1. 会議録本文
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000・会議録情報
付託議案
○地方競馬法の一部を改正する法律案(衆)
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委員氏名
委員長 侯爵 四條隆徳君
副委員長 子爵 土屋尹直君
伯爵 南部利英君
子爵 西尾忠方君
松村眞一郎君
男爵 徳川誠君
男爵 沖貞男君
男爵 小原謙太郎君
中村藤兵衞君
安田伊左衞門君
松本勝太郎君
山地土佐太郎君
名古屋三吉君
杉山茂君
深田武雄君
松尾嘉右ヱ門君
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昭和二十二年三月三十日(日曜日)午後一時二十二分開會発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=0
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001・四條隆徳
○委員長(侯爵四條隆徳君) 開會致します、本委員會の付託議案は地方競馬法の一部を改正する法律案一件でございます、本案は衆議院提出案でございまして、本會の議場に於きまして提案理由等説明がございませんでした、此の際衆議院委員會に於きまして政府の御聽き取りになりました本案提出の理由竝に之に關しまする政府の御意見を茲に御説明願ひたいと存じます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=1
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002・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 本法案は御承知下さる通り、前議會に衆議院議員の中の各派が共同提案致しまして滿場一致通過致しました法案であるのであります、其の法案を一年經たずに直ちに、僅かの箇所でございまするけれども、修正すると云ふ法案を又出された譯でありまして、其の内容は御承知の通り、現在地方競馬が一縣一箇所、北海道三箇所と云ふことになつて居るのでありますが、但書に於きまして農林大臣が認めた時に、北海道は六箇所、其の他の府縣は二箇所設置することが出來ると、斯う云ふ風に修正をしようと云ふのが、此の法案の内容でございます、提案者の氣持は、戰後非常に馬匹の數も減つて居る、今後増産の上に於きましても馬の増殖と云ふことが急務なことである、牛の増殖も勿論でありまするが、勞力の關係上どうしても農耕の上に馬と云ふものが必要である、從來馬と云ふものは軍馬と云ふことを主として考へられて居たのでありまするけれども、もう軍馬と云ふものの關係でなしに、田を耕す、或は物を運搬すると云ふ、馬を主として獎勵しなければならない、其の獎勵の手段と致しまして地方競馬を盛んにして、さうして馬に對する國民の注意を引き立てると云ふことが必要である、それに對しましては各府縣劃一に二箇所設置すると云ふことは考へないけれども、必要な府縣で若し申請した場合に於ては、北海道は三箇所、其の他の府縣は二箇所宛に箇所を殖やしたいと、斯う云ふ氣持でありまするので、政府と致しましては、衆議院が之を滿場一致で決議し、又貴族院も此の法案を協贊して居られるのでありますので、其の法案の性質から言へば、政府と致しましては政府提出法律案でないだけ、それだけ消極的ではあるのであります、併し此の法案が今囘出ましたに付て、先般衆議院の委員會に於きましても政府としての立場を申上げたのでありまするが、政府と致しましては現在二十九地方競馬が許可されて居るのであります、尚三箇所は目下調査中に屬して居りますので、全然地方競馬場を許可して居らない縣がまだ數府縣あるのであります、此の際に北海道は六箇所、各府縣は二箇所づつ置くと云ふことを前提として考へまするのに、必ずしも全國的に二箇所づつ出來ると云ふことは考へて居ないのであります、それで政府と致しましては、北海道のやうな主産地、或は其の他特に競馬と云ふものの其の地方に於て必要を感ずる地方が申請された場合に、其の地方の登録馬の數に依り、少くとも地方競馬だと二百五十頭以上の馬がないと競馬は成立たないのでありますから、さう云ふ條件を附して、又政府と致しましては、此の趣旨に副ふやうに考へまするけれども、餘り極端に競馬を獎勵致しまして、馬を傷める、角を矯めて牛を殺すと云ふやうなことになつては、折角の此の法律案の制定の趣旨にも反する譯でありますので、此の競馬を若し申請した場合に於ては、斯う云ふ條件に依つて許可すると云ふ、相當の制約した條件を政府としては將來考へて行きたいと思ふのであります、北海道の如き馬産地、或は其の他の馬産地に於ては、特に必要な所は入れてありますけれども、全國的に必ずしも二箇所の申請をするものとは考へませぬけれども、さう云ふ必要のある場所がありますので、今囘此の法律案を修正する法案が更に出たのでありますが、此の法律案には消極的な立場にありますけれども、此の提案は必ずしもいけないものではない、必要であると、斯樣に考へまして、政府は此の法案に同意を致したやうな次第であります、以上政府の考へて居ります此の法案に對しての立場を申上げた次第であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=2
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003・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 今日の馬政又馬産の状況上、正確なる競馬を殖やして馬事の振興を圖ると云ふことは必要なことと存じますけれども、此の法律が出來て、今政務次官からも御説明があつた通り、日が淺い、是迄の一年足らずの間の經過に於て、現在施行して居る地方競馬を育成致す趣旨に即應して良好な成績で行つて居るかどうか、さうして競馬に依つて收得した剩餘金の使途、さう云ふことに付て遺憾なく有効に實施又はそれを使はれて居るかと云ふことに付ては、まだ實際其の十分の實績の檢討が出來て居るまいと思ふのですけれども、先づ二個所にして馬事の振興を圖ると云ふ趣旨は非常に宜いですけれども、それ迄に今申上げましたやうなことの實績に付て、政府の方はどう云ふ風な御見解を持つて居りますか、若しそれがまだ十分でないと云ふやうは場合に、更に之を倍數に殖やすと云ふやうなことに付て、却つて競馬を惡しくする、惡い印象を一般に與へると云ふやうなことになる懸念はありますまいか、其の邊に付て、森さんは日が淺いので、少し斯う云ふ質問に付てはどうかと思ひますけれども、まあ一應伺ひたいのでございますが……発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=3
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004・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 御承知の通り私は專門外であるのでありますが、御話のやうな點は勿論考へるのであります、それが政府と致しまして消極的であると云ふことでありますので、是が今日の馬匹の状況から是非必要であると云ふことになれば、積極的に政府が昨年出ましたやうな法律案を提出して、政府の態度を明かにして行く譯でありますが、政府は今申しましたやうに消極的であるのは其の點からであるのであります、是は全國的には考へられませぬけれども、地方的に考へると、前に決めましたあの法律に依つては餘りに窮屈で、今少し競馬場なんか増設したい、處があの法律では北海道三箇所、外一箇所と云ふことになつて居りますので、其の點を彈力性のあるやうに修正したいと云ふのが、今囘出ました一部を修正する法律案の出た所以と考へるのであります、で元々先程申上げました通り、政府と致しましては消極的な態度では居りまするけれども、此の法案が全會一致で衆議院を通過し、殊に議員提出の法律案でありますから、貴族院も之に滿場一致御贊成になつた法律案でありますから、政府の立場としては消極的な態度を執つて居りましたけれども、今日としてはそれが輿論として畜産界に貢獻するものと云ふことを了承致しまして、此の法案に同意を致したのであります、全府縣を眺めますと、先程申しました通り、まだ競馬場の出來て居ない府縣も相當あるのでありますから、必ずしも今差當り二箇所を設置する所の修正をする必要もないやうに考へるのでありまするが、馬の事情が各府縣とも非常に等差がありますので、必要に迫つて居る府縣もあり、左程にも考へて居ない府縣もあるのでありまするが、一つの法律に依つて事を處理して行く以上、矢張りさう云ふ彈力性を法律に持たして行くと云ふことが、今囘の修正案の出た理由とも考へますので、政府は之に同意致したやうな次第であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=4
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005・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 さうしますと、今迄の實績に付てうまく行つて居るか、色々まだそれを指導是正せんならぬことがあるかどうかと云ふやうなことに付ては、まだ十分に研究が出來て居らぬのでございますね発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=5
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006・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 是は專門の方も此の委員の中に澤山居られるのでありますから、專門外の私が言ふのも却つて烏滸がましい次第でありますが、相當是は組合に依つて統制もつき、さうして現在行はれて居りまする地方競馬としては、相當の成績を舉げて居るものと斯樣に考へて居るのであります、唯馬匹の登録が非常に少い府縣がありますので、是が各府縣へ交流して行くと云ふやうなことでは、馬匹に對する心配もございますのでありまするから、もつともつと登録馬の頭數を殖して行きたい、斯樣に考へて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=6
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007・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 地方競馬は以前は殆ど各府縣に二箇所あつたのでありますが、色々是はうまく行かぬやうであります、此の間競馬法の時にも非常な嚴格な意味で北海道三箇所、都府縣一箇所としたのですが、是が今度又大臣の必要と認めた所は二箇所と云ふことになりますが、何れさうなりますと、馬の地方に分布して居る、状況、それから馬券の相當賣上げの出來る場所とか云ふやうな所が、盛に大臣に必要を認めて貰つて二箇所になると思ふのですが、其の場合に、現在の公認競馬、是は元十一箇所であつたのですが、又其の中に、相當な所もあれば、余り相當でない場所もあつて、それを是正をしなければいかぬと云ふやうな聲が今迄隨分揚つて居るのです、例へて言へば或は宮崎とか、新潟とか、さう云ふやうな所よりは、名古屋とか、或は廣島とか、福岡とかと云ふやうな所へ移轉するとか、或は其處と場所を變へると云ふことが必要であると云ふやうな問題も、隨分宿題として殘されて居るのであります、さう云ふやうな地方競馬を、斯う云ふ風に直ぐに、もう一年足らずで二箇所にすると云ふやうな場合に於ては、公認競馬に付ても何かさう云ふやうな公認競馬の場所の置替へ、或は増設と云ふやうなことに付て、何か政府に御考がございませうか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=7
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008・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 十一箇所の公認競馬も、現在やつて居りますのは六箇所位だと思つて居ります、それは今御話のやうに、宮崎とか、新潟とか云ふ風に決めたけれども、公認競馬としては、是は寧ろ名古屋であるとか、さう云ふ方面に移したらどうだと云ふ御話でありますが、今囘此の箇所を増加致しますことになりますと、名古屋等に於ても國際競馬と云ふやうな氣持で新設したいと云ふやうな希望もありますので、さう云ふやうなことは、今囘さう云ふ事情を認めましたら許可して行くと云ふ風にしても宜いのではないか、斯樣に考へます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=8
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009・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 それは公認競馬の増設でございますか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=9
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010・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 公認競馬でなしに、地方競馬の中に於て許可して行く、斯う云ふ風にしても國際競馬として出來ることではないか、斯樣に考へて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=10
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011・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 さうしますと、今はまだあれがありませぬけれども、段段さう云ふ方針で行きますと、公認競馬と云ふものの領分と云ひますか、公認競馬と云ふものの領分へ喰込んで來て、寧ろ國が十分に、本筋と云ふとおかしいけれども、本流と云ふか、公認競馬と云ふものを十分に發達させなければいかぬと云ふことの方針が少し弱くなつて來ますと云ひますか、崩れて來ると云ひますか、地方競馬の方が發達と云ふか、段々増設を認めて來て、さうして樞要な所へもさう云ふ風に置くと云ふことになると、もう公認競馬と云ふものの將來の發展と云ひますか、公認競馬が非常に馬政上、馬事の振興上、一番重い負擔を負つて、一番責任の重い地位に居るものが段々薄らいで來ると云ふやうなことになりはせぬかと云ふことを憂ふるのですが、併し斯う云ふ軍國的のことがなくなつた、戰爭を放棄して居る、敗戰の状態である、斯う云ふ時代はもう産業上、交通上馬産を振興させにやいかぬ、もう將來はさう云ふ軍に關することがないから、公認競馬も地方競馬も將來は一緒になると云ふやうな御方針でやらにやいかぬと云ふやうな政府の考を以てずつと進まれるか、まあそこ迄はまだ考へぬが、兎に角公認競馬の方へ多少影響があつても、地方競馬の利用をどんどん擴張して行くと、それが大分、是は大きな方針ですが、それ等に付ての御見當はどうですか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=11
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012・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) さう云ふ專門的に入りましては、私として餘りどうするかと云ふやうなことを御答し兼ねまするが、衆議院の委員會に於て特に希望した二三點のことがあるのであります、それは設備の完備をしろ、審判制度を確立しろ、投票の方法を研究しろ、馬種の向上を圖れ、それから收得金の使途に付て研究を進めろ、それから豫算の許可制をしろ、さうして馬匹組合聯合會の小さい規模の、所謂何と申しますか、草競馬と云ひますか、ちよつとした小さい競馬でも認めたらどうだ、斯う云ふやうな希望も出て居りましたので、さう云ふ風な氣持から此の法律案を提出されて居るのでありますから、公認競馬の領域を害して公認競馬の性質をなくしてしまふと云ふ、そこ迄のことは、地方競馬としては進んで行くべきものではないのである、斯樣に考へて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=12
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013・西尾忠方
○子爵西尾忠方君 丁度今の御質問に關聯しまして御尋ねしたいのですが、公認競馬は、公認競馬の出走資格馬と云ふものは、矢張り種馬統制法に依りまして、國の種馬の候補馬、馬の改良に使ふと云ふことが公認競馬の侵すべからざる任務でありますし、それから地方競馬の方は昨年の委員會でも能く論議されました通り、實用の用役馬、産業馬の競馬でありますからして、其の點に於てははつきりと分れて居ると思ひます、唯其の馬券が賣れると云ふやうな點に於て御互に影響がある、併し是は馬券が賣れるのは結構でありますが、是が競馬の存立の意義ではないので、本當は矢張り馬産の改良、片方は實用馬の競走で馬事振興の非常な推進になる、此の趣旨は、遠き將來は別として、今日は政府は矢張り此の趣旨でおいでになるかどうかと云ふことを念の爲に伺つて置けば、さう云ふ問題もはつきりしようと思ひますが、是は如何でございませうか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=13
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014・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 今御話のありましたやうな氣持で、地方競馬と云ふものを、私は取扱つて行かなければならぬ、斯樣に考へて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=14
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015・西尾忠方
○子爵西尾忠方君 序にもう一つ伺ひたいのは、昨年の時も無論斯う云ふことを前提にして地方競馬が出來たのでありますが、日本の再建の爲に食糧増産と云ふことが是は絶對の至上命令でありますし、殊に今囘新たに三百五十萬町歩の新しい開墾をやる、百萬の入植者を入れて之を開墾する、當局に於ては、或は世間に於ては、一時トラクター、機械を以て之をやると云ふやうな御計畫もあります、是はまあ平地の開墾あたりには使へると思ひますが、今日のやうな物資の非常に逼迫した時代に於て、相當な、數十萬圓も掛るやうなトラクターを用ひると云ふことはなかなか困難でありますからして、從つて大家畜を…馬と云はず、牛と云はず、大家畜を農耕用に使ふと云ふことは、一方又厩肥、肥料の補給、土地の改良、それ等と兼ねて、非常に馬の頭數が要ると云ふやうなことが地方競馬の制定の理由になつて居ると思ひますが、假に此の地方競馬を度外視して、外の馬の増産と云ふ方面に付て、豫算に於ては、將來政府として之を從來通りの助成法を御執りになると云ふことは、他の産業再建の爲になかなか困難だと思ひますが、斯う云ふ方面に付てどう云ふ見透しが御ありになるか、何等か茲に非常な手を打たなければ、馬の増産は愚か、維持をすると云ふことが非常に困難ではないかと云ふやうに考へて居りますが、さう云ふ方面に付て、政府も相當な御苦心、御研究と思ひますが、何か承れますでせうか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=15
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016・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 御心配下さるやうに、非常に馬の頭數が減つて參りますのと、食料に廻ることが非常に多いのでありまして、北海道の情勢から見ましても、此の儘行けば、殆ど馬と云ふものはなくなる、或年數が來ればなくなると云ふことが極端に言へば考へられますので、何とかして之を喰ひ止めて行きたいと云ふので、種馬の増設を考へて居るとか、相當事務當局としては考慮致したのでありますが、豫算の關係上十分な要求が達し得られなかつたことを遺憾に存ずる次第であります、併しながら今御話の通り、今囘新しく開墾致しまする町歩の耕作の上に於きましては、固よりトラクターの如き機械力を使用することは許されませぬので、矢張り大家畜に依つて之を耕耘し、又原始土質でありますから、厩肥、堆肥に依つて土質を改良して行く必要があるから、是非共此の家畜の奬勵、増殖をやつて行きたいと思ふのであります、是は食糧の方面からも考へて行かなければならぬと思ひますが、農家に於きまして、家畜に對する考へ方が終戰後非常に惡くなつて來たやうに思ふのであります、さうして家畜の價格が無茶苦茶に高くなりました結果、之を直ぐに賣つてしまうと云ふやうな形勢もありますので、是は政府と致しましても、有らゆる角度から、農村に家畜の飼育をするやうに努力致したい、又種牡牛なら、種牡馬の助成等も、將來此の競馬の利益と云ふやうなことの方面から、こちらの方へも努力を致して、さうして種馬なら、さう云ふ施設の方に着々進めて行かなければならぬと斯う思ふのであります、二十二年度に於ても、相當此の種馬の増設に事務當局と致しましては、献策もあつたのでありますが、政府として豫算の上に於て之を實現し得なかつたことは甚だ遺憾に存じますが、此の畜産に對する考へ方は、今御話下さるやうな氣持は、政府は十分持つて居りますので、出來るだけの許される範圍に於きまして、畜産の増殖に各方面から努力して行きたい、斯樣に考へて居る譯であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=16
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017・西尾忠方
○子爵西尾忠方君 先刻もちよつと御質問がありましたが、競馬に對する一般國民の觀念が、是はまあ無理はないと思ひますが、往年亂雜に行はれた當時の地方競馬のやうな、詰り競馬場が恰も賭博場の興行のやうになりまして、多少競馬を眞面目に考へて居る者から見れば、非常に殘念だと思ふのでありますが、一面政府に於かれましても、不正な行爲、秩序を紊す方面に付ては、相當に監督等に付て、從來も努力せられて居りますが、一般の大衆がさう云ふやうな競馬に對する本當の理解がないと云ふと、なかなか是は困難であらうと思ひますが、是は唯監督の方面ばかりでなく、競馬の開催する主體に於きましても、今日のやうな状態に於きましては、特に此の點に主力を注いで改善して行かなければならぬと思ひます、是はまあ政府と相俟つて、公認競馬であれば日本競馬會、一般の聯合會の競馬で言へば聯合會は勿論、中央馬事會の如きものも、何等か斯う云ふ方面に付て非常に努力をして行かなければ、此の競馬の健全なる發達は出來ないと云ふことは、私が申す迄もないのでありますが、もう少し細かく研究……研究は無論して居られませうが、審判の公正に行はれると云ふやうな一つの問題、或は發走技術を十分に習得して、圓滑にそれが行はれるとか、又場内の取締を十分に嚴格にするとか、又馬券發賣事務を十分に肅正して、相當に之にも訓練をするとか、それから又監督ばかりでなく、競馬は競馬のフアンがあつて初めて成立つのでありますから、矢張りフアンの立場に立つて其の施設を改善して行くと云ふ點も必要と思ひます、此の點に付ては、昨年の委員會に於て松村委員が非常に強調されまして、可なり詳しく述べられて居るので、私全く同感でありますし、又此の地方競馬の如きに於きましては、馬主がお互ひの眞面目な競馬をやらうと云ふ熱心な馬主は、矢張り團結をして其の不正な、外部と言ひますか側面からの或る不正な厭迫に對して、飽く迄もそれに對抗して行くと云ふやうな一つの團結を作つて、漸次さう云ふ具體的のことに重點を置いて競馬を改善して行かないと云ふと、唯上から、犯罪があつた時にそれを取締ると云ふやうなことであつたら、何時迄經つても競馬場と云ふものは明朗にならないと思ふのであります、さう云ふ點に付ては、今後政府は餘程一つ御盡力を願ふと同時に、無論開催主體に於きましても、さう云ふ方面に付きまして今後一層に力を注いで、初めて明朗な競馬が行はれるやうな空氣がそこに釀成されるのではないかと思はれるのでありますが、さう云ふ點に付きまして、無論是は御同感だと思ひますが、特に今後御留意御盡力を願ひたいと思ひますが、其の點に付て何等か御答があれば願ひたいと思ひます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=17
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018・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 誠に御尤もな御説でありまして、馬事會等も十分指導致しまして御趣旨に副ひたいと存じます、競馬と云ふものを極端に考へますと、其の競馬が直ちに馬の増産にどれだけの貢献をなすか、今軍馬と云ふものがなくなつた今日、此の問題が、政府と致しましても、事務當局として甚だ消極的である所以であるのであります、先程も申しました角を矯めて牛を殺すと云ふやうなことのないやうに、さうして馬と云ふものの認識を高め、馬の生産意欲を燃え上らして行くと云ふやうに導いて行きたいと思ひますので、競馬を施行すると云ふことが其の意味に副うて行くと云ふやうにして行かなければならぬと思ひます、それでありますので此の馬事會に對しましても、さう云ふ趣旨に副ふやうに、色々の先程御述になりましたやうな點に付て協力して貰ふと云ふことにして行きたいと斯樣に考へて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=18
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019・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 餘り質問がございませぬやうなら、時間もありませぬから、一つ討論に進めておやりになつたら如何でせうか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=19
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020・四條隆徳
○委員長(侯爵四條隆徳君) 私、ちよつと質問したいと思ひます、馬の數が地方に依つて異なる、馬の數の多い所では二箇所競馬場を置かしても差支ない、少い所では一箇所でも目下成立つて居らぬ所もある、斯う云ふやうな御説明がありました、併し元々、競馬と云ふものは斯樣に考へられて居つたのであります、即ち馬は經濟的に成立たぬ動物である、相當補助をして行かぬと、馬の數は保てない、それが故に、馬は居らないが相當經濟的に豐かである都會地に於て競馬をして、其の賣上を馬産地に廻す、さうして馬を維持すると云ふのが、元々競馬の原則であるやうに承つて居つたのであります、然るに先程の御説明では、馬の數の多い所と云ふと、詰り馬産地になつてしまふ、都會には居らない、さうすると使役地に於て生産に必要なる費用を集めるべく競馬をやる、之を生産地に廻すと云ふ競馬の原則にはちよつと逆行するやうな考へ方になると考へるのですが、此の點に付て如何な御意見でありますか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=20
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021・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 先程申しました登録馬數に對する競馬の考へ方でありますが、是は現在でも出走馬數の大體半分位は縣外から移入して來てやると云ふことになつて居るのであります、それで現在二十九箇所あります、公認競馬場が六箇所あるのでありますから、それに春秋二囘やつて居るのですから、競馬と云ふものは全國的に見ますると、殆ど普遍的に行はれて居るのであります、けれども、それを更にもう一箇所宛殖やすと云ふことが全部出來ますならば、それは毎日々々あちらもこちらも一時に競馬が行はれると云ふことになる譯でありますが、實際問題としてはさう云ふことはないと思ふのであります、併し競馬の趣旨たるや、今御話なさいましたやうに、馬が多いから必ず其處で競馬をやつても宜いと云ふ氣持ではないのでありまして、必ずしも主産地だから何箇所もやつて宜い、馬が少いから全然やらさないと云ふやうなことも、是は競馬と云ふものが實際問題として、競馬馬が出來るからと言つて、飛んでもない所で再々競馬を開いたからと言つて、競馬の目的を達する譯には行きませぬ、例へば東京都の如きものを考へて見ましても、さう登録馬が多いと云ふ譯ではない、皆餘所から入つて來るのでありますが、東京都で登録したのは百八十一頭であります、それだけの頭數から考へては東京で幾箇所なんか迚も出來ないので、東京へは各方面から持つて來て盛に他の地方に負けない競馬が施行されるのでありますから、競馬の面から見ますれば、東京とか或は横濱とかさう云ふ競馬を施行して、其の效果的な場所に於ては、敢て頭數が少いから許可しないと云ふことには行けないのでありまして、矢張り競馬を行ふと云ふことに付てはフアンも集らなければならないのですし、相當の收益も上るやうな競馬でなければいけないのですから、其處は地方的に十分考慮すべきであると、斯樣に考へて居ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=21
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022・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 先刻ちよつと政務次官に御尋ねしました處が御説明がなかつたのですが、是はどうも政務次官も日が淺いから十分に御調べになつて居らないことと思ひますが、地方競馬から上る剩餘金に對する使途ですね、從來一番地方競馬で色々世間から非難されることは、開催に關する設備の惡いこと、さうして其の使途が十分に適正な所に行つて居らぬと云ふやうな非難があるのでありますが、唯何處其處で開催する、どれ位上つた、或は何十萬圓何處でどうしたと云ふやうな大雜把なナニが多いのですが、我が國の今後の馬事の振興から考へると、どうしても競馬のさう云ふ剩餘金を以て……産業上又馬事の振興上經濟が成立たぬ、詰り何か其處に適當なる助成金がなければやつて行けないと云ふものが相當あるのであります、殊に此の頃のやうに食糧が非常な不足をして、人間でさへ飢餓に瀕すると云ふやうな場合には、尚更此の馬を保有することに付て非常な其處に影響があるのであります、さう云ふやうなものに對して剩餘金と云ふやうなものを適當に按配して、それを助成してやると云ふことが最も必要であるし、又それが競馬自體の一つの使命となつて居るのですから、乘馬の如きものでも、今日は馬糧を闇で買ふと一箇年に二萬五千圓も經費が掛る、さう云ふやうなことでは迚も馬を保有すると云ふやうなことは出來ない、それに類することが他にも多々あるのですから、さう云ふ所へはどうしても剩餘金と云ふものを適當に按配して廻してやらなければならぬ、それに付て十分に政府が地方競馬を監督してやつて行かなければならぬと思ひますが、それ等に付ては十分の御覺悟はございませうか発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=22
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023・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 是は提案者の方面からも、收得金の使途に付ては十分監督して呉れ、又其の使途に付ては、種馬の増殖とか或は馬匹の改良、さう云ふ方面の改良に使用しなければならないと云ふことを強く希望致して居りますので、馬匹組合をして自治的にさう云ふ方面に力を盡させるやうに政府としては指導して行きたいと思つて居ります、唯競馬で儲けたお金がむざむざ出て行つてしまつたと云ふことでは、此の馬匹改良競馬が却つて惡性インフレーシヨンを煽るやうな惡い結果も起る譯でありますから、飽く迄も斯う云ふ趣旨に於て制定致しました法律案でありますから、其の執行に當りましては、其の當事者である所の馬事組合に對して十分なる指導をして行きたいと考へて居ります、又先般も衆議院へ、此の戰災者、引揚同胞の生活資金獲得の爲に、地方競馬をさう云ふ團體に許して呉れろと云ふやうな請願も出て居りますので、是は全く賭博的に競馬で金を儲けると云ふやうな一局面だけを見た競馬の考へ方でありますので、政府と致しましては競馬の執行は馬事組合に依つて將來許して行く積りである、それでありますから、さう云ふ戰災者なり引揚同胞の現状に對しては、他の方面からそれを救濟して行くこともあるのでありますから、競馬の利益に依つて救濟すると云ふやうなことは、方角が違ふと云ふ意味のことで、請願でありましたか建議でありましたかに對する政府の態度を明かに致して居つたのでありますが、飽く迄も斯う云ふう公法人として競馬を取扱つて行く以上は、公の爲に、所謂馬の改良増殖と云ふことを第一義として競馬を執行して行くと云ふ、此の氣持で組合に於てもやつて貰はなければならぬと思ひますし、又政府もさう云ふことに依つて馬の改良増殖を進めて行きたい、其の目的に副ふやうにして行きたいと斯う云ふ風に考へて居る譯であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=23
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024・山地土佐太郎
○山地土佐太郎君 今の御説明で能く徹底し、又其の通りだと思ひます、唯此の競馬は馬匹の改良増殖と云ふことに重きを置きますると同時に、此の馬事思想の普及と云ふことにも重點を置かなければなりませぬ、殊に今日の此の平和時代に於て、健全娯樂と云ふことに付ては相當重點を置かなければならぬ、健全娯樂と云ふ點から行くと、馬事思想の普及に依つて健全なフアンを養成すると云ふことも、是も競馬の一大要素と考へて居ります、唯馬匹の改良、増殖のみでなく、馬事思想の普及にも非常に力を入れなければいかぬ、それに對しても剩餘金と云ふものは十分其の方に按配して、助成をして行かなければならぬ、斯う云ふことを強く感ずるのでありますが、それに付ても無論政府の方でも御同感と思ひますけれども、尚一つ念を押して置く譯であります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=24
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025・森幸太郎
○政府委員(森幸太郎君) 御趣旨誠に御尤でありますので、其の氣持で馬匹組合に對して指導し、又政府もさう云ふ方向に進みたいと斯樣に考へます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=25
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026・四條隆徳
○委員長(侯爵四條隆徳君) 他に御質疑ありませぬか、御質疑ございませぬければ、是より討論に入りたいと存じますが、御異議ございませぬか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=26
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027・四條隆徳
○委員長(侯爵四條隆徳君) それでは只今より討論に入ります発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=27
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028・西尾忠方
○子爵西尾忠方君 戰前我が國の保有馬數は百五十萬頭と言はれて居りましたが、終戰後昭和二十一年度の調査に依りますると、總馬數は百萬頭以内と云ふことに謂はれて居ります、大體三分の一は戰時軍馬として徴用せられたやうな次第でありまして、而も此の五十萬頭は、皆能力優秀なる馬を徴用せられたのでありますからして、今日殘存して居る所の百萬頭弱の馬と云ふものは、其の用役の能力に於ては非常に低下して居るものと言ひ得ると思ふのであります、然るに一方我が國の再建上絶對必要である所の食糧増産の爲には、新たに國土百五十萬町歩の開發と、農家百萬戸の増殖上缺くべからざる農耕用の大家畜と、産業上各種輓馬の充實は、今日の一大急務であらうと思ふのであります、斯る事情からして考へましたならば、馬の保有頭數は、假に之を戰前の百五十萬頭に戻すことが出來たとしても、尚そこに相當數の不足を告げるやうな、誠に憂ふべき状態であらうと思ふ次第でございます、地方競馬法は昨年第九十議會に成立致しまして、公布せられたのでありますから、之に依つて馬事の振興に多大の刺戟を與へ、増産に寄與する所が、少からざるものがあると信ずるのであります、今囘は更に其の趣旨を徹底しまして、今日の馬産の危機に際しまして、馬事の振興を圖る爲に必要ありと農林大臣が認められた時には、今囘の改正の範圍内に於きまして、適宜増設をすると云ふので、本案に對しましては誠に必要でもあり、適切なる施策であると私は考へるのでございます、從つて私は本案に斯かる意味を以て贊成を致すのでありますが、同時に若干此の競馬に付きましては、先刻も御質問を致しましたが、此の競馬と、云ふものを公正明朗に施行しまして、一般の大衆が安心して自分の豫定した馬に投票をして、氣持好く競馬を樂しむと云ふ其の明朗なる健全なる娯樂場となるやうに、特に政府が御配慮にならむことを切に私は希望する次第であります、先刻も色々細かいことでありましたが、審判、或は發走とか云ふやうな技術、或は騎手の技倆を益益磨くとか、或は殊に地方競馬に於きましては、馬名登録の統一を十分に圖りまして、尚出走馬の資質が公認競馬とは違ひまして、そこに不統一な點が多々ありまするからして、是等を適當にクラスを分けまして、公正なる競馬……フアンが豫想した馬が適當なる結果を現し得るやうな公正なる競馬を一日も早く實現せられるやうに、特に政府の御配慮を御願ひしまして、私は本案に贊成致す次第でございます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=28
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029・四條隆徳
○委員長(侯爵四條隆徳君) 他に御發言ございませぬか……然らば本案の採決を致したいと存じます、本案全部、可決に致すことに御異議ございませぬか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=29
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030・四條隆徳
○委員長(侯爵四條隆徳君) 然らば本案は可決と決定致しました、是にて委員會を終了致します
午後二時十五分散會発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=30
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031・会議録情報2
出席者左の如し
委員長 侯爵 四條隆徳君
副委員長 子爵 土屋尹直君
委員
伯爵 南部利英君
子爵 西尾忠方君
松村眞一郎君
男爵 徳川誠君
中村藤兵衞君
安田伊左衞門君
山地土佐太郎君
名古屋三吉君
政府委員
農林政務次官 森幸太郎君発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009202383X00119470330&spkNum=31
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