1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和二十二年二月二十八日(金曜日)午前十時十八分開議
━━━━━━━━━━━━━
議事日程 第十號
昭和二十二年二月二十八日
午前十時開議
一 統計法案(政府提出) 第一讀會
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=0
-
001・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 諸般の報告は御異議がなければ朗讀を省略致します発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=1
-
002・会議録情報2
━━━━━━━━━━━━━
〔參照〕
去ル二十二日國會法案特別委員會ニ於テ當選シタル正副委員長ノ氏名左ノ如シ
委員長 伯爵 橋本實斐君
副委員長 男爵 松平外與麿君
去ル二十四日委員長ヨリ左ノ通分科擔當委員及兼務委員ヲ選定シタル旨ノ報告書ヲ提出セリ
決算委員 高橋龍太郎君
第二分科擔當委員
決算委員第四分科擔當委員
荒川文六君
第二分科兼務委員
同日内閣總理大臣ヨリ左ノ通第九十二囘帝國議會政府委員仰付ケラレタル旨ノ通牒ヲ受領セリ
大藏省所管事務政府委員
大藏事務官 渡邊喜久造君
農林省所管事務政府委員
農林次官 楠見義男君
去ル二十五日内閣總理大臣ヨリ左ノ通第九十二囘帝國議會政府委員仰付ケラレタル旨ノ通牒ヲ受領セリ
商工省所管事務政府委員
貿易廳長官 永井幸太郎君
一昨二十六日政府ヨリ左ノ議案ヲ提出セリ
統計法案
同日委員長ヨリ左ノ報告書ヲ提出セリ
請願文書表(第一囘報告)
――――◇―――――発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=2
-
003・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 是より本日の會議を開きます、請暇の件に付御諮り致します、子爵高橋是賢君、男爵本多政樹君、井上篤太郎君、萱野長知君、何れも病氣に付、高橋子爵、本多男爵は何れも會期中、井上君は十四日間、萱野君は二十一日間、請暇の申出がございました、許可を致して御異議ございませぬか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=3
-
004・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 御異議ないと認めます
――――◇―――――発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=4
-
005・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 昨二十七日、馬場恒吾君より、都合に依り國會法特別委員辭任の申出がございました、許可を致して御異議ございませぬか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=5
-
006・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 御異議ないと認めます、就きましては其の補闕として小山完吾君を指名致します
――――◇―――――発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=6
-
007・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 是より議事日程に移ります、統計法案、政府提出、第一讀會、入江法制局長官発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=7
-
008・会議録情報3
━━━━━━━━━━━━━
統計法案
右
勅旨を奉じて帝國議会に提出する。
昭和二十二年二月二十六日
内閣総理大臣 吉田茂
司法大臣 木村篤太郎
逓信大臣 一松定吉
厚生大臣 河合良成
内務大臣 植原悦二郎
大藏大臣 石橋湛山
運輸大臣 増田甲子七
商工大臣 石井光次郎
文部大臣 高橋誠一郎
農林大臣 木村小左衞門
…………………………………
統計法案
統計法
(法の目的)
第一條 この法律は、統計の眞実性を確保し、統計調査の重複を除き、統計の体系を整備し、及び統計制度の改善発達を図ることを目的とする。
(指定統計)
第二條 この法律において指定統計とは、政府若しくは公共團体が作成する統計又はその他のものに委託して作成する統計であつて統計委員会で指定し、その旨を公示した統計をいう。
(指定統計調査)
第三條 指定統計を作成するための調査(以下指定統計調査という。)は、この法律によつてこれを行うものとし、他の法律の規定を適用しないものとする。
この法律に定めるものの外、指定統計調査について必要な事項は、命令でこれを定める。
(國勢調査)
第四條 政府が全國民について行う人口に関する調査で、統計委員会で指定し、その旨を公示したものは、これを國勢調査という。
國勢調査は、これを五年ごとに行わなければならない。
前項の期間の中間において、統計委員会の承認を得たときは、臨時の國勢調査を行うことができる。
(申告義務)
第五條 政府は、指定統計調査のため、人又は法人に対して申告を命ずることができる。
前項の規定により申告を命ぜられた者が、営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者若しくは禁治産者である場合又は法人である場合には、その法定代理人又は理事その他法令の規定により法人を代表する者が、本人に代つて、又は本人を代表して申告をする義務を負う。
(統計委員会)
第六條 統計委員会に関する事項は、この法律に定めるものの外、勅令でこれを定める。
(指定統計調査の承認)
第七條 指定統計調査を行おうとする場合には、調査実施者は、その調査に関し、左に掲げる事項について、あらかじめ統計委員会の承認を得なければならない。但し、第十六條但書の規定による場合において、第三号の事項については、この限りでない。
一 目的、事項、範囲、期日及び方法
二 集計事項及び集計方法
三 結果の公表の方法及び期日
四 関係書類の保存期間及び保存責任者
五 経費の概算その他統計委員会が必要と認める事項
前項の承認を得た後、調査を中止し、又は承認を得た事項を変更するには、更に統計委員会の承認を得なければならない。
第一項各号に掲げる事項について、変更の必要があると認めたときは、統計委員会は、調査実施者にその変更を求めることができる。
(統計調査の届出)
第八條 指定統計調査以外の統計調査を行う場合には、調査実施者は、その調査に関し、前條第一項第一号に掲げる事項を統計委員会に届け出なければならない。
前項の規定により届け出るべき統計調査の範囲その他の事項については、命令でこれを定める。
(統計委員会の権限)
第九條 統計委員会は、必要と認めたときは、左に掲げる事項を行うことができる。
一 関係各廳又はその他のものに対し、指定統計及びその他の統計に関する資料又は報告の提出を求めること。
二 関係各廳又は公共團体に対し、指定統計調査の実施若しくは中止又はその他の統計調査の変更若しくは中止を求めること。
三 関係各廳又はその他のものの行う指定統計調査の実施の状況を監査し、改善の必要があると認めたときは、意見を内閣総理大臣に具申し、又はこれらのものに対して、その改善につき勧告すること。
(統計事務職員)
第十條 指定統計調査に関する事務に從事する官吏は、統計官に補せられた者に限る。
指定統計調査の事務に從事する公共團体の吏員又はその他の團体の職員は、その職務を行うのに適当な特別の資格を有する者でなければならない。
統計官に関し必要な事項並びに前項に掲げる者の範囲及び資格は、統計委員会の意見を聞き、命令でこれを定める。
統計委員会の承認を得たときは、第一項及び第二項に定める者以外の者をして指定統計調査の事務に從事せしめることができる。
第十一條 前條第一項の統計官又は同條第二項の公共團体の吏員は、その意に反して、その職務を免ぜられ、又は他の職務に轉ぜしめられた場合には、統計委員会に、その事情を述べることができる。但し、別に勅令で定める場合はこの限りではない。
前項の場合には、統計委員会は、その事情を審査し、これに対する意見を、統計官については、その者の本属長官に、統計官以外の者については、その者の進退に関する権限を有する者に述べることができる。
(統計調査員)
第十二條 政府は、その行う指定統計調査のために必要があるときは、統計調査員を置くことができる。
統計調査員に関する事項は、命令でこれを定める。
(実地調査)
第十三條 第十條第一項、第二項及び第四項並びに前條に掲げる者は、指定統計調査のため、必要な場所に立ち入り、あらかじめ統計委員会の承認を得た事項について、檢査をなし、調査資料の提供を求め、又は関係者に対し質問をすることができる。この場合には、その職務を示す証票を示さなければならない。
(祕密の保護)
第十四條 指定統計調査の結果知られた人、法人又はその他の團体の祕密に属する事項については、その祕密は、保護されなければならない。
第十五條 何人も、指定統計を作成するために集められた調査票を、統計上の目的以外に使用してはならない。
前項の規定は、統計委員会の承認を得て使用の目的を公示したものについては、これを適用しない。
(結果の公表)
第十六條 指定統計調査の結果は、速やかにこれを公表しなければならない。但し、統計委員会の承認を得た場合には、これを公表しないことができる。
(経費の補助)
第十七條 指定統計調査のために、公共團体の支出した経費については、統計委員会の意見を聞き、予算の範囲内において、國庫が、その全部又は一部を補助する。
(罰則)
第十八條 左の各号の一に該当する者は、これを六箇月以下の懲役若しくは禁錮又は五千円以下の罰金に処する。
一 第五條の規定により申告を命ぜられた場合申告をせず、又は虚僞の申告をした者
二 第五條の規定により申告を命ぜられた調査につき申告を妨げた者
三 第十三條の規定による檢査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、調査資料を提供せず、若しくは虚僞の調査資料を提供し、又は質問に対し虚僞の陳述をした者
四 指定統計調査の事務に從事する者又はその他の者で指定統計調査の結果をして眞実に反するものたらしめる行爲をした者
第十九條 統計委員会委員、統計官その他指定統計調査に関する事務に從事する者、統計調査員又はこれらの職に在つた者が、その職務執行に関して知り得た人、法人又はその他の團体の祕密に属する事項を、他に漏し、又は窃用したときは、これを一年以下の懲役又は五千円以下の罰金に処する。
前項に掲げる者が、統計委員会の承認を得た場合の外集計された結果を、第七條の規定により定められた公表期日以前に、他に漏し、又は窃用したときは、これを五千円以下の罰金に処する。
職務上前二項の事項を知り得た第一項に掲げる者以外の公務員又は公務員であつた者が、同項の行爲をしたときもまた同項の例による。
附 則
第二十條 この法律の施行の期日は、勅令でこれを定める。
第二十一條 資源調査法、明治三十五年法律第四十九号、及び大正十一年法律第五十二号は、これを廃止する。
第二十二條 前條の法律に基く勅令又は命令は、この法律によつて発せられた勅令又は命令とみなす。
第二十三條 この法律の施行後三箇月以内に行う指定統計調査については、統計委員会が承認した場合に限り、第七條の規定による承認を得ないで、これを実施することができる。
━━━━━━━━━━━━━
〔政府委員入江俊郎君登壇〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=8
-
009・入江俊郎
○政府委員(入江俊郎君) 只今上程せられました統計法案に付きまして、其の提案理由を御説明申上げます、此の統計法案は豫て我が國情に關する正確な統計を整備致しますことが、國の基本的施策に科學的な基礎を與へる爲にも、亦聯合國初め世界各國の正しい理解と信頼を得る爲にも特に重要であると認めまして、昨年八月内閣に設けました「統計制度改善に關する委員會」の答申の趣旨に基きまして、我が國統計の改善發達を圖る爲の基本法として立案したものであります、本法の目的とする所は、統計の眞實性を確保し、統計調査の重複を除き、統計の體系を整備し、及び統計制度の改善發達を圖るにあるのでありまして、之が爲、先づ政府又は公共團體が自ら、又は他の者に委託して作成致しまする統計の中で、國の統計體系に於きまして重要な地位を占める統計を指定し、之を指定統計と名付けまして、其の實施に必要な各種の規定を整備致して居ります、更に此の法律の目的とする統計の改善發達の爲、昨年十二月内閣に設けました統計委員會をして、之に關する事務を統轄させることと致しまして、其の任務、權限等を規定し、又指定統計調査の結果は、原則として速かに之を公表すべき旨を定め、社會一般が廣く迅速に適切に利用し得る途を拓きましたが、尚此の外、國勢調査に關する規定、統計調査の爲の申告義務に關する規定、統計關係職員に關する規定、統計調査の結果、人、法人又は其の他の團體の祕密が知られた場合に於きまして、其の祕密を十分保護することに關する規定、又經費の補助に關する規定等、必要の條項を設けることと致したのであります、何卒御審議の上速かに御協贊あらむことを御願ひ申上げます発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=9
-
010・戸澤正己
○子爵戸澤正己君 只今議題となりました統計法案は其の特別委員の數を十五名とし、其の委員の指名を議長に一任するの動議を提出致します発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=10
-
011・内藤政光
○子爵内藤政光君 贊成発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=11
-
012・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 戸澤子爵の動議に御異議ございませぬか
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=12
-
013・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 御異議ないと認めます、特別委員の氏名を朗讀致させます
〔宮坂書記官朗讀〕
統計法案特別委員
侯爵 東郷彪君 伯爵 宗武志君
子爵 柳澤光治君 子爵 田中薫君
子爵 齋藤齊君 荒川文六君
男爵 肝付兼英君 男爵 紀俊忠君
男爵 松本鼎一君 飯沼一省君
松尾國松君 塩田團平君
名古屋三吉君 栗栖赳夫君
長島銀藏君
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=13
-
014・徳川宗敬
○副議長(伯爵徳川宗敬君) 次會の議事日程は決定次第彙報を以て御通知に及びます、本日は是にて散會致します
午前十時二十四分散會発言のURL:https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/simple/detail?minId=009203242X01019470228&spkNum=14
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。