1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十一年十二月二十五日(水曜日)
午後一時五十五分開會
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議事日程 第十七號
昭和二十一年十二月二十五日
午後一時開議
第一 參議院議員選擧法案(政府提出、貴族院送付) 第一讀會の續(委員長報告)
第二 住宅復興促進決議案(山口喜久一郎君外九名提出)
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請 願
第一 (特別報告第一號)北海道ニ於ケル御料地移管促進竝拂下ニ關スル請願 (委員長報告)
第二 (特別報告第二號)採擇セラレタル請願實施ノ爲常置委員會設置ニ關スル請願 (委員長報告)
第三 (特別報告第三號)小國川及白川改修工事國營施行ニ關スル請願 (委員長報告)
第四 (特別報告第四號)小國川及鮭川改修工事國營施行ニ關スル請願 (委員長報告)
第五 (特別報告第五號)名古屋、敦賀間道路改修工事促進ノ請願 (委員長報告)
第六 (特別報告第六號)伊東、下田間道路改修ニ關スル請願 (委員長報告)
第七 (特別報告第七號)右左府、清水間道路開鑿ニ關スル請願 (委員長報告)
第八 (特別報告第八號)舞鶴市ニ於ケル強制疎開家屋返還ノ請願 (委員長報告)
第九 (特別報告第九號)紋別港擴張竝附帶施設施工ニ關スル請願 (委員長報告)
第十 (特別報告第一〇號)清水町ノ甜菜製糖工場復活ノ請願 (委員長報告)
第十一 (特別報告第一一號)奮淺間演習場用地拂下ノ請願 (委員長報告)
第十二 (特別報告第一二號)京都府下私立中等學校教職員待遇改善費國庫補助ノ請願 (委員長報告)
第十三 (特別報告第一三號)下田町ノ史蹟及天然記念物調査ニ關スル請願 (委員長報告)
第十四 (特別報告第一四號)北海道ニ於ケル帝國大學演習林一部開放ノ請願 (委員長報告)
第十五 (特別報告第一五號)大雪山公園諸施設充實ニ關スル請願 (委員長報告)
第十六 (特別報告第一六號)若柳町ニ區裁判所設置ノ請願 (委員長報告)
第十七 (特別報告第一七號)旭川市ニ簡易保險支局設置ノ請願 (委員長報告)
第十八 (特別報告第八號)荒土郵便局ニ集配事務開始ノ請願 (委員長報告)
第十九 (特別報告第一九號)郡山村東俣ニ無集配特定郵便局設置ノ請願 (委員長報告)
第二十 (特別報告第二〇號)山形縣最上郡下ニ於ケル石油資源開發促進ノ請願 (委員長報告)
第二十一 (特別報告第二一號)山形縣最上郡下ニ於ケル原野開發ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十二 (特別報告第二二號)主食遲配是正ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十三 (特別報告第二三號)家畜飼養奬勵ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十四 (特別報告第二四號)長崎縣ニ高等水産教育機關設置ノ請願 (委員長報告)
第二十五 (特別報告第二五號)飼料用雜草増殖に關スル請願 (委員長報告)
第二十六 (特別報告第二六號)配給制度ノ合理化ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十七 (特別報告第二七號)瀬見、羽前向町兩驛間ニ停車場設置ノ請願 (委員長報告)
第二十八 (特別報告第二八號)下伊集院村寺脇ニ停車場設置ノ請願 (委員長報告)
第二十九 (特別報告第二九號)北山線運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第三十 (特別報告第三〇號)西出水驛ニ貨物取扱開始ノ請願 (委員長報告)
第三十一 (特別報告第三一號)漁獲物出荷輸送ニ關スル請願 (委員長報告)
第三十二 (特別報告第三二號)江迎、臼ノ浦間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第三十三 (特別報告第三三號)新庄、清水間鐵道敷設促進ノ請願 (委員長報告)
第三十四 (特別報告第三四號)小濱、殿田間鐵道速成ノ請願 (委員長報告)
第三十五 (特別報告第三五號)伊東、下田間鐵道速成ノ請願 (委員長報告)
第三十六 (特別報告第三六號)唐津、呼子間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第三十七 (特別報告第三七號)苫前、瀧ノ上間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第三十八 (特別報告第三八號)田中、茅野間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第三十九 (特別報告第三九號)白鳥、大野間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十 (特別報告第四〇號)富良野、下金山間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十一 (特別報告第四一號)旭川、蘆別間及旭川、上雨紛間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十二 (特別報告第四二號)別刈、瀧川間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十三 (特別報告第四三號)福山港ヲ指定港灣ニ編入ソノ他ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十四 (特別報告第四四號)下田港擴張計畫樹立ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十五 (特別報告第四五號)小名濱港ノ修築竝災害防止工事施行ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十六 (特別報告第四六號)官廳事務ノ簡素化ニ間スル請願 (委員長報告)
第四十七 (特別報告第四七號)統制經濟再檢討ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十八 (特別報告第四八號)請負業者ノ暴利取締ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十九 (特別報告第四九號)市街地及宅地ノ國家管理ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十 (特別報告第五〇號)戰災ニヨル住宅復興促進ノ請願 (委員長報告)
第五十一 (特別報告第五一號)砂川町、新十津川村間ノ石狩川ニ橋梁架設ノ請願 (委員長報告)
第五十二 (特別報告第五二號)宇和、三島間道路開鑿ノ請願 (委員長報告)
第五十三 (特別報告第五三號)岩瀬川發電所建設ニ伴フ水利權付與ノ請願 (委員長報告)
第五十四 (特別報告第五四號)交通標識ノ統一ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十五 (特別報告第五五號)歳末ニ際シ防犯強化ノ請願 (委員長報告)
第五十六 (特別報告第五六號)北海道ノ國策的開發計畫樹立ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十七 (特別報告第五七號)「ラジオ」放送ノ民主化ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十八 (特別報告第五八號)戰災ニヨル電話復舊促進ノ請願 (委員長報告)
第五十九 (特別報告第五九號)原別郵便局ニ集配竝電信電話事務開始ノ請願 (委員長報告)
第六十 (特別報告第六〇號)赤澤村農業倉庫前(高田驛前)ニ無集配郵便局設置ノ請願 (委員長報告)
第六十一 (特別報告第六一號)栃木刑務支所内諸施設改善ノ請願 (委員長報告)
第六十二 (特別報告第六二號)中村長八ノ事績ヲ國定教科書ニ載録ノ請願 (委員長報告)
第六十三 (特別報告第六三號)盲及聾唖教育刷新ニ關スル請願 (委員長報告)
第六十四 (特別報告第六四號)乾海苔ニ對スル物品税撤廢ノ請願 (委員長報告)
第六十五 (特別報告第六五號)國民課税輕減ノ請願 (委員長報告)
第六十六 (特別報告第六六號)印章ニ對スル課税撤廢ノ請願 (委員長報告)
第六十七 (特別報告第六七號)戰災者竝強制疎開者ニ對スル不動産取得税免除ノ請願外一件 (委員長報告)
第六十八 (特別報告第六八號)浮浪者救濟ニ關スル請願 (委員長報告)
第六十九 (特別報告第六九號)伊豆半島ニ國際的娯樂及住宅地區設定ノ請願 (委員長報告)
第七十 (特別報告第七〇號)都鄙物資ノ交流ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十一 (特別報告第七一號)兒童ニ衣料配給ノ請願外一件 (委員長報告)
第七十二 (特別報告第七二號)自轉車用「タイヤ」増配ノ請願 (委員長報告)
第七十三 (特別報告第七三號)自轉車ノ増産奬勵ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十四 (特別報告第七四號)漆及楮ノ増産助成ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十五 (特別報告第七五號)主食ノ供出方法其ノ他ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十六 (特別報告第七六號)農家手持ノ過剩甘藷ニ對スル緊急措置ノ請願 (委員長報告)
第七十七 (特別報告第七七號)木炭等ノ生産費補助ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十八 (特別報告第七八號)養蠶業ノ指導奨勵ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十九 (特別報告第七九號)桑樹増殖ノ請願 (委員長報告)
第八十 (特別報告第八〇號)蠶絲業者ノ協同組合設立ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十一 (特別報告第八一號)奈良尾漁港修築ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十二 (特別報告第八二號)越廼村ニ漁港築設ノ請願 (委員長報告)
第八十三 (特別報告第八三號)伊東漁港修築竝擴張ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十四 (特別報告第八四號)鳥取縣ニ於ケル漁港修築促進ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十五 (特別報告第八五號)川尻漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第八十六 (特別報告第八六號)岩戸漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第八十七 (特別報告第八七號)逢坂村ニ漁港築設ノ請願 (委員長報告)
第八十八 (特別報告第八八號)淀江漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第八十九 (特別報告第八九號)御來屋漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十 (特別報告第九〇號)大羽尾漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十一 (特別報告第九一號)泊漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十二 (特別報告第九二號)浦富漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十三 (特別報告九三號)御崎漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十四 (特別報告第九四號)宇野村ニ漁港築設ノ請願 (委員長報告)
第九十五 (特別報告第九五號)鳥取縣網代漁港改修ノ請願 (委員長報告)
第九十六 (特別報告第九六號)田後漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十七 (特別報告第九七號)酒津漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十八 (特別報告第九八號)赤碕漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十九 (特別報告第九九號)野内村大字久栗坂ニ停車場設置ノ請願 (委員長報告)
第百 (特別報告第一〇〇號)熱海市ニ於ケル三停車場ノ驛名變更ノ請願 (委員長報告)
第百一 (特別報告第一〇一號)河内磐船驛ノ停車囘數増加ニ關スル請願 (委員長報告)
第百二 (特別報告第一〇二號)万ケ塚驛ニ貨物取扱開始ノ請願 (委員長報告)
第百三 (特別報告第一〇三號)上宇和驛竝上老松驛ニ貨物取扱開始ノ請願外一件 (委員長報告)
第百四 (特別報告第一〇四號)大杉驛ノ貨物「ホーム」擴張ニ關スル請願 (委員長報告)
第百五 (特別報告第一〇五號)國東半島循環鐵道敷設促進ノ請願 (委員長報告)
第百六 (特別報告第一〇六號)桃ノ川、彼杵間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第百七 (特別報告第一〇七號)伊東線電化促進ノ請願 (委員長報告)
第百八 (特別報告第一〇八號)四條畷、木津間電化促進ノ請願 (委員長報告)
第百九 (特別報告第一〇九號)木之本、金居原間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第百十 (特別報告第一一〇號)大栃線ヲ岡ノ内マデ延長ノ請願 (委員長報告)
第百十一 (特別報告第一一一號)自家用貨物自動車ノ活用ニ關スル請願 (委員長報告)
第百十二 (特別報告第一一二號)柳井港修築助成ノ請願 (委員長報告)
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建議案
第一 亞炭救國に關する建議案(庄司一郎君提出)(第一號) (委員長報告)
第二 東京、鹿兒島間直通急行列車運轉復活に關する建議案(上林山榮吉君外五名提出)(第二號) (委員長報告)
第三 京都府北桑田郡知井村、船井郡下和知村間に省營自動車運行に關する建議案(大石ヨシエ君提出)(第三號) (委員長報告)
第四 國立觀光院設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第四號) (委員長報告)
第五 外務省内に國際婦人親善協會設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第五號) (委員長報告)
第六 保健託兒所設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第六號) (委員長報告)
第七 志布志線北郷驛、宮崎間鐵道建設即時著工に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第七號) (委員長報告)
第八 宮崎縣兒湯郡川南村に宮崎農林專門學校綜合農場設置に關する建議案(鹿島透君外五名提出)(第八號) (委員長報告)
第九 宮崎農林專門學校の大學昇格に關する建議案(鹿島透君外五名提出)(第九號) (委員長報告)
第十 宮崎縣に國立開拓研究所設置に關する建議案(鹿島透君外五名提出)(第十號) (委員長報告)
第十一 宮崎縣内國有林野拂下に關する建議案(伊東岩男君外五名提出((第十一號) (委員長報告)
第十二 日ノ影、高森間省營バス運行に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十二號) (委員長報告)
第十三 宮崎高等女學校に女子專門學校併設に關する建議案(大橋喜美君外二名提出)(第十三號) (委員長報告)
第十四 内務省の直營により小丸川改修工事速成に關する建議案(伊東岩男君外二名提出)(第十四號) (委員長報告)
第十五 富島、椎葉、南郷間省營バス運行に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十五號) (委員長報告)
第十六 東京、山形間の準急行列車を秋田迄延長に關する建議案(和崎ハル君外五名提出)(第十六號) (委員長報告)
第十七 老幼婦女子に下着用綿布類及び縫絲の特配要望に關する建議案(和崎ハル君外四名提出)(第十七號) (委員長報告)
第十八 農漁村電話建設國策促進に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十八號) (委員長報告)
第十九 國鐵宮崎、小林線建設促進に關する建議案(川野芳滿君外五名提出)(第十九號) (委員長報告)
第二十 大都市の大學、高等專門學校地方分散に關する建議案(田原春次君外六名提出)(第二十號) (委員長報告)
第二十一 戰爭犧牲者急速救援徹底に關する建議案(山上ツね君外一名提出)(第二十一號) (委員長報告)
第二十二 上野驛地下道その他における浮浪者の急速救済に關する建議案(和崎ハル君外十三名提出)(第二十二號) (委員長報告)
第二十三 勞働大學設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第二十三號) (委員長報告)
第二十四 主食配給量の枡、グラム併用撤廢に關する建議案(吉田セイ君提出)(第二十四號) (委員長報告)
第二十五 省營バス竝びにトラツク運轉増強に關する建議案(藥師神岩太郎君外九名提出)(第二十五號) (委員長報告)
第二十六 愛媛縣南宇和郡録漱僧都川改修工事國營移管に關する建議案(藥師神岩太郎君外九名提出)(第二十六號) (委員長報告)
第二十七 大都市衞生施設の完備と塵芥等の肥料化竝びに燃料化に關する建議案(三木キヨ子君提出)(第二十七號) (委員長報告)
第二十八 鹽増産に關する建議案(吉田セイ君提出)(第二十九號) (委員長報告)
第二十九 清酒委託釀造制度實施に關する建議案(中野武雄君外八名提出)(第三十號) (委員長報告)
第三十 大淀川上流地帶の水害對策促進に關する建議案(川越博君外五名提出)(第三十一號) (委員長報告)
第三十一 繊維大學設置に關する建議案(最上英子君提出)(第三十三號) (委員長報告)
第三十二 青森醫學專門學校を醫科大學に昇格の上青森市に存置に關する建議案(山崎岩男君外五名提出)(第三十四號) (委員長報告)
第三十三 關門トンネル國道工事續行に關する建議案(石崎千松君外一名提出)(第三十五號) (委員長報告)
第三十四 茨城縣西茨城郡七會村國有林伐採に關する建議案(菊池豐君外一名提出)(第三十六號) (委員長報告)
第三十五 土山町、大原市場間省營自動車運轉開始に關する建議案(今井耕君提出)(第三十八號) (委員長報告)
第三十六 信樂町より雲井、上田上村、瀬田町を經て石山驛に通ずる省營自動車線開通に關する建議案(今井耕君提出)(第三十九號) (委員長報告)
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〔朗讀を省略した報告〕
一、議員から提出された議案は次ぎの通りである。
參議院議員選擧法案(政府提出)に對する修正案
提出者
鈴木義男君 石川金次郎君
田原春次君 高津正道君
玉井潤次君 松澤一君
三木武夫君 大原博夫君
船田亨二君 石田一松君
豊澤豊雄君
繭糸價格引上に關する決議案
提出者
宮澤才吉君 森幸太郎君
小川一平君 坪井亀藏君
日比野民平君 仲川房次郎君
棚橋小虎君 生方大吉君
井出一太郎君 米倉龍也君
小坂善太郎君 中西伊之助君
小峯柳多君 早稻田柳右ェ門君
伊藤實雄君
(以上十二月二十四日提出)
一、昨二十四日貴族院において、本院から送付した次ぎの政府提出案を可決した旨、同院から通牒を受領した。
皇室典範案
皇室經濟法案
一、今二十五日貴族院において、本院から送付した次ぎの政府提出案を可決した旨、同院から通牒を受領した。
(改第一號)昭和二十一年度改定歳入歳出總豫算追加案
(改特第一號)昭和二十一年度特別會計改定歳入歳出豫算追加案
(改第二號)昭和二十一年度改定歳入歳出總豫算追加案
(改第三號)昭和二十一年度改定歳入歳出總豫算追加案
(改特第二號)昭和二十一年度特別會計改定歳入歳出豫算追加案
衆議院議員選擧法第十二條の特例等に關する法律案
開拓者資金融通法案
開拓者資金融通特別會計法案
食糧管理特別會計法の一部を改正する法律案
増加所得税法案
有價證券の處分の調整等に關する法律案
昭和二十一年度一般會計歳出の財源に充てるための公債發行に關する法律案
昭和二十一年法律第五十五號帝國鐵道會計又は通信事業特別會計における昭和二十一年度の經費支辯のための借入金等に關する法律の一部を改正する法律案
政府の契約の特例に關する法律案
又同日同院において、本院から送付した次の本院提出案を可決した旨、同院から通牒を受領した。
戰時補償特別措置法の一部を改正する法律案
一、議員から提出された緊急質問は、次ぎの通りである。
地方分權の趣旨徹底に關する緊急質問
提出者 中島守利君
賠償問題に關する緊急質問
提出者
米窪滿亮君 船田亨二君
笹森順三君
(以上十二月二十四日提出)
海外同胞引揚に關する緊急質問
提出者 大久保傳藏君
(以上十二月二十五日提出)
一、昨二十四日次ぎの通り特別委員の異動があつた。
參議院議員選擧法案(政府提出、貴族院送付)委員
辭任 井上知治君 補闕 鈴木周次郎君
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=0
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001・山崎猛
○議長(山崎猛君) これより會議を開きます。日程第一、參議院議員選擧法案の第一讀會の續を開きます。委員長の報告を求めます。委員長犬養健君。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=1
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002・会議録情報2
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第一 參議院議員選擧法案(政府提出、貴族院送付) 第一讀會の續(委員長報告)
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報告書
一 參議院議員選擧法案(政府提出、貴族院送付)
右は本院において可決すべきものと議決した因つてここに報告する。
昭和二十一年十二月二十四日
委員長 犬養健
衆議院議長山崎猛君
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附帶決議
一 選擧運動は原則として、國民の自由行動によるべきで、これに諸種の制限を加うることは、素より好むところではない。然し、わが國過去幾多の、選擧實績に鑑みて、選擧事前運動及び戸別訪問禁止竝びに費用制限の規定を今俄かに撤廢することは、時期いささか尚早と思う。よつて政府は、第九十二囘帝國議會に、適當なる法案を提出して、善處せられんことを要望する。
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〔犬養健君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=2
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003・犬養健
○犬養健君 參議院議員選擧法案委員會の經過竝びに結果を御報告いたします。委員會は去る二十日より昨二十四日まで繼續いたしまして、その間三囘にわたつて懇談會を試みます等、きわめて熱心な論究を重ねたのであります。
今ここに質疑の主なるものを御紹介いたしますならば、第一に參議院の性格如何という點であります。すなわち參議院の性格は、政府の意見によりますならば抑制的でありかつ保守的であるべきだということであるが、その抑制的とはいかなる意味であるか、また保守的ということは、抑制的であるということと意味が違うのではあるまいか。また或る場合におきましては、衆議院よりは參議院の意見の方が進歩的である場合をも想像し得るのではないかなどという點でありました。これに對しまして政府は、參議院の抑制的作用は、國會が二院制度を採用した場合に必然の結果として起るものであつて、しかしてこの意味における抑制的作用とは、衆議院の決議が著しく輕率であるか、著しく急激であるか、または著しく頑冥な場合において、參議院は衆議院の過ちを反省せしめる役目をなすものである。かつ同一の事柄を二度審議するということ、すなわち覆審ということによつて、公明なる反省が行われるのである。從つて衆議院の積極的な、能動的な本質に比べまして、參議院は受動的であり、かつ安全性を保つことをもつて特色としておるのである。しかしてこの意味においてよき意味の保守性を參議院は特徴とすべきものであると答えたのであります。
次ぎに、參議院議員候補者の年齡の問題であります。これに關する質問といたしましては、二つの全く異なつた角度から行われました。その一つは、參議院議員の資格年齡を衆議院の場合よりもこれを高めるということは意味がわかるが、兩者の差をわずか五年と定めることによつて、はたして政府の所期するがごとく、衆議院と參議院とをおのおの異質的なもの、すなわちおのおの質の異るものとすることができるや否やという質問でありました。また他の一つの質問は、國會議員が兩院ともに全國民の代表であります以上は、資格年齡もまた衆議院と全く同一でなくてはならないという質問でありました。これに對しまして政府は、外國の立法の多くが、兩院の資格年齡の差を或は十五年、或は十年、或は五年としておるけれども、あまり著しい年齡の差は、第二院の保守的性格を強め過ぎる恐れがあるので、アメリカ等の制度を參考として五年の差を定めたのであるという答辯でありました。
次ぎに選擧區の問題でありますが、これに關するおもなる質問も、また二つの全く異なる角度から行はれたのであります。すなわちその一つは、政府は今囘府縣單位のほかに、全國單位制を採用したのであるが、全國單位のごとき廣きに過ぎる範圍において、いかにして各候補者の氏名を國民全般に周知徹底せしむることができるや、またわが、國民の現在の政治的水準に鑑みて、よく百名の全國的名士が公平にかつ適當に選出せられ得るや否や、かえつてややもすれば少數の名士に得票が集中せられる恐れなきや否や、またこの制度は、開票手續きのみについても約二十日を要する等、あまりに繁雜に過ぎる憂いなきや否や、かつ全國一選擧區における選擧運動は、現在のごとき交通通信機關の状態にあつては、事實上不可能ではないかなどという意見でありました。しかして他の一つは、衆議院と質の異なる第二院をつくるためには、全國單一選擧區のみを採用するのが適當である、すなわち全國單位制度一本にするのが適當であるという意見でありました。これに對しまして政府は、參議院を衆議院と異なる性質のものとするためには、全國選擧區制のごとく、全く趣きの異なつた單位を採用するの必要を認めたのであるが、さりとて全國單位のみによつて選擧が行われるにおいては、組合その他の強大なる團體によつて推薦せられた者のみが當選いたし、個々に立候補した者、または優秀ではあるが少數の團體、たとえば學術的團體等によつて推薦せられた者は、ふるい落される可能性があつて、かくては公平を缺く所以であるとの答辯でありました。また今後の選擧運動の方法としましては、個人本位の運動よりも、政黨その他の運動を主にする場合が多く、從つてこれらの團體による演説會、ラジオ放送等の宣傳が、新聞、雜誌等による紹介記事と相まつて、よく候補者の氏名と閲歴とを全國民に周知せしめることができるであろう、かつ政府としても選擧公報等を活用して、この目的に副うべく全幅の努力をするつもりであるとの答辯でありました。
次ぎには、これに關連しまして、一つの重要なる質問が行われたのであります。それは勞働組合、農民組合等が候補者を推薦する行爲は、合法と認むるや違法と認むるやという問題でありました。この質疑に對し政府は、參議院議員選擧法自體としても、また勞働組合法の精神からいつても、それは何ら差支えない。但し或る組合が、平生より著しく、ほとんど本職的に政治的活動のみを行つていて、組合と言はんよりは、政治團體としての行動の方が專門であるとの印象を與える場合のごときは、その組合本來の使命に鑑みて、ふさわしくないと考えているとの答辯でありました。
次ぎに、選擧運動の費用制限撤廢の容認、事前運動の容認、戸別訪問の容認等に關し、いくたの質疑が行われました。率直に申しますならば、委員會における多數の委員は、これらの三點に關する政府の説明に對して、すこぶる懷疑的でありました。かかる事柄の容認は、はたしてわが國現在の政治的訓練の水準に鑑みて適當であるや否や、しかしてこれらの惡習が、延いては衆議院議員の選擧に影響する所多大なることについて、政府はいかに考えるかとの質問が多く行われました。これに對しまして政府は、選學運動の費用については、近き將來において適當の法律の中に、政黨竝びに各候補者の收入支出に關し、その最高限度を定めるよう、規定をしようとする用意がある。かつ選擧費用の公開を行うので、おのずからそこに制約が働き、金權候補のみが有利であるというような場合は甚だ少いであらう、また戸別訪問、事前運動等の方法に對する制限を設けることは、徒らに國民をして選擧に對する警戒心を起させるのみならず、時によつては政府の選擧干渉をも誘發する等、選擧と國民の日常生活との平明な融合を妨げる原因ともなるので、適當とは思わない。元來この問題は、罰則を設けて制約するというごとき素朴なる方法をとるべきではないのであつて、ひとえに、より一層の合理的な方法によつて、金權候補や惡質候補が全國民より迎えられないようになるという、根本問題を解決することにいたしたいという答辯でありました。以上が、委員會における最も主要なる質疑應答の内容でありますが、詳しくは速記録について御通覽を願いたいと存じます。
かくして昨日午後討論にはいりまして、日本自由黨を代表して松浦東介君、日本進歩黨を代表して青木泰助君より、政府原案贊成の意見の開陳が行われました。これに對して、日本社會黨を代表して竹谷源太郎君は、次ぎのごとき修正案を提出せられました。その全文をここに朗讀いたします。
日本社會黨修正案
第七十六條の次ぎに左の一條を加える。
何人も投票を得若しくは得させ又は得させない目的で、戸別訪問をしてはならない。
第七十七條第一項の次ぎに左の一項を加える。
選擧運動の費用については、衆議院議員選擧法第百二條を準用する。
第八十四條中「第七十六條」の次ぎに、「と第七十六條の二」を加える。
附加えて申し上げますが、これは戸別訪問禁止の罰則の件であります。そこでこの修正案について採決いたしました所、社會黨提案の修正意見は、少數をもつて否決せられ、政府原案贊成の意見は、多數をもつて可決せられました。なお日本自由黨及び日本進歩黨は、次ぎのごとき附帶決議を附すべしとの意見を開陳せられましたので、これについて採決いたしました所、これは多數をもつて可決せられました。その附帶決議をここに朗讀いたします。
附帶決議
選擧運動は原則として、國民の自由行動によるべきで、これに諸種の制限を加うることは、素より好むところではない。然し、わが國過去幾多の、選擧實績に鑑みて、選擧事前運動及び戸別訪問禁止竝びに費用制限の規定を今俄かに撤廢することは、時期いささか尚早と思う。よつて政府は、第九十二囘帝國議會に、適當なる法案を提出して、善處せられんことを要望する。
なお參考までに申上げますならば、協同民主黨の委員は、だいたい社會黨と同意見であられまして、社會黨修正案に御贊成になつたのであります。なお國民黨は、原案贊成に際して、次ぎのような希望意見を述べられました。ここにそれを御披露いたしますならば、一、全國一選擧區を縮小すること。これは詰まり全國一選擧區でなく、たとえば九州地區とか、東北地區とかいうブロツクをつくれという意味であつたようであります。二は、事前運動の禁止をやつてくれ。三は、選擧公營の大がかりな擴大をやつてくれ、こういうような御希望でありました。
以上をもつて、委員會の經過竝びに結果の概要を御報告申し上げましたが、この委員會におきましては、審議議案の性質上、少數意見にも傾聽すべき點がありまして、一方多數意見は、よくこの少數意見の特徴のうち、とるべきものはみずから附帶決議のうちに包容いたしましたことは、議會政治本來の使命に對するわれわれ議員の信仰と熱意を一層深からしめたのであります。この點は蛇足ながら申し添える次第であります。以上をもつて委員長報告を完了いたします。(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=3
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004・山崎猛
○議長(山崎猛君) 本案に對しては、鈴木義男君外十名より成規により修正案が提出されております。討論は、便宜上第二讀會において修正案の趣旨辯明を聽きたる上これをなすことといたします。本案の第二讀會を開くに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=4
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005・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて本案の第三讀會を開くに決しました。
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=5
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006・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 直ちに本案の第二讀會を開かれんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=6
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007・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=7
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008・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて直ちに本案の第二讀會を開き、議案全部を議題といたします。この際修正案の趣旨辯明を許します。竹谷源太郎君。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=8
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009・会議録情報3
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参議院議員選挙法案 第二讀會(確定議)
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参議院議員選挙法案(政府提出、貴族院送付)に對する修正案
(鈴木義男君外十名提出)
参議院議員選挙法の一部を次のように修正する。
第七十三條の二 議員候補者のため支出された選挙運動の費用が、第七十七條第二項の規定により告示された額を超えたときは、衆議院議員選挙法第八十四條第一項の規定を準用する。
第七十五條中「前二條」を「前三條」に改める。第七十六條の二 何人も投票を得若しくは得させ又は得させない目的で、戸別訪問をしてはならない。
第七十七條第一項の次に左の一項を加える。
選挙運動の費用については、衆議院議員選挙法第百二條及び第百十條の規定を準用する。但し、衆議院議員選挙法第百二條中地方長官とあるのは、地方選出議員選挙については、道府縣会議員選挙管理委員会、全國選出議員選挙については、全國選出議員管理委員会と読み替えるものとする。
第八十四條中「第七十六條」の下に「及び第七十六條の二」を加える。
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〔竹谷源太郎君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=9
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010・竹谷源太郎
○竹谷源太郎君 私は、只今議題となつておりまする參議院議員選擧法案に對する、協同民主黨、國民黨及び日本社會黨の三黨共同提出にかかる修正案について、日本社會黨を代表して、その理由を御説明申し上げたいと思います。
參議院議院選擧法案に關するわが黨の意見は、去る十二月十九日、本法案が本會議に上程されました際、同志鈴本義男君からその一端を申し述べたのであります。すなわち第一に、參議院議員選出方法について職能代表の趣旨を加味すべきこと、第二に、全國を一選擧區とする全國選出議員選擧に關しては、比例代表制を採用せずしてこれを行うことは、實質的效果貧弱であつて、理論上及び實際上徒らに不便不都合のきわめて多いこと、第三として、現段階における國民の政治的訓練の状況におきましては、選擧運動を無制限に近いものとし、かつ選擧運動の費用をいくら使つても差支えないというふうにいたしますがごときは、選擧界の實情に副わないと考えるものであります。
參議院は、衆議院と相まちまして、國會の第二院として國權の最高機關となるのであります。本選擧法は、憲法附屬の法令としてきわめて重大な役割をもつ重要法案であるに拘らず、政府はこれを貴族院にさきに提出したのであります。その理由を質したのに對しまして、政府は、兩院における議案審議の都合によるものであつて、他意はない旨答辯しておりまするが、これはわれわれの見る所では遁辭に過ぎない。參議院をもつて貴族院の相續人と考える誤謬に陷つているのであります。(拍手)參議院は貴族院の庶子でも私生兒でもありません。いわんや無論嫡出子ではないのであります。新憲法によつて新たに誕生した、民主政治の正當子であります。全國民を代表する選擧せられたる議員で組織するものであつて、一部の特權階級、官僚、財閥等を代表する、明治憲法における階級代表の貴族院とは、全然その種の起源を異にするものと言はなければなりません。(拍手)
なお新憲法に規定する參議院の性格と組織は、世界に從來存在いたしました兩院制度における上院のように、或は貴族、僧侶、地主、財閥等の特權階級を代表したり、或はアメリカ合衆國やスイスのように、各州、各カントンから同數の議員を選出して、州やカントンの利益を代表する者や、或はまた各選擧區における下院議員、縣會議員、市町村會議員を選擧人といたしまする特別選擧人によつて選出されました議員で構成せられまするような、從來のそうした各國の例とは異なりまして、わが參議院は、衆議院に對して副次的な存在ではありまするけれども、全國民の代表であり、選擧された議員で組織する民主的な第二院であります。この新しい民主的な第二院の組織につきましては、斬新卓拔なる工夫と創意を傾倒いたしまして、審議檢討する必要があると思うのであります。
しかるに委員會におきましては、短期間にこの重大法案について十二分に審議研究を重ねる時間的餘裕がありませんために、質疑半ばにして、委員長は懇談會を催して審議の促進をはかるべきを提議いたしましたので、日本社會黨も欣然これに贊同したのであります。しかして諸々の點を讓歩して、全國選出の方法を廢して、選擧區はすべてこれを道府縣單位とすること、選擧運動及び選擧運動の費用につきましては、現行衆議院議員選擧法に準ずること、この三點に關する修正意見を提案したのであります。これに對しましては、自進兩黨の委員諸君も贊成したのであります。しかるに自進兩黨は、一夜のうちに、いかなる理由あつてか、態度豹變に出たのであります。(拍手)遮二無二原案の通過をはかろうとする轉向のその鮮やかさに至りましては、唖然といたしましたのはわれわれのみではないと思うのであります。しかしながら自進兩黨の諸君も良心をお持ち合わせであるためか、委員長報告の附帶決議として戸別訪問及び事前運動の禁止及び選擧運動、その費用の制限を政府に所望する決議を附したのでありまするけれども、勞調法の附帶決議が政府によつて無視されたように、自進兩黨のこの決議の效果には、多大の疑問が存するのであります。のみならずこの決議が、國會法の改正、または政黨法の制定によつて、障碍なく實行されれば問題は殘らないのでありますけれども、もしあり得べき解散その他の事故によりまして實現されなかつた場合におきましては、衆議院議員選擧及び他のあらゆる選擧と異なつた選擧運動が、參議院議院の選擧で行われまして、決議の趣旨は貫徹されないことに相なるのであります。ここをもちまして、われわれ三黨派は通常議會に持ち越して審議を盡くすべきことを主張するものでありますけれども、委員會においては、多數をもつて、附帶決議をもつ原案無修正が通過いたしたのであります。選擧法は一組の大きな精密機械のようなものであつて、數日の短時日をもつてしては、運轉に支障なく大修繕を加えることができません。よつてわれわれは今囘は最小限度の修正に甘んじて、他日の完成を期せんとするものであります。
さて修正の第一點は、戸別訪問の禁止に關する事項であります。選擧運動の制限に關しましては、現行衆議院議員選擧法においては、戸別訪問、事前運動及び休憩所の禁止、事務所、文書、書状の制限等について規定いたしておりまするけれども、參議院議員選擧法の原案では、これらを全部自由無制限に改めようとするものであります。選擧運動が嚴重な制限の下におかれ、選擧は近づきがたいものであるという感じを與えますことは、民主政治の推進に當つて批判されなければならないことは、われわれも政府と同感であります。自由濶達であつて明朗な選擧を行いたいという趣旨は、十分これを諒とするものであります。しかしながら現在までのわが國選擧界の實情から見まして、現行衆議院議員選擧法の禁ずる選擧運動のうち、少くとも戸別訪問だけは、今しばらく禁止を繼續することが必要であると存ずるものであります。戸別訪問を認めますことは、買收その他の惡質選擧犯罪敢行のための絶好の手段を提供するばかりでなく、いわゆる投票獲得請負人が、都會と言わず、農山漁村と言わず、因縁情實と封建的殘滓の利用によりまして、選擧人の自由を拘束する所の、日本の民主化を妨害する所の、最も排斥すべき行爲を公認することになるのであります。以上の理由によりまして、第七十六條の次ぎに、第七十六條の二として、戸別訪問禁止の規定を挿入せんとするものであります。
修正の第二點は、選擧運動の費用について、衆議院議員選擧法の規定に準じて最高額を定める。これを超過したものはその當選を無效とする。從つて選擧人、または他の議員候補者から當選訴訟を提起することを認めんとするものであります。
〔發言する者多し〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=10
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011・山崎猛
○議長(山崎猛君) 靜肅に――靜肅に。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=11
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012・竹谷源太郎
○竹谷源太郎君(續) 政府原案によれば、選擧運動の無制限と竝んで、費用についても無制限とする。ただ支出責任者と政黨その他の團體の主幹者が、選擧運動に關する收入と選擧運動の費用を屆出でなければならない。そうしてこれを公開することとして、一に道義的自肅に愬え、また國民の批判の前におくというに過ぎないのであります。こんななまぬるい方法では、現状においては選擧の公正を期待し得ないと思うのであります。有田ドラツクのような選擧運動が効を奏するようなことになつて、民主政治を荼毒するに至ること必定であります。現に本春行われました選擧に當つての實情から見ましても、選擧費用の制限規定の存置が必要であると思うのであります。以上の理由によつて修正案を提出いたしました。どうぞ滿場御贊成あらんことを切望いたしまして、提出の理由の説明といたします。
〔發言する者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=12
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013・山崎猛
○議長(山崎猛君) 靜肅に。犬養健君より、先刻の報告につき訂正のため發言を求められております。この際これを許します。犬養健君。
〔犬養健君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=13
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014・犬養健
○犬養健君 先刻國民黨の希望意見を申し述べましたが、その際における國民黨の態度は、原案に反對で、社會黨案に贊成であります。先ほど原案贊成のごとくお聽き取れになりましたならば、それは私の誤りであります。ここに訂正いたします。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=14
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015・山崎猛
○議長(山崎猛君) これより採決に入ります。まず本案に對する鈴木義男君外十名提出の修正案につき採決いたします。鈴木義男君外十名提出の修正案に贊成の諸君の起立を求めます。
〔贊成者起立〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=15
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016・山崎猛
○議長(山崎猛君) 起立少數。よつて修正案は否決せられました。次ぎに本案につき採決いたします。本案の委員長報告は可決であります。本案に贊成の諸君の起立を求めます。
〔贊成者起立〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=16
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017・山崎猛
○議長(山崎猛君) 起立多數。(拍手)本案は原案の通り決しました。これにて本案の第二讀會は終了いたしました。
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=17
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018・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 本案は第三讀會を省略して、第二讀會議決の通り可決せられんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=18
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019・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=19
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020・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて本案は第三讀會を省略して、第二讀會議決の通り可決確定いたしました。(拍手)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=20
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021・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 議事日程變更の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、大久保傳藏君提出、海外同胞引揚に關する緊急質問を許可せられんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=21
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022・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=22
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023・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて日程は變更せられました。海外同胞引揚に關する緊急質問を許可いたします。提出者大久保傳藏君。
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海外同胞引揚に關する緊急質問(大久保傳藏君提出)
〔大久保傳藏君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=23
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024・大久保傳藏
○大久保傳藏君 私は各派協同提案による在外同胞引揚促進に關する緊急質問を行わんとするものであります。
海外殘留同胞の引揚促進につきましては、本院におきまして、去る六月二十九日の本會議における決議、さらに九月三十日、ソ聯管下地域殘留者の引揚に關する決議と、それぞれ滿場一致をもつて可決せられましたことは、私どもの記憶になお新たなるものがあるのでございます。爾來引揚は、最近に至りまして頓に進捗いたし、終戰當時七百萬を算えられましたる在外軍人、軍屬、一般同胞も、今日既に五百萬の歸還を見ましたることは、まことに感激に堪えないのであります。殊にアメリカ軍地域からの引揚げは、近くその完了を豫想せられまして、さらにまたソ聯地域からも、今後毎月五萬人の還送を行う旨の發表に接しまして、われら國民は、前途暗澹であつたる引揚問題が、光明を見出したと申さねばならぬのであります。私は聯合軍司令部竝びに關係各國の厚意に對しましては、深甚なる敬意と謝意を表したいと存じます。(拍手)
しかしながら今日なお海外にありまして、歸還するに至らざる同胞は、未だ實に二百萬に上るのであります。その父、その子、その夫を待ちわびる所の家族の心境に思いをいたしまするならば、まことに文字通り斷腸の思いに堪えないのであります。(拍手)この所ぜひ留守家族一千萬の聲といたしまして、かつまた國民一同の熱願といたしまして、政府に篤とお聽取りを願いたいと思うのであります。
要點を申し上げますならば、海外殘留者は一體いつ歸るのであるか。引揚げの見透しは一體いかがなつておるのであるか。聞く所によりますと、中國及び南方各地域におきまする、いわゆる戰爭犯罪容疑者と目せらるる陸軍の方は九千三百名、海軍は一千名であると聞いておりまするが、政府は特別辯護人といつたようなものを申請するの意思ありや否や。こうしたことについて、政府は今後いかなる對策を講ぜられるか、結論するに、政府はこういつた國民のきわめて重大なる關心に對して、いかに盡力され、いかなる對策を講ぜられるか、幣原國務大臣より率直明白なる御答辯を願いたいと思うのであります。
申し上げるまでもなく、外地殘留の人々からは、數々の歎願者が參つております。同僚代議士諸君のお手許にも、また私の手許にすら、血書が屆いているのでありますが、殘留者諸君が血判を押してまでも最も熱望をいたしておりまするのは、祖國の再建に馳せ參ぜんがために、一日も早く歸國いたしたいということであります。しかしてその最も心配いたしておりますることは、その家族の生活であります。今日萬里の異境に、故國の大震災の報を聞く諸君の心境はいかばかりでございましようか。これら諸君の希望に應え、その憂いを解決いたすことは、私どもの最も重大なる任務の一つであることを確信して疑いません。(拍手)
なおまた現地におきまする待遇等につきましても、私どもは關係諸國ポツダム宣言を忠實に履行いたしますることは疑いをもちませんけれども、殘留者の嘗めつつある苦痛には深刻なるものあることを傳え聞いているのであります。今や終戰後再度の酷寒の襲來せる北方の地域に、はたまた酷熱の南方地域に、日々の勞役にその心身を消耗しつつある實情なのであります、今囘成立いたしました協定によるソ聯管下諸地域からの送還が一日も速やかに開始せられんことは國民の熱望であります。しかしてその協定通り月々五萬人が送還せられるといたしますれば、百五十萬餘の殘留者の送還終了は、昭和二十四年六月過ぎまでも待たなければ相ならぬのであります。かくのごとく長年月を要することに相なりますれば、一家の柱を失つている留守家族が陷る慘状は、眞に想像にあまりあります。また、イギリス、オランダ軍地域におきまして、十數萬の同胞が歸還の豫定すら知らされていません。勞役のため甚だしき苦境に陷りつつあると聞いているのであります。その他なお中國、佛印、濠洲等にも、數萬の人々が、その時期をも知らずして、絶望のうちに故國を偲んで、空しく歸還を待つていると聞いているのであります。私は、これまで示されたる關係諸國の好意を信じ、殊に聯合軍總司令部の絶大なる盡力に信頼しつつ世界の最も公正なる輿論に愬えまして、引揚げを更に速やかに完了するごとく促進せられんことをば、一千萬留守家族とともに切に念願いたすのであります。
今日まで寄せられました山と積まれました歎願書の中に、次ぎのごときものがございました。すなわち、「今ヤ我等ニ殘サレタル唯一ノ途トシテ、國民ノ熱烈ナル支援ニヨル内地歸還促進運動ノ展開ヲ刮目シテ待望シアルモノニ御座候、去ル六月二十八日ノ衆議院本會議ニ於テ引揚促進ニ關スル決議案ノ上程可決ヲ見ルニ至リ、吉田首相亦之ニ對シ意見ヲ開陳シアルハ、國民ノ熱烈ナル意志ノ反映トシテ感受シ、我等一同何レモ感涙ニ咽ビ候」云々とありました。これ以上さらに申し上げる要はないと信じます。政府におかれましては、殘留者及び留守家族初め國民一同の熱願に應え、この際その所信と所見をば最も明白に、ここに率直に表示せられんことを希望してやまないものであります。(拍手)
〔國務大臣男爵幣原喜重郎君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=24
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025・幣原喜重郎
○國務大臣(男爵幣原喜重郎君) 只今大久保君より、海外殘留者がなるべく早く歸還することを希望するという御趣旨をお述べになりましたが、この點は恐らくは全國民の心持を反映しているものであると私は考えます。(拍手)今日のところ、ソ聯管下よりの第一次引揚げは先日行はれておりまして、またその他スマトラ、ジヤワ、香港、フイリピン等よりも續々引揚げ中であります。アメリカ軍の管轄地域よりの送還というものは、近く終了いたす手配になつております。今日までの所、還送竝びに軍の復員のことがまことに著著と進捗いたしておりますることは、聯合國側のよく認めておる所でありました、滿足いたしておるのであります。聯合國側、殊に聯合軍總司令部の盡力甚だ多大なるものあることは、これを私は感じまして、諸君とともに感謝をいたしておるのであります。(拍手)しかし遠く故郷を離れてもう既にいくたの年月を重ね、故郷で自分の家族が今ごろはどうしておるかと打ち案じつつ困難なる役務に服しておりますその心持、その殘留者の心持、竝びにその歸國を待ちわびておられる留守宅の家族たちの焦慮というものは、まことに私も察するにあまりあるのであります。幸いにして聯合國側の厚意ある取計らいによりまして、ソ聯管下よりは引續いて引揚げを實施せられるよう、その協定が成立いたしたのであります。その實施は勿論遠からず開始せられることになつております。また毎月送還せられるその人員の増加、これも早急に實現の運びになりまするよう、政府としては及ぶ限り力を盡くしておるのであります。またこれも實現し得られることと信じております。マレー、ビルマ等における殘留者の待遇改善、引揚促進につきましても、聯合諸國當局者の熱意によりまして、逐次その實現に近づき、その問題の解決も決して遠くなからう、こう考えておるのであります。還送竝びに軍の復員が、これまで極めて順調に進捗して參りましたことは、一は殘留同胞の人たちの我慢の強いその自肅、また一方におきましては、國民一般の熱心なる協力ということに負う所がまことに多いのでありまして、この點につきましては、私どももまことに感謝をいたしておるのであります。今日なお只今お話のごとく、二百萬の同胞が海外に殘留いたしておりますることは、私どもの深い關心をもつ事件でありまするが、その急速なる歸國も、これは將來とも皆樣の御協力によりまして、必らず實現し得られることと信じております。
なお各地において行われております戰爭裁判に、特別辯護人を付していない所があるようである、これは特別辯護人を付け得られるように政府において努力されたいという御希望でありましたが、政府におきましても、この點はつとに意を用いておりまして、連合國の理解を得まして、グアム、香港及びシンガポールには、既に相當の特別辯護人を送つております。近くその他の南方地域にも送ることになつております。またそのほかの地域に關しましても、これはでき得る限り實現できまするよう努力いたす覚悟でおります。(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=25
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026・大久保傳藏
○大久保傳藏君 政府の速やかなる善處を希望いたしまして、私の質問を打切ります。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=26
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027・山崎猛
○議長(山崎猛君) 諸君に申し上げます。先刻の竹谷君の發言中穩當を缺くと思われる言葉があつたようでありますが、速記録を調べた上で、議長において適當の處置をとることといたしたいと思います。御諒承を願います。(拍手)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=27
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028・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 議事日程變更の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際請願日程第一乃至第百十二の百十二件を繰上げ一括上程し、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=28
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029・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=29
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030・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて日程の順序は變更せられました。
請願日程第一乃至第百十二を一括して議題といたします。請願委員長の報告を求めます。請願委員長中野寅吉君。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=30
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031・会議録情報4
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請 願
第一 (特別報告第一號)北海道ニ於ケル御料地移管促進竝拂下ニ關スル請願 (委員長報告)
第二 (特別報告第二號)採擇セラレタル請願實施ノ爲常置委員會設置ニ關スル請願 (委員長報告)
第三 (特別報告第三號)小國川及白川改修工事國營施行ニ關スル請願 (委員長報告)
第四 (特別報告第四號)小國川及鮭川改修工事國營施行ニ關スル請願 (委員長報告)
第五 (特別報告第五號)名古屋、敦賀間道路改修工事促進ノ請願 (委員長報告)
第六 (特別報告第六號)伊東、下田間道路改修ニ關スル請願 (委員長報告)
第七 (特別報告第七號)右左府、清水間道路開鑿ニ關スル請願 (委員長報告)
第八 (特別報告第八號)舞鶴市ニ於ケル強制疎開家屋返還ノ請願 (委員長報告)
第九 (特別報告第九號)紋別港擴張竝附帶施設施工ニ關スル請願 (委員長報告)
第十 (特別報告第一〇號)清水町ノ甜菜製糖工場復活ノ請願 (委員長報告)
第十一 (特別報告第一一號)舊淺間演習場用地拂下ノ請願 (委員長報告)
第十二 (特別報告第一二號)京都府下私立中等學校教職員待遇改善費國庫補助ノ請願(委員長報告)
第十三 (特別報告第一三號)下田町ノ史蹟及天然記念物調査ニ關スル請願 (委員長報告)
第十四 (特別報告第一四號)北海道ニ於ケル帝國大學演習林一部開放ノ請願 (委員長報告)
第十五 (特別報告第一五號)大雪山公園諸施設充實ニ關スル請願 (委員長報告)
第十六 (特別報告第一六號)若柳町ニ區裁判所設置ノ請願 (委員長報告)
第十七 (特別報告第一七號)旭川市ニ簡易保險支局設置ノ請願 (委員長報告)
第十八 (特別報告第一八號)荒土郵便局ニ集配事務開始ノ請願 (委員長報告)
第十九 (特別報告第一九號)郡山村東俣ニ無集配特定郵便局設置ノ請願 (委員長報告)
第二十 (特別報告第二〇號)山形縣最上郡下ニ於ケル石油資源開發促進ノ請願 (委員長報告)
第二十一 (特別報告第二一號)山形縣最上郡下ニ於ケル原野開發ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十二 (特別報告第二二號)主食遲配是正ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十三 (特別報告第二三號)家畜飼養奬勵ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十四 (特別報告第二四號)長崎縣ニ高等水産教育機關設置ノ請願 (委員長報告)
第二十五 (特別報告第二五號)飼料用雜草増殖ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十六 (特別報告第二六號)配給制度ノ合理化ニ關スル請願 (委員長報告)
第二十七 (特別報告第二七號)瀬見、羽前向町兩驛間ニ停車場設置ノ請願 (委員長報告)
第二十八 (特別報告第二八號)下伊集院村寺脇ニ停車場設置ノ請願 (委員長報告)
第二十九 (特別報告第二九號)北山線運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第三十 (特別報告第三〇號)西出水驛に貨物取扱開始ノ請願 (委員長報告)
第三十一 (特別報告第三一號)漁獲物出荷輸送ニ關スル請願 (委員長報告)
第三十二 (特別報告第三二號)江迎、臼ノ浦間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第三十三(特別報告第三三號)新庄、清水間鐵道敷設促進ノ請願 (委員長報告)
第三十四 (特別報告第三四號)小濱、殿山間鐵道速成ノ請願 (委員長報告)
第三十五 (特別報告第三五號)伊東、下田間鐵道速成ノ請願 (委員長報告)
第三十六 (特別報告第三六號)唐津、呼子間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第三十七 (特別報告第三七號)苫前、瀧ノ上間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第三十八 (特別報告第三八號)田中、茅野間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第三十九 (特別報告第三九號)白鳥、大野間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十 (特別報告第四〇號)富良野、下金山間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十一 (特別報告第四一號)旭川、蘆別間及旭川、上雨紛間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十二 (特別報告第四二號)別刈、瀧川間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第四十三 (特別報告第四三號)福山港ヲ指定港灣ニ編入ソノ他ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十四 (特別報告第四四號)下田港擴張計畫樹立ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十五 (特別報告第四五號)小名濱港ノ修築竝災害防止工事施行ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十六 (特別報告第四六號)官廳事務ノ簡素化ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十七 (特別報告第四七號)統制經濟再檢討ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十八 (特別報告第四八號)請負業者ノ暴利取締ニ關スル請願 (委員長報告)
第四十九 (特別報告第四九號)市街地及宅地ノ國家管理ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十 (特別報告第五〇號)戰災ニヨル住宅復興促進ノ請願 (委員長報告)
第五十一 (特別報告第五一號)砂川町、新十津川村間ノ石狩川ニ橋梁架設ノ請願 (委員長報告)
第五十二 (特別報告第五二號)宇和、三島間道路開鑿ノ請願 (委員長報告)
第五十三 (特別報告第五三號)岩瀬川發電所建設ニ伴フ水利權付與ノ請願 (委員長報告)
第五十四 (特別報告第五四號)交通標識ノ統一ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十五 (特別報告第五五號)歳末ニ際シ防犯強化ノ請願 (委員長報告)
第五十六 (特別報告第五六號)北海道ノ國策的開發計畫樹立ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十七 (特別報告第五七號)「ラヂオ」放送ノ民主化ニ關スル請願 (委員長報告)
第五十八 (特別報告第五八號)戰災ニヨル電話復舊促進ノ請願 (委員長報告)
第五十九 (特別報告第五九號)原別郵便局ニ集配竝電信電話事務開始ノ請願 (委員長報告)
第六十 (特別報告第六〇號)赤澤村農業倉庫前(高田驛前)ニ無集配郵便局設置ノ請願 (委員長報告)
第六十一 (特別報告第六一號)栃木刑務支所内諸施設改善ノ請願 (委員長報告)
第六十二 (特別報告第六二號)中村長八ノ事績ヲ國定教科書ニ載録ノ請願 (委員長報告)
第六十三 (特別報告第六三號)盲及聾唖教育刷新ニ關スル請願 (委員長報告)
第六十四 (特別報告第六四號)乾海苔ニ對スル物品税撤廢ノ請願 (委員長報告)
第六十五 (特別報告第六五號)國民課税輕減ノ請願(委員長報告)
第六十六 (特別報告第六六號)印章ニ對スル課税撤廢ノ請願 (委員長報告)
第六十七 (特別報告第六七號)戰災者竝強制疎開者ニ對スル不動産取得税免除ノ請願外一件 (委員長報告)
第六十八 (特別報告第六八號)浮浪者救濟ニ關スル請願 (委員長報告)
第六十九 (特別報告第六九號)伊豆半島ニ國際的娯樂及住宅地區設定ノ請願 (委員長報告)
第七十 (特別報告第七〇號)都鄙物資ノ交流ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十一 (特別報告第七一號)兒童ニ衣料配給ノ請願外一件 (委員長報告)
第七十二 (特別報告第七二號)自轉車用「タイヤ」増配ノ請願 (委員長報告)
第七十三 (特別報告第七三號)自轉車ノ増産奬勵ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十四 (特別報告第七四號)漆及楮ノ増産助成ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十五 (特別報告第七五號)主食ノ供出方法其ノ他ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十六 (特別報告第七六號)農家手持ノ過剰甘藷ニ對スル緊急措置ノ請願 (委員長報告)
第七十七 (特別報告第七七號)木炭等ノ生産費補助ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十八 (特別報告第七八號)養蠶業ノ指導奬勵ニ關スル請願 (委員長報告)
第七十九 (特別報告第七九號)桑樹増殖ノ請願 (委員長報告)
第八十 (特別報告第八〇號)蠶絲業者ノ協同組合設立ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十一 (特別報告第八一號)奈良尾漁港修築ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十二 (特別報告第八二號)越廼村ニ漁港築設ノ請願 (委員長報告)
第八十三 (特別報告第八三號)伊東漁港修築竝擴張ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十四 (特別報告第八四號)鳥取縣ニ於ケル漁港修築促進ニ關スル請願 (委員長報告)
第八十五 (特別報告第八五號)川尻漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第八十六 (特別報告第八六號)岩戸漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第八十七 (特別報告第八七號)逢坂村に漁港築設ノ請願 (委員長報告)
第八十八 (特別報告第八八號)淀江漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第八十九 (特別報告第八九號)御來屋漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十 (特別報告第九〇號)大羽尾漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十一 (特別報告第九一號)泊漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十二 (特別報告第九二號)浦富漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十三 (特別報告第九三號)御崎漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十四 (特別報告第九四號)宇野村ニ漁港築設ノ請願 (委員長報告)
第九十五 (特別報告第九五號)鳥取縣網代漁港改修ノ請願 (委員長報告)
第九十六 (特別報告第九六號)田後漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十七 (特別報告第九七號)酒津漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十八 (特別報告第九八號)赤碕漁港修築ノ請願 (委員長報告)
第九十九 (特別報告第九九號)野内村大字久栗坂ニ停車場設置ノ請願 (委員長報告)
第百 (特別報告第一〇〇號)熱海市ニ於ケル三停車場ノ驛名變更ノ請願 (委員長報告)
第百一 (特別報告第一〇一號)河内磐船驛ノ停車囘數増加ニ關スル請願 (委員長報告)
第百二 (特別報告第一〇二號)万ケ塚驛ニ貨物取扱開始ノ請願 (委員長報告)
第百三 (特別報告第一〇三號)上字和驛竝上老松驛ニ貨物取扱開始ノ請願外一件 (委員長報告)
第百四 (特別報告第一〇四號)大杉驛ノ貨物「ホーム」擴張ニ關スル請願 (委員長報告)
第百五 (特別報告第一〇五號)國東半島循環鐵道敷設促進ノ請願 (委員長報告)
第百六 (特別報告第一〇六號)桃ノ川、彼杵間鐵道敷設ノ請願 (委員長報告)
第百七 (特別報告第一〇七號)伊東線電化促進ノ請願 (委員長報告)
第百八 (特別報告第一〇八號)四條畷、木津間電化促進ノ請願 (委員長報告)
第百九 (特別報告第一〇九號)木之本、金居原間省營自動車運輸開始ノ請願 (委員長報告)
第百十 (特別報告第一一〇號)大栃線ヲ岡ノ内マデ延長ノ請願 (委員長報告)
第百十一 (特別報告第一一一號)自家用貨物自動車ノ活用ニ關スル請願 (委員長報告)
第百十二 (特別報告第一一二號)柳井港修築助成ノ請願 (委員長報告)
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〔報告書は省略、意見書は追つて別册に掲載〕
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〔中野寅吉君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=31
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032・中野寅吉
○中野寅吉君 只今上程せられました請願特別報告につきまして、請願委員會の審査の經過竝びに結果について御報告申し上げます。
請願委員會は十一月二十六日第一囘總會を開きました。それで委員長に不肖中野、それから理事に石原君、小川原君、細田君、青木君、白木君、井上君、菊地君、香川君が當選しました。そして總會を開くこと三囘、各件とも紹介議員の熱心なる説明を聽いて、政府當局の意見を質しました。受理件數は百二十五件、採擇になつたのが百十五件、政府參考送付が五件、取り下げになつたのが四件、審査未了が一件であります。その取り下げたのはどういうわけかというと、これは簡單ですから申し上げますが、海外引揚者に甘藷をもつて酒をつくらせるようにしてもらいたいというのが四件でありまして、これには大藏省の方でも反對である。また海外引揚者ばかり甘藷で酒をつくつて、ほかの引揚者でない、前から國に居るお互いが、一層酒を愛するのに、それがつくられないというのは片手落ちだからいかぬ、これは取り下げた方がよからうというので取り下げてしまつた。もう一つの取下げは、山形縣の鶴岡と落合の間に、川の土手に省營の電車を敷設してもらいたいというのであるが、これはなかなか無理な請願であるようであつたから、取り下げたらよかろうというので取り下げた。それから請願の中に、大阪の河内磐船驛に停車の囘數を餘計にしてもらいたいというのがあつたが、これは政府の答辯では、既に停めておるのです。毎囘停めておるのに、また停めろということはおかしい。既に停めておるのにまた停めたならば、あまり進まないではないかという、松田政務次官からの逆襲を食つたのであります。こういうことでは、ちよつと請願委員會の方でも困るから、この次ぎ請願を出す時は、よほど議員諸君は紹介に氣をつけてもらいたい。まず珍らしいのは、これくらいなものであります。
そこで請願に現われた世相を見ますと、食糧増産の意味でありましようか、漁港の増築、修築の請願が非常に多い。これは結局陸上の畑や田の方では増産がなかなかむずかしいから、この廣い海に進出して、そして魚をどつさり獲つて食糧の補足をしようという意味だろうと思うのです。この請願の趣旨から言うても、漁港の増築、修築は焦眉の急である。すなわちこれは二十四件であります。そういう世相が見えます。それから浮浪者の處置、これについては、その邉に浮浪者がおるということはみつともないから、どうか國の名譽のためにも、しつかりやつてもらいたいという請願、それから海外同胞の引揚げに全力を盡くしてもらいたいという請願がありました。それから鐵道の貨車が不足であるからこれも増してもらいたい。それから省營バスも運轉させろ。これが主であつたのであります。それらがちよつと目立つた請願であります。これで世相がよくわかる。そうしてこの百二十五件全部終了したのであります。内容については各方面にわたつておりますので、審査の經過を詳細に申し上げるというと、二時間も三時間もかかりますから、どうか速記録を御覽願います。
以上をもつて請願委員會の結果の報告といたします。どうぞ御審議の上に御採擇を切望いたします。これで終ります。(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=32
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033・山崎猛
○議長(山崎猛君) 請願日程第一乃至第百十二の各請願は、委員長報告通り採擇するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=33
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034・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて各請願は委員長報告通り採擇するに決しました。(拍手)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=34
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035・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 議事日程變更の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際建議案日程第一乃至第三十六の三十六案を繰上げ一括上程し、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=35
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036・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=36
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037・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて日程の順序は變更せられました。
建議案日程第一、亞炭救國に關する建議案ほか三十五件を一括して議題といたします。建議委員長の報告を求めます。建議委員長宮澤才吉君。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=37
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038・会議録情報5
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建議案
第一 亞炭救國に關する建議案(庄司一郎君提出)(第一號) (委員長報告)
第二 東京、鹿兒島間直通急行列車運轉復活に關する建議案(上林山榮吉君外五名提出)(第二號) (委員長報告)
第三 京都府北桑田郡知井村、船井郡下和知村間に省營自動車運行に關する建議案(大石ヨシエ君提出)(第三號) (委員長報告)
第四 國立觀光院設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第四號) (委員長報告)
第五 外務省内に國際婦人親善協會設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第五號) (委員長報告)
第六 保健託兒所設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第六號) (委員長報告)
第七 志布志線北郷驛、宮崎間鐵道建設即時着工に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第七號) (委員長報告)
第八 宮崎縣兒湯郡川南村に宮崎農林專門學校綜合農場設置に關する建議案(鹿島透君外五名提出)(第八號) (委員長報告)
第九 宮崎農林專門學校の大學昇格に關する建議案(鹿島透君外五名提出)(第九號) (委員長報告)
第十 宮崎縣に國立開拓研究所設置に關する建議案(鹿島透君外五名提出)(第十號) (委員長報告)
第十一 宮崎縣内國有林野拂下に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十一號) (委員長報告)
第十二 日ノ影、高森間省營バス運行に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十二號) (委員長報告)
第十三 宮崎高等女學校に女子專門學校併設に關する建議案(大橋喜美君外二名提出)(第十三號) (委員長報告)
第十四 内務省の直營により小丸川改修工事速成に關する建議案(伊東岩男君外二名提出)(第十四號) (委員長報告)
第十五 富島、椎葉、南郷間省營バス運行に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十五號) (委員長報告)
第十六 東京、山形間の準急行列車を秋田迄延長に關する建議案(和崎ハル君外五名提出)(第十六號) (委員長報告)
第十七 老幼婦女子に下著用綿布類及び縫絲の特配要望に關する建議案(和崎ハル君外四名提出)(第十七號) (委員長報告)
第十八 農漁村電話建設國策促進に關する建議案(伊東岩男君外五名提出)(第十八號) (委員長報告)
第十九 國鐵宮崎、小林線建設促進に關する建議案(川野芳滿君外五名提出)(第十九號) (委員長報告)
第二十 大都市の大學、高等專門學校地方分散に關する建議案(田原春次君外六名提出)(第二十號) (委員長報告)
第二十一 戰爭犧牲者急速救援徹底に關する建議案(山下ツね君外一名提出)(第二十一號) (委員長報告)
第二十二 上野驛地下道その他における浮浪者の急速救濟に關する建議案(和崎ハル君外十三名提出)(第二十二號) (委員長報告)
第二十三 勞働大學設置に關する建議案(吉田セイ君提出)(第二十三號) (委員長報告)
第二十四 主食配給量の枡、グラム併用撤廢に關する建議案(吉田セイ君提出)(第二十四號) (委員長報告)
第二十五 省營バス竝びにトラツク運轉増強に關する建議案(藥師神岩太郎君外九名提出)(第二十五號) (委員長報告)
第二十六 愛媛縣南宇和郡緑僧都川改修工事國營移管に關する建議案(藥師神岩太郎君外九名提出)(第二十六號) (委員長報告)
第二十七 大都市衞生施設の完備と塵芥等の肥料化竝びに燃料化に關する建議案(三木キヨ子君提出)(第二十七號) (委員長報告)
第二十八 鹽増産に關する建議案(吉田セイ君提出)(第二十九號) (委員長報告)
第二十九 清酒委託釀造制度實施に關する建議案(中野武雄君外八名提出)(第三十號) (委員長報告)
第三十 大淀川上流地帶の水害對策促進に關する建議案(川越博君外五名提出)(第三十一號) (委員長報告)
第三十一 纖維大學設置に關する建議案(最上英子君提出)(第三十三號) (委員長報告)
第三十二 青森醫學專門學校を醫科大學に昇格の上青森市に存置に關する建議案(山崎岩男君外五名提出)(第三十四號) (委員長報告)
第三十三 關門トンネル國道工事續行に關する建議案(石崎千松君外一名提出)(第三十五號) (委員長報告)
第三十四 茨城縣西茨城郡七會村國有林伐採に關する建議案(菊池豐君外一名提出)(第三十六號) (委員長報告)
第三十五 土山町、大原市場間省營自動車運轉開始に關する建議案(今井耕君提出)(第三十八號) (委員長報告)
第三十六 信樂町より雲井、上田上村、瀬田町を經て石山驛に通ずる省營自動車線開通に關する建議案(今井耕君提出)(第三十九號) (委員長報告)
〔報告書及び議案は追つて別册に掲載〕
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〔宮澤才吉君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=38
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039・宮澤才吉
○宮澤才吉君 只今議題となりました建議案の委員會における審査の經過竝びにその結果について、簡單に御報告申し上げます。
今議會に提出されました建議案は總數三十九件でありまして、前議會の百七十五件に比し、その二割強にしか過ぎないという少數であります。これは一つには會期が短いせいでありますが、また一つには、議員各位が建議の趣旨に鑑み、その權威のために、提出案件について愼重を期された證左であると申されるのであります。各建議案の審査に當りましては、それぞれ提出者の出席説明を求めました上、これに對する政府の所見を質すとともに、委員より質疑を行つたのであります。
委員會は前後五囘にわたつて開催いたしました。毎囘平均議案九件を議題として、愼重に審議を盡くしまするとともに、理事會を開くこと三囘、もつて議事の進行竝びに議案の取扱いについて過誤なきを期したのであります。審議の經過は、三十九件中三十六件は可決し、殘餘の三件は審議未了と相なつた次第であります。質疑應答の詳細にわたりましては、速記録について御覽を願うことといたしまして、ここでは總括的に、議案竝びにその審議の模樣をきわめて簡單に御報告申し上げます。
第一は、河川道路の改修、省營バスの運行、鐵道の敷設促進等、十四件に及ぶ交通運輸に關する建議案でありまして、戰時中に放置されがちであつた交通運輸の脈絡を改修確保し、もつて地方文化の向上進展、産業の開發増産をはからんとするものであります。これらの建議案に對しましては、政府は國庫財政及び資材の許す限り十分善處する旨、意見の開陳がありました。
第二は、學校研究所の設置竝びに昇格、地方分散等、八件に及ぶ教育研究に關する建議案であります。都市と農村との文化の均霑、教育民主化の徹底等を期するものでありまして、政府よりは、教育制度全般の問題と、財政の緩急に應じ、期待に副いたい旨の答辯がありました。
第三は、鹽、清酒、衣料、燃料等、物資の需給に關する六件に及ぶ建議案でありまして、緊急部門に對する優先的補償乃至配給を要望するものであります。これらに對しましては、政府は可能なる限り助成を行いたい旨の答辯がありました。
第四は、厚生施設、民生安定等に關するもの三件でありまして、政府はそれぞれ實情に應じて適切なる施策を講ずるとの答辯がありました。
なお他に國際親善、通信、その他に關するものが五件ありましたが、以上各建議案は、いずれも民意を適切に反映いたしまして、國民の言わんと欲する所を遺憾なく表明したものでありまして、今議會の建議案は、その數においても、内容においてもまことに愼重であるとともに、建議の重要性を増加したと信じます。政府はこれら建議案に對しましては、その趣旨を十二分に諒承されるとともに、院議を尊重してその實現に萬全の努力を盡くさるるよう、委員長としてこの壇上より強く要望いたしておきます。なお審議未了となりましたる三議案は、種々問題がありまして採決を延期いたした次第であります。
以上をもちまして、建議委員會の審議の顛末の御報告を終ります。何卒委員長の報告通り御贊成あらんことを希望いたします。(拍手)発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=39
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040・山崎猛
○議長(山崎猛君) 只今議題となりました建議案三十六件は、いずれも原案を可決したものであります。右建議案を一括して採決いたします。この三十六件は、いずれも委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=40
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041・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて各建議案はいずれも委員長の報告通り決しました。(拍手)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=41
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042・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 この際暫時休憩せられんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=42
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043・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=43
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044・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて暫時休憩いたします。
午後三時四分休憩
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午後五時五十九分開議発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=44
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045・山崎猛
○議長(山崎猛君) 休憩前に引續き會議を開きます。
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=45
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046・山口喜久一郎
○山口喜久一郎君 日程第二はこれを延期せられんことを望みます。発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=46
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047・山崎猛
○議長(山崎猛君) 山口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=47
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048・山崎猛
○議長(山崎猛君) 御異議なしと認めます。よつて日程第二は延期するに決しました。
諸君、第九十一囘帝國議會は本日をもつて終了いたしました。きわめて限られたる期間ではありましたが、皇室典範を初め、憲法附屬の重要法案を議了いたしましたことは、民主日本の基礎を一段と強化したものと確信いたします。(拍手)會期を終るに當り、諸君連日の御勞苦に對し謹んで感謝の意を表するとともに、今後の御奮闘を祈つてやみません。開院式の御日取りは、仰せ出され次第衆議院公報をもつて御通知いたします。これにて散會いたします。(拍手)
午後六時一分散會発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=48
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049・会議録情報6
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〔參 照〕
本期議會における議案請願及び質問の總數及び結果
政府提出議案十九件
内
豫算案 五件 可決
法律案 十四件 可決
議員提出議案 五十件
法律案 三件
内
二件 可決
一件 未決
上奏案 一件 可決
建議案 三十九件
内
三十六件 可決
三件 未決
決議案 五件
内
二件 可決
一件 否決
二件 未決
重要動議 二件 可決
請願受理件數 百二十五件
内
特別報告 百十五件 採擇
特種報告 五件 政府參考送付
取下許可 四件
審査未了 一件
質問 四件
緊急質問 四件 口頭答辯
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一、今二十五日參考として政府に送付した請願書は次ぎの通りである。
自動車取締令ノ一部改正ニ關スル請願 一通
退藏通貨ノ再封鎖ニ關スル請願 一通
青年禁酒法制定反對ノ請願 二通
酒精工場ヲ燒酎釀造ニ轉用ノ請願 一通発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009113242X01819461225&spkNum=49
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