ス
同居ノ戶主及其ノ家族中二人以上ノ
者ガ甲種及乙種ノ事業所得ヲ有スル
場合ニ於テハ第一項ノ規定ニ依リ控
除スベキ金額ハ總額ニ於テ四百圓ヲ
超ユルコトヲ得ズ戶主ト別居スル二
人以上ノ同居家族ノ甲種及乙種ノ事
業所得ニ付亦同ジ
第十八條乙種ノ勤勞所得ニ付テハ其
ノ所得ヨリ六百圓ヲ控除ス
前年中ニ甲種ノ勤勞所得ニ付第十六
條第一項ノ規定ニ依ル控除ヲ受ケタ
ル者ノ乙種ノ勤勞所得ニ付テハ前項
ノ規定ニ依ル控除ハ之ヲ爲サズ但シ
前年中ニ甲種ノ勤勞所得ニ付同條第
一項ノ規定ニ依リ控除シタル金額ガ
六百圓ニ滿タザルトキハ六百圓ト同
項ノ規定ニ依リ控除シタル金額トノ
差額ヲ其ノ所得ヨリ控除ス
第十九條削除
第二十條第二項中「前條」ヲ「第十七條
第三項」ニ改ム
第二十一條分類所得稅ハ左ノ稅率ニ
依リ之ヲ賦課ス
第不動產所得百分ノ二十一
第二配當利子所得
甲種
一國債ノ利子
百分ノ十三
二國債以外ノ公債ノ利子、元
本ノ償還及利息ノ支拂ニ付政
府ノ保證アル社債ノ利子竝ニ
法人ヨリ受クル利益若ハ利息
ノ配當又ハ剩餘金ノ分配
百分ノ十九
三其ノ他百分ノ二十
乙種百分ノ二十
第三事業所得
甲種及乙種百分ノ十八
丙種百分ノ十五
第四勤勞所得百分ノ十五
第五山林ノ所得
所得金額ヲ左ノ各級ニ區分シ遞次
ニ各稅率ヲ適用ス
二千圓以下ノ金額
百分ノ十五
二千圓ヲ超ユル金額
百分ノ二十
四千圓ヲ超ユル金額
百分ノ二十五
二萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ三十
四萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ四十五
十萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ六十
第六退職所得
所得金額ヲ支拂者ノ異ル每ニ左ノ
各級ニ區分シ遞次ニ各稅率ヲ適用
ス
二萬圓以下ノ金額
百分ノ十五
二萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ二十五
十萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ四十
五十萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ六十
第七〓算取引所得
所得金額ヲ左ノ各級ニ區分シ遞次
ニ各稅率ヲ適用ス
十萬圓以下ノ金額
百分ノ三十五
十萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ五十
三十萬圓ヲ超ユル金額
百分ノ六十五
不動產所得ノ金額ガ六百圓以下ナル
トキハ前項中不動產所得ニ付規定ス
ル稅率百分ノ二十一ハ之ヲ百分ノ十
九トス
銀行貯蓄預金、市町村農業會貯金、產
業組合貯金、市街地信用組合貯金其
ノ他命令ヲ以テ定ムル預金ノ利子ニ
付テハ第一項中配當利子所得甲種第
三號ニ規定スル稅率百分ノ二十ハ之
ヲ百分ノ十五トス
元本五千圓ヲ超エザル銀行預金及前
項ニ規定スル預金ノ利子竝ニ元本五
千圓ヲ超エザル命令ヲ以テ定ムル合
同運用信託ノ利益ニ付テハ第一項中
配當利子所得甲種第三號ニ規定スル
稅率百分ノ二十及前項ニ規定スル稅
率百分ノ十五ハ之ヲ百分ノ五トス
前項ノ元本ハ命令ノ定ムル所ニ依リ
之ヲ計算ス
第十七條ノ規定ニ依ル控除前ノ甲種
及乙種ノ事業所得ノ總額ガ千圓以下
ナルトキハ第一項中甲種及乙種ノ事
業所得ニ付規定スル稅率百分ノ十八
ハ之ヲ百分ノ十五トス
戶主及其ノ同居家族ノ不動產所得、
事業所得(丙種ノ事業所得ヲ除ク)及
山林ノ所得ハ各之ヲ合算シ各其ノ總
額ニ付第一項、第二項又ハ前項ノ規
定ヲ適用ス戶主ト別居スル二人以上
ノ同居家族ノ不動產所得、事業所得
(丙種ノ事業所得ヲ除ク)及山林ノ所
得ニ付亦同ジ
第二十二條第一項ヲ左ノ如ク改ム
第一條ノ規定ニ該當セザル個人又ハ
本法施行地ニ本店若ハ主タル事務所
ヲ有セザル法人ノ甲種ノ配當利千所
得ニ對スル分類所得稅ハ前條ノ規定
ニ拘ラズ左ノ稅率ニ依リ之ヲ賦課ス
-國債ノ利子百分ノ二十三
二國債以外ノ公債ノ利子竝ニ元本
ノ償還及利息ノ支拂ニ付政府ノ保
證アル社債ノ利子
百分ノ二十九
三前條第三項ニ規定スル預金ノ利
子但シ同條第四項ニ規定スル預金
ノ利子ヲ除ク百分ノ二十五
四前條第四項ニ規定スル預金ノ利
子及合同運用信託ノ利益
百分ノ五
五法人ヨリ受クル利益若ハ利息ノ
配當又ハ剩餘金ノ分配
百分ノ三十六
六其ノ他百分ノ三十
同餘第二項中「百分ノ二十二」ヲ「百分
ノ三十二」ニ改ム
第二十四條第一項中「年二百圓ノ割合
ニ依リ給與ノ支給期間ニ應ジテ算出シ
タル金額ノ百分ノ十二(扶養家族中子
五人以上ナルトキハ百分ノ十八)ニ相
當スル」ヲ「年二十四圓(扶養家族中子
五人以上ナルトキハ年三十六圓)ノ割
合ニ依リ給與ノ支給期間ニ應ジテ算出
シタル」ニ改メ同條第四項ヲ削ル
第二十五條第一項中「二百圓ノ百分ノ
十二(扶養家族中子五人以上ナルトキ
ハ百分ノ十八)ニ相當スル金額」ヲ三
十四圓(扶養家族中子五人以上ナルト
キハ三十六圓)」ニ、同條第三項中第
一項ノ扶養家族」ヲ「前項ノ扶養家族」
ニ、「第一項ノ規定ニ依ル挖除ハ」ヲ「前
項ノ規定ニ依ル控除ハ」ニ改メ同條第
二項及第五項ヲ削ル
第二十六條ノ二中「保險料中年額二百
四十圓以内ニ於テ命令ヲ以テ定ムル金
額ノ百分ノ十ニ相當スル」ヲ一年額二十
四圓以內ニ於テ命令ヲ以テ定ムル」ニ
改ム
第二十九條第一號中「第一項」ヲ削リ
「第五號」ヲ「第四號」ニ改メ同條第二號
中「所得中」ノ下ニ「山林ノ所得及」ヲ加
ヘ同條ニ左ノ一號ヲ加フ
四第二十一條第四項ニ規定スル預
金ノ利子及合同運用信託ノ利益
第三十條第一項第二號中「十分ノ四」ヲ
「十分ノ三」ニ改メ同項第六號ヲ削除ス
同條第二項中一第六號、一ヲ削リ同條第
五項中「第六號」ヲ「第五號」ニ改メ同條
ニ左ノ一項ヲ加フ
前年一月一日ヨリ其ノ年分所得金額
ノ決定前ニ本法施行地ニ住所又ハ
年以上居所ヲ有スルニ至リタル者ノ
總所得ノ計算ニ關シ必要ナル事項ハ
命令ヲ以テ之ヲ定ム
第三十一條第一項中「一萬圓」ヲ「六千
圓」三六八
第三十二條第二項中「、山林ノ所得及」
ヲ「及剩餘金ノ分配竝ニ」ニ改ム
第三十三條第一項中「山林ノ所得ハ各」
ヲ「剩餘金ノ分配ハ」ニ、「百分ノ三」ヲ
「百分ノ五」ニ、「百分ノ六」ヲ「百分ノ八」
ニ、「各其ノ」ヲ「其ノ」ニ、「百分ノ十二」
ヲ「百分ノ十五」ニ、「百分ノ十八」ヲ「百
分ノ二十二」ニ、「百分ノ二十四」ヲ「百
分ノ二十九」ニ、「百分ノ三十」ヲ一百分
ノ三十六」ニ、「百分ノ三十六」ヲ「百分
ノ四十二」ニ、「百分ノ四十二」ヲ「百分
ノ四十八」ニ、「百分ノ四十八」ヲ「百分
ノ五十四」ニ、「百分ノ五十四」ラ「百分
ノ五十九」ニ、「百分ノ六十」ヲ「百分ノ
六十四」ニ、「百分ノ六十六」ヲ「百分ノ
六十九」ニ「百分ノ七十二」ヲ「百分ノ
七十四」三條人
〓三十四條第一項中「事業所得」ヲ印
種若ハ乙種ノ事業所得」ニ、「三月十五
日」ヲ一一月三十一日」ニ改メ同項ニ左
ノ但書ヲ加フ
但シ其ノ年一月一日ヨリ其ノ年分所
得全額ノ決定前ニ本法施行地ニ住所
又ハ一年以上居所ヲ有スルニ至リタ
ル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ住所又
ハ一年以上居所ヲ有スルニ至リタル
日ヨリ一月以內ニ申告スベシ
同條第二項巾「前項」ヲ「第一項」ニ改メ
同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
其ノ年一月一日ヨリ二月末日迄ニ法
人ヨリ利益若ハ利息ノ配當又ハ剩餘
金ノ分配ヲ受ケタル者ハ命令ノ定ム
ル所ニ依リ三月十五日迄ニ申〓スベ
シ
第三十六條第一項中「事業所得」ヲ戸
種及乙種ノ事業所得」ニ改ム
第三十七條中「五月三十一日ーヲ一四月
三十日一ニ改ム
第五十三條第二項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ其ノ選擧區域ノ變更ノ月ガ一月
ナルトキハ二月、三月乃至八月ナル
トキハ九月、十月乃至十二月ナルト
キハ翌年二月ヲ以テ終了スルモノト
ス
第七十二條中「甲種ノ配當利子所得、
ノ下ニ「丙種ノ事業所得、」ヲ加へ同條
ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ場合ニ於テ丙種ノ事業所得ニ
付テハ第十二條、第十七條、第二十
五條及第二十六條ノ二ノ規定ニ拘ラ
ズ其ノ支拂ヲ受クベキ金額ヨリ命令
ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額
ニ第二十一條第一項ニ規定スル稅率
百分ノ十五ヲ乘ジテ算出シタル今額
ニ依リ分類所得稅ヲ徵收スベシ
第七十一一條ノ二前條ノ規定ニ依リ丙
種ノ事業所得ニ付徵收セラレタル分
類所得稅額ガ當該事業所得ニ付第十
二條、第十七條、第二十一條、第二
十五條及第二十六條ノ一一ノ規定ヲ適
用シテ算出シタル分類所得稅額ヲ超
過スルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ
其ノ超過額ヲ還付ス
第七十三條中「事業所得」ヲ一甲種及乙
種ノ事業所得」ニ、「七月一日ヨリ三十
一日限」ヲ「六月一日ヨリ三十日限」ニ
改メ同條但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ年額ガ命令ヲ以テ定ムル金額ニ
滿タザルトキハ之ヲ二分シ第二期及
第四期ニ於テ徵收ス
同條ニ左ノ一項ヲ加フ
納稅義務者納稅管理人ノ申〓ヲ爲サ
ズシテ本法施行地ニ住所及居所ヲ有
セザルニ至ルトキハ前項ノ規定ニ拘
ラズ直ニ其ノ所得稅ヲ徴收スルコト
ヲ得
第七十六條ノ二前年一月一日ヨリ其
ノ年分所得金額ノ決定前ニ本法施行
地ニ住所又ハ一年以上居所ヲ有スル
ニ至リタル者其ノ年中ニ本法施行地
ニ住所及居所ヲ有セザルニ至ルトキ
ハ命令ノ定ムル所ニ依リ所得稅ヲ輕
減又ハ免除ス
第七十九條及第八十條第一項第一號中
「若ハ賞與又ハ」ヲ「、賞與若ハ」ニ改メ
「給與」ノ下ニ「又ハ報酬、料金等ニシ
テ命令ヲ以テ定ムルモノ」ヲ加フ
第八十二條ニ左ノ一項ヲ加フ
稅務署長又ハ其ノ代理官ハ調査上必
要アルトキハ納稅義務者ノ組織スル
團體又ハ町內會部落會其ノ他此等ニ
準ズル團體ニ對シ其ノ團體員ノ所得
ニ付質問スルコトヲ得
第八十三條中「第七十二條ノ規定ニ依
リ」ノ下ニ一丙種ノ事業所得又ハ」ヲ加
フ
第八十四條第一項中「事業所得」ヲ甲
種及乙種ノ事業所得」ニ改ム
第百六條第一項中「百分ノ二十五」ヲ
「百分ノ三十」ニ改ム
第二條法人稅法中左ノ通改正ス
第七條第一項中「及積立金額」ヲ削リ
「月割平均額」ノ下ニ「及各事業年度開
始ノ時ニ於ケル積立金額ノ合計金額」
ヲ加ヘ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
法人ガ合併ヲ爲シル場合ニ於ケル資
本ノ計算ニ關シテハ前一一項ノ規定ニ
拘ラズ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコ
トヲ得
第十六條第一項中「百分ノ二十五」ヲ
「百分ノ三十」ニ、「百分ノ三十七」ヲ
「百分ノ四十五」ニ、「千分ノ一·五」ヲ
「千分ノ三」ニ改ム
第十七條第一項中「百分ノ二十四」ヲ
「百分ノ三十」ニ、「百分ノ三十六」ヲ
「百分ノ四十五」ニ、「百分ノ四十八」ヲ
「百分ノ六十」ニ、「百分ノ六十」ヲ「百
分ノ七十四」ニ改メ「、百萬圓ヲ超ユル
金額ニ百分ノ七十二」ヲ削ル
第三條特別法人稅法中左ノ通改正ス
第三條特別法人稅ハ特別ノ法人ノ左
ノ剩餘金ニ付之ヲ賦課ス
一各事業年度ノ剩餘金
二〓算剩餘金
第四條第一項中「特別ノ法人ノ」ノ下ニ
「各事業年度ノ」ヲ加フ
第五條特別ノ法人解散シタル場合ニ
於テ其ノ殘餘財產ノ價額ガ解散當時
ノ拂込濟出資金額及積立金額ノ合計
金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額
ヲ以テ特別ノ法人ノ〓算剩餘金トス
特別ノ法人合併ヲ爲シタル場合ニ於
テ合併ニ因リテ消滅シタル特別ノ法人
ノ出資者ガ合併後存續スル特別ノ法
人又ハ合併ニ因リテ設立シタル特別
ノ法人ヨリ合併ニ因リテ取得スル拂
込濟出資金額及金錢ノ總額ガ合併ニ
因リテ消滅シタル特別ノ法人ノ合併
當時ノ拂込濟出資金額及積立金額ノ
合計金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過
金額ハ之ヲ合併ニ因リテ消滅シタル
特別ノ法人ノ〓算剩餘金ト看做ス
第一項又ハ第二項ニ於テ積立金額ト
ハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハ
ズ特別ノ法人ノ各事業年度ノ剩餘金
中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
特別法人稅トシテ納付スベキ金額ハ
前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入
セズ
前條第二項ノ規定ハ〓算剩餘金ノ計
算ニ付之ヲ準用ス
第六條第一項中「前條ノ規定ニ依ル控
除前」ヲ「各事業年度」ニ改ム
第九條中「百分ノ十二·五」ヲ「百分ノ二
十」ニ改ム
第十條第一項中「損益計算書」ノ下ニ
「又ハ〓算若ハ合併ニ關スル計算書」ヲ
加へ「第四條及第六條第二項」ヲ「第四
條、第五條、第六條第二項及第七條」
ニューハ
第十七條一左ノ但書ヲ加フ
但シ〓算剩餘金ニ對スル特別法人稅
ハ〓算又ハ合併ノ際之ヲ徵收ス
第十八條中「解散シタル場合ニ於テ」〓
下ニ「各事業年度ノ剩餘金ニ對スル特
別法人稅又ハ〓算剩餘金ニ對スル」ヲ
加フ
第四條營業稅法中左ノ通改正ス
第十四條第一項中「百分ノ一·五」ヲ「百
分ノ二」ニ改メ同條第二項乃至第五項
ヲ削ル
第十六條中「三月十五日」ヲ「一月三十
一日一ニューハ
第五條臨時利得稅法中左ノ通改正ス
第六條第一項中「及積立金額ノ月割平
均ヲ以テ」ヲ「ノ月割平均額及各事業年
度開始ノ時ニ於ケル積立金額ノ合計ニ
依リ」ニ改メ同項ノ次ニ左ノ一項ヲ加
フ
法人ガ合併ヲ爲シタル場合ニ於ケル
資本金額ノ計算ニ關シテハ前項ノ規
定ニ拘ラズ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲
スコトヲ得
第十一條ノ三中「五千圓」ヲ「三千圓」ニ
改ム
第十四條中「百分ノ五十五」ヲ「百分ノ
六十」ニ、「百分ノ六十五」ヲ「百分ノ七
十」ニ、「百分ノ七十五」ヲ「百分ノ八十」
ニ、「百分ノ四十五」ヲ「百分ノ五十」ニ
改ム
第十四條ノ二第一項第二號中「百分ノ
二十五」ヲ「百分ノ三十」ニ、「百分ノ四
十」ヲ「百分ノ四十五」ニ、「百分ノ五十
五」ヲ「百分ノ六十」ニ改ム
第十六條中「三月十五日」ヲ「一月三十
一日」ニ改ム
第六條配當利子特別稅法中左ノ通改正
ス
第三條利益ノ配當ハ其ノ支拂ヲ受ク
ベキ金額、公債又ハ社債ノ利子ハ其
ノ支拂ヲ受ケタル金額ニ依ル
第五條中「百分ノ十五」ヲ「百分ノ二十
五」ニ改ム
第五條ノ二公債又ハ社債ノ利子ニ對
スル配當利子特別稅ハ其ノ支拂ヲ受ケ
タル時ニ於ケル稅率ニ依リ之ヲ賦課ス
第七條地租法中左ノ通改正ス
第十條中「百分ノ二」ヲ「百分ノ三」ニ改
ム
第十一條第一項ヲ左ノ如ク改ム
地租ハ每年左ノ納期ニ於テ之ヲ徴收
ス
一田租翌年一月一日ヨリ三
十一日限
二其ノ他其ノ年十月一日ヨリ
三十一日限
第七十三條ノ二同一市町村內ニ於ケ
ル土地ニ付納付スベキ各納期ニ於ケ
ル地租額ガ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ
超ユルトキハ其ノ二分ノ一ニ付テハ
命令ノ定ムル所ニ依リ二月內其ノ徵
收ヲ猶豫スルコトヲ得
第七十四條第一項中「竝ニ其ノ各納期
ニ於ケル納額」ヲ削ル
第八條家屋稅法中左ノ通改正ス
第七條中「百分ノ一·七五」ヲ「百分ノ
二·五」ニ改ム
第八條家屋稅ノ納期ハ每年七月一日
ヨリ同月三十一日限トス
第二十條第一項ヲ削リ同條第二項中
「前條第二項」ヲ「第十七條又ハ前條」ニ
改ム
第五十條第一項及第五十一條中「稅務
監督局長」ヲ一財務局長」ニ改ム
第五十四條ノ二同一市町村內ニ於ケ
ル家屋ニ付納付スベキ家屋稅額ガ命
令ヲ以テ定ムル金額ヲ超ユルトキハ
其ノ二分ノ一ニ付テハ命令ノ定ムル
所ニ依リ四月以內其ノ徵收ヲ猶豫ス
第九條
ルコトヲ得
第五十五條第一項中「納期每ニ其ノ」及
「竝ニ其ノ各納期ニ於ケル納額」ヲ削ル
相續稅法中左ノ通改正ス
第三條ノ三第一項中「相續人」ノ下ニ
「其ノ他ノ者」ヲ加ヘ同條第二項中「前
家
課稅價格
一萬圓以下ノ金額
一萬圓ヲ超ユル金額
二萬圓ヲ超ユル金額
三萬周ヲ超ユル金額
四萬圓ヲ超ユル金額
五萬圓ヲ超ユル金額
七萬圓ヲ超ユル金額
十萬圓ヲ超ユル金額
十五萬圓ヲ超ユル金額
二十萬圓ヲ超ユル金額
三十萬圓ヲ超ユル金額
四十萬圓ヲ超ユル金額
五十萬圓ヲ超ユル金額
七十萬圓ヲ超ユル金額
百萬圓ヲ超ユル金額
二百萬圓ヲ超ユル金額
三百萬圓ヲ超ユル金額
五百萬圓ヲ超ユル金額
督
稅
相續人カ被相續人
ノ家族タル直系卑
屬ナルトキ
千分ノ十三
千分ノ二十
千分ノ二十七
千分ノ三十五
千分ノ五十
千分ノ七十五
千分ノ百五
千分ノ百三十五
千分ノ百六十五
千分ノ百九十五
千分ノ二百三十
千分ノ二百六十五
千分ノ三百
千分ノ三百三十五
千分ノ三百六十五
千分ノ三百九十五
千分ノ四百二十
千分ノ四百四十
項」ヲ「第一項」ニ改メ同條第一項ノ次
ニ左ノ一項ヲ加フ
ス
第八條中稅率ヲ左ノ如ク改ム
相
相續人カ被用續人ノ步宇
シタル者、民治第九百八
十二條ノ規定ニ依リ選定
セラレタルを、被相續人
ノ家族タル直系尊〓又ハ
入夫ナルトキ
千分ノ二十
千分ノ二十六
千分ノ四十
千分ノ五十五
千分ノ七十五
千分ノ百
千分ノ百三十
千分ノ百六十
千分ノ百九十
千分ノ二百二十五
千分ノ二百六十
千分ノ三百
千分ノ三百四十
千分ノ三百八十
千分ノ四百十五
千分ノ四百四十五
千分ノ四百七十
千分ノ四百九十
前項ノ保險金ヲ相續人以外ノ者ガ受
取ルトキハ遺贈アリタルモノト看做
續
率
相續人カ民法第九
百八十五條ノ用定
ニ依リ選定セラレ
タル者ナルトキ
千分ノ二十六
千分ノ四十
千分ノ五十五
千分ノ八十
千分ノ百十
千分ノ百四十
千分ノ百八十
千分ノ二百二十
千分ノ二百六十
千分ノ三百
千分ノ三百四十
千分ノ三百八十
千分ノ四百二十
千分ノ四百六十
千分ノ五百
千分ノ五百三十五
千分ノ五百六十
千分ノ五百八十
第十條
遺產
稅
課稅價格相續人カ直系卑屬
ナルトキ
五千圓以下ノ金額千分ノ二十六
五千圓ヲ超ユル金額千分ノ四十
一萬圓ヲ超ユル金額千分ノ五十五
二萬圓ヲ超ユル金額千分ノ七十
三萬圓ヲ超ユル金額千分ノ九十
四萬圓ヲ超ユル金額千分ノ百十五
五萬〓ヲ超ユル金額千分ノ百四十五
十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ百八十
十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ二百二十
十五萬圓ヲ超ユル金額千分ノ二百六十
二十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ三百
三十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ三百四十
四十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ三百九十
五十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ四百四十
七十萬圓ヲ超ユル金額千分ノ四百九十
百萬圓ヲ超ユル金額千分ノ五百四十
二百萬圓ヲ超ユル金額千分ノ五百八十
三百萬圓ヲ超ユル金額千分ノ六百
第十七條第一項中「百圓」ヲ「三百圓」ニ
改ム
第二十三條ノ二第一項中「前條第二項」
ヲ「前條第三項」ニ改ム
通行稅法中左ノ通改正ス
第二條通行稅ハ左ノ區別ニ依リ之ヲ
課ス但シ乘車船區間ノ粁程ガ千二百
粁ヲ超ユルトキハ之ヲ千二百粁トシ
相續
率
相續人カ配偶者又ハ直相續人カ其ノ他ノ
系尊屬ナルトキ者ナルトキ
千分ノ四十千分ノ五十五
千分ノ五十五千分ノ八十五
千分ノ七十千分ノ百十五
千分ノ百千分ノ百四十五
千分ノ百三十千分ノ百七十五
千分ノ百六十千分ノ二百五
千分ノ百九十千分ノ二百三十五
千分ノ二百二十五千分ノ二百六十五
千分ノ二百六十五千分ノ三百
千分ノ三百五千分ノ三百四十
千分ノ三百四十五千分ノ三百八十
千分ノ三百八十五千分ノ四百二十
千分ノ四百三十千分ノ四百六十五
千分ノ四百八十千分ノ五百十
千分ノ五百三十千分ノ五百六十
千分ノ五百八十千分ノ六百十
千分ノ六百二十千分ノ六百五十
千分ノ六百四十千分ノ六百七十
テ左ノ稅率ヲ適用ス
等乘車船區間ノ粁程一粁又ハ
其ノ端數ニ付二錢五厘
二等乗車船區間ノ粁程一粁又ハ
其ノ端數ニ付一錢二厘五毛
三等乘車船區間ノ粁程一粁又ハ
其ノ端數ニ付二厘五毛
定期乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ通行稅ハ左ノ區別ニ依リ之ヲ
課ス
契約期間一月ナルトキ
等乘車船區間ノ粁程一粁又
ハ其ノ端數ニ付十二錢
二等乘車船區間ノ粁程一粁又
ハ其ノ端數ニ付六錢
二契約期間一月ヲ超ユルトキ
前號ノ規定ニ依ル稅額ニ契約月
數ヲ乘ジタル金額
團體乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ通行稅ハ團體乘車船運賃ノ通
常ノ運賃ニ對スル割合ヲ第一項及第
五項ノ規定ニ依ル稅額ニ乘ジタル金
額ニ依リ之ヲ課ス
貸切乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ通行稅ハ第一項ノ規定ニ依ル
稅額ニ乘客定員數ヲ乘ジタル金額ニ
依リ之ヲ課ス
第一項及第二項ニ規定スル通行稅ハ
十二歲未滿ノ乘客ニ付テハ其ノ半額
トス
第二條ノ二區間制ニ依リ運賃ヲ定メ
タル線路(路線及航路ヲ含ム以下本
條ニ於テ同ジ)ニシテ命令ノ定ムル
モノニ付テハ通行稅ハ前條第一項ノ
規定ニ拘ラズ左ノ區別ニ依リ之ヲ課
ス
-乘車船區間ノ粁程三十粁以下
ナルトキ
一等五十錢
二等二十五錢
三等五錢
二乘車船區間ノ粁程三十粁ヲ超
ユルトキ
一等五十錢ニ三十粁ヲ超ユル
二十粁又ハ其ノ端數每ニ五十
錢ヲ加ヘタル金額
二等二十五錢ニ三十粁ヲ超ユ
ル二十粁又ハ其ノ端數每ニ二
十五錢ヲ加ヘタル金額
三等五錢ニ三十粁ヲ超ユル二
十粁又ハ其ノ端數每ニ五錢ヲ
加ヘタル金額
定期乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ前項ノ命令ノ定ムル線路ニ付
テハ通行稅ハ前條第二項ノ規定ニ拘
ラズ左ノ區別ニ依リ之ヲ課ス
契約期間一月ナルトキ
前項ノ規定ニ依ル稅額ヲ五倍シ
タル金額
二契約期間一月ヲ超ユルトキ
前號ノ規定ニ依ル稅額ニ契約月
數ヲ乘ジタル金額
囘數乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ
各區間中最モ短キモノノ粁程ニ該乘
車船契約ニ依リ乘車船シ得ベキ囘數
ヲ乘ジテ算出シタル粁程ヲ乘車船區
間ノ粁程ト看做ス但シ一一十粁以下ノ
區間ヲ限リ乘車船スル契約ヲ爲ス三
等乘客及乘車船ノ區間數每ニ異リタ
ル囘數劵ヲ使用スル乘車船ノ契約ヲ
爲ス乘客ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
團體乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ第一項ノ命令ノ定ムル線路ニ
付テハ通行稅ハ前條第三項ノ規定ニ
拘ラズ團體乗車船運賃ノ通常ノ運賃
ニ對スル割合ヲ第一項及第六項ノ規
定ニ依ル稅額ニ乘ジタル金額ニ依リ
之ヲ課ス
貸切乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ
於テハ第一項ノ命令ノ定ムル線路ニ
付テハ通行稅ハ前條第四項ノ規定ニ
拘ラズ第一項ノ規定ニ依ル稅額ニ乘
客定員數ヲ乘ジタル金額ニ依リ之ヲ
課ス
前條第五項ノ規定ハ第一項及第二項
ニ規定スル通行稅ニ付之ヲ準用ス
前項ノ稅額ニ十錢ニ滿タザル端數アル
場合ニ於テハ其ノ端數ガ五錢以上ナル
トキハ之ヲ五錢トシ五錢ニ滿タザルト
キハ之ヲ切捨ツ但シ其ノ全額五錢ニ滿
タザルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第三條第一項中「前條」ヲ「前二條」ニ、
「百分ノ三十」ヲ「百分ノ六十」ヲ、「百分
ノ二十」ヲ「百分ノ四十」ニ、「百分ノ
十」ラ「百分ノ二十」ニ、同條第二項中「前
條第八項」ヲ「前條第七項」ニ改ム
第四條中「四十粁」ヲ「二十粁」ニ改ム
第六條中「第二條第一項及」ヲ「第二條
第一項及第二項、第二條ノ二第一項竝
ニ」ニ改メ「均一制又ハ」ヲ削リ同條ニ左
ノ三號ヲ加フ
三運賃ガ均一ニ定メラレタルトキ
四連絡運輸ノ契約ヲ爲シタルトキ
五同一契約ニ依リ汽車、電車、乘合
自動車又ハ汽船ノ中二以上ニ乘車
船シタルトキ
第七條中「第二條第一項、第五項及」ヲ
「第二條第一項及第二項、第二條ノ二第
一項、第三條竝ニ」ニ、「第一一條第六項」ヲ
「第二條第四項及第二條ノ二第五項」ニ
改ム
第八條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ連絡運輸ノ場合ニ於ケル通行稅ノ
納付ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第十一條登錄稅法中左ノ通改正ス
第二條第一項第二號中「千分ノ四十」ヲ
「千分ノ五十」ニ、「千分ノ二十三」ヲ「千
分ノ三十」ニ、同項第三號中「千分ノ三
十」ヲ「千分ノ四十」ニ、同項第六號中
「千分ノ一」ラ「千分ノ一·五」ニ、「千分ノ
二」ヲ「千分ノ三」ニ、「千分ノ四」ヲ「千
分ノ五」ニ、「千分ノ七」ヲ「千分ノ九」ニ、
ヲ課
前條第五項ノ規定ハ第一項及第二項ニ
規定スル通行稅ニ付之ヲ準用ス
「千分ノ十」ヲ「千分ノ十ニ一」ニ、「千分ノ
十五」ヲ「千分ノ二十」ニ、「千分ノ二十」
ヲ「千分ノ二十六」ニ、同項第七號中「千
分ノ一」ヲ「千分ノ一·五」ニ、同項第十
七號及第十八號中「四十錢」ヲ「一圓」ニ、
同項第十九號及第二十號中「二十錢」ヲ
「五十錢」ニ、「二圓」ヲ「五圓」ニ改メ同
條ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項第二十號ノ場合ニ於テ建物ノ
床面積ノ增加ニ係ルモノハ之ヲ所有
權ノ保存ノ登記ト看做シ登錄稅ヲ課
ス此ノ場合ニ於ケル不動產價格ハ建
物ノ床面積ノ增加シタル部分ニ依ル
第三條第一項中「千分ノ三十五」ヲ「千
分ノ四十五」ニ改ム
第三條ノ二中「千分ノ四十」ヲ「千分ノ
五十」ニ、「千分ノ二十三」ヲ「千分ノ三
十」ニ、「千分ノ三十五」ヲ「千分ノ四十
五」ニ改ム
第三條ノ三及第三條ノ四中「二圓」ヲ
「五圓」ニ改ム
第四條ノ二乃至第五條ノ二中「十圓」ヲ
「二十圓」ニ、「二圓」ヲ「五圓」ニ改ム
第六條中「二十圓」ヲ「五十圓」ニ、「千分
ノ五」ヲ「千分ノ六」ニ、「十圓」ヲ「二十
圓」ニ、「七圓」ヲ「十五圓」ニ、「一一圓」ヲ
「五圓」ニ改メ同條第一項第十四號ノ五
ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
十四ノ六生產擔當者ノ選任又ハ代
理權ノ消滅
每一件金二十圓
第六條ノ二中「十圓」ヲ「二十圓」ニ、「二
圓」ヲ「五圓」ニ改ム
第六條ノ三中「十圓」ヲ「一一十圓」ニ改ム
第六條ノ四中「十圓」ヲ「一一十圓」ニ、「五
圓」ヲ「十圓」ニ、「二圓」ヲ「五圓」ニ、「一
圓」ヲ「二圓」ニ改メ同條第一項第二號
ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
二ノ二生產擔當者ノ選任又ハ代理
權ノ消滅
每一件金二十圓
第七條中「二十圓」ヲ「五十圓」ニ、「十圓」
ヲ「二十圓」ニ、「一圓」ヲ「二圓」ニ改ム
第八條中「假開業醫師金五圓」及「假
免許蹄鐵工金一圓」ヲ削リ「蹄鐵工」
ヲ「裝蹄師」ニ、「二十圓」ヲ「五十圓」ニ、
「十二圓」ヲ「二十五圓」ニ、「五圓」ヲ「十
四、、「三圓」ヲ「七圓」ニ、「五十錢」ヲ
「一圓」ニ改ム
第十條中「一圓」ヲ「二圓」ニ、「五圓」ヲ
「十圓」ニ、「五十錢」ヲ「一圓」ニ、「二圓」ヲ
「第一節酒稅ノ種別及課率
第二節酒類造石稅
酒稅法目次中第三節酒類庫出稅
第四節原料用及輸出向酒類
第五節納稅擔保
第四條第二項中「〓酒ト看做ス」ノ下
ニ「命令ノ定ムル所ニ依リ〓酒ニアル
コール其ノ他命令ヲ以テ定ムル物品ヲ
加ヘタルモノ亦同ジ」ヲ加フ
第十五條第一項中一雜酒ハ」ヲ「果實酒
及雜酒ハ各」ニ改ム
第二十二條第一項第四號中「擔保ノ提
一〓酒
第一級一石ニ付
第二級一石ニ付
第三級一石ニ付
二合成清酒
第一級一石ニ付
第二級一石ニ付
三濁酒一石ニ付
四白酒一石ニ付
h味淋一石ニ付
六燒酎一石ニ付
七麥酒一石ニ付
「五圓」ニ、「二十錢」ヲ「五十錢」ニ改ム
第十條ノ二中「十圓」ヲ「二十圓」ニ、「一
圓」ヲ「二圓」ニ、「五圓」ヲ「十圓」ニ、「五
十錢」ヲ「一圓」ニ、「二十錢」ヲ「五十錢」
三六人
第十二條中「一圓」ヲ「二圓」ニ、「二圓」
ヲ「五圓」ニ、「五十錢」ヲ「一圓」ニ、「二
十錢」ヲ「五十錢」ニ改ム
第十三條中「一圓」ヲ「二圓」ニ、「十圓」
ヲ「二十圓」ニ、「二圓」ヲ「五圓」ニ、「五
十錢」ヲ「一圓」ニ改ム
第十二條酒稅法中左ノ通改正ス
「第一節酒稅ノ課率
ヲ第二節酒稅ノ徵收三六六
第三節納稅ノ擔保」
供」ノ下ニ「又ハ酒類ノ保存」ヲ、「其ノ
提供」ノ下ニ「又ハ保存」ヲ加フ
「第一節酒稅ノ種別及課率」ヲ第
節酒稅ノ課率」ニ改ム
第二十六條削除
第二十七條第一項ヲ左ノ如ク改ム
酒稅ノ稅率左ノ如シ
九百九十五圓
六百二十圓
三百四十圓
四百四十五圓
三百十圓
二百圓
六百圓
四百二十五圓
三百四十圓
アルコール分二十五度ヲ超ユルトキハアルコール分
二十五度ヲ超ユル一度每ニ二十圓ヲ加フ
二百八十圓
八果實酒
第一級一石ニ付
第二級一石ニ付
第三級一石ニ付
九雜酒
第一級一石ニ付
第二級一石ニ付
第三級一石ニ付
第四級一石ニ付
左ニ揭グル酒類ニシテ命令ヲ以テ定
ムルアルコール分ヲ超エアルコール
分五十度ヲ超エザルモノニ課スベキ
酒稅ノ稅率ハ前項ノ規定ニ拘ラズ一
石ニ付同項ニ規定スル金額ニ命令ヲ
以テ定ムルアルコール分ヲ超ユル一
度每ニ左ニ揭グル金額ヲ加ヘタル金
額ニ依ル
ー〓酒
第一級七十五圓
第二級四十七圓
第三級二十八圓
二合成〓酒
第一級三十四圓
第二級二十五圓
三濁酒二十四圓
四白酒百二十圓
五味淋四十七圓
六果實酒
第一級百五十圓
第二級四十三圓
第三級四十三圓
四百十圓
三百圓
二百五十圓
千圓
六百圓
アルコールト二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二
十度ヲ超ユル一度每ニ四十二圓ヲ加フ
六百圓
アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二
十度ヲ超ユル一度每ニ四十圓ヲ加フ
四百圓
七雜酒
第一級二百圓
第二級百二十圓
第三級七十二圓
第四級四十八圓
アルコール分五十度ヲ超ユル各酒類
ニ課スベキ酒稅ノ稅率ハ第一項ノ規
定ニ拘ラズ一石ニ付アルコール分一
度每ニ三十六圓ノ割合ニ依リ算出シ
タル金額ニ依ル
第二十七條ノ二中「雜酒ノ酒類庫出稅」
ヲ「雜酒」ニ、「前條第一項」ヲ「前條」ニ、
「酒類庫出稅額」ヲ「酒稅額」ニ、「百分
ノ五十」ヲ「百分ノ百」ニ、「百分ノ百」
ヲ「百分ノ三百」ニ改ム
第二十七條ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
左ニ揭グル酒類ニシテ大藏大臣ノ定
ムル用途ニ充ツル爲命令ノ定ムル所
ニ依リ製造場ヨリ移出スルモノニ付
テハ第二十七條ニ規定スル稅率ニ依
リ算出シタル金額ト左ノ割合ニ依リ
算出シタル金額トノ差額ニ相當スル
酒稅ヲ輕減ス
一〓酒
第三級一石ニ付
二合成〓酒
第二級一石ニ付
三燒酎一石ニ付
四麥酒一石ニ付
同條第三項中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ
改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
命令ヲ以テ定ムル者ガ第二十七條ニ
規定スル稅率ニ依リ酒稅ヲ課セラレ
タル酒類ヲ第一項ノ用途ニ充ツル爲
販賣ヲ爲シタルトキハ命令ノ定ムル
所ニ依リ同項ノ輕減額ニ相當スル金
額ヲ交付ス
第二十七條ノ四左ニ揭グル酒類ニ付
テハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ酒稅
ヲ輕滅又ハ免除スルコトヲ得
政府ノ承認ヲ受ケ命令ヲ以テ定
ムルアルコール又ハ酒類ヲ原料ト
シテ製造シタルモノ
二政府ノ承認ヲ受ケ酒類製造ノ原
料ニ供スル爲製造シタルモノ
「第二節酒類造石稅」ヲ削ル
第二十八條乃至第三十二條削除
「第三節酒類庫出稅」ヲ「第二節酒
稅ノ徵收」ニ改ム
第三十三條中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ
改ム
第三十五條第一項中「及級別」ヲ「、級別
及命令ヲ以テ定ムルアルコール分」ニ
改ム
第三十六條中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ
改ム
第三十六條ノ二左ノ各號ノ一ニ該當
スル場合ニ於テハ製造場ニ現存スル
酒類ハ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ製
造場ヨリ移出シタルモノト看做シ酒
稅ヲ徴收ス
二百十五圓
百九十圓
二百十圓
百八十三圓
-第四十三條ノ規定ニ依リ擔保ノ
提供又ハ酒類ノ保存ヲ命ゼラレタ
ル場合ニ於テ其ノ提供又ハ保存ヲ
爲サザルトキ
二政府ノ承認ヲ受ケ酒類製造ノ原
料ニ供スル爲製造シタル酒類ヲ命
合ノ定ムル所ニ依リ當該原料ニ供
シタルトキ
第三十七條第三項、第四項及第三十八
條中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
「第四節原料用及輸出向酒類ーヲ削ル
第三十九條乃至第四十一條削除
第四十二條中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ
改メ「、樺太」ヲ削ル
「第五節納稅擔保」ヲ「第三節納稅
ノ擔保」ニ改ム
第四十三條政府ハ酒類製造者ニ對シ
命令ノ定ムル所ニ依リ酒稅ニ付擔保
ヲ提供スベキコト又ハ納稅ノ擔保ト
シテ酒類ヲ保存スベキコトヲ命ズル
コトヲ得
第四十七條中「第三十一條」ヲ「第三十
六條第二項、第三十六條ノ二第一號」
三段人
第四十八條中「但書」ヲ削ル
第四章中第四十九條ノ前ニ左ノ一條ヲ
加フ
第四十八條ノ二酒類ヲ製造シタルト
キハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ石數
及アルコール分ヲ檢定ス
第四十九條中「製造石數ノ査定又ハ」ヲ
「前條ノ規定ニ依ル一ニ改ム
第五十條中「製造石數査定」ヲ「第四十
八條ノ二ノ規定ニ依ル檢定」ニ改ム
第五十一條第二項中「酒類造石稅及酒
類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第六十條第一項中「處シ其ノ製造ニ係
ル酒類竝ニ其ノ機械、器具及容器ハ之
ヲ沒收ス」ヲ「處ス」ニ、同條第二項中
「前項」ヲ「第一項一ニ、「酒類造石稅及酒
類庫出稅』ヲ「酒稅」ニ改メ同條第一項
ノ次ニ左ノ二項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役若ハ其ノ製造ニ係ル
酒類ニ對スル酒稅十倍ニ相當スル金
額ガ一萬圓ヲ超ユルトキ一萬圓ヲ超
エ其ノ酒稅十倍以下ニ相當スル罰金
ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコ
トヲ得
前二項ノ場合ニ於テハ其ノ製造ニ係
ル酒類竝ニ其ノ機械、器具及容器ハ
之ヲ沒收ス
第六十一條左ノ各號ノ一ニ該當スル
者ハ酒稅五倍ニ相當スル罰金ニ處ス
詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ酒
稅ノ免除ヲ得又ハ得ントシタル者
二前條第一項及前號ノ外詐僞其ノ
他不正ノ行爲ニ依リ酒稅ヲ通脫シ
又ハ通脫セントシタル者
前項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ酒稅ヲ
徵收ス
第六十二條左ノ各號ノ一ニ該當スル
者ハ當該酒稅輕減額又ハ交付金額五
倍ニ相當スル罰金ニ處ス
第二十七條ノ三第二項ノ規定ニ
違反シ同條第一項ノ規定ノ適用ヲ
受ケタル酒類ヲ其ノ用途以外ノ用
途ニ使用若ハ消費シ又ハ讓渡シタ
ル者
二詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ第
二十七條ノ三第四項ノ規定ニ依ル
金額ノ交付ヲ受ケ又ハ受ケントシ
タル者
前項第一號ノ酒類ニ付テハ使用若ハ
消費シ又ハ讓渡シタル者ヨリ直ニ第
二十七條ノ三第一項ノ輕減額ニ相當
スル酒稅ヲ徵收ス
第六十三條第六十一條、前條又ハ第
六十八條ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ
因リ五年以下ノ懲役若ハ酒稅、酒稅
輕減額若ハ交付金額五倍ヲ超エ十倍
以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ懲役
及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第六十一條第一項、前條第一項、第
六十八條第二項及前項ノ場合ニ於テ
罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之
ヲ二十圓トス
第六十一條第二項及前條第二項ノ規
定ハ第一項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第六十三條ノ二ヲ削リ第六十三條ノ三
ヲ第六十三條ノ二トス
第六十四條第一項中「五百圓」ヲ「千圓」
ニ、「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改メ一、樺
太」及同項第五號ヲ削リ第四號ヲ第五
號第三號ヲ第四號、第二號ノ二ヲ第
三號トス
同條第三項中「酒類造石稅及酒類庫出
稅」ヲ「酒稅」ニ、同條第四項中「第四號」
ヲ「第五號」ニ、「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」
ニ、同條第五項中「第一項第五號及」ヲ
「第一項」ニ、「酒類造石稅及酒類庫出
稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第六十五條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第六十六條中「、第六十三條ノ二第一
項」ヲ削リ同條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第六十條第二項及第六十三條第
一項ノ場合ニ於テ懲役ノ刑ニ處スル
トキハ此ノ限ニ在ラズ
第六十七條法人ノ代表者又ハ法人若
ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第六十
條乃至第六十三條、第六十四條、第
六十五條又ハ第六十八條ノ違反行爲
ヲ爲シタルトキハ其ノ法人又ハ人ニ
對シ各本條ノ罰金刑又ハ科料刑ヲ科
スルノ外行爲者ヲ處罰ス但シ行爲者
ニ付テハ情狀ニ因リ其ノ刑ヲ免除ス
ルコトヲ得
第六十七條ノ二中「第六十三條ノ三」ヲ
一〓酒一石ニ付
加フ
二焼き一石ニ付
同條第二項中「、樺太」ヲ削リ同條第三
項中「第二十七條第一項ノ稅率ニ依リ
算出シタル酒類造石稅及同項ノ〓酒第
四級」ヲ「第二十七條ノ〓酒第三級」ニ、
「算出シタル酒類庫出稅ノ合計稅額」ヲ
「算出シタル酒稅額」ニ、「酒類造石稅及
酒類庫出稅ノ合計稅額」ヲ「酒稅額」ニ
改メ同條第四項中「第六十六條」ノ上ニ
「第六十三條第一項及」ヲ加フ
第八十三條ノ二中「酒類廣出稅ノ輕減
額ハ前條第一項第二號」ヲ「酒稅ノ輕減
額又ハ同條第四項ノ規定ニ依ル交付金
額ハ前條第一項」ニ、「四十圓」ヲ「百六
十五圓」ニ改ム
第八十四條第一項ヲ左ノ如ク改ム
沖繩縣ニ於テ製造スル燒酎ニシテア
ルコール分五十度ヲ超エザルモノニ
課スベキ酒稅ノ稅率ハ當分ノ內一石
ニ付三百二十八圓(アルコール分二
「第六十三條ノ一」ニ改ム
第六十八條第二項中「第二十七條第一
項」ヲ「第二十七條」ニ、「酒類造石稅及
酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改メ但書ヲ削
ル
第六十九條中「五百圓」ヲ「千圓」ニ改ム
第八十三條第一項中「東京府」ヲ「東京
都ニ、「燒酎」ヲ「燒酎ニシテアルコー
ル分五十度ヲ超エザルモノ」ニ改メ第
一號及第二號ヲ左ノ如ク改ム
二百八十五圓
命令ヲ以テ定ムルアルコール分ヲ超ユルトキハ命令ヲ
以テ定ムルアルコール分ヲ超ユル一度每ニ二十四圓ヲ
二百八十五圓
アルコール分二十五度ヲ超ユルトキハアルコール分二
十五度ヲ超ユル一度每ニ十七圓ヲ加フ
十五度ヲ超ユルトキハ三一百二十八圓
ニアルコール分二十五度ヲ超ユル一
度每ニ十九圓五十錢ヲ加ヘタル金額)
トス
前項ノ燒酎ニ付第二十七條ノ三ノ規
定ヲ適用スル場合ニ於テハ同條第一
項中二百十圓トアルハ百九十八圓ト
ス
同條第二項中「、樺太」及「第一項」ヲ削
リ「前項」ヲ「第一項」ニ、「酒類造石稅」
ヲ「酒稅」ニ改ム
第十三條〓涼飮料稅法中左ノ通改正ス
第二條中「二十圓」ヲ「七十圓」ニ、「六十
五圓」ヲ「百六十圓」ニ、「二十五圓」ヲ
「五十圓」ニ改ム
第十三條第一項中「千圓」ヲ「三千圓」ニ、
「處シ直ニ其ノ〓涼飮料稅ヲ徵收ス」ヲ
「處ス」ニ改ム
第十四條中「五百圓」ヲ「千圓」ニ改ム
第十五條中「處シ直ニ其ノ〓涼飮料稅
ヲ徵收ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ
同條ニ左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ徵役若ハ其ノ通脫シ若ハ
浦脫ヲ圖リタル〓涼飮料稅ノ五倍ヲ
超エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ
又ハ徵役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額カ二十圓
ニ滿タサルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ
其ノ稅金ヲ徵收ス
第十六條及第十七條中「百圓」ヲ「五百
圓」三六八
第十八條法人ノ代表者又ハ法人若ハ
人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十三
條乃至第十六條、第二十條又ハ第
二十條ノ二ノ違反行爲ヲ爲シタルト
キハ其ノ法人又ハ人ニ對シ各本條ノ
罰金刑又ハ科料刑ヲ科スルノ外行爲
者ヲ處罰ス但シ行爲者ニ付テハ情狀
ニ因リ其ノ刑ヲ免除スルコトヲ得
第二十條第二項中「千圓」ヲ「三千圓」
ニ、「處シ直ニ其ノ石數ニ應シ第二條第
二種ノ稅率ニ依リ算出シタル〓涼飮料
稅ヲ徵收ス」ヲ「處ス」ニ改ム
第二十條ノ二第十三條又ハ前條ノ罪
ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ五年以下
ノ徵役若ハ其ノ製造若ハ移入ニ係ル
〓涼飮料ニ對スル〓涼飮料稅十倍ニ
相當スル金額カ三千圓ヲ超ユルトキ
三千圓ヲ超エ其ノ〓涼飮料稅十倍以
下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ徵役及
罰金ヲ併科スルコトヲ得
第十三條第一項及前項ノ場合ニ於テ
ハ直ニ其ノ〓涼飮料稅ヲ、前條第二項
及前項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ移入
シタル〓涼飮料ノ石數ニ應シ第二條
第二種ノ稅率ニ依リ算出シタル〓涼
飮料稅ヲ徵收ス
第二十一條中「本法」ヲ「第十三條、第
十五條又ハ第二十條ノ罪」ニ改メ但書
ヲ左ノ如ク改ム
但シ第十五條第二項及前條第一項ノ
場合ニ於テ〓役ノ刑ニ處スルトキハ
此ノ限ニ在ラス
第十四條砂糖消費稅法中左ノ通改正ス
第三條中「六圓七十錢」ヲ「八圓七十錢」
ニ、「九圓」ラ「十一圓」ニ、「十圓」ヲ「十
二圓」ニ、「十四圓五十錢」ヲ「十七圓五
十錢」ニ、「十八圓」ヲ「二十二圓」ニ、「二
圓九十錢」ヲ「三圓八十錢」ニ、「十九圓」
ヲ「二十三圓」ニ、「四圓五十錢」ヲ五
圓五十錢」ニ、「六圓」ヲ「七圓」ニ、十
二圓五十錢」ヲ「十五圓」ニ改ム
第三條ノ二中「五圓」ヲ「十圓」ニ、「十
圓」ヲ「二十圓」ニ改ム
第四條ノ二命令ヲ以テ定ムル者カ製
造場又ハ保稅地域ヨリ引取ル砂糖、
糖蜜又ハ糖水ノ消費稅ニ付テハ前條
第一項但書ノ規定ニ拘ラス擔保ヲ提供
セサルトキト雖モ引取リタル月ノ翌月
末日迄其ノ徵收ヲ猶豫スルコトヲ得
第四條ノ三製造場又ハ保稅地域ヨリ
引取ラルル砂糖、糖蜜又ハ糖水ノ斤
數ノ算定ニ關シ必要ナル事項ハ命令
ヲ以テ之ヲ定ム
第五條第四項中「前條」ヲ「第四條」ニ改
ム
第十二條ノ三中「砂糖」ノ下ニ「、糖蜜又
ハ糖水」ヲ加フ
第十三條中「處シ直ニ其ノ消費稅ヲ徵
收ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削ル
第十三條ノ二中「處シ直ニ其ノ特別消費
稅ヲ徴收ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削ル
第十四條但書ヲ削ル
第十四條ノ二第一項中「三百圓」ヲ「千
圓」ニ改メ同條ヲ第十四條ノ三トス
第十四條ノ二第十三條乃至前條ノ罪
ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ五年以下
ノ懲役若ハ消費稅、特別消費稅若ハ
交付金ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相當
スル罰金ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併
科スルコトヲ得
第十三條乃至前條及前項ノ場合ニ於
テ罰金額カ二十圓ニ滿タサルトキハ
之ヲ二十圓トス
第十三條、第十三條ノ二及第一項ノ
場合ニ於テハ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス
第十五條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十六條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十四條ノ二ノ場合ニ於テ〓役
ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラス
第十七條法人ノ代表者又ハ法人若ハ
人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十三
條乃至第十四條、第十四條ノ三又ハ第
十五條第一號乃至第三號ノ違反行爲
ヲ爲シタルトキハ其ノ法人又ハ人ニ
對シ各本條ノ罰金刑又ハ科料刑ヲ科
スルノ外行爲者ヲ、處罰ス但シ行爲者
ニ付テハ情狀ニ因リ其ノ刑ヲ免除ス
ルコトヲ得
第十七條ノ四第一項中「團體」ノ下ニ
「(其ノ組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加フ
第十七條ノ五前條第一項ノ規定ニ依
リ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵
收事務ノ補助ヲ爲スヘキコトヲ命セ
ラレタル團體(徵收補助團體ト稱ス
以下同シ)ノ代表者ハ當該事業ニ
關スル帳簿ヲ備へ命令ヲ以テ定ムル
事項ヲ之ニ記載スヘシ
第十七條ノ六收稅官吏ハ徵收補助團
體ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質
問ヲ爲シ若ハ報〓ヲ爲サシメ又ハ帳
簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコト
ヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收
補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ
執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲
スコトヲ得
第十七條ノ七徵收補助團體ノ團體員
ヨリ徵收スヘキ特別消費稅ニ付テハ
命令ノ定ムル所ニ依リ當該團體ノ代
表者ニ對シ團體員ノ納付スヘキ特別
消費稅ノ合計額、納期日及納付場所ヲ
指定シ之ヲ告知スルコトヲ得
前項ノ〓知アリタルトキハ徵收補助
團體ノ代表者ハ直ニ各國體員ニ對シ
命令ヲ以テ定ムル事項ヲ通知スヘシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ對シ〓
知ヲ爲シタルトキハ各團體員ニ對シ
國稅徵收法第六條ノ規定ニ依リ告知
ヲ爲シタルモノト看做ス
第十七條ノ八左ノ場合ニ於テハ徵收
補助團體ノ代表者ヲ五百圓以下ノ過
料ニ處ス
-第十七條ノ六第二項ノ規定ニ
依ル命令ニ違反シタルトキ
二前條第二項ノ規定ニ依ル通知
ヲ爲ササルトキ
第十七條ノ九左ノ場合ニ於テハ徵收
補助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ過
料ニ處ス
第十七條ノ五ノ規定ニ依ル帳簿
ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ
隱匿シタルトキ
二第十七條ノ六第一項ノ規定ニ依
ル收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲
サス若ハ虚僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其
ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ケ若ハ忌
避シタルトキ
三第十七條ノ六第一項ノ規定ニ違
反シ報〓ヲ爲サス又ハ虛僞ノ報〓
ヲ爲シタルトキ
第十五條織物消費稅法中左ノ通改正ス
第一條但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ綿絲ノミヲ以テ組成スル織物其
ノ他命令ヲ以テ定ムル織物ニ付テハ
此ノ限ニ在ラス
第十七條中「處シ直ニ消費稅ヲ徵收ス」
ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ左ノ
三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ徵役若ハ消費稅五倍ヲ超
エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又
ハ黴役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額カ二十
圓ニ滿タサルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ
其ノ消費稅ヲ徴收ス
第十八條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十九條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十七條第二項ノ場合ニ於テ懲
役ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラ
ス
第二十條削除
第二十一條法人ノ代表者又ハ法人若
ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業
者其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十
七條又ハ第十八條第一號乃至第三號
ノ違反行爲ヲ爲シタルトキハ其ノ法
人又ハ人ニ對シ各本條ノ罰金刑又ハ
科料刑ヲ科スルノ外行爲者ヲ處罰ス
但シ行爲者ニ付テハ情狀ニ因リ其ノ
刑ヲ免除スルコトヲ得
第二十二條第一項中「組合」ヲ「團體(其
ノ組織スル團體ヲ含ム)」ニ、「設備」ヲ
「施設」ニ、同條第二項中「組合」ヲ國
體」ニ改ム
第二十四條ヲ第二十八條、第二十三條
ヲ第二十七條トス
第二十三條前條第一項ノ規定ニ依リ
徴稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收
事務ノ補助ヲ爲スヘキコトヲ命セラ
レタル團體(徵收補助團體ト稱ス以
下同シ)ノ代表者ハ當該事業ニ關ス
ル帳簿ヲ備ヘ命令ヲ以テ定ムル事項
ヲ之ニ記載スヘシ
第二十四條收稅官吏ハ徵收補助團體
ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問
ヲ爲シ若ハ報告ヲ爲サシメ又ハ帳簿
書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ
得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收
補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ
執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲
スコトヲ得
第二十五條徵收補助團體ノ代表者前
條第二項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シ
タルトキハ五百圓以下ノ過料ニ處ス
第二十六條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ過料
三重大人
-第二十三條ノ規定ニ依ル帳簿ノ
記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱
匿シタルトキ
二第二十四條第一項ノ規定ニ依ル
收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サ
ス若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ
職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ケ若ハ忌避
シタルトキ
三第二十四條第一項ノ規定ニ違反
シ報告ヲ爲サス又ハ虚僞ノ報〓ヲ
爲シタルトキ
第十六條物品稅法中左ノ通改正ス
第一條第一項ヲ左ノ如ク改ム
左ニ揭グル物品ニシテ命令ヲ以テ定
ムルモノニハ本法ニ依リ物品稅ヲ課
ス
第一種
甲類
一貴石若ハ半貴石又ハ之ヲ用
ヒタル製品
二眞珠又ハ眞珠ヲ用ヒタル製
品
三貴金屬製品又ハ金若ハ白金
ヲ用ヒタル製品
四鼈甲製品
五珊瑚製品、琥珀製品、象牙
製品及七寳製品
六毛皮又ハ毛皮製品但シ第八
號ニ揭グルモノヲ除ク
七羽毛、羽毛製品又ハ羽毛ヲ
用ヒタル製品
乙類
八犬毛皮、兎毛皮及同製品
九書畫及骨董
十室內裝飾用品
十一圍碁及將棋用具
十二貴金屬ヲ鍍シ又ハ張リタ
ル製品ニシテ別號ニ揭ゲザ
ルモノ
十三皮革製品ニシテ別號ニ揭
ゲザルモノ
十四盆栽、盆石及鉢植類
十五愛玩用動物及同用品
十六庭木竝ニ庭園用ノ石材及
石工品
十七簾釣燈籠及提灯類
十八鐵瓶竝ニ茶道、香道及華
道用具
十九花、花輪及花束類
二十釣用具類
二十一銘竹木
丙類
二十二〓子、杖、鞭及傘
二十三履物
二十四家具
二十五織物、メリヤス、V
ス、フェルト及同製品竝
ニ組物
二十六印章及印判類
二十七果物
丁類
二十八靴
二十九箱、樽其ノ他類似ノ容器
(通常小賣ニ用ヒザル容器
ヲ除ク)ニ入レタル食料品
第二種
甲類
寫眞機、寫眞引伸機、映寫
機同部分品及附屬品竝ニ現
像燒付用器具
一寫眞用ノ乾板、フィルム及
感光紙
三蓄音器及同部分品
四蓄音器用レコード
五樂器、同部分品及附屬品
六雙眼鏡、隻眼鏡及同ケース
七銃及同部分品
八藥莢及彈丸
九ゴルフ用具、同部分品及附
屬品
十娛樂用ノモーターボート、
スカール及ヨット
十一撞球用具
十二ネオン管及同變壓器
十三喫煙用ライター及電氣
マッチ
十四乘用自動車
十五化粧品
乙類
十六扇風機及同部分品
十七煖房用ノ電氣、瓦斯又ハ
礦油ストーブ
十八冷藏器及同部分品
十九金庫及鋼鐵製家具
二十時計及同部分品
二十一照明器具
二十二電氣器具及瓦斯器具
二十三大理石、大理石ニ類ス
ル裝飾用石材及之ヲ原料
トスル擬石竝ニ陶磁器製
タイル
二十四文房具
二十五身邊用細貨類及化粧用
具
二十六喫煙用具
二十七扇子及團扇
二十八鞄及トランク類竝ニ行
李
二十九飾物、玩具、遊〓具、
搖籃及乳母車類
三十運動具
三十一漆器、陶磁器及硝子製
器具ニシテ第一種又ハ第
二種ノ各號ニ揭ゲザルモノ
三十二煙火類
三十三薰物及線香類
三十四シャンプー及洗粉
三十五紅茶、烏龍茶、包種茶、
珈琲、ココア及其ノ代用
物玉露竝ニ碾茶
三十六嗜好飮料但シ酒類及〓
涼飮料ヲ除ク
三十七菓子
三十八グルタミン酸ソーダヲ
主成分トスル調味料
丙類
三十九ラヂオ聽取機及同部分
品
四十受信用眞空管、マイクロ
ホン、擴聲用增幅器及擴聲
器
四十一電球類及電氣配線用品
四十二携行用ノ電燈、同ケー
ス及電池
四十三魔法瓶、水筒類及同部
分品
四十四計算
四十五タイプライター、同部
分品及附屬品
四十六謄寫器及同附屬品
四十七金錢登錄機
四十八タイムスタンプ、タイ
ムレコーダ及同附屬品
四十九ミシン及同部分品竝ニ
ミシン用針
五十幻燈機、實物投影機及同
ケース
五十一安全剃刄
五十二カレンダー、繪葉書竝
ニ觀賞用ノ寫眞及印刷物
類
五十三齒磨
五十四バター、チーズ、クリー
ム及其ノ代用物竝ニジャム
五十五綠茶
五十六酒類粕
五十七食品加工料
五十八ハム、ベーコン、ン
セージ其ノ他燻製ノ肉類
及魚類
五十九寒天
丁類
六十事務用器具及事務用品
六十一電話機、電話交換機、
同部分品及附屬品
六十二板硝子
六十三敷物類
六十四紙及セロファン
六十五靴塗料類
六十六折箱、割箸、祝箸及爪
楊枝類
六十七滋養强壯劑及口中劑
六十八防蟲劑、殺蟲劑及防臭
劑
六十九調味料
七十罐罎壺其ノ他類似ノ
容器(通常小賣ニ用ヒザル
容器ヲ除ク)ニ入レタル食
料品
七十一海苔
第三種
-燐寸
二飴葡萄糖及麥芽糖
三サッカリン
四蜂蜜
二條物品稅ノ稅率左ノ如シ
第一種
甲類物品ノ價格百分ノ百二十
乙類物品ノ價格百分ノ六十
丙類物品ノ價格百分ノ四十
丁類物品ノ價格百分ノ二十
第二種
甲類物品ノ價格百分ノ百二十
乙類物品ノ價格百分ノ六十
丙類物品ノ價格百分ノ四十
丁類物品ノ價格百分ノ二十
第三種
一燐寸千本ニ付二十五錢
二飴葡萄糖及麥牙糖
百斤ニ付十二圓
三サッカリン
一瓩ニ付五十圓
四蜂蜜百斤ニ付十二圓
命令ヲ以テ定ムル第一種乙類及丙類
竝ニ第二種乙類ノ物品ニ付テハ前項
ノ規定ニ拘ラズ其ノ價格ノ百分ノ八
十ノ稅率ニ依ル
命令ヲ以テ定ムル第一種丙類ノ物品
ニ付テハ第一項ノ規定ニ拘ラズ其ノ
價格ノ百分ノ二十ノ稅率ニ依ル
第五條中「第十六號」ヲ「第九號」ニ改ム
第六條製造場以外ノ場所ニ於テ販賣
ノ爲化粧品其ノ他命令ヲ以テ定ムル
物品ヲ容器ニ充塡シ又ハ改裝スルト
キハ之ヲ其ノ物品ノ製造ト看做ス
第七條第二號中「又ハ第三種ノ物品以
外ノ物品」ヲ「若ハ第三種ノ物品以外ノ
物品又ハ命令ヲ以テ定ムル第二種ノ物
品」ニ改ム
第十二條第一項第一號ニ左ノ但書ヲ加
フ
但シ命令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク
第十六條ノ二政府ハ命令ノ定ムル所
ニ依リ第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ
第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者ニ
對シ受取書ノ發行、納稅證紙ノ貼用
其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズル
コトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用ス
ル場合ニ於ケル物品稅ニ付テハ命令
ノ定ムル所ニ依リ其ノ稅額ノ計算上
生ズル十錢未滿ノ端數ニシテ命令ヲ
以テ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用
スル場合ニ於テハ第八條第一項ノ規
定ニ依ル申〓書ニ每月販賣又ハ移出
シタル物品ニ對スル物品稅額ヲ併セ
記載スベシ
第十六條ノ三納稅證紙ハ政府之ヲ作
成シ命令ノ定ムル所ニ依リ第一種ノ
物品ノ小賣業者又ハ第一一種若ハ第三
種ノ物品ノ製造者ニ之ヲ交付ス
第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種
若ハ第三種ノ物品ノ製造者納稅證紙
ヲ貼用スルトキハ命令ノ定ムル所ニ
依リ之ニ消印スベシ
第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種
若ハ第三種ノ物品ノ製造者納稅證紙
ヲ亡失シタル場合ニ於テ災害其ノ他巳
ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタ
ルモノナルコトヲ證明セザルトキハ
直ニ其ノ納稅證紙ニ表示セラルル稅
金相當額ノ物品稅ヲ徵收ス
第十八條中「處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收
ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ
左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役若ハ其ノ通脫シ若ハ
逋脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ超エ
十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ
懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓
ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ
其ノ稅金ヲ徵收ス
第十九條第一項中「三百圓」ヲ「千圓」
ニ、「又ハ第二項」ヲ「若ハ第二項又ハ
第十六條ノ二第三項」ニ改メ同項ニ左
ノ一號ヲ加フ
三第十六條ノ二第一項ノ規定ニ依
ル命令ニ違反シタル者
第二十條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第二十一條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十八條第二項ノ場合ニ於テ懲
役ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラ
ズ
第二十二條法人ノ代表者又ハ法人若
ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從
業者其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第
十八條、第十九條又ハ第二十條第一
號若ハ第二號ノ違反行爲ヲ爲シタル
トキハ其ノ法人又ハ人ニ對シ各本條
ノ罰金刑又ハ科料刑ヲ科スルノ外行
爲者ヲ處罰ス但シ行爲者ニ付テハ情
狀ニ因リ其ノ刑ヲ免除スルコトヲ得
第二十五條ノ二第一項中「團體」ノ下ニ
「(其ノ組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加フ
第二十五條ノ三前條第一項ノ規定ニ
依リ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ
徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命
ゼラレタル團體(徵收補助園體ト稱
ス以下同ジ)ノ代表者ハ當該事業ニ
關スル帳簿ヲ備へ命令ヲ以テ定ムル
事項ヲ之ニ記載スベシ
第二十五條ノ四收稅官吏ハ徵收補助
團體ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ
質問ヲ爲シ若ハ報〓ヲ爲サシメ又ハ
帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコ
トヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收
補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ
執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲
スコトヲ得
第二十五條ノ五徵收補助團體ノ團體
員ヨリ徵收スベキ物品稅ニ付テハ命
令ノ定ムル所ニ依リ當該團體ノ代表
者ニ對シ團體員ノ納付スベキ物品稅
額ノ合計額、納期日及納付場所ヲ指
定シ之ヲ告知スルコトヲ得
前項ノ〓知アリタルトキハ徵收補助
團體ノ代表者ハ直ニ各團體員ニ對シ
命令ヲ以テ定ムル事項ヲ通知スベシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ對シ告
知ヲ爲シタルトキハ各團體員ニ對シ
國稅徵收法第六條ノ規定ニ依リ告知
ヲ爲シタルモノト看做ス
第二十五條ノ六左ノ場合ニ於テハ徵
收補助團體ノ代表者ヲ五百圓以下ノ
過料ニ處ス
第二十五條ノ四第二項ノ規定ニ
依ル命令ニ違反シタルトキ
二前條第二項ノ規定ニ依ル通知ヲ
爲サザルトキ
第二十五條ノ七左ノ場合ニ於テハ徵
收補助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ
過料ニ處ス
第二十五條ノ三ノ規定ニ依ル帳
簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿
ヲ隱匿シタルトキ
二第二十五條ノ四第一項ノ規定ニ
依ル收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ
爲サズ若ハ虚僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ
其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ
忌避シタルトキ
三第二十五條ノ四第一項ノ規定ニ
違反シ報〓ヲ爲サズ又ハ虚僞ノ報
告ヲ爲シタルトキ
第十七條遊興飮食稅法中左ノ通改正ス
〓二條第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飮食稅ノ稅率左ノ如シ
-藝妓ノ花代
料金ノ百分ノ三百
二藝妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ
命令ヲ以テ定ムルモノ(以下其ノ
他ノ花代ト稱ス)
料金ノ百分ノ百二十
三藝妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ
伴フ遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花
代及其ノ他ノ花代ヲ除ク
料金ノ百分ノ百
四命令ヲ以テ定ムル料理店ニ於ケ
ル遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代
及其ノ他ノ花代ヲ除ク
料金ノ百分ノ百二十
五前各號以外ノ遊興飮食ノ料金
イ一人一囘二圓五十錢ニ滿タザ
ルモノ
料金ノ百分ノ三十
ロ一人一囘五圓ニ滿タザルモノ
料金ノ百分ノ五十
ハ一人一囘五圓以上ノモノ
料金ノ百分ノ八十
六旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ一人一泊五圓ニ滿タザルモノ
料金ノ百分ノ二十
ロ一人一泊十圓ニ滿タザルモノ
料金ノ百分ノ四十
ハ一人一泊十圓以上ノモノ
料金ノ百分ノ七十
同條第二項中「前項」ヲ「前二項」ニ改メ
同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
命令ヲ以テ定ムル料理店ニ於ケル前
項第五號ノ遊興飮食ノ料金ニシテ一
人一囘五圓ニ滿タザルモノニ付テハ
同號ノ規定ニ拘ラズ左ノ稅率ニ依ル
一一人一囘二圓ニ滿タザルモノ
一人一回ニ付四十五錢
二一人一囘二圓五十錢ニ滿タザル
モノ
一人一回ニ付六十錢
三一人一囘三圓ニ滿タザルモノ
一人一囘ニ付一圓二十五錢
四一人一囘四圓ニ滿タザルモノ
一人一囘ニ付一圓五十錢
五一人一回五圓ニ滿タザルモノ
一人一囘ニ付二圓
第九條ノ二中「料金領收書ノ發行」ノ下
ニ「、納稅證紙ノ貼用、納稅切符ノ使用」
ヲ加ヘ同條ニ左ノ二項ヲ加フ
前項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用ス
ル場合ニ於ケル遊興飮食稅ニ付テハ命
令ノ定ムル所ニ依リ其ノ稅額ノ計算
上生ズル十錢未滿ノ端數ニシテ命
令ヲ以テ定ムルモノヲ切捨ツルコト
ヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用
シ又ハ納稅切符ヲ使用スル場合ニ於
テハ第五條第一項ノ規定ニ依ル申〓
書ニ每月分ノ料金ニ對スル遊興飮食
稅額ヲ併セ記載スベシ
第九條ノ三納稅證紙及納稅切符ハ政
府之ヲ作成シ命令ノ定ムル所ニ依リ
第一條第一項ニ規定スル場所ノ經營
者ニ之ヲ交付ス
第一條第一項ニ規定スル場所ノ經營
者納稅證紙ヲ貼用シ又ハ納稅切符ヲ
使用スルトキハ命令ノ定ムル所ニ依
リ之ニ消印スベシ
第一條第一項ニ規定スル場所ノ經營
者納稅證紙又ハ納稅切符ヲ亡失シタ
ル場合ニ於テ災害其ノ他已ムコトヲ
得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノナ
ルコトヲ證明セザルトキハ直ニ其ノ
納稅證紙又ハ納稅切符ニ表示セラル
ル稅金相當額ノ遊興飮食稅ヲ徵收ス
第九條ノ四納稅證紙及納稅切符ハ何
人ト雖モ之ヲ他ニ讓渡スルコトヲ得
ズ但シ政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ
此ノ限ニ在ラズ
第十一條中「處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收
ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ
左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役若ハ其ノ逋脫シ若
ハ通脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ
超エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處
シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコト
ヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓
ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ
其ノ稅金ヲ徵收ス
第十二條第一項中「三百圓」ヲ「千圓」ニ
改メ「第五條第一項」ノ下ニ「又ハ第九
條ノ二第三項」ヲ、「第九條ノ二」ノ下ニ
「第一條」ヲ加へ「政府ノ」ヲ削リ同項ニ
左ノ一號ヲ加フ
四第九條ノ四ノ規定ニ違反シ納稅
證紙又ハ納稅切符ヲ他ニ讓渡シタ
ル者
第十三條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十四條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十一條第二項ノ場合ニ於テ懲役
ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第十五條法人ノ代表者又ハ法人若ハ
人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十一
條、第十二條又ハ第十三條第一號若
ハ第二號ノ違反行爲ヲ爲シタルトキ
ハ其ノ法人又ハ人ニ對シ各本條ノ罰
金刑又ハ科料刑ヲ科スルノ外行爲者
ヲ處罰ス但シ行爲者ニ付テハ情狀ニ
因リ其ノ刑ヲ免除スルコトヲ得
第十五條ノ二行使ノ目的ヲ以テ納稅
證紙若ハ納稅切符ヲ僞造シ、變造シ
若ハ其ノ消印ヲ除去シタル者又ハ行
使ノ目的ヲ以テ僞造シ、變造シ若ハ
消印ヲ除去シタル納稅證紙若ハ納稅
切符ヲ人ニ交付シタル者ハ三年以下
ノ懲役又ハ五千圓以下ノ罰金ニ處ス
第十七條第一項中「團體」ノ下ニ「(其ノ
組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加へ「設備」ヲ
「施設」ニ改ム
第十八條前條第一項ノ規定ニ依リ徵
稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事
務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ゼラレ
タル團體(徵收補助團體ト稱ス以下
同ジ)ノ代表者ハ當該事業ニ關スル
帳簿ヲ備へ命令ヲ以テ定ムル事項ヲ
之ニ記載スベシ
第十九條收稅官吏ハ徵收補助團體ノ
代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問ヲ
爲シ若ハ報〓ヲ爲サシメ又ハ帳簿書
類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收
補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ
執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲
スコトヲ得
第二十條徵收補助團體ノ團體員ヨリ
徴收スベキ遊興飮食稅ニ付テハ命令
ノ定ムル所ニ依リ當該團體ノ代表者
ニ對シ團體員ノ納付スベキ遊興飮食
稅額ノ合計額、納期日及納付場所ヲ
指定シ之ヲ告知スルコドヲ得
前項ノ告知アリタルトキハ徵收補助
團體ノ代表者ハ直ニ各團體員ニ對シ
命令ヲ以テ定ムル事項ヲ通知スベシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ對シ告
知ヲ爲シタルトキハ各〓體員ニ對シ
國稅徵收法第六條ノ規定ニ依リ告知
ヲ爲シタルモノト看做ス
第二十一條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ五百圓以下ノ過料
二段夫人
第十九條第二項ノ規定ニ依ル命
令ニ違反シタルトキ
二前條第二項ノ規定ニ依ル通知ヲ
爲サザルトキ
第二十二條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ過料
三位入
ー第十八條ノ規定ニ依ル帳簿ノ記
載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿
シタルトキ
二第十九條第一項ノ規定ニ依ル收
稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ
若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職
務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シ
タルトキ
三第十九條第一項ノ規定ニ違反シ
報告ヲ爲サズ又ハ虛僞ノ報告ヲ爲
シタルトキ
第十八條入場稅法中左ノ通改正ス
第二條中「舞踏場、」ヲ削リ第二種ニ左
ノ一號ヲ加フ
三前一號ニ揭グルモノヲ除クノ外
卓球場、釣堀場其ノ他一定ノ設備
ヲ爲シ公衆ノ遊技又ハ之ニ類スル
行爲ノ用ニ供スル場所ニシテ命令
ヲ以テ定ムルモノ
第三條第一項ヲ左ノ如ク改ム
入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘五十錢未滿ノモ
ノ
入場料ノ百分ノ三十
入場料ガ一人一囘一圓未滿ノモノ
入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一囘三圓未滿ノモノ
入場料ノ百分ノ百
入場料ガ一人一囘五圓未滿ノモノ
入場料ノ百分ノ百五十
入場料ガ一人一囘五圓以上ノモノ
入場料ノ百分ノ二百
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契
約ヲ爲シタルモノ
入場料ガ一人一囘一圓未滿ノモ
ノ入場料ノ百分ノ百
入場料ガ一人一囘一圓以上ノモ
ノ入場料ノ百分ノ百五十
第二種ノ場所
撞球場、スケート場、第二種第三
號ノ場所
入場料ノ百分ノ四十
麻雀場入場料ノ百分ノ八十
ゴルフ場
入場料ノ百分ノ百五十
第八條ノ二政府ハ命令ノ定ムル所ニ
依リ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者
若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營
者ニ對シ入場劵又ハ料金領收書ノ發
行納稅證紙ノ貼用其ノ他取締上必
要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用ス
ル場合ニ於ケル入場稅ニ付テハ命令
ノ定ムル所ニ依リ其ノ稅額ノ計算上
生ズル十錢未滿ノ端數ニシテ命令ヲ
以テ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用
スル場合ニ於テハ第六條ノ二第一項
ノ規定ニ依ル申〓書ニ每月分ノ入場
料金ニ對スル入場稅額ヲ併セ記載ス
ベシ
第八條ノ三納稅證紙ハ政府之ヲ作成
シ命令ノ定ムル所ニ依リ第一種ノ催
物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ
第二種ノ場所ノ經營者ニ之ヲ交付ス
第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ
經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者納
稅證紙ヲ貼用スルトキハ命令ノ定ム
ル所ニ依リ之ニ消印スベシ
第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ
經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者納
稅證紙ヲ亡失シタル場合ニ於テ災害
其ノ他已ムコトヲ得ザル事山ニ因リ
亡失シタルモノナルコトヲ證明セザ
ルトキハ直ニ其ノ納稅證紙ニ表示セ
ラルル稅金相當額ノ入場稅ヲ徵收ス
第十六條中「處シ直ニ其ノ稅金ヲ徴收
ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ
左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役若ハ其ノ通脫シ若ハ
通脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ超エ
十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ
懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓
ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ
其ノ稅金ヲ徵收ス
第十六條ノ二第一項中「三百圓」ヲ「千
圓」ニ改メ「第六條ノ二第一項」ノ下ニ
「又ハ第八條ノ二第三項」ヲ加ヘ同項ニ
左ノ一號ヲ加フ
三第八條ノ二第一項ノ規定ニ依ル
命令ニ違反シタル者
第十七條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十七條ノ二ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十六條第二項ノ場合ニ於テ懲
役ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラ
ズ
第十七條ノ三法人ノ代表者又ハ法人
若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從
業者其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第
十六條、第十六條ノ二又ハ第十七條
第一號若ハ第二號ノ違反行爲ヲ爲シ
タルトキハ其ノ法人又ハ人ニ對シ各
本條ノ罰金刑又ハ科料刑ヲ科スルノ
外行爲者ヲ處罰ス但シ行爲者ニ付テ
ハ情狀ニ因リ其ノ刑ヲ免除スルコト
ヲ得
第十九條第一項中「團體」ノ下ニ「(其ノ
組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加フ
第二十條前條第一項ノ規定ニ依リ徵
稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事
務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ゼラレ
タル團體(徵收補助團體ト稱ス以下
同ジ)ノ代表者ハ當該事業ニ關スル
帳簿ヲ備へ命令ヲ以テ定ムル事項ヲ
之ニ記載スベシ
第二十一條收稅官吏ハ徵收補助團體
ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問
ヲ爲シ若ハ報告ヲ爲サシメ又ハ帳簿
書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ
得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收
補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ
執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲
スコトヲ得
第二十二條徵收補助團體ノ團體員ヨ
リ徵收スベキ入場稅ニ付テハ命令ノ
定ムル所ニ依リ當該團體ノ代表者ニ
對シ團體員ノ納付スベキ入場稅額ノ
合計額、納期日及納付場所ヲ指定シ
之ヲ告知スルコトヲ得
前項ノ告知アリタルトキハ徵收補助
團體ノ代表者ハ直ニ各團體員ニ對シ
命令ヲ以テ定ムル事項ヲ通知スベシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ對シ告
知ヲ爲シタルトキハ各團體員ニ對シ
國稅徵收法第六條ノ規定ニ依リ告知
ヲ爲シタルモノト看做ス
第二十三條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ五百圓以下ノ過料
五四八、
一第二十一條第二項ノ規定ニ依ル
命令ニ違反シタルトキ
二前條第二項ノ規定ニ依ル通知ヲ
爲サザルトキ
第二十四條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ過料
三重大人
第二十條ノ規定ニ依ル帳簿ノ記
載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿
シタルトキ
二第二十一條第一項ノ規定ニ依ル
收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サ
ズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ
職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避
シタルトキ
三第二十一條第一項ノ規定ニ違反
シ報〓ヲ爲サズ又ハ虚僞ノ報〓ヲ
爲シタルトキ
第十九條特別行爲稅法中左ノ通改正ス
第一條ニ左ノ二號ヲ加フ
七寫眞機、蓄音器、樂器其ノ他命
令ヲ以テ定ムルモノノ修繕
八金融機關ノ保護預リ(有價證劵
其ノ他命令ヲ以テ定ムルモノノ披
封預リヲ除ク)及之ニ類スルモノ
第二條特別行爲稅ノ稅率左ノ如シ
前條第一號、第二號、第五號及第八號
ニ揭グル行爲料金ノ百分ノ五十
前條第三號、第四號及第七號ニ揭グ
ル行爲料金ノ百分ノ四十
前條第六號ニ揭グル行爲
料金ノ百分ノ三十
第四條中「一圓五十錢」ヲ「二圓」ニ、
「一圓」ヲ「八十錢」ニ改ム
第十二條ノ二政府ハ命令ノ定ムル所
ニ依リ第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業
ヲ營ム者ニ對シ料金領收書ノ發行、
納稅證紙ノ貼用其ノ他取締上必要ナ
ル事項ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用スル
場合ニ於ケル特別行爲稅ニ付テハ命
令ノ定ムル所ニ依リ其ノ稅額ノ計算上
生ズル十錢未滿ノ端數ニシテ命令ヲ
以テ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用
スル場合ニ於テハ第九條第一項ノ規
定ニ依ル申〓書ニ每月分ノ料金ニ對
スル特別行爲稅額ヲ併セ記載スベシ
第十二條ノ三納稅證紙ハ政府之ヲ作
成シ命令ノ定ムル所ニ依リ第一條ニ
揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者ニ之ヲ
交付ス
第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム
者納稅證紙ヲ貼用スルトキハ命令ノ
定ムル所ニ依リ之ニ消印スベシ
第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム
者納稅證紙ヲ亡失シタル場合ニ於テ
災害其ノ他巳ムコトヲ得ザル事由ニ
因リ亡失シタルモノナルコトヲ證明
セザルトキハ直ニ其ノ納稅證紙ニ表
示セラルル稅金相當額ノ特別行爲稅
ヲ徵收ス
第十四條中「處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收
ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條
ニ左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役若ハ其ノ逋脫シ若ハ
通脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ超エ
十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ
懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓
ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ
其ノ稅金ヲ徵收ス
第十五條第一項中「三百圓」ヲ「千圓」ニ
改メ「第九條第一項」ノ下ニ「又ハ第十
二條ノ二第三項」ヲ加へ同項ニ左ノ一
號ヲ加フ
三第十二條ノ二第一項ノ規定ニ依
ル命令ニ違反シタル者
第十六條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十七條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十四條第二項ノ場合ニ於テ懲
役ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラ
ズ
第十八條法人ノ代表者又ハ法人若ハ
人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十四
條第十五條又ハ第十六條第一號ノ
違反行爲ヲ爲シタルトキハ其ノ法人
又ハ人ニ對シ各本條ノ罰金刑又ハ科
料刑ヲ科スルノ外行爲者ヲ處罰ス但
シ行爲者ニ付テハ情狀ニ因リ其ノ刑
ヲ免除スルコトヲ得
第十九條第一項中「團體」ノ下ニ「(其ノ
組織スル團體ラ含ム)」ヲ加フ
第二十條第十九條第一項ノ規定ニ依
リ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵
收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ゼ
ラレタル團體(徵收補助團體ト稱ス
以下同ジ)ノ代表者ハ當該事業ニ關
スル帳簿ヲ備へ命令ヲ以テ定ムル事
項ヲ之ニ詞載スベシ
第二十一條收稅官吏ハ徵收補助團體
ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問
ヲ爲シ若ハ報告ヲ爲サシメ又ハ帳簿
書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ
得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收
補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ
執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲
スコトヲ得
第二十二條徵收補助團體ノ團體員ヨ
リ徵收スベキ特別行爲稅ニ付テハ命
令ノ定ムル所ニ依リ當該團體ノ代表
者ニ對シ團體員ノ納付スベキ特別行
爲稅ノ合計額、納期日及納付場所ヲ
指定シ之ヲ告知スルコトヲ得
前項ノ告知アリタルトキハ徵收補助
團體ノ代表者ハ直ニ各團體員ニ對シ
命令ヲ以テ定ムル事項ヲ通知スベシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ對シ告
知ヲ爲シタルトキハ各團體員ニ對シ
國稅徵收法第六條ノ規定ニ依リ告知
ヲ爲シタルモノト看做ス
第二十三條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ五百圓以下ノ過料
二段入
ー第二十一條第二項ノ規定ニ依ル
命令ニ違反シタルトキ
二前條第二項ノ規定ニ依ル通知ヲ
爲サザルトキ
第二十四條左ノ場合ニ於テハ徵收補
助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ過料
二階段、
-第二十條ノ規定ニ依ル帳簿ノ記
第一種ノ廣〓廣告ノ料金ノ百分ノ三十
第二種ノ廣〓
第一號ノ廣〓一個ニ付
第二號ノ廣〓一個ニ付
第三號ノ廣〓
チラシ千個又ハ其ノ端數ニ付
六十錢
其ノ他千個又ハ其ノ端數ニ付
二圓
第四號ノ廣〓
四圓
第十三條中「處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收
ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ
左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役若ハ其ノ通脫シ若
ハ通脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ超
エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又
ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓
ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場台ニ於テハ直ニ
其ノ稅金ヲ徴收ス
載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿
シタルトキ
二第二十一條第一項ノ規定ニ依ル
收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サ
ズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ
職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避
シタルトキ
三第二十一條第一項ノ規定ニ違反
シ報〓ヲ爲サズ又ハ虚僞ノ報〓ヲ
爲シタルトキ
第二十條廣告稅法中左ノ通改正ス
第二條第一項ヲ左ノ如ク改ム
廣告稅ノ稅率左ノ如シ
六十錢
廣〓ノ面積一坪ヲ超ユルトキハ一個ニ付一圓五十錢
十五錢
廣〓ノ面積一坪又ハ其ノ端數ニ付每年
第十五條第一項中「三百圓」ヲ「千圓」ニ
改ム
第十六條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十八條第二項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十三條第二項ノ場合ニ於テ懲
役ノ刑ニ處スルトキハ此ノ限ニ在ラ
ズ
第十九條法人ノ代表者又ハ法人若ハ
人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十三
條乃至第十五條、第十六條第一號若
ハ第二號又ハ第十七條ノ違反行爲ヲ
爲シタルトキハ其ノ法人又ハ人ニ對
シ各本條ノ罰金刑又ハ科料刑ヲ科ス
ルノ外行爲者ヲ處罰ス但シ行爲者ニ
付テハ情狀ニ因リ其ノ刑ヲ免除スル
コトヲ得
第二十一條骨牌稅法中左ノ通改正ス
第四條中「十圓」ヲ「二十圓」ニ、「一圓五
十錢」ヲ「三圓」ニ改メ同條ニ左ノ一項
ヲ加フ
命令ヲ以テ定ムル骨牌ニハ前項ノ規
定ニ拘ラス一組每ニ五十錢ノ稅ヲ課
ス
第十四條第一項中「三百圓以上千圓」ヲ
「三千圓」ニ、「五十圓以上三百圓」ヲ「千
圓」ニ改ム
第十五條中「處シ其ノ骨牌ヲ沒收ス」
ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ左ノ
三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ
五年以下ノ懲役ニ處シ又ハ懲役及罰
金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額カ二十圓
ニ滿タサルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ其ノ
骨牌ヲ沒收ス
第十六條第一項中「五百圓」ヲ「千圓」
ニ、「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第十七條及第十八條中「百圓」ヲ「五百
圓」ニ改ム
第十九條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第十五條第二項及第二十一條ノ
三ノ場合ニ於テ懲役ノ刑ニ處スルト
キハ此ノ限ニ在ラス
第二十條法人ノ代表者又ハ法人若ハ
人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十四
條乃至第十七條、第二十一條ノ二又
ハ第二十一條ノ三ノ違反行爲ヲ爲シ
タルトキハ其ノ法人又ハ人ニ對シ各
本條ノ罰金刑又ハ科料刑ヲ科スルノ
外行爲者ヲ處罰ス但シ行爲者ニ付テ
ハ情狀ニ因リ其ノ刑ヲ免除スルコト
ヲ得
第二十一條ノ二第二項中「千圓」ヲ111
千圓」ニ、「處シ其ノ骨牌ハ何人ノ所有
ニ屬スルヲ問ハス之ヲ沒收ス」ヲ「處
ス」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ骨牌ハ何人ノ所有ニ屬スルヲ
問ハス之ヲ沒收ス
第二十一條ノ三ヲ第二十一條ノ四トス
第二十一條ノ三第十四條第一項前段
又ハ前條ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ
因リ五年以下ノ懲役若ハ其ノ製造若
ハ移入ニ係ル骨牌ニ對スル骨牌稅二
十倍ニ相當スル金額カ三千圓ヲ超ユ
ルトキ三千圓ヲ超エ其ノ骨牌稅二十
倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ懲
役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第二十二條印紙稅法中左ノ通改正ス
第五條第十二號中「賣買契約證書」ノ下
ニ「ニシテ其ノ記載金高十圓未滿又ハ
金高記載ナキモノ」ヲ加ヘ同條第十四
號中「營業」ノ下ニ「(利益金又ハ剩餘金
ノ配當又ハ分配ヲ爲ス法人ニシテ命令
ヲ以テ定ムルモノカ其ノ出資者其ノ他
命令ヲ以テ定ムル者以外ノ者ニ對シテ
爲ス事業ヲ含ム)」ヲ加フ
第六條中「但シ」ノ下ニ「命令ノ定ムル
所ニ依リ」ヲ、「押捺ヲ受ケ」ノ下ニ「又
ハ一定ノ表示ヲ爲シ」ヲ加フ
第六條ノ二政府ノ承認ヲ受ケタル帳
簿ニ付テハ第四條及前條ノ規定ニ拘
ラス命令ノ定ムル所ニ依リ一定ノ日
ニ於ケル當該帳簿ノ數量ニ依リ一册
五錢ノ稅率ヲ以テ算出シタル金額ノ
現金ヲ政府ニ納付シテ一定ノ表示ヲ
爲シ印紙稅ヲ納ムルコトヲ得
第十一條中「又ハ第六條但書ニ依リ稅
印ノ押捺ヲ受ケサル者」ヲ「、第六條但
書ノ規定ニ依リ稅印ノ押捺ヲ受ケス若
ハ表示ヲ爲サス又ハ第六條ノ二ノ規定
ニ依リ印紙稅ヲ納メサル者」三段八、
第二十三條臨時租稅措置法中左ノ通改
正ス
第一條中「法人稅、」ノ下ニ「特別法人
税」ヲ加へ「織物消費稅、一ヲ削ル
第一條ノ二法人ノ各事業年度ノ所得
中命令ヲ以テ定ムル方法ニ依リ運用
スル金額アルトキハ其ノ運用金額ノ
百分ノ三十ニ相當スル金額ヲ命令ノ
定ムル所ニ依リ當該事業年度ノ所得
ヨリ控除シテ法人稅ヲ賦課ス
第一條ノ四ニ左ノ一號ヲ加フ
七命令ヲ以テ定ムル特別價格報奬
金ノ收入
第一條ノ五削除
第一條ノ八中「百分ノ十五ヲ百分ノ十」
ヲ「百分ノ十九ヲ百分ノ十五」〓
ム
第一條ノ九中「百分ノ一乃至」ヲ削ル
第一條ノ十所得稅法第二十一條第四
項ニ規定スル預金ノ利子又ハ合同運
用信託ノ利益ニ付テハ同項及第二十
二條第一項ノ規定ニ拘ラズ命令ノ定
ムル所ニ依リ百分ノ四乃至百分ノ五
ノ稅率ニ依リ分類所得稅ヲ賦課スル
コトヲ得
第一條ノ十二貯蓄銀行法第九條第一
項又ハ昭和十八年法律第四十三號停い
二條第一項ノ規定ニ依リ貯蓄銀行又
ハ貯蓄銀行業務ヲ營ム銀行ノ供託シ
タル公債及社債ノ利子ニ付テハ命令
ノ定ムル所ニ依リ甲種ノ配當利子所
得ニ對スル分類所得稅ヲ免除ス
第一條ノ十三明治三十九年法律第三
十四號又ハ社債等登錄法ニ依リ銀行
(日本銀行ヲ除ク)其ノ他命令ヲ以テ
定ムル金融機關ノ登錄シタル公債及
社債ノ利子ニ付テハ命令ノ定ムル所
ニ依リ甲種ノ配當利子所得ニ對スル
分類所得稅ヲ免除ス
第一條ノ十四中「百分ノ十五ヲ百分ノ
十三」ヲ「百分ノ十九ヲ百分ノ十六」ニ、
「百分ノ二十二ヲ百分ノ二十」ヲ「百分
ノ三十六ヲ百分ノ三十三一」ニ改ム
第一條ノ十五中一甲法人」ノ下ニ三八、
田特別ノ法人」ヲ、「法人稅法、」ノ下ニ
「特別法人稅法、」ヲ、「消滅シタル法人」
ノ下ニ「又ハ特別ノ法人」ヲ、「設立シ
タル法人」ノ下ニ「又ハ特別ノ法人」ヲ加
ヘ「乙法人ト爲リ」ヲ「乙法人若ハ乙特別
ノ法人ト爲リ」ニ、「乙法人ハ」ヲ己
法人又ハ乙特別ノ法人ハ」三六人
第一條ノ十七法令、法令ニ基ク命令
又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ
企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以テ定
ムル事由ニ因リ合併又ハ解散シタル
法人ノ〓算所得ニ付テハ命令ノ定ム
ル所ニ依リ法人稅法第十六條ノ規定
ニ拘ラズ左ノ稅率ニ依リ法人稅ヲ賦
課ス
拂込資本金額百萬圓以下ノ法人
昭和十六年十一月一日以後昭和十
八年十二月三十一日迄ニ合併又ハ
解散シタルトキ
所得金額ノ百分ノ十五
昭和十九年一月一日以後昭和二十
年三月三十一日迄ニ合併又ハ解散
シタルトキ
所得金額ノ百分ノ二十
二拂込資本金額百萬圓ヲ超ユル法
人
昭和十七年一月一日以後昭和十八
年十二月三十一日迄ニ合併又ハ解
散シタルトキ
所得金額ノ百分ノ二十
昭和十九年一月一日以後昭和二十
年三月三十一日迄ニ合併又ハ解散
シタルトキ
所得金額ノ百分ノ二十五
第一條ノ十八中「命令ヲ以テ定ムル法
人」ヲ「法人」ニ、「昭和十九年」ヲ「昭和
二十年」ニ、「事業ノ統制ノ必要上」ヲ
「企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以テ定
ムル事由ニ因リ」三六人
第一條ノ十九中「命令ヲ以テ定ムル法
人」ヲ「法人」ニ、「昭和十九年」ヲ[昭和
二十年」ニ、「事業ノ統制ノ必要上」ヲ「企
業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以テ定ムル
事由ニ因リ」ニ、「百分ノ十五ヲ百分ノ
十」ヲ「百分ノ十九ヲ百分ノ十四」ニ、
「百分ノ二十二ヲ百分ノ十七」ヲ「百分
ノ三十六ヲ百分ノ三十一」ニ改ム
第一條ノ二十及第一條ノ二十一中「昭
和十八年十二月三十一日」ヲ「昭和二十
年三月三十一日」ニ、「事業ノ統制ノ必
要上」ヲ「企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ
以テ定ムル事由ニ因リ」ニ、「昭和十九
年分」ヲ「昭和二十年分」こん
第一條ノ二十二中「昭和十八年」ヲ「昭
和十九年」ニ、「事業ノ統制ノ必要上」ヲ
「企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以テ定ム
ル事由ニ因リ」ニ、「及昭和十九年分」
ヲ「乃至昭和二十年分」ニ改ム
第一條ノ二十三中「昭和十八年」ヲ昭
和十九年」ニ、「事業ノ統制ノ必要上」ヲ
一企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以テ定
ムル事由ニ因リ」ニ改ム
第一條ノ二十五中「命令ノ定ムル所ニ
依リ立木」ヲ「立木」ニ、「十分ノ二」ヲ
「十分ノ三」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加
フ
前項ノ當該立木ノ伐採又ハ讓渡ニ因
リ生ズル所得ノ計算ニ關シテハ命令
ヲ以テ之ヲ定ム
第一條ノ二十八中「事業ノ統制ノ必要
上」ヲ「企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以
テ定ムル事由ニ因リ」ニ改ム
第一條ノ二十九第二項ヲ削ル
第一條ノ三十一相續稅法第十七條ノ
二ノ規定ニ依リ相續財產タル立木ヲ
以テ相續稅ノ物納ニ充テタルトキハ
命令ノ定ムル所ニ依リ山林ノ所得ヨ
リ當該立木ノ物納ニ因ル所得ノ十分
ノ三ニ相當スル金額ヲ控除シタル金
額ニ依リ所得稅ヲ賦課ス
第一條ノ三十二特別ノ法人ガ法令、
法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導
若ハ斡旋ニ依リ昭和十九年四月一日
以後昭和二十年三月三十一日迄ニ合
併又ハ解散シタル場合ニ於テ其ノ出
資者ノ受クル所得稅法第八條ニ規定ス
ル剩餘金ノ分配ニ付テハ命令ノ定ム
ル所ニ依リ同法第二十一條ニ規定ス
ル稅率百分ノ十九ヲ百分ノ十四、同
法第二十二條ニ規定スル稅率百分ノ
三十六ヲ百分ノ三十一トシタル場合
ノ差減額ニ相當スル甲種ノ配當利子
所得ニ對スル分類所得稅ヲ輕減ス
第一條ノ三十三法人合併ヲ爲シタル
場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル
法人ノ株式(出資金額ヲ含ム以下本
條ニ於テ同ジ)ヲ合併後存續スル法
人又ハ合併ニ因リテ消滅シタル他ノ法
人ガ合併前ニ於テ取得シタルトキハ
命令ノ定ムル所ニ依リ當該株式ノ取
得ニ要シタル金錢ヲ以テ合併ニ日リ
テ消滅シタル法人ノ株主(社員ヲ含
ム)ガ合併後存續スル法人又ハ合併
ニ因リテ設立シタル法人ヨリ合併ニ
因リテ取得スル金錢ト看做シ所得稅
法、法人稅法及營業稅法ノ規定ヲ適
用ス
第一條ノ三十四法人稅法第十三條ノ
規定ハ銀行(日本銀行ヲ除ク)其ノ他
命令ヲ以テ定ムル金融機關ニ付テハ
之ヲ適用セズ
第一條ノ三十五法令、法令ニ基ク命
令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依
リ昭和十九年四月一日以後昭和二十
年三月三十一日迄ニ合併又ハ解散シ
タル特別ノ法人ノ〓算剩餘金ニ付テ
ハ命令ノ定ムル所ニ依リ特別法人稅
法第九條ノ規定ニ拘ラズ百分ノ十
二·五ノ稅率ニ依リ特別法人稅ヲ賦
課ス
第一條ノ三十六相續稅法第十七條ノ
二ノ規定ニ依リ相續財產タル不動產
ヲ以テ相續稅ノ物納ニ充テタルトキ
ハ命令ノ定ムル所ニ依リ讓渡利得ヨ
リ當該不動產ノ物納ニ因ル利得金額
ノ十分ノ三ニ相當スル金額ヲ控除シ
タル金額ニ依リ臨時利得稅ヲ賦課ス
第二十一條ノ二ヲ削ル
第二十二條削除
第二十二條ノ三中「昭和十九年」ヲ「昭
和二十年」ニ、「事業ノ統制ノ必要上」
ヲ「企業整備ノ必要其ノ他命令ヲ以テ
定ムル事出ニ因リ」ニ改ム
第二十四條所得稅法人稅內外地關涉法
中左ノ通改正ス
第一條中「事業所得、勤勞所得」ヲ「甲
種及乙種ノ事業所得、乙種ノ勤勞所得」
ニ、「及乙種ノ退職所得」ヲ一、乙種ノ
退職所得竝ニ〓算取引所得」三段一人
第二條中「ニ拘ラズ同法第二十一條第
一項又ハ第二項ニ規定スル稅率ニ依リ
分類所得稅ヲ賦課ス」ヲ「ハ之ヲ適用
セズ」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
朝鮮、臺灣、關東州、樺太又ハ南洋
群島ニ住所ヲ有シ又ハ一年以上居所
ヲ有スル個人ノ所得稅法第十條ニ規
定スル甲種ノ勤勞所得ニ付テハ同法
第二十二條第二項ノ規定ハ之ヲ適用
セズ
第三條第二號中「剩餘金ノ分配ニシテ」
ノ下ニ「朝鮮、關東州若ハ樺太ニ於ケル
法令ニ依リ第二種ノ所得トシテ所得稅
ヲ課シ、」ヲ加フ
第四條削除
第七條中「十分ノ四」ヲ「十分ノ三」ニ改
ム
第八條中「第一項」ヲ削ル
第十條朝鮮、臺灣、關東州又ハ樺太
ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法
人ニ付テハ法人稅ヲ課セズ南洋群島
ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法
人ニ付其ノ所得ニ對スル法人稅亦同
ジ
第十四條削除
第二十二條第一項中「第二項」ヲ「第三
項」ニ、「百分ノ二十五」ヲ「百分ノ三十」
ニ、同條第二項中「乃至第四項」ヲ「及
第三項」ニ改ム
第二十五條國庫出納金端數計算法中左
ノ通改正ス
第一條ニ左ノ一項ヲ加フ
命令ヲ以テ指定スル國稅ノ收入金又
ハ還付金ニシテ十錢未滿ノ端數アル
場合ニ於テハ其ノ端數カ五錢以上ナ
ルトキハ之ヲ五錢トシ五錢ニ滿タサ
ルトキハ之ヲ切捨ツ但シ其ノ全額五
錢未滿ナルトキハ此ノ限ニ在ラス
第二條第一項中「前條」ヲ「前條第一項」
三六人
第四條但書ヲ削リ同條ニ左ノ一項ヲ加
フ
命令ヲ以テ指定スル國稅ヲ分割シテ
收入スル場合ニ於テ分割金額十錢未
滿ナルトキ又ハ之ニ十錢未滿ノ端數
ヲ生シタルトキハ其ノ分割金額又ハ
端數ハ最初ノ收入金ニ之ヲ合算ス
第二十六條納稅施設法中左ノ通改正ス
第十六條中「甲種ノ配當利子所得ニ對
スル分類所得稅」ヲ「所得稅」ニ改ム
第二十七條國民貯蓄組合法中左ノ通改
正ス
第四條中「合同運用信託」ヲ「金錢信託」
ニ、「七千圓」ヲ「一萬圓」ニ改ム
第二十八條間接國稅犯則者處分法中左
ノ通改正ス
第八條ニ左ノ一項ヲ加フ
收稅官吏ハ命令ヲ以テ定ムル間接國
稅ニ付テハ旅店、飮食店其ノ他夜間
ト雖モ公衆ノ出入スルコトヲ得ヘキ
場所ニ於テハ其ノ公開シタル時間內
ハ第一項ニ規定スル制限ニ拘ラス臨
檢搜索又ハ差押ヲ爲スコトヲ得
第十一條及第十二條第一項中「稅務監
督局」ヲ「財務局」ニ改ム
第十四條第二項中「直ニ〓發スヘシ」ノ
〓〓「情狀懲役ノ刑ニ處スヘキモノト
思料スルトキ亦同シ」ヲ加フ
第二十九條明治四十年法律第二十一號
中左ノ通改正ス
第一條第一項ニ左ノ二號ヲ加フ
二十四酒稅
二十五〓涼飮料稅
第三十條地方分與稅法中左ノ通改正
ス
第二條第二項及第六條第一項中「百分
ノ十四·一四」ヲ「百分ノ九·九八」ニ、
「百分ノ十二·六九」ヲ「百分ノ十·一八」
ごめん
第四十七條第二項及第三項ヲ左ノ如ク
改ム
第二條第二項中百分ノ九·九八トア
ルハ昭和十六年度ニ於テハ百分ノ十
四·一七、昭和十七年度ニ於テハ百分
ノ十三·四二、昭和十八年度ニ於テハ
百分ノ十四·二四、昭和十九年度ニ於
テハ百分ノ十·三〇、昭和二十年度ニ
於テハ百分ノ十·〇八トス
第二條第二項中百分ノ十·一八ト
アルハ昭和十六年度ニ於テハ百分
ノ二十九·三五、昭和十七年度ニ於
テハ百分ノ二十一·四一一、昭和十八年
度ニ於テハ百分ノ十三·一一、昭和十
九年度ニ於テハ百分ノ十·三二トス
第四十八條第二項及第三項ヲ左ノ如ク
改ム
第六條第一項中百分ノ九·九八トア
ルハ昭和十七年度分ニ付テハ百分ノ
二十二·三五、昭和十八年度分ニ付テ
ハ百分ノ十九·四五、昭和十九年度分
ニ付テハ百分ノ十三·六六、昭和二十
年度分ニ付テハ百分ノ十三·四〇、昭
和二十一年度分ニ付テハ百分ノ十·
三〇、昭和二十二年度分ニ付テハ百
分ノ十·〇八トス
第六條第一項中百分ノ十·一八トアル
ハ昭和十七年度分ニ付テハ百分ノ五
+、昭和十八年度分ニ付テハ百分ノ
三十一·六二、昭和十九年度分ニ付テ
ハ百分ノ二十·二一、昭和二十年度分
ニ付テハ百分ノ十二·三八、昭和二十
一年度分ニ付テハ百分ノ十·三二トス
附則
第三十一條本法ハ昭和十九年四月一日
ヨリ之ヲ施行ス但シ第一條中所得稅法
第三十七條、第五十三條第二項但書及
第七十三條第一項本文ノ改正規定ハ昭
和二十年一月一日ヨリ之ヲ施行シ第十
二條乃至第二十二條ノ規定、第二十三
條中臨時租稅措置法第二十一條ノ二及
第二十二條ノ改正規定竝ニ第二十八條
ノ規定施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ
以テ之ヲ定ム
声三十二條不動產所得、乙種ノ配當利
子所得、甲種及乙種ノ事業所得、乙種
ノ勤勞所得、山林ノ所得、乙種ノ退職
所得、〓算取引所得及個人ノ總所得ニ
對スル所得稅竝ニ個人ノ營業稅及臨時
利得稅ニ付テハ昭和十九年分ヨリ本法
ヲ適用ス但シ改正後ノ所得稅法第三十
四條(第一項但書ヲ除ク)、改正後ノ營
業稅法第十六條及改正後ノ臨時利得稅
法第十六條ノ規定ハ昭和二十年分ヨリ
之ヲ適用ス
法人ノ各事業年度ノ所得及資本ニ對ス
ル法人稅、各事業年度ノ純益ニ對スル
營業稅竝ニ法人ノ臨時所得稅ニ付テハ
昭和十九年一月一日以後終了スル事業
年度分ヨリ、法人ノ〓算所得ニ對スル
法人稅及〓算純益ニ對スル營業稅ニ付
テハ同日以後ニ於ケル解散又ハ合併ニ
因ル分ヨリ本法ヲ適用ス
特別ノ法人ノ各事業年度ノ剩餘金ニ對
スル特別法人稅ニ付テハ昭和十九年四
月一日以後終了スル事業年度分ヨリ本
法ヲ適用ス
改正後ノ地租法第十條ノ規定ハ昭和十
九年分地租ヨリ之ヲ適用ス
改正後ノ家屋稅法第七條ノ規定ハ昭和
十九年分家屋稅ヨリ之ヲ適用ス
改正後ノ相續稅法第八條ノ規定ハ隱居
ニ因リ開始シタル家督相續ニ在リテハ
昭和十九年一月一日以後ニ開始シタル
モノ、同法第二十三條第一項ニ規定ス
ル贈與ニ在リテハ同日以後ニ爲シタル
モノニ付之ヲ適用ス
臨時租稅措置法第一條ノ二ノ改正規定
ハ法人ノ昭和十九年一月一日以後ニ終
了スル事業年度分ノ法人稅ヨリ之ヲ適
用ス
臨時租稅措置法第一條ノ四ノ改正規定
ハ法人ノ昭和十八年十月一日以後ニ終
了スル事業年度分ノ法人稅、營業稅及
臨時利得稅ヨリ、個人ノ昭和十九年分
ノ所得稅、營業稅及臨時利得稅ヨリ之
ヲ適用ス
臨時租稅措置法第一條ノ五ノ改正規定
ハ法人ノ昭和十九年一月一日以後ニ終
了スル事業年度分ノ法人稅ヨリ、個人
ノ昭和十九年分ノ分類所得稅ヨリ之ヲ
適用ス
臨時租稅措置法第一條ノ十七ノ改正規
定ハ法人ノ昭和十九年一月一日以後ニ
於ケル解散又ハ合併ニ因ル〓算所得ニ
對スル法人稅ヨリ之ヲ適用ス
臨時租稅措置法第一條ノ二十五、第一
條ノ三十一及第一條ノ三十六ノ改正規
定ハ個人ノ昭和十九年分ノ山林ノ所得
ニ對スル所得稅及讓渡利得ニ對スル臨
時利得稅ヨリ之ヲ適用ス
臨時租稅措置法第一條ノ二十九及第一
條ノ三十四ノ改正規定ハ法人ノ各事業
年度ノ所得ニ對スル法人稅ニ付テハ昭
和十九年四月一日以後ニ終了スル事業
年度分ヨリ、〓算所得ニ對スル法人稅
ニ付テハ同日以後ニ於ケル解散又ハ合
併ニ因ル分ヨリ之ヲ適用ス
第三十三條所得稅法第八條、第十二條
第一項第九號若ハ第八項又ハ第三十條
第一項第二號若ハ第七項ノ改正規定ニ
依リ新ニ納稅義務ヲ有スルニ至リタル
者又ハ課稅所得ノ增加シタル者ハ命令
ノ定ムル所ニ依リ昭和十九年四月十五
日迄ニ其ノ所得金額ヲ政府ニ申〓スベ
シ
所得稅法第十二條第八項ノ改正規定ニ
依リ新ニ納稅養務ヲ有スルニ至リタル
者同法第二十五條又ハ第二十六條ノ二
=
ノ規定ニ依ル控除ヲ受ケントスルトキ
ハ前項ノ申〓ト同時ニ命令ノ定ムル所
ニ依リ其ノ申請書ヲ提出スベシ
所得稅法第二十四條ノ改正規定ニ依リ
新ニ扶養家族ニ付同條第一項ノ即定ニ
依ル控除ヲ受クルコトヲ得ルニ至リタ
ル者同項ノ規定ニ依ル控除ヲ受ケント
スルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ昭和
十九年四月一日以後最初ノ給與ノ支拂
ヲ受クル日ノ前日迄ニ其ノ由請書ヲ政
府ニ提出スベシ
所得稅法第二十五條ノ改正規定ニ依リ
新ニ扶養家族ニ付同條第一項ノ規定ニ
依ル〓除ヲ受クルコトヲ得ルニ至リタ
ル者同項ノ規定ニ依ル控除ヲ受ケント
スルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ昭和
十九年四月十五日迄ニ其ノ申請書ヲ政
府ニ提出スベシ
改正前ノ所得稅法ニ依リ乙種ノ事業所
得トシテ賦課スベカリシ所得ニシテ改
正後ノ同法ニ依ル丙種ノ事業所得ニ相
當スルモノニ對スル昭和十九年分分類
所得稅ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル
第三十四條特別ノ法人ノ昭和二十年三
月三十一日迄ニ終了スル各事業年度ノ
剩餘金ヲ計算スル場合ニ於テ特別ノ法
人ガ國債ヲ所有スルトキハ國債ノ利子額
中其ノ國債ヲ所有シタル期間ノ利子額
ノ百分ノ三十ニ相當スル金額ヲ命令ノ
定ムル所ニ依リ其ノ剩餘金ヨリ控除ス
同日迄ニ解散又ハ合併ヲ爲シタル特別
ノ法人ノ〓算剩餘金ノ計算ニ付亦同ジ
特別ノ法人ガ本法施行後一年以内ニ於
テ市街地信用組合法第六十二條第一項
若ハ第六十三條第四項、商工組合法第
九十三條若ハ第九十四條若ハ昭和十八
年法律第三十二號鹽專賣法中改正法律
附則第二條第一項ノ規定ニ依リ當該法
律ニ依ル特別ノ法人ト爲リ又ハ農業團
體法第八十六條若ハ第九十一條ニ於テ
準用スル同法第七十八條第二項、商工
組合法第九十六條第二項若ハ水產業團
體法第七十九條第二項ノ規定ニ依リ解
散シタル場合ニ於テハ〓算剩餘金ニ對
スル特別法人稅及改正後ノ所得稅法第
八條ノ規定ニ依ル剩餘金ノ分配ニ對ス
ル所得稅ハ之ヲ課セズ
第三十五條第十二條ノ規定施行前果實
酒ノ製造免許ヲ受ケタル者ニハ酒稅法
第二十二條第一項第三號ノ規定ハ當分
ノ內之ヲ適用セズ
昭和十八年十月一日以後ニ査定セラレ
タル〓酒、濁酒、白酒、味淋又ハ燒酎ニ
シテ第十二條ノ規定施行ノ際製造場ニ
現存スルモノニ付テハ酒類造石稅ハ之
ヲ免除ス
前項ニ規定スル酒類造石稅ヲ除クノ外
從前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベ
カリシ酒類造石稅、酒類庫出稅及出港稅
ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル但シ酒類
造石稅ノ納期ニ關シテハ命令ヲ以テ別
段ノ定ヲ爲スコトヲ得
昭和十八年九月三十日以前ニ査定ヲ受
ケタル〓酒、濁酒、白酒、味淋若ハ燒
酎又ハ第十二條ノ規定施行前ニ査定ヲ
受ケタル合成〓酒若ハ雜酒ニシテ同條
ノ規定施行ノ際製造場ニ現存スルモノ
ニ課スベキ酒稅ニ付テハ從前ノ規定ニ
依ル酒類造石稅ニ相當スル金額ニシテ
命令ヲ以テ定ムルモノヲ控除ス
命令ヲ以テ定ムル味淋ニ課スベキ酒稅
ニ付テハ一石ニ付四百三十五圓ヲ加算
ス
酒類ノ製造者若ハ販賣業者又ハ命令ヲ
以テ定ムル者ガ第十二條ノ規定施行ノ
際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於
テ各種類ヲ通ジ合計四斗以上ノ酒類ヲ
所持スル場合及其ノ所持スル酒類ガ合
計四斗ニ滿タザルモ命令ヲ以テ定ムル
酒類ガ合計一斗以上ナル場合ニ於テハ
其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ
以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類
ニ對シ酒稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ同條ノ
規定施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場
ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ
酒稅法第二十七條乃至第二十七條ノ三
又ハ第八十三條乃至第八十四條ノ規定
ニ依リ算出シタル稅額ト從前ノ規定ニ
依ル酒類造石稅ニ相當スル金額ニシテ
命令ヲ以テ定ムルモノ及從前ノ規定ニ
依リ算出シタル酒類庫出稅額ノ合計額
トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ命令ノ定
ムル所ニ依リ之ヲ徴收ス
前項ノ製造者若ハ販賣業者又ハ命令ヲ
以テ定ムル者ハ其ノ所持スル酒類ニ付
酒稅法第二十七條ノ三ニ規定スル酒類
ト其ノ他ノ酒類トニ區分シ種類、級別及
アルコール分每ニ數量、價格及貯藏ノ
場所ヲ第十二條ノ規定施行後一月以內
ニ政府ニ申告スベシ
第十二條ノ規定施行ノ際製造場ニ現存
スル酒類ニシテ戾入又ハ移入シタルモ
ノニ付テハ酒稅法第三十八條第一項ノ
規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒稅
ヲ徴收ス此ノ場合ニ於テハ第六項後段
ニ規定スル稅額ヲ以テ其ノ稅額トス
第三十六條第十三條ノ規定施行ノ際製
造場以外ノ場所ニ於テ同一人ガ一石以
上ノ第一種又ハ第二種ノ〓涼飮料ヲ所
持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製
造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做
シ〓涼飮料稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ
同條ノ規定施行ノ日ニ於テ其ノ〓涼飮
料ヲ製造場外ニ移出シタルモノト看做
シ第一種ノ〓涼飮料ニ付テハ一石ニ付
五十圓、第二種ノ〓涼飮料ニ付テハ一
石ニ付九十五圓ノ割合ニ依リ算出シタ
ル金額ヲ以テ其ノ稅額トシ命令ノ定ム
ル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前項ノ〓涼飮料ノ所持者ハ其ノ所持ス
ル〓涼飮料ノ數量及貯藏ノ場所ヲ第十
三條ノ規定施行後一月以內ニ政府ニ申
告スベシ
第三十七條改正前ノ砂糖消費稅法第三
條ノ稅率ニ依リ消費稅ヲ課セラレタル
砂糖、糖蜜又ハ糖水ヲ原料トシテ製造
シタル砂糖(第三種ノ砂糖ヲ除ク)、糖
蜜久ハ糖水ニシテ第十四條ノ規定施行
後製造場ヨリ引取ラルルモノニ付テハ
同法第十二條ノ規定ニ拘ラズ消費稅ヲ
徵收ス此ノ場合ニ於テハ改正後ノ同法
第三條ノ稅率ニ依リ算出シタル金額ト
改正前ノ同條ノ稅率ニ依リ算出シタル
金額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トス
改正前ノ砂糖消費稅法第三條ノ稅率ニ
依リ消費稅ヲ課セラレタル第二種乙ノ
砂糖ヲ以テ製造シタル第三種ノ砂糖ニ
シテ第十四條ノ規定施行後製造場ヨリ
引取ラルルモノニ付テハ改正後ノ同法
第三條ニ規定スル氷砂糖ノ稅率百斤ニ
付三圓八十錢ハ之ヲ百斤ニ付六圓九十
錢トシ其ノ他ノモノノ稅率百斤ニ付五
圓五十錢ハ之ヲ百斤ニ付八圓五十錢ト
ス
第十四條ノ規定施行ノ際製造場又ハ保
稅地域以外ノ場所ニ於テ同一人ガ各種
類ヲ通ジ合計二千斤以上ノ砂糖、糖蜜又
ハ糖水ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ者
ガ同條ノ規定施行ノ日ニ於テ之ヲ製造
場ヨリ引取リタルモノト看做シ消費稅
ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ改正後ノ砂糖
消費稅法第三條ノ稅率ニ依リ算出シタ
ル金額ト改正前ノ同條ノ稅率ニ依リ算
出シタル金額トノ差額(第三種ノ砂糖
ニ在リテハ百斤ニ付四圓ノ割合ニ依リ
算出シタル金額)ヲ以テ其ノ稅額トシ
命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
第十四條ノ規定施行ノ際砂糖、糖蜜又
ハ糖水ノ製造者及販賣者以外ノ者ガ各
種類ヲ通ジ合計千斤以上ノ特別消費稅
ヲ課スベキ砂糖、糖蜜又ハ糖水ヲ所持
スル場合ニ於テハ其ノ所持者ヲ以テ販
賣者ト看做シ特別消費税ヲ課ス此ノ場
合ニ於テハ同條ノ規定施行ノ日ニ於テ
其ノ砂糖、糖蜜又ハ糖水ヲ販賣シタル
モノト看做シ改正後ノ砂精消費稅法第
三條ノ二ノ稅率ニ依リ算出シタル金額
ト改正前ノ同條ノ稅率ニ依リ算出シタ
ル金額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ命
令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前二項ノ砂糖、糖蜜又ハ糖水ノ所持者
ハ其ノ所持スル砂糖、糖蜜又ハ糖水ノ
種別、數量及貯藏ノ場所ヲ第十四條ノ
規定施行後一月以內ニ政府ニ申〓スベ
第三十八條改正前ノ物品稅法第一條第
一種各號ニ揭グル物品ニシテ改正後ノ
同條第二種各號ニ揭グルモノニ對シ從
前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリ
シ物品稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
第十六條ノ規定施行前ヨリ引續キ物品
稅法第一條ノ改正規定ニ依リ物品稅ヲ
課スルコトト爲リタル第一種ノ物品ノ
小賣業ヲ營ム者又ハ同第二種ノ物品ノ
製造ヲ爲ス者第十六條ノ規定施行後一
月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキ
ハ同條ノ規定施行ノ日ニ於テ同法第十
五條ノ規定ニ依リ申〓シタルモノト看
做ス
改正後ノ物品稅法第一條ニ揭グル第二
種若ハ第三種ノ物品ノ製造者若ハ販賣
者又ハ命令ヲ以テ定ムル者ガ第十六條
ノ規定施行ノ際製造場又ハ保稅地域以
外ノ場所ニ於テ左ノ各號ノ一ニ該當ス
ル物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場
所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製
造者ト看做シ之ニ物品稅ヲ課ス此ノ場
合ニ於テハ同條ノ規定施行ノ日ニ於テ
其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノ
ト看做シ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ物
品稅ヲ徴收ス但シ從前ノ規定ニ依リ物
品稅ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ
課セラレタル稅額ニ相當スル金額ヲ控
除シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
改正後ノ物品稅法第一條ニ揭グル
第二種ノ物品ニシテ總價格五百圓以
上ノモノ
二三十萬本以上ノ燐寸
三館葡萄糖又ハ麥芽糖ニシテ合計
五百斤以上ノモノ
四一瓩以上ノサッカリン
五五百斤以上ノ蜂蜜
前項ノ物品中改正後ノ物品稅法第十二
條第一項第一號若ハ第一一號又ハ同法第
十三條第一項ノ規定ニ該當スルモノニ
付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ命令ノ定ム
ル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ徵收セザルコ
トヲ得
第三項ノ物品中命令ヲ以テ定ムルモノ
ニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ命令ノ定
ムル所ニ依リ當該物品ヲ其ノ貯藏ノ場
所ヨリ移出シタル時其ノ物品稅ヲ徵收
スルコトヲ得
第三項ノ製造者若ハ販賣者又ハ命令ヲ
以テ定ムル者ハ同項第一號ノ物品ニ付
テハ其ノ品名每ニ數量、價格及貯藏ノ
場所ヲ、第二號乃至第五號ノ物品ニ付
テハ其ノ品名每ニ數量及貯藏ノ場所ヲ
第十六條ノ規定施行後一月以內ニ政府
ニ申告スベシ
第三項ノ場合ニ於テハ改正前ノ物品稅
法第一條第一種各號ニ揭グル物品ノ販
賣者ニシテ同項ノ販賣者ニ該當スルモ
ノハ改正後ノ同法第二十五條ノ二乃至
第二十五條ノ七ノ規定ノ適用ニ付テハ
之ヲ同法第二十五條ノ一一ニ規定スル第
一種ノ物品ノ小賣業者ト看做ス
第三十九條第十八條ノ規定施行前ヨリ
引續キ改正後ノ入場稅法第二條第二種
第三號ノ場所ヲ經營スル者第十八條ノ
規定施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ
申告スルトキハ同條ノ規定施行ノ日ニ
於テ同法第七條ノ規定ニ依リ申〓シタ
ルモノト看做ス
第四十條第十九條ノ規定施行前ヨリ引
續キ改正後ノ特別行爲稅法第一條第七
號又ハ第八號ノ行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者
第十九條ノ規定施行後一月以內ニ其ノ
旨ヲ政府ニ申〓スルトキハ同條ノ規定
施行ノ日ニ於テ同法第十一條ノ規定ニ
依リ申〓シタルモノト看做ス
第四十一條第二十條ノ規定施行前ヨリ
引續キ爲ス第二種第一號又ハ第二號ノ
廣〓ニハ廣〓主ニ於テ改正後ノ廣〓稅
法第二條ノ規定ニ依ル稅額ト從前ノ規
定ニ依ル稅額トノ差額ニ相當スル印紙
ヲ第二十條ノ規定施行ノ日ヨリ十日以
內ニ增貼スベシ
第二十條ノ規定施行前ヨリ引續キ爲ス
第二種〓四號ノ廣〓ノ廣告主ハ命令ノ
定ムル所ニ依リ同條ノ規定施行後一月
以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告シ改正後ノ
廣告稅法第二條ノ規定ニ依ル一年分ノ
稅額ト從前ノ規定ニ依ル一年分ノ稅額
トノ差額ノ四分ノ三ニ相當スル廣〓稅
ヲ納付スベシ
第四十二條第二十一條ノ規定施行ノ際
骨牌ノ製造又ハ販賣ヲ爲ス者ノ所持ニ
係ル骨牌ニハ製造又ハ販賣ヲ爲ス者ニ
於テ改正後ノ骨牌稅法第四條第一項ノ
規定ニ依ル稅額ト從前ノ規定ニ依ル稅
額トノ差額ニ相當スル印紙ヲ增貼スベ
シ
第四十三條昭和十九年分乙種ノ配當利
子所得ニ對スル分類所得税ニ付テハ所
得稅法人稅內外地關涉法第三條及第四
條ノ改正規定ニ拘ラズ仍從前ノ例ニ依
ル
第四十四條本法施行前納入ノ告知ヲ爲
シタル國稅ノ收入金及還付金ノ端數ノ
計算ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル
〔國務ナ臣賀屋興宣君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=14
-
015・賀屋興宣
○國務大臣(賀屋興宣君) 只今議題トナリ
マシタ所得稅外二十九法律中改正法律案ニ
付キマシテ御說明申上ゲマス、本法律案ハ
本年實施致ス增稅等ノ計晝ニ關スルモノデ
アリマシテ、之ガ提案ノ理由ニ付キマシテ
ハ先程申述ベタ通リデアリマスルカラ、是
カラ直チニ其ノ內容ノ說明ニ移リタイト存
ジマス、先ヅ所得稅デアリマスルガ、今囘
ノ增稅ハ、所得稅ニ主眼ヲ置イタ次第デア
リマス、所得稅中分類所得稅ノ改正ノ要點
ハ、第一ハ稅率ノ引上デアリマス、卽チ各
種所得ノ間ノ負擔ノ權衡ニ留意シツヽ、稅率ヲ
原則トシテ百分ノ五引上グルコトト致シタ
ノデアリマス、唯國債ノ利子所得ニ付キマ
シテハ、其ノ性質等ニ顧ミマシテ百分ノ四
ト致シ、乙種ノ事業所得ニ付キマシテハ百
分ノ六ヲ引上ゲマシタル外、一時的ノ所得
ニ付キマシテモ、ソレ〓〓適當ト認ムル增
徴ヲ行フコトト致シマシタ、尙元本五千圓
以下ノ銀行貯蓄預金、市街地信用組合貯金
等ニ付キマシテモ、今囘ノ增稅部分、卽チ
百分ノ五ダケノ課稅ヲ行フコトト致シマス
ルト共ニ、元本五千圓以下ノ他ノ銀行預金
ノ利子等ニ對シマシテモ、實情ニ顧ミマシ
テ、同樣ノ課稅ヲナスコトニ改メタノデア
リマス、配當所得ニ付キマシテハ、一割控除
ノ制度ヲ廢止シ、稅率ニ於テ其ノ點ヲ調整
スルコトト致シタノデアリマス、第二ニ、
退職所得ニ付キマシテハ、其ノ控除額ヲ五
千圓ヨリ三千圓ニ引下ゲルコトトシ、又產
業組合等ノ特別ノ法人ノ〓算分配金等ニ付
テモ、所得稅ヲ課スルコトト致シタノデア
リマス、第三ハ、源泉徴收制度ノ擴充强化
デアリマス、日傭勞務者等ノ報酬、料金等
ニ付キマシテハ、從來賦課課稅ヲ行フ建前デ
アッタノデアリマスルガ、適當ナル課稅ヲ致
シマスルノニ困難ナル實情デアリマス、又
時局ニ依ル經濟實相ノ變遷ニ伴ヒマシテ、
此所ニ特別ノ注意ヲ拂フノ必要ガ生ジタノ
デアリマスルカラ、課稅ノ充實ヲ圖リマス
ルト共ニ、納稅及ビ徵稅ヲ的確ニシ、且手
續ヲ簡便ナラシメマスル爲ニ、新タニ丙種
ノ事業所得トシテ分類所得稅ヲ課スルコト
ト致シ、報酬、料金等ノ支拂者ヲシテ、支
拂ノ際徴收セシメルコトト致シテ居リマス、
綜合所得稅ニ付キマシテハ、分類所得稅ノ
引上トノ關係ヲ考慮シ、現行稅率百分ノ六
乃至百分ノ七十二ヲ百分ノ八乃至百分ノ七
十四ニ引上ゲ、之ニ伴ヒ、公社債、銀行預
金ノ利子等ニ付、源泉課稅ヲ選擇シタル場
合ニ於ケル綜合所得稅ノ稅率ヲ、百分ノ二
十五ヨリ百分ノ三十ニ引上ゲタノデアリマ
ス、又公社債、預金ノ利子等ニ付、其ノ控
除割合ヲ四割ヨリ三割ニ引下ゲマシタ外、
勤勞所得ノ一割控除ヲ、六千圓以下ノ所得
者ニ限定スルコト等ノ改正ヲ致シテ居ルノ
デアリマス、法人稅ニ付キマシテハ、所得
稅增徵トノ權衡、又增稅ガ經濟界ニ與フル
影響等ニ付考慮致シマシタル結果、所得ニ
對スル稅率ヲ百分ノ二十五ヨリ百分ノ三十
ニ引上グルコトト致シ、又資本ニ對スル
稅率ヲ千分ノ一·五ヨリ千分ノ三ニ引上ゲタ
ノデアリマス、特別法人稅ニ於キマシテハ、
其ノ稅率ハ現在ノ百分十一一·五デアリマスル
ガ、一般法人ノ負擔狀況等ヲモ考慮シマシ
テ、之ヲ百分ノ二十ニ引上ゲタノデアリマ
ス、又特別法人ガ解散又ハ合併ヲナシマシ
タ場合ノ〓算剩餘金ニ付キマシテモ、新タ
ニ課稅スルト共ニ、國債利子ノ控除制度ヲ
改正スルコトト致シタノデアリマス、臨時
利得稅ニ付キマシテハ、法人臨時利得稅及
個人ノ讓渡利得ニ對スル稅率ヲ、各階級共
ニ百分ノ五ダケ引上ゲ、配當利子特別稅ニ
付キマシテハ、現行稅率百分ノ十五ヲ百分
ノ二十五ニ引上ゲルコトト致シ、其ノ他地
方團體ノ財源タル營業稅、地租及家屋稅ニ付
テモ、ソレ〓〓適當ナル稅率ノ引上ヲ行ハ
ムトスルモノデアリマス、相續稅ニ付キマ
シテモ、或程度ノ負擔ノ增加ヲ致スコトハ
必要デアルト認メマシテ、總稅額ニ於テ二
割程度ノ增徵ヲ行フコトト致シマシタ、通
行稅ニ付キマシテハ、從來ノ「キロ」程ニ依
ル階級定額稅率ヲ、原則トシテ一「キロ」當
リ一等二錢五厘、二等一錢二厘五毛、三等
二厘五毛ノ比例稅率ニ改メマスルト共ニ、
三等乘車客ニ對スル免稅點四十「キロ」ヲ二
十「キロ」ニ引下ゲルコトト致シ、總稅額ニ
於テ七割稅度ノ增徵ヲ行ハムトスルモノデ
アリマス、登錄稅ニ關シマシテハ、不動產
ノ賣買等ニ因ル所有權ノ取意ニ對スル稅率
ヲ、現行千分ノ三十ヨリ千分ノ四十ニ引上
ゲマスル等、稅率ヲ引上ゲ、總稅額ニ於テ
二割程度ノ增徵ヲナサムトスルモノデアリ
やく、次ニ消費稅ノ全般ニ付キマシテ、今
囘ノ增稅ニ於キマシテハ決戰下ノ現狀ニ顧
ミ、奢侈的性質ヲ有スル消費ニ對シテハ特
ニ重課致スト共ニ、然ラザル方面ノ消費ニ
對シマシテハ、出來得ル限リ增徵割合ヲ少
ナカラシムルコトト致シタ次第デアリマス、
先ヅ酒稅デアリマスルガ、從來酒稅ハ、原
則トシテ酒類造石稅ト酒類庫出稅トノ兩建
トナッテ居ッタノデアリマスルガ、今囘ハ造石
稅ヲ廢止シマシテ、庫出稅ト致シ、納稅、
徵稅ノ手續ヲ簡素ニ致シタノデアリマス、
又稅率ヲ引上ゲマシテ、總稅額ニ於テ七割
程度ノ增徵ヲ行ハムトスルノデアリマス、
卽チ〓酒ニ付テ申シマスレバ、普通ノ〓酒、
卽チ第三級酒ニアリマシテハ、現在稅額ハ
一石ニ付二百十圓デアリマスノヲ、三百四
十圓ニ引上ゲマス、第一級〓酒及第二級清
酒竝ニ其ノ他ノ酒類ニ付キマシテモ、ソレ
ゾレ之ト權衡ヲ得マシタ稅率ノ引上ゲヲ行
フコトト致シテ居ルノデアリマス、尙生產
力擴充關係產業等ノ勞務者等ニ對シマシテ
配給致シテ居リマスル價格特配酒ニ付キマ
シテハ、現在程度ノ課稅ノ輕減ヲ依然トシ
テ存置スルコトト致シタノデアリマス、〓
涼飮料稅ニ付キマシテハ、其ノ性質ニ顧ミ
マシテ相當大幅ノ增徵ヲ行ヒ、例ヘバ第二
種「サイダー」ニ付キマシテハ、一石六十五
圓デアリマスルノヲ百六十圓ニ引上ゲルコ
トニ致シテ居リマス、砂糖消費稅ニ付キマ
シテハ、一般的ノ增徵トシマシテハ、他ノ
消費稅ニ比較致シテ、性質上輕微ニ致シマ
シテ二割程度ノ引上ニ止メタノデアリマス
ルガ、業務用ノ砂糖ナドニ付キマシテハ、
其ノ消費ノ性質ニ顧ミマシテ、更ニ十割程
度ノ引上ヲ行ヒマシタ、又織物消費稅ニ付
キマシテハ、綿織物以外ハ非課稅ヲ廢止シ、
總テ課稅スルコトニ致シタノデアリマス、
物品稅ニ付テ申シマスルナラバ、第一種及
第二種ノ物品ニ付キマシテハ、現行稅率百
分ノ十乃至百分ノ八十デアリマスルガ、之
ヲ百分ノ二十乃至百分ノ百二十ニ引上ゲマ
ス、第三種ノ物品ハ、燐寸ノ稅率千本ニ付
十五錢デアリマスルノヲ、二十五錢ニ上ゲ、
飴ナドニ付キマシテモソレ〓〓適當ト認ムル
增徵ヲ行フコトト致シテ居リマス、次ニ若
干課稅範圍ヲ擴張スルコトト致シマスルト
共ニ、第一種ノ物品中、生產者ガ製造場ヨ
リ移出スル際課稅スルコトヲ適當ト認メラ
レル物品ニ付キマシテハ、之ヲ第二種ノ物品
ニ變ヘマシテ、課稅手續ヲ適正簡易ニ致サ
ムトスルモノデアリマス、遊興飮食稅ニ付
キマシテハ、現行稅率百分ノ二十乃至百分
ノ二百デアリマスルガ、之ヲ百分ノ二十乃
至百分ノ三百ニ迄引上ゲルコトト致シテ居
リマス、入場稅ニ付キマシテハ、現行稅率
百分ノ二十乃至百分ノ百二十デアリマスノ
ヲ、百分ノ三十乃至百分ノ二百ニ引上ゲマ
ス、此ノ外、第二種ノ課稅範圍ニ付キマシ
テ若干ノ擴張ヲ行フコトト致シテアリマス、
特別行爲稅ニ付キマシテハ、現行稅率百分
ノ二十又ハ百分ノ三十デアルノヲ、百分ノ
三十乃至百分ノ五十ニ引上ゲマスルト共ニ、
課稅最低限ノ引上又ハ引下ヲ行ヒ、又課稅
範圍ニ付キマシテ若干ノ擴張ヲ行フコトト
致シタノデアリマス、其ノ他ノ租稅ニ付キ
マシテハ、廣〓稅ニ付第一種ノ廣告ニ對ス
ル現行稅率百分ノ十ヲ、百分ノ三十ト致ス
ナド、適當ノ增徵ヲ行ヒ、又骨牌稅ニ付十
割程度ノ增徵ヲ行フコトト致シマシタ、此
ノ外印紙稅ニ付キマシテモ、若干免稅事項
ノ整理ヲ行ハムトスルノデアリマス、炙ヘ
今囘ノ增稅ニ際シマシテハ、適正ナル納稅
ノ確保ニ付テハ特ニ留意ヲ致シタ次第デア
リマス、就中遊興飮食稅、物品稅其ノ他ノ
間接稅ニ付キマシテハ、課稅ノ適正充實ヲ
圖リマスル等ノ爲、第一ニ、遊興飮食稅、
物品稅等ノ納稅義務者ニ對シテ受取書ノ發
行、納稅證紙又ハ納稅切符ノ使用、其ノ他
取締上必要ナル事項ヲ命ジ得ルコトト致シ
マシタ、第二ニ、是等ノ租稅ノ納稅者ノ組
織スル團體ニ關スル規定ヲ整備シ、徵收事
務ノ補助ヲ强化スルコトトシ、第三ニ、遊
興飮食稅、物品稅其ノ他ノ間接稅ニ付キマ
シテ、惡質ナル犯則者ニ對シテハ特ニ重
ク處罰シ得ルヤウ、罰則ヲ强化スルコトト
致シタノデアリマス、次ニ臨時租稅措置法
ノ改正ニ付テ申上ゲタイト存ジマス、第
一、時局下極メテ緊要ナル生產ノ增强ニ
關スルモノデアリマス、卽チ法人ガ其ノ
留保所得ヲ以テ設備ノ擴張等ニ充テマシタ
ル場合ニ於ケル法人稅輕減ノ制度ヲ擴張致
シ、特別價格報奬金ニ付課稅上ノ特例ヲ
設ケ、又時局產業會社等ノ新規拂込ノ株式ノ
配當金ニ對スル分類所得稅ノ輕減ヲ、或程
度擴張致シタノデアリマス、第二ハ、產
業ノ再編成等ニ關スルモノデアリマシテ、
時局ノ要請ニ依ル企業整備等ノ場合ニ付キ
マシテハ、、現在、所得稅、法人稅等ノ輕減、
免除等ヲ行ッテ居ルノデアリマスルガ、
其ノ期間ヲ更ニ一年延長致シマシタ、其ノ
外其ノ適用範圍ヲ若干擴張致シタノデアリ
マス、第三ハ、貯蓄ノ增强ニ關スルモノデ
アリマシテ、長期預金等ニ對スル分類所
得稅ノ輕減方法ヲ改メ、契約期間三年以上
ノモノニ付テハ、預入ノ初メヨリ一律ニ百
分ノ五ノ輕減ヲナスコトニ改メマシタ、又
國民貯蓄組合法ヲ改正シ、國民貯蓄組合ノ
幹旋シタル貯蓄ニ對スル非課稅ノ範圍ヲ擴
張スルコトト致シタノデアリマス、第四
ハ、金融機關ニ對スル課稅制度ヲ改正シ、
其ノ所有スル供託又ハ登錄公社債ノ利子ニ
付キマシテハ、分類所得稅ヲ課稅セザル
コトニ致シマスト共ニ、國債利子等フ七割
控除制度ヲ廢止スルコトト致シタノデアリ
やつく其ノ他法人ノ合併ノ場合ニ於ケル〓
算所得等ノ計算ニ關シ規定ヲ設クル等、必
要ナル改正ヲ行ハムトスルモノデアリマス、
次ニ國內決戰態勢ノ强化ニ伴ヒマシテ、稅
務行致ニ付キマシテモ、其ノ簡素化ヲ圖ル
ノ要ガ愈、緊切ナルモノガアリマスルノデ、
今囘ノ增稅等ニ伴ヒマシテ、納稅及徵稅ニ
伴フ官民相互ノ手數ヲ省略シ、聊カ戰力增
强ニ寄與シマスル爲、稅制及賦課徵收制度
ノ全般ニ亙リ、簡素化及合理化ヲ圖ルコト
ト致シタノデアリマスルガ、是等ノ點ニ
付キマシテハ、一既ニ各税法ノ說明ノ際申述
ベマシタ事項モアリマスカラ、ソレ以外
ノ主ナルモノヲ申上ゲマスルト、分類所得
稅ノ扶養家族ノ控除及基確控除ノ方法等ヲ
簡易化シタルコト、山林ノ所得ニ對スル綜
合所得稅ノ課稅ヲ廢止シ、之ヲ分類所得稅
ニ統合シタルコト、砂糖消費稅及印紙稅ノ
課稅方法ヲ簡易化シタルコト、納稅金額ノ
錢位ニ付キマシテ適當ナル簡素化ノ方法ヲ
講ジタルコト等デアリマス、右ノ外、樺太
ニ於ケル增稅ニ付必要ナル爲、明治四十年
法律第二十一號ニ於テ改正ヲ行ヒ、又納稅
施設法等ニ付テモ必要ナル改正ヲ行フコト
ト致シテ居リマス、今次ノ增稅等ニ依リマ
シテ、地方團體ノ財源タル還付稅收入ノ增
收ヲ含メマシテ、平年度ニ於テ約二十五億
七千六百萬圓、初年度タル昭和十九年度ニ
於テ約二十二億七千二百萬圓ノ增收トナル
曰、久デアリマス、而シテ昭和十九年度ノ增
〓貝汰中、過付稅收入ノ珍收知ヲ除キタ
ル金額ニ相當スル金額ハ、臨時軍事費追加
豫算ノ財源ノ一部トシテ、一般會計ヨリ同
特別會計ニ繰入ルヽコトト致シテ居ルノデ
アリマス、尙所得稅、法人稅、入場稅及遊
的飮食稅ノ一部ハ、地方合與稅中ノ配付稅
トナッテ居リマスル關係上、今囘ノ增稅等ニ
件ヒマシテ配付稅ノ割合ヲ改正スルノ要ガ
アリマスルノデ、地方分與稅法ニ付テモ必
要ナル改正ヲ行フコトト致シタノデアリマ
ス、以上、所得稅法外二十九法律中改正法律
案ニ付キマシテ、提案ノ理由ヲ說明申上ゲ
タ次第デアリマス、何卒御審議ノ上速カニ
協賛ヲ與ヘラレムコトヲ希望スル次第デア
リマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=15
-
016・戸澤正己
○子爵戸澤正己君 只今日程ニ上リマシタ
所得稅外二十九法律中改正法律案ノ特別委
員ノ數ヲ二十七名トシ、其ノ委員ノ氏名ヲ議
長ニ一任スルノ動議ヲ提出致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=16
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017・秋田重季
○子爵秋田重季君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=17
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018・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 戶澤子爵ノ動議
ニ御異議ハゴザイマセスカ
(「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=18
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019・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、特別委員ノ氏名ヲ朗讀致サセマス
〔小野寺書記官朗讀〕
所得稅法外二十九法律中改正法律案特別
委員
公爵德川家正君侯爵井上三郞君
侯爵中山輔親君伯爵二荒芳德君
子爵曾我祐邦君子爵大河內輝耕君
子爵織田信恒君子爵柳澤光治君
子爵由利正通君中川健藏君
三井〓一郞君男爵小畑大太郞君
甲傳松岡均平君松本烝治君
河田烈君男爵島津忠彥君
男爵益田太郞君三浦新七君
黑田英雄君西野元君
松本學君竹下豐次君
野村德七君磯野庸幸君
河西豊太郞君中山太一君
大藪守治君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=19
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020・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 日程第五、戰時
特殊損害保險法案、政府提出、衆議院送
付、第一讀會、賀屋大藏大臣
戰時特殊損害保險法案
右政府提出案本院ニ於テ可決セリ因テ議
院法第五十四條ニ依リ及送付候也
昭和十九年一月二十八日
衆議院議長岡田忠彥
貴族院議長伯爵松平賴壽殿
剿時特殊損害保險注案
戰時特殊損害保險法
第一條本法ニ於テ戰爭保險トハ戰爭ノ
際ニ於ケル戰鬪行爲又ハ之ニ關聯アル
事件ニ因ル火災、損壞其ノ他命令ヲ以
テ定ムル事故ノミヲ保險事故トスル損
害保險ヲ謂フ
本法ニ於テ地震保險トハ戰爭ノ際ニ於
ケル地震(地震ニ因ル津浪ヲ含ム)若ハ
噴火又ハ此等ニ關聯アル事件ニ因ル火
災損壞其ノ他命令ヲ以テ定ムル事故
ノミヲ保險事故トスル損害保險ヲ謂フ
第二條戰爭保險又ハ地震保險ノ目的タ
ル物ニ付政府ノ指定スル保險會社ニ對
シ保險料ヲ添ヘ戰爭保險契約又ハ地震
保險契約ノ申込ヲ爲シタル者アルトキ
ハ申込ノ時ニ於テ其ノ物ニ付申込者ト
當該保險會社トノ間ニ戰爭保險挈約又
ハ地震保險契約成立シタルモノト看做
ス
第三條戰爭保險又ハ地震保險ノ目的タ
ル物ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノニ付
命令ヲ以テ定ムル損害保險契約成立シ
タルトキハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除
クノ外當該保險契約成立ノ時ニ於テ其
ノ物ニ付當該保險契約ノ當事者間ニ戰
爭保險契約又ハ地震保險契約成立シタ
ルモノト看做ス
前項ノ命令ヲ以テ定ムル損害保險契約
消滅シタルトキハ當該保險契約消滅ノ
時ニ於テ前項ノ規定ニ依リ成立シタル
戰爭保險契約又ハ地震保險契約モ亦消
滅ス
第一項ノ各保險契約ニ付保險料ノ支拂
ナキ場合又ハ支拂ハレタル保險料ガ各
保險契約ノ保險料ノ合計額ニ滿タザル
場合及同項ノ規定ニ依リ成立シタル戰
爭保險契約又ハ地震保險契約ノ目的タ
ル物ニ付他ニ戰爭保險契約又ハ地震保
瞼契約存スル場合ニ關シ必要ナル事項
ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條政府ハ國家經濟ノ秩序ヲ維持シ
又ハ國民生活ノ安定ヲ圖ル爲必要アリ
ト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ戰
爭保險又ハ地震保險ノ目的タル物ノ所
有者ニ對シ其ノ物ヲ戰爭保險又ハ地震
保險ニ付スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第五條命令ヲ以テ定ムル運送保險其ノ
他ノ損害保險ニ在リテハ保險會社ハ當
該保險契約ニ別段ノ定アルトキト雖モ
矩一條第二項ニ規定スル事故ニシテ命
令ヲ以テ定ムルモノニ因リテ生ジタル
損害ヲ塡補スル責ヲ免ルルコトヲ得ズ
第六條戰爭保險又ハ地震保險ノ被保險
者ハ其ノ負擔ニ於テ損害ノ防止ヲ力ム
ルコトヲ要ス
第七條保險會社ノ塡補スベキ損害ノ額
ガ命令ヲ以テ定ムル額ニ滿タザルトキ
ハ保險會社ハ戰爭保險若ハ地震保險ノ
保險金又ハ第五條ノ損害保險ニ付同條
ニ規定スル事故ニ因リテ生ジタル損害
ニ對スル保險金ノ支拂ノ責ニ任ゼズ
第八條戰爭保險契約又ハ地震保險契約
ニ依リ保險會社ノ塡補スベキ損害ノ額
ガ當該保險金額ニ滿タザル場合ニ於テ
ハ當該保險金額ヨリ其ノ損害ノ額ヲ控
除シタル殘額ヲ以テ當該保險契約ノ殘
存保險期間ノ保險金額トス但シ其ノ殘
額ガ命令ヲ以テ定ムル額ニ滿タザルト
キハ當該保險契約ハ其ノ效力ヲ失フ
第九條本法ニ定ムルモノノ外保險ノ目
的保險金額、保險料、保險期間其ノ
他戰爭保險及地震保險ニ關シ必要ナル
事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十條保險會社ガ戰爭保險又ハ地震保
險ニ付塡補スベキ損害ノ額トシテ命令
ヲ以テ定ムル額ヲ超ユル額ヲ認定セン
トスルトキハ損害ノ原因及額ニ關シ戰
時損害保險審査會ノ審査ヲ經ルコトヲ
要ス第五條ノ損害保險ニ付同條ニ規定
スル事故ニ因リテ生ジタル指害ヲ塡補
スベキ場合ニ於テ塡補スベキ損害ノ額
トシテ命令ヲ以テ定ムル額ヲ超ユル額
ヲ認定セントスルトキ亦同ジ
第十一條政府ハ保險事故發生ノ狀況ニ
依リ必要アリト認ムルトキハ戰爭保險
又ハ地震保險ニ付保險會社ガ塡補スベ
キ損害ノ原因又ハ類、若ハ其ノ査定基準
ヲ認定スルコトヲ得第五條ノ損害保險
ニ付保險會社ガ同條ニ規定スル事故ニ
因リテ生ジタル損害ヲ塡補スベキ場合
亦同ジ
政府前項ノ認定ヲ爲サントスルトキハ
一定ノ期間內ニ之ヲ爲スベキ旨ヲ〓示
スベシ
政府第一項ノ認定ヲ爲シタルトキハ之
ヲ保險會社ニ通知スベシ
政府第一項ノ認定ヲ爲スニハ戰時損害
保險審査會ノ議ヲ經ルコトヲ要ス
前條ノ規定ハ保險會社ガ第一項ノ認定
ニ基キ保險金ノ支拂ヲ爲ス場合ニハ之
ヲ適用セズ
第十二條政府ハ前條第一項ノ認定ヲ爲
ス爲必要アリト認ムルトキハ戰時損害
保險調査委員ヲシテ損害ノ調査ヲ爲サ
シムルコトヲ得
戰時損害保險調査委員ニ關スル事項ハ
勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第十三條當該官吏又ハ戰時損害保險調
杏委員ハ第十一條第一項又ハ前條第一
項ノ規定ニ依リ損害ノ調査ヲ爲ス爲必
要アリト認ムルトキハ保險會社、保險
契約者、被保險者其ノ他適當ト認ムル
者ニ對シ質問ヲ爲スコトヲ得
第十四條戰爭保險又ハ地震保險ニ關ス
ル事項ノミヲ記載シタル書類ニハ印紙
稅ヲ課セズ
第十五條政府ハ戰爭保險、地震保險又
ハ第五條ノ損害保險ニ關シ必要アリト
認ムルトキハ保險會社、保險契約者又
ハ被保險者ヲシテ必要ナル報告ヲ爲サ
シムルコトヲ得
政府ハ戰爭保險、地震保險又ハ第五條
ノ損害保險ニ關シ必要アリト認ムルト
キハ當該官吏ヲシテ當該保險ノ目的ノ
所在ノ場所、保險會社ノ營業所其ノ他ノ
場所ニ臨檢シ當該物件又ハ帳簿書類ヲ
檢査セシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テ
ハ其ノ身分ヲ示ス證票ヲ携帶セシムベ
シ
第十六條政府ハ戰爭保險又ハ地震保險
ニ關スル業務ニ因リ保險會社ガ損失ヲ
受ケタルトキハ當該保險會社ニ對シ其
ノ損失ヲ補償ス
保險會社ハ戰爭保險又ハ地震保險ニ關
スル業務ニ因リ利益ヲ得タルトキハ其
ノ利益金ヲ政府ニ納付スベシ
前二項ノ損失及利益ヲ決定スル基準其
ノ他損失補償及利益金納付ニ關シ必要
ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十七條第五條ノ損害保險ニ付同條ニ
規定スル事故ニ因リテ生ジタル損害ニ
關シ保險會社ノ支出シタル金額ニシテ
命令ヲ以テ定ムルモノガ同條ノ損害保
險ニ付保險會社ノ收入シタル金額中命
令ヲ以テ定ムル額ヲ超ユルトキハ政府
ハ其ノ差額ニ相當スル金額ヲ保險會社
ニ對シ補償ス
第五條ノ損害保險ニ付保險會社ノ收入
シタル金額中命令ヲ以テ定ムル額ガ同
條ノ損害保險ニ付同條ニ規定スル事故
ニ因リテ生ジタル損害ニ關シ保險會社
ノ支出シタル金額ニシテ命令ヲ以テ定
ムルモノヲ超ユルトキハ保險會社ハ其
ノ差額ニ相當スル金額ヲ政府ニ納付ス
ベシ
前二項ノ補償金及納付金ニ關シ必要ナ
ル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十八條法人稅法ニ依ル所得、營業稅
法ニ依ル純益及臨時利得稅法ニ依ル利
益ノ計算ニ付テハ保險會社ノ戰爭保險
關係又ハ地震保險關係ニ基キ收入シタ
ル金額、第五條ノ損害保險ニ付收入シ
タル金額中命令ヲ以テ定ムル額及第十
六條第一項又ハ前條第一項ノ規定ニ依
ル補償金ハ其ノ總益金ヨリ、保險會社
ノ戰爭保險關係又ハ地震保險關係ニ基
キ支出シタル金額、第五條ノ損害保險
ニ付同條ニ規定スル事故ニ因リテ生ジ
クル損害ニ關シ支出シタル金額ニシテ
命令ヲ以テ定ムルモノ及第十六條第二
項又ハ前條第二項ノ規定ニ依ル納付金
ハ其ノ總損金ヨリ之ヲ控除ス
前項ノ規定ハ樺太ニ在リテハ之ヲ適用
セズ
第十九條政府ハ必要アリト認ムルトキ
ハ保險會社其ノ他勅令ヲ以テ定ムル者
ヲシテ第十一條第一項若ハ第十二條第
一項ノ規定ニ依リ政府若ハ戰時損害保
險調査委員ノ行フ損害ノ調査ニ協力セ
シメ又ハ本法ニ依リ政府ノ行フ事務ノ
一部ヲ取扱ハシムルコトヲ得
第二十條第四條ノ規定ニ基ク命令ニ違
反シタル者ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第二十一條左ノ各號ノ一ニ該當スル者
ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
-第十五條第一項ノ規定ニ依ル報〓
ヲ爲サズ又ハ虛僞ノ報告ヲ爲シタル
者
二同條第二項ノ規定ニ依ル臨檢檢査
ヲ拒ミ、妨ゲ又ハ忌避シタル者
第二十二條法人又ハ人ノ代理人、戶主、
家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ガ
其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第二十條
又ハ前條第一號ノ違反行爲ヲ爲シタル
トキハ其ノ法人又ハ人ハ自己ノ指揮ニ
出デザルノ故ヲ以テ其ノ處罰ヲ免ルル
コトヲ得ズ
第二十條又ハ前條第一號ノ罰則ハ其ノ
者ガ法人ナルトキハ理事、取締役其ノ
他ノ法人ノ業務ヲ執行スル役員ニ、未
成年者又ハ禁治產者ナルトキハ其ノ法
定代理人ニ之ヲ適用ス但シ營業ニ關シ
成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者
ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第二十三條當該官吏、戰時損害保險審
査會ノ會長委員幹事、戰時損害保險調
査委員、第十九條ノ規定ニ依リ政府若
ハ戰時損害保險調査委員ノ行フ損害ノ
調査ニ協力シ若ハ政府ノ行フ事務ノ
一部ヲ取扱フ者(其ノ者ガ法人ナルト
キハ當該事務ニ從事スル職員)又ハ此
等ノ職ニ在リタル者本法ニ依ル職務執
行ニ關シ知得タル法人又ハ人ノ業務上
ノ祕密ヲ漏泄シ又ハ竊用シタルトキハ
二年以下ノ懲役又ハ二千圓以下ノ罰金
三重良人
附則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
戰爭保險臨時措置法ハ之ヲ廢止ス
舊法ニ依ル戰爭保險契約ニシテ本法施行
ノ際現ニ存スルモノハ本法施行ノ時ニ於
テ本法施行ノ時(當該戰爭保險契約ノ保
險期間ノ始期ガ本法施行後ナルトキハ其
ノ始期)ニ始リ當該戰爭保險契約ノ保險
期間ノ終期ニ終ル期間ヲ保險期間トシテ
成立シタル本法ニ依ル戰爭保險契約ト看
做ス
舊法ニ依ル戰爭保險契約ニ付本法施行前
發生シタル事故ニ因ル損害ノ塡補ニ關シ
テハ仍舊法ニ依ル
第十六條及第十八條第一項ノ規定ノ適用
ニ付テハ舊法ニ依ル戰爭保險ハ之ヲ本法
ニ依ル戰爭保險ト看做ス
本法施行前舊法ニ違反シタル者ノ處罰ニ
付テハ仍舊法ニ依ル
前四項ニ定ムルモノノ外本法施行ノ際必
要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
〔國務大臣賀屋興宣君演壇ニ登ル〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=20
-
021・賀屋興宣
○國務大臣(賀屋興宣君) 只今議題トナリ
マシタ戰時特殊損害保險法案ニ付キマシテ
提案ノ理由ヲ說明申上ゲマス、本法案ハ、
戰爭保險制度ヲ擴充スルト共ニ、新タニ戰
時ニ於ケル地震保險制度ヲ設定セムトスル
モノデアリマス戰時、殊ニ今日ノ如キ大
戰爭遂行ノ際ニ於キマシテハ、空襲等ノ戰
鬭行爲、又ハ地震ノ如ク、其ノ被害ガ廣汎且
甚大ナル場合ノ存スルコトヲ豫想セラレマ
スル災禍ノ發生ニ對シマシテ、豫メ國家經
濟秩序ノ維持ト國民生活ノ安定トヲ確保致
シマスル爲、必要ナル施設ヲ確立致シマス
ルコトハ、誠ニ喫緊ノ要事ト認メラルヽノ
デアリマス、戰爭ニ依リマスル陸上財產ノ
損害ニ對シマスル保險施設ト致シマシテハ、
現在戰爭保險臨時措置法ニ依ル戰爭保險制
度ガアルノデアリマス、併シナガラ今後戰
局ガ一段ト擴大、進展致ス點ニ想ヲ致シマ
スルトキハ、戰爭保險ノ現在ノ普及狀況ヲ
以テシテハ、甚ダ不十分ト認メラルヽノデ
アリマス、此ノ際速カニ從來ノ制度ヲ擴充
スルノ必要ガアリ、戰爭保險ノ普及ヲ圖ル
ノ必要ガ一層痛感セラレルノデアリマス、
次ニ地震保險ニ付キマシテハ、我ガ國ハ、
過去ノ事例ニ徵シマシテモ明カナル如ク、
往々ニシテ地震ニ依ル被害ハ甚大ナルモノ
ガアルノデアリマスガ、萬一決戰下ニ於テ
之ガ爲ニ經濟界ニ混亂ヲ生ジ、國民生活ノ
動搖ヲ來シ、民心ノ安定ヲ失フガ如キコト
ガアリマシテハ、戰爭遂行上多大ノ支障ヲ
與フルノ虞ガアルノデアリマスルカラ、豫
メ斯カル事態ノ發生ノ防止ヲ致シマスル爲、
萬全ノ對策ヲ講ジテ置ク必要ガアルノデア
リマス、仍テ此ノ際戰時中ニ於ケル特別ノ
措置トシマシテ、地震保險制度ヲ創始シ、
以テ戰時下ニ於ケル民心ノ安定ニ資セムト
スルモノデアリマス、本法律案ノ要點ニ付
テ申上ゲマスレバ、先ヅ本案ノ規定スル戰
爭保險ハ、戰爭ニ因ル火災、損壞等ヲ、地
震保險ハ戰時中ニ發生セル地震ニ困ル火災、
損壞等ヲ各〓、保險事故トスル特殊ノ損害保險
デアリマス、本保險ハ之ヲ保險會社ノ業務
トシテ行ハシムルモノデアリマスルガ、本
保險ノ簡易且迅速ナル普及ヲ圖ル爲、契約
成立ノ一方法ト致シマシテ、戰爭保險ニ付
テハ、空襲等ノ危險特ニ大ナリト豫想セラ
ルヽ範圍ニ於キマシテ、又地震保險ニ於テ
ハ、內地一圓ニ亙リ火災保險契約等ニ附帶
シテ自働的ニ之ヲ成立セシムルノ方法ヲ講
ズルノデアリマス、又其ノ場合ノ外、別途
公益上必要アル場合ニ於キマシテハ、本保
險ニ加入スルコトヲ政府ニ於テ强制シ得ル
途ヲモ拓イテアルノデアリマス、尙保險事
故發生ノ狀況ニ依リマシテハ、政府ハ必要
ニ應ジ、自ラ損害ノ査定ヲ爲シ得ルコトト
ナッテ居リマス、又本保險ハ保險會社ガ營
業トシテ行フ通常ノ保險トハ全ク性質ヲ異
三·ヽ實質上國家ノ負擔ニ於テ之ヲ行ハム
トスルモノデアリマシテ、從ッテ保險會社
ガ本保險ニ因リ損失ヲ受ケマシタトキハ
政府ニ於テ之ヲ補償致シマスルト共ニ、利
益ヲ得マシタトキハ、之ヲ政府ニ納付セシ
ムルコトト致シタノデアリマス、尙本保險
ノ保險料ニ付キマシテハ、右ニ申述ベマシ
タル如ク、本保險ノ普及ヲ圖リマス爲ニ、
單ニ任意ノ契約ニ依ル場合ノミナラズ、火
災保險契約等ニ自働的ニ附帶セシメ、又ハ
契約ノ締結ヲ强制スル等ノ方法ヲモ講ジテ
居リマスル點ニモ顧ミマシテ、成ルベク保
險料率ヲ低率ノモノタラシムル必要ガアリ
マスノデ、戰爭保險ニ於キマシテハ、現行
ノ料率ニ對シ大幅ノ引下ヲ豫定致シテ居リ
マス、又地震保險ニ付キマシテモ出來得ル
限リ低康ナル保險料率ヲ定メタイト考ヘテ
居ルノデアリマス、何卒御審議ノ上速カニ
御協賛ヲ與ヘラレムコトヲ希望致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=21
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022・戸澤正己
○子爵戸澤正己君 只今議題トナリマシタ
戰時特殊損害保險法案ハ、昭和十九年度一
般會計歲出ノ財源ニ充ツル等ノ爲ノ公債發
行ニ關スル法律案外十件ノ特別委員ニ併託
サレムコトノ動議ヲ提出致シマス発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=22
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023・秋田重季
○子爵秋田重季君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=23
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024・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 戶澤子爵ノ動議
ニ御異議ハゴザイマセヌカ
〔「異議ナシ」ト呼フ者アリ〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=24
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025・松平頼壽
○議長(伯爵松平賴壽君) 御異議ナイト認
メマス、次會ノ議事日程ハ、決定次第彙報
ヲ以テ御通知ニ及ビマス本日ハ是ニテ散
會致シマス
午後二時五十九分散會
貴族院議事速記錄第六號正誤
六六頁三段特別委員ノ席次ハ誤植ニ付左ノ通訂
正ス
侯爵中御門經恭君侯爵嵯峨實勝君
伯爵柳澤保承君子爵秋田重季君
子爵安藤信昭君村上恭一君
內田重成君田邉治通君
男爵久保田敬一君寺島健君
男爵八代五郞造君男爵神山嘉瑞君
有賀光豐君次田大三郞君
要林德一君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=008403242X00719440129&spkNum=25
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